JP2000127247A - パネル体への表装材の固定装置 - Google Patents

パネル体への表装材の固定装置

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JP2000127247A
JP2000127247A JP30683298A JP30683298A JP2000127247A JP 2000127247 A JP2000127247 A JP 2000127247A JP 30683298 A JP30683298 A JP 30683298A JP 30683298 A JP30683298 A JP 30683298A JP 2000127247 A JP2000127247 A JP 2000127247A
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 接着剤を使用することなく、広幅の表装材を
パネル体の表面に固着する。 【解決手段】 合成樹脂製の留め具2における偏平基板
2aの下面に突設した脚部2cをパネル体1に打ち込ん
で固定した後、偏平基板2a表面に一体的に形成された
突起部2bの箇所で表装材3を超音波溶接用のホーン1
0で挟んで、超音波振動を付与し、突起部2bと表装材
3とを超音波溶接にて接着固定する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、間仕切パネル等の
パネル体の表面に、合成樹脂製のシート状の表装材を張
設固定するための固定装置の構造に関するものである。
【0002】
【従来の技術】従来、間仕切パネル等のパネル体の広幅
の表面に、合成樹脂製のシート状の表装材(化粧シー
ト)を張り付けるために、実開昭54−32018号公
報等に開示されているように、間仕切パネルのパネル板
の表面に、ウエッブ状のホットメルトシートを仮接着し
ておき、このホットメルトシートに表装材を圧着させる
ことを提案している。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、この構
成では、パネル体の広い表面積全体にわたってホットメ
ルトシートを仮接着しなければならないから、当該ホッ
トメルトシートの消費量が膨大となって製造コストが高
くなる。また、パネル体の広い表面積全体にわたって一
度に表装材を熱圧着するためのプレス装置も大型化し、
設備費も高価になるという問題があった。
【0004】本発明は、製造コストを低減できるパネル
体に対する表装材の固定装置を提供することを目的する
ものである。
【0005】
【課題を解決するための手段】前記目的を達成するた
め、請求項1に記載の発明は、パネル体の平坦な表面に
合成樹脂製のシート状の表装材を張設固定するための固
定装置であって、少なくとも合成樹脂製の偏平基板と、
該偏平基板の表面に一体的に形成された突起部とを有す
る留め具を、表装材を固定すべきパネル体の表面箇所に
前記偏平基板が密着するように固着し、前記突起部と表
装材とを超音波溶接にて接着固定したものである。
【0006】また、請求項2に記載の発明は、請求項1
に記載のパネル体への表装材の固定装置において、前記
留め具の偏平基板には、パネル体に突き刺し固定するた
めの脚部を備えたものである。そして、請求項3に記載
の発明は、請求項1に記載のパネル体への表装材の固定
装置において、前記留め具の偏平基板は、パネル体の表
裏両面を挟着するように、断面コ字型に形成されている
ものである。
【0007】
【発明の実施の形態】次に、本発明を具体化した実施形
態について説明すると、図1はパネル体1と留め具2と
シート状の表装材3との斜視図である。間仕切パネル等
に使用するためのパネル体1は、木材を砕いて細片(チ
ップ)とし、これを繊維化して(ホット)プレスしたイ
ンシュレーションボード、もしくは木材の削片や砕片に
接着剤を加えてホットプレスしたパーティクルボードで
ある。
【0008】表装材3は、ポリプロピレン樹脂(P
P)、熱可塑性ポリエステル樹脂、例えばポリエチレン
テレフタレート(PET)、ポリブチレンテレフタレー
ト(PBT)等の合成樹脂製のシート状であって、前記
の合成樹脂製繊維からなる布や薄板(フィルム状)のい
ずれでも良く、可撓性を有するものを使用する。パネル
体1の表面に表装材3を張設固定するための固定装置と
しての留め具2の第1実施形態は、図1及び図2(a)
に示すように、押しピン状の形態であり、パネル体1の
表面に沿うように偏平な円板状等の偏平基板2aの表面
に突起部2bが一体的に突出形成されており、偏平基板
2aの下面から前記突起部2bと逆方向に釘状の脚部2
cが一体的に突設されている。
【0009】この複数の留め具2は、図1に示すよう
に、パネル体1の広幅表面1aの四隅及び略中央部に脚
部2cを突き刺して、偏平基板2aが広幅表面1aに密
接するように打ち込む。他の複数の留め具2は、パネル
体1における前記広幅表面1aから直角に延びる4側の
縁面1bに、前記と同様にして脚部2cを打ち込む(図
2(a)参照)。
【0010】次いで、前記表装材3を広げて、パネル体
1の広幅表面1a及び4側の縁面1bを覆うように配設
し、表装材3に適当な張力を付与した状態で各留め具2
の偏平基板2a上の突起部2bと、超音波溶接のための
ホーン10とで表装材3を挟んだ状態にして(図2
(b)参照)、図示しない超音波発生装置から前記ホー
ン10を毎秒2万回〜3万回程度で、且つ振幅0.03mm程
度で振動させると、突起部2bと表装材3との接触箇所
が発熱し、強固に超音波溶接することができる(図2
(c)参照)。この種の超音波溶接(超音波接合)で
は、接合される2つの材料の材質が互いに異なるもので
あっても接合可能であるが、留め具2の突起部2bと表
