JP2000126838A - 板金製プーリの製造方法 - Google Patents

板金製プーリの製造方法

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JP2000126838A
JP2000126838A JP10304440A JP30444098A JP2000126838A JP 2000126838 A JP2000126838 A JP 2000126838A JP 10304440 A JP10304440 A JP 10304440A JP 30444098 A JP30444098 A JP 30444098A JP 2000126838 A JP2000126838 A JP 2000126838A
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俊明 金光
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 基板部の外周にベルト掛け用の円筒状の胴壁
が一体に設けられ、この胴壁の前記基板部側の端部に耳
部が環状に張出された板金製プーリの製造方法を提供す
る。 【解決手段】 平板状素材から円形の基板部3と、この
基板部3の外周から外端拡がり状に折曲形成した環状鍔
壁4とを一体に備えた成形体1を形成する。次いで、成
形体1を回転上型5と回転下型6との間に挟持し、環状
鍔壁4の外周に、第1転造ローラ7の断面台形の溝8を
押し付けながら回転させると環状鍔壁4が軸方向に圧縮
されて厚肉部9に形成されるとともに、厚肉部9の上下
端コーナに角部10,11がそれぞれつけられる。次い
で厚肉部9の平坦外周面9aに、第2転造ローラ12の
平形外周面12aを半径方向に押し付けて回転させる
と、胴壁13が成形されると同時に、上側の角部10が
回転上型5の下端外周部と第2転造ローラ12の平形外
周面の上端部との間の空隙からはみ出して耳部14が成
形される。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は板金製プーリ、より
詳しくは各種伝動ベルト掛け用の円筒状の胴壁の端部に
ベルト外れ止め用の耳部が一体に張出し形成されている
板金製プーリの製造方法に関する。
【0002】
【従来の技術】金属製の平板状素材をプレス加工して基
板部と、この基板部の外周にベルト掛け用の円筒状の胴
壁を一体に設け、その胴壁を軸方向に圧縮して厚肉化し
た後又は厚肉化しながら、胴壁に耳部及びベルト掛け溝
を成形する板金製プーリの製造方法は、例えば、特公平
3−71207号公報や特許第2556817号などに
公知である。そこでは、耳部が胴壁に転造により形成さ
れるが、その際、外周面の軸方向の一部に尖鋭突起を円
周方向にわたって設けた耳部形成用の転造ローラを使用
し、この転造ローラを胴壁の外周面に半径方向に押しつ
けて尖鋭突起を食い込ませることで耳部をすり割り形成
している。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】しかるに、尖鋭突起を
有する上記耳部形成用の転造ローラでは尖鋭突起がよく
摩耗、破損しやすいという問題があった。
【0004】そこで本発明は、尖鋭突起を有しない単な
る平形の転造ローラで胴壁に耳部を簡単確実に形成する
ことのできる板金製プーリの製造方法を提供することを
目的とする。
【0005】
【課題を解決するための手段】本発明は、基板部の外周
にベルト掛け用の円筒状の胴壁が一体に設けられ、この
胴壁の前記基板部側の端部に耳部が環状に張出された板
金製プーリの製造方法において、平板状素材から円形の
基板部と、この基板部の外周から外端拡がり傾斜状に折
曲形成した環状鍔壁とを一体に備えた成形体を形成する
工程と、前記成形体を回転上型と回転下型間で挟持して
