JP2000120943A - 冷媒輸送用ホース - Google Patents

冷媒輸送用ホース

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JP2000120943A
JP2000120943A JP10295233A JP29523398A JP2000120943A JP 2000120943 A JP2000120943 A JP 2000120943A JP 10295233 A JP10295233 A JP 10295233A JP 29523398 A JP29523398 A JP 29523398A JP 2000120943 A JP2000120943 A JP 2000120943A
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JP
Japan
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layer
rubber layer
refrigerant
inner pipe
pipe rubber
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JP10295233A
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English (en)
Inventor
Takakazu Kushige
隆数 櫛笥
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Bridgestone Corp
Original Assignee
Bridgestone Corp
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Publication date
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 本発明は内面樹脂バリア層を有することなく
耐冷媒透過性にも優れ、かつ柔軟性にも優れた、そして
製造時のマンドル抜き出し性も容易な冷媒輸送用ホース
を比較的低コストにて供給することを目的としたもので
ある。 【解決手段】 内層側から内管ゴム層、補強層、そして
外被ゴム層を順次積層してなる冷媒輸送用ホースにおい
て、前記内管ゴム層が2層以上の異なる配合で構成され
た層からなることを特徴とする冷媒輸送用ホース。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明はゴム及び補強層の組
み合わせにより構成される冷媒輸送用ホースに関するも
ので、特には自動車用冷媒輸送用ホースに係るものであ
る。
【0002】
【従来の技術】最内層にナイロン等の内面樹脂層を有
し、その外側に内管ゴム層、補強層及び外被ゴム層が順
次積層されてなる複合ホースが、耐冷媒透過性、耐透水
性、耐熱耐久性等に優れており、主に自動車用冷媒輸送
ホースとして使用されている。
【0003】ところで、自動車のエンジンルームのコン
パクト化等によるエンジンルームの高温化が進むこと、
及び地球温暖化ガスの発散削減を図るために、ホ−スか
らの冷媒の透過量を抑える必要が出てきている。また自
動車室内の振動騒音を低減するために、優れた柔軟性を
持つホースが要求されている。このため、自動車用冷媒
輸送用ホースについては、高温環境下における冷媒透過
量低減と、優れた柔軟性を両立させるために、内面樹脂
バリア層を持つホースが発明され既に実用に供せられて
いる。
【0004】しかし、これまでに実用に供せられた自動
車用冷媒輸送ホースは、耐冷媒透過性を良くしようとす
れば比較的硬い内面樹脂バリア層を厚くせざるを得ず、
柔軟性が犠牲になるといった状況にあった。
【0005】また、近年の高温化に対応し耐熱耐久性を
向上させるためには、各構成材料を硬くすることでも効
果があることが判明しているが、これもまた柔軟性が犠
牲になっていた。逆に、柔軟性を向上させるために内面
樹脂層を省いたホースも実用化されているが、冷媒透過
量が多くなるという欠点があり、更には、内管ゴム層へ
鱗片状の充填材(例えばミストロンペーパー)等の透過
量を減らす材料を配合するという提案もされているが、
この場合には製造時のマンドル抜き出し性が極度に悪化
するといった欠点があり、この両者を同時に満足させる
ことは非常に困難であった。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】本発明は上記二律背反
する要求特性、すなわち内面樹脂バリア層を有すること
なく耐冷媒透過性にも優れ、かつ柔軟性にも優れた、そ
して製造時のマンドル抜き出し性も容易な冷媒輸送用ホ
ースを比較的低コストにて供給することを目的としたも
のである。
【0007】
【課題を解決するための手段】本発明の第1の請求項
は、内層側から内管ゴム層、補強層、そして外被ゴム層
を順次積層してなる冷媒輸送用ホースにおいて、前記内
管ゴム層が2層以上の異なる配合で構成された層からな
ることを特徴とする冷媒輸送用ホースである。
【0008】更に、本発明の第2の請求項は、前記ホー
スにおいて、2層以上の内管ゴム層の少なくとも一方の
