JP2000112297A - 画像形成装置および画像形成方法 - Google Patents

画像形成装置および画像形成方法

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JP2000112297A
JP2000112297A JP10284511A JP28451198A JP2000112297A JP 2000112297 A JP2000112297 A JP 2000112297A JP 10284511 A JP10284511 A JP 10284511A JP 28451198 A JP28451198 A JP 28451198A JP 2000112297 A JP2000112297 A JP 2000112297A
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JP10284511A
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Masanori Muramatsu
正憲 村松
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Canon Inc
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 記録材の厚みに応じて定着スピードを可変す
る際、この制御に呼応して各種のI/Oや高圧のタイミ
ングを記録材等の所望位置に対して正確に出力し、かつ
装置の個体差を十分に吸収できるようにする。 【解決手段】 画像形成スピードによって影響を受ける
各制御部位に対して、専用のセンサを設け、このセンサ
の出力に応じてI/Oや高圧のタイミングを制御する。
転写ドラム基準信号Cの立ち上がりからドラムモータク
ロックを転写ドラム上での転写ドラム基準信号投影位置
から先端余白途中の加速電流用設定位置までLt1(=
Tt1)分計数し、加速用電流設定値VctlAを出力
する。次に、加速制御開始設定からシステムクロック計
数機能により加速設定終了時間Tt2を計数する。Vc
tlAやTt2は、記録材の種類や温度センサや湿度セ
ンサや転写回数によって最適に制御される。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、記録材の材質や厚
さの異なる多種類の記録材に対して、画像形成可能な画
像形成装置および画像形成方法に関する。
【0002】
【従来の技術】例えば、電子写真方式を用いている画像
形成装置においては、一般に感光ドラムに形成されたト
ナー像を記録材としての用紙に転写し、熱ローラを用い
て熱加圧により用紙にトナーを定着する方法が採用され
ている。この画像形成装置に対しては、普通紙、OHP
紙、トレーシング用紙等の種々記録材で画像形成を行う
ため、定着速度の可変制御や画像形成に必要な高圧の出
力値やタイミングを記録材の種類ごとに対応させて画像
形成制御を行っている。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、例えば
記録材の厚みに応じて定着スピードを可変する際に、上
記制御に呼応して各種の情報のI/O(入出力)や高圧
のタイミングを可変する必要があるが、このとき実際に
は装置の個体差を十分に吸収できずに、結果として記録
材搬送や画像形成に悪影響を及ぼしていた。
【0004】また、装置の個体差の問題に対応するた
め、個々のタイミング調整機能の付加が必要となり、そ
の調整によりコストアップすることが問題となってい
た。
【0005】本発明の目的は、上記のような課題を解決
するため、記録材の厚み等に応じて定着スピードを可変
する際にも、この制御に呼応して各種のI/Oや高圧の
タイミングを記録材等の所望位置に対して正確に出力す
ることができ、かつ装置の個体差を十分に吸収して制御
することで、確実に安定した記録材搬送や高品質画像形
成を達成することが可能な画像形成装置を提供すること
にある。
【0006】本発明の更なる目的は、個々のタイミング
調整機能の付加が不要となり、コストダウンが達成可能
となる画像形成装置および画像形成方法を提供すること
にある。
【0007】
【課題を解決するための手段】上記目的を達成するた
め、請求項1の発明は、記録材の種類により画像形成ス
ピードを変化させる画像形成装置において、画像形成ス
ピードによって影響を受ける各制御部位に対してそれぞ
れ所定の制御位置を検出するセンサを設け、該センサの
出力タイミングに応じてI/Oや高圧の出力タイミング
を制御することを特徴とする。
【0008】上記目的を達成するため、請求項2の発明
は、記録材の種類により画像形成スピードを変化させる
画像形成装置において、記録材を担持する記録材担持手
段と、前記記録材担持手段に担持された前記記録材に対
する制御位置を検知可能なセンサと、前記センサからの
検知出力に応じて前記記録材の位置を予測する予測手段
と、前記記録材担持手段に担持された前記記録材上にト
ナー像を転写する転写手段と、前記転写手段に対し2種
類以上の転写高圧制御データを設定可能な転写高圧設定
手段と、前記記録材担持手段の位置を検出する位置検出
手段と、一定時間を計時する時間計数手段と、前記予測
手段で予測された前記記録材の位置と前記位置検出手段
で検出した前記記録材担持手段の位置とに応じたタイミ
ングで前記転写高圧設定手段に第1のデータを設定し、
該第1のデータの設定時から前記時間計数手段で所定時
間だけ計時した後に、前記転写高圧設定手段に第2のデ
ータを設定する制御手段とを具備したことを特徴とす
る。
【0009】ここで、好ましくは、前記制御手段は、前
記記録材先端の転写位置通過時間の一定時間前に立ち上
がる転写ドラム基準信号の立ち上がりから、前記記録材
担持手段である転写ドラム上での転写ドラム基準信号投
影位置から先端余白途中の加速電流用設定位置までの所
定距離分だけドラムモータクロックを計数した後、前記
第1のデータである加速用電流設定値を前記転写高圧設
定手段に出力し、次に該加速制御開始設定時から前記時
間計数手段で計数した加速設定終了時間後に前記第2の
データである所定の実行転写電流設定値を前記転写高圧
設定手段に出力する。
【0010】また、好ましくは、前記加速用電流設定値
や前記加速設定終了時間は、前記記録材の種類、温度セ
ンサや湿度センサの出力、転写回数すなわち転写色に応
じて最適に制御される。
【0011】また、好ましくは、前記記録材担持手段で
ある転写ドラムのスピードを定着スピードと同様に可変
できる構成とし、該定着スピードを画像形成スピードよ
りも遅くしなくてはならないときには、最終色の転写終
了後は、前記転写ドラムのスピードを前記定着スピード
にまで減速する手段を有する。
【0012】また、好ましくは、前記記録材担持手段で
ある転写ドラム上の転写位置から記録材搬送部の先端位
置までの距離よりも前記記録材の搬送方向サイズが大き
い場合には、前記転写ドラムを余分に1回転させ、その
後の分離動作のタイミングで前記記録材の分離動作をさ
せる手段を有する。
【0013】また、好ましくは、厚紙モードでの画像の
形成時には、各前記記録材に対する最終色の転写動作終
了毎に前記記録材担持手段に対しオイル清掃制御を実施
する手段を有する。
【0014】また、好ましくは、前記画像形成装置は、
電子写真方式のレーザビームプリンタ、または該レーザ
ビームプリンタを内蔵する電子機器である。
【0015】また、好ましくは、前記画像形成装置は、
電子写真方式のLEDプリンタ、または該LEDプリン
タを内蔵する電子機器である。
【0016】上記目的を達成するため、請求項10の発
明は、記録材の種類により画像形成スピードを変化させ
る画像形成方法において、画像形成スピードによって影
響を受ける各制御部位に対してそれぞれ所定の制御位置
を検出し、該検出のタイミングに応じてI/Oや高圧の
出力タイミングを制御することを特徴とする。
【0017】ここで、好ましくは、前記検出のタイミン
グに応じて、転写高圧設定手段に第1のデータを設定
し、該第1のデータの設定時から時間計数手段で所定時
間だけ計時した後に、前記転写高圧設定手段に第2のデ
ータを設定する工程を有する。
【0018】また、好ましくは、前記工程は、前記記録
材先端の転写位置通過時間の一定時間前に立ち上がる転
写ドラム基準信号の立ち上がりから、前記記録材を担持
する転写ドラム上での転写ドラム基準信号投影位置から
先端余白途中の加速電流用設定位置までの所定距離分だ
けドラムモータクロックを計数した後、前記第1のデー
タである加速用電流設定値を前記転写高圧設定手段に出
力し、次に該加速制御開始設定時から前記時間計数手段
で計数した加速設定終了時間後に前記第2のデータであ
る所定の実行転写電流設定値を前記転写高圧設定手段に
出力する。
【0019】また、好ましくは、前記加速用電流設定値
や前記加速設定終了時間は、前記記録材の種類、温度セ
ンサや湿度センサの出力、転写回数すなわち転写色に応
じて最適に制御される。
【0020】また、好ましくは、前記転写ドラムのスピ
ードを定着スピードと同様に可変できる構成とし、該定
着スピードを画像形成スピードよりも遅くしなくてはな
らないときには、最終色の転写終了後は、前記転写ドラ
ムのスピードを前記定着スピードにまで減速する工程を
有する。
【0021】また、好ましくは、前記転写ドラム上の転
写位置から記録材搬送部の先端位置までの距離よりも前
記記録材の搬送方向サイズが大きい場合には、前記転写
ドラムを余分に1回転させ、その後の分離動作のタイミ
ングで前記記録材の分離動作をさせる工程を有する。
【0022】また、好ましくは、厚紙モードでの画像の
形成時には、各前記記録材に対する最終色の転写動作終
了毎に前記記録材担持手段に対しオイル清掃制御を実施
する工程を有する。
【0023】本発明は、画像形成装置における各制御部
位に対して画像形成スピードによって影響を受けるもの
に対して、専用のセンサを設け、このセンサの出力に応
じてI/Oや高圧を制御するので、記録材の厚みに応じ
て定着スピードを可変する際にも、この制御に呼応して
各種のI/Oや高圧のタイミングを記録材等の所望位置
に対して正確に出力することができ、かつ装置の個体差
を含めて制御しているため、安定した記録材搬送や高品
質画像形成が得られる。また、本発明では、個々のタイ
ミング調整機能の付加が不要となる。
【0024】
【発明の実施の形態】以下、図面を参照して本発明の実
施の形態を詳細に説明する。
【0025】[第1の実施の形態] (全体の構成について)図1は、本発明の第1の実施の
形態としてのカラー画像形成装置の概略断面図を示す。
【0026】本例では、上部にデジタルカラー画像リー
ダ部201(以下、「リーダ部」と略す)、下部にデジ
タルカラー画像プリンタ部202(以下、「プリンタ
部」と略す)、リーダ部201とプリンタ部202の間
に画像処理部203を有する。
【0027】リーダ部201において、原稿30を原稿
台ガラス31上に載せ、露光ランプ32により露光走査
することにより、原稿30からの反射光像を、レンズ3
3によりRGB3色分解フィルタと一体形成されたフル
カラーセンサ34に集光し、カラー色分解画像アナログ
信号を得る。カラー分解画像アナログ信号は、図示しな
い増幅回路を経てデジタル化され、そして画像処理部2
03にて処理を施されてから、プリンタ部202に送出
される。
【0028】プリンタ部202において、像担持体であ
る感光ドラム1は矢印方向に回転自在に担持され、その
感光ドラム1の周りには、前露光ランプ11、コロナ帯
電器2、レーザ露光光学系3、電位センサ12、現像装
置4(現像器4y,4c,4m,4Bk)、ドラム上光
量検知センサ13、転写装置5、クリーニング器6が配
置されている。
【0029】レーザ露光光学系3において、リーダ部2
01からの画像信号は、レーザ出力部(不図示)にて光
信号に変換され、変換されたレーザ光がポリゴンミラー
3aで反射され、レンズ3bおよびミラー3cを通っ
て、感光ドラム1の面に投影される。
【0030】プリンタ部202による画像形成時には、
感光ドラム1を矢印方向に回転させ、前露光ランプ11
で除電した後の感光ドラム1を帯電器2により一様に帯
電させてから、各分解色ごとに光像Eを照射して潜像を
形成する。
【0031】次に、所定の現像器を動作させて、感光ド
ラム1上の潜像を現像し、感光ドラム1上に、樹脂を基
体としたトナー画像を形成する。現像器は、偏心カム2
4y,24c,24m,24Bkの動作により、各分解
色に応じて択一的に感光ドラム1に接近させるようにし
ている。
【0032】感光ドラム1上の現像されたトナー画像
は、記録材カセット7a,7b,7c、中間トレイ22
または記録材トレイ7mから搬送系および転写装置5を
介して感光ドラム1との対向位置に供給された記録材に
転写される。本例の転写装置5は、記録材保持手段とし
ての転写ドラム5a、転写帯電器5b、記録材を静電吸
着させるための吸着帯電器5cと対向する吸着ローラ5
d、外側帯電器5eとを有し、回転駆動されるように軸
支された転写ドラム5aの周面開口域には誘電体からな
る記録材担持シート5fが円筒状に一体的に張設されて
いる。記録材担持シート5fとしては、ポリカーボネー
トフィルム等の誘電体シートが使用されている(以下、
「転写シート5f」という)。
【0033】本実施の形態では、記録材担持手段として
静電吸着を用いているため、転写シート5fの全周の1
/2以下の記録材(250mm)の場合には、2枚の記