軸心回りに回転させるとともに、前記環状鍔壁の外周
に、断面台形の溝を外周面に有する第1転造ローラの前
記溝を半径方向に強く押し付けながら軸心回りに回転さ
せることで前記環状壁を軸方向に圧縮させて厚肉部に形
成するとともに、この厚肉部の軸方向に略真っ直ぐな平
坦外周面と傾斜上下端面とが交わる上下のコーナに角部
をそれぞれつける工程と、前記成形体を回転上型と回転
下型間で挟持して軸心回りに回転させるとともに、前記
厚肉部の平坦外周面に、平形外周面を有する第2転造ロ
ーラの前記平形外周面を半径方向に強く押し付けながら
回転させることで胴壁が成形されると同時に、前記上側
の角部が回転上型の外周下端部と第2転造ローラの平形
外周面との間の空隙へ出されて耳部が成形される工程
と、からなることに特徴を有するものである。上記厚肉
部の平坦外周面に第2転造ローラを押し付けながら回転
させて胴部を成形する同時に、この胴壁の基板部側の端
部に耳部を成形するとともに胴壁を成形する工程におい
て、厚肉部の基板部側の端部とは反対側の端部にも耳部
を同時に張出し成形することができる。
【0006】
【作用】第1転造ローラの断面台形の溝を環状鍔壁の外
周に押しつけながら回すことにより厚肉部を確実かつ容
易に形成できるとともに、厚肉部の上下端コーナにそれ
ぞれ角部を確実かつ容易に成形することができる。
【0007】胴壁及び耳部の成形に際しては前述したご
とき従来の尖鋭突起を有する転造ローラを用いずして、
平形外周面を有する第2転造ローラを用いるので、尖鋭
突起の摩耗や破損の問題なく、常に確実かつ容易に胴壁
及び耳部を成形することができる。
【0008】耳部の成形に際しては、予め角部を付け、
第2転造ローラの平形外周面の押しつけ作用でこの角部
を張出して耳部を成形するので、耳部を必要かつ十分な
長さにまで確実に延ばして成形することができる。
【0009】
【発明の実施の形態】以下、本発明の一実施の形態を図
面に基づいて説明する。図1は本発明方法の出発素材と
して用いられる成形体1を示している。この成形体1
は、所定厚(例えば、4〜5mm厚)の平板状の鋼材など
の金属材をプレス加工することにより製作されており、
中央にボス2を一体に形成した円形の基板部3と、この
基板部3の外周から外端拡がり傾斜状に折曲形成した形
の環状鍔壁4とを一体に有している。
【0010】図2のように、上記成形体1は、軸心O
回りに回転する回転上型5と回転下型6との間に挟持さ
れ、第1転造ローラ7を用いて上記環状鍔壁4が厚肉に
なるよう成形される。第1転造ローラ7は、外周面に断
面台形状の溝8を備えていて、軸心O回りに回転可能
である。断面台形状の溝8は上下の側壁8a,8bと底
壁8cとかなり、上側の側壁8aと底壁8cとが交わる
入隅コーナには小さいアールをつけている。すなわち、
成形体1を回転上型5と回転下型6との間に挟持して軸
心O回りに回転させるとともに、第1転造ローラ7の
溝8を環状鍔壁4の外周に半径方向Xに強く押しつけな
がら第1転造ローラ7を軸心O回りに回転させる。す
ると、環状鍔壁4の端部が第1転造ローラ7の溝8内の
下側の側壁8bに当たって軸方向下方に位置規制された
状態で、図3に示すごとく環状鍔壁4が溝8内で軸方向
に圧縮変形して厚肉部9に形成されながら、この厚肉部
9の外周面9aが溝8内の平らな底壁8cに沿うよう軸
方向に略真っ直ぐな平坦面に、また厚肉部9の上下端面
9b,9cが溝8内の上下側壁8a,8bによって傾斜
面にそれぞれ形成されるとともに、これら平坦外周面9
aと傾斜上下端面9b,9cとが交わる上下の各コーナ
にそれぞれ略直角な角部10,11がつけられる。
【0011】次いで、図4のように、上記成形体1を回
転上型5と回転下型6間で挟持して軸心O回りに回転
させるとともに、上記厚肉部9の平坦外周面9aに、平
