JP2006168180A - 記録ヘッドおよびインクジェット記録装置 - Google Patents

記録ヘッドおよびインクジェット記録装置 Download PDF

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尚次 大塚
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Abstract

【課題】 各吐出口列内の端部側の吐出口から吐出される液滴に、気流に起因した内斜現象が発生した場合にも、記録媒体上の適正位置に確実に液滴を着弾させることができるようにする。
【解決手段】 記録ヘッドには、複数のインク吐出口nを配列してなる吐出口列c1,c2,m1,m2,y1,y2,k1,k2が複数配置されている。各吐出口列の所定の端部領域E2内における吐出口nの配列ピッチP1が、前記複数のノズル列内のインク吐出状態において、互いに隣接する一対のノズル列、例えばy1,y2の列間距離dに応じて設定されている。
【選択図】 図9

Description

本発明は、インクを吐出するための複数の吐出口を配列した記録ヘッド、およびこれを用いたインクジェット記録装置に関する。
インクジェット記録装置においては、近年、記録ヘッドから吐出するインクの小液滴化による高品位画像の形成と、高速記録化とを両立しようとする試みがなされている。その一例として、記録ヘッドを記録媒体の搬送方向(副走査方向)と交差する方向(主走査方向)へと移動させて記録動作を行う、いわゆるシリアルスキャン型のインジェット記録装置では、同一色のインクを吐出する吐出口列を複数列有すると共に、複数色のノズル列を主走査方向において対称となるように配置することで、高速記録と高画質記録とを両立させることが提案されている(特許文献1参照)。このインクジェット記録装置では、往走査および副走査のいずれにおいても記録動作を行うことができるため、記録動作の高速化を図ることができると共に、往復両走査において常に一定の順序で混合色を形成することができるため、往走査と副走査とで色味の変化が生じるのを防止することができ高品質な画像を形成することができる。
ところが、上記のようなインクジェット記録装置では、記録ヘッドを保持するキャリッジを高速で主走査させると共に、高デューティの記録画像、例えば、ベタ画像などの記録を行った場合には、吐出口列の両端部に位置する吐出口から吐出されたインク滴が、その吐出口列の中央側に引き寄せられる(内斜する)という現象が発生する。
このように、吐出されたインク滴が内斜する現象は、端よれ現象とも呼ばれ、次のような原因によって発生することが知られている。
すなわち、記録ヘッドの吐出口から記録媒体に向けてインク滴が吐出されると、そのインク滴の周囲に存在する空気がインク滴の運動に引きずられて移動し、記録ヘッドに形成されている吐出口列近傍の気圧が、記録ヘッドの周囲よりも減少傾向となる。その結果、周囲の空気がインク滴の吐出されている減圧領域へ向かって流れ込み、気流が発生する。
この吐出口列の近傍に発生する圧力勾配を決定づける要因、すなわち、内斜発生要因としては、記録ヘッドの主走査方向への移動速度(キャリッジの走査速度)、一つの記録走査領域などの所定領域内での記録密度(記録デューティ)、および記録媒体と記録ヘッドとの距離(紙間距離)などがあり、吐出口列における記録条件と大きな関係がある。
そして、上記のような内斜が発生する記録条件の下に、シリアルスキャン型のインクジェット記録装置で主走査および副走査を繰り返しながら画像形成を行うと、各記録走査領域間のつなぎ部分においてインクの付与されない筋状の濃度むら(白筋)が形成されてしまうという問題が発生する。
このような白筋の発生を低減するものとして特許文献2が提案されている。この特許文献2では、記録素子の配列方向両端部に位置する吐出口群を構成する吐出口の配列間隔(ノズルピッチ)を、その配列方向中央部領域に位置する中央吐出口群を構成する吐出口のノズルピッチよりも広く設定することにより、白筋の発生を低減するものとなっている。
特開2001−96770号公報 特開2003−145775号公報
ところで、上記のように、吐出口列に発生する内斜現象は、単一のノズル列を用いて記録動作を行った場合にも発生するが、複数本のノズル列を配置した記録ヘッドにおいて、それらのノズル列から同時にインク滴を吐出させた場合には、前記の内斜現象がさらに助長される傾向にあることが明らかになった。すなわち、2列の吐出口列から同時にインクを吐出させて記録を行った場合、それぞれの吐出口列の近傍では減圧領域が発生する。そして、隣接する吐出口列の列間距離が狭い場合には、各減圧領域が相互に影響し合ってインク滴の内斜傾向が増大することが判明した。特に、高い記録デューティーで記録を行う場合には、列間距離が狭いほど内斜量は大きくなり、各記録走査間のつなぎ部分における白筋の発生は顕著になる。