録材に対して同時に画像形成可能である。この2枚の記
録紙を同時に画像形成する場合を以下「2枚貼り制御」
といい、また転写シート5fに1枚の記録材を静電吸着
して画像形成を行う場合を「1枚貼り制御」という。
【0034】転写ドラム5aに1枚貼りしたときの記録
材の吸着したときの形態を図2(a)に示す。また転写
ドラム5aに2枚貼りしたときの記録材の吸着したとき
の形態を図2(b)に示す。1枚貼りしたときの記録材
は転写ドラム5a上の定点PTAを先頭に吸着され、記
録材の転写ドラム回転方向のサイズが変わっても、定点
PTAを先端に吸着するように制御される(記録材Aの
吸着形態)。これに対し、2枚貼りの場合も同様に定点
PTAを先端になるように吸着され(記録材Bの吸着形
態)、2枚目は定点PTAの転写ドラムの180度対向
点である定点PTBが先端になるように吸着される(記
録材Cの吸着形態)。2枚貼りの場合も1枚貼りと同じ
く記録材サイズが変わっても、定点PTA,PTBが先
端になるように吸着される。
【0035】図1には図示していないが、上記1枚貼
り、2枚貼りのいずれの場合にも、転写シート5fのつ
なぎを実現するための連結部5zを避けるように記録材
を吸着する。
【0036】以下、記録材の先端が定点PTAを先端に
なるように吸着する制御をA面吸着またはA面貼り制御
と表現し、一方、定点PTBを先端になるように吸着す
る制御をB面吸着またはB面貼り制御と表現することに
する。
【0037】通常ドラム状とされる転写装置、つまり転
写ドラム5aを回転させるに従って、感光ドラム1上の
トナー像は転写帯電器5bにより転写シート5fに担持
された記録材上に転写される。このようにして、転写シ
ート5fに吸着搬送される記録材には、所望数の色画像
が転写され、フルカラー画像が形成される。フルカラー
画像形成の場合、このようにして4色のトナー像の転写
が終了した記録材は、転写ドラム5aから分離爪8a、
分離押し上げコロ8bおよび分離帯電器5hの作用によ
って転写シート5fから分離され、熱ローラ定着器9を
介して、後述する排紙カール補正部500に排紙され
る。
【0038】そして、記録材は、カール補正手段として
のカール補正部500でカール補正制御された後、後述
の図6に示す排紙後処理部600へ送られてから、所望
の丁合い、ステイプル等の後処理がなされる。カール補
正部500と排紙後処理部600については後述する。
【0039】他方、転写終了後の感光ドラム1は、表面
の残留トナーがクリーニング器6で清掃された後、再度
画像形成工程に供される。
【0040】また、記録材の両面に画像を形成する場合
には、一方の面に画像を形成した記録材を定着器9から
排出した後、すぐに搬送パス切替ガイド19を駆動し
て、その記録材を搬送縦パス20を経て、反転パス21
aに一旦導いてから、反転ローラ21bの逆転により、
送り込まれた際の後端を先頭にして送り込まれた方向と
反対向きに退出させ、中間トレイ22に収納する。その
後、再び上述した画像形成工程によってもう一方の面に
画像を形成する。このように記録材の表裏両面に画像を
形成する場合、その記録材の最初に画像が形成される第
1の面を「両面1面目」といい、次に画像が形成される
第2の面を「両面2面目」という。
【0041】また、転写ドラム5aの記録材担持シート
5f上における粉体の飛散付着、記録材上における後述
のオイルの付着等を防止するために、記録材担持シート
5fを介して対向するファーブラシ14およびファーバ
ックアップブラシ15や、記録材担持シート5fを介し
て対向するオイル清掃ローラ16およびオイル清掃バッ
クアップブラシ17や、記録材担持シート5fを介して
対向する研磨ローラ18および研磨ローラバックアップ
ブラシ19を用いて、清掃を行う。このような清掃は画
像形成前もしくは後に行い、またジャム(紙づまり)発
生時には随時行う。
【0042】また、本例においては、所望のタイミング
で偏心カム25を動作させ、転写ドラム5aと一体化し
ているカムフォロア5iを作動させることにより、記録
材担持シート5fと感光ドラム1とのギャップが任意に
設定可能な構成となっている。例えば、スタンバイ中ま
たは電源オフ時には、転写ドラム5aと感光ドラム1の
間隔を離す。
【0043】次に、図3を参照して、画像形成動作制御
用の転写ドラム基準信号の説明を行う。定点PTAが先
頭になるように転写ドラム5aに吸着された記録材に対
して、形成画像を合せるために転写ドラム5a内にセン
サ(図示しない)とセンサ検出用フラグ(図示しない)
が配置されている。具体的には、図3は、潜像形成開始
直後の感光ドラム1と転写ドラム5aの様子を示し、潜
像先端が記録材先端に転写位置で重なる様子を示してい
る。
【0044】これに対し、図4では、潜像(レーザ)と
リーダ部201の読み取り動作と転写ドラム基準信号A
の関係を示したものである。図4に示すように、潜像形
成開始タイミングt0に対して、Tprei時間前に、
転写ドラム基準信号Aが立ち下がるように構成されてい
る。リーダ部201は実現可能な読み取り倍率内では、
転写ドラム基準信号A(以下、ITOP−Aと記する)
の立ち下がりから、Tprei時間内に所定倍率に必要
な速度まで走査ミラー32を立ち上げ、かつ振動吸収用
に必要な助走時間または距離を確保できるようになって
いる。これと同様の信号をB面制御用にも用意してあ
り、この信号を転写ドラム基準信号B(以下、ITOP
−Bと記する)と呼ぶ。これらの転写ドラム基準信号I
TOP−A、ITOP−Bは、転写ドラム5aが回転し
ているとき、すなわち、偏心カム25を動作させ、感光
ドラム1を感光ドラムモータドライバ760で動作させ
ているときに発生するようになっている。結果的に、偏
心カム25の動作時は、転写ドラム5aは感光ドラム1
と同一スピードで回転することになる。
【0045】また、後述するように、定着スピードに対
応する形で感光ドラムモータも複数種類のスピードで駆
動可能なように構成されている。
【0046】次に、現像装置4におけるトナー濃度制御
について説明する。マゼンタ現像器4m、シアン現像器
4c、イエロー現像器4y内のそれぞれのトナーは、波
長約960nmの近赤外光に対して反射することから、
その特性を利用して、現像時それぞれの現像器内に配置
されている現像剤濃度検知部780(後述の図11参
照)でこの反射光を検知し、A/Dコンバータ752
(後述の図11参照)でトナー濃度信号に変換し、トナ
ー濃度信号に対応する量のトナーをホッパ(図示しな
い)から現像器に補給する。
【0047】これに対し、ブラックトナーは波長約96
0nmの近赤外光を吸収してしまうため、ブラック現像
器4Bk内でのトナー濃度検知は行わず、感光ドラム1
上に現像されたブラックトナー像に対して波長約960
nmの近赤外光を照射し、感光ドラム1面上の反射成分
とブラックトナーによる吸収成分の比率をドラム上光量
検知センサ13で検知し、A/Dコンバータ752(後
述の図11参照)で変換し、現像されたトナー像濃度か
らブラックトナー濃度を検知し、これから現像器内のト
ナー濃度を算出する。
【0048】ドラム上光量検知センサ13はブラック現
像器4Bkと転写帯電器5bの間に配置されて、ブラッ
ク現像器4Bkで現像されたブラックトナー像を転写前
に検知できる構成になっており、転写動作によるトナー
濃度変動がない状態で検知可能である。
【0049】次に、熱ローラ定着器9の詳細な説明を行
う。熱ローラ定着器9は、定着上ローラ9a、定着下ロ
ーラ9b、定着ウェッブ9c、定着オイル塗布9dを有
している。
【0050】熱ローラ定着器9は、定着ローラ9a,9
bの熱エネルギーによって記録材上のトナーを溶融し、
定着ローラ9a,9b間の圧力によって溶融したトナー
を記録材とを定着させる。なお、定着上ローラ9a、定
着下ローラ9bの表面は、その略中心部に組み込まれた
定着上ヒータ9e、定着下ヒータ9fと、それぞれのロ
ーラ表面温度を検知する定着上サーミスタ781、定着
下サーミスタ782とにより、独立に最適な表面温度に
なるように制御される。
【0051】定着ウェッブ9cは、定着上ローラ9a上
の汚れ、あるいはオフセットしたトナーを除去すべく必
要時に定着上ローラ9aに当接する。その際、定着ウェ
ッブ9cに内蔵されている巻き取り装置により、定着ウ
ェッブ9cの新しい面を定着上ローラ9aに当接させて
クリーニング性能を向上できるようにもなっている。ま
た、このクリーニングされて定着上ローラ9aの面に対
してシリコンオイルを供給する定着オイル塗布ローラ9
dが用意されており、記録材上のトナーが定着上ローラ
9aに付着しないように、必要時にシリコンオイルが定
着上ローラ9aに塗布される。
【0052】また、熱ローラ定着器9は、定着駆動モー
タ(図示しない)により定着ローラ9a,9bと記録材
搬送部9gを駆動する。定着駆動モータは定着駆動モー
タドライバ761(後述の図11参照)により駆動され
る。本実施の形態では、記録材の種類による定着性の差
異をなくすため、4種類の記録材に対応した定着スピー
ドを実現できるように構成されている。
【0053】具体的な感光ドラム1の画像形成時の周速
をVP(以下、「プロセススピード」という)とする
と、普通紙定着スピードDVFNはVPと等しく、両面
2面目用の定着スピードVFDはVFNより小さく、厚
紙用の定着スピードVFTはVFDより小さく、OHP
用の、定着スピードVFOはVFTより小さい。
【0054】したがって、
【0055】
【数1】VP=VFN>VFD>VFT>VFO の関係が成立し、この4種類の定着スピードが実現でき
るように、定着駆動モータドライバ761(後述の図1
1参照)が構成されている。なお、記録材搬送部9gの
搬送スピードは定着ローラ9a,9bの周速と同一にな
るように設定されている。また、両面2面目の定着スピ
ードVFDは2色以上のトナーを定着させる両面2面目
用に使用され、両面2面目でも1色のトナーしか定着さ
せない単色モードでは使用せず、この場合は普通紙定着
スピードVFNで定着動作を行う。
【0056】次に、カール補正手段としてのカール補正
部500と、処理手段としての排紙後処理部600につ
いての説明を行う。これらは、画像が形成された記録材
としての用紙を処理する記録材の後処理装置を成してい
る。
【0057】(カール補正部500について)電子写真
方式で画像形成されたトナー像を用紙に定着させる際
に、記録材としての用紙がカールすることが知られてい
る。このカールは、排紙後処理を行う際に整合品質に悪
影響を与えることも周知の事実である。このため、本実
施の形態では、カール補正部500でカールを補正し、
排紙後処理部600に悪影響がないようにしてから用紙
を後処理する構成になっている。
【0058】図5は、図1および後述の図6に示される
カール補正部500の主要部を示したものである。図5
において、カール付け部501は、シリコンスポンジ等
の弾性体からなる軟質の大径上ローラ502と、金属性
の硬質の小径下ローラ503とから構成されている。そ
して、金属下ローラ503を弾性上ローラ502に押し
付けることにより、金属下ローラ503の外形に沿う上
に凸状のニップ部を形成し、そのニップ部を通過する用
紙Pの正カール(下に凸状のカール)の修正を行う。
【0059】カール補正部500のカール補正能力は、
弾性上ローラ502に対する金属下ローラ503の侵入
量xを変えることにより、調整可能であり、侵入量xの
変化は、金属下ローラ503を支持している加圧アーム
504を、支軸505を中心に偏心カム506の回転に
よって揺動させることにより行う構成になっている。偏
心カム506の回転駆動のためには、ステッピングモー
タ等で構成される偏心カムモータ507を駆動する。
【0060】(排紙後処理部600について)次に、排
紙後処理部600(以下、「ソータ部」と略す)につい
ての説明を行う。ソータ部600は、図6に示すよう
に、大きく2つの部分から構成される。その1つはノン
ソートビン601であり、丁合い動作が不必要な用紙を
排出するときに使用される。もう1つはソートビン60
2であり、丁合い動作時には20ビンあるソートビン6
02を利用して、各ソートビン602に順に記録済みの
記録材を出力することで、丁合いされた紙束を得ること
ができる。
【0061】603は、ノンソートビン601とソート
ビン602に対しての排出力先を切り替えるソートフラ
ッパである。このフラッパ603により、用紙はノンソ
ートパス604とソートパス605に振り分けられ、そ
れぞれノンソートビン601とソートビン602に排出
される。ノンソートビン601はソートビン602に比
べ、大容量の用紙を排出可能な構成になっている。
【0062】次に、図7を使用して、ソータ部600に
よる整合動作とステイプル動作の簡単な説明を行う。図
7はソータ600の斜視図であり、20ビンあるソート
ビン602は説明を解りやすくするために、本図では1
ビンのみ示してある。ソートビン602に蓄積された用
紙は、整合棒606と整合補助棒607とにより、整合
動作が行われる。整合動作は用紙サイズによって異なる
ため、整合センタ608と整合モータ609により、用
紙サイズにより整合棒606の動作位置を制御しながら
実行される。このため、ソートビン602には切欠き6
02aと602bが形成され、一定の範囲内での棒60
6,607の移動を許容する構成になっている。また、
ソートビン602には、ステイプル用切欠き602cと
602dとが形成され、ステイプル部(図示しない)が
用紙のステイプルが可能な構成になっている。