形外周面12aを有する第2転造ローラ12の前記平形
外周面12aを半径方向に強く押し付けながら第2転造
ローラ12を軸心O回りに回転させる。すると、上記
厚肉部9が回転下型6の上端外周面6aと第2転造ロー
ラ12の平形外周面12aとの間で少し薄く圧延されて
円筒状の胴壁13が必要厚みに均一に成形されるととも
に、上側の角部10が回転上型5の外周下端部と第2転
造ローラ12の平形外周面12aの上端部との間の空隙
へはみ出して耳部14が張出し成形される。その耳部1
4は略直角な角部10により肉不足なく張出し成形され
るので、必要かつ十分な長さにまで延ばして成形するこ
とができる。胴壁12の平形外周面12aと上側の耳部
14の下面とが交わる入隅コーナには小さいアールがつ
けられる。上側の耳部14の成形と同時に、下側の角部
11が回転下型6の上端外周面6aの下方に設けた段部
6aと第2転造ローラ12の平形外周面12aの下端部
との間の空隙へはみ出して耳部15が張出し成形され
る。
【0012】このように基板部3の外周に円筒状の胴壁
13を一体に形成した板金製プーリはそのまま各種伝動
ベルトのテンション用背面プーリとして使用できるが、
さらに次工程で胴壁13の外周面にポリV溝を成形すれ
ば、板金製ポリVプーリとしても使用することができ
る。
【0013】上記実施例では、上下の耳部14,15
が、回転上型5の外周下端部と第2転造ローラ12の平
形外周面12aの上端部との間の空隙、および回転下型
6の段部6aと第2転造ローラ12の平形外周面12a
の下端部との間の空隙へそれぞれはみ出し放しで成形さ
れるものとしてあるが、これに代えて図5に示すごとく
第2転造ローラ12の平形外周面12aの上下に凹部1
6,17を設け、この凹部16,17に耳部14,15
がそれぞれ入り込んで成形されるようにすることもでき
る。また、そのほかに図6に示すごとく上側の耳部14
は回転上型5の外周下端部と第2転造ローラ12の平形
外周面12aとの間の空隙へ胴壁13の上端より上方へ
ほぼ真っ直ぐに張出成形し、その後の工程でプレス等で
その耳部14を仮想線Fで示すごとく曲げ加工すること
もできる。なお、上記実施例では、円筒状の胴壁13の
上端及び下端の両方のコーナに耳部14,15をそれぞ
れ張出し形成してあるが、胴壁13の上端のコーナのみ
に耳部14を形成することもできる。
【0014】
【発明の効果】本発明によれば、平形外周面を有する第
2転造ローラを用いることにより円筒状の胴壁及び耳部
を確実かつ容易に成形することができ、とくに耳部は予
め断面台形の溝を有する第1転造ローラで成形された角
部を張出し成形するので必要かつ十分な長さに成形する
ことができ、また前述した従来の尖鋭突起を有する転造
ローラのごとき摩耗や破損の問題もなくて有利である。
【図面の簡単な説明】
【図1】平板状素材をプレス加工して製作された成形体
の断面図である。
【図2】上記成形体の環状鍔壁の外周に第1転造ローラ
を押しつけた直後の状態を示す断面図である。
【図3】上記成形体の環状鍔壁の外周に第1転造ローラ
を押しつけて厚肉化した状態を示す断面図である。
【図4】上記成形体の胴壁及び耳部成形用の第2転造ロ
ーラを押しつけて成形した状態を示す断面図である。
【図5】他の実施例を示す胴壁及び耳部成形工程の要部
断面図である。
【図6】更に他の実施例を示す胴壁及び耳部成形工程の
要部断面図である。
【符号の説明】
1 成形体 3 基板部 4 環状鍔壁 5 回転上型 6 回転下型 7 第1転造ローラ 8 溝 9 厚肉部 10 上側の角部 11 下側の角部 12 第2転造ローラ 13 胴壁 14 上側の耳部 15 下側の耳部
─────────────────────────────────────────────────────
【手続補正書】
【提出日】平成11年10月18日(1999.10.