一般に、特許文献1に記載されているように、吐出口列が主走査方向において対称に配された記録ヘッドでは、隣接する吐出口列の距離間隔(以下、列間距離と称す)は必ずしも一定ではなく、異なる値に設定されていることが多い。
しかしながら、特許文献2にあっては、吐出口列の両端部に位置する吐出口の配列ピッチを、その吐出口列の中央部領域に位置する配列ピッチより一律に広く設定している。このため、特許文献1に示すように、同時に吐出動作を行う吐出口列の中で隣接する吐出口列の列間距離が異なる場合には、各吐出口列における内斜量が異なることとなり、その結果、各記録領域間の濃度むらが十分に改善されないという不都合が生じる。つまり、列間距離が狭い吐出口列については配列ピッチを広げたことによって白筋の発生を改善することができるが、列間距離が広い吐出口列においては内斜量が少ないため、配列ピッチを広げたことによって各記録領域間の端部ドットが重なり合い、逆に筋状の高濃度部分(黒筋)が発生してしまうという不都合が生じる。
また、記録ヘッドから吐出される液滴の吐出量が小さいほど、液滴の運動エネルギーは小さく、液滴の運動エネルギーが小さいほど前述の内斜量が大きくなることも明らかになっている。すなわち、吐出量の大きい液滴によって記録を行った場合には、吐出量の小さい液滴を吐出して記録を行った場合に比べ、液滴の内斜量は小さくなる。従って、吐出量の異なる吐出口列を複数配列した記録ヘッドにおいて、吐出口列の端部に位置する吐出口の配列ピッチを一律に広げた場合には、前述の列間距離が異なる場合と同様に、一部で白筋の発生を抑制できるものの、他の部分で黒筋が発生する虞がある。
本発明は、上記従来技術の課題に着目してなされたもので、複数本の吐出口列を用いた記録動作において、各吐出口列内の端部側の吐出口から吐出される液滴に、気流に起因した内斜現象が発生した場合にも、記録媒体上の適正位置に確実に液滴を着弾させることができ、濃度ムラの低減された良好な品質の画像を得ることができる記録ヘッドおよびインクジェット記録装置の提供を目的とする。
上記課題を解消するため、本発明は以下のような構成を有する。
すなわち、本発明の第1の形態は、複数のインク吐出口を配列した吐出口列を複数配置してなる記録ヘッドであって、複数のノズル列内のインク吐出状態において互いに隣接する一対のノズル列の列間距離に応じて、各吐出口列の所定の端部領域内における吐出口の配列ピッチが設定されていることを特徴とする。
本発明の第2の形態は、請求項1ないし6のいずれかに記載の記録ヘッドを用い、前記記録ヘッドと記録媒体とを所定の主走査方向に沿って相対的に移動させながら前記記録ヘッドの吐出口からインク滴を吐出させて記録を行う主走査と、前記主走査方向と交差する方向へと記録媒体を移動させる副走査とを繰り返し行うことによって記録媒体上に画像を記録することを特徴とする。
なお、本発明において、インクとは、所定の色剤を含んだ記録液のみならず、前記色剤の発色性および耐候性などを高めるための透明な処理液なども含む。
本発明によれば、複数本の吐出口列の端部側の吐出口から吐出される液滴に、気流に起因した内斜現象が発生したとしても、記録媒体上の適正位置に確実に液滴を着弾させることができ、記録される画像中に白筋や黒筋などの画像弊害を抑制することが可能となり、画像品質は大幅に向上する。
以下、本発明の実施形態を図面と共に詳細に説明する。
(インク)
まず、本発明の実施形態における記録ヘッドにて使用するインクについて説明する。
本実施形態では、ブラックインクとして、後述のように記録モードに応じて2種類のインクが用いられる。そのうち、第1のブラックインクは、色材としてカーボンブラックからなる顔料を用いたものである。この顔料の表面にカルボキシル基等の表面処理を施すことでインク中に分散可能にしている。また、インクの水分蒸発を抑制するためにグリセリン等の多価アルコール類を保湿剤として添加することが好ましい。さらに、この顔料インクは文字等のキャラクタを記録する場合に用いられることから、普通紙に形成されるブラックインクドットのエッジが劣化しないことが重要であるが、エッジが劣化しない範囲でインクの浸透性を調整するためにアセチレングリコール系の界面活性剤を添加しても良い。また、この顔料と記録媒体との結着力を高めるために高分子ポリマーをバインダーとして添加しても良い。
一方、第2のブラックインクは、色材としてブラック染料を用いる。また、記録媒体の表面で十分高速なインクの浸透を実現するためにアセチレングリコール系の界面活性剤を臨界ミセル濃度以上添加する。また、本インクも水分蒸発を抑制するためにグリセリン等の多価アルコール類を保湿剤として添加することが好ましい。また、尿素等を色材の溶解性を高めるために添加しても良い。
