JP2000117575A - 工作機械における中空主軸用工具の着脱方法及び着脱装置 - Google Patents
工作機械における中空主軸用工具の着脱方法及び着脱装置Info
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- JP2000117575A JP2000117575A JP10291145A JP29114598A JP2000117575A JP 2000117575 A JP2000117575 A JP 2000117575A JP 10291145 A JP10291145 A JP 10291145A JP 29114598 A JP29114598 A JP 29114598A JP 2000117575 A JP2000117575 A JP 2000117575A
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Abstract
(57)【要約】
【課題】 本発明は、工作機械における中空主軸用工具
の着脱方法及び着脱装置に関し、工具の交換作業を容易
にして工具の交換作業時間を短くするとともに工作機械
の全体をコンパクトにすることを目的とする。 【解決手段】 工具ホルダに、工具が着脱自在の結合部
を介して取付けられ、該結合部は、工具ホルダと工具の
うちの一方にキーが設けられ、工具ホルダと工具のうち
の他方に、キーに嵌合するキー溝とキーが横に通過し得
る逃げ溝とを有する工作機械の中空主軸用工具の着脱方
法において、キーと逃げ溝の位置を合わせた後、中空主
軸の軸線方向に沿う工具の移動によりキーとキー溝の位
置を軸線に直交する一直線上に整列させ、またはその整
列を解除する操作と、軸線に直交する方向に沿う工具の
移動により、キーとキー溝との嵌合,離脱を行う操作と
により、工具を工具ホルダに着脱するものである。
の着脱方法及び着脱装置に関し、工具の交換作業を容易
にして工具の交換作業時間を短くするとともに工作機械
の全体をコンパクトにすることを目的とする。 【解決手段】 工具ホルダに、工具が着脱自在の結合部
を介して取付けられ、該結合部は、工具ホルダと工具の
うちの一方にキーが設けられ、工具ホルダと工具のうち
の他方に、キーに嵌合するキー溝とキーが横に通過し得
る逃げ溝とを有する工作機械の中空主軸用工具の着脱方
法において、キーと逃げ溝の位置を合わせた後、中空主
軸の軸線方向に沿う工具の移動によりキーとキー溝の位
置を軸線に直交する一直線上に整列させ、またはその整
列を解除する操作と、軸線に直交する方向に沿う工具の
移動により、キーとキー溝との嵌合,離脱を行う操作と
により、工具を工具ホルダに着脱するものである。
Description
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、工作機械における
中空主軸用工具の着脱方法及び着脱装置に関する。
中空主軸用工具の着脱方法及び着脱装置に関する。
【0002】
【従来の技術】加工物例えばクランク軸等の軸物を切削
加工する工作機械として、例えば特公平7−10648
1号公報に示すものが知られている。この種の工作機械
は、中空主軸ユニットに配設した中空主軸内に挿通させ
たクランク軸等の軸物の両端を対向する一対の心押台の
チャックにより固定保持し、この軸物の外周面の周りに
中空主軸に取り付けた工具送り台を旋回させながら該工
具送り台に固定したバイトに送りをかけることによりク
ランク軸等の軸物を所定寸法に切削するものである。
加工する工作機械として、例えば特公平7−10648
1号公報に示すものが知られている。この種の工作機械
は、中空主軸ユニットに配設した中空主軸内に挿通させ
たクランク軸等の軸物の両端を対向する一対の心押台の
チャックにより固定保持し、この軸物の外周面の周りに
中空主軸に取り付けた工具送り台を旋回させながら該工
具送り台に固定したバイトに送りをかけることによりク
ランク軸等の軸物を所定寸法に切削するものである。
【0003】そして、前記工具送り台にはバイトホルダ
が設けられており、このバイトホルダに前記バイトが着
脱自在に固定されている。クランク軸等の軸物の種類や
使用度合いに応じてバイトをバイトホルダから取り外し
て別のものと適宜交換する必要がある。そのため、バイ
トホルダにバイトを着脱する中空主軸用工具の着脱装置
が採用されている。
が設けられており、このバイトホルダに前記バイトが着
脱自在に固定されている。クランク軸等の軸物の種類や
使用度合いに応じてバイトをバイトホルダから取り外し
て別のものと適宜交換する必要がある。そのため、バイ
トホルダにバイトを着脱する中空主軸用工具の着脱装置
が採用されている。
【0004】かかる中空主軸用工具の着脱装置を図13
により説明する。図13は、一方の中空主軸ユニットの
中空主軸内における心押台のチャック,工具送り台のバ
イトホルダ,バイトを示す。図において、心押台のチャ
ック101の一側には、図示しない中空主軸の工具送り
台に固着したバイトホルダ102が配設され、バイトホ
ルダ102にはキー103が工具送り方向(中空主軸の
軸線方向に直交する方向)に沿って突設されている。こ
のバイトホルダ102には、一対のチップ104A,1
04Aを有するバイト104が着脱自在に設けられてい
る。
により説明する。図13は、一方の中空主軸ユニットの
中空主軸内における心押台のチャック,工具送り台のバ
イトホルダ,バイトを示す。図において、心押台のチャ
ック101の一側には、図示しない中空主軸の工具送り
台に固着したバイトホルダ102が配設され、バイトホ
ルダ102にはキー103が工具送り方向(中空主軸の
軸線方向に直交する方向)に沿って突設されている。こ
のバイトホルダ102には、一対のチップ104A,1
04Aを有するバイト104が着脱自在に設けられてい
る。
【0005】このバイト104の着脱方法を説明する。
例えば工作機械の停止時に、二点鎖線で示すように、バ
イト104が装着されたバイトホルダ102は、チャッ
ク101の横に位置し、この位置が中空主軸ユニットの
原点位置になっている。これにより、クランク軸等の軸
物の長手方向の両端位置から外れた位置に中空主軸ユニ
ットを待機させ、その状態でクランク軸等の軸物の両端
がチャック101,101間に投入されて位置決めれ
る。
例えば工作機械の停止時に、二点鎖線で示すように、バ
イト104が装着されたバイトホルダ102は、チャッ
ク101の横に位置し、この位置が中空主軸ユニットの
原点位置になっている。これにより、クランク軸等の軸
物の長手方向の両端位置から外れた位置に中空主軸ユニ
ットを待機させ、その状態でクランク軸等の軸物の両端
がチャック101,101間に投入されて位置決めれ
る。
【0006】バイト104の交換時には、中空主軸ユニ
ットを中空主軸の軸線方向に沿って一対の心押台の中間
方向へ前進させる(矢印ニ)ことにより、バイトホルダ
102を中空主軸ユニットの原点位置から交換位置に移
動させると、バイトホルダ102はチャック101から
その軸線方向に外れた位置になる。このバイトホルダ1
02は実線にて示される。
ットを中空主軸の軸線方向に沿って一対の心押台の中間
方向へ前進させる(矢印ニ)ことにより、バイトホルダ
102を中空主軸ユニットの原点位置から交換位置に移
動させると、バイトホルダ102はチャック101から
その軸線方向に外れた位置になる。このバイトホルダ1
02は実線にて示される。
【0007】この状態で、バイト104を中空主軸の軸
線方向に直交する方向(工具送り方向)(矢印ホ)に沿
って移動させることにより、バイト104は、そのキー
溝104Bをバイトホルダ102に長さ方向を工具送り
方向に向けて固着したキー103に嵌合し、またはそれ
らの嵌合を解除することにより、バイトホルダ102に
対して着脱され、別のバイトと交換される。図にはバイ
ト104が抜脱された状態が示されている。
線方向に直交する方向(工具送り方向)(矢印ホ)に沿
って移動させることにより、バイト104は、そのキー
溝104Bをバイトホルダ102に長さ方向を工具送り
方向に向けて固着したキー103に嵌合し、またはそれ
らの嵌合を解除することにより、バイトホルダ102に