装材3とは同種類の合成樹脂材である方が好ましい。
【0011】第2実施形態の留め具4は、図1に示すご
とく偏平基板4aが細長い偏平な板状であって、該偏平
基板4aの下面には複数本の脚部4cを突設する一方、
偏平基板4aの上面には複数の突起部4bを適宜間隔に
て一体的に突設したものである。図示実施形態では、パ
ネル体1の4側の縁面1bに偏平基板4aを打ち込み固
定しているが、パネル体1の広幅表面1aに打ち込んで
も良く、その後、各突起部4bの箇所にて表装材3を前
述と同様に超音波溶接すれば良い。
【0012】図3に示す第3実施形態の留め具5は、パ
ネル体1の角部に固定するものであって、L字状に屈曲
してハンドル体1の4側の縁面に沿わせる縁偏平基板5
0aと、パネル体1の表裏両面の隅部に当接する隅偏平
基板50bとにより、パネル体1の表裏広幅面の隅部を
挟着するように、断面コ字型に形成されているものであ
る。そして、各留め具5における前記縁偏平基板50a
及び隅偏平基板50bの表面には1乃至複数の突起部5
bが一体的に突設され、図4に示すごとく、パネル体1
の表裏広幅面の隅部に留め具5を嵌合させて後、前記各
実施形態と同様に突起部5bの箇所でホーン10にて表
装材3を超音波溶接すれば良い。この実施形態では、表
装材3の広幅面が位置する隅偏平基板50bの箇所に突
起部5bを設けなくても、超音波溶接後に、留め具5が
パネル体1の四隅から脱落することがない。留め具5の
変形例としては、パネル体1の四隅でなく、側縁にてパ
ネル体1の表裏面を挟む断面コ字型のものであっても良
い。
【0013】なお、別の実施形態として、前記留め具
2、留め具4の脚部2c,4cを省略し、偏平基板2
a,4aの下面を別途接着剤にてパネル体1に固着する
ものであっても良いのである。この構成は、パネル体2
が木製でなく、石膏ボードやガラスウールの積層品で釘
状の脚部の打ち込みに適さない場合に都合が良い。これ
らの実施形態から理解できるように、広い面積を有する
パネル体1に対して留め具2,4,5は部分的であり、
突起部の数も少なくでき、表装材3との溶接箇所を少な
くでき製造コストを低減できるという効果を奏する。
【0014】
【発明の効果】以上に説明したように、請求項1に記載
の発明は、パネル体の平坦な表面に合成樹脂製のシート
状の表装材を張設固定するための固定装置であって、少
なくとも合成樹脂製の偏平基板と、該偏平基板の表面に
一体的に形成された突起部とを有する留め具を、表装材
を固定すべきパネル体の表面箇所に前記偏平基板が密着
するように固着し、前記突起部と表装材とを超音波溶接
にて接着固定したものであるから、広い面積を有するパ
ネル体に対して留め具は部分的であり、突起部の数も少
なくでき、表装材との溶接箇所を少なくでき製造コスト
を低減できるという効果を奏する。
【0015】また、請求項2に記載の発明は、請求項1
に記載のパネル体への表装材の固定装置において、前記
留め具の偏平基板には、パネル体に突き刺し固定するた
めの脚部を備えたものであり、パネル体と留め具と表装
材との三者の固着に際して接着剤を一切使用しないの
で、工場の環境が化学的溶媒にて汚染されることがない
という効果を奏する。
【0016】そして、請求項3に記載の発明は、請求項
1に記載のパネル体への表装材の固定装置において、前
記留め具の偏平基板は、パネル体の表裏両面を挟着する
ように、断面コ字型に形成されているものである。この
ように留め具を構成すると、留め具のパネル体にたいす
る固定作業が一層簡便になり、製造コストが一層低減さ
れるという効果を奏するのである。
【図面の簡単な説明】
【図1】パネル体と留め具との斜視図である。
【図2】(a)は留め具の部分の拡大側断面図、(b)
は留め具をパネル体に固着して留め具と表装材とを超音
波溶接作業する状態を示す拡大側断面図、(c)は表装
材の固定状態を示す拡大側断面図である。
【図3】第3実施形態の留め具の斜視図である。
【図4】第3実施形態の留め具による表装材の固定状態
を示す拡大側断面図である。
【符号の説明】
1 パネル体 2,4,5 留め具 2a,4a 偏平基板 2b,4b 突起部 2c,4c 脚部 3 表装材

Claims (3)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 パネル体の平坦な表面に合成樹脂製のシ
    ート状の表装材を張設固定するための固定装置であっ
    て、 少なくとも合成樹脂製の偏平基板と、該偏平基板の表面
    に一体的に形成された突起部とを有する留め具を、表装
    材を固定すべきパネル体の表面箇所に前記偏平基板が密
    着するように固着し、前記突起部と表装材とを超音波溶
    接にて接着固定したことを特徴とするパネル体への表装
    材の固定装置。
  2. 【請求項2】 前記留め具の偏平基板には、パネル体に
    突き刺し固定するための脚部を備えたことを特徴とする
    請求項1に記載のパネル体への表装材の固定装置。
  3. 【請求項3】 前記留め具の偏平基板は、パネル体の表
    裏両面を挟着するように、断面コ字型に形成されている
    ことを特徴とする請求項1に記載のパネル体への表装材
    の固定装置。
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Cited By (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2014205284A (ja) * 2013-04-12 2014-10-30 パナソニック株式会社 化粧板の製造方法

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