JP2003011378A - インクジェット記録装置および該記録装置におけるワイピング方法 - Google Patents
インクジェット記録装置および該記録装置におけるワイピング方法Info
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Abstract
するノズルの吐出口が一体に設けられた記録ヘッドにお
いてそれらの吐出口配設面をワイピングするときに、ワ
イピングによって拭われるインクがそれぞれ他方の吐出
口に影響を与えないようにする。 【解決手段】 記録ヘッド7のノズル列13の各吐出口
から吐出されるブラックインクと、ノズル列14、1
5、16それぞれの吐出口から吐出される他のカラーイ
ンクとが反応して不溶化する場合に、ワイピングでは、
ノズル列13とノズル列14、15、16それぞれに対
応し、まず、ワイピング方向と直交する方向に所定の角
度を有したブレード21aと21bによってそれぞれの
ノズル列もしくはノズル列群とその近傍のワイピングが
行なわれ、これにより、拭われたそれぞれのインク等は
ノズル列13とノズル列14、15、16の間の部分
へ、各ノズル列から遠ざけられように集められ、次に、
ブレード21cによって拭われる。
Description
録装置および該記録装置におけるワイピング方法に関
し、詳しくは、インクを吐出する記録ヘッドの吐出性能
を維持する処理の一環として行なわれるワイピングに用
いられるブレードの構成に関するものである。
ランニングコスト、装置の小型化やカラー化が容易等の
利点を有し、プリンタ、ファックス、複写機等に応用さ
れている。
を吐出する開口としての吐出口を具えている。インクジ
ェット記録装置では、一般には、パーソナルコンピュー
タなどのホスト装置から送られてくる記録データに基づ
いた吐出信号に基づき、記録ヘッドを駆動し吐出口から
インク滴を吐出する。このような吐出口の大きさは、例
えば円形のものは直径が数十μ程度であり、近年では記
録する画像等の高画質化とともに、より小さくなり高密
度化されつつある。
はこのように微小な吐出口からインクを吐出させるもの
であるため、吐出口の目詰まりを生じ易く、また、相対
的にインクの流動性(粘性)に関する変動の許容範囲が小
さい。このため、インクジェット記録装置では、一般
に、これらの目詰まりやインクの粘度の増大を防ぐた
め、あるいはこれらが生じた場合にそれを解消して、記
録ヘッドのインク吐出性能を一定のものに維持するため
の回復処理が行なわれる。
非記録時などに記録ヘッドの吐出口が形成された面を覆
う、いわゆるキャッピングである。非記録時など、イン
クを吐出しないときは、吐出口近傍のインクは装置がお
かれた環境の温度や湿度等に応じてインク溶剤が蒸発し
て粘度が増大したり、極端な場合はインクが乾燥し固化
することがある。そして、そのようなインクの増粘など
によって、吐出量が少なくなったり吐出方向が偏向する
などの吐出不良や不吐出を生じ、記録品位の低下を招く
ことになる。キャッピングは、このような現象を未然に
防止するためのものである。
化などの極端な増粘が生じてしまったような場合には、
これらを強制的に除去するため、いわゆる吸引回復処理
が行なわれる。すなわち、記録ヘッドの吐出口を配した
面に上述のキャップを当接させてポンプによりこのキャ
ップ内を減圧し、吐出口を介して吐出口内から増粘した
インクなどを排出させる処理を行なう。なお、このポン
プの方式には大きく分けると2種類あり、一つはシリン
ダタイプでピストンの移動とともに負圧を発生し、大き
な負圧が得られるものである。二つ目はチューブポンプ
であり、チューブをローラでしごいたときにチューブ自
身の復元力で負圧が発生するものである。
吐出が知られている。記録中は、記録ヘッドの全ての吐
出口からインクを吐出しているわけではなく、記録デー
タによっては、ある時間、全くインク吐出がなされない
吐出口が存在する場合がある。このような吐出口は、イ
ンクが吐出されないことによって増粘しつつあるインク
が除去されず、さらに増粘の度合いを増すことになる。
