JP2000122044A - 液晶表示装置及びその製造方法 - Google Patents

液晶表示装置及びその製造方法

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JP2000122044A
JP2000122044A JP29738698A JP29738698A JP2000122044A JP 2000122044 A JP2000122044 A JP 2000122044A JP 29738698 A JP29738698 A JP 29738698A JP 29738698 A JP29738698 A JP 29738698A JP 2000122044 A JP2000122044 A JP 2000122044A
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injection
cell
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慎一 寺下
Sunao Kurihara
直 栗原
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 全絵素領域において軸対称状配向を安定して
形成し、電気光学特性が均一な液晶表示装置を作製す
る。 【解決手段】 負の誘電率を有するn型液晶材料と垂直
配向膜を用いるASM表示モードの液晶表示装置におい
て、液晶材料と重合性材料とを含む混合物を注入する際
に、注入時間を短くするか又は注入速度を速くして材料
の組成比変化を少なくし、全絵素領域における液晶材料
の電圧応答時間差Δτを0msec<Δτ≦20mse
cの範囲とする。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、例えば壁掛け用大
型ディスプレイ、壁掛け用テレビジョン装置、カーナビ
ゲーション、ラップトップ型パーソナルコンピューター
等に好適な、負の誘電率を有するn型液晶材料を用いる
視野角特性に優れたASM(Axially Symm
etric Aligned Micro−cell)
表示モードの液晶表示装置及びその製造方法に関する。
【0002】
【従来の技術】上述した液晶表示装置は、軽量、薄型及
び低消費電力等の特徴を有している。このため、液晶表
示装置は、来るマルチメディア社会でのキーデバイスと
して、各種OA(Office Automatio
n)機器やAV(Audio Visual)機器分野
等で応用開発がなされている、このような液晶表示装置
としては、従来、薄膜トランジスタ(TFT)やPAL
C(Plasma Addressed Liquid
Crystal display)等をスイッチング
素子として備えたものが知られている。
【0003】この液晶表示装置には、ノーマリホワイト
モードにおいて、水平配向膜を用いて電圧無印加時に両
電極基板の近傍付近でネマチック液晶分子を約90゜ね
じれさせるTN液晶表示モードや240゜以上ねじれさ
せるSTN表示モードが多用されている。しかし、これ
らの液晶表示装置では視野角特性が狭いために、CRT
代替ディスプレイとして表示性能が不十分であった。
【0004】そこで、液晶表示装置の視野角特性を向上
させるために、様々な表示モードの実用化が検討されて
おり、その1つとして、特開平8−341590号に開
示されているようなASM表示モードの液晶表示装置が
ある。
【0005】この従来の液晶表示装置の動作原理につい
て、図10を参照しながら説明する。この図10におい
て、(a)及び(b)は電圧無印加時の状態を示し、
(c)及び(d)は電圧印加時の状態を示す。また、
(a)及び(c)は断面図であり、(b)及び(d)は
上面をクロスニコル状態の偏光顕微鏡で観察した結果を
示す図である。この液晶表示装置100は、一対の基板
132と134との間に、誘電異方性Δεが負(N型)
の液晶分子142からなる液晶層140が挟持されてい
る。各基板132、134の液晶層140に接する表面
には、垂直配向層138a、138bが形成されてい
る。また、一対の基板132、134の少なくとも一方
の液晶層140側表面には、凸部136が形成されてい
る。この凸部136によって液晶層140はdoutと
dinの2種類の異なる厚さを有する。その結果、後述
するように電圧印加時に軸対称配向を呈する液晶領域が
凸部136によって包囲される領域に規定される。な
お、この図において、液晶層140に電圧を印加するた
めに一対の基板132、134に形成される電極は省略
している。
【0006】図10(a)に示すように、電圧無印加時
には液晶分子142が垂直配向層138a、138bの
規制力によって基板に垂直な方向に配向している。電圧
無印加状態の絵素領域をクロスニコル状態の偏光顕微鏡
で観察すると、図10(b)に示すように、暗視野を呈
する(ノーマリブラックモード)。図10(c)に示す
ように、電圧を印加すると負の誘電異方性を有する液晶
分子142に対して、液晶分子の長軸を電界の方向に対
して垂直に配向させる力が働き、液晶分子142が基板
に垂直な軸144を中心として軸対称状に配向する。そ
の結果、図10(d)に示すように、偏光軸に沿った方
向に消光模様が観察される。
【0007】図11に、このASM表示モードの液晶表
示装置を偏光板パラレルニコル下で観察したときの黒表
示部分を11、白表示部分を12として示す。この図1
1に示すように、ASMモードの液晶表示装置は視野角
特性が広く、CRTの代替としての用途や新規用途の開
発が期待されている。
【0008】
【発明が解決しようとする課題】上述の従来の液晶表示
装置において、高分子領域に囲まれた液晶領域に存在す
る液晶分子を軸対称状に配向させるためには、次のよう
な過程が必要であった。
【0009】まず、セル内に注入した液晶材料と重合性
樹脂材料とを含む前駆体混合物に、室温で電圧を印加す
ることによって軸対称状に配向させる。このとき、4本
の消光模様が観察される。さらに、この4本の消光模様
が観察された電圧を印加しながら、露光エネルギー0.