本実施形態では、カラーインクとしてシアンインク、マゼンタインクおよびイエローインクが用いられる。これらはそれぞれシアン、マゼンタ、イエロー色の染料が用いられ、第2のブラックインクと同様な保湿剤、界面活性剤、および添加物を添加することが好ましい。
また、第2のブラックインク、シアンインク、マゼンタインク、イエローインクの表面張力は概略同じになるように界面活性剤を調整することが望ましい。これは普通紙においての浸透性を同じにすることで紙面上での各インク間で記録された領域間のにじみ(ブリード)を抑制することができる。また、上記特性以外のインクの浸透性および粘度などの特性は、第2のブラックインクとシアンインク、マゼンタインク、イエローインクとは同等に調整する。
(記録ヘッドの構成)
次に、本発明の実施形態における記録ヘッドの構成について図1、及び図2を参照して説明する。
図1は、インクジェット記録装置に、本実施形態における記録ヘッドが装着された状態を記録媒体側から見た底面図であり、各記録チップの配置を模式的に示している。
図1に示すように、本実施形態の記録ヘッドは、カラーインク用チップ1100とブラックインク用チップ1200とを基材1000に接続することによって形成されている。ブラックインク用チップ1200には、上記第1ブラックインクを吐出するための複数の吐出口nが配列されている。このブラック用チップ1200は、カラーインク用チップ1100より吐出口列の長さ(吐出口の配列範囲)が記録媒体の搬送方向(副走査方向)において長く設定されている。
また、カラーインク用チップ1100の各インクの吐出口列に対し、所定量だけ副走査方向にずらして配置されている。これは、ブラックインク用チップを用いて文書等を記録する場合の記録速度を重視するためである。すなわち、ブラックインク用チップ1200において副走査方向に配列した吐出口列により、チップの1回の走査での記録可能な副走査方向の幅がカラーインク用チップ1100よる記録よりも大きくなっている。また、記録媒体上の同一記録領域に対しカラーインクの付与に先行して顔料ブラックインクの記録を行うことができるように、カラーインク用チップ1100とブラックインク用チップ1200は記録媒体方向にずらした位置に配置してある。
図2は、カラーインク用チップ1100における各色インクの吐出口の配置を示した模式図である。
カラーインク用記録チップ1100は、シアン、マゼンタ、イエローの各インクおよび上記第2のブラックインクについて、それぞれ複数の吐出口、およびそれぞれの吐出口に連通するインク路、各インク路にインクを供給する共通液室および各吐出口からインクを吐出させるための吐出エネルギー(熱エネルギー)を発生する吐出エネルギー発生素子(ヒータ)などが設けられたものである。
このカラーインク用チップ1100では、シアン、マゼンタ、イエロー、およびブラックの各インクを吐出するための吐出口列が2本ずつ配置されている。このうち、シアンインクを吐出する吐出口列c1,c2、およびマゼンタインクを吐出する吐出口列m1,m2は、チップ1100の中心Lを基準として主走査方向において左右に対称となる位置に配されている。また、イエローインク吐出用の2本の吐出口列y1とy2、およびブラックインク吐出用の2本の吐出口列k1とk2は、いずれも近接して配列されており、シアン、マゼンタのように中心Lを基準とする対称位置には配置されていない。
ここで、カラーインク用チップ1100についてより具体的構成を説明する。
このカラーインク用チップ1100は、シリコン製の同一のチップ1100に6個の溝を形成し、溝ごとにそれぞれのインクを吐出する吐出口などが形成される。すなわち、前述のように吐出口と、これに連通するインク路と、インク路の一部に形成されたヒータと、前記インク路に共通に連通する共通液室などが形成される。
また、チップ1100の各溝の間には上記ヒータを駆動するための駆動回路(不図示)が設けられている。ヒータや駆動回路は、半導体の製膜プロセスと同様のプロセスによって製造される。また、インク路や吐出口は樹脂によって形成される。さらに、シリコンチップの裏面には各溝のそれぞれに対してインクを供給するインク供給路が設けられる。
6個の溝は、図において走査方向左側から順に、第1溝1001、第2溝1002、第3溝1003、第4溝1004、第5溝1005、第6溝1006が配置されている。そして、本実施形態では、第1溝1001および第6溝1006にシアンインクを供給し、第2溝1002および第5溝1005にマゼンタインクを供給し、第3溝1003にイエローインクを供給し、第4溝1004に染料を色材とする第2のブラックインクを供給するよう構成されている。