対して着脱され、別のバイトと交換される。図にはバイ
ト104が抜脱された状態が示されている。
【0008】なお、バイト104は、該バイトを固定す
るクランパ105及びその取付部がキー103の対向側
のバイトホルダ102に設けられているので、該対向側
へのバイト104の着脱はできないようになっている。
るクランパ105及びその取付部がキー103の対向側
のバイトホルダ102に設けられているので、該対向側
へのバイト104の着脱はできないようになっている。
【0009】
【発明が解決しようとする課題】ところが、従来の中空
主軸用工具の着脱装置においては、例えば工作機械の停
止時に、中空主軸ユニットが原点位置にあることから、
バイトホルダ102は二点鎖線で示すように、チャック
101の横に位置している。
主軸用工具の着脱装置においては、例えば工作機械の停
止時に、中空主軸ユニットが原点位置にあることから、
バイトホルダ102は二点鎖線で示すように、チャック
101の横に位置している。
【0010】この位置では、バイト104を交換しよう
としてバイト104をキー103に沿ってチャック10
1の中心方向に移動しても、バイト104の先端がチャ
ック101の外周面に干渉してしまい、キー103とキ
ー溝104Bとの係合が完全に解かれる位置までは移動
でないので、バイト104のバイトホルダ102への着
脱ができない。従って、バイト104の交換の際には、
バイトホルダ102とチャック101との干渉を防止す
るため、バイトホルダ102を中空主軸ユニットの原点
位置から交換位置に中空主軸の軸線方向に沿ってチャッ
ク101間の位置へ前進させるべく、中空主軸ユニット
を移動させる動作を余儀なくされる。また、バイト10
4の交換後にバイトホルダ102を中空主軸ユニットの
原点位置へ後退させる動作を余儀なくされる。
としてバイト104をキー103に沿ってチャック10
1の中心方向に移動しても、バイト104の先端がチャ
ック101の外周面に干渉してしまい、キー103とキ
ー溝104Bとの係合が完全に解かれる位置までは移動
でないので、バイト104のバイトホルダ102への着
脱ができない。従って、バイト104の交換の際には、
バイトホルダ102とチャック101との干渉を防止す
るため、バイトホルダ102を中空主軸ユニットの原点
位置から交換位置に中空主軸の軸線方向に沿ってチャッ
ク101間の位置へ前進させるべく、中空主軸ユニット
を移動させる動作を余儀なくされる。また、バイト10
4の交換後にバイトホルダ102を中空主軸ユニットの
原点位置へ後退させる動作を余儀なくされる。
【0011】そのため、バイト104の交換作業が面倒
で、バイト104の交換作業時間が長くなるという問題
があった。また、1つの軸物に対して、対向する2つの
中空主軸ユニットがある場合には、中空主軸(バイト及
びバイトホルダ)を、中空主軸の軸線方向に沿って前進
させることにより、2つの中空主軸ユニットの間の作業
スペースが狭くなる。作業スペースを広く確保するため
に心押台を後方に下げる必要があり、工作機械の全体を
コンパクトにすることが困難であった。
で、バイト104の交換作業時間が長くなるという問題
があった。また、1つの軸物に対して、対向する2つの
中空主軸ユニットがある場合には、中空主軸(バイト及
びバイトホルダ)を、中空主軸の軸線方向に沿って前進
させることにより、2つの中空主軸ユニットの間の作業
スペースが狭くなる。作業スペースを広く確保するため
に心押台を後方に下げる必要があり、工作機械の全体を
コンパクトにすることが困難であった。
【0012】本発明は、上述の問題点を解決するために
なされたもので、その目的は、工具の交換作業を容易に
して工具の交換作業時間を短くするとともに工作機械の
全体をコンパクトにすることができる工作機械における
中空主軸用工具の着脱方法及び着脱装置を提供すること
である。
なされたもので、その目的は、工具の交換作業を容易に
して工具の交換作業時間を短くするとともに工作機械の
全体をコンパクトにすることができる工作機械における
中空主軸用工具の着脱方法及び着脱装置を提供すること
である。
【0013】
【課題を解決するための手段】請求項1記載の発明は、
内側に干渉部材が挿通されるようになっている中空主軸
に支持された工具ホルダに、前記中空主軸の内方に向け
た工具が着脱自在の結合部を介して取り付けられてお
り、該結合部は前記工具ホルダと工具のうちの一方にキ
ーが設けられ、前記工具ホルダと工具のうちの他方に、
前記キーに嵌合するキー溝と前記キーが横に通過し得る
逃げ溝とを有する工作機械における中空主軸用工具の着
脱方法において、前記キーと逃げ溝の位置を合わせた
後、前記中空主軸の軸線方向に沿う工具の移動により前
記キーとキー溝の位置を前記軸線に直交する一直線上に
整列させ、またはその整列を解除する操作と、前記軸線
に直交する方向に沿う工具の移動により、前記キーとキ
ー溝との嵌合,離脱を行う操作とにより、工具を工具ホ
ルダに着脱することを特徴とする。
内側に干渉部材が挿通されるようになっている中空主軸
に支持された工具ホルダに、前記中空主軸の内方に向け
た工具が着脱自在の結合部を介して取り付けられてお
り、該結合部は前記工具ホルダと工具のうちの一方にキ
ーが設けられ、前記工具ホルダと工具のうちの他方に、
前記キーに嵌合するキー溝と前記キーが横に通過し得る
逃げ溝とを有する工作機械における中空主軸用工具の着
脱方法において、前記キーと逃げ溝の位置を合わせた
後、前記中空主軸の軸線方向に沿う工具の移動により前
記キーとキー溝の位置を前記軸線に直交する一直線上に
整列させ、またはその整列を解除する操作と、前記軸線
に直交する方向に沿う工具の移動により、前記キーとキ
ー溝との嵌合,離脱を行う操作とにより、工具を工具ホ
ルダに着脱することを特徴とする。
【0014】請求項2記載の発明は、内側に干渉部材を
挿通するようになっている中空主軸に取り付けられた工
具ホルダと、前記工具ホルダの取付面上にキーを介して
着脱自在に装着され、前記中空主軸の内方に向けられた
工具とを備えた工作機械における中空主軸用工具の着脱
装置において、前記キーは、前記工具ホルダの取付面ま
たは前記工具の底面に柱状に突設され、前記工具の底面
または前記工具ホルダの取付面に、前記中空主軸の軸線
に直交する方向に沿って形成され前記キーの幅と同じ幅
のキー溝と、このキー溝に直交する方向に沿って形成さ
れ前記キーの長さと同じ幅または前記キーの長さ以上の
幅の逃げ溝とが形成されていることを特徴とする。
挿通するようになっている中空主軸に取り付けられた工
具ホルダと、前記工具ホルダの取付面上にキーを介して
着脱自在に装着され、前記中空主軸の内方に向けられた
工具とを備えた工作機械における中空主軸用工具の着脱
装置において、前記キーは、前記工具ホルダの取付面ま
たは前記工具の底面に柱状に突設され、前記工具の底面
または前記工具ホルダの取付面に、前記中空主軸の軸線
に直交する方向に沿って形成され前記キーの幅と同じ幅
のキー溝と、このキー溝に直交する方向に沿って形成さ
れ前記キーの長さと同じ幅または前記キーの長さ以上の
幅の逃げ溝とが形成されていることを特徴とする。
【0015】請求項3記載の発明は、請求項2記載の工
作機械における中空主軸用工具の着脱装置において、前
記逃げ溝には、該逃げ溝とキー溝の交差部分における該
キー溝の一方の溝壁面と同じ位置に第1のストッパが設
けられていることを特徴とする。請求項4記載の発明
は、請求項2または請求項3記載の工作機械における中
空主軸用工具の着脱装置において、前記キー溝には、該
逃げ溝と前記キー溝の交差部分における該逃げ溝の前記
キーと反対側の溝壁面と同じ位置に第2のストッパが設
けられていることを特徴とする。
作機械における中空主軸用工具の着脱装置において、前
記逃げ溝には、該逃げ溝とキー溝の交差部分における該
キー溝の一方の溝壁面と同じ位置に第1のストッパが設
けられていることを特徴とする。請求項4記載の発明
は、請求項2または請求項3記載の工作機械における中
空主軸用工具の着脱装置において、前記キー溝には、該
逃げ溝と前記キー溝の交差部分における該逃げ溝の前記
キーと反対側の溝壁面と同じ位置に第2のストッパが設
