JP3337215B2 - 切削機械加工用工具 - Google Patents

切削機械加工用工具

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Description

【発明の詳細な説明】 （技術分野） 本発明は切削加工用工具、特に制限された間隙におけ
る切削加工、たとえば孔の内側もしくは管状被加工材の
内側を切削する中ぐり旋盤加工用工具に関するものであ
る。
（背景技術） この種の機械加工を目的とする工具はすでに公知であ
り、公知のこの種の工具は一般的には回転軸の端部にね
じ接続によって取付けるか、又は孔や管に挿入させるこ
とができる硬質合金又は炭化物材料のカッターから構成
され、摩耗したカッターを取外すため、又は新しいカッ
ターを取付けるためにはカッターを通して螺入されたね
じを完全に緩めて取外すことが必要であり、その後カッ
ターを取外すか、又は取付けることができるようになっ
ている。多くの場合にカッターは非常に小さく、そのた
め、カッターだけでなく、取外したねじをも見失うこと
がないようにすることが必要であり、またカッターを通
してねじを回転軸のねじ孔に螺合する作業は非常に困難
であり、カッターを交換するめんどうな作業を避けよう
として必要以上に長期間にわたってカッターを使用して
しまう危険がある。
（発明の目的） 本発明の目的は切削機械加工を有効に行うことがで
き、カッターを確実に固定できると同時に、ねじをカッ
ターと一緒に取外すことなくカッターそれ自体をねじと
は別に取外すことによりカッターの交換を容易に行うこ
とができる切削機械加工用工具を提供することにある。
（発明の開示） 本発明の基本的な概念は、回転軸の端面にカッター用
の座部を設け、該座部はカッターを所定位置に位置決め
すると共にカッターを確実に固定し、切削機械加工中に
カッターに加えられる応力を回転軸に有効に伝導させ、
回転軸には少なくとも１つの締付け可能な締付け部材を
設け、締付け後にカッターと係合し、そして回転軸の少
なくとも１つの面に対してカッターを押圧し、締付け部
材を緩めて回転軸に接触させたままでカッターを回転軸
の座部から移動させることにより取外し、カッターを取
付けるにはカッターを締付け部材を通して作業位置に到
達させ、締付け部材を締付けることによりカッターを固
定できるようになっている。
本発明による切削機械加工用工具はカッターホルダ
と、該カッターホルダの回転軸の自由端に取付けられる
カッターとから成り、カッターを締付け部材によりカッ
ターホルダの回転軸の所定位置に保持可能にさせ、回転
軸の自由端には少なくとも２つの壁部を有する横溝を備
え、カッターには横溝の２つの壁部と相互に係合作用す
るように構成された少なくとも２つの側面を設け、カッ
ターにはカッターを回転軸の所定位置に固定させるよう
に回転軸の端部に取付ける少なくとも１つの締付け部材
と係合する接触面を形成し、横溝を横方向の一方におい
てのみ開口させ、他方の横方向においては閉鎖させ、回
転軸の自由端には横溝に接続させた締付け部材用の円形
凹部と、該円形凹部に連通するねじ山付き中心孔とを備
え、締付け部材には円形凹部の形状と大きさに合致する
形状と大きさを有する円筒状頭部を設けると共に該円筒
状頭部と、ねじ山付き中心孔に螺入させるねじ山付き軸
部との間にねじ山付き軸部の方向に向けて傾斜させた円
錐形側部を設け、横溝に嵌挿された時に外側方向に対面
するカッターの側面には締付け部材の円錐形側部に対向
する接触面を備え、該接触面をカッターの内側コーナー
部を面取りして形成した傾斜面から構成し、該傾斜面を
締付け部材の円錐形側部の傾斜面と同一の角度で傾斜さ
せた傾斜面としたことを特徴とするものである。
（発明を実施するための最良の形態） 図中の符号１は工具ホルダの回転軸を示し、該工具ホ
ルダは工具、特に符号２で示したカッターを支持するよ
うになっている。ここで問題の工具は制限された間隙に
おいて、たとえば孔の内側を旋盤加工するか、又は管状
被加工材の内側を切削するためのものである。
回転軸１は断面が円形であって、一点鎖線で示した形
態の別の部材３にすることもでき、回転軸１は片側を旋
盤加工で切削した非円形横断面の細い端部４を有してい
る。該端部４の端面５上には湾曲端壁７で終端している
横溝６を形成し、該横溝６には円形凹部８を部分的に重
なる関係で配置させ、該円形凹部８は回転軸１の長手方
向に配置させた同軸のねじ山付き中心孔９を有してい
る。
カッター２は棒状に形成され、一端に丸い内端10を有
すると共に、他端に刃先11を支持するため横方向に突出
した突起12を備えている。カッター２は事実上矩形の横
断面になっている基部13上の内側端に関するコーナー部
を面取りして傾斜面14を形成してある。カッター２の側
面15と16を接続する対面コーナー部は小さい面取り部17
を有し、該面取り部17は横溝６の壁部18および19とカッ
ター２の対向する側面15と16との間に長手方向の間隙を
形成する。カッター２の前述した下方に対面する側面15
と内側に対面する側面16上には浅い凹部20と21とを配置
してあるので、端ヒール部22と23だけが横溝６の壁部18
および19に支持される。面取り部17に生じる間隙と前述
の端ヒール部22,23の目的はカッターを横溝６の壁部20
と21に対接させて安定した方法で載置させる必要がある
からである。
符号24で示した締付け部材はねじ山付き中心孔９と螺
合するねじ付き軸部25と、円筒状移行部26と、ねじ軸の
長手方向軸線に対してカッター２の傾斜面14と事実上同
一の角度を形成する円錐底側面28を有する円筒状頭部27
とを備えたねじから構成されている。
カッター２を取付ける時、締付け部材24、すなわちね
じを少し弛めることが必要であり、それによりカッター
２の丸い内端10が横溝６の端部の湾曲端壁７に接して止
まるまでの距離だけカッター２を横溝６内に横方向に移
動でき、それにともなって、傾斜面14が内側に対面する
ねじの頭部27の円錐側部28の下側に滑り込むことができ
る。ねじ24を締付けると、円錐底側部28がカッター２の
傾斜面14と係合し、カッター２を内側に押圧するので、
端ヒール部22と23が横溝６の側壁部18と19に密接に接触
するようになる。
締付け部材24のねじは刃先11の作業の方向により右巻
き又は左巻きに切ったねじ山を備えることができるの
で、振動が生じる時に、ねじはカッター２を横溝４から
抜け出るような方向に回動する傾向を有しないようにす
ることができる。締付け部材24のねじは図１乃至図４に
示した実施例においては左巻きに切ったねじ山を備える
ことができる。
この実施例においては簡単な取扱いによりカッターの
取換えを容易に行うことができ、前述した従来技術のも
のよりもその構造が簡単であって、嵩ばることがない。
図面の簡単な説明 （図１） 本発明による工具の端部の側面図である。
（図２） 本発明による工具の正面図である。
（図３） 図２のＡ−Ａ線に沿う断面図である。
（図４） 図２のＢ−Ｂ線に沿う断面図である。
（符号の説明） １ 回転軸 ２ カッター ３ 部材 ４ 細い端部 ５ 端面 ６ 横溝 ７ 湾曲端壁 ８ 円形凹部 ９ 中心孔 10 丸い内端 11 刃先 12 突起 13 基部 14 傾斜面 15,16 側面 17 面取り部 18,19 壁部 20,21 浅い凹部 22,23 端ヒール部 24 締付け部材 25 軸部 26 円筒状移行部 27 円筒状頭部 28 円錐側部
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (58)調査した分野(Int.Cl.7，ＤＢ名) B23B 29/03 B23B 29/00