そして、第1溝1001には、64n(nは1以上の整数;例えばn=4)個の吐出口からなるシアンインクのノズル列c1が、第2溝1002には64n個の吐出口からなるマゼンタインクのノズル列m1がそれぞれ構成されている。また、第3溝1003の第2溝側には64n個の吐出口からなるイエローインクのノズル列y1が、第3溝1003の第4溝1004側には64n個の吐出口からなるイエローインクのノズル列y2が互いに近接して構成されている。
さらに、第5溝1005には64n個の吐出口からなるマゼンタインクのノズル列m2が、第6溝1006には64n個の吐出口からなるシアンインクのノズル列c2がそれぞれ構成されている。また、第4溝1004の第3溝側には64n個の吐出口からなる染料ブラックインク(第2ブラックインク)のノズル列k1が、第4溝1004の第5溝側には64n個の吐出口からなる染料ブラックインクのノズル列k2が互いに近接して構成されている。
図3は、上記カラー用チップ1100における各吐出口列の中央部領域E1における吐出口nの配置、および端部領域E2における吐出口nの配置を詳細に示す図である。
各々の吐出口列は、ほぼ一定のピッチ(600dpi)で吐出口nが配置されている。また、同一色のインクを吐出する2本の吐出口列において、一方の吐出口列における各吐出口nは、他方の吐出口列における各吐出口nに対し、吐出口配列ピッチの半分の距離(1200dpi)だけ副走査方向にずらしてある。このため、各色のインクは、2本の吐出口列によって1200dpiの記録密度で画像を形成することができる。
また、本実施形態の記録ヘッドにおいて、シアンインク、マゼンタインクの吐出口列c1,c2およびm1,m2はカラーインク用チップ1100内の中心Lを基準に左右対称的に配置されており、シアンインクの吐出口列c1とc2の間隔は、マゼンタインクの吐出口列m1とm2の間隔より広く設定されている。この実施形態では、シアンインク吐出用の吐出口列c1とc2の間隔d(以下、列間距離dと称す)は7.2mm、マゼンタインク吐出用の吐出口列m1とm2の列間距離dは4.4mmとなっている。また、シアンインク、マゼンタインクの各吐出口列c1,c2,m1,m2は、それぞれ個別に設けられた共通液室Ca,Cb、Ma,Mbにそれぞれ連通している。
他方、イエローインクの吐出口列y1とy2は、一つの共通液室Yaを挟んで左右に配置されており、染料ブラックインクの吐出口列k1とk2は、一つの共通液室Kaを挟んで左右に配置されている。また、吐出口列配置y1とy2の列間距離d、およびk1とk2の列間距離dは、いずれも0.2mmとなっている。つまり、各色の一対の吐出口列の列間距離dは、イエローインク(=染料ブラックインク)、マゼンタインク、シアンインクの順に広くなる。
また、カラーインク用チップ1100において、上記8本の吐出口列のうち、シアンインクの吐出口列c1とc2の列間距離dは7.2mmに設定され、マゼンタインクの吐出口列m1とm2の列間距離dは、4.4mmに設定されている。さらに、この8本の吐出口列において、互いに隣接する吐出口列、すなわちc1とm1、m1とy1、k2とm2、m2とc2のそれぞれの列間距離dは1.4mmとなっている。
図9は本実施形態の記録ヘッドのノズル配置を示したものである。図8の結果から対となるノズル列間距離dが約0.2mmと近いイエローインク、及び染料ブラックインクの記録列に関してはノズルの両端部領域における配列ピッチP1が、中央部領域の配列ピッチP0より広い構成となっている。具体的にはノズル配列方向の上流側で5μm、下流側で5μm、つまりノズル列全体で考えると10μm延ばしたこととなる。また図8の結果から内斜量は記録デューティによって変化するため、記録デューティが低い場合には内斜量が小さく、配列ピッチP1を拡大したことにより逆につなぎ部分でのドットがオーバーラップし、その部分における濃度が高くなり黒スジといった画像弊害が懸念される。
図4は図1に示した記録ヘッドを用いて、1画素を構成するドットの配置の一例を示す。ここでは、1画素を4つのドットで形成するため、最大4ドットで表示している。具体的には、画像処理におけるデータの取り扱いを600dpi単位として、1画素に対して、多値情報、本実施例の形態では4値の情報を生成する。記録装置は多値情報から、その画素に対応する複数のノズルで記録するドット数を設定するのである。図4において、600dpiの1つの画素に対して、縦2ドット、横2ドットで構成されている。つまり、1画素に対して、4つのドットで画像形成を行うものである。これは1つの例であり、記録装置や記録ヘッドの特性により、1画素を構成するドット数は様々である。
さらに、このデータ処理は、双方向記録行うために、各色インクの2つの吐出口列に対応させてデータの発生が均等になるよう振り分けを行っている。具体的には、それぞれの吐出口列に対応するプリントバッファを設け、対応するプリントバッファに上記の4値データを格納する処理を行う。これにより、各走査ではそれぞれの吐出口列に対応したプリントバッファのデータを読み出し、それぞれの吐出口列の吐出口からインクを吐出すべくデータ転送を行う。