けられていることを特徴とする。
【0016】(作用)請求項1記載の発明においては、
中空主軸の軸線に直交する方向に沿う工具の移動と、前
記軸線と同じ方向に沿う工具の移動とにより、工具ホル
ダに工具を挿入する動作及び工具ホルダから工具を抜脱
する動作が行なわれ、工具が工具ホルダに、それらの一
方に設けたキーと他方に設けたキー溝との結合部を介し
て着脱される。
中空主軸の軸線に直交する方向に沿う工具の移動と、前
記軸線と同じ方向に沿う工具の移動とにより、工具ホル
ダに工具を挿入する動作及び工具ホルダから工具を抜脱
する動作が行なわれ、工具が工具ホルダに、それらの一
方に設けたキーと他方に設けたキー溝との結合部を介し
て着脱される。
【0017】A)工具ホルダに工具を挿入する動作につ
いて 第1段階において、工具が中空主軸の軸線方向に沿って
移動され、該軸線方向における前記キーとキー溝の位置
が合わせられる。第2段階において、工具の移動方向が
方向転換されて、工具が中空主軸の軸線方向に直交する
方向に沿って移動され、前記キーとキー溝が嵌合され
る。
いて 第1段階において、工具が中空主軸の軸線方向に沿って
移動され、該軸線方向における前記キーとキー溝の位置
が合わせられる。第2段階において、工具の移動方向が
方向転換されて、工具が中空主軸の軸線方向に直交する
方向に沿って移動され、前記キーとキー溝が嵌合され
る。
【0018】B)工具ホルダから工具を抜脱する動作に
ついて 工具ホルダに工具を挿入する際における動作と逆の動作
により、工具ホルダから工具が抜脱される。請求項2記
載の発明においては、工具ホルダに工具を挿入する動作
及び工具ホルダから工具を抜脱する動作について説明す
る。
ついて 工具ホルダに工具を挿入する際における動作と逆の動作
により、工具ホルダから工具が抜脱される。請求項2記
載の発明においては、工具ホルダに工具を挿入する動作
及び工具ホルダから工具を抜脱する動作について説明す
る。
【0019】A)工具ホルダに工具を挿入する動作につ
いて 第1段階において、工具が中空主軸の軸線方向に沿って
移動され、例えば工具の逃げ溝とキー溝の交差部分が工
具ホルダのキーに位置するに至る。第2段階において、
工具の移動方向が方向転換され、工具が中空主軸の軸線
方向に直交する方向に沿って移動され、例えば工具のキ
ー溝が工具ホルダのキーに重なる位置に到達すると、工
具の移動が停止される。
いて 第1段階において、工具が中空主軸の軸線方向に沿って
移動され、例えば工具の逃げ溝とキー溝の交差部分が工
具ホルダのキーに位置するに至る。第2段階において、
工具の移動方向が方向転換され、工具が中空主軸の軸線
方向に直交する方向に沿って移動され、例えば工具のキ
ー溝が工具ホルダのキーに重なる位置に到達すると、工
具の移動が停止される。
【0020】このようにして、工具が工具ホルダに装着
される。 B)工具ホルダから工具を抜脱する動作について 工具ホルダに工具を挿入する際における動作と逆の動作
により、工具ホルダから工具が抜脱される。
される。 B)工具ホルダから工具を抜脱する動作について 工具ホルダに工具を挿入する際における動作と逆の動作
により、工具ホルダから工具が抜脱される。
【0021】請求項3記載の発明においては、工具の挿
入の際、工具が中空主軸の軸線方向に沿って移動され、
第1のストッパがキーに当接する。この当接した時点
で、工具の挿入方向が転換され、工具は中空主軸の軸線
方向に直交する方向に沿って移動される。請求項4記載
の発明においては、工具の抜脱の際、先ず、工具は中空
主軸の軸線方向に直交する方向に沿って移動され、第2
のストッパがキーに当接する。この当接した時点で、工
具の抜脱方向が転換され、工具は中空主軸の軸線方向に
沿って移動される。
入の際、工具が中空主軸の軸線方向に沿って移動され、
第1のストッパがキーに当接する。この当接した時点
で、工具の挿入方向が転換され、工具は中空主軸の軸線
方向に直交する方向に沿って移動される。請求項4記載
の発明においては、工具の抜脱の際、先ず、工具は中空
主軸の軸線方向に直交する方向に沿って移動され、第2
のストッパがキーに当接する。この当接した時点で、工
具の抜脱方向が転換され、工具は中空主軸の軸線方向に
沿って移動される。
【0022】
【発明の実施の形態】以下、図面により本発明の実施の
形態について説明する。図1ないし図11により、請求
項1記載の発明の実施の形態に係わる工作機械における
中空主軸用工具の着脱方法、及び、請求項2ないし請求
項4記載の発明の実施の形態に係わる工作機械における
中空主軸用工具の着脱装置について、工作物としてクラ
ンク軸を切削加工する工作機械を例に挙げて説明する。
形態について説明する。図1ないし図11により、請求
項1記載の発明の実施の形態に係わる工作機械における
中空主軸用工具の着脱方法、及び、請求項2ないし請求
項4記載の発明の実施の形態に係わる工作機械における
中空主軸用工具の着脱装置について、工作物としてクラ
ンク軸を切削加工する工作機械を例に挙げて説明する。
【0023】最初に工作機械の全体について説明する。
図1において、ベッド1の上面には、その長手方向に沿
って所定間隔をあけて平行な複数状の案内面が形成され
ている。ベッド1の案内面上には、一対の心押台2,3
がベッド1の長手方向に移動に対向して設置されてい
る。ベッド1上には、一対の心押台2,3の間に位置し
てバイト交換用ステップ1Aが取付けられている。
図1において、ベッド1の上面には、その長手方向に沿
って所定間隔をあけて平行な複数状の案内面が形成され
ている。ベッド1の案内面上には、一対の心押台2,3
がベッド1の長手方向に移動に対向して設置されてい
る。ベッド1上には、一対の心押台2,3の間に位置し
てバイト交換用ステップ1Aが取付けられている。
【0024】心押台2,3は、クランク軸Cの両端を把
持するチャック4,5を同一軸線上に揃えている。チャ
ック4,5は請求項1,請求項2における中空主軸内の
干渉部材に対応している。一対の中空主軸ユニット6,
7が対向設置されている。以下、これらの中空主軸ユニ
ット6,7は向きが互いに反対になってるほかは構造が
同一であるので、一方(左方)の中空主軸ユニット6を
例に挙げて説明する。
持するチャック4,5を同一軸線上に揃えている。チャ
ック4,5は請求項1,請求項2における中空主軸内の
干渉部材に対応している。一対の中空主軸ユニット6,
7が対向設置されている。以下、これらの中空主軸ユニ
ット6,7は向きが互いに反対になってるほかは構造が
同一であるので、一方(左方)の中空主軸ユニット6を
例に挙げて説明する。
【0025】図2ないし図5において、中空主軸ユニッ
ト6は中空主軸8を備えている。この中空主軸8は、中
空主軸ユニット6の本体内に軸受8A,8Bによって回
転自在に支持されている。中空主軸8の前端に、主駆動
歯車9が固定して設けられている。主駆動歯車9に平板
状の工具送り台10が中空主軸8の直径方向に移動自在
に支持されている。この工具送り台10には、クランク
軸挿通用の孔11が形成されている。
ト6は中空主軸8を備えている。この中空主軸8は、中
空主軸ユニット6の本体内に軸受8A,8Bによって回
転自在に支持されている。中空主軸8の前端に、主駆動
歯車9が固定して設けられている。主駆動歯車9に平板
状の工具送り台10が中空主軸8の直径方向に移動自在
に支持されている。この工具送り台10には、クランク
軸挿通用の孔11が形成されている。
【0026】なお、図5において、符号4Aはチャック
4の中心を示し、符号4Bはチャック4の外径線を示
す。また、9A,9Bは、上記工具送り台10を主駆動
歯車9に対して支持・案内する一対の平行なリテーナで
ある。そして、クランク軸Cの外周面の周りに工具送り
台10,バイトホルダ12,バイト19等を有する工具
ヘッドを、モータM1で回転されるギヤを介して主駆動
歯車9を回転させることにより旋回させるとともに、モ
ータM2で遊星歯車機構G1を駆動して中空主軸8に回
転自在に支持されているギヤG2を回転させ、主駆動歯
車9とギヤG2との相対回転を生じさせ、ギヤG2に一
体のカム板G3に形成したカム溝G4と工具送り台10