【0063】次に、図8と図9と図10を参照して、自
動原稿送り装置400(以下、「RDF」と略す)とソ
ータ600との組み合わせによる周知の丁合い動作につ
いて簡単に説明する。
【0064】図8(a)と(b)において、説明の不用
なノンソートビン601については図示していない。ま
た、ソートビン602に蓄積されている出力用紙(OR
G)についている数字(1〜4)はRDF400にセッ
トされた原稿順を示している。本実施の形態におけるR
DFは、原稿を下から給紙する構成となっており、この
実施の形態で以下の説明を行う。
【0065】以下説明をわかりやすくするため、ソート
ビンの第1ビンから順に出力する設定とし、第1ビンを
602−1、第2ビンを602−2…のように順番に番
号を付加する。また、原稿の順はRDFに設置したとき
の順で番号をつけるものとし、下から原稿給紙されるた
め原稿順の降べきの順で画像形成される。
【0066】本実施の形態では、丁合い動作を行わない
ノンソートモード以外に、ソートモードとグループモー
ドという2種類の丁合いモードが用意されている。した
がって、ソータ600には合計3種類の積載形態が選択
実行可能な構成になっている。
【0067】図8(a)はソートモード時の積載形態を
示したものである。ソートビン602に積載されている
出力用紙の横の添え字対応原稿番号を示すものとする。
RDF400はセットされた原稿を下から送る構成のた
め、ソートビン602には添え字ORG4が示された用
紙が一番下に積載される。この動作を図8(a)では3
ビン分繰返し、次原稿である添え字ORG3が示された
用紙がその上に積載され、この動作は第2原稿(最終原
稿給紙原稿)であるORG1まで繰り返し、最終的に図
8(a)の形態で出力される。
【0068】図8(b)はグループモード時の積載形態
を示したものである。ソートビン602に積載されてい
る出力用紙の横の添え字は対応原稿番号を示すものとす
る。グループモードでは、原稿に対応した出力用紙が各
ソートビン602に積載され、原稿枚数4枚での出力形
態は図8(b)のようになり、特徴として各出力ビン6
02に対して同一原稿に対する出力がなされる。すなわ
ちソートビン第1ビン602−1には第4原稿(第1原
稿給紙原稿)であるORG4が出力され、第2ビン60
2−2には第3原稿であるORG3が出力される。
【0069】これに加え、本実施の形態におけるソータ
600はステイプル機能を有しており、そのステイプル
機能は上記ソートモードの積載形態時にのみ実行可能な
ように制御されている。
【0070】図9(a),(b),(c)は、原稿台ガ
ラス31に積載された原稿30上でのステイプル位置を
模式的に表したものである。図9(a)におけるコーナ
ーとじ(ステイプル)では、出力用紙は天地逆に出力さ
れるため、ソータ600では手前側がステイプルされ
る。図10(a),(b),(c)は、RDF400に
原稿をセットした状態を上から見たときの原稿上でのス
テイプル位置を模式的に表したものである。
【0071】図9、図10のいずれの場合も、ステイプ
ル部(図示しない)が図7に示すステイプル用切り欠き
602cと602dを利用して、ステイプルするように
なっている。具体例を挙げれば、図9(a)と図10
(a)の両方のコーナーとじは、切り欠き602dを利
用してステイプルするように制御される。
【0072】(制御系について)図11は、本発明の一
実施の形態のカラー画像形成装置における制御系のブロ
ック図である。カラー画像形成装置では制御上大きく2
つのブロックに分けられる。その1つは、主に、リーダ
部201および画像処理部203の制御を行うリーダコ
ントローラ700であり、他の1つは、プリンタ部20
2の制御を行うプリンタコントローラ701である。
【0073】702は、走査ミラー32a,32b,3
2cと露光ランプ32を移動させる光学モータ(図示し
ない)を駆動するための光学モータドライバ、703
は、原稿を自動的に交換する自動原稿送り装置RDF4
00を制御するためのRDFコントローラ、704はカ
ラー画像形成装置の動作モードを設定するための操作
部、705はリーダコントローラ700の制御プログラ
ムが格納されたROM(リード・オンリ・メモリ)、7
06は制御値等のデータを格納しておくRAM(ランダ
ム・アクセス・メモリ)、707は露光ランプ32等の
負荷を駆動するためのI/O(入出力ユニット)であ
る。また、RAM706は、電源を切ってもデータが保
持できるように電池でバッテリバックアップされてい
る。
【0074】次に、プリンタコントローラ701の周辺
制御部について説明する。750はプリンタコントロー
ラ701の制御プログラムを格納するROM、751は
制御値等のデータを格納しておくRAM、752は電位
センサ12およびドラム上光量検知センサ13等からの
アナログ信号をデジタルデータに変換するA/Dコンバ
ータ、753はアナログ設定値を高圧制御部770等に
出力するD/Aコンバータ、754はモータおよびクラ
ッチ等の負荷を駆動するI/Oである。
【0075】708はソータコントローラであり、プリ
ンタコントローラ701と通信を行い、操作部704で
設定されたノンソートモードやソートモードやグループ
モードの積載形態指示に従って積載制御や、同じくステ
イプル指示に応じたステイプル制御を行う。
【0076】763はカールモータドライバであり、不
図示のカール補正部500の駆動源であるカールモータ
や、図5に示されている偏心カムモータ507を駆動す
る。
【0077】(画像処理部203について)図12は、
本実施の形態における画像処理部203の構成例を示す
ブロック図である。図12において101はCCD読み
取り部であり、前述のフルカラーセンサ34(図1参
照)から入力されたアナログRGB信号をそれぞれ増幅
するためのアンプ、アナログRGB信号を例えば8ビッ
トのデジタル信号へ変換するためのA/Dコンバータ、
公知のシェーディング補正を行うためのシェーディング
補正回路などで構成され、原稿画像のデジタルRGB画
像信号を出力する。
【0078】102はシフトメモリであり、リーダコン
トローラ700からのシフト量制御信号に応じて、CC
D読み取り部101から入力されたRGB画像信号の例
えば色間、画素間のずれを補正する。103は補色変換
回路であり、シフトメモリ102から入力されたRGB
画像信号をMCY画像信号へ変換する。104は黒抽出
回路であり、リーダコントローラ700から入力された
黒抽出信号に応じて、補色変換回路103から入力され
たMCY(マゼンタ、シアン、イエロー)画像信号から
画像の黒色領域を抽出し、抽出した黒色領域に対するB
k(ブラック)画像信号を出力する。
【0079】105はUCR回路であり、黒抽出回路1
04から入力されたBk画像信号とリーダコントローラ
700から入力されたUCR量制御信号とに応じて、補
色変換回路103から入力されたMCY画像信号に下色
除去(UCR)処理を施す。すなわち、黒抽出回路10
4とUCR(下色除去)回路105は、抽出した黒色領
域をMCY3色のトナーを重ねるのではなく、これをB
kトナーに置き換えて画像形成を行うことで、色再現性
の向上を図るものである。
【0080】黒抽出回路104から出力されるBk画像
信号は次式(1)によって決定される。
【0081】
【数2】 BK=A・min (C2,Y2,M2) …(1) なお、(1)式において、Aは黒抽出係数、C2,Y
2,M2は補色変換回路103から出力されたMCY画
像信号である。黒抽出係数Aは、リーダコントローラ7
00から指定される黒抽出量制御信号によって決定され
る。
【0082】また、UCR回路105から出力されるM
CY画像信号は次式(2)によって決定される。
【0083】
【数3】 M1=B1・(M2−D1・Bk) C1=B2・(C2−D2・Bk) …(2) Y1=B3・(Y2−D3・Bk) なお、(2)式においてM2,C2,Y2は補色変換回
路103から出力されたMCY画像信号、M1,C1,
Y1はUCR回路105から出力されるMCY画像信号
であり、係数B1,B2,B3,D1,D2,D3はリ
ーダコントローラ700からのUCR量制御信号によっ
て決定される。
【0084】次に、106はマスキング回路であり、使
用するトナーの濁り成分の除去やCCDのRGBフィル
タ特性の補正をするために、リーダコントローラ700
から入力されたマスキング係数制御信号に応じて、UC
R回路105から入力されたMCY画像信号にマスキン
グ処理を施す。マスキング回路106から出力されるM
CY画像信号は次式(3)によって表現される。
【0085】
【数4】 |M0| |a11 a12 a13||M1| |Y0|= |a21 a22 a23||Y1| …(3) |C0| |a31 a32 a33||C1| なお、(3)式においてa11〜a33はマスキング係
数、M1,C1,Y1はUCR回路105から出力Sあ
れたMCY画像信号、M0,C0,Y0はマスキング回
路106から出力されるMCY画像信号であり、マスキ
ング係数a11〜a33はリーダコントローラ700か
ら指定されるマスキング係数制御信号によって決定され
る。
【0086】107はセレクタであり、リーダコントロ
ーラ700から色選択端子S1へ入力された色選択信号
に応じて、マスキング回路106と黒抽出回路104か
ら入力されたM,C,Y,Bkの画像信号の中から1色
の画像信号を選択して画像信号V1を出力する。
【0087】108はリーダ階調補正回路であり、セレ
クタ107から入力された画像信号V1に、図13に示
すような階調補正を施して、画像信号V2を出力する。
例えば、リーダ階調補正回路108は、リーダコントロ
ーラ700から指定された階調補正選択信号に基づいて
選択された図13の変換特性a〜eの何れかによって、
画像信号に濃度補正を施す。このリーダ階調補正回路1
08での濃度補正の設定は、後述する操作部の画像濃度
設定によって決定される。この濃度補正をリーダ階調補
正回路108の端子S3へ設定する。また、これらの濃
度補正は色毎に異なる場合があるため、かつ前述の色選
択端子S1と同じ設定を、回路108の色選択端子S2
へ設定し、選択された色に対する選択された濃度補正さ
れた信号がV2として出力される。
【0088】109はプリンタ階調補正回路であり、プ
リンタ部202の出力特性を各色ごとにリニアにするた
めに、プリンタコントローラ701から入力されたプリ
ンタ色選択信号に応じて、図14に一例を示すガンマ変
換特性のM,C,Y,Bk信号の何れかを選択して、こ
れを画像信号に補正を施すための色選択端子S4へ設定
する。
【0089】110はレーザドライバであり、前述のレ
ーザ露光光学系3(図1参照)に含まれる。レーザドラ
イバ110は、プリンタ階調補正回路109から入力さ
れた画像信号V3に基づいて半導体レーザを変調駆動す
ることにより、感光ドラム1上に潜像を形成する。
【0090】(操作部704について)図15は、本発
明のカラー画像形成装置の操作部を示したものである。
図15において、351はテンキーであり、画像形成枚
数の設定やモード設定の数値入力に使用する。352は
クリア/ストップキーであり、設定された画像形成枚数
や画像形成動作の停止を行うために使用する。353は
リセットキーであり、設定された画像形成枚数や動作モ
ードや選択給紙段等のモードを規定値に戻すためのもの
である。354はスタートキーであり、このスタートキ
ー354の押下により画像形成動作を開始する。
【0091】369は液晶等で構成される表示パネルで
あり、詳細なモード設定を容易にすべく、設定モードに
応じて表示内容が変わる。本実施の形態では、カーソル
キー366〜368で表示パネル369のカーソルを移
動させ、OKキー364によって設定を決定させる。こ
のような設定方法はタッチパネルで構成することも可能
である。
【0092】371は紙種設定キーであり、標準よりも
厚い記録材へ画像形成を行うときに設定する。紙種設定
キー371によって厚紙モードが設定されると、LED
370が点灯するように制御される。本実施の形態で
は、厚紙モードの設定のみ可能であるが、必要に応じ
て、OHPやその他の特殊用紙用のモードの設定が可能
となるように機能を拡張することもできる。
【0093】375は両面モード設定キーであり、例え
ば、片面原稿から片面出力を行う「片−片モード」、片
面原稿から両面出力を行う「片−両モード」、両面原稿
から両面出力を行う「両−両モード」、両面原稿から2
枚の片面出力を行う「両−片モード」の4種類の両面モ
ードの設定が可能である。LED372〜374は、設
定された両面モードに応じて点灯し、「片−片モード」
ではLED372〜374はすべて消灯し、「片−両モ
ード」ではLED372のみが点灯、「両−両モード」
ではLED373のみが点灯、「両−片モード」ではL
ED372のみが点灯、「両−両モード」ではLED3
73のみが点灯、「両−片モード」ではLED374の
みが点灯するように制御される。
【0094】(画像形成の具体例)以下、具体例とし
て、自動原稿送り装置RDF400を使用しない「片−
片モード」で、厚紙モードの設定がされていない普通紙
に対しての4色の画像形成動作について説明を行う。
【0095】この場合、画像形成を行う記録材が普通紙
であるため、定着駆動モータドライバ761に対しての
スピード設定は感光ドラム1の画像形成スピード(プロ
セススピード)VPと同じVFNとなるように設定す
る。
【0096】オペレータがテンキー351によって画像