図5は、本実施形態のインクジェット記録装置1の構成を示す図であり、ケースカバーを除いた状態で示す斜視図である。
同図に示すように、本実施形態のインクジェット記録装置1は、図1にて説明した記録ヘッド3を着脱自在に搭載するキャリッジ2と、これを移動させて記録ヘッドの走査を行うための駆動機構を備える。すなわち、キャリッジ2は、駆動源であるキャリッジモータM1の駆動力がベルト、プーリなどからなる伝動機構4を介してキャリッジ2に伝えられることによりキャリッジ2を図5の矢印X方向に往復移動させることができる。キャリッジ2には、本プリンタで用いるインクの種類に対応してインクカートリッジ6が着脱自在に搭載される。図1および図2にて説明したように、本実施形態では、第1および第2のブラックインク、シアン、マゼンタ、イエローの5種類のインクを用いるが、図5においては簡略化して4個のインクカートリッジのみを示している。
キャリッジ2には、図1および図2に示したブラックインク用チップ1200とカラーインク用チップ1100における各溝にそれぞれ対応するインクがカートリッジから供給されるようそれぞれのインク供給路が形成される。また、キャリッジ2と上記各チップからなる記録ヘッド3は、両部材の接合面が適切に接して所要の電気的接続ができるよう構成される。これにより、記録ヘッド3は、記録信号に応じて前述のヒータに電圧パルスを印加してインクに気泡を生じさせ、この気泡の圧力によって吐出口からインクを吐出させることができる。すなわち、電気熱変換体であるヒータはパルスが印加されることにより熱エネルギーを生じ、これによりインクに生じる膜沸騰による気泡の成長、収縮によって生じる圧力変化を利用して、吐出口よりインクを吐出させるものである。また、記録媒体である記録紙Pを搬送(紙送り)する給紙機構(紙送り機構)5を備え、記録ヘッドの走査に応じて所定量の紙送りを行う。さらに、キャリッジ2の移動範囲の一端には、記録ヘッド3の吐出回復処理を行うための回復装置10を備える。このようなインクジェット記録装置において、記録紙Pは給紙機構5によって記録ヘッド3の走査領域に送り込まれ、記録ヘッド3の走査によって記録紙Pに画像や文字などの記録が行なわれる。
上述の装置構成をより詳細に説明すると、キャリッジ2は、キャリッジモータM1の駆動力を伝達する伝動機構4を構成する駆動ベルト7の一部に連結されており、また、ガイドシャフト13に沿って矢印A方向に摺動自在に案内支持されている。これにより、キャリッジモータM1の駆動力がキャリッジ2に伝達されてその移動を行うことができる。この場合、キャリッジ2は、キャリッジモータM1の正転および逆転によってそれぞれ往方向または復方向の移動を行うことができる。また、図5において、8はキャリッジ2の矢印X方向における位置を検出するためのスケールを示し、本実施形態では、透明なPETフィルムに所定のピッチで黒色のバーを印刷したものを用いており、その一方はシャーシ9に固着され、他方は不図示の板バネで支持されている。このスケールのバーをキャリッジ2に設けられるセンサが光学的に検出することにより、キャリッジ2の位置を検出することができる。
記録ヘッド3の走査領域で、記録ヘッド3の走査でそれぞれの吐出口列に対向する領域に不図示のプラテンが設けられており、このプラテン上を搬送される記録紙Pに対してそれぞれのインクを吐出することにより、プラテンによって平坦な面が維持された記録紙に記録が行われる。
14は不図示の搬送モータM2によって駆動される搬送ローラを示し、15は不図示のバネにより記録シートを搬送ローラ14に当接するピンチローラ、16はピンチローラ15を回転自在に支持するピンチローラホルダをそれぞれ示す。また、17は搬送ローラ14の一端に取り付けられた搬送ローラギアを示し、この搬送ローラギア17に不図示の中間ギアを介して伝達された搬送モータM2の回転により、搬送ローラ14が駆動される。20は記録ヘッド3によって画像が形成された記録紙を装置外ヘ排出するための排出ローラを示し、同様に搬送モータM2の回転が伝達されることで駆動される。なお、排出ローラ20には不図示のバネの押圧力によって不図示の拍車ローラが記録紙に当接する。22は拍車ローラを回転自在に支持する拍車ホルダを示す。