に支持したローラー10Bとの係合を介して、中空主軸
8に取り付けた工具送り台10を中空主軸8の直径方向
に移動させ、該工具送り台10の先端のバイト19に送
り(図5の矢印(ヘ)方向)をかけることにより、クラ
ンク軸Cの軸物が所定寸法に切削される。
4の中心を示し、符号4Bはチャック4の外径線を示
す。また、9A,9Bは、上記工具送り台10を主駆動
歯車9に対して支持・案内する一対の平行なリテーナで
ある。そして、クランク軸Cの外周面の周りに工具送り
台10,バイトホルダ12,バイト19等を有する工具
ヘッドを、モータM1で回転されるギヤを介して主駆動
歯車9を回転させることにより旋回させるとともに、モ
ータM2で遊星歯車機構G1を駆動して中空主軸8に回
転自在に支持されているギヤG2を回転させ、主駆動歯
車9とギヤG2との相対回転を生じさせ、ギヤG2に一
体のカム板G3に形成したカム溝G4と工具送り台10
に支持したローラー10Bとの係合を介して、中空主軸
8に取り付けた工具送り台10を中空主軸8の直径方向
に移動させ、該工具送り台10の先端のバイト19に送
り(図5の矢印(ヘ)方向)をかけることにより、クラ
ンク軸Cの軸物が所定寸法に切削される。
【0027】次に、着脱装置について説明する。工具送
り台10の側面部10Aには、バイトホルダ(工具ホル
ダ)12がそのフランジ部を複数(本実施の形態では5
個)の締付ボルト13により固定して取り付けられてい
る。バイトホルダ12は、中空主軸8の軸線方向に直交
する方向に沿って配置された板材で、このバイトホルダ
12には、凹部14が中空主軸8の主軸中心15に向け
て形成されている。
り台10の側面部10Aには、バイトホルダ(工具ホル
ダ)12がそのフランジ部を複数(本実施の形態では5
個)の締付ボルト13により固定して取り付けられてい
る。バイトホルダ12は、中空主軸8の軸線方向に直交
する方向に沿って配置された板材で、このバイトホルダ
12には、凹部14が中空主軸8の主軸中心15に向け
て形成されている。
【0028】凹部14の底面は取付面14Aとして形成
され、この取付面14Aには、側面12Aに平行に、す
なわち中空主軸8の軸線に直交する方向に溝16が切ら
れている。この溝16は、バイトホルダ12の幅方向で
中央に位置している。この溝16内に正方形状の2つの
キー17,18が所定の距離を隔てて固定されている。
2つのキー17,18は、同じ大きさで、中空主軸8の
軸線方向に直交する方向に沿って並んでおり、取付面1
4A上に柱状に突き出ている。中空主軸8の軸線側に位
置する一方のキー17の端面17Aはバイトホルダ12
の端面12Bから所定の距離隔てて位置している。
され、この取付面14Aには、側面12Aに平行に、す
なわち中空主軸8の軸線に直交する方向に溝16が切ら
れている。この溝16は、バイトホルダ12の幅方向で
中央に位置している。この溝16内に正方形状の2つの
キー17,18が所定の距離を隔てて固定されている。
2つのキー17,18は、同じ大きさで、中空主軸8の
軸線方向に直交する方向に沿って並んでおり、取付面1
4A上に柱状に突き出ている。中空主軸8の軸線側に位
置する一方のキー17の端面17Aはバイトホルダ12
の端面12Bから所定の距離隔てて位置している。
【0029】また、凹部14には前記取付面14Aに平
行に頂面14Bが形成されている。頂面14Bの前記軸
線方向に直交する方向の長さは、前記取付面14Aの前
記軸線方向に直交する方向の長さより短くなっている。
取付面14Aから頂面14Bまでの寸法は、後述のバイ
ト19の高さ寸法と同じになっている。頂面14Bに隣
接して第1傾斜面14Cが形成され、第1傾斜面14C
には雌ねじ部14Eが切られている。さらに、この第1
傾斜面14Cに隣接して第2傾斜面14Dが形成されて
いる。
行に頂面14Bが形成されている。頂面14Bの前記軸
線方向に直交する方向の長さは、前記取付面14Aの前
記軸線方向に直交する方向の長さより短くなっている。
取付面14Aから頂面14Bまでの寸法は、後述のバイ
ト19の高さ寸法と同じになっている。頂面14Bに隣
接して第1傾斜面14Cが形成され、第1傾斜面14C
には雌ねじ部14Eが切られている。さらに、この第1
傾斜面14Cに隣接して第2傾斜面14Dが形成されて
いる。
【0030】バイトホルダ12の凹部14にバイト19
からなる工具が取り外し自在に装着されている。このバ
イト19は工具送り台10の孔11の内方にチップの先
端を向けて突出している。バイト19の構造について図
6ないし図8により説明する。バイト19は、チップ2
0を先端の側面に取り付けた板状のチップホルダ21
と、チップホルダ21のための直方体形状の取付凹部2
2が形成されたバイト本体23とを備えている。チップ
ホルダ21は、前記取付凹部22に挿入され、その側面
にあけたチップホルダ21の長手方向に長い長孔に挿通
したボルト24によりバイト本体23に着脱自在に固定
されている。チップホルダ21の後面21Aには、アジ
ャストねじ25が設けられ、該アジャストねじ25のチ
ップホルダ21へのねじ込み量を調整し、上記後面21
Aと前記取付凹部22の背面22Aとの距離を変化さ
せ、チップ20の中空主軸8の軸心方向への突き出し量
を微調整できるようになっている。
からなる工具が取り外し自在に装着されている。このバ
イト19は工具送り台10の孔11の内方にチップの先
端を向けて突出している。バイト19の構造について図
6ないし図8により説明する。バイト19は、チップ2
0を先端の側面に取り付けた板状のチップホルダ21
と、チップホルダ21のための直方体形状の取付凹部2
2が形成されたバイト本体23とを備えている。チップ
ホルダ21は、前記取付凹部22に挿入され、その側面
にあけたチップホルダ21の長手方向に長い長孔に挿通
したボルト24によりバイト本体23に着脱自在に固定
されている。チップホルダ21の後面21Aには、アジ
ャストねじ25が設けられ、該アジャストねじ25のチ
ップホルダ21へのねじ込み量を調整し、上記後面21
Aと前記取付凹部22の背面22Aとの距離を変化さ
せ、チップ20の中空主軸8の軸心方向への突き出し量
を微調整できるようになっている。
【0031】また、バイト本体23の後面23Aには、
頭部を前記凹部14の背面14Gに当接するアジャスト
ねじ26が設けられており、該アジャストねじ26のバ
イト本体23へのねじ込み量を調整することにより、バ
イトホルダ12に対するバイト本体23の取付位置を変
化させ、チップ20,28の中空主軸8の軸心方向の突
き出し量を調整できるようになっている。
頭部を前記凹部14の背面14Gに当接するアジャスト
ねじ26が設けられており、該アジャストねじ26のバ
イト本体23へのねじ込み量を調整することにより、バ
イトホルダ12に対するバイト本体23の取付位置を変
化させ、チップ20,28の中空主軸8の軸心方向の突
き出し量を調整できるようになっている。
【0032】また、バイト本体23の側面23Bには前
記チップ20の背面側の対称位置にチップ28が固着さ
れて両チップ20,28は、固定側のチップ28に対
し、可動調整側のチップ20が前記アジャストねじ25
により移動されることにより、中空主軸8の軸心方向へ
の突き出し量が一致するように調整される。バイト本体
23の底面23Cに、キー溝29と、それを横切る2つ
の逃げ溝30,31とが形成されている。キー溝29
は、前記中空主軸8の軸線に直交する方向に沿って、且
つ、前記底面23Cの全長に亘って形成され、その幅B
1が前記キー17,18の幅KB1(図10(イ)に示
す)と同じになっている。
記チップ20の背面側の対称位置にチップ28が固着さ
れて両チップ20,28は、固定側のチップ28に対
し、可動調整側のチップ20が前記アジャストねじ25
により移動されることにより、中空主軸8の軸心方向へ
の突き出し量が一致するように調整される。バイト本体
23の底面23Cに、キー溝29と、それを横切る2つ
の逃げ溝30,31とが形成されている。キー溝29
は、前記中空主軸8の軸線に直交する方向に沿って、且
つ、前記底面23Cの全長に亘って形成され、その幅B
1が前記キー17,18の幅KB1(図10(イ)に示
す)と同じになっている。