形成枚数を設定した後、用紙選択キー303で給紙段を
選択し、スタートキー354で動作スタートを指示する
と、プリンタコントローラ701は、画像形成に必要な
駆動モータ、例えば、感光ドラム駆動モータ、定着駆動
モータ、給紙駆動モータ、およびメイン駆動モータの各
ドライバに駆動を指示する。次に、それらの駆動モータ
の駆動状態が安定化してから、指定された給紙段(記録
材カセット7a,7bなど)から記録材Pの給紙動作を
開始する。このとき、略同時にリーダ部201は、4色
モードの第1色目の現像色であるマゼンタ用の画像信号
を生成できるように、前述のシフト量、黒抽出量、UC
R量、およびリーダ色選択信号等を画像処理部203の
各ブロックに設定する。また、リーダ階調補正回路10
8は、操作部704の濃度キー304,306の指定内
容に対応した図13に示すa〜eの変換特性のいずれか
を選択する。また、プリンタ階調補正回路109には図
14に示すmの変換特性が選択される。
【0097】指定給紙段から給紙された記録材Pは、レ
ジストローラ50によって、リーダ部201の光学スキ
ャン動作とタイミングを合わせるようにして送られ、吸
着帯電器5cと対抗電極である吸着ローラ5gにより転
写シート5fに吸着される。この吸着動作の前工程とし
て、内側帯電器5d、外側帯電器5eを用いて転写シー
ト5fが除電される。内側帯電器にはAC(交流)+D
C(直流)、外側帯電器にはACのみが出力可能であ
り、それぞれのACは逆位相であるように構成されてい
る。
【0098】(制御タイミングについて)以下、図3、
図4、図16および図7を参照して、各制御の詳細なタ
イミングについて説明する。
【0099】図3は潜像書き込み開始タイミング時の感
光ドラム1と転写ドラム5aと吸着済みの記録材との位
置関係を示したものであり、転写ドラム5a上の定点P
TAから記録材が吸着されている1枚貼りA面吸着の様
子を表している。本実施の形態では、フルカラー画像は
マゼンタ、シアン、イエロー、ブラックの順で画像形成
されるので、図3はたとえばマゼンタの転写が終了し、
次にシアンの潜像を感光ドラム1へ書き込み開始する時
の様子を表しており、この時点からレーザ書き込み位置
から転写位置までの距離LLTをプロセススピードVP
で時間経過したのち、シアンの転写動作が開始される。
【0100】図4は図3のときの様子をタイミングチャ
ートにしたものであり、本実施の形態におけるタイミン
グ制御の基本となる転写ドラム基準信号と各画像形成動
作の関連の様子を示したものである。
【0101】転写ドラム基準信号Aの立ち下がりからT
prei時間後に潜像形成が可能なように、光学モータ
ドライバ702に設定を行い、その潜像開始タイミング
から距離LLT後に実行される転写動作のためのタイミ
ング基準信号である転写ドラム基準信号Cが用意されて
いる。転写ドラム基準信号Cは転写動作、すなわち記録
材の転写位置通過区間(時間)に対して、Tpret時
間前に立ち上がるように構成されており、従来の画像形
成用の転写ドラム基準信号A(本例では信号Bも同様)
から動作タイミングを生成する場合に比べ、特に画像形
成スピードを変化させた場合に、より正確なタイミング
制御が可能なようになっている。
【0102】次に、より詳細なタイミングの説明をわか
りやすくするために、本実施の形態における画像形成動
作各要素の距離関係を図16を参照して説明する。
【0103】前述したように、レーザ書き込み位置から
転写位置までの距離はLLT、吸着位置から転写位置ま
での距離はLAT、転写位置から分離位置までの距離は
LTS、転写位置から記録材搬送部9g先端までの距離
はLTF=250mm、転写位置から外側帯電器までの
距離はLTD、転写位置から転写ドラム清掃用ファーブ
ラシ14までの距離はLTCLN=250mmとなって
いる。
【0104】図17は画像形成時の要求される各タイミ
ングを制御部位の配置を無視できるように、記録材に対
してのタイミングで表現したものである。記録材に対し
て画像は先端部と後端部はそれぞれ6mm、4mm欠け
る形で出力され、この先端部と後端部間を本図には有効
画像領域として表現してある。この欠けは転写から定着
までの間でのトナー落ちによる装置内の汚れを防止する
ために必要なものである。
【0105】転写動作に必要な転写高圧は、この用紙先
端の6mmの先端余白で立ち上がり、後端側は用紙全域
を越えた部分で立ち下がる。この転写高圧の有効領域の
外側に吸着前のみに動作する内帯電器でのDC出力領域
が確保される。これは転写性を確保するために、転写シ
ート5fの電位を転写前に所定値にするためである。こ
の内帯電器DC分領域の外側に、用紙吸着に使用する吸
着高圧領域が確保され、その外側に転写シート5fに対
する除電的な動作となる、内帯電器、外帯電器のAC有
効領域が存在する。これらのタイミング関係が達成され
ない場合には、所望の転写性能や記録材の搬送性が達成
できないため、以下に示す構成で、それぞれの関係を保
証するようタイミング生成用信号が確保されている。
【0106】(高圧制御について)このようなタイミン
グを実現するための高圧制御部770の回路構成例を図
18に示す。ここでは、一例として制御タイミングが厳
しい転写高圧について示す。801は転写電流を発生す
るための高圧トランス、804はD/A(デジタル・ア
ナログ変換)部753で設定された高圧制御信号(電
圧)をリファレンス(基準値)として高圧トランス80
1の一次側に流れる電流を制御することで、二次側に流
れる電流を制御する作動増幅部、805は電流検出用抵
抗である。
【0107】次に、図19を参照して、本実施の形態の
特徴である高圧制御信号CTL−Vの説明を行う。転写
シート5fは高抵抗体であるため、転写に要する電流は
微少であり、同時に転写シート5fは誘電体であるた
め、いくらかの静電容量を有する。微少な電流をこの静
電容量をもった高抵抗体の転写シート5fに流すため、
転写電流の立ち上がり初期においては、その流した電流
の大部分が静電容量分に対する充電電流となり、実際の
転写に必要な実効転写電流が流れ始まるまでには若干の
遅れが生ずる。これを防止するために、図19に示すよ
うに、本実施の形態では、転写電流の立ち上がり時に充
電電流分を重畳した加速電流を流している。
【0108】図19には従来の加速電流制御を行わない
場合と本発明の加速電流制御を行った場合が示してあ
り、加速電流制御を行わない場合には、転写に必要な実
効転写電流Itが画像領域の途中で実現される場合があ
り、これに対し本実施の形態では、初期に高圧制御信号
CTL−Vに加速電流用設定VctlAを設定し、先端
余白途中で必要実効転写電流It用の設定値Vctlに
対することで、有効画像領域に対して、Itを保証する
ように制御されている。
【0109】本実施の形態では、吸着動作のタイミング
基準として転写ドラム基準信号Aの立ち上がりを使用し
(ただし、B面吸着時には、転写ドラム基準信号Bの立
ち下がりを使用)、内帯電器、外帯電器のACまたはD
C分の高圧制御のために、転写ドラム基準信号Cの立ち
下がりを使用するように構成されており、それぞれ各動
作の所定時間前に基準信号が生成されるように、センサ
(図示しない)とセンサ遮光用フラグ(図示しない)が
所定位置に配置されている。この構成により、後述する
画像形成スピードを変化させる場合にも正確なタイミン
グで制御可能になっている。
【0110】このタイミング制御を図20を参照して説
明する。図20は図4をより詳細に示したものであり、
本実施の形態では転写制御用に転写ドラム基準信号Cの
立ち上がりを使用することは前述した通りである。この
転写ドラム基準信号Cは転写動作、すなわち記録材先端
の転写位置通過時間のTpret前に信号が立ち上がる
が、本制御ではこの立ち上がりから感光ドラムモータド
ライバ761から出力されるエンコーダパルスであるド
ラムモータクロックをTt1、すなわち転写ドラム上で
の転写ドラム基準信号投影位置から先端余白途中の加速
電流用設定位置までLt1(=Tt1)分計数し、加速
用電流設定値VctlAを出力する。これにより、モー
タのスピード変化中であっても、正確に記録材上の先端
余白途中の所望位置で加速制御開始が可能となる。
【0111】次に、加速制御開始設定からプリンタコン
トローラ701の内蔵機能であるシステムクロック計数
機能により加速設定終了時間Tt2を計数する。これ
は、加速設定有効期間は、主に転写シート5fの環境特
性と記録材の環境特性に依存し、画像形成スピードに依
存しないためである。この制御により、画像領域に対し
所望の実効転写電流を確保できるようになっている。
【0112】また、これらの加速用電流設定値Vctl
Aや加速設定終了時間Tt2は、記録材の種類や温度セ
ンサ763や湿度センサ784や転写回数すなわち転写
色によって最適に制御されるようになっている。
【0113】また、加速制御開始時間Tt1や加速設定
終了時間Tt2の計測を、ドラムモータクロックまたは
システムクロックのいずれかで計数する従来型の場合に
比べ、本実施の形態の上記制御によれば、画像形成スピ
ードが変化している場合の制御が正確となり、調整手段
が不要になることは言うまでもない。
【0114】(画像形成動作について)図1に示すよう
に、リーダ部201で読み取られた原稿情報は、画像処
理部203で処理され、そして帯電器2により一様に帯
電された感光ドラム1上に、レーザー光として照射され
て潜像を成し、まず最初はマゼンタ現像器4mにより現
像される。その現像された画像情報は、先ほど吸着され
た記録材P上に転写帯電器5bにより転写される。この
M(マゼンタ)原稿読み取り、潜像形成、現像、転写の
画像形成動作は、感光ドラム1と転写ドラム5aが1回
転する間に実行され、同様に、残りの3色のC(シア
ン)、Y(イエロー)、BK(ブラック)の各色につい
ても実効する。また、このとき画像処理部203に対し
ての設定は画像形成ごとに行うものとする。
【0115】このように4色の画像が転写された記録材
Pは、転写シート5fから分離される。その際、分離帯
電器5hにより転写シート5fと記録材Pの吸着力を弱
め、分離押し上げコロ8bにより転写シート5fを変形
させて曲率分離を行い、分離爪8aにより転写シート5
fから記録材Pを分離する。
【0116】このように分離された記録材Pは、転写ド
ラム5aと同一のスピード(VP)で搬送動作する記録
材搬送部9gにより、熱ローラ定着器9に搬送され、次
いで定着スピードVFN=VPで定着されてから、排紙
カール補正部500でカール補正された後、ソータ60
0に排出される。
【0117】(オイル清掃部材の制御について)次に、
オイル清掃部材のための制御について詳細に説明する。
オイル清掃制御は、定着スピードが異なると制御方法が
異なるため、はじめに普通紙でのオイル清掃制御につい
て説明する。
【0118】最初に、普通紙モードでのオイル清掃部材
の非動作時の制御(オイル清掃不実施時の制御)につい
て説明し、その後に普通紙モードでのオイル清掃部材の
動作時の制御(オイル清掃実施時の制御)について説明
する。
【0119】(普通紙モードでのオイル清掃不実施の制
御)図21は、最終紙(同一原稿の画像が形成される複
数枚の用紙の内の最終のもの)に対する最終色の転写動
作開始から画像形成動作停止までの制御を示したフロー
チャートであり、通常、このような制御は「後回転制
御」といわれる。この後回転制御により、記録材把持手
段である転写ドラム5aの「通常清掃制御」が実行され
る。その通常清掃制御は、後述するようにファーブラシ
14とファーバックアップブラシ15を用いた通常の清
掃制御である。
【0120】図22は、図21のフローチャートにおい
て、転写ドラム5aが2枚貼り制御可能サイズであると
きに、後述する「定着(N)回転制御」によって1枚貼
り制御を行ったときのタイミングチャート、図23は、
図21のフローチャートにおいて、後述する「定着(N
+1)回転制御」によって1枚貼り制御または2枚貼り
制御を行ったときのタイミングチャートである。
【0121】図21の後回転制御のフローチャートにお
いて、色モードによって決定される画像形成色の最終色
の転写が開始されると(ステップS1000)、まず、
同一原稿に対する最終用紙、つまり上記の最終紙である
か否かを判断する(ステップS1001)。これによ
り、転写終了後、後回転制御を行うかどうかを判断す
る。最終用紙に対する画像形成(以下、「最終画像形
成」という)でない場合は、画像形成動作を続行し(ス
テップS1002)、本制御は終了する(ステップS1
003)。
【0122】最終画像形成である場合には、記録材の搬
送方向のサイズと、転写位置から転写シート再送位置ま
での距離LTCLN(図16参照)とを比較する(ステ
ップS1004)。これは、転写位置と転写シート清掃
位置の両方に記録材がかった場合(本実施の形態では、
転写位置から転写シート清掃位置までの距離LTCLN
は250mm)は、その記録材に対する転写中に転写ド
ラム5aの清掃動作や記録材の分離動作を行うと画像乱
れが発生することを防止するためであり、転写位置と転
写シート清掃位置の両方に記録材がかかる場合には、転
写動作を終了させるべく、転写ドラム5aを1回転だけ
空回転させた(ステップS1005)後に、分離動作
(ステップS1006)と清掃動作(ステップS100
8)を行う。
【0123】ステップS1007での通常の転写ドラム
清掃制御では、ファーブラシ14(図1、図16参照)
をモータ(図示しない)で回転させ、かつこのファーブ
ラシ14に対向するファーバックアップブラシ15(図