48J/cm2で紫外線を10分間照射する。この後、
電圧印加を一旦止めて一対の基板の両方の電極を基板外
で短絡させ、電圧を急激に印加しても軸対称配向は保持
される。
【0010】しかしながら、ノーマリブラックモードに
おいては、ASM表示モード用液晶セルに液晶を注入す
る時間が長く、ノーマリホワイトモードのものに比べて
約5倍注入時間が必要であるため、タクト時間に問題が
ある。
【0011】また、前駆体混合物を常法である真空注入
法で注入した場合には、全絵素領域で前駆体混合物が数
μmのセル厚の間隙を移動することになる。よって、基
板やその上の突起状構造体の界面との摩擦や衝突が生
じ、それと共に材料構成分子の吸脱着が生じるクロマト
グラフィー効果により、その組成比が変化する。その結
果、図12に示すように、注入穴からの距離に従って電
圧応答時間τが長くなる傾向があり、電気光学特性のば
らつきを引き起こすと考えられる。
【0012】さらに、セル厚保持材の断面形状や表面
積、配置によっても、同様な理由で表示品位が損なわれ
る。
【0013】本発明は、このような従来技術の課題を解
決すべくなされたものであり、全絵素領域において軸対
称状配向を安定して形成でき、電気光学特性を均一にし
て優れた表示品位が得られる液晶表示装置及びその製造
方法を提供することを目的とする。
【0014】
【課題を解決するための手段】本発明の液晶表示装置
は、少なくとも一方が垂直配向層を有する一対の基板の
間に、高分子領域と、該高分子領域によって実質的に包
囲された負の誘電率を有する液晶材料からなる液晶領域
とを有する表示媒体が挟持され、該液晶領域中の液晶分
子が、電圧無印加時には該一対の基板に対して略垂直に
配向し、電圧印加時には軸対称状に配向する液晶表示装
置であって、全絵素領域における液晶材料の電圧応答時
間差Δτが0msec<Δτ≦20msecの範囲であ
り、そのことにより上記目的が達成される。
【0015】前記一対の基板の間隔を規定するセル厚保
持材が、液晶材料をセル内に注入する際の注入経路と平
行に設けられているか、注入経路を開けて設けられてい
るか、又は点在して設けられているのが望ましい。
【0016】液晶材料をセル内に注入する際の注入穴及
び排気穴が複数ずつ設けられているのが望ましい。
【0017】絵素領域の外に、セル厚が他の部分よりも
厚いか又は絵素領域内よりも厚い部分を有するのが望ま
しい。
【0018】前記一対の基板のうちの片方に、溝を有す
るブラックマトリクスが設けられていてもよい。
【0019】本発明の液晶表示装置の製造方法は、少な
くとも一方が垂直配向層を有する一対の基板の間に、高
分子領域と、該高分子領域によって実質的に包囲された
負の誘電率異方性を有する液晶材料からなる液晶領域と
を有する表示媒体が挟持され、該液晶領域中の液晶分子
が、電圧無印加時には該一対の基板に対して略垂直に配
向し、電圧印加時には軸対称状に配向する液晶表示装置
を製造する方法であって、全絵素領域における液晶材料
の電圧応答時間差Δτが0msec<Δτ≦20mse
cの範囲となるように、注入速度又は注入時間を制御し
ながら液晶材料と重合性材料とを含む混合物をセル内に
注入する工程と、該混合物に電圧を印加して、絵素領域
の液晶分子を軸対称状に配向させる工程と、該重合性材
料を硬化させて該高分子領域を形成する工程とを含み、
そのことにより上記目的が達成される。
【0020】前記混合物をセル内に注入する工程におい
て、全絵素領域における液晶材料の電圧応答時間差Δτ
と注入係数aとが Δτ≦47.3a-1.2 ・・・(1) a≧2 ・・・(2) の関係を満たすように注入を行うのが望ましい。
【0021】前記混合物をセル内に注入する工程におい
て、全絵素領域における液晶材料の電圧応答時間差Δτ
と注入時間tとが Δτ≧0.0003t2+0.015t ・・・(3) t≦250 ・・・(4) の関係を満たすように注入を行うのが望ましい。
【0022】前記重合性材料の液晶材料に対する濃度を
1%以下とするのが望ましい。
【0023】前記混合物をセル内に注入する工程を、誘
導注入法により行ってもよい。
【0024】前記混合物をセル内に注入する工程を、誘
導加圧注入法により行ってもよい。
【0025】前記混合物をセル内に注入する工程を、電
圧印加誘導注入法により行ってもよい。
【0026】なお、本明細書において、「絵素」という
用語は、液晶表示装置において画像を形成する基本単位
を示す。「絵素領域」という用語は、液晶表示装置にお
いて「絵素」を構成する部分を示し、この部分は一対の
基板間に挟まれた液晶領域を含む。
【0027】本発明による液晶表示装置において、液晶
領域は、絵素と一定の対応関係を有し、空間的に規則的
に配置されている。液晶領域は必ずしも絵素毎に形成す
る必要はなく、例えば縦横比が異なる等の製造方法上の
理由等で、ブラックマトリクス等により仕切られた1つ
の絵素をさらに2つ以上のn個に分割して、各分割領域
毎に液晶領域を形成してもよい。
