JP2000111486A - 西瓜の外観検査による空洞果判定方法と装置 - Google Patents

西瓜の外観検査による空洞果判定方法と装置

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JP2000111486A JP10279235A JP27923598A JP2000111486A JP 2000111486 A JP2000111486 A JP 2000111486A JP 10279235 A JP10279235 A JP 10279235A JP 27923598 A JP27923598 A JP 27923598A JP 2000111486 A JP2000111486 A JP 2000111486A
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 外観を撮像しそのデータを解析して空洞果を
検出する西瓜の外観検査による空洞果判定装置を提供す
る。 【解決手段】 西瓜のつる付け根部または花落ち部を照
明して撮像し、ほぼ円形に光った画像が得られるときは
内部は空洞果ではないと判定し、リング状に光った画像
が得られるときは空洞果と判定する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、西瓜の外観検査か
ら内部の鬆の存在の有無を検出する方法と装置に関す
る。
【0002】
【従来の技術】全国の農協または生産者組合の西瓜集出
荷施設などでは、西瓜の品質を専門の判定員によって、
外形、きず、内部の空洞などを総合的に評価している。
この評価によって、西瓜に等級付けされ出荷される。西
瓜の等級評価は外観に問題がある場合、例えばきず、外
形などはその程度によって、明らかに減点評価できる
が、内部が空洞のある空洞果の場合、熟練者による打音
検査などが行われるが、その判定は極めて困難である。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】X線検査装置を用いて
西瓜内部の透過画像を撮影すればかなり正確に