このような事態を未然に防止するため、例えば、一定時
間、もしくは一定量の記録を行なうごとに、キャップ等
へ、記録ヘッドの全て、あるいは一部の吐出口からイン
クを吐出し、吐出口内のインクをリフレッシュする、予
備吐出を行なうものである。なお、この予備吐出をキャ
ップ内に行なう場合、予備吐出量がある量に達したとき
に、上述のポンプを作動してキャップ内のインクを吸引
して排出することも行なわれる。
た回復処理の他、ブレードによって記録ヘッドの吐出口
が配設された面を拭うワイピングが知られている。
その記録ヘッドが対向する記録紙から生じる紙粉や塵
埃、また、吐出したインクが記録紙で跳ね返って生じる
インクミストが付着することがある。この場合、これら
の紙紛やインクミストなどが微少な吐出口に付着する
と、インクの不吐出や吐出不良を生ずることがある。こ
の吐出不良などを未然に防ぐため、例えば、記録中に一
定の時間が経過したとき、あるいは、一定量の記録を行
なったときなど、記録中の所定のタイミングで、ブレー
ドを記録ヘッドの上記吐出口配設面に当接させて摺擦動
作を行なう、ワイピングを行う。これにより、上記面に
付着した紙紛やインクミストなどを除去することができ
る。また、このワイピングは、ユーザーが記録画像に吐
出不良による画像劣化を観察した場合などにも、ユーザ
ーの指示操作に応じて、行われることもある。
理に伴って行なわれるものでもある。すなわち、上記の
予備吐出や吸引回復処理では、キャップ内にインクを吐
出したり、記録ヘッドの吐出口配設面にキャップを当接
した状態でキャップ内を減圧して吸引を行なう。これに
よって、これらの回復処理の後、キャップにもインクが
付着していることが多い。そして、このインクが付着し
た状態のキャップが、次の回復処理で記録ヘッドの吐出
口配設面に当接しそのインクをその配設面に移すことが
ある。このため、キャップの記録ヘッドに対する当接解
除後に、ワイピングが行なわれる。
である記録ヘッドの構成は、最近の記録画像の高品位
化、例えば、黒文字等の濃度向上、カラー化、高精細
(高解像度)化、耐水性向上等に対応したものであること
が求められている。
録装置は、記録ヘッドをキャリッジに搭載し、キャリッ
ジの往復移動に応じて記録ヘッドからインクを吐出して
記録紙にドットを形成して記録記録を行なう。この方式
において上述した記録の高品位化の要求を満たし、しか
もそれを廉価に実現するための記録ヘッドは、吐出する
黒インクと他のカラーインクとが反応して不溶化するも
のであり、また、高密度の吐出口配列を有するものであ
る。その構成の一例を図8に示す。
た面を模式的に示す図である。同図に示すように、記録
ヘッド7は、黒(Bk)インクの吐出口列23、イエロ
ー(Y)インクの吐出口列24、マゼンタ(M)インク
の吐出口列25、シアン(C)インクの吐出口列を、記
録ヘッド7の走査方向に並列させたものである。なお、
同図では、図示の簡略化のため各吐出口は個々に示され
ず複数の吐出口の配列が1つの線として表わされてい
る。以降の図においても同様である。
ッチは高精細化にともなって、600dpi(dot
per inch)相当、あるいはさらに高精細の場合
1200dpi相当である。そして、記録ヘッドのコン
パクト化、ひいては装置のコンパクト化を図るため、吐
出口列相互のピッチも小さくされる傾向にある。また、
各色インクの吐出口の配列幅も、3.5mm程度で比較
的高密度に構成されている。
ドの構成として、耐水性の向上や色間の滲み防止などの
点から、例えば、黒インクと他のカラーインクとの間の
化学反応を生じるインクを用い、これにより染料等の不
溶化を生じさせるものが知られている。例えば、黒イン
クがカチオン性を有し、一方、他のカラーインクがアニ
オン性を有するものである。これによって、黒文字等を
記録するときに両者がイオン的に結合し染料等の色材の
不溶化がなされ、記録した黒文字等の耐水性を向上させ
るものである。また、黒を記録する領域とカラー記録の
領域と間の滲みを防止することができる。
る黒インクとカラーインクが上述のようにその混合によ