【0033】各逃げ溝30,31は、中空主軸8の軸線
方向(キー溝29に直交する方向)に沿って且つ、前記
底面23Cの全幅に亘って形成され、その幅B2が前記
キー17,18の長さKB2(図10(イ)に示す)と
同じ幅になっている。各逃げ溝30,31は、同じ寸法
で、それらの間隔は、前記2つのキー17,18の間隔
と同じである。
方向(キー溝29に直交する方向)に沿って且つ、前記
底面23Cの全幅に亘って形成され、その幅B2が前記
キー17,18の長さKB2(図10(イ)に示す)と
同じ幅になっている。各逃げ溝30,31は、同じ寸法
で、それらの間隔は、前記2つのキー17,18の間隔
と同じである。
【0034】各逃げ溝30,31には、孔30A,31
A,30B,31Bが穿設され、それらのうちの孔30
A,31Aに、円柱形状の第1のストッパ32,33が
嵌挿され、第1のストッパ32,33は、溝30,31
の底面から突出し、その突出し量は該逃げ溝30,31
の深さ寸法以下になっている。
A,30B,31Bが穿設され、それらのうちの孔30
A,31Aに、円柱形状の第1のストッパ32,33が
嵌挿され、第1のストッパ32,33は、溝30,31
の底面から突出し、その突出し量は該逃げ溝30,31
の深さ寸法以下になっている。
【0035】第1のストッパ32,33のキー溝29に
臨む側部32A,33Aは、逃げ溝30,31とキー溝
29の交差部分34,35における該キー溝29の一方
の溝壁面29Aと同じ位置になっている。キー溝29に
は、孔29Cが穿設され、孔29Cに、円柱形状の第2
のストッパ36が嵌挿され、第2のストッパ36は、キ
ー溝29の底面から突出し、その突出し量は該キー溝2
9の深さ寸法以下になっている。第2のストッパ36の
バイト本体23の後面23Aと反対側に臨む側部36A
は、前記交差部分35における逃げ溝31のキー18と
反対側の溝壁面31Cと同じ位置になっている。
臨む側部32A,33Aは、逃げ溝30,31とキー溝
29の交差部分34,35における該キー溝29の一方
の溝壁面29Aと同じ位置になっている。キー溝29に
は、孔29Cが穿設され、孔29Cに、円柱形状の第2
のストッパ36が嵌挿され、第2のストッパ36は、キ
ー溝29の底面から突出し、その突出し量は該キー溝2
9の深さ寸法以下になっている。第2のストッパ36の
バイト本体23の後面23Aと反対側に臨む側部36A
は、前記交差部分35における逃げ溝31のキー18と
反対側の溝壁面31Cと同じ位置になっている。
【0036】上述の如き構造のバイト19がバイトホル
ダ12の凹部14に装着された状態は、図2,図4,図
5,図10(ハ)に示される。図において、バイト19
は、そのキー溝29がバイトホルダ12の2つのキー1
7,18に嵌合した状態になっている。このとき、逃げ
溝30,31は、キー17,18からずれている。そし
て、バイト19は、その後部側がバイトホルダ12の凹
部14に嵌合され、かつ先端側が楔部材37を介して締
め付けられている。すなわち、楔部材37の孔部37A
にボルト37Bが貫通され、このボルト37Bは前記凹
部14における雌ねじ部14Eに螺合し、このボルト3
7Bの締付により楔部材(クランパー)37が、バイト
ホルダ12の傾斜面14Dとバイト19の上面19Aと
により楔作用を生じてバイト19を押圧し、バイト19
がバイトホルダ12に固定されている。
ダ12の凹部14に装着された状態は、図2,図4,図
5,図10(ハ)に示される。図において、バイト19
は、そのキー溝29がバイトホルダ12の2つのキー1
7,18に嵌合した状態になっている。このとき、逃げ
溝30,31は、キー17,18からずれている。そし
て、バイト19は、その後部側がバイトホルダ12の凹
部14に嵌合され、かつ先端側が楔部材37を介して締
め付けられている。すなわち、楔部材37の孔部37A
にボルト37Bが貫通され、このボルト37Bは前記凹
部14における雌ねじ部14Eに螺合し、このボルト3
7Bの締付により楔部材(クランパー)37が、バイト
ホルダ12の傾斜面14Dとバイト19の上面19Aと
により楔作用を生じてバイト19を押圧し、バイト19
がバイトホルダ12に固定されている。
【0037】なお、一方の中空主軸ユニット6を例に挙
げて説明したが、一方の中空主軸ユニット6に対向して
配置された他方の中空主軸ユニット7についても同様で
ある。この場合、図6ないし図8に示すバイト19に代
えて、図11に下面図として示されるバイト19Aが用
いられる。以下、バイト19Aについて説明する。図に
おいて、バイト19Aの逃げ溝30,31に穿設された
孔30A,31A,30B,31Bのうちの孔30B,
31Bに、円柱形状の第1のストッパ32B,33Bが
嵌挿され、第1のストッパ32B,33Bは、逃げ溝3
0,31の底面から突出している。第1のストッパ32
B,33Bのキー溝29に臨む側部32C,33Cは、
逃げ溝30,31とキー溝29の交差部分34,35に
おける該キー溝29の他方の溝壁面29Bと同じ位置に
なっている。これにより、第1のストッパ32B,33
Bは、図6に示す第1のストッパ32,33に比べる
と、キー溝29の反対側に位置している。
げて説明したが、一方の中空主軸ユニット6に対向して
配置された他方の中空主軸ユニット7についても同様で
ある。この場合、図6ないし図8に示すバイト19に代
えて、図11に下面図として示されるバイト19Aが用
いられる。以下、バイト19Aについて説明する。図に
おいて、バイト19Aの逃げ溝30,31に穿設された
孔30A,31A,30B,31Bのうちの孔30B,
31Bに、円柱形状の第1のストッパ32B,33Bが
嵌挿され、第1のストッパ32B,33Bは、逃げ溝3
0,31の底面から突出している。第1のストッパ32
B,33Bのキー溝29に臨む側部32C,33Cは、
逃げ溝30,31とキー溝29の交差部分34,35に
おける該キー溝29の他方の溝壁面29Bと同じ位置に
なっている。これにより、第1のストッパ32B,33
Bは、図6に示す第1のストッパ32,33に比べる
と、キー溝29の反対側に位置している。
【0038】従って、逃げ溝30,31に穿設された孔
30A,31A,30B,31Bのうちの孔30A,3
1Aまたは孔30B,31Bのいずれかを選定すること
により、バイト19またはバイト19Aを組み立て、2
つの中空主軸ユニット6,7に対応させることができ
る。次に、本発明の実施の形態における作用について図
10に従って説明する。
30A,31A,30B,31Bのうちの孔30A,3
1Aまたは孔30B,31Bのいずれかを選定すること
により、バイト19またはバイト19Aを組み立て、2
つの中空主軸ユニット6,7に対応させることができ
る。次に、本発明の実施の形態における作用について図
10に従って説明する。
【0039】図10(イ)は、バイトホルダ12及びこ
のバイトホルダ12に装着されていない状態のバイト1
9を示す。図10(イ)における矢印イ1は、バイト1
9の挿入時の移動方向を示し、矢印イ2は、バイト19
の抜脱時の移動方向を示す。図10(ロ)は、バイト1
9の挿入途中時,抜脱途中時の方向転換する位置を示
す。
のバイトホルダ12に装着されていない状態のバイト1
9を示す。図10(イ)における矢印イ1は、バイト1
9の挿入時の移動方向を示し、矢印イ2は、バイト19
の抜脱時の移動方向を示す。図10(ロ)は、バイト1
9の挿入途中時,抜脱途中時の方向転換する位置を示
す。
【0040】図10(ハ)は、バイト19がバイトホル
ダ12に装着された状態を示す。A)バイトホルダ12
にバイト19を挿入する動作について図9に示すよう
に、例えば工作機械の停止時に中空主軸ユニットが原点
位置にあり、バイトホルダ12はチャック4の横に位置
しており、バイト19はバイトホルダ12には装着され
ていない。次のようにバイト19はバイトホルダ12に
挿入されて装着される。
ダ12に装着された状態を示す。A)バイトホルダ12
にバイト19を挿入する動作について図9に示すよう
に、例えば工作機械の停止時に中空主軸ユニットが原点
位置にあり、バイトホルダ12はチャック4の横に位置
しており、バイト19はバイトホルダ12には装着され