1参照)を有効にして、ファーブラシ14を転写シート
5fに当接させればよい。このときは、1枚貼り制御や
2枚貼り制御の如何にかかわらず、転写ドラム5aの1
周分の転写シート5fの清掃を行い、転写シート5fの
清掃動作を終了する(ステップS1009)。その後、
動作中のモータ等の負荷や高圧を停止し(ステップS1
009)、画像形成動作を終了する(ステップS101
0)。
【0124】(普通紙モードでのオイル清掃実施時の制
御)普通紙の両面に単色画像を形成する際における両面
2面目の画像形成時(以下、「普通紙単色両面2面時」
ともいう)には、以下のように転写シート5fのオイル
清掃動作を実行する。
【0125】いずれかのカセットから給紙され、1面目
に画像が形成された記録材は、一旦、中間トレイ22に
格納されてから再給紙される。再給紙されたこの記録材
は、2面目の画像形成のために転写ドラム5aに担持さ
れる。このとき、記録材の転写シート5fの表面は記録
材の1面目の画像形成面に接しており、その1面目の画
像形成時に定着器9において付着したオイルが転写シー
ト5fの表面に再付着することになる。このオイルが感
光ドラム1に付着することは避けなければならず、その
ためには、両面2面目の画像形成中の転写シート5fが
転写位置を通過するときに、その転写位置を通過する転
写シート5fの表面を事前にオイル清掃するか、あるい
は転写シート5fと感光ドラム1の間に記録材を存在さ
せるように制御しなくてはならない。定着スピードがプ
ロセススピードと同じ普通紙単色両面2面時では、連続
的に複数の記録材に画像形成しているときの転写位置に
おいて、転写シート5fと感光ドラム1との間に記録材
が常に存在するため、例えば、前述の後回転制御時にの
み、オイル清掃を行えば足りる。
【0126】ところで、両面2面目の画像形成の記録材
は、中間トレイ22から給紙される場合と、記録材トレ
イ7mから給紙される場合とが考えられる。記録材トレ
イ7mには、ユーザが画像形成し終えた記録材を両面画
像出力するために再セットする場合があり、この場合に
は、中間トレイ22からの給紙と同じように、1面目に
画像が形成されている両面2面目用の記録材が存在する
として制御する。
【0127】次に、具体的なオイル清掃制御を図24の
フローチャートにより説明する。この図24は、両面2
面目時にオイル清掃と通常清掃とを実施し、それ以外の
時は通常清掃のみを実施する場合の例を示す。
【0128】転写ドラム清掃開始し(ステップS150
0)、給紙位置が中間トレイ22もしくは記録材トレイ
7mである場合には、ステップS1501において両面
2面目の画像形成であると判断し、オイル清掃動作を行
うために、オイル清掃バックアップブラシ17(図1参
照)を有効にし(ステップS1502)、オイル清掃ロ
ーラ16(図1参照)を駆動して、それを転写シート5
fに当接させる(ステップS1503)。オイル清掃ロ
ーラ16はオイルを吸い取る材質で構成されているた
め、転写シート5fに当接することにより、その転写シ
ート5f上に付着したオイルを除去する。
【0129】次に、通常清掃を行うために、ファーバッ
クアップブラシ15を有効にし(ステップS150
4)、ファーブラシ14を駆動して、それを転写シート
5fに当接させて(ステップS1505)、その後に清
掃動作を終了する(ステップS1506)。
【0130】また、ステップS1501において、給紙
位置が中間トレイ22もしくは記録材トレイ7mではな
い場合には、オイル清掃が不要なため、ファーブラシ1
4のみを駆動して通常清掃制御をする(ステップS15
04,S1505)。
【0131】ところで、図24のステップS1500〜
S1506を図21中の転写ドラム清掃制御(ステップ
S1007)にて実行した場合には、後回転制御におい
て、必要に応じてオイル清掃を実施することができる。
また、図24のステップS1500〜S1506を図2
1中のステップS1001とステップS1002との間
にて実行した場合には、記録材を転写ドラム5aから分
離する毎に必要に応じてオイル清掃や通常清掃を実施す
ることができる。さらに、図24のステップS1500
〜ステップS1503を図21中のステップS1001
とステップS1002との間にて実行した場合には、記
録材を転写ドラム5aから分離する毎に必要に応じてオ
イル清掃のみを実施することができる。
【0132】(厚紙モードでの定着スピードの特殊性)
厚紙上にトナーを定着させるためには、普通紙に比べて
より多くのエネルギーが必要となるため、定着スピード
を普通紙に比べて遅くして、単位面積/時間当たりのエ
ネルギーを増やすことで厚紙の定着性を確保している。
その場合、従来では、分離爪8aから上下定着ローラ9
a,9bの当接位置までの距離を厚紙の画像形成可能最
大サイズよりも大きくすることにより、画像形成スピー
ド(プロセススピード)VPである転写ドラム5aの周
速を一定にしたまま、記録材搬送部9gにて、記録材を
転写ドラム5aのスピードとは異なる定着スピードVF
に減速し、その記録材搬送部9gを速度変換領域として
使用していた。このためには、厚紙の画像形成可能最大
サイズに相当する大きさの記録材搬送部9gを確保しな
くてはならず、装置が大型化するという欠点があった。
【0133】そこで、本実施の形態では、転写ドラム5
aのスピードを定着スピードと同様に可変できる構成と
し、定着スピードVFを画像形成スピードVPよりも遅
くしなくてはならないときには、最終色の転写終了後
は、転写ドラム5aのスピードを定着スピードにまで減
速する。これにより、記録材搬送部9gに速度変換領域
としての大きさを確保する必要をなくして、装置の大型
化を回避する。
【0134】ところで、図1における転写位置から記録
材搬送部9gの先端位置までの距離LTCよりも記録材
の搬送方向サイズが大きい場合には、転写ドラム5aの
定着スピードまでの減速が次の記録材の分離動作のタイ
ミングに間に合わない。このような場合には、転写ドラ
ム5aを余分に1回転させ、その後の分離動作のタイミ
ングで記録材の分離動作をする。このように、厚紙モー
ドでの最終色の転写終了後に転写ドラム5aをもう1回
転させてから分離動作を行い、さらに定着を行う制御を
以下では「定着厚紙(N+1)回転制御」という。ま
た、転写位置から記録材搬送部9gの先端位置までの距
離LTC、もしくは記録材搬送部9gが速度変換領域と
して使用できる場合、つまり転写ドラム5aを余分に1
回転させる必要のない時の制御を以下では「定着厚紙
(N)回転制御」という。
【0135】ここで、説明を分かりやすくするために、
図1における転写位置から記録材搬送部9gの先端位置
までの距離LTCを250mmであるとすると、代表的
な記録材サイズによる厚紙モードでは以下に示すように
制御される。
【0136】
【表1】 A4横送りサイズ(送り方向210mm)1枚貼り: 定着厚紙(N)回転制御 A4縦送りサイズ(送り方向297mm)1枚貼り: 定着厚紙(N+1)回転制御 A3縦送りサイズ(送り方向420mm)1枚貼り: 定着厚紙(N+1)回転制御 A4横送りサイズ(送り方向210mm)2枚貼り: 定着厚紙(N+1)回転制御 (厚紙モードでのオイル清掃の特殊性)次に、このよう
に定着スピードを遅くする必要のある厚紙モードでのオ
イル清掃制御について説明する。
【0137】前述したように、普通紙のオイル清掃制御
の場合には、転写ドラム5aの画像形成終了後、転写ド
ラム5aのスピードを変えないため、連続的に画像形成
動作が実行でき、オイル清掃制御は、原稿に対する最終
紙の画像形成動作終了時に実施するだけでよい。
【0138】これに対し、厚紙モードでは、定着制御の
ために転写ドラム5aと感光ドラム1のスピードを定着
スピードVFTと同じにするため、次の用紙の画像形成
のためには、転写ドラム5aと感光ドラム1を元のスピ
ードVPに再び戻さなくてならず、記録材が異なると連
続的な画像形成動作ができなくなる。そのため、厚紙の
2面目の画像形成を行っている場合に、転写位置におい
て、転写シート5f上の付着オイルが感光ドラム1に付
着することになってしまい、各記録材に対する最終色の
転写動作終了ごとにオイル清掃制御が必要になる。そこ
で、厚紙モードでの画像の形成時には、以下のように、
各記録材に対する最終色の転写動作終了毎にオイル清掃
制御を実施する。
【0139】(厚紙モードでの画像の形成制御)次に、
厚紙モードでのカラー画像の形成制御を図25のフロー
チャートを参照しながら説明する。図25のフローチャ
ートは、厚紙モード、普通紙モード、OHPモードの全
ての記録材に対応するものとなっている。そこで、図2
5では、定着厚紙(N+1)回転制御、および定着厚紙
(N)回転制御に相当する制御を定着(N+1)回転制
御、および定着(N)回転制御として、全ての記録材に
共通するものとして表している。
【0140】前述したように、給紙、吸着を含む潜像、
現像、転写動作(ステップS2000)を、最終色を転
写するまで繰り返す(ステップS2001)。最終色の
転写後は、定着スピードVFと画像形成スピードVPと
を比較する(ステップS2002)。ここで、厚紙モー
ドの場合は、定着スピードVFが厚紙用の遅い定着スピ
ードVFTであって、その定着スピードVFが画像形成
スピードVPとは異なるため、ステップS2002から
ステップS2003へ移行する。
【0141】ステップS2003では、転写シート5f
に対して複数枚の記録材を保持するモードか否かの判断
を行う。本実施の形態では、記録材担持手段として静電
吸着を用いているため、転写シート5fの全周の1/2
以下の記録材の場合には、2枚の記録材に対して同時に
画像形成が可能である。本例では、2枚の記録材に同時
に画像形成する場合(2枚貼り)には、その2枚の記録
材を、それらの紙間距離を含む1枚の記録材として扱う
ため、その1枚の記録材として扱った記録材搬送方向サ
イズよりも、転写位置から記録材搬送部9gの先端位置
までの距離LTCが小さくなり、転写位置から記録材搬
送部9gの先端位置までの距離LTCが速度変換領域と
して使用できなくなるものとする。そこで、この場合に
は、「定着(N+1)回転制御」を行う(ステップS2
006)。
【0142】次に、転写シート5fに記録材を1枚だけ
担持して画像形成動作を行う場合(1枚貼り)には、転
写位置から記録材搬送部9gの先端位置までの距離LT
Cと記録材の記録材搬送方向のサイズPXを比較する
(ステップS2004)。そのサイズPXが距離LTC
よりも大きい場合には、転写位置から記録材搬送9gの
先端位置までの距離を定着スピードの変換領域として使
用することができないため、「定着(N+1)回転制
御」を行う(ステップS2006)。逆に、サイズPX
が距離LTCよりも小さい場合には(ステップS200
4)、「定着(N)回転制御」を行う(ステップS20
05)。
【0143】本例では、距離LTCと記録材の搬送方向
サイズを比較するが、ドラムモータの性能などのため
に、速度変化に時間がかかる場合には、その速度変化に
要する時間を考慮するように判断ステップ(ステップS
2003、ステップS2004)を改良することも可能
である。また、定着(N)回転制御において、記録材の
分離動作と略同時に転写シート5fの清掃を行う場合に
は、転写シート5fの清掃動作が転写中の記録材に悪影
響を与える可能性があるため、記録材搬送方向サイズと
転写位置から転写シート清掃位置までの距離によっては
制御を変える必要がある。なお、本実施の形態では、距
離LTCと、転写位置から転写シート清掃位置までの距
離LTCLNは、それぞれ250mmで等しく設定され
ている。
【0144】(厚紙モードでの定着(N)回転制御)次
に、図26のタイミングチャートを参照することによ
り、厚紙モードでの定着(N)回転制御について説明す
る。図26において、Kはブラックの画像を意味し、4
色動作の最終色であるブラックの画像形成時から転写ド
ラム清掃動作までを示している。
【0145】本例は、1枚A面貼りのA4横サイズのも
のであり、潜像形成開始タイミングT1200は、その
Tprei時間前の転写ドラム基準信号Aの立ち下がり
タイミングT1201から生成され、タイミングT12
01から所定のタイミング後に、光学系の駆動を開始
し、タイミングT1200には原稿読み取り可能なよう
に制御される。
【0146】図示していない現像動作後、潜像開始タイ
ミングT1200からプロセススピードVPで距離LL
T分経過後、転写開始タイミングT1202となり、転
写動作を開始する。このとき、転写高圧制御の正確さを
達成するため、転写位置の所定距離前に出力される転写
基準位置信号Cの立ち上がりから、転写高圧を制御する
(T1204)。記録材サイズ分の転写動作終了時(T
1203)に、感光ドラムモータドライバ760に対し
て定着スピード用のプロセススピードVFTを設定す
る。これと前後して、記録材先端が分離位置に到達した
とき(T1205)に、分離動作を開始し、記録材を定
着器9側へ分離する。記録材が分離され、記録材が吸着
していない転写シート5fに対して、分離開始タイミン
グT1205から感光ドラムモータのエンコーダ出力で
あるドラムクロックを計数することで、ドラムモータの
速度変化領域を含めて、転写シート5fの清掃開始タイ
ミングT1206を検出し、清掃動作を行う。
【0147】定着(N)回転制御(ステップS200
5)は、最終色転写開始(ステップS2001)後に動
作が開始される。分離動作は、厚紙モードではない普通
紙モードの場合と同じである。すなわち、分離動作開始