り不溶化するものである記録ヘッドが、コンパクト化さ
れたものである場合、それに応じて黒インクの吐出口列
と他のカラーインクの吐出口列との間のピッチが小さく
なり、前述のブレードによるワイピングについて次のよ
うな問題を生ずることがあった。
面に付着するインクミスト等による吐出不良を未然に防
止すべく、ブレードを用いたワイピングを行なう。図9
(a)および(b)は、ワイピングのための構成の一従来例
を示す模式図である。同図に示すように、一つのブレー
ド27を各インクの吐出口配列の方向に移動させて拭う
動作を行う。これは、相互に反応して不溶化する黒イン
クと他のカラーインクがワイピングによって混合しない
ようにするためである。すなわち、ブレード27の、黒
インクの吐出口列23を拭う部分と、他のカラーインク
の吐出口列24、25、26を拭う部分とが重複しない
ようにしたものである。
のブレード27で記録ヘッドの吐出口配設面を拭うと、
図9(a)および(b)において符号28で示されるよ
うに、ブレード27の移動に伴い黒インクと他のカラー
インクがともにブレードの中央付近に寄り混じることが
ある。その結果、反応による不溶化物を生じ、また、黒
インクがカラーインクの吐出口へ侵入したり、逆に、カ
ラーインクが黒インクの吐出口へ侵入したりする場合が
ある。その結果、吐出口近傍や吐出口内で、不溶化物が
固着して目詰まりなどによる吐出不良や不吐出を生じる
ことがある。
ードの中央部に異なる色のインクが集まり混合してしま
うといったことを防ぐワイピングの構成が、例えば、特
開平7−223321号公報に記載されている。すなわ
ち、この公報には、各色インクの吐出口列に対応してブ
レードが設けられることが記載されている。詳しくは、
図8に示す吐出口配列とは異なる、各色インクの吐出口
列が一直線状をなす記録へッドに対し、それらの吐出口
列の各々に対応して、それぞれ、重複部分を有した二枚
のブレードが“ハ”の字状を形成したブレードを設け、
拭ったインクがその狭まる方向に移動するようにしたも
のである。これにより、拭われたそれぞれの色のインク
が相互に混合しないそれぞれの箇所に移動させることが
可能となる。
吐出口列に直交する方向に拭う動作を行ない全ての吐出
口をカバーして拭うことから、ブレードの“ハ”の字形
状は、上記の通り拭う方向に対して重複部分を有するこ
とが必要であり、このため、中央部によるインク(同公
報の場合、同じ色のインク)は相互に交じり合うことに
なる。また、上記公報に記載のブレードを、図8に示し
たような吐出口配列を有する記録ヘッドに対し適用しよ
うとすると、各色インクの吐出口列23〜26に対応し
てそれぞれハの字状のブレードを設けるため、吐出口列
間の間隔が大きくなり記録ヘッドのコンパクト化を図る
ことができないという問題を派生する。
来の問題を解消するためになされたものであり、その目
的とするところは、記録ヘッドのコンパクト化を可能と
するとともに、相互に反応して不溶化を生ずるインクを
吐出する吐出口が一体に設けられた記録ヘッドにおいて
それらの吐出口配設面をワイピングするときに、ワイピ
ングによって拭われるインクがそれぞれ他方の吐出口に
影響を与えないようにしたインクジェット記録装置およ
び該記録装置におけるワイピング方法を提供することに
ある。
互いに反応して不溶化を生ずる複数のインクの吐出口を
共通の吐出口配設面に設けた記録ヘッドを用い、該記録
ヘッドから記録媒体にインクを吐出して記録を行なうイ
ンクジェット記録装置において、前記複数のインクの吐
出口に対応してそれぞれ設けられるブレードであって、
ワイピングの際の当該移動の方向に直交する方向に対し
てそれぞれ0度以上の所定の角度を有し、かつ前記複数
のインクの吐出口に対応した部位に相互に所定の間隔を
有する様に設けられたそれぞれのブレードを保持する保
持手段と、該保持手段と記録ヘッドとの相対的な前記移
動を行ない、前記ブレードによりそれぞれ対応する吐出
口の吐出口配設面を拭うためのワイピング動作手段と、
を具えたことを特徴とする。
間の吐出口配設面を拭うブレードがさらに設けられ、前