【0028】以下、本発明の作用について説明する。
【0029】本発明にあっては、液晶領域中の液晶分子
が軸対称状に配向するので、優れた視角特性を有する。
【0030】全絵素領域における液晶材料の電圧応答時
間差Δτが0msec<Δτ≦20msecの範囲であ
るので、電圧印加により全絵素領域で一括ASM配向が
可能となり、後述する実施形態1及び実施形態3に示す
ように、人間の目で見た場合にざらつきの無い表示品位
が得られる。また、電圧スイッチング時に電気光学特性
のばらつきが無く、優れた表示品位が得られる。
【0031】液晶材料と重合性材料とを含む混合物をセ
ル内に注入する工程において、注入速度を速くするか、
又は注入時間を短くすることにより、液晶材料が高速に
注入されるので、混合物の組成比の変化が抑制される。
液晶材料がより均一に注入されるので、全絵素領域にお
ける液晶材料の電圧応答時間差Δτが小さくなる。
【0032】全絵素領域における液晶材料の電圧応答時
間差Δτと注入係数aとは、後述する実施形態5に示す
ように、 Δτ≦47.3a-1.2 ・・・(1) の関係を有しており、 a≧2 ・・・(2) を満たす場合に、0msec<Δτ≦20msecの範
囲が得られ、均一なスイッチング表示品位が達成され
る。
【0033】全絵素領域における液晶材料の電圧応答時
間差Δτと注入時間tとは、後述する実施形態5に示す
ように、 Δτ≧0.0003t2+0.015t ・・・(3) の関係を有しており、 t≦250 ・・・(4) 満たす場合に、0msec<Δτ≦20msecの範囲
が得られ、均一なスイッチング表示品位が達成される。
【0034】液晶材料と重合性材料とを含む混合物の注
入速度を速めるためには、混合物の粘性係数が低い方が
好ましい。また、混合物の粘性係数が低い場合、基板界
面とのクロマト効果の影響を受けにくいため、樹脂濃度
が液晶セル内で均一となる。よって、後述する実施形態
6に示すように、重合性材料の液晶材料に対する濃度は
1%以下とするのが望ましく、これにより均一なスイッ
チング素子特性が得られる。
【0035】液晶材料の注入速度を速めたり、注入時間
を短くするためには、液晶セルの構造設計も重要であ
る。注入速度は液晶材料の流動断面積に比例し、流動距
離に反比例するので、流動断面積を広くし、流動距離を
短くするのが望ましい。このためには、注入穴や排気穴
を増やしたり、セル厚を厚くしたり、注入方向に対して
障壁となる構造体を減らすこと等が考えられる。例え
ば、ブラックマトリクスの厚みや幅を減らして体積を減
らしたり、溝等を設けて部分的に無くしたりして、絵素
領域の外にセル厚が他の部分よりも厚いか又は絵素領域
内よりも厚い部分を設けることにより、流動断面積が広
くなる。また、セル厚保持材を注入経路と平行に設けた
り、注入経路を開けて設けたり、点在して設けることに
より、液晶注入方向に対する障壁を減らすことができ、
流動距離が短くなる。
【0036】誘導注入法は、真空度が133Pa以上6
700Pa以下(1Torr以上50Torr以下)で
あり、従来の真空注入法に比べてあまり高くないので、
混合物の組成比がほとんど変化せずに注入される。
【0037】誘導加圧注入法では、まず、注入穴と排気
穴を真空にして、液晶セル内を排気する。次に、注入穴
に混合物を浸して大気に戻し、さらに1気圧程度加圧す
るので、混合物の注入速度が向上し、注入時間がさらに
短縮される。
【0038】混合物を注入する際に、液晶分子の長軸が
注入方向に平行に近ければ、垂直な場合に比べて流動粘
度が低くなるため、注入速度が低くなる。本発明では、
垂直配向層と誘電率が負のn型液晶材料を用いて、電圧
無印加時に液晶分子が略垂直に配向し、電圧印加時に液
晶分子が水平に配向するので、電圧印加誘導注入法によ
り液晶分子の長軸を注入方向に平行にするのが望まし
い。
【0039】
【発明の実施の形態】以下、本発明の実施の形態につい
て、図面を参照しながら説明する。
【0040】本発明の液晶表示装置は、図10に示した
従来の液晶表示装置100と基本的には同じ構成を有し
ており、一対の基板132と134に挟持された液晶層
140は、高分子領域136と、高分子領域136に実
質的に包囲された液晶領域とを有している。一方の基板
又は両方の基板に垂直配向層が形成されており、負の誘
電率を有する液晶領域中の液晶分子は、電圧無印加時に
基板に対して略垂直に配向し、電圧印加時に液晶領域の
中心軸(基板の垂直)に対して軸対称配向する。
【0041】この液晶表示装置の液晶領域は、典型的に
は対向する電極によって規定される絵素毎に形成されて
おり、液晶領域中の液晶分子が軸対称状に配向するの
で、優れた視角特性を有する。なお、上述したように、
絵素領域が複数の液晶領域を含んでいてもよい。
【0042】この液晶表示装置は、全絵素領域における
液晶材料の電圧応答時間差Δτが0msec<Δτ≦2
0msecの範囲にしてある。
【0043】この液晶表示装置の製造においては、液晶