18)
【手続補正1】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】全文
【補正方法】変更
【補正内容】
【書類名】 明細書
【発明の名称】 板金製プーリの製造方法
【特許請求の範囲】
【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は板金製プーリ、より
詳しくは各種伝動ベルト掛け用の円筒状の胴壁の端部に
ベルト外れ止め用の耳部が一体に張出し形成されている
板金製プーリの製造方法に関する。
【0002】
【従来の技術】金属製の平板状素材をプレス加工して基
板部と、この基板部の外周にベルト掛け用の円筒状の胴
壁を一体に設け、その胴壁を軸方向に圧縮して厚肉化し
た後又は厚肉化しながら、胴壁に耳部及びベルト掛け溝
を成形する板金製プーリの製造方法は、例えば、特公平
3−71207号公報や特許第2556817号などに
公知である。そこでは、耳部が胴壁に転造により形成さ
れるが、その際、外周面の軸方向の一部に尖鋭突起を円
周方向にわたって設けた耳部形成用の転造ローラを使用
し、この転造ローラを胴壁の外周面に半径方向に押しつ
けて尖鋭突起を食い込ませることで耳部をすり割り形成
している。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】しかるに、尖鋭突起を
有する上記耳部形成用の転造ローラでは尖鋭突起がよく
摩耗、破損しやすいという問題があった。
【0004】そこで本発明は、尖鋭突起を有しない単な
る平形の転造ローラで胴壁に耳部を簡単確実に形成する
ことのできる板金製プーリの製造方法を提供することを
目的とする。
【0005】
【課題を解決するための手段】本発明は、基板部の外周
にベルト掛け用の円筒状の胴壁が一体に設けられ、この
胴壁の前記基板部側の端部に耳部が環状に張出された板
金製プーリの製造方法において、平板状素材から円形の
基板部と、この基板部の外周から一旦該基板部の上面よ
り上方へ隆起してから下方へ外端拡がり傾斜状に折曲形
成した断面円弧状の環状鍔壁とを一体に備えた成形体を
形成する工程と、前記成形体の基板部と、環状鍔壁の基
板部と連接する内周端側の部分円弧状部とを回転上型と
回転下型間で挟持するとともに、前記環状鍔壁の残りの
外周端側の部分円弧状部は前記回転上型と回転下型間よ
り外方へはみ出させ、この状態で回転上型と回転下型を
成形体ごと軸心回りに回転させるとともに、前記環状鍔
壁の回転上型と回転下型間より外方へはみ出した部分円
弧状部に、断面台形の溝を外周面に有する第1転造ロー
ラの前記溝を半径方向に強く押し付けながら軸心回りに
回転させることで前記部分円弧状部を軸方向に圧縮させ
て厚肉部に形成するとともに、この厚肉部の軸方向に略
真っ直ぐな平坦外周面と傾斜上下端面とが交わる上下の
コーナに角部をそれぞれつける工程と、前記成形体を回
転上型と回転下型間に前記厚肉部が回転上型と回転下型
間より外方へはみ出すように挟持して軸心回りに回転さ
せるとともに、前記厚肉部の平坦外周面に、平形外周面
を有する第2転造ローラの前記平形外周面を半径方向に
強く押し付けながら回転させることで胴壁が成形される
と同時に、前記上側の角部が回転上型の外周下端部と第
2転造ローラの平形外周面との間の空隙へ出されて耳部
が成形される工程と、からなることに特徴を有するもの
である。上記厚肉部の平坦外周面に第2転造ローラを押
し付けながら回転させて胴部を成形する同時に、この胴
壁の基板部側の端部に耳部を成形するとともに胴壁を成
形する工程において、厚肉部の基板部側の端部とは反対
側の端部にも耳部を同時に張出し成形することができ
る。
【0006】
【作用】第1転造ローラの断面台形の溝を環状鍔壁の外
周に押しつけながら回すことにより厚肉部を確実かつ容
易に形成できるとともに、厚肉部の上下端コーナにそれ
ぞれ角部を確実かつ容易に成形することができる。
【0007】胴壁及び耳部の成形に際しては前述したご
とき従来の尖鋭突起を有する転造ローラを用いずして、
平形外周面を有する第2転造ローラを用いるので、尖鋭
突起の摩耗や破損の問題なく、常に確実かつ容易に胴壁
及び耳部を成形することができる。
【0008】耳部の成形に際しては、予め角部を付け、
第2転造ローラの平形外周面の押しつけ作用でこの角部
を張出して耳部を成形するので、耳部を必要かつ十分な