記保持手段は、該ブレードを、前記移動において前記所
定の角度を有して設けられたそれぞれのブレードの背後
において保持することを特徴とする。
のインクの吐出口を共通の吐出口配設面に設けた記録ヘ
ッドを用い、該記録ヘッドから記録媒体にインクを吐出
して記録を行なうインクジェット記録装置のワイピング
方法において、前記複数のインクの吐出口に対応してそ
れぞれ設けられるブレードであって、ワイピングの際の
当該移動の方向に直交する方向に対してそれぞれ0度以
上の所定の角度を有し、かつ前記複数のインクの吐出口
に対応した部位に相互に所定の間隔を有する様に設けら
れたそれぞれのブレードと、前記複数のインクの吐出口
の間の吐出口配設面を拭うブレードとを用意するステッ
プと、前記複数のインクの吐出口に対応してそれぞれ設
けられるブレードによりそれぞれ対応する吐出口の吐出
口配設面を拭うステップと、しかる後、前記複数のイン
クの吐出口の間の吐出口配設面を拭うブレードにより当
該複数のインクの吐出口の間の吐出口配設面を拭うステ
ップと、を有することを特徴とする。
化を生ずる複数のインクの吐出口それぞれに対応してそ
れぞれ設けられるブレードであって、ワイピングの際の
当該移動の方向に直交する方向に対してそれぞれ0度以
上の所定の角度を有し、かつ上記複数のインクの吐出口
の間の吐出口配設面に対応した部位で相互に所定の間隔
を有して設けられたそれぞれのブレードにより、それぞ
れ対応する吐出口配設面のインク等が拭われるので、そ
れぞれのブレードで拭いきれずに吐出口配設面に残され
る双方のインク等が一部存在するが、その残る位置は、
相互に所定の間隔を有したそれぞれのブレードの一端部
にそれぞれ対応する位置で基本的に混じらない位置とす
ることができる。
応に関して特性の異なるインクの吐出口の間の吐出口配
設面に存在するインク等は、その吐出口配設面を拭うべ
く設けられたブレードによって拭うことができる。
施形態を詳細に説明する。
に係わるインクジェットプリンタの主要部を模式的に示
す斜視図である。
ーダより給紙された記録媒体としての用紙3は、不図示
の紙送りモータから伝達される駆動力によって回転する
それぞれ、送紙ローラ1およびこれに圧接するピンチロ
ーラ2と排紙ローラ17および拍車18とによって、プ
ラテン4の上を搬送される。なお、図において拍車18
を回転可能に支持する機構の図示は省略されている。
との間には、キャリッジ5に搭載された記録ヘッドによ
る走査範囲が形成される。すなわち、キャリッジ5は、
不図示のキャリッジモータの駆動力がベルト(不図示)を
介して伝えられることにより、キャリッジ軸6に案内さ
れながら、用紙3の送り方向とは直交する主走査方向に
動作し、この動作の間に、記録ヘッド7の各色インクご
との吐出口から、記録データに応じて図中下方にインク
を吐出して文字、画像などを記録して行く。詳しくは、
キャリッジ5には、各色インクごとの吐出口列が一体な
った記録ヘッド7が搭載され、また、記録ヘッド7の上
方にはそれぞれのインクを記録ヘッドへ供給するため
の、ブラック(Bk)インクのインクタンク8、イエロー
(Y)インクのインクタンク9、マゼンタ(M)インクのイ
ンクタンク10、シアン(C)インクのインクタンク11
が搭載される。記録ヘッド7は、本実施形態は、電気熱
変換体を用いたヒータが発生する熱エネルギーによって
インクに気泡を生じさせ、この気泡の圧力によってイン
クを吐出する方式を用いたものである。
のための走査範囲外に、回復ユニット19が設けられ
る。回復ユニット19は、従来技術の説明で前述したよ
うに、キャップやこれを介してインク吸引を行なうため
のポンプなどを具える。また、回復ユニット19には、
記録ヘッド7の吐出口配設面のワイピングを行なうため
のワイピング機構が設けられる。キャリッジ5は、例え
ば、記録開始時や記録中の所定時間ごとに、回復ユニッ
ト19の位置へ移動し、これにより、前述した吸引回復
処理、予備吐出、ワイピングを行なうことができる。
グ方向にハの字状に開いた、重複部分のない2つのブレ
ードと同方向に直交する方向に延在するブレードとから