材料と重合性樹脂材料を含む混合物をセル内に注入し、
その混合物に電圧を印加して軸対称状に配向させた後、
重合性材料を硬化させて高分子領域に実質的に包囲され
た液晶領域を形成する。
【0044】この混合物の注入工程において、全絵素領
域で混合物の組成比変化を少なくすることによりて、全
絵素領域における液晶材料の電圧応答時間差Δτを小さ
くすることができる。
【0045】例えば、図1(a)に示すような製造装置
を用いた誘導注入法により、TFT基板やPALC基板
等の電極基板39とCF基板等の対向電極基板38との
間隙34に、液晶材料と重合性材料とを含む混合物を注
入するのが望ましい。
【0046】この誘導注入法では、図1(b)に示すよ
うに一対の電極基板のいずれか一方の基板に、表示領域
43の周囲に注入穴及び排気穴42、42を設ける。そ
して、図1(a)に示すように、排気穴35及び注入穴
36に、干渉シリコンゴム又はオーリング33等を介し
て排気穴用注入冶具31及び注入穴用注入冶具32を各
々配置する。真空ポンプによって一定時間空引きした
後、真空状態を保ちながら、液晶材料と重合性材料とを
含む混合物を入れた材料ボトル41の接続部40を液晶
材料ドレイン管37に接続して、液晶材料と重合性材料
を含む混合物をセル内に注入する。注入穴36が混合物
で覆われてから大気圧に戻し、排気穴をそのまま真空ポ
ンプで吸引して混合物をセル内に満たす。
【0047】この誘導注入法によれば、従来の真空注入
法に比べて真空度があまり高くないので、混合物の組成
比変化をさらに少なくすることができる。このとき、注
入穴が混合物で覆われた時点で窒素ガス等により加圧す
れば、誘導加圧注入法となる。また、一対の電極基板間
に電圧を印加して、電圧印加誘導注入法とすることもで
きる。
【0048】本発明者らは、液晶材料と重合性材料とを
含む混合物がセル内を移動する距離及び時間を測定し、
さらに、混合物の注入が完了した液晶パネルについて、
電圧印加応答時間を注入穴からの距離に対して測定して
応答時間差を計算した。その結果、注入が完了する所用
時間tと応答時間差Δτ、又は後述する注入係数aと応
答時間差Δτとの間に、一定の関係があることを見い出
した。すなわち、注入時間が短いほど、又は注入速度が
速いほど、その応答時間差Δτが小さくなる。
【0049】ここで、応答時間τとは液晶材料の電気光
学特性のRise TimeとDecay Timeの
和であり、応答時間差Δτは図12に示すように、パネ
ルの各部分で測定した応答時間(例えばτhとτl)と
の差である。
【0050】図2に示すように、断面が幅w、厚さdの
長方形で長さlの毛細管を用い、両端に単位面積当たり
Pa、Pbの圧力を加えて液晶を流動させた場合、単位
時間当たりの流量をQとすると、粘性係数ηは、 η={w×d3(Pa−Pb)}/12×l×Q ・・・(5) と表せる。
【0051】ここで、変動パラメーターは注入時間tと
流動距離lであるので、上記式(5)は、 l2=at ・・・(6) と表せる。
【0052】このaを注入係数と呼び、t及びlの測定
から回帰計算により求めることができる。
【0053】上記式(5)において、単位流量Qを増大
することにより注入時間を短縮することができるので、
粘性係数や流動距離lを小さく、圧力差やセル厚d及び
単位断面積を大きくすることが望ましい。
【0054】例えば、圧力差を大きくするためには誘導
加圧注入法を用いるのが有効であり、粘性係数を小さく
するためには電圧印加誘導注入法を用いるのが有効であ
ると考えられる。
【0055】さらに、粘性係数を小さくするためには、
重合性材料の液晶材料に対する濃度は、1%以下とする
のが望ましい。
【0056】さらに、セル厚dを一定として、基板界面
におけるクロマト効果により液晶材料組成の均一注入を
行うためには、液晶セルの構造設計も重要である。例え
ば、セル厚保持材を注入方向に対して障害とならないよ
うに配置したり、流動断面積が大きくなるようなセル設
計が望ましい。
【0057】このように、液晶材料と重合性材料とを含
む混合物を短時間で注入することで、組成比むらを生じ
させずに、全絵素領域で液晶材料の電圧応答時間差を小
さくすることができる。よって、混合物に電圧を印加す
ることにより、全絵素領域で一括ASM配向処理を行う
ことができ、人間の目で見た場合にざらつきの無い表示
品位を得ることができる。さらに、電圧スイッチングを
行う際にも、表示領域内で電気光学特性のばらつきの無
い表示品位を得ることができる。
【0058】以下に、本発明のより具体的な実施形態に
ついて説明するが、本発明はこれらに限定されるもので
はない。
【0059】(実施形態1)本実施形態では、一対の基
板のうちの一方に注入穴と排気穴とを各々1ずつ開けた
5型セルに対して、誘導注入法により液晶材料と重合性
材料とを含む混合物を注入し、電圧応答時間Δτを測定
した。
【0060】まず、厚さ1.1mmのガラス基板上にI
