JP3642825B2 - ダンパプーリ - Google Patents
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Description
【産業上の利用分野】
本発明はダンパプーリに関し、特に製作簡易で安価にできるダンパプーリ構造に関する。
【0002】
【従来の技術】
従来のダンパプーリの代表的構造を図3に示すと、1は板金製のハブ部で、その中心にエンジンのクランクシャフト等、回転軸が装着される筒状ボス部14が嵌着固定されている。上記ハブ部1の筒状とした外周部12の外方には、リング状プーリ3が配され、これら外周部12とプーリ3の間にゴム弾性体2が介装してある。上記プーリ3は外周にベルト懸架溝31を有し、これにベルトを懸架して回転力を伝達している。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】
ところで、上記プーリ3は、通常、鋳造により成形されている。しかしながら、鋳造成形ではベルト懸架溝31等、細部の加工が難しく、鋳造後に切削加工を必要とするなどの仕上げ加工が必要で、製作に時間がかかりコスト高となる不具合があった。
【0004】
しかして、本発明の目的は、製作が容易でコスト低減が可能なダンパプーリを提供することにある。
【0005】
【課題を解決するための手段】
本発明の構成を図1によって説明すると、ダンパプーリは、回転軸に装着されるハブ部1と、該ハブ部1の外方に配設され、外周にベルト懸架溝31を有するリング状のプーリ3と、上記ハブ部1の外周部12と上記プーリ3との間に介装される弾性体2を有する。上記プーリ3は、金属板材を渦巻き状に巻回して形成されるリング状積層体よりなり、その外周に周方向に延びる複数のV溝を押圧加工して上記ベルト懸架溝31となしている(請求項1)。
【0006】
上記プーリ3を構成するリング状積層体は、軸方向両端縁を外方に屈曲変形せしめ、各層間の軸方向への相対変位を規制する係止部32となしてある(請求項2)。
【0007】
【作用】
上記構成では、金属板材を渦巻き状に巻いて形成されるリング状積層体にて上記プーリ3を構成しているので、板材の板厚や巻数を変更することで所望の径、厚さを有するプーリ3を容易に得ることができる。従って、鋳造成形のように鋳型を必要とせず、また設備を変更することなくサイズの異なるプーリ3を容易に製作できる。また、プーリ3の外周を押圧加工して上記ベルト懸架溝31を形成しており、切削加工のような仕上げ加工が不要であるので、製作コストの低減が可能で、切削くずが発生することもない。
【0008】
【実施例】
以下に本発明のダンパプーリの一実施例を図面に基づいて説明する。図1において、ハブ部1は同心状に設けた筒状の中心部11および外周部12と、これら中心部11と外周部12とを連結する環状の側壁13を有している。上記中心部11、外周部12および側壁13は金属板材を屈曲成形して一体に形成され、上記中心部11内には、図略のエンジンクランクシャフトの端部に装着される筒状ボス部14が嵌着固定してある。
【0009】
上記外周部12の外方には、ゴム弾性体2を介してリング状のプーリ3が接合固定してある。上記プーリ3は、金属板材を渦巻き状に巻回して構成したリング状の積層体よりなり、外周には周方向に延びる複数のV溝が押圧成形されて、ベルト懸架溝31となしてある。
【0010】
上記プーリ3を構成するリング状積層体の各層は、軸方向の両端縁を外方に屈曲変形せしめてあり、各層間の軸方向へのずれを規制する係止部32となしてある。
【0011】
上記プーリ3の成形方法を図2の工程図によって説明する。まず図2(1)の工程において、ロール状の原料材4を所定長に切断し、得られた板材41を、図2(2)の工程においてローリング加工する。図の(A)はローリング機5の側面図、(B)は正面図であり、上記板材41をローリングシャフト51回りに巻回して、所定径、所定厚のリング状積層体42とする。この工程でプーリ3の原形状が構成される。なお、52は硬質ウレタンよりなるシャフトで、スチール製の上記ローリングシャフト51に対し柔らかいため、これらシャフト51、52間に挿通された板材41は上記ローリングシャフト51方向へ曲がり、精度よく丸められるようになしてある。
【0012】
所定の巻数としたリング状積層体42は、次いで、図2(3)の工程において、外周のV溝を押圧成形(スピニング加工)する。図において、スピニング機6は上型61と下型62を有し、これら上型61、下型62の間に、上記のようにして得られた積層体42を保持するようになしてある。そして、まず平ローラ63を上記積層体42の外周に押圧してベルト懸架溝31となる凹部を予備成形し、次いで、この凹部に周面に多数の溝を有するくし型ローラ64を押圧することで、上記積層体42外周にベルト懸架溝31を形成し、上記プーリ3とする。また、この工程で、リング状積層体42を上型61および下型62方向から強圧することにより、上下両端縁を外方に屈曲変形せしめて上記係止部32を形成することができる。またローラ65は上記上型61、下型62を保持するためのもので、加工時のたわみを防止し、精度を確保するために使用される。
【0013】
このようにして得たプーリ3を所定形状にプレス成形したハブ部1の外周部12に対向配設し、これらの間にリング状の弾性体2を挿入して、上記外周部12を拡径変形することで、本発明のダンパプーリとする。この拡径の過程で、上記プーリ3内周より外周方向へ力が加わるので、プーリ3を構成する積層体の各層間の密着性は十分大きいものとなる。また、各層の両端縁に設けた係止部32により軸方向へのずれも防止できる。
【0014】
【発明の効果】
本発明のダンパプーリは、プーリを板材を巻回して形成したリング状積層体にて構成しており、ベルト懸架溝もその外周に押圧成形を施すことで容易に形成できるので、製作加工が容易で、切削加工等の仕上げ加工が不要となる。また、板材の板厚や巻数を変更することで、サイズの異なるプーリを容易に得ることができるので、形状に応じた成形鋳型が必要な従来構造に比べ、設備を簡略化でき、製作コストを大きく低減することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明のダンパプーリの全体断面図である。
【図2】プーリの製作方法を示す工程図である。
【図3】従来のダンパプーリの部分断面図である。
【符号の説明】
1 ハブ部
11 中心部
12 外周部
13 側壁
14 ボス部
2 弾性体
3 プーリ
31 ベルト懸架部
32 係止部
Claims (2)
- 回転軸に装着されるハブ部と、該ハブ部の外方に配設され、外周にベルト懸架溝を有するリング状のプーリと、上記ハブ部の外周部と上記プーリとの間に介装される弾性体とを具備するダンパプーリであって、上記プーリが、金属板材を渦巻き状に巻回して形成されるリング状積層体よりなり、その外周に周方向に延びる複数のV溝を押圧成形して上記ベルト懸架溝となしたことを特徴とするダンパプーリ。
- 上記リング状積層体の軸方向両端縁を外方に屈曲変形せしめ、各層間の軸方向への相対変位を規制する係止部となした請求項1記載のダンパプーリ。
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JP09989095A JP3642825B2 (ja) | 1995-03-30 | 1995-03-30 | ダンパプーリ |
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Family Applications (1)
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JP09989095A Expired - Fee Related JP3642825B2 (ja) | 1995-03-30 | 1995-03-30 | ダンパプーリ |
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Families Citing this family (1)
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CN100365304C (zh) * | 2004-10-19 | 2008-01-30 | 株式会社电装 | 动力传递装置 |
-
1995
- 1995-03-30 JP JP09989095A patent/JP3642825B2/ja not_active Expired - Fee Related
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---|---|
JPH08270756A (ja) | 1996-10-15 |
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