なるブレード群21と、これを保持して上記ワイピイン
グ方向(図中、矢印Cで示す方向)およびその逆方向に移
動可能なブレードホルダ20とを具える。ワイピングの
とき、ブレードホルダ20は不図示の回復系モータによ
って矢印C方向に移動し、これにより、図3にて後述さ
れるように、ブレード群21により記録ヘッド7の各吐
出口列が配設された面を拭うことができる。
色の吐出口列を配設した面(吐出口配設面)12を模式的
に示す図であり、図1におけるA矢視を示すものであ
る。図2に示すように、Bkインクを吐出する吐出口列
13と、Y、M、Cそれぞれのインクを吐出する吐出口
列14、15、16とは、吐出口列14、15、16相
互の間隔より大きな間隔をおいて配設される。ここで、
吐出口列13の各吐出口が吐出するBkインクは、色材
として顔料を用い、カチオン性のインクである。一方、
吐出口列14、15、16がそれぞれ吐出するY、M、
Cそれぞれのインクは染料を用い、アニオン性を有した
ものである。そして、これらカチオンインクとアニオン
インクは混合することにより、相互に反応して不溶化を
生ずるものである。
する際、ブラックインクの他、シアンインクを重ねて吐
出し、上記の不溶化を生じさせて記録画像の耐水性や濃
度の向上を図る。なお、シアンインクの吐出データはブ
ラックインクの吐出データと同じものとする必要はな
く、例えば一定の割合でブラックの吐出データを間引い
たデータとしてもよい。
示した各吐出口列が配された面12をワイピングする際
の、特にブレード群21の各ブレードと各吐出口列との
関係を説明する図である。
るブレード21aとブレード21bは、ワイピングの際
に吐出口列に対してハの字状に開いた状態になるよう設
けられるとともに、ブレード21aとブレード21bと
の間に所定の距離をおきこれらのブレードが重複しない
ようにしたものである。すなわち、ブレード21aおよ
び21bは、吐出口列に直交する方向に対して一定の角
度θを保ってワイピングを行ない、そのうち、ブレード
21aは吐出口列13が配設された部分を拭い、ブレー
ド21bは、吐出口列14、15、16が配設された面
を拭う。これにより、それぞれの拭われるインクは、図
中下方へ移動しつつブレード21a、21bそれぞれの
一方の端部へ向かって移動する。この結果、それぞれの
インクの一部は、吐出口列13と吐出口列14、15、
16との間の比較的広い中央部分における、ブレード2
1a、21bそれぞれの上記一端部に対応する位置でそ
れぞれのブレードから離れる。そして、このブレードか
ら離れたそれぞれのインクは、吐出口列に直交する方向
に延在し、ブレード21aとブレード21bとの背後に
配されるブレード21cによって拭われる。
のインクは、それらの一部がブレードを離れて上記中央
部分に残ることがあるが、それぞれの位置は上記それぞ
れのブレードの一端部に対応して相互に離れており、交
わり難い位置である。また、拭う量や吐出口列13と吐
出口列14、15、16との距離によっては、接触もし
くは混合して不溶化を生じる可能性が高くなるが、その
接触等の後、直ちに中央部に対応したブレード21cに
よって拭われるので、それらのインクを吐出口配設面1
2から排除することができる。また、吐出口ごとのブレ
ードを設ける必要もなく、ワイピングの構成を簡易にす
ることができる。
は、ウレタン、HNBR,EPDM等が望ましい。
関して上述した実施形態1とほぼ同様の構成であるが、
ブレードの数が異なる。
の反応性が、上述した実施形態1で用いるインクより強
い場合に対応し、ブレード群は、図4に示すように、6
枚のブレードを有したものである。このブレード群にお
いて、Bkインクの吐出口列13に対応してブレード2
2a、22cが設けられ、また、カラーインクの吐出口
列14、15、16に対応してブレード22b、22d
が設けられる。つまり、反応性が強い場合には、それら
のインクはわずかな量の接触等でも反応し易く、その分
不溶化の度合いも強くなる。従って、仮にワイピングの
途中で既に反応して僅かに不溶化する場合があると、ブ