TO(酸化インジウム及び酸化スズの混合物)からなる
厚み100nmの透明電極を有する基板上に、シール剤
をスクリーン印刷法でパターニングした。このITO電
極付きガラス基板は、TFT基板やPALC基板として
もよい。
【0061】他方の基板は、厚さ1.1mmのガラス基
板上に厚さ100nmのITOからなる透明電極を形成
し、100μm角の開口部(抜け)を有する厚さ300
nmのアルミニウムからなるブラックマトリクス(B
M)をパターニングした。この基板上に、ネガ型光硬化
性樹脂材を塗布し、所定のマスクを用いた露光を行っ
て、現像、リンス及び焼成することにより段差3μmの
壁状突起をBM上に形成した。その壁状突起上に、ネガ
型光硬化性樹脂材を用いて図3(b)に示すような段差
3μmの突起45を所定の位置形状にパターニングし
た。このBMと壁状突起と突起45とにより突状構造体
が構成され、液晶領域が形成される部分が、その突状構
造体で包囲される領域(絵素44)に制御される。
【0062】この他方の基板上、及び上述のITO電極
付きガラス基板上に垂直配向膜(日本合成ゴム社製JA
LS204)をスピナーで塗布し、焼成して垂直配向層
を形成した。
【0063】次に、図1(b)に示すように、ドリルで
注入穴42と排気穴42の穴開けを行い、両基板を貼り
合わせてセルを作製した。
【0064】このセルに、液晶材料としてn型液晶材料
(△ε=−4.0、△n=0.08、セル厚6μm)
3.96gと、重合性材料としてR684(日本化薬社
製)0.04gと、光開始剤としてIrugcure6
41(チバガイギー社製)0.002gとを用いて、こ
れらをよく混合し、前駆体混合物を得た。この前駆体混
合物の相溶化温度は80℃であった。
【0065】この前駆体混合物及びセルを図1(a)に
示した誘導注入装置にセットし、1時間真空引きした
後、注入穴に混合物を流し込んで常圧に戻した。このと
きの注入方向は図3(a)に矢印47で示す方向とし
た。なお、この図3(a)において、44は絵素、45
はセル厚保持材、46及び47は混合物の注入方向を示
す。
【0066】このように前駆体混合物をセルに注入し、
光硬化性封止材で封止して液晶セルを作製した。そし
て、室温で前駆体混合物に電圧を印加することにより液
晶分子を軸対称状に配向させ、この軸対称状配向させた
電圧を印加しながら、露光エネルギー0.48J/cm
2で紫外線を10分間照射することにより重合性材料を
硬化させて液晶の配向固定を行った。
【0067】このようにして得られた液晶表示装置に対
して、注入穴と排気穴との間の表示領域において、3点
について、電圧応答時間差Δτの測定を行った結果を下
記表1にサンプルNo.1として示す。
【0068】
【表1】
【0069】このときの注入係数aは2≦a≦3.7で
あり、Δτの範囲は10msec〜20msecであっ
た。
【0070】この液晶表示装置においては、電圧印加に
より一括ASM配向処理を行うことができ、ざらつきの
無い表示品位が得られた。また、このΔτの範囲では、
電圧スイッチング時の応答むらが人間の目では感じられ
ず、表示むらの無い液晶表示装置が得られた。
【0071】(実施形態2)本実施形態2では、実施形
態1と同様にして作製した5型セルに、誘導加圧注入法
により液晶材料と重合性材料とを含む混合物を注入し
た。
【0072】セル厚保持材45は図3(a)に示すよう
なパターンで形成して、注入方向は矢印46で示す方向
とした。注入工程以降は、実施形態1と同様にして液晶
表示装置を作製した。
【0073】この液晶表示装置に対して、Δτの測定を
行った結果を上記表1にサンプルNo.2として示す。
本実施形態の液晶表示装置では、実施形態1と同様の結
果が得られた。
【0074】この液晶表示装置においては、電圧印加に
より一括ASM配向処理を行うことができ、ざらつきの
無い表示品位と、電圧スイッチング時の表示むらの無い
液晶表示装置が得られた。
【0075】(実施形態3)本実施形態では、(1)図
4に示すように注入穴42と排気穴42とを形成して、
液晶材料と重合性材料とを含む混合物の注入経路を液晶
セルの短辺方向と平行にした5型の液晶表示装置、及び
(2)実施形態1と同様のセル構成において、樹脂材料
からなるセル厚保持材の代わりに図3(c)に示すよう
なプラスチックビーズを用いた5型と25型の液晶表示
装置を作製した。
【0076】(1)注入経路を液晶セルの短辺方向と平
行にして、注入方向を図3(a)に矢印47で示す方向
にした5型セルの作製及び前駆体混合物の注入は、実施
形態1と同様に行った。注入工程以降は、実施形態1と
同様にして液晶表示装置を作製した。
【0077】この液晶表示装置に対して、Δτの測定を
行った結果を上記表1にサンプルNo.3として示す。
本実施形態の液晶表示装置では、実施形態1と同様の結
果が得られた。
【0078】この液晶表示装置においては、電圧印加に
より一括ASM配向処理を行うことができ、ざらつきの