ていない。次のようにバイト19はバイトホルダ12に
挿入されて装着される。
【0041】バイト19を挿入する動作は、図10
(イ)の矢印イ1にて示すように、次の第1段階,第2
段階にて行なわれる。第1段階において、バイト19が
中空主軸8の軸線方向に沿って移動され、バイト19の
逃げ溝30,31が、バイトホルダ12のキー17,1
8を通過する。バイト19の逃げ溝30,31とキー溝
29の交差部分34,35がバイトホルダ12側のキー
17,18に位置するに至り、バイト19は、その第1
のストッパ32,33がキー17,18の一側面に当接
して、キー17,18とキー溝29とが一直線上に整列
した状態に位置決めされる(図10(ロ))。
(イ)の矢印イ1にて示すように、次の第1段階,第2
段階にて行なわれる。第1段階において、バイト19が
中空主軸8の軸線方向に沿って移動され、バイト19の
逃げ溝30,31が、バイトホルダ12のキー17,1
8を通過する。バイト19の逃げ溝30,31とキー溝
29の交差部分34,35がバイトホルダ12側のキー
17,18に位置するに至り、バイト19は、その第1
のストッパ32,33がキー17,18の一側面に当接
して、キー17,18とキー溝29とが一直線上に整列
した状態に位置決めされる(図10(ロ))。
【0042】第2段階において、この当接した時点で、
バイト19の挿入方向が転換され、バイト19はバイト
ホルダ12上で中空主軸8の軸線方向に直交する方向に
沿って移動され、バイト19の逃げ溝30,31がそれ
ぞれバイトホルダ12のキー17,18から離れた位置
に到達すると、バイト19は、そのアジャストねじ26
の頭部がバイトホルダ12の凹部14の背面側14Gに
当接して、その移動が停止される(図10(ハ))。
バイト19の挿入方向が転換され、バイト19はバイト
ホルダ12上で中空主軸8の軸線方向に直交する方向に
沿って移動され、バイト19の逃げ溝30,31がそれ
ぞれバイトホルダ12のキー17,18から離れた位置
に到達すると、バイト19は、そのアジャストねじ26
の頭部がバイトホルダ12の凹部14の背面側14Gに
当接して、その移動が停止される(図10(ハ))。
【0043】これにより、バイト19のキー溝29とバ
イトホルダ12のキー17,18とが嵌合状態になると
ともにバイト19の後端側が前記凹部14に嵌合した状
態になる。続いて、ボルト37Bを締め付けると、楔部
材37がバイト19を取付面14Aに押圧するので、バ
イト19がバイトホルダ12に強固に固定される。
イトホルダ12のキー17,18とが嵌合状態になると
ともにバイト19の後端側が前記凹部14に嵌合した状
態になる。続いて、ボルト37Bを締め付けると、楔部
材37がバイト19を取付面14Aに押圧するので、バ
イト19がバイトホルダ12に強固に固定される。
【0044】B)バイトホルダ12からバイト19を抜
脱する動作について 楔部材37によるバイト19のバイトホルダ12に対す
る締付けが解除され、ボルト37Bを緩めてバイト19
の抜脱する動作が行なわれる。バイト19の抜脱する動
作は、図10(イ)の矢印イ2にて示すように、バイト
ホルダ12にバイト19を挿入する際における動作と逆
の動作により行なわれ、バイトホルダ12からバイト1
9が抜脱される。
脱する動作について 楔部材37によるバイト19のバイトホルダ12に対す
る締付けが解除され、ボルト37Bを緩めてバイト19
の抜脱する動作が行なわれる。バイト19の抜脱する動
作は、図10(イ)の矢印イ2にて示すように、バイト
ホルダ12にバイト19を挿入する際における動作と逆
の動作により行なわれ、バイトホルダ12からバイト1
9が抜脱される。
【0045】すなわち、バイト19の抜脱の際、図10
(ハ)に示す状態から、バイト19はバイトホルダ12
から中空主軸8の軸線方向に直交する方向に沿って該中
空主軸8の軸心に向けて移動されると、第2のストッパ
36が背面14Gの側にあるキー18に当接し、図10
(ロ)に示す状態になる。この当接した時点で、各キー
17,18と各逃げ溝30,31の位置が一致するの
で、バイト19の抜脱方向が転換される。続いて、バイ
ト19はバイトホルダ12上で中空主軸8の軸線方向に
沿って抜脱され、図10(イ)の状態になる。
(ハ)に示す状態から、バイト19はバイトホルダ12
から中空主軸8の軸線方向に直交する方向に沿って該中
空主軸8の軸心に向けて移動されると、第2のストッパ
36が背面14Gの側にあるキー18に当接し、図10
(ロ)に示す状態になる。この当接した時点で、各キー
17,18と各逃げ溝30,31の位置が一致するの
で、バイト19の抜脱方向が転換される。続いて、バイ
ト19はバイトホルダ12上で中空主軸8の軸線方向に
沿って抜脱され、図10(イ)の状態になる。
【0046】そして、バイト19は例えばクランク軸等
の軸物の種類(寸法,形状等)や使用度合(チップ2
0,28の摩耗度合等)に応じて適宜交換される。以上
の如き構成によれば キー17,18の形状は短尺の柱
状になっており、バイト19の着脱の際における中空主
軸8の軸線方向に直交する方向の該バイト19の移動量
は、キー17,18の長さ寸法KB2だけなので、従来
におけるバイト19の移動量(バイト19の長さ分)よ
り少なくでき、バイト19を中空主軸8の軸線方向に直
交する方向に移動させても、バイト19がチャック4,
5に干渉することを防止できる。
の軸物の種類(寸法,形状等)や使用度合(チップ2
0,28の摩耗度合等)に応じて適宜交換される。以上
の如き構成によれば キー17,18の形状は短尺の柱
状になっており、バイト19の着脱の際における中空主
軸8の軸線方向に直交する方向の該バイト19の移動量
は、キー17,18の長さ寸法KB2だけなので、従来
におけるバイト19の移動量(バイト19の長さ分)よ
り少なくでき、バイト19を中空主軸8の軸線方向に直
交する方向に移動させても、バイト19がチャック4,
5に干渉することを防止できる。
【0047】そのため、バイト19の交換に際し、チャ
ック4の横にバイトホルダ12が位置していても、チャ
ック4の存在に邪魔されることなく、バイトホルダ12
の中空主軸8の軸線方向とその直交方向に沿って僅かに
移動させるだけで、バイトホルダ12に該バイト19を
容易に着脱させることができる。従って、バイト19の
交換作業時に中空主軸ユニット6,7を、バイトホルダ
12がチャック4,5から離れてそれらのチャック4,
5の間に位置するように、中空主軸8の軸線方向に移動
させる動作が不要となり、バイト19の交換作業を簡単
にし、バイト19の交換作業時間を短くすることができ
る。
ック4の横にバイトホルダ12が位置していても、チャ
ック4の存在に邪魔されることなく、バイトホルダ12
の中空主軸8の軸線方向とその直交方向に沿って僅かに
移動させるだけで、バイトホルダ12に該バイト19を
容易に着脱させることができる。従って、バイト19の
交換作業時に中空主軸ユニット6,7を、バイトホルダ
12がチャック4,5から離れてそれらのチャック4,
5の間に位置するように、中空主軸8の軸線方向に移動
させる動作が不要となり、バイト19の交換作業を簡単
にし、バイト19の交換作業時間を短くすることができ
る。
【0048】また、クランク軸Cに対して、対向する2
つの中空主軸ユニット6,7が設置されているが、工具
の交換に際して、バイトホルダ12をチャック4,5の
横の位置から離れたチャック4,5の中間位置へ移動さ
せるべく中空主軸ユニット6,7を中空主軸8の軸線方
向に沿って移動させる必要がないので、対向する2つの
心押台2,3の間隔を大きくする(心押台2,3からの
チャック4,5の突き出し長さを大きくする)必要がな
く、工作機械の全体をコンパクトにすることができる。
つの中空主軸ユニット6,7が設置されているが、工具
の交換に際して、バイトホルダ12をチャック4,5の
横の位置から離れたチャック4,5の中間位置へ移動さ
せるべく中空主軸ユニット6,7を中空主軸8の軸線方
向に沿って移動させる必要がないので、対向する2つの
心押台2,3の間隔を大きくする(心押台2,3からの
チャック4,5の突き出し長さを大きくする)必要がな