レードで拭いても掻き落としにくくなる。このため、さ
らに一対の“ハ”の字状の小さいブレード22c、22
dを、大きい一番目の“ハ”の字状のブレード21a、
21bの後にそれぞれ設ける。この構成により、反応し
易く不溶化し易い、配設面12に残ったインクを掻き落
とすことができる。さらに、直交する方向に延在するブ
レードについても、ブレード22e、22fの2つを設
け、仕上げ拭きを行う。
形態に係わるインクジェットプリンタを示す図であり、
図1と同様の図である。本実施形態が実施形態1と異な
る点は、ブレード群21を構成するブレードがその拭う
方向に直交する方向と平行に設けられる点である。
び2に示したように、ブレードがその拭う方向に直交す
る方向に対して所定の角度θを有して設けられる場合だ
けでなく、θ=0度の場合にも適用できる。この角度の
場合、インクがブレードの一端へ向かう移動の量は上記
実施形態1、2と比べると少なくなるので、Y、M、C
の各カラーインク間でこれらが交じり合う量を少なくで
きる。
列を示す図である。同図に示すように、ブレード群21
におけるブレード21gとブレード21hは、各吐出口
列に直交する方向に対して平行になるよう設けられると
ともに、ブレード21gとブレード21hとの間に所定
の距離をおきこれらのブレードが重複しないようにした
ものである。
形態に係るブレード群21の配列を示す図であり、上記
実施形態3と同様、ブレードを各吐出口列に直交する方
向に対して平行になるよう設け、また、上記実施形態2
と同様ブレードを複数設けたものである。
ブレードを有したものである。このブレード群におい
て、Bkインクの吐出口列13に対応してブレード22
i、22kが設けられ、また、カラーインクの吐出口列
14、15、16に対応してブレード22j、22lが
設けられる。
対のブレードについていずれも同じ角度としたが、本発
明の適用はこれに限られない。例えば、一対のブレード
のうち、一方が0度で、他方が0度でない所定の角度を
有して設けられてもよい。
によれば、反応に関して特性の異なるインクの吐出口に
対応してそれぞれ設けられるブレードであって、ワイピ
ングの際の当該移動の方向に直交する方向に対してそれ
ぞれ0度以上の所定の角度を有し、かつ上記反応に関し
て特性の異なるインクの吐出口の間の吐出口配設面に対
応した部位で相互に所定の間隔を有して設けられたそれ
ぞれのブレードにより、それぞれ対応する吐出口配設面
のインク等が拭われるので、それぞれのブレードで拭い
きれずに吐出口配設面に残される双方のインク等が一部
存在するが、その残る位置は、相互に所定の間隔を有し
たそれぞれのブレードの一端部にそれぞれ対応する位置
で基本的に混じらない位置とすることができる。
応に関して特性の異なるインクの吐出口の間の吐出口配
設面に存在するインク等は、その吐出口配設面を拭うべ
く設けられたブレードによって拭うことができる。
ピングによって拭われる反応性のインクがそれぞれ他方
の吐出口に影響を与えないようにすることができ、ワイ
ピングによって不吐出や吐出不良の発生しない信頼性の
高いインクジェット記録装置を提供することができる。
リンタの要部の構成を模式的に示す斜視図である。
出口配設面における各色インクの吐出口列配置を示す図
である。
レード群によるワイピングの際の各ブレードと吐出口配
設面との関係を説明する図である。
よるワイピングの際の各ブレードと吐出口配設面との関
係を説明する図である。
プリンタの要部の構成を模式的に示す斜視図である。
レード群によるワイピングの際の各ブレードと吐出口配
設面との関係を説明する図である。
よるワイピングの際の各ブレードと吐出口配設面との関
係を説明する図である。
口配置を示す図である。
記録装置におけるブレードによるワイピングの際の、ブ
レードと記録ヘッドとの関係を示すそれぞれ平面図およ
び側面図である。
2d、22e、22f、21g、21h、21i、21
j、21k、21l ブレード
Claims (10)
- 【請求項1】 互いに反応して不溶化を生ずる複数のイ
ンクの吐出口を共通の吐出口配設面に設けた記録ヘッド