無い表示品位と、電圧スイッチング時の表示むらの無い
液晶表示装置が得られた。
【0079】(2)混合物の注入方向に障壁にならない
ようなセルギャップ材として、図3(c)に示すような
プラスチックビーズ48を用いた5型及び25型の液晶
表示装置は、以下のようにして作製した。
【0080】まず、厚さ1.1mmのガラス基板上にI
TOからなる厚み100nmの透明電極を有する基板上
に、シール剤をスクリーン印刷法でパターニングした。
【0081】他方の基板は、厚さ1.1mmのガラス基
板上に厚さ100nmのITOからなる透明電極を形成
し、100μm角の開口部(抜け)を有する厚さ300
nmのアルミニウムからなるブラックマトリクス(B
M)をパターニングした。この基板上に、6μmプラス
チックビーズ(積水化成品工業社製ミクロパール)を乾
式散布し、光硬化性樹脂材を塗布して所定のマスクを用
いた露光を行って、現像、リンス及び焼成することによ
り高さ1.5μmの突起を形成した。
【0082】その後の工程は実施形態1と同様に行っ
て、5型及び25型の液晶表示装置を作製した。
【0083】得られた5型及び25型の液晶表示装置に
対して、Δτの測定を行った結果を上記表1にサンプル
No.4及びNo.5として示す。
【0084】この結果から、25型の液晶表示装置にお
いても、Δτの範囲を10msec〜20msecとす
ることができ、超大型パネルにも適用可能であることが
わかった。
【0085】(実施形態4)本実施形態4では、実施形
態1と同様にして作製した5型セルに、電圧印加誘導注
入法により液晶材料と重合性材料とを含む混合物を注入
した。
【0086】セル厚保持材45を図3(b)に示すよう
なパターンで形成した。印加電圧は、図5に示す電圧透
過率特性において、透過率の飽和電圧(閾値電圧×5)
とし、注入工程以降は、実施形態1と同様にして液晶表
示装置を作製した。
【0087】この液晶表示装置に対して、Δτの測定を
行った結果を上記表1にサンプルNo.6として示す。
【0088】本実施形態の液晶表示装置では、注入係数
aが4≦a≦7.4であり、応答時間差Δτが5mse
c≦Δτ≦20msecであった。
【0089】この液晶表示装置において、注入速度が速
くなる理由としては、以下のことが考えられる。ノーマ
リブラックモードにおいては、電圧OFF状態で液晶分
子が基板に対して略垂直に配向し、ON状態では水平に
配向するn型液晶を用いている。電圧無印加状態で混合
物の注入を行った場合、垂直配向膜界面においてn型液
晶分子は基板に対して垂直な状態で注入されることにな
る。マクロな状態において、ネマチック液晶分子の短軸
方向への移動や潤滑性は長軸方向より低いために、垂直
配向状態では水平配向状態に比べて注入時間がかかる。
従って、電圧を印加して液晶分子を移動や潤滑性の高い
水平配向状態にして注入すれば、注入時間を短縮でき
る。
【0090】この液晶表示装置においては、電圧印加に
より一括ASM配向処理を行うことができ、ざらつきの
無い表示品位と、電圧スイッチング時の表示むらの無い
液晶表示装置が得られた。
【0091】(実施形態5)本実施形態では、5型セル
のサイズで混合物の注入経路を20型相当にするため
に、図6に示すようなシールパターン49を設けた。セ
ル厚保持材としては、図3(c)に示したプラスチック
ビーズ48を用いた。この液晶表示装置の製造は実施形
態1と同様にして行った。
【0092】このようにして得られた液晶表示装置に対
して、注入穴と排気穴との間の表示領域において、電圧
応答時間差Δτの測定を行った。
【0093】図7に注入係数aと電圧応答時間差Δτと
の関係を示し、図8に注入時間tと電圧応答時間差Δτ
との関係を示す。ここでは、図1(a)の注入装置にお
いて、真空ポンプを用いてセルを空引きする時間を10
分から60分まで10分置きに変化させ、各条件で異な
る液晶セルに液晶材料と重合性材料を含む混合物を注入
した。
【0094】図7から、 Δτ≒47.3a-1.2 ・・・(7) の関係が得られた。
【0095】上記式(7)から、0msec<Δτ≦2
0msecの範囲を満たすためには、 Δτ≦47.3a-1.2 ・・・(1) を満たすと同時に、 a≧2 ・・・(2) で注入する必要があることがわかる。
【0096】また、図8から、 Δτ=0.0003t2+0.015t ・・・(8) の関係が得られた。
【0097】上記式(8)から、0msec<Δτ≦2
0msecの範囲を満たすためには、 Δτ≧0.0003t2+0.015t ・・・(3) を満たすと同時に、 t≦250 ・・・(4) で注入する必要があることがわかる。
【0098】注入時間を短くするためには、注入穴を大
きくすることもできるが、この場合、封止材から液晶材
料に不純物が混入されやすいため、保持率の低下が懸念
され、実用化が困難である。
【0099】従って、混合物の注入時間をより短縮する
ためには、セル構成として流動断面積をより大きくし、