タイミングT1205になるまで待ち、その分離開始タ
イミングになったときに、分離爪8a、分離押し上げコ
ロ8bを動作させて、分離動作を開始する。
【0148】次に、記録材の搬送方向サイズPXから決
定される転写終了タイミングT1208になるまで待
つ。その転写終了タイミングになったときに、転写帯電
器5bの出力をOFFに設定し、感光ドラムモータドラ
イバ760に対して、転写ドラム5aの周速を厚紙用の
定着スピードVFTと同じにするような設定を行う。そ
の後、分離動作終了タイミングT1207にまるまで待
ち、分離爪8aをOFFして分離動作を終了する。
【0149】ところで、このような転写が厚紙モードで
の両面2面目である場合には、前述したように、分離後
の転写シート5fの表面に記録材の1面目の定着オイル
が付着することになるため、図25のステップS200
8において、オイル清掃が必要と判断し、その定着オイ
ルが付着した転写シート5fの領域が再び転写位置に到
達する前にオイル清掃制御を行う(ステップS200
9)。そのオイル清掃は、前述した図24のステップS
1502,S1503と同様に、オイル清掃バックアッ
プブラシ17を有効にして、オイル清掃ローラ16を駆
動してこれを転写シート5fに当接させる制御である。
結局、厚紙モードでの両面2面目時には、記録材を分離
する毎にオイル清掃制御が行われることになる。
【0150】そして、厚紙用の定着スピードVFTで駆
動されている記録材搬送部9gに記録材の先端が到達す
る前に、転写ドラム5aの周速が定着スピードVFTと
同じとなって、記録材が正常に分離、搬送され、厚紙用
の定着スピードVFTで定着される。そして、その記録
材の排紙終了まで待った後(ステップS2010)、次
の記録材に対する画像形成のために、ドラムモータのス
ピードで決定される転写ドラム5aのスピードを画像形
成用であるスピードVPに設定する(ステップS201
1)。
【0151】このような動作を設定枚数分行った後(ス
テップS2012)、画像形成動作を終了する。
【0152】(厚紙モードでの定着(N+1)回転制
御)次に、図27のタイミングチャートを参照すること
により厚紙モードでの定着(N+1)回転制御について
説明する。図27は2枚貼りのときの例であり、同図に
おいて、K1は2枚貼り1枚目の記録材に対するブラッ
クの画像に対応し、K2は2枚貼り2枚目の記録材に対
するブラックの画像に対応する。K1に対する記録材は
定点PTBから吸着され、K2に対する記録材は定点P
TAから吸着されるように制御されている。
【0153】この定着(N+1)回転制御は、前述した
ように、記録材の搬送方向サイズが転写位置から記録材
搬送部先端までの距離LTC(=250mm)よりも大
きく、この間の距離を定着スピードの速度変換領域とし
て用いることができない場合に、転写動作の終了後、転
写ドラム5aを1回転させてから分離動作を行うもので
ある。2枚貼り制御時には、2枚同時に分離動作を行う
ため、用紙紙間も含めて2枚含めた用紙サイズはLTC
よりも大きくなるので、本定着(N+1)回転制御が実
行される。
【0154】このため、2枚貼りの記録材の2枚目にお
ける最終色の転写終了時T1300になるまで待ち、そ
の転写終了タイミングT1300になったときに転写帯
電器5bの高圧をOFFし、転写動作を終了する。次
に、転写ドラム5aの周速を厚紙用の定着スピードVF
Tと同じになるように設定し、この定着スピードVFT
のまま次の回転における分離開始タイミングT1301
になるまで待つ。分離開始タイミングT1301になっ
たときに分離動作を行い、分離動作終了後、分離爪8a
をOFFし、動作を終了する。
【0155】また、この期間で記録材は転写位置を通過
するが、このとき記録材へ転写済みのトナーが再び、感
光ドラム1へ再転写しないように、再転写防止用転写高
圧を出力するように制御している。このとき、転写ドラ
ム5aのスピードは変化しているため、前述した転写ド
ラム基準信号C(T1302,T1303)を基準とし
て、転写高圧の出力タイミング制御を行う。この制御方
法は、従来の画像形成用に構成されていた転写ドラム基
準信号A,Bを基準として転写高圧を制御する公知方法
に比べて格段にタイミング制御性が向上する。
【0156】ところで、このような転写が厚紙モードで
の両面2面目である場合には、前述したように、分離後
の転写シート5fの表面に記録材の1面目の定着オイル
が付着することになるため、図25のステップS200
8においてオイル清掃が必要であると判断し、その定着
オイルが付着した転写シート5fの領域が再び転写位置
に到達する前にオイル清掃制御を行う(ステップS20
09)。結局、厚紙モードでの定着(N+1)回転制御
における両面2面目時には、記録材を分離する毎にオイ
ル清掃制御が行われることになる。
【0157】このようにして、転写ドラム5aが余分に
1回転することによって速度変換領域を構成することに
なり、通常動作の画像形成最大サイズまでの記録材に対
しての厚紙モードでの定着動作が可能となる。また、2
枚貼りの動作でも厚紙モードの実現が可能となる。
【0158】そして、記録材の分離終了まで待ったのち
(ステップS2010)、次の記録材に対する画像形成
のために、転写ドラム5aのスピードを画像形成用のス
ピードVPに設定する(ステップS2011)。これは
本実施の形態では、記録材搬送部9gは定着モータで駆
動されており、転写ドラム5aのスピードの記録材に対
する有効領域が分離動作終了であるため、分離終了時に
感光ドラムモータのスピード設定を画像形成用スピード
であるVPに戻す(T1304)。
【0159】このような動作を設定枚数分行ってから
(ステップS2012)、画像形成動作を終了する。
【0160】(普通紙モードでの定着通常回転制御)前
述した厚紙モードに対して普通紙モードの場合には、画
像形成スピードVPと定着スピードが等しいため、図2
5のステップS2002からステップS2007へと移
行し、「定着通常回転制御」を行う。この定着通常回転
制御では、定着スピードが画像形成スピードVPと等し
いため、転写シート5fに対して連続的に画像形成が行
われ、両面2面目の画像形成であってもオイル清掃制御
は設定枚数分の画像形成終了後に実行される(ステップ
S2013〜S2015)。
【0161】普通紙では、限定枚数分の画像形成後のス
テップS2014においてオイル清掃が必要であると判
断したときに、オイル清掃制御(ステップS2015)
を行ってから制御を終了する。そのオイル清掃は、前述
したように中間トレイ22または記録材トレイ7mから
給紙された両面2面目時に必要と判断される。
【0162】ところで、厚紙モードとは定着スピードが
異なるOHPシートに対する記録モード(OHPモー
ド)では、定着スピードを前述のVFOに設定すれば、
厚紙の場合と同様にOHP用紙に対しての適用も可能で
ある。また、両面2面目で単色モードでない場合には、
定着スピードVFDがプロセススピードVPと異なるた
め、厚紙モード両面2目目と同様なオイル清掃制御を行
えばよい。
【0163】また、記録材の1面目に付着したトナーな
どが2面目の定着時に及ぼす影響を考慮し、両面2面目
時には両面1面目時よりも定着スピードを遅らせるよう
に制御してもよい。このような制御は、普通紙モード、
厚紙モード、あるいはOHPモードの如何に拘わらず実
行することができる。
【0164】(リカバリ制御)次に、このように実現し
た画像形成装置における紙づまり検知(以下、「ジャム
検知」と略す)後のリカバリ制御について図28のフロ
ーチャートを用いて説明する。
【0165】公知のように、ジャムが発生したときは
(ステップS3000)、記録材の搬送を停止し、操作
部704にジャムの発生を表示する(ステップS300
1)。
【0166】その後、つまった記録材を取り除くために
開かれるドアが開閉されたならば(ステップS300
2,S3003)、用紙搬送センサ(図示しない)によ
り記録材が用紙搬送路または転写ドラム5aから取り除
かれたか否かを確認する(ステップS3004)。ここ
で、肯定判定の時は次のステップS3005へ進み、否
定判定の時は最初のステップS3001へ戻る。
【0167】取り除かれた記録材に、両面2面目の用紙
が含まれているときは、停止時の転写シート5fの表面
に、記録材の1面目に形成された画像上の定着オイルが
付着している。そこで、この場合には、ステップS30
05からステップS3006に進み、オイル清掃制御を
行い,かつ転写シート5fの清掃動作を行う。
【0168】一方、取り除かれた記録材に、両面2面目
の用紙が含まれない場合には、オイル清掃制御を行わ
ず、ファーブラシ14とファーバックアップブラシ15
のみによる転写シート5fの清掃を行って(ステップS
3007)、その後、リカバリ動作するように制御する
(ステップS3008,ステップS3009,ステップ
S3010)。
【0169】また、ステップS3005での判断は,オ
イル清掃制御が必要かどうかの判断でもよく、オイル清
掃制御が必要な用紙ジャム検知があった場合は、リカバ
リ制御前にオイル清掃制御を行うことによって、リカバ
リ制御時の定着オイルの感光ドラム1への付着を防止で
きる。
【0170】本実施の形態では、定着スピードや給紙場
所に応じてオイル清掃制御の有無を決定しているため、
これらの判断条件を拡張することによって、全ての場合
におけるリカバリ制御前のオイル清掃制御が可能とな
る。
【0171】(研磨ローラ18の制御)次に、図1に示
す研磨ローラ18の制御について、図29のフローチャ
ートを用いて説明する。
【0172】研磨ローラ18は、対向する研磨ローラバ
ックアップブラシ19と共に動作する。研磨ローラ18
は、ファーブラシ14で清掃しても取れないトナーや用
紙からの付着物を削り落とすために用いられる。そのた
め、研磨ローラ18の外周には紙やすりと同様な効果を
果たす部材が巻き付けられており、この部材により、フ
ァーブラシ14で清掃できない付着物を削り落とすこと
が可能となる。研磨ローラ18の動作は転写シート5f
の寿命に関係するため、例えば、2000枚の画像形成
動作ごとに研磨制御が行われるように制御されている。
【0173】本実施の形態における研磨制御は、研磨ロ
ーラ18と研磨ローラバックアップブラシ19を駆動
し、転写ドラム5aを20回転分回転させることで表現
している。そのため、約数分間の実行時間がかかり、こ
の間の画像形成動作は実行できなくなる。そこで、ユー
ザを拘束する画像形成動作禁止時間を増加させないよう
に、電源投入直後(ステップS4000)の定着ローラ
(9a,9b)が冷えている場合に、この研磨制御を行
うように制御している。このことにより、定着ローラの
温度が画像形成するために必要な温度となる間に研磨制
御を行って、画像形成動作禁止時間の短縮を図ってい
る。
【0174】具体的には、定着上サーミスタ781と定
着下サーミスタ782で検出したそれぞれの定着ローラ
(9a,9b)の検知温度が両方とも100度以下の場
合に、前述した研磨制御を行う(ステップS4001,
S4002)。なお、電源投入時に研磨制御を実行する
か否かの判断は、これだけに限定されるものではなく、
定着ローラの検知温度と研磨実行後の枚数等により研磨
制御の有無を決定すればよい。
【0175】定着ローラが加熱されて、画像形成動作が
可能になり、そして操作部704から所望のモード設定
がされて、スタートキー354が押されると(ステップ
S4003)、前述の画像形成動作を開始する(ステッ
プS4004)。用紙1枚ごとの画像形成動作終了時に
は、研磨制御用カウンタ(図示しない)がディクリメン
トされる(ステップS4005)。
【0176】この動作を設定枚数分繰り返し(ステップ
S4006)、自動原稿送り装置(RDF)400を使
用している場合には、最終原稿に対する設定枚数分の画
像形成動作を繰り返す(ステップS4007,ステップ
S4008)。この時点では、全ての画像形成動作が終
了しているため、画像形成動作に併せてディクリメント
された研磨制御用カウンタをチェックする(ステップS
4006)。このカウンタが0になっている場合には、
前回の研磨動作から所定枚数分の画像形成がされてお
り、研磨動作が必要であることを意味している。そこ
で、そのカウンタが0となっている場合には、研磨動作
を行うための研磨制御を行う(ステップS4009,S
4010)。研磨制御中の画像形成動作はできないた
め、操作部704の表示パネル369にその旨のメッセ
ージを表示しておく。このようにすれば、一連の画像形
成動作として研磨制御をユーザに提供できる。
【0177】次に、ステップS4010での研磨制御の
詳細な内容について、図30のフローチャートを用いて
説明する。研磨制御が開始されたならば(ステップS4
100)、ファーブラシ14だけで転写ドラム5aの1
回転分の清掃を行い、転写シート5f上のトナーを清掃
する(ステップS1404)。その後、研磨ローラ18
と研磨バックアップブラシ19を駆動し(ステップS4
102)、転写シート5fが所定回転分(本例では20
回転分)だけ回転する毎の研磨動作を行う(ステップS
4103)。
【0178】このような所定回転分毎の研磨動作の終了
後は、研磨ブラシ18と研磨バックアップブラシ19の
駆動を停止し(ステップS4104)、再び転写ドラム
5aの1回転分のファーブラシ14のみによる清掃を行
い(ステップS4105)、研磨動作によって生じた削
り粉を清掃する。
【0179】その後、枚数管理用の研磨制御用カウンタ
