JP2000112573A - 冷却構造を有する情報処理装置 - Google Patents

冷却構造を有する情報処理装置

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JP2000112573A
JP2000112573A JP10277237A JP27723798A JP2000112573A JP 2000112573 A JP2000112573 A JP 2000112573A JP 10277237 A JP10277237 A JP 10277237A JP 27723798 A JP27723798 A JP 27723798A JP 2000112573 A JP2000112573 A JP 2000112573A
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伊三男 島田
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 装置内部の発熱部品の底ケースからの放熱効
率を高め、かつ、膝の上で使用する場合でも不快感を与
えないよう膝密着部の温度上昇を低く抑えた冷却構造を
有する情報処理装置を提供することを目的とする。 【解決手段】 ディスプレイ部5を開ける動作に連動し
て、歯車A6a、歯車B6b、歯車C6cが回転し、軸
B10の位置も下方へ移動し、クランクアーム9を押し
下げると、軸A8を支点にチルトケース7が底ケース1
aから離れるように開く。一方、電子部品3の熱が伝熱
プレート4を介して、底ケース1aに伝熱され、底ケー
ス1aが高温になる。このとき、チルトケース7と底ケ
ース1aの間には、空間が生じているので、底ケース1
aの表面より外気へ熱量が放出され、底ケース1aが冷
却される。チルトケース7は断熱性能が高く、外気によ
っても断熱されることから、熱量が伝わりにくく高温に
はならない。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明はパーソナルコンピュ
ータなどの情報処理装置に関し、詳しくは内部の発熱部
品の放熱のための冷却構造を有する情報処理装置に関す
る。
【0002】
【従来の技術】近年、パーソナルコンピュータなどの情
報処理装置は、その高性能化に伴い、内部のICなどの
電子部品からの発熱量が増えてきている。とりわけMP
Uなどの発熱する電子部品は、放熱しなければ動作性能
が確保できないため、冷却ファンや、放熱プレートなど
を用いて部品表面の熱を放熱する必要がある。一方、携
帯型の情報処理装置においては、可搬性の向上を目指す
ために小型化することが求められており、内部に大きな
放熱プレートや、放熱のための空間を確保できない。こ
のため、筐体の底ケースに伝熱性の高い材料を使用し、
これらに前述の発熱する電子部品の表面の一部を接触さ
せ、底ケースを放熱プレート代わりにして発熱部品の放
熱を実現している。
【0003】図3は従来の冷却構造を有する情報処理装
置の内部の構造を示す断面図である。図において、21
は情報処理装置の本体部で、21aはアルミなどの伝熱
性の高い材料で形成された底ケース、22は本体部21
に内蔵されるプリント配線基板、23はプリント配線基
板22に実装されているMPUなどの動作時に発熱を伴
う電子部品、24は一端を電子部品23の表面の一部と
接触させ、他端を底ケース21aに接触させているアル
ミなどの伝熱性の高い材料で形成された伝熱プレート、
25は図示しないヒンジ部によって本体部21に回転可
能に取り付けられているディスプレイ部である。
【0004】以下、従来の冷却構造を有する情報処理装
置について、動作を説明する。情報処理装置が動作中
は、プリント配線基板22上に実装された多数の電子部
品が発熱するが、MPUなどの発熱する電子部品23の
表面の熱は、24の伝熱プレートを伝わって、底ケース
21a内面に伝熱され、底ケース21aの外面より本体
部21の外側に放出される。このようにして、電子部品
23が冷却される。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】このような従来の冷却
構造を有する情報処理装置では、放熱効率を高めるため
には、内側の熱を外側により効率よく伝熱することが重
要であった。一方、携帯型の情報処理装置は小型化が進
み、屋外での使用時、膝の上で使用する機会が増えてき
ていることから、底ケースへの放熱を高め、底ケースの
表面温度が上昇することは、膝の上で使用する作業者に
不快感を与えるばかりではなく、ときには低温やけどの
傷害を発生させる危険があった。
【0006】本発明は、このような従来の課題を解決す
るもので、携帯型の情報処理装置の内部の発熱部品の底