く、工作機械の全体をコンパクトにすることができる。
【0049】そして、バイト19の挿入時、第1段階の
中空主軸8の軸線方向に沿う移動の際、第1のストッパ
32,33をキー17,18に当接させることにより、
バイト19のキー溝29がバイトホルダ12のキー1
7,18を行き過ぎることを防ぎ、バイト19の、中空
主軸8の軸線方向に沿う移動から、バイトホルダ12か
ら中空主軸8の軸線方向に直交する方向に沿う移動へと
方向転換するタイミングを容易に把握することができ
る。
中空主軸8の軸線方向に沿う移動の際、第1のストッパ
32,33をキー17,18に当接させることにより、
バイト19のキー溝29がバイトホルダ12のキー1
7,18を行き過ぎることを防ぎ、バイト19の、中空
主軸8の軸線方向に沿う移動から、バイトホルダ12か
ら中空主軸8の軸線方向に直交する方向に沿う移動へと
方向転換するタイミングを容易に把握することができ
る。
【0050】そして、また、バイト19の抜脱時、第1
段階の中空主軸8の軸線方向に直交する方向に沿う移動
の際、第2のストッパ36をキー18に当接させること
により、バイト19の、中空主軸8の軸線方向に直交す
る方向に沿う移動から、中空主軸8の軸線方向に沿う移
動に方向転換するタイミングを容易に把握することがで
きる。
段階の中空主軸8の軸線方向に直交する方向に沿う移動
の際、第2のストッパ36をキー18に当接させること
により、バイト19の、中空主軸8の軸線方向に直交す
る方向に沿う移動から、中空主軸8の軸線方向に沿う移
動に方向転換するタイミングを容易に把握することがで
きる。
【0051】なお、本実施の形態においては、中空主軸
8内における干渉部材としてチャック4,5を例に挙げ
て説明したが、これに限定されることなく例えば干渉部
材として加工物に適用することもできる。また、本実施
の形態においては、加工物としてクランク軸Cを例に挙
げて説明したが、加工物としてクランク軸C以外の軸物
或いは軸物以外のものに適用できることは勿論である。
8内における干渉部材としてチャック4,5を例に挙げ
て説明したが、これに限定されることなく例えば干渉部
材として加工物に適用することもできる。また、本実施
の形態においては、加工物としてクランク軸Cを例に挙
げて説明したが、加工物としてクランク軸C以外の軸物
或いは軸物以外のものに適用できることは勿論である。
【0052】さらに、本実施の形態においては、キーの
数は2個で、これに対応して逃げ溝の数も2個になって
いるが、キーの数を1個にするとともに逃げ溝の数も1
個にすることもできる。また、キーの数を3個以上にす
るとともに逃げ溝の数も3個以上にすることもできる。
そして、本実施の形態においては、逃げ溝30,31の
幅B2が前記キー17,18の長さKB2(図10
(イ)に示す)と同じ幅になっている場合について説明
したが、逃げ溝30,31の幅B2をキー17,18の
長さKB2以上の幅にすることもできる。
数は2個で、これに対応して逃げ溝の数も2個になって
いるが、キーの数を1個にするとともに逃げ溝の数も1
個にすることもできる。また、キーの数を3個以上にす
るとともに逃げ溝の数も3個以上にすることもできる。
そして、本実施の形態においては、逃げ溝30,31の
幅B2が前記キー17,18の長さKB2(図10
(イ)に示す)と同じ幅になっている場合について説明
したが、逃げ溝30,31の幅B2をキー17,18の
長さKB2以上の幅にすることもできる。
【0053】また、本実施の形態においては、円柱形状
の第1,第2のストッパ32,33,36をそれぞれ孔
30A,31A,30B,31B,29Cに嵌挿して設
けたが、これによれば、各ストッパの孔への嵌挿位置を
適宜選択することにより、左右の中空主軸ユニット6,
7に対し、バイト19を共用できて都合がよいが、これ
に代えてストッパとして機能させる側には逃げ溝30,
31またはキー溝29を形成せずにキー溝29の溝壁面
29Aとして形成し、または逃げ溝31の溝壁31Cと
して形成することもできる。この場合には各中空主軸ユ
ニット6,7には個別のバイト19が使用される。
の第1,第2のストッパ32,33,36をそれぞれ孔
30A,31A,30B,31B,29Cに嵌挿して設
けたが、これによれば、各ストッパの孔への嵌挿位置を
適宜選択することにより、左右の中空主軸ユニット6,
7に対し、バイト19を共用できて都合がよいが、これ
に代えてストッパとして機能させる側には逃げ溝30,
31またはキー溝29を形成せずにキー溝29の溝壁面
29Aとして形成し、または逃げ溝31の溝壁31Cと
して形成することもできる。この場合には各中空主軸ユ
ニット6,7には個別のバイト19が使用される。
【0054】そして、また、本実施の形態においては、
キー17,18はバイトホルダ12の取付面14Aに柱
状に突設され、バイト19の底面23Cにキー溝29,
逃げ溝30,31が形成されている場合について説明し
たが、図12に示すように、バイト51の底面51Aに
キー52,53を柱状に突設し、バイトホルダ(工具ホ
ルダ)54の取付面54Aにキー溝55,逃げ溝56,
57を形成し、バイトホルダ54にバイト51を装着す
ることもできる。
キー17,18はバイトホルダ12の取付面14Aに柱
状に突設され、バイト19の底面23Cにキー溝29,
逃げ溝30,31が形成されている場合について説明し
たが、図12に示すように、バイト51の底面51Aに
キー52,53を柱状に突設し、バイトホルダ(工具ホ
ルダ)54の取付面54Aにキー溝55,逃げ溝56,
57を形成し、バイトホルダ54にバイト51を装着す
ることもできる。
【0055】
【発明の効果】請求項1記載の発明によれば、干渉部材
の横に工具ホルダが位置していても、工具を中空主軸の
軸線方向とその直交方向に沿って僅少距離移動させるだ
けで、工具ホルダに該工具を着脱させることができる。
従って、工具の交換に際して、前記干渉部材が作業の邪
魔になることがないので、工具ホルダを干渉部材の横の
位置から離すべく、中空主軸ユニットを中空主軸の軸線
方向に移動させる操作を行う必要がない。このため。工
具の交換作業を簡単にし、工具の交換作業時間を短くす
ることができる効果を奏する。
の横に工具ホルダが位置していても、工具を中空主軸の
軸線方向とその直交方向に沿って僅少距離移動させるだ
けで、工具ホルダに該工具を着脱させることができる。
従って、工具の交換に際して、前記干渉部材が作業の邪
魔になることがないので、工具ホルダを干渉部材の横の
位置から離すべく、中空主軸ユニットを中空主軸の軸線
方向に移動させる操作を行う必要がない。このため。工
具の交換作業を簡単にし、工具の交換作業時間を短くす
ることができる効果を奏する。
【0056】また、1つの加工物に対して、対向する2
つの中空主軸ユニットがある場合には、工具の交換に際
して、前記のように、中空主軸ユニットを中空主軸の軸
線方向に沿って干渉部材からの待避移動をさせる必要が
ないので、対向する2つの心押台の間隔を大きくする必
要がなく、工作機械の全体をコンパクトにすることがで
きる効果を奏する。
つの中空主軸ユニットがある場合には、工具の交換に際
して、前記のように、中空主軸ユニットを中空主軸の軸
線方向に沿って干渉部材からの待避移動をさせる必要が
ないので、対向する2つの心押台の間隔を大きくする必
要がなく、工作機械の全体をコンパクトにすることがで
きる効果を奏する。
【0057】請求項2記載の発明によれば、請求項1記
載の発明と同様の効果を奏する。また、キーの形状は短
尺の柱状になっており、工具の着脱の際における中空主
軸の軸線方向に直交する方向の該工具の移動量は、キー
の長さ寸法だけなので、従来における工具の移動量(工
具の長さ分)より少なくでき、工具を中空主軸の軸線方
向に直交する方向に移動させても、工具が干渉部材に干
渉することを防止できて容易に工具の交換作業が行える
効果を奏する。
載の発明と同様の効果を奏する。また、キーの形状は短
尺の柱状になっており、工具の着脱の際における中空主
軸の軸線方向に直交する方向の該工具の移動量は、キー
の長さ寸法だけなので、従来における工具の移動量(工
具の長さ分)より少なくでき、工具を中空主軸の軸線方