キャリッジ2が記録動作のために往復移動する範囲(走査領域)外の所定の位置(例えばホームポジションと対応する位置)には、上述のように、記録ヘッド3の吐出性能を維持するための回復装置10が配設されている。この回復装置10は、記録ヘッド3の吐出口面をキャッピングするキャッピング機構11と記録ヘッド3の吐出口面(各色の吐出口列が設けられた面)をクリーニングするワイピング機構12を備えており、このキャッピング機構11による吐出口面のキャッピングに連動して回復装置内の不図示の吸引機構(吸引ポンプ等)により吐出口からインクを強制的に排出させ、それによって、記録ヘッド3のインク路内の増粘インクや気泡等を除去するなどの吐出回復処理を行うことができる。また、非記録時等に、記録ヘッド3の吐出口面をキャッピングすることによって、記録ヘッドを保護するとともにインクの乾燥を防止することができる。さらに、ワイピング機構12は、キャッピング機構11の近傍に配されて、記録ヘッド3の吐出口面に付着したインク滴を拭き取ることにより、そのクリーニングを行う。そして、これらキャッピング機構11およびワイピング機構12により、記録ヘッド3を正常な吐出状態に保つことが可能となっている。
図6は図5に示した装置構成を具えたインクジェット記録装置の制御系の概略構成を示すブロック図である。
図6に示すように、コントローラ600は、マイクロコンピュータ形態のCPU601、後述する各種記録モードの実行やその際の記録動作の制御、また、後述する画像処理のシーケンスに対応したプログラムや所要のテーブルその他の固定データを格納したROM602、上記各記録モード実行の際に、キャリッジモータM1の制御、紙送りモータM2の制御、記録ヘッド3における吐出制御等の制御信号を生成する特殊用途集積回路(ASIC)603、画像データを展開する領域や作業用の領域等を設けたRAM604、CPU601、ASIC603およびRAM604を相互に接続してデータの授受を行うシステムバス605、以下に説明するセンサ群からのアナログ信号を入力してA/D変換し、それぞれのデジタル信号をCPU601に供給するA/D変換器606などで構成される。
610は画像データの供給源となるホストコンピュータ(あるいは画像読取り用のリーダや、デジタルカメラなど)を示し、インターフェース(I/F)611を介して画像データ、コマンド、ステータス信号等をコントローラ600と送受信する。
620はスイッチ群を示し、電源スイッチ621、プリント開始を指令するためのスイッチ622、および記録ヘッド3の回復処理の起動を指示するための回復スイッチ623など、操作者による指令入力を受容するためのスイッチを有する。630はセンサ群を示し、記録ヘッド3がその移動によりホームポジションhに位置することを検出する、上記スケール8と組合わされるフォトカプラ631、環境温度を検出するためにプリンタの適宜の箇所に設けられた温度センサ632等から構成される。さらに、640はキャリッジモータM1を駆動するドライバ、642は紙送りモータM2を駆動するためのドライバをそれぞれ示す。
以上の構成において、本実施形態のプリンタは、インターフェース611を介して転送された記録データのコマンドを解析し、記録すべき画像データをRAM602に展開する。画像データの展開領域(展開バッファ)は、横を主走査方向の記録可能領域分の画素数Hpに対応したサイズ、縦を記録ヘッドにおけるノズル列により1回の走査で記録される縦方向の画素数である64n(nは1以上の整数;例えばn=4)に対応したサイズとしてそれぞれ構成し、RAM602の記憶領域上に確保される。また、記録走査において記録ヘッドにデータを送るために参照されるRAM602上の記憶領域(プリントバッファ)は、横を主走査方向の記録可能領域分の画素数Vpに対応したサイズ、縦を記録ヘッドの1回の記録走査で記録される縦方向の画素数である64nに対応したサイズとして構成し、RAM602の記憶領域上に確保される。ASIC603は、記録ヘッドによる記録走査の際に、RAM602の記憶領域(プリントバッファ)に直接アクセスしながら記録ヘッドに対して各吐出口ごとにヒータの駆動データを取得し、それを記録ヘッド3のドライバに転送する。
図7は各色の対となる第1のノズル列、第2のノズル列を用いて記録を行った場合の記録デューティと内斜量との関係を示すものである。
記録動作には、シアンインクの吐出口列c1、c2、マゼンタインクの吐出口列m1、m2、イエローインクの吐出口列y1、y2、ブラックインクの吐出口列k1,k2が使用され、各色の2本の吐出口列には、それぞれ吐出回数の偏りがないように均等にデータが割り振られるよう制御されている。先にも述べたように、各色インクの2本の吐出口列の列間距離dはイエロー色が最も短く、次いでマゼンタ色、シアン色の順で大きくなる。
またイエローインクの吐出口列y1とy2、ブラックインクの吐出口列k1とk2のそれぞれの列間距離dは等しいため、記録デューティと内斜量の関係も略等しくなる。対をなす吐出口列の列間距離が最も短いイエローインクの吐出口列y1,y2およびブラックインクの吐出口列k1,k2においては、図8に示すように、記録デューティが50%(2dot/600dpi)の場合に、内斜量が約10μm、100%(4dot/600dpi)で約14μmとなる。これに対し、対をなす吐出口列の列間距離dが広いマゼンタインクの吐出口列m1,m2、およびシアンインクの吐出口列c1,c2においては、記録デューティが50%の場合で内斜量が約5μm、100%の場合で約8μmとなり、比較的軽微な内斜量になることが分かった。