層にIIR系ゴムを用いたことを特徴とする冷媒輸送用
ホースである。
【0009】
【発明の実施の形態】本発明の冷媒輸送用ホースは、最
内層にはマンドルの材質に対して離型性に優れた内管ゴ
ム層(以下これを第1内管ゴム層という)があり、耐冷
媒、耐油性に優れた材料で構成される。用いられる材質
としては具体的には、IIR、EPDM、NBR、CR
などが好ましく使用される。この第1内管ゴム層の機能
は主にマンドル抜き出し性の向上にあり、あまり厚くす
る必要はなく生産性を損なわない程度の厚さに決定する
ことができる。通常は0.2〜1.5mm、より好まし
くは0.3〜1.0mmの厚さで用いるとよい。
【0010】その上の内管ゴム層(以下これを第2内管
ゴム層という)の持つ機能としては、内圧を支持すると
共に冷媒透過更には外部からの水分の侵入を減らす機能
を持っている。この第2内管ゴム層は十分な耐冷媒透過
性を持たせるために主ポリマーをIIR系のものとし、
更に耐透過性能向上のため、例えばミストロンペーパー
(鱗片状充填材)等のガスバリア機能を有する原料を配
合することが好ましい。ガスバリア機能を有する原料を
配合するとゴム自身の表面が荒れることによりマンドル
抜き出し性が極度に悪化するが、本発明のように第2内
管ゴム層に配合することにより問題にならない。
【0011】またゲージ設定に当たっては、耐透過性
能、柔軟性等を考慮してゲージ設定することができる。
ゲージを厚くすればより冷媒透過、水分の透過を抑える
性能は当然向上する。通常0.5〜2.5mmの範囲で
用いられ、より好ましくは0.8〜1.5mmの厚さで
用いるとよい。
【0012】尚、2層以上の各内管ゴム層の接着をより
強固なものとするために接着剤を用いることも可能であ
り、或いはコロナ放電処理等の表面処理を施してより強
固な接着力をもたらすこともできる。
【0013】2層以上の内管ゴム層の上に補強層が積層
されるが、この補強層は通常スパイラル状の構造に編み
上げられる。この補強層は内部流体の圧力を支持する機
能及び内圧を受けた時のホース内径変化を抑える機能を
持つものであり、高い弾性率を有することが求められ、
更には耐疲労性や耐熱性に優れていることが必要であ
る。具体的な材質としては、PET糸、ビニロン、ナイ
ロン、PEN、アラミド、芳香族PET糸等が好ましく
使用されるが、特にこれらの材質に限定されるものでは
ない。更には必要に応じて2種以上の材質を組み合わせ
た混紡糸を用いてもよい。
【0014】補強層における補強糸の太さ、編み上げ本
数等については実使用圧力に対し安全率を考慮した設計
が必要である。またスパイラルの補強構造は特に制限は
ないが、本発明の場合、反対方向に2層以上巻き付ける
こととし必要に応じて各層間に中間ゴム層を設けること
もできる。更には補強層と内管ゴム層の間に下編み層を
設けてもよい。また必要に応じて補強層の外周面に押え
糸を設けることもできる。補強糸の弾性率を高くすると
弾性率の低い補強糸を使用した場合に比べ加圧時の内径
変化は少なくなり、同一使用環境下では相対的にホース
内径が小さくなり、結果冷媒透過量を抑えられる。
【0015】この補強糸の太さは通常56〜778te
x[500〜7000D]、好ましくは222〜556
tex[2000〜5000D]の範囲の中のものが用
いられる。また、補強糸の本数はホースの径にもよるが
通常一層あたり8〜60本、好ましくは12〜36本の
本数の範囲で用いられる。
【0016】補強層の上の最外層は外被ゴム層であり、
主として補強層を保護する機能を有している。材料、ゲ
ージの選定に当たっては、耐オゾンクラック性、耐熱耐
油性、柔軟性、外観性能等を考慮して決定する。該ゴム
層の厚さは0.5〜2.5mm、好ましくは0.8〜
1.5mmの範囲の中のものを用いる。また必要に応じ
て外被ゴム表面にガス抜き用のブリッキングホールを設
けてもよい。
【0017】
【実施例】図1に本発明による低透過性能を有する冷媒
輸送用ホースの実施例を示すが、本発明は勿論これに限
定されるものではない。本実施例は内管ゴム層が2層の
場合についてのものであり、11は第1内管ゴム層、1
2は第2内管ゴム層、13、15は補強層、14は中間
ゴム層、16は外被ゴム層である。
【0018】[実施例1] (1)第1内管ゴム層11の主ポリマーとしてIIRを
原料として用いた。尚、本実施例では第1内管ゴム層1
1中にはガスバリア性向上原料は配合されていない。こ
の第1内管ゴム層11の厚さは0.5mmで作製した。 (2)第2内管ゴム層12の主ポリマーとしてIIRを
原料として用いた。尚、本第2内管ゴム層12中にはガ
スバリア性向上原料(ミストロンペーパー)を配合し
た。この第2内管ゴム層12の厚さは1.5mmで作製
した。 (3)補強層は2層のスパイラル構造13、15とし、
その間に中間ゴム層14を設けた。補強層を構成する補
強糸材料としてポリエチレンテレフタレート(PET)
を用いた。 (4)外被ゴム層16は材料にはEPDMを用いた。厚
さは1mmである。また本例では補強層に溜ったガスを
抜くためにブリッキングホールを設けた。
【0019】[実施例2]実施例1において、第1内管
ゴム層11、第2内管ゴム層12の厚さを夫々1.0m
mとした以外には実施例1と同一の条件で作製した。