セル厚保持材を注入方向に平行な方向に形成するか、又
は障害とならないような設計とし、電圧印加誘導注入法
や誘導加圧注入法で行うのが望ましい。また、注入穴や
排気穴の数を増やすこともできる。
【0100】また、PALCパネルの場合には、図9に
示すように、液晶流動断面積を大きくするために、プラ
ズマ隔壁(リブ)55、プラズマ電極57を設けたガラ
ス基板46に対向するガラス基板50上において、CF
層51の間に設けられるブラックマトリクス52に溝5
3を設けてもよい。この場合、ブラックマトリクス52
の幅58は200μm程度、溝の幅59は150μm程
度であり、プラズマ隔壁55の幅は250μm程度であ
るので、溝53が表示に影響を与えることはない。な
お、この図において、54は50μm程度の薄いガラス
板である。
【0101】(実施形態6)本実施形態6では、実施形
態1と同様にして5型セルを作製し、液晶材料に対する
重合性材料の濃度を0%から5%まで0.5%置きに変
化させて、各混合物を異なる液晶セルに注入した。
【0102】その結果、液晶材料に対する重合性材料の
濃度が1%以下であれば、表示むらを生じること無く、
液晶セルの面内で均一な電気光学特性が得られた。これ
は、基板界面とのクロマト効果の影響を受けずに樹脂濃
度を液晶セル内で均一にすることができ、粘性係数がよ
り小さいために注入速度を充分大きくすることができる
からである。よって、液晶材料に対する重合性材料の濃
度は、1%以下であるのが望ましい。
【0103】(比較例1)比較例1では、実施形態1と
同様にして作製した5型セルに、従来の真空注入法によ
り液晶材料と重合性材料とを含む混合物を注入した。
【0104】セル厚保持材45は図3(a)に示すよう
なパターンで形成して、注入方向は矢印47で示す方向
とした。図13に示すように、液晶セル101にシール
パターン102及び注入口103を形成し、注入工程以
降は、実施形態1と同様にして液晶表示装置を作製し
た。
【0105】この液晶表示装置に対して、Δτの測定を
行った結果を上記表1にサンプルNo.7として示す。
【0106】本比較例の液晶表示装置では、注入係数a
が0<a≦0.5であり、応答時間差Δτが100ms
ec以上であった。これは、注入時間が長いために前駆
体混合物の材料組成比が変化して、Δτが大きくなるた
めと考えられる。
【0107】(比較例2)比較例2では、実施形態1と
同様にして作製した5型セルに、誘導注入法により液晶
材料と重合性材料とを含む混合物を注入した。
【0108】セル厚保持材45は図3(a)に示すよう
なパターンで形成して、注入方向は矢印46で示す方向
とした。注入工程以降は、実施形態1と同様にして液晶
表示装置を作製した。
【0109】この液晶表示装置に対して、Δτの測定を
行った結果を上記表1にサンプルNo.8として示す。
【0110】本比較例の液晶表示装置では、注入係数a
が0.5≦a≦1であり、応答時間差Δτが50mse
c≦Δτ≦100msecであった。これは、注入方向
46に垂直な方向にセル厚保持材45があるため、注入
時間が長くなって前駆体混合物の材料組成比が変化し
て、Δτが大きくなるためと考えられる。
【0111】
【発明の効果】以上詳述したように、本発明による場合
には、どのようなパネルサイズにおいても液晶材料と重
合性材料とを含む混合物の注入時間を短くすることがで
きるので、全絵素領域で均一な組成物比が得られ、閾値
特性のばらつきが生じない。よって、電圧印加により全
絵素領域を一括してASM配向処理することが可能であ
り、ざらつきの無い高い表示品位が得られる。
【0112】さらに、全絵素領域で液晶材料と重合性材
料とを含む混合物のΔτを20msec以内に抑えるこ
とにより、表示領域において電圧スイッチングの際の電
気光学特性が無い表示品位に優れた液晶表示装置が得ら
れる。
【図面の簡単な説明】
【図1】実施形態で用いられる誘導注入装置を示す断面
図、及び実施形態の液晶表示装置における注入穴と排気
穴の配置を示す平面図である。
【図2】粘性流動体の流動モデル図である。
【図3】実施形態におけるセル厚保持材のパターンを示
す平面図である。
【図4】実施形態3の液晶表示装置における注入穴と排
気穴の配置を示す平面図である。
【図5】実施形態4の液晶表示装置の電圧(V)−透過
率(T)特性を示す図である。
【図6】実施形態5において、5型セルの注入経路を2
0型程度にするためのシールパターンを示す平面図であ
る。
【図7】混合物の注入係数と液晶材料の電圧応答時間差
Δτとの関係を示す図である。
【図8】混合物の注入時間と液晶材料の電圧応答時間差
Δτとの関係を示す図である。
【図9】実施形態5のPALCパネルにおいて、流動断
面積が大きくなるようにブラックマトリクスに溝を設け
たセルの断面図である。
【図10】従来の液晶表示装置の構成を示す断面図及び
その視野角特性を示す平面図である。
【図11】従来の液晶表示装置における視野角特性を示
す平面図である。