長さにまで確実に延ばして成形することができる。
【0009】
【発明の実施の形態】以下、本発明の一実施の形態を図
面に基づいて説明する。図1は本発明方法の出発素材と
して用いられる成形体1を示している。この成形体1
は、所定厚(例えば、4〜5mm厚)の平板状の鋼材など
の金属材をプレス加工することにより製作されており、
中央にボス2を一体に形成した円形の基板部3と、この
基板部3の外周から一旦該基板部3の上面より上方へ隆
起してから下方へ外端拡がり傾斜状に折曲形成した断面
円弧状の環状鍔壁4とを一体に有している。
【0010】図2のように、上記成形体1は、軸心O
回りに回転する回転上型5と回転下型6との間に挟持さ
れ、第1転造ローラ7を用いて上記環状鍔壁4が厚肉に
なるよう成形される。第1転造ローラ7は、外周面に断
面台形状の溝8を備えていて、軸心O回りに回転可能
である。断面台形状の溝8は上下の側壁8a,8bと底
壁8cとかなり、上側の側壁8aと底壁8cとが交わ
る入隅コーナには小さいアールをつけている。すなわ
ち、成形体1の基板部3と、環状鍔壁4の基板部3と連
接する内周端側の部分円弧状部とを回転上型5と回転下
型6間で挟持するとともに、前記環状鍔壁4の残りの外
周端側の部分円弧状部は回転上型5と回転下型6間より
外方へはみ出させ、この状態で回転上型5と回転下型6
を成形体1ごと軸心O回りに回転させるとともに、第
1転造ローラ7の溝8を環状鍔壁4の外周端側の前記部
分円弧状部に半径方向Xに強く押しつけながら第1転造
ローラ7を軸心O回りに回転させる。すると、環状鍔
壁4の端部が第1転造ローラ7の溝8内の下側の側壁8
bに当たって軸方向下方に位置規制された状態で、図3
に示すごとく環状鍔壁4の外周端側の前記部分円弧状部
が溝8内で軸方向に圧縮変形して厚肉部9に形成されな
がら、この厚肉部9の外周面9aが溝8内の平らな底壁
8cに沿うよう軸方向に略真っ直ぐな平坦面に、また厚
肉部9の上下端面9b,9cが溝8内の上下側壁8a,
8bによって傾斜面にそれぞれ形成されるとともに、こ
れら平坦外周面9aと傾斜上下端面9b,9cとが交わ
る上下の各コーナにそれぞれ略直角な角部10,11が
つけられる。
【0011】次いで、図4のように、上記成形体1を回
転上型5と回転下型6間に厚肉部9が回転上型5と回転
下型6間より外方へはみ出すように挟持して軸心O
りに回転させるとともに、上記厚肉部9の平坦外周面9
aに、平形外周面12aを有する第2転造ローラ12の
前記平形外周面12aを半径方向に強く押し付けながら
第2転造ローラ12を軸心O回りに回転させる。する
と、上記厚肉部9が回転下型6の上端外周面6aと第2
転造ローラ12の平形外周面12aとの間で少し薄く圧
延されて円筒状の胴壁13が必要厚みに均一に成形され
るとともに、上側の角部10が回転上型5の外周下端部
と第2転造ローラ12の平形外周面12aの上端部との
間の空隙へはみ出して耳部14が張出し成形される。そ
の耳部14は略直角な角部10により肉不足なく張出し
成形されるので、必要かつ十分な長さにまで延ばして成
形することができる。胴壁12の平形外周面12aと上
側の耳部14の下面とが交わる入隅コーナには小さいア
ールがつけられる。上側の耳部14の成形と同時に、下
側の角部11が回転下型6の上端外周面6aの下方に設
けた段部6aと第2転造ローラ12の平形外周面12a
の下端部との間の空隙へはみ出して耳部15が張出し成
形される。
【0012】このように基板部3の外周に円筒状の胴壁
13を一体に形成した板金製プーリはそのまま各種伝動
ベルトのテンション用背面プーリとして使用できるが、
さらに次工程で胴壁13の外周面にポリV溝を成形すれ
ば、板金製ポリVプーリとしても使用することができ
る。
【0013】上記実施例では、上下の耳部14,15
が、回転上型5の外周下端部と第2転造ローラ12の平
形外周面12aの上端部との間の空隙、および回転下型
6の段部6aと第2転造ローラ12の平形外周面12a
の下端部との間の空隙へそれぞれはみ出し放しで成形さ
れるものとしてあるが、これに代えて図5に示すごとく
第2転造ローラ12の平形外周面12aの上下に凹部1
6,17を設け、この凹部16,17に耳部14,15
がそれぞれ入り込んで成形されるようにすることもでき
る。また、そのほかに図6に示すごとく上側の耳部14