図8に内斜量とドット配置の関係を示す。本実施形態で用いられるノズルから吐出されるドットの直径は30μm程度であり、図示のように、各記録領域間のつなぎ部において、吐出口列における内斜量が0であった場合には、図8(a)に示すように、上下のドットが約5μm上下に重なり合うこととなる。これに対し、図8(b)に示すように、吐出口列における内斜量が10μmであった場合には、上下のドットが殆ど重なりなく接する状態にある。よって図8(c)に示すように、吐出口列に10μmを超える内斜が発生した場合には、つなぎ部分のドットが上下に離れ、インクが付与されない部分が発生し、これが白筋となって画像品質を損なう結果となる。
図7の結果を顧みるとイエローインクの吐出口列y1,y2および染料ブラックインクk1,k2の吐出口列の内斜量は、一定の記録デューティを超えると白筋発生の閾値である10μmの内斜量を超えるため、内斜現象に対する対策が必要となってくることが分かる。イエローインクは明度が高く視認性が低いため、イエロー単色での白筋が画像的に問題になることは少ないが、レッドやブルーといった2次色を形成した場合に問題となることが多い。また、2本の吐出口列の列間距離dがイエローと同様に設定されている染料ブラックの吐出口列k1,k2についても略等しい内斜量となる。但し、この染料ブラックの吐出口列k1,k2の場合は、インクの明度が低いことから、白スジの視認性は極めて高く、内斜現象に対する対策はより重要になってくる。
そこで、本実施形態の記録ヘッドでは、図8に示す結果に基づき、ノズルの配置を図9に示すように設定している。
すなわち、イエローインクの吐出口列y1,y2、及び染料ブラックインクの吐出口列k1,k2は、いずれも列間距離dが約0.2mmという短い間隔に設定されているため、図7に示すように、大きな内斜が発生し易い。このため、本実施形態の記録ヘッドでは、図9に示すように、吐出口列の両端部領域E2における吐出口nの配列ピッチP1を、吐出口列の中央部領域E1における配列ピッチP0より広く設定している。具体的にはノズル配列方向の上流側で5μm、下流側で5μmとなり、ノズル列全体としては、10μm拡大している。これにより、イエローインクの吐出口列y1,y2および染料ブラックインクの吐出口列k1,k2に5μm程度の内斜が発生したとしても、これを補うことができ、適正な位置へと端部ドットを形成することができる。
また、図8に示すように、記録デューティが低い場合には、内斜量が小さくなり、記録デューティが高い場合には、内斜量は大きくなる。従って、上記のように吐出口列の端部領域E2の吐出口nの配列ピッチを拡大したことにより、記録デューティが高い場合には、逆に、つなぎ部分でのドットがオーバーラップし、その部分における濃度が高くなり黒スジの発生が懸念される。しかし本実施形態では、例えば記録デューティが25%程度であれば、両吐出口列の端部における内斜量の合計は6μm程度であり(各吐出口列の各端部に生じる内斜量は3μm)、吐出口列の各端部における吐出口nの配列ピッチを5μmずつ拡大し(吐出口列全体としては10μm拡大)したことにより、つなぎ部分でのドットは4μm程度オーバーラップすることとなる。しかし、この程度のオーバーラップは画像上問題になるレベルにはならない。このように、記録デューティにより内斜量が変化する点に留意し、吐出口列の配列ピッチの拡大量を決定することが好ましい。
一方、列間距離dが7.2mm、4.4mmであるシアンインク、マゼンタインクの各吐出口列の場合には、図7に示すように、仮に100パーセントデューティで記録を行ったとしても内斜量は約8μm程度の軽微な値となり、白筋発生の閾値である10μmを下回るため、シアン、マゼンタのそれぞれを単色で記録する場合には白筋の発生を問題にする必要はない。このため、図9に示す本実施形態の記録ヘッドでは、吐出口列の上流側の端部領域E2と下流側の端部領域E2のいずれにおいても、吐出口nの配列ピッチP1を中央部領域E1の配列ピッチP0と同一に設定している。
但し、カラー画像を形成する場合には、記録ヘッドの各吐出口列から異なる種類のインクを同時に吐出しながら、記録走査を行う場合もある。その場合には、隣接する吐出口列との列間距離dが内斜量に影響を与えることとなる。例えば、シアンインク、マゼンタインクの各吐出口列については、吐出口列c1とm1との列間距離d、吐出口列c2とm2との列間距離dによって各吐出口列における内斜量が決定される。図3に示す記録ヘッドでは、c1とm1、c2とm2の列間距離dはいずれも約1.4mmとなっている。このため、図7に示すように、列間距離dが一定の記録デューティ以上で記録を行った場合に、内斜量の影響によって白筋が顕著になる可能性がある。従って、この場合には吐出口列c1,m1,c2,m2についても、端部領域E2の吐出口の配列ピッチP1を拡大させることが必要となる。