に初期値である数(本例では2000)を設定し(ステ
ップS4106)、研磨制御を終了する(ステップS4
107)。
【0180】ところで、本例では、前回からの研磨制御
時からの記録材の枚数管理を行うが、前述のファーブラ
シ清掃やオイル清掃の場合にもこのような枚数管理のた
めのカウンタを独立に設けることによって、用紙の種類
を設定する際におけるユーザの設定ミスや、出力済み用
紙をカセットへ追加することによるオイル付着のような
操作ミス等による装置への悪影響も防止可能となる。
【0181】(カール補正500とソータ600の動
作)次に、本実施の形態におけるカール補正部500と
ソータ600についての制御動作の詳細説明を行う。ま
ず最初に、カール補正部500におけるカール補正制御
の概要について説明し、その後にその詳細説明を図31
のフローチャートを参照して行う。
【0182】片面出力された記録材としての用紙は、図
5に示すように、正カール(下に凸状のカール)の状態
で熱ローラ定着器9から排出されることが多い。この用
紙の正カールは、熱ローラ定着器9で加熱、溶融された
トナーが排出後の空冷により収縮することに起因してい
ることがわかっている。また、そのカール量は、画像濃
度(トナー量)、用紙の種類(材質、剛性、厚み、サイ
ズ、すき目方向等)、および周囲の温湿度環境により変
化し、前述の変化要因との間に相関性があることもわか
っている。本実施の形態では、カールの発生要因となる
画像形成装置の処理量としてトナー量を検出し、その検
出量等のデータを用いてカールの補正量を制御する。カ
ールの発生要因となる画像形成装置の処理量としては、
トナー量の他、カールの発生要因となる種々の処理量を
検出してカールの補正量の制御に役立てることができ
る。
【0183】まず、カール発生の具体例として、同一の
画像濃度でのA4サイズの用紙の送り方向を変えた場合
のカールの成長方向について説明する。A4横送りサイ
ズ(送り方向210mm)の場合には、図5に示すよう
に用紙搬送方向に対して直交する辺に平行にカールが成
長し、これに対してA4縦送りサイズ(送り方向297
mm)の場合には、用紙搬送方向に平行な辺にカールが
成長する。これは、前述の用紙のすき目の影響であると
考えられる。
【0184】本発明では、このようなカール成長の要因
に加えて、ソータ600の動作モードやステイプルの有
無と、部分的な画像濃度(トナー量)を総合的に判断
し、最適なカール補正制御を行うことで、結果的に出力
用紙の最終形態での品質の向上を達成するものである。
また、用紙サイズから予想されるすき目も考慮してカー
ル補正制御を行い、カールが完全に除去できないと判断
した場合には、ステイプル動作を禁止することでステイ
プル不良を防止するものである。
【0185】まず最初に、本実施の形態における部分画
像濃度(トナー量)の算出方法について説明する。その
説明を簡単にするため、以下では部分画像濃度(トナー
量)は用紙搬送方向に2分割して算出する例として説明
し、カール補正量を決定する図5中における侵入量X
は、3段階に切り替え可能なものとして説明を行う。
【0186】以下では、図31のフローチャートと図3
2の概念図を用いて説明を行う。図31はカール補正制
御のフローチャートであり、最終色の画像形成が終了し
た時点で制御が開始される(S6000)。
【0187】画像濃度(トナー量)の算出に際しては、
まず、電位センサ12で画像形成時の電位をサンプリン
グし、このサンプリングした電位量を平均化し、その
後、予め実験から得られた電位量とトナー量との関係か
ら、その平均化されたサンプリング電位量をトナー量
(平均トナー量)に変換する。ここでいうトナー量は、
単位面積当たりのトナー量で、均一な濃度であれば、用
紙サイズが変わっても同一の数値を示すものとする。カ
ラー画像(4色)を形成する場合には、トナー量は、マ
ゼンタトナー量、シアントナー量、イエロートナー量、
ブラックトナー量の総和で表現される。
【0188】このトナー量算出の動作は、最終色である
ブラックの画像形成終了後に行い、かつ用紙搬送方向前
半の前半平均トナー量(TNRtop)、用紙搬送方向
後半の後半平均トナー量(TNRbottom)、用紙
搬送方向全域の全平均トナー量(TNRtotal)の
3つのトナー量を計算しておく(S6001)。
【0189】次に、ソータ600に対する積載モードに
応じて、計算した上記トナー量を選択的に使用する。す
なわち、ノンソートビン601に排出を行うノンソート
モードである場合には、整合動作もないため、積載品質
よりも積載量が重要視され、ビンの形状もソートビン6
02と異なっている。このため、ノンソートモードで
は、侵入量Xを決定するためのトナー量として全平均ト
ナー量(TNRtotal)を用いる(S6004)。
【0190】また、ソートモードでかつジョブ終了時に
ステイプルを行うステイプルソートモードでは、ステイ
プルする部分は用紙後半であるため、後半平均トナー量
(TNRbottom)を侵入量Xを決定するためのト
ナー量として用いる(S6005)。
【0191】また、ノンソートモードでもなくステイプ
ルソートモードでもない場合、すなわちソートビン60
2に排出を行うソートモードまたはグループモードであ
る場合には、積載品質向上のために、前半平均トナー量
(TNRtop)と後半平均トナー量(TNRbott
om)の値のいずれか大きい方を侵入量Xを決定するた
めのトナー量として用いる(S6006)。このように
した場合には、特にトナー量に片寄りがある場合のカー
ル補正品質が、全平均トナー量を用いた場合に比べて格
段に向上する。
【0192】以上のようにして、カール補正性能を決定
する侵入量Xを決定するために用いるトナー量が決定す
る。次に、そのトナー量に応じた侵入量Xの決定方法に
ついて、図32を用いて説明する。
【0193】本実施の形態では、侵入量Xは3段階に切
り替え可能であり、これを「侵入量小」と「侵入量中」
と「侵入量大」と表現することにする。カール量は前述
したように、トナー量に比例するため、横軸に総和トナ
ー量をとった場合、侵入量小と侵入量中の切り替え点デ
ータ1と侵入量中と侵入量大の切り替え点データ2が存
在する。また、カール量は用紙サイズやすき目にも依存
するため、各用紙サイズに応じたデータ1とデータ2が
決定している。これを表現したものが、下記の表2であ
る。なお、カール量は用紙種類や厚さ等にも依存してい
るため、画像形成可能な普通紙、OHPシート、または
厚紙等の記録材の種類毎に、下記の表2に対応するデー
タを用意する。
【0194】
【表2】
【0195】この表2から、用紙サイズ毎の侵入量切り
替えスライスデータ1,2を決定し、上述した侵入量決
定用トナー量から侵入量Xを決定する(S6007)。
決定した侵入量Xは、用紙がカール補正部500を通過
毎に設定し、各用紙に対してカール補正制御を行う(S
6008)。
【0196】その後、ステイプルソートであるかどうか
をチェックする(S6009)。ステイプルソートモー
ドで、かつA4縦送りサイズ(送り方向297mm)ま
たはB5縦送りサイズ(送り方向257mm)でない場
合には、最終原稿でかつ最後用紙であることを条件とし
て、ステイプルを実行する。
【0197】一方、ステイプルソートモードで、かつA
4縦送りサイズまたはB5縦送りサイズである場合には
(S6010)、ステイプル禁止判断用として全平均ト
ナー量を記憶しておく(S6011)。本実施の形態の
ように、用紙搬送方向に対してカール補正を行う機構で
は、全体のトナー量が多く、かつA4縦サイズまたはB
5縦サイズの場合には、カール補正制御が用紙に充分に
かかりずらいことがあるため、ここでは、全平均トナー
量をステイプル禁止判断用のデータとして記憶する。
【0198】その後、最終原稿でかつ最終用紙である場
合、すなわちステイプル実行可能タイミングである場合
には(S6012)、先ほど記憶した全平均トナー量の
内の1枚でも所定値を越えているか否かをチェックする
(S6013)。それが所定値を越えている場合には、
ステイプルの品質が保証できないため、ユーザに対し
て、図33に示すように、ステイプルを実行しない旨を
表示パネル369に表示し(S6014)、ステイプル
を実行せずに、動作を終了する。
【0199】なお、本実施の形態では、A4縦サイズま
たはB5縦サイズのステイプル禁止判断のために、1枚
の用紙でも全平均トナー量が所定値を越えるかどうかを
判断したが、ステイプルする用紙束の内、トナー量が所
定値を越える用紙の枚数が所定枚数を越えるか否かで判
断する方法や、ステイプルする用紙束の内、トナー量が
所定量を越える用紙の枚数が占める割合で判断する方法
でも、同様な効果を得ることが可能である。
【0200】[第2の実施の形態]上述の本発明の第1
の実施の形態では、OHPモードでもオイル清掃制御が
行われるが、両面の画像形成が考えにくいOHP用紙で
はオイル清掃を行わないようにすることも可能である。
【0201】[第3の実施の形態]上述の本発明の第1
の実施の形態では、記録材搬送部9gが定着スピードと
同一の搬送スピードであるが、その記録材搬送部9gの
搬送スピードを転写ドラム5aの周速と同一となるよう
に構成しても、本発明の目的は達成可能である。
【0202】この場合には、第1の実施の形態における
記録材の記録材搬送方向サイズPXと比較する距離LT
C(図25のステップS2004を参照)を、転写位置
から定着ローラまでの距離LTFに置き換えることで実
現できる。
【0203】[第4の実施の形態]上述の本発明の第1
の実施の形態では、4色モードでかつ厚紙モードの場合
を示したが、1色・2色・3色モードのいずれかでかつ
厚紙モードの場合でも実現可能である。
【0204】また、記録材に供給する単位時間熱エネル
ギーが比較的小さくてもよい1色モードで、かつ厚紙モ
ードの場合に、定着スピードを低下させなくても定着性
が保証された画像を出力可能であるときは、1色モード
のときにだけ、定着スピードを低下させないで動作させ
ることも可能であり、この場合には、オイル清掃制御は
普通紙と同様の制御で実現すればよい。
【0205】[第5の実施の形態]上述の本発明の第1
の実施の形態では、記録材担持手段として吸着手段を用
いたが、公知のグリッパ手段で構成することも可能であ
る。
【0206】[第6の実施の形態]上述の本発明の第1
の実施の形態では、記録材の種類を設定キーなどを用い
て設定するが、図1のOHP検知センサ51やOHP検
知センサ52を用いることによって、記録材がOHPで
あるか否かを検知することも可能である。これら2つの
OHP検知センサ51,52は、両方とも発光部と受光
部とを有しており、それらの発光部と受光部との間が記
録材によって遮光されることによって、その記録材の通
過を検知するものであり、OHPは、その構成上、その
先端部のみが遮光をして途中からは遮光をしないように
なっているため、このような特性を利用してOHPであ
るか否かの検知が可能である。本実施の形態の画像形成
装置で使用されるOHPを図34に示す。図34におい
てSは遮光帯である。このように、OHPの特性を利用
することによって、OHP検知によるオイル除去制御や
画像形成制御が自動的に実行できることになる。
【0207】[第7の実施の形態]上述の本発明の第1
の実施の形態では、転写高圧制御に加速制御を用いた
が、この加速制御を吸着高圧や内帯電器や外帯電器の制
御に適用しても構わない。
【0208】[第8の実施の形態]上述の本発明の第1
の実施の形態では、転写帯電器にコロナ帯電器を用いた
が、接触帯電装置、例えば導電ブラシ帯電器を用いても
よい。
【0209】[その他の実施の形態]なお、本発明は、
複数の機器(例えば、ホストコンピュータ、インターフ
ェース機器、リーダ、プリンタなど)から構成されるシ
ステムに適用しても、1つの機器からなる装置(例え
ば、複写機、ファクシミリ装置など)に適用してもよ
い。
【0210】また、本発明の目的は、前述した実施の形
態の機能を実現するソフトウエアのプログラムコードを
記録した記録媒体(記憶媒体)を、システムあるいは装
置に供給し、そのシステムあるいは装置のコンピュータ
(またはCPUやMPU)が記録媒体に格納されたプロ
グラムコードを読み出し実行することによっても、達成
されることはいうまでもない。
【0211】この場合、記録媒体から読み出されたプロ
グラムコード自体が前述した実施の形態の機能を実現す
ることになり、そのプログラムコードを記憶した記憶媒
体は本発明を構成することになる。
【0212】プログラムコードを供給するための記録媒
体としては、例えば、フロッピーディスク、ハードディ
スク、光ディスク、光磁気ディスク、CD−ROM、C
D−R、磁気テープ、不揮発性のメモリカード(ICメ
モリカード) 、ROM(マスクROM、フラッシュEE
PROMなど)などを用いることができる。
【0213】また、コンピュータが読み出したプログラ
ムコードを実行することにより、前述した実施の形態の
機能が実現されるだけでなく、そのプログラムコードの
指示に基づき、コンピュータ上で稼動しているOS(オ
ペレーティングシステム)などが実際の処理の一部また
は全部を行ない、その処理によって前述した実施の形態
例の機能が実現される場合も含まれることは言うまでも
ない。
【0214】さらに、記憶媒体から読み出されたプログ
ラムコードが、コンピュータに挿入された機能拡張ボ−
ドやコンピュータに接続された機能拡張ユニットに備わ
るメモリに書き込まれた後、そのプログラムコードの指
示に基づき、その機能拡張ボードや機能拡張ユニットに