向に直交する方向に移動させても、工具が干渉部材に干
渉することを防止できて容易に工具の交換作業が行える
効果を奏する。
【0058】請求項3記載の発明によれば、工具の、中
空主軸の軸線方向に沿う移動から、中空主軸の軸線方向
に直交する方向に沿う移動へと方向転換するタイミング
を容易に把握することができて、円滑な工具の交換作業
が行える効果を奏する。請求項4記載の発明によれば、
工具の、中空主軸の軸線方向に直交する方向に沿う移動
から、中空主軸の軸線方向に沿う移動に方向転換するタ
イミングを容易に把握することができて、一層円滑な工
具の交換作業が行える効果を奏する。
空主軸の軸線方向に沿う移動から、中空主軸の軸線方向
に直交する方向に沿う移動へと方向転換するタイミング
を容易に把握することができて、円滑な工具の交換作業
が行える効果を奏する。請求項4記載の発明によれば、
工具の、中空主軸の軸線方向に直交する方向に沿う移動
から、中空主軸の軸線方向に沿う移動に方向転換するタ
イミングを容易に把握することができて、一層円滑な工
具の交換作業が行える効果を奏する。
【図1】本実施の形態に係わる工作機械の側面図であ
る。
る。
【図2】図5のK−K断面図である。
【図3】本実施の形態に係わる中空主軸ユニットの工具
ヘッドを示す縦断面図である。
ヘッドを示す縦断面図である。
【図4】同中空主軸ユニットの工具ヘッドを示す正面図
である。
である。
【図5】図3の中空主軸内におけるバイト及びバイトホ
ルダを示す正面図である。
ルダを示す正面図である。
【図6】バイトの正面図である。
【図7】図6のG方向から視たバイトの下面図である。
【図8】図6のH方向から視たバイトの左側面図であ
る。
る。
【図9】チャック,バイトホルダ,バイトの3つの部品
の関係を示す斜視図である。
の関係を示す斜視図である。
【図10】バイトの着脱の手順を示す説明図である。
【図11】他方の中空主軸ユニットのバイトホルダに着
脱されるバイトの下面図である。
脱されるバイトの下面図である。
【図12】本実施の形態に係わる中空主軸用工具の着脱
装置の変形例に係わり、バイトホルダ,バイトを示す斜
視図である。
装置の変形例に係わり、バイトホルダ,バイトを示す斜
視図である。
【図13】従来におけるチャック,バイトホルダ,バイ
トの3つの部品の関係を示す斜視図である。
トの3つの部品の関係を示す斜視図である。
【符号の説明】 4 チャック(干渉部材) 8 中空主軸 14A 取付面 17 キー 18 キー 23C 底面 29 キー溝 30 逃げ溝 31 逃げ溝 32 第1のストッパ 33 第1のストッパ 36 第2のストッパ
Claims (4)
- 【請求項1】 内側に干渉部材が挿通されるようになっ
ている中空主軸に支持された工具ホルダに、前記中空主
軸の内方に向けた工具が着脱自在の結合部を介して取り
付けられており、該結合部は、前記工具ホルダと工具の
うちの一方にキーが設けられ、前記工具ホルダと工具の
うちの他方に、前記キーに嵌合するキー溝と前記キーが
横に通過し得る逃げ溝とを有する工作機械における中空
主軸用工具の着脱方法において、 前記キーと逃げ溝の位置を合わせた後、前記中空主軸の
軸線方向に沿う工具の移動により前記キーとキー溝の位
置を前記軸線に直交する一直線上に整列させ、またはそ
の整列を解除する操作と、前記軸線に直交する方向に沿
う工具の移動により、前記キーとキー溝との嵌合,離脱
を行う操作とにより、工具を工具ホルダに着脱すること
を特徴とする工作機械における中空主軸用工具の着脱方
法。 - 【請求項2】 内側に干渉部材を挿通するようになって
いる中空主軸に取り付けられた工具ホルダと、 前記工具ホルダの取付面上にキーを介して着脱自在に装
着され、前記中空主軸の内方に向けられた工具とを備え
た工作機械における中空主軸用工具の着脱装置におい
て、 前記キーは、前記工具ホルダの取付面または前記工具の
底面に柱状に突設され、前記工具の底面または前記工具
ホルダの取付面に、前記中空主軸の軸線に直交 する方向に沿って形成され前記キーの幅と同じ幅のキー
溝と、このキー溝に直交する方向に沿って形成され前記
キーの長さと同じ幅または前記キーの長さ以上の幅の逃
げ溝とが形成されていることを特徴とする工作機械にお
ける中空主軸用工具の着脱装置。 - 【請求項3】 前記逃げ溝には、該逃げ溝とキー溝の交
差部分における該キー溝の一方の溝壁面と同じ位置に第
1のストッパが設けられていることを特徴とする請求項
2記載の工作機械における中空主軸用工具の着脱装置。 - 【請求項4】 前記キー溝には、該逃げ溝と前記キー溝
の交差部分における該逃げ溝の前記キーと反対側の溝壁
面と同じ位置に第2のストッパが設けられていることを
特徴とする請求項2または請求項3記載の工作機械にお
ける中空主軸用工具の着脱装置。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP10291145A JP2000117575A (ja) | 1998-10-13 | 1998-10-13 | 工作機械における中空主軸用工具の着脱方法及び着脱装置 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP10291145A JP2000117575A (ja) | 1998-10-13 | 1998-10-13 | 工作機械における中空主軸用工具の着脱方法及び着脱装置 |
Publications (1)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JP2000117575A true JP2000117575A (ja) | 2000-04-25 |
Family
ID=17765032
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP10291145A Pending JP2000117575A (ja) | 1998-10-13 | 1998-10-13 | 工作機械における中空主軸用工具の着脱方法及び着脱装置 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JP2000117575A (ja) |
Cited By (2)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
CN106041273A (zh) * | 2016-08-17 | 2016-10-26 | 安徽鼎恒再制造产业技术研究院有限公司 | 一种曲轴埋弧焊用快速固定架 |
CN109482912A (zh) * | 2018-12-25 | 2019-03-19 | 大连华锐船用曲轴有限公司 | 一种船用曲轴曲柄加工用减振装置 |
-
1998
- 1998-10-13 JP JP10291145A patent/JP2000117575A/ja active Pending
Cited By (3)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
CN106041273A (zh) * | 2016-08-17 | 2016-10-26 | 安徽鼎恒再制造产业技术研究院有限公司 | 一种曲轴埋弧焊用快速固定架 |
CN109482912A (zh) * | 2018-12-25 | 2019-03-19 | 大连华锐船用曲轴有限公司 | 一种船用曲轴曲柄加工用减振装置 |
CN109482912B (zh) * | 2018-12-25 | 2023-08-18 | 大连华锐船用曲轴有限公司 | 一种船用曲轴曲柄加工用减振装置 |
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Legal Events
Date | Code | Title | Description |
---|---|---|---|
A02 | Decision of refusal |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A02 Effective date: 20040413 |