は回転上型5の外周下端部と第2転造ローラ12の平形
外周面12aとの間の空隙へ胴壁13の上端より上方へ
ほぼ真っ直ぐに張出成形し、その後の工程でプレス等で
その耳部14を仮想線Fで示すごとく曲げ加工すること
もできる。なお、上記実施例では、円筒状の胴壁13の
上端及び下端の両方のコーナに耳部14,15をそれぞ
れ張出し形成してあるが、胴壁13の上端のコーナのみ
に耳部14を形成することもできる。
【0014】
【発明の効果】本発明によれば、平形外周面を有する第
2転造ローラを用いることにより円筒状の胴壁及び耳部
を確実かつ容易に成形することができ、とくに耳部は予
め断面台形の溝を有する第1転造ローラで成形された角
部を張出し成形するので必要かつ十分な長さに成形する
ことができ、また前述した従来の尖鋭突起を有する転造
ローラのごとき摩耗や破損の問題もなくて有利である。
【図面の簡単な説明】
【図1】平板状素材をプレス加工して製作された成形体
の断面図である。
【図2】上記成形体の環状鍔壁の外周に第1転造ローラ
を押しつけた直後の状態を示す断面図である。
【図3】上記成形体の環状鍔壁の外周に第1転造ローラ
を押しつけて厚肉化した状態を示す断面図である。
【図4】上記成形体の胴壁及び耳部成形用の第2転造ロ
ーラを押しつけて成形した状態を示す断面図である。
【図5】他の実施例を示す胴壁及び耳部成形工程の要部
断面図である。
【図6】更に他の実施例を示す胴壁及び耳部成形工程の
要部断面図である。
【符号の説明】 1 成形体 3 基板部 4 環状鍔壁 5 回転上型 6 回転下型 7 第1転造ローラ 8 溝 9 厚肉部 10 上側の角部 11 下側の角部 12 第2転造ローラ 13 胴壁 14 上側の耳部 15 下側の耳部

Claims (2)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 基板部の外周にベルト掛け用の円筒状の
    胴壁が一体に設けられ、この胴壁の前記基板部側の端部
    に耳部が環状に張出された板金製プーリの製造方法にお
    いて、 平板状素材から円形の基板部と、この基板部の外周から
    外端拡がり傾斜状に折曲形成した環状鍔壁とを一体に備
    えた成形体を形成する工程と、 前記成形体を回転上型と回転下型間で挟持して軸心回り
    に回転させるとともに、前記環状鍔壁の外周に、断面台
    形の溝を外周面に有する第1転造ローラの前記溝を半径
    方向に強く押し付けながら軸心回りに回転させることで
    前記環状壁を軸方向に圧縮させて厚肉部に形成するとと
    もに、この厚肉部の軸方向に略真っ直ぐな平坦外周面と
    傾斜上下端面とが交わる上下の各コーナに角部をそれぞ
    れつける工程と、 前記成形体を回転上型と回転下型間で挟持して軸心回り
    に回転させるとともに、前記厚肉部の平坦外周面に、平
    形外周面を有する第2転造ローラの前記平形外周面を半
    径方向に強く押し付けながら回転させることで胴壁が成
    形されると同時に、前記上側の角部が回転上型の外周下
    端部と第2転造ローラの平形外周面との間の空隙へ出さ
    れて耳部が成形される工程と、からなることを特徴とす
    る板金製プーリの製造方法。
  2. 【請求項2】 前記厚肉部の平坦外周面に第2転造ロー
    ラを押し付けながら回転させて胴壁を成形すると同時
    に、この胴壁の基板部側の端部に耳部を成形する工程に
    おいて、胴壁の基板部側の端部とは反対側の端部にも耳
    部を同時に張出し成形することを特徴とする請求項1記
    載の板金製プーリの製造方法。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
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KR100941225B1 (ko) 2004-12-10 2010-02-10 가부시끼가이샤가네미쯔 판금제 배면 풀리의 제조방법
JP2010036235A (ja) * 2008-08-07 2010-02-18 Asahi Sangyo Kk クラッチ用ロータプーリの製造方法およびその転造装置

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