を用い、該記録ヘッドから記録媒体にインクを吐出して
記録を行なうインクジェット記録装置において、 前記複数のインクの吐出口に対応してそれぞれ設けられ
るブレードであって、ワイピングの際の当該移動の方向
に直交する方向に対してそれぞれ0度以上の所定の角度
を有し、かつ前記複数のインクの吐出口に対応した部位
に相互に所定の間隔を有する様に設けられたそれぞれの
ブレードを保持する保持手段と、 該保持手段と記録ヘッドとの相対的な前記移動を行な
い、前記ブレードによりそれぞれ対応する吐出口の吐出
口配設面を拭うためのワイピング動作手段と、を具えた
ことを特徴とするインクジェット記録装置。 - 【請求項2】 前記複数のインクの吐出口に対応してそ
れぞれ設けられるブレードは、それぞれ0度でない前記
所定の角度を有して設けられることを特徴とする請求項
1に記載のインクジェット記録装置。 - 【請求項3】 前記複数のインクの吐出口に対応してそ
れぞれ設けられるブレードは、それぞれ0度の前記所定
の角度を有して設けられることを特徴とする請求項1に
記載のインクジェット記録装置。 - 【請求項4】 前記保持手段は、前記複数のインクの吐
出口に対応してそれぞれ複数のブレードを保持すること
を特徴とする請求項1ないし3のいずれかに記載のイン
クジェット記録装置。 - 【請求項5】 前記複数のインクの吐出口の間の吐出口
配設面を拭うブレードがさらに設けられ、前記保持手段
は、該ブレードを、前記移動において前記所定の角度を
有して設けられたそれぞれのブレードの背後において保
持することを特徴とする請求項1ないし4のいずれかに
記載のインクジェット記録装置。 - 【請求項6】 前記保持手段は、前記さらに設けられる
ブレードを前記移動の方向に直交する方向に延在するよ
うに保持することを特徴とする請求項5に記載のインク
ジェット記録装置。 - 【請求項7】 前記複数のインクは、ブラックインクと
他のカラーインクであることを特徴とする請求項1ない
し6のいずれかに記載のインクジェット記録装置。 - 【請求項8】 前記複数のインクの吐出口は、それぞれ
が複数、列状に設けられ、該それぞれの列の延在する方
向は前記移動の方向と一致することを特徴とする請求項
1ないし7のいずれかに記載のインクジェット記録装
置。 - 【請求項9】 前記記録ヘッドは、熱エネルギーを利用
してインクに気泡を生じさせ、該気泡の圧力によってイ
ンクを吐出するものであることを特徴とする請求項1な
いし8のいずれかに記載のインクジェット記録装置。 - 【請求項10】 互いに反応して不溶化を生ずる複数の
インクの吐出口を共通の吐出口配設面に設けた記録ヘッ
ドを用い、該記録ヘッドから記録媒体にインクを吐出し
て記録を行なうインクジェット記録装置のワイピング方
法において、 前記複数のインクの吐出口に対応してそれぞれ設けられ
るブレードであって、ワイピングの際の当該移動の方向
に直交する方向に対してそれぞれ0度以上の所定の角度
を有し、かつ前記複数のインクの吐出口に対応した部位
に相互に所定の間隔を有する様に設けられたそれぞれの
ブレードと、前記複数のインクの吐出口の間の吐出口配
設面を拭うブレードとを用意するステップと、 前記複数のインクの吐出口に対応してそれぞれ設けられ
るブレードによりそれぞれ対応する吐出口の吐出口配設
面を拭うステップと、しかる後、前記複数のインクの吐
出口の間の吐出口配設面を拭うブレードにより当該複数
のインクの吐出口の間の吐出口配設面を拭うステップ
と、を有することを特徴とするワイピング方法。
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-
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- 2002-03-25 JP JP2002084408A patent/JP4164275B2/ja not_active Expired - Fee Related
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