ケースから放熱効率を高め、かつ、膝の上で使用する場
合でも不快感を与えないよう、膝密着部の温度上昇を低
く抑えた冷却構造を有する情報処理装置を提供すること
を目的とする。
【0007】
【課題を解決するための手段】この課題を解決するため
に本発明は、放熱・伝熱性能の高い底ケースに情報処理
装置内部の発熱部品からの熱量を放熱させ、底ケースの
外側に断熱性の高い材料で構成されたチルトケースを配
置し、さらに、これがディスプレイ部の開閉と連動し
て、ディスプレイ部を開けている場合には、底ケースよ
り離れる方向に移動する構造となっている。
【0008】これにより、使用していない状態、つまり
ディスプレイ部を閉じている状態では、チルトケースは
底ケースに密着しているため、装置の可搬性を損なうこ
とはない。使用状態、つまりディスプレイ部を開けてい
る状態では、底ケースとチルトケースが離れるため、情
報処理装置内部の発熱が底ケースに伝熱された場合で
も、チルトケースにこの熱は伝熱されずに、チルトケー
スと底ケースの間の空間に放熱される。この状態で膝の
上で携帯型情報処理装置を使用した場合でも、膝に熱量
は伝熱されないため、底ケースはより伝熱・放熱性能の
高い材料で構成することが可能であり、内部の発熱部品
のより効率的な放熱が可能となる。
【0009】
【発明の実施の形態】本発明の請求項1に記載の発明
は、装置内部に発熱する電子部品を有する携帯型情報処
理装置において、伝熱・放熱性能の高い材料で構成され
た底ケースと、前記底ケースのさらに外側に断熱性の高
い材料で構成されたチルトケースとを備えることを特徴
とする冷却構造を有する情報処理装置であり、チルトケ
ースに底ケースの熱は伝熱されない。この状態で膝の上
で携帯型情報処理装置を使用した場合でも、膝に熱量は
伝熱されないため、底ケースは伝熱・放熱性能の高い材
料で構成でき、効果的な放熱が可能となるという作用を
有する。
【0010】本発明の請求項2に記載の発明は、請求項
1記載の冷却構造を有する情報処理装置において、発熱
する電子部品が底ケースに直接接触、または他の伝熱部
品を介し間接的に接触することを特徴とするもので、電
子部品の熱を効率的に外部に放出できるという作用を有
する。
【0011】本発明の請求項3に記載の発明は、請求項
1記載の冷却構造を有する情報処理装置において、チル
トケースが底ケースに対して開閉可能に取り付けられた
ことを特徴とするもので、チルトケースを底ケースに対
して開くことによってできる空間に放熱されるため、膝
の上で携帯型情報処理装置を使用した場合でも、膝に熱
量は伝熱されず、しかも机上で使用する場合でも放熱空
間が確保されるため、底ケースはより伝熱・放熱性能の
高い材料で構成でき、より効果的な放熱が可能となると
いう作用を有する。
【0012】本発明の請求項4に記載の発明は、請求項
3記載の冷却構造を有する情報処理装置において、発熱
部品を有する本体部に開閉可能に取り付けられたディス
プレイ部を備え、前記ディスプレイ部の開閉に連動し、
前記ディスプレイ部を開けている状態ではチルトケース
が底ケースより離れる方向に移動することを特徴とする
ものであり、表示部を開ける動作に連動して、チルトケ
ースと底ケースの間に空間ができるため、使用時にこの
空間を利用して自動的に放熱することができるという作
用を有する。
【0013】以下、本発明の実施の形態について、図を
用いて説明する。 (実施の形態1)図1は本発明の一実施の形態の冷却構
造を有する情報処理装置を示すもので、ディスプレイ部
を開けている状態、つまり、使用状態での内部の構造を
示す断面図である。図2は、ディスプレイ部を閉じた状
態、つまり、携帯時などの非使用状態での内部の構造を
示す断面図である。図において、1は情報処理装置の本
体部で、1aはアルミなどの伝熱性の高い材料で形成さ
れた底ケース、2は本体部1に内蔵されるプリント配線
基板、3はプリント配線基板2に実装されているMPU
などの動作時に発熱を伴う電子部品、4は一端を電子部
品3の表面の一部と接触させ、他端を底ケース1aに接
触させているアルミなどの伝熱性の高い材料で形成され
た伝熱プレート、5は図示しないヒンジ部によって本体
部1に回転可能に取り付けられているディスプレイ部で
ある。また、6aはヒンジ部の回転軸と同軸で回転する
歯車Aで、ディスプレイ部5の開閉にあわせて、同角
度、同方向に回転する。6cの歯車Cは、歯車A6aが
約135°回転する間に、つまりディスプレイ部5が約
135°回動する間に、約100°回転するように底ケ
ース1aに中心軸を固定されている。6bの歯車Bは、
底ケース1aに中心軸を固定されているものであり、歯
車A6aの回転を歯車C6cに伝達している。7はチル
トケースであり、樹脂などの断熱性の高い材料で形成さ
れ、底ケース1aを覆うように外側に配置されており、