つまり、内斜量は必ずしも同一色の吐出口列による列間距離dによって決定されるものではなく、同時に吐出動作を行う吐出口列の中で、最も近い位置に存在する2本の吐出口列の列間距離によって決定されるのである。従って、同時に吐出される可能性の高い2本の吐出口列の距離間隔を想定して記録ヘッドにおける吐出口列の端部領域E2における吐出口の配列ピッチを設定することが望ましく、さらに好ましくは、各吐出口列によって行われる記録動作の記録デューティを考慮することが良い。
(その他)
上記実施形態では、シアン、マゼンタ、イエロー、染料ブラックの4色のインクを用いて記録を行う場合を例に採り説明したが、本発明は4色以外の複数色のインクを用いて記録動作を行う場合にも有効である。
さらに、上記実施形態では、記録ヘッドの各吐出口列における上流側および下流側の端部領域における吐出口の配列ピッチを均一に(5μmずつ)拡大させたが、配列ピッチの拡大量は上流側端部と下流側端部とで必ずしも均一にする必要はなく、異なる値に設定することも可能である。
本実施形態における記録ヘッドがインクジェット記録装置に装着された状態を記録媒体側から見た底面図であり、各記録チップの配置を模式的に示している。 カラーインク用チップにおける各色インクの吐出口の配置を示した模式図である。 上記カラー用チップにおける各吐出口列の中央部領域における吐出口の配置、および端部側における吐出口の配置を詳細に示す図である。 図4は図1に示した記録ヘッドを用いて、1画素を構成するドットの配置の一例を示す。 本実施形態のインクジェット記録装置の装置構成を示す図であり、ケースカバーを除いた状態で示す斜視図である。 図5に示した装置構成を具えたインクジェット記録装置の制御系の概略構成を示すブロック図である。 異なる列間距離毎に記録デューティと内斜の関係を表す図である。 インクジェット記録装置において内斜量とドット配置の関係を示す図である。 本実施形態の記録ヘッドのノズル配置を示したものである。
符号の説明
1 インクジェット記録装置
2 キャリッジ
3 記録ヘッド
1100 カラーインク用チップ
n 吐出口
E1 中央部領域
E2 端部領域
P0 中央部領域の配列ピッチ
P1 端部の配列ピッチ
c1,c2 シアンインクの吐出口列
m1,m2 マゼンタインクの吐出口列
y1,y2 イエローインクの吐出口列
k1,k2 染料ブラックインクの吐出口列
X 主走査方向
Y 副走査方向

Claims (7)

  1. 複数のインク吐出口を配列した吐出口列を複数配置してなる記録ヘッドであって、
    複数のノズル列内のインク吐出状態において互いに隣接する一対のノズル列の列間距離に応じて、各吐出口列の所定の端部領域内における吐出口の配列ピッチが設定されていることを特徴とする記録ヘッド。
  2. 前記吐出口列の所定の端部領域内における配列ピッチは、前記インク吐出状態におけるノズル列の列間距離が短いほど、大きく設定されていることを特徴とした請求項1に記載の記録ヘッド。
  3. 前記インク吐出状態において互いに隣接する一対の吐出口列は、同一色を吐出する複数の吐出口列であって、同一色を吐出する複数のノズル列の列間距離に応じて、各色の吐出口列における所定の端部領域内の吐出口の配列ピッチが設定されていることを特徴とする請求項1に記載の記録ヘッド。
  4. 前記インク吐出状態において互いに隣接する一対の吐出口列は、異なる色のインクを吐出する一対の吐出口列であって、前記一対の吐出口列の列間距離に応じて当該一対の吐出口列それぞれにおける所定の端部領域内の吐出口の配列ピッチが設定されていることを特徴とする請求項1に記載の記録ヘッド。
  5. 前記端部領域は、最端部に位置する吐出口を含めた複数の吐出口とからなり、最端部に位置する吐出口とこれに隣接する吐出口との間の配列ピッチを、他の吐出口間の配列ピッチより拡大させたことを特徴とする請求項1に記載の記録ヘッド。
  6. 前記記録ヘッドは、異なる種類のインクを吐出する吐出口列を対称に配列したことを特徴とする請求項1ないし5に記載の記録ヘッド。
  7. 請求項1ないし6のいずれかに記載の記録ヘッドを用い、前記記録ヘッドと記録媒体とを所定の主走査方向に沿って相対的に移動させながら前記記録ヘッドの吐出口からインク滴を吐出させて記録を行う主走査と、前記主走査方向と交差する方向へと記録媒体を移動させる副走査とを繰り返し行うことによって記録媒体上に画像を記録することを特徴とするインクジェット記録装置。
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