Claims (2)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項１】カッターホルダと、該カッターホルダの回
    転軸（１）の自由端に取付けられるカッター（２）とか
    ら成り、カッター（２）を締付け部材（24）によりカッ
    ターホルダの回転軸の所定位置に保持可能にさせ、回転
    軸の自由端には少なくとも２つの壁部（18,19）を有す
    る横溝（６）を備え、カッター（２）には横溝の２つの
    壁部と相互作用するように配置させた少なくとも２つの
    側面（15,16）を設け、切削機械加工中の作業応力によ
    り生じる移動を防止するようにカッター（２）を固定さ
    せるため２つの側面と２つの壁部とを互いに係合可能に
    カッターと回転軸の横溝とにそれぞれ配置させ、カッタ
    ーにはカッターを回転軸の所定位置に固定させるように
    回転軸の端部に配置させる少なくとも１つの締付け部材
    （24）と係合する接触面（14）を設けた制限された間隙
    で機械加工する中ぐり旋盤加工用工具において、横溝
    （６）を一方の横方向にのみ開口させ、他方の横方向に
    おいては閉鎖させ、該横溝（６）には軸線方向の平面に
    位置する壁部（19）を形成する側面と半径方向の平面に
    位置する壁部（18）を形成する側面とを備え、回転軸の
    自由端には横溝に接続させた締付け部材用の円形凹部
    （８）と、該円形凹部に連通させたねじ山付き中心孔
    （９）を備え、ねじ形状の締付け部材（24）には円形凹
    部（８）の口径形状に合致する形状と大きさを有する円
    筒状頭部（27）を設けると共に該円筒状頭部（27）とね
    じ山付中心孔（９）に螺入させるねじ付き軸部（25）と
    の間にねじ付き軸部の方向に向かって傾斜している円錐
    形側部（28）を設け、横溝（６）に嵌挿されるときに外
    側方向に対面するカッターの側面には締付け部材の円錐
    形側部（28）に対向する接触面（14）を備え、該接触面
    （14）をカッター（２）の内側コーナー部を面取りして
    形成した傾斜面から構成し、該傾斜面を締付け部材（2
    4）の円錐形側部（28）の傾斜面と同一の角度で傾斜さ
    せた傾斜面にし、締付け部材の弛め位置においてカッタ
    ーを横溝に係脱させるために自由に移動可能とし、その
    締付け位置にあってはカッターを横溝内に固定可能とし
    たことを特徴とする切削機械加工用工具。
  2. 【請求項２】カッターの２つの側面（15,16）には横溝
    （６）の２つの壁部（18,19）に向ってカッターの移動
    しない安定した締付けを保証するための２つの側面（1
    5,16）の端縁に隣接する端ヒール部（22,23）を分離す
    る浅い凹部（20,21）を備えたことを特徴とする請求項
    １に記載の切削機械加工用工具。
JP50955992A 1991-05-02 1992-05-04 切削機械加工用工具 Expired - Lifetime JP3337215B2 (ja)

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