一端を軸A8により底ケース1aに回動可能に取り付け
られている。9はクランクアームであり、片端がチルト
ケース7のもう一端に回動可能に取り付けられ、もう片
端が歯車C6cの外周付近に配置された軸B10で回動
可能に取り付けられている。歯車C6cは、ディスプレ
イ部5が閉じた状態の軸B10の位置と、ディスプレイ
部5を135°開けた状態の軸B10の位置の間で回転
する。クランクアーム9は、ディスプレイ部5を閉じた
状態でチルトケース7が底ケース1aに密着するような
長さとなっている。
【0014】以下、本発明の冷却構造を有する情報処理
装置について、動作を説明する。情報処理装置の動作中
は、操作のためにディスプレイ部5を開ける。この時、
歯車A6aがディスプレイ部5と同期して回転し、この
回転が歯車B6bを介して、歯車C6cに伝達される。
歯車C6cが回転すると、その外周付近に配置された軸
B10の位置も下方へ移動し、クランクアーム9を押し
下げる。クランクアーム9は、軸A8を支点にチルトケ
ース7を押し下げ、チルトケース7が底ケース1aから
離れるように開く。一方、装置の動作が継続されるにし
たがって、プリント配線基板2上に実装された電子部品
3が発熱し高温になり、伝熱プレート4を介して、底ケ
ース1aに伝熱され、底ケース1aが高温になる。この
とき、チルトケース7と底ケース1aの間には、空間が
生じているので、底ケース1aの表面より外気へ熱量が
放出され、底ケース1aが冷却される。この繰り返し
で、装置内部の発熱する電子部品3の熱量が外気に放出
され、電子部品が冷却される。このとき断熱性能の高い
チルトケース7は、外気によっても断熱されていること
から、熱量が伝わりにくく高温にはならないため、情報
処理装置を携帯時に膝の上で使用しても膝に熱は伝わら
ない。また、机上で使用する場合でも放熱空間が確保さ
れるため、冷却効果が高められ、机にも熱による影響を
与えない。
【0015】このように、作業者が直接触れる部分での
温度上昇を防ぎ、快適な操作環境を提供することができ
ることから、より大きな熱量を底ケースから放熱するこ
とが可能となり、高効率な放熱構造を提供することが可
能となる。
【0016】なお、本実施の形態では、チルトケース7
の一端を底ケース1aに回動可能に取り付けたが、この
チルトケース7は底ケース1aに平行して移動するよう
に取り付けてもよいことはいうまでもない。
【0017】
【発明の効果】以上のように本発明によれば、ディスプ
レイ部を開けて携帯型情報機器を操作している状態で
は、作業者が膝などに触れる部分の温度上昇を小さく抑
えることができ、その結果、より多くの熱量を底ケース
に放熱し、高効率な放熱ができるという有利な効果が得
られる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の一実施の形態の冷却構造を有する携帯
型情報処理装置のディスプレイ部を開けている状態での
内部の構造を示す断面図
【図2】本発明の一実施の形態の冷却構造を有する携帯
型情報処理装置のディスプレイ部を閉じた状態での内部
の構造を示す断面図
【図3】従来の冷却構造を有する携帯型情報処理装置の
内部の構造を示す断面図
【符号の説明】
1a 底ケース 2 プリント配線基板 3 電子部品 4 伝熱プレート 5 ディスプレイ部 6a 歯車A 6b 歯車B 6c 歯車C 7 チルトケース 8 軸A 9 クランクアーム 10 軸B

Claims (4)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】装置内部に発熱する電子部品を有する情報
    処理装置において、伝熱・放熱性能の高い材料で構成さ
    れた底ケースと、前記底ケースのさらに外側に断熱性の
    高い材料で構成されたチルトケースとを備えることを特
    徴とする冷却構造を有する情報処理装置。
  2. 【請求項2】発熱する電子部品が底ケースに直接接触、
    または他の伝熱部品を介し間接的に接触することを特徴
    とする請求項1記載の冷却構造を有する情報処理装置。
  3. 【請求項3】チルトケースが底ケースに対して開閉可能
    に取り付けられたことを特徴とする請求項1記載の冷却
    構造を有する情報処理装置。
  4. 【請求項4】発熱部品を有する本体部に開閉可能に取り
    付けられたディスプレイ部を備え、前記ディスプレイ部
    の開閉に連動し、前記ディスプレイ部を開けている状態
    ではチルトケースが底ケースより離れる方向に移動する
    ことを特徴とする冷却構造を有する請求項3記載の情報
    処理装置。
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