備わるCPUなどが実際の処理の一部または全部を行な
い、その処理によって前述した実施の形態の機能が実現
される場合も含まれることは言うまでもない。
【0215】
【発明の効果】以上説明したように、本発明によれば、
画像形成装置における各制御部位に対して画像形成スピ
ードによって影響を受けるものに対して、専用のセンサ
を設け、このセンサの出力に応じてI/Oや高圧を制御
するので、記録材の厚みに応じて定着スピードを可変す
る際にも、この制御に呼応して各種のI/Oや高圧のタ
イミングを記録材等の所望位置に対して正確に出力する
ことができ、かつ装置の個体差を含めて制御しているた
め、安定した記録材搬送や高品質画像形成が可能とな
る。
【0216】また、本発明によれば、個々のタイミング
調整機能の付加が不要となり、コストダウンが達成可能
となる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の一実施の形態としてのカラー画像形成
装置の内部構成を示す概略断面図である。
【図2】図1の転写ドラム5aに対する1枚貼り制御
(図2(a))と2枚貼り制御(図2(b))の相違を
示す模式図である。
【図3】図1の転写ドラム5aと感光ドラム1の位置関
係を示す模式図である。
【図4】図1のカラー画像形成装置における転写基準信
号のタイミングを示すタイミングチャートである。
【図5】図1のカラー画像形成装置の出力側に連結する
カール補正部の要部の構成を示す斜視図である。
【図6】図1のカラー画像形成装置の出力側に接続され
るカール補正部および排紙後処理部の内部構成を示す概
略断面図である。
【図7】図6の排紙後処理部の要部の構成を示す斜視図
である。
【図8】図6の排紙後処理部の動作モードを説明する概
念図である。
【図9】図6の原稿台ガラスにセットされた原稿とステ
イプル位置との関係を示す模式図である。
【図10】図6の自動原稿送り装置にセットされた原稿
とステイプル位置との関係を示す模式図である。
【図11】図1のカラー画像形成装置の制御系の回路構
成を示すブロック図である。
【図12】図11の画像処理部の詳細な回路構成を示す
ブロック図である。
【図13】図12のリーダ階調補正回路における入力/
出力信号の階調補正特性の一例を示すグラフである。
【図14】図12のプリンタ階調補正回路における入力
/出力信号の階調補正特性の一例を示すグラフである。
【図15】図11の操作部の配置構成を示す概略平面図
である。
【図16】図1のカラー画像形成装置の距離関係を示す
模式図である。
【図17】本発明の一実施の形態における記録材に対す
る高圧制御タイミングを示すタイミングチャートであ
る。
【図18】図11の高圧制御部770の構成を示す回路
図である。
【図19】本発明の一実施の形態における転写制御のタ
イミングを示すタイミングチャートである。
【図20】本発明の一実施の形態における転写加速制御
のタイミングを示すタイミングチャートである。
【図21】図1のカラー画像形成装置における最終紙の
最終色転写動作開始から画像形成動作停止までの動作を
示すフローチャートである。
【図22】図21のフローチャートにおいて定着(N)
回転制御によって1枚貼り制御を行ったときの制御タイ
ミングを示すタイミングチャートである。
【図23】図21のフローチャートにおいて定着(N+
1)回転制御によって1枚貼り制御または2枚貼り制御
を行ったときの制御タイミングを示すタイミングチャー
トである。
【図24】図21のフローチャートにおいて適用可能な
転写ドラム清掃動作を示すフローチャートである。
【図25】図1のカラー画像形成装置における定着制御
の制御動作を示すフローチャートである。
【図26】図25のフローチャートにおいて厚紙モード
での定着(N)回転動作の制御タイミングを示すタイミ
ングチャートである。
【図27】図25のフローチャートにおいて厚紙モード
での定着(N+1)回転動作の制御タイミングを示すタ
イミングチャートである。
【図28】図1のカラー画像形成装置におけるジャム時
の処理動作を示すフローチャートである。
【図29】図1のカラー画像形成装置における研磨制御
処理の動作を示すフローチャートである。
【図30】図29の研磨制御の詳細を示すフローチャー
トである。
【図31】図6のカール補正部と排紙後処理部の制御動
作を示すフローチャートである。
【図32】図6のカール補正部の制御量とトナーの検出
量との関係を説明する概念図である。
【図33】本発明の一実施の形態において、ステイプル
を実行しない旨を表示パネル369に表示する一例を示
す平面図である。
【図34】図1のカラー画像形成装置において使用可能
なOHP用紙上の遮光箇所の一例を示す平面図である。
【符号の説明】
1 感光ドラム 2 帯電器 4 現像装置 5 転写装置 5a 転写ドラム 5f 記録材担持シート(転写シート) 5h 分離帯電器 7 記録材カセット 7m 記録材トレイ 8a 分離爪 8b 分離押し上げコロ 9 熱ローラ定着器 9a,9b 定着ローラ 9g 記録材搬送部 12 電位センサ 14 ファーブラシ 15 ファーバックアップブラシ 16 オイル清掃ローラ 17 オイル清掃バックアップブラシ 18 研磨ローラ 19 研磨ローラバックアップブラシ 22 中間トレイ 201 リーダ部 202 プリンタ部 203 画像処理部 354 スタートキー 369 表示パネル 400 自動原稿送り装置(RDF) 500 排紙カール補正部 600 排紙後処理部(ソータ) 602 ソートビン 701 プリンタコントローラ 704 操作部 761 感光ドラムモータドライバ 763 温度センサ 764 湿度センサ 770 高圧制御部
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き Fターム(参考) 2H027 DA11 DA14 DA38 DC02 DC03 DC04 DC10 EA03 EB06 ED24 ED25 EE01 EE03 2H032 BA12 BA13 BA16 BA21 CA02 CA13 CA14 9A001 EE05 FF02 HH27 HH28 HH31 JJ35 KK15 KK37 KK42 LL02 LL09

Claims (16)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 記録材の種類により画像形成スピードを
    変化させる画像形成装置において、 画像形成スピードによって影響を受ける各制御部位に対
    してそれぞれ所定の制御位置を検出するセンサを設け、
    該センサの出力タイミングに応じてI/Oや高圧の出力
    タイミングを制御することを特徴とする画像形成装置。
  2. 【請求項2】 記録材の種類により画像形成スピードを
    変化させる画像形成装置において、 記録材を担持する記録材担持手段と、 前記記録材担持手段に担持された前記記録材に対する制
    御位置を検知可能なセンサと、 前記センサからの検知出力に応じて前記記録材の位置を
    予測する予測手段と、 前記記録材担持手段に担持された前記記録材上にトナー
    像を転写する転写手段と、 前記転写手段に対し2種類以上の転写高圧制御データを
    設定可能な転写高圧設定手段と、 前記記録材担持手段の位置を検出する位置検出手段と、 一定時間を計時する時間計数手段と、 前記予測手段で予測された前記記録材の位置と前記位置
    検出手段で検出した前記記録材担持手段の位置とに応じ
    たタイミングで前記転写高圧設定手段に第1のデータを
    設定し、該第1のデータの設定時から前記時間計数手段
    で所定時間だけ計時した後に、前記転写高圧設定手段に
    第2のデータを設定する制御手段とを具備したことを特
    徴とする画像形成装置。
  3. 【請求項3】 前記制御手段は、前記記録材先端の転写
    位置通過時間の一定時間前に立ち上がる転写ドラム基準
    信号の立ち上がりから、前記記録材担持手段である転写
    ドラム上での転写ドラム基準信号投影位置から先端余白
    途中の加速電流用設定位置までの所定距離分だけドラム
    モータクロックを計数した後、前記第1のデータである
    加速用電流設定値を前記転写高圧設定手段に出力し、次
    に該加速制御開始設定時から前記時間計数手段で計数し
    た加速設定終了時間後に前記第2のデータである所定の
    実行転写電流設定値を前記転写高圧設定手段に出力する
    ことを特徴とする請求項2に記載の画像形成装置。
  4. 【請求項4】 前記加速用電流設定値や前記加速設定終
    了時間は、前記記録材の種類、温度センサや湿度センサ
    の出力、転写回数すなわち転写色に応じて最適に制御さ
    れることを特徴とする請求項3に記載の画像形成装置。
  5. 【請求項5】 前記記録材担持手段である転写ドラムの
    スピードを定着スピードと同様に可変できる構成とし、
    該定着スピードを画像形成スピードよりも遅くしなくて
    はならないときには、最終色の転写終了後は、前記転写
    ドラムのスピードを前記定着スピードにまで減速する手
    段を有することを特徴とする請求項2ないし4のいずれ
    かに記載の画像形成装置。
  6. 【請求項6】 前記記録材担持手段である転写ドラム上
    の転写位置から記録材搬送部の先端位置までの距離より
    も前記記録材の搬送方向サイズが大きい場合には、前記
    転写ドラムを余分に1回転させ、その後の分離動作のタ
    イミングで前記記録材の分離動作をさせる手段を有する
    ことを特徴とする請求項2ないし5のいずれかに記載の
    画像形成装置。
  7. 【請求項7】 厚紙モードでの画像の形成時には、各前
    記記録材に対する最終色の転写動作終了毎に前記記録材
    担持手段に対しオイル清掃制御を実施する手段を有する
    ことを特徴とする請求項2ないし6のいずれかに記載の
    画像形成装置。
  8. 【請求項8】 前記画像形成装置は、電子写真方式のレ
    ーザビームプリンタ、または該レーザビームプリンタを
    内蔵する電子機器であることを特徴とする請求項2ない
    し7のいずれかに記載の画像形成装置。
  9. 【請求項9】 前記画像形成装置は、電子写真方式のL
    EDプリンタ、または該LEDプリンタを内蔵する電子
    機器であることを特徴とする請求項2ないし7のいずれ
    かに記載の画像形成装置。
  10. 【請求項10】 記録材の種類により画像形成スピード
    を変化させる画像形成方法において、 画像形成スピードによって影響を受ける各制御部位に対
    してそれぞれ所定の制御位置を検出し、該検出のタイミ
    ングに応じてI/Oや高圧の出力タイミングを制御する
    ことを特徴とする画像形成方法。
  11. 【請求項11】 前記検出のタイミングに応じて、転写
    高圧設定手段に第1のデータを設定し、該第1のデータ
    の設定時から時間計数手段で所定時間だけ計時した後
    に、前記転写高圧設定手段に第2のデータを設定する工
    程を有することを特徴とする請求項10に記載の画像形
    成方法。
  12. 【請求項12】 前記工程は、前記記録材先端の転写位
    置通過時間の一定時間前に立ち上がる転写ドラム基準信
    号の立ち上がりから、前記記録材を担持する転写ドラム
    上での転写ドラム基準信号投影位置から先端余白途中の
    加速電流用設定位置までの所定距離分だけドラムモータ
    クロックを計数した後、前記第1のデータである加速用
    電流設定値を前記転写高圧設定手段に出力し、次に該加
    速制御開始設定時から前記時間計数手段で計数した加速
    設定終了時間後に前記第2のデータである所定の実行転
    写電流設定値を前記転写高圧設定手段に出力することを
    特徴とする請求項11に記載の画像形成方法。
  13. 【請求項13】 前記加速用電流設定値や前記加速設定
    終了時間は、前記記録材の種類、温度センサや湿度セン
    サの出力、転写回数すなわち転写色に応じて最適に制御
    されることを特徴とする請求項12に記載の画像形成方
    法。
  14. 【請求項14】 前記転写ドラムのスピードを定着スピ
    ードと同様に可変できる構成とし、該定着スピードを画
    像形成スピードよりも遅くしなくてはならないときに
    は、最終色の転写終了後は、前記転写ドラムのスピード
    を前記定着スピードにまで減速する工程を有することを
    特徴とする請求項12または13に記載の画像形成方
    法。
  15. 【請求項15】 前記転写ドラム上の転写位置から記録
    材搬送部の先端位置までの距離よりも前記記録材の搬送
    方向サイズが大きい場合には、前記転写ドラムを余分に
    1回転させ、その後の分離動作のタイミングで前記記録
    材の分離動作をさせる工程を有することを特徴とする請
    求項12ないし14のいずれかに記載の画像形成方法。
  16. 【請求項16】 厚紙モードでの画像の形成時には、各
    前記記録材に対する最終色の転写動作終了毎に前記記録
    材担持手段に対しオイル清掃制御を実施する工程を有す
    ることを特徴とする請求項12ないし15のいずれかに
    記載の画像形成方法。
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