【図12】電圧応答時間差Δτを説明するための図であ
る。
【図13】比較例1の液晶セルについて、シールパター
ン及び注入口を示す平面図である。
【符号の説明】
31 排気穴用注入冶具 32 注入穴用注入冶具 33 干渉シリコンゴム又はオーリング 34 一対の基板の間隙 35 排気穴 36 注入穴 37 液晶材料ドレイン管 38 対向電極基板(CF基板) 39 電極基板(TFT基板又はPALC基板) 40 接続部 41 材料ボトル 42 注入穴又は排気穴 43 表示領域 44 絵素 45 セル厚保持材 46、47 混合物の注入方向 48 セル厚保持材(プラスチックビーズ) 49 シールパターン 50、56 ガラス基板 51 CF層 52 ブラックマトリクス 53 ブラックマトリクスの溝 54 50μmの薄いガラス板 55 プラズマ隔壁(リブ) 57 プラズマ電極

Claims (12)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 少なくとも一方が垂直配向層を有する一
    対の基板の間に、高分子領域と、該高分子領域によって
    実質的に包囲された負の誘電率を有する液晶材料からな
    る液晶領域とを有する表示媒体が挟持され、該液晶領域
    中の液晶分子が、電圧無印加時には該一対の基板に対し
    て略垂直に配向し、電圧印加時には軸対称状に配向する
    液晶表示装置であって、 全絵素領域における液晶材料の電圧応答時間差Δτが0
    msec<Δτ≦20msecの範囲である液晶表示装
    置。
  2. 【請求項2】 前記一対の基板の間隔を規定するセル厚
    保持材が、液晶材料をセル内に注入する際の注入経路と
    平行に設けられているか、注入経路を開けて設けられて
    いるか、又は点在して設けられている請求項1に記載の
    液晶表示装置。
  3. 【請求項3】 液晶材料をセル内に注入する際の注入穴
    及び排気穴が複数ずつ設けられている請求項1又は請求
    項2に記載の液晶表示装置。
  4. 【請求項4】 絵素領域の外に、セル厚が他の部分より
    も厚いか又は絵素領域内よりも厚い部分を有する請求項
    1乃至請求項3のいずれかに記載の液晶表示装置。
  5. 【請求項5】 前記一対の基板のうちの片方に、溝を有
    するブラックマトリクスが設けられている請求項4に記
    載の液晶表示装置。
  6. 【請求項6】 少なくとも一方が垂直配向層を有する一
    対の基板の間に、高分子領域と、該高分子領域によって
    実質的に包囲された負の誘電率異方性を有する液晶材料
    からなる液晶領域とを有する表示媒体が挟持され、該液
    晶領域中の液晶分子が、電圧無印加時には該一対の基板
    に対して略垂直に配向し、電圧印加時には軸対称状に配
    向する液晶表示装置を製造する方法であって、 全絵素領域における液晶材料の電圧応答時間差Δτが0
    msec<Δτ≦20msecの範囲となるように、注
    入速度又は注入時間を制御しながら液晶材料と重合性材
    料とを含む混合物をセル内に注入する工程と、 該混合物に電圧を印加して、絵素領域の液晶分子を軸対
    称状に配向させる工程と、該重合性材料を硬化させて該
    高分子領域を形成する工程とを含む液晶表示装置の製造
    方法。
  7. 【請求項7】 前記混合物をセル内に注入する工程にお
    いて、全絵素領域における液晶材料の電圧応答時間差Δ
    τと注入係数aとが Δτ≦47.3a-1.2 ・・・(1) a≧2 ・・・(2) の関係を満たすように注入を行う請求項6に記載の液晶
    表示装置の製造方法。
  8. 【請求項8】 前記混合物をセル内に注入する工程にお
    いて、全絵素領域における液晶材料の電圧応答時間差Δ
    τと注入時間tとが Δτ≧0.0003t2+0.015t ・・・(3) t≦250 ・・・(4) の関係を満たすように注入を行う請求項6又は請求項7
    に記載の液晶表示装置の製造方法。
  9. 【請求項9】 前記重合性材料の液晶材料に対する濃度
    を1%以下とする請求項6乃至請求項8のいずれかに記
    載の液晶表示装置の製造方法。
  10. 【請求項10】 前記混合物をセル内に注入する工程
    を、誘導注入法により行う請求項6乃至請求項9のいず
    れかに記載の液晶表示装置の製造方法。
  11. 【請求項11】 前記混合物をセル内に注入する工程
    を、誘導加圧注入法により行う請求項6乃至請求項9の
    いずれかに記載の液晶表示装置の製造方法。
  12. 【請求項12】 前記混合物をセル内に注入する工程
    を、電圧印加誘導注入法により行う請求項6乃至請求項
    9のいずれかに記載の液晶表示装置の製造方法。
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