【0020】[実施例3]実施例1において、第1内管
ゴム層11の主ポリマーとしてIIRの代わりにEPD
Mを原料として用いた以外は全く実施例1と同じ条件で
作製した。
【0021】[実施例4]実施例1において、第1内管
ゴム層11の主ポリマーとしてIIRの代わりにNBR
を原料として用いた以外は全く実施例1と同じ条件で作
製した。
【0022】[比較例1]第2内管ゴム層を有しない通
常の構造のホースとし、内管ゴム層の材料を通常用いら
れるIIR配合としたもので、該内管ゴム層の厚さを
2.0mmで作製した。それ以外の補強層、外被ゴム層
の条件は実施例1と同一のものとした。
【0023】[比較例2]比較例1において、内管ゴム
層の材料を通常用いられるIIR配合とし、更に透過量
を減ずるためのミストロンペーパー(鱗片状充填材)を
配合したもので、他の条件はいずれも比較例1と同一の
ものとした。
【0024】以上のように構成した低透過性を有する冷
媒輸送用ホースについて、試作実施し評価を行った。結
果は図2に示す通りである。尚、この図2に示すホース
の寸法はすべて同一(内径15.0mm、外径23.6
mm)であり、また第1、第2内管ゴム層の材質、ゲー
ジを除く他すべての条件は同一として試作し評価を行っ
た。
【0025】柔軟性についてはR100のマンドルに巻
き付けた時の荷重を測定した。
【0026】冷媒透過性についてはホ−ス内容積に対し
0.6g/cm3 の冷媒(HFC−134a)を封入
し、80℃の恒温槽中に96時間放置し、試験開始後2
4〜96時間における重量変化を測定してその値を冷媒
透過量とした。
【0027】水分透過性については100℃×24時間
の予備乾燥を実施したホ−スの内容積に対し、0.5g
/cm3 の乾燥剤(モレキュラシ−ブス(4A))を
封入し密栓する。なお、乾燥剤は十分乾燥したものを用
い、封入する分の質量について予め秤量しておく。その
後、60℃×95%Rhの環境下に168時間放置し、
試験後の乾燥剤の質量を秤量しその質量変化を水分透過
量とした。
【0028】コストについてはホ−ス製造時の生産性等
をも考慮して評価した。
【0029】上記の結果から分かるように、実施例1〜
3においては、評価した項目全てにおいて必要かつ十分
な結果を得ることができた。又実施例4においても、若
干水分透過性が犠牲となってはいるが十分実用レベルに
あることが明白となった。
【0030】一方、比較例においては、第2内管ゴム層
を持たない通常の構造としたものであり、比較例1にお
いては該ゴム層を通常の配合であるIIRとしたためマ
ンドル抜き出し性は必要十分であるが、冷媒透過性が悪
く、また比較例2においては内管ゴム層にミストロンペ
ーパーのごとき鱗片状充填材を配合したことにより冷媒
透過性は改善され優れているものの、マンドル抜き出し
性が顕著に悪化するという結果となった。
【0031】
【発明の効果】本発明のホ−スにあっては、内面バリア
層がないにも係らず耐冷媒透過性に優れ、更には柔軟性
に優れ、その上製造時のマンドル抜出し性においても優
れた冷媒輸送用ホースを比較的廉価に供給することが可
能となり、当初の目的を達成することができたものであ
る。
【図面の簡単な説明】
【図1】図1は本発明による冷媒輸送用ホースの一部切
断図である。
【図2】図2は試作実施評価表である。
【符号の説明】
11‥第1内管ゴム層 12‥第2内管ゴム層 13‥補強層 14‥中間ゴム層 15‥補強層 16‥外被ゴム層

Claims (2)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 内層側から内管ゴム層、補強層、そして
    外被ゴム層を順次積層してなる冷媒輸送用ホースにおい
    て、前記内管ゴム層が2層以上の異なる配合で構成され
    た層からなることを特徴とする冷媒輸送用ホース。
  2. 【請求項2】 前記ホースにおいて、2層以上の内管ゴ
    ム層の少なくとも一方の層にIIR系ゴムを用いたこと
    を特徴とする請求項第1項記載の冷媒輸送用ホース。
JP10295233A 1998-10-16 1998-10-16 冷媒輸送用ホース Pending JP2000120943A (ja)

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Cited By (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2002106756A (ja) * 2000-09-29 2002-04-10 Bridgestone Corp ゴムホース
JP2004011849A (ja) * 2002-06-10 2004-01-15 Bridgestone Corp 高圧ホース

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* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2002106756A (ja) * 2000-09-29 2002-04-10 Bridgestone Corp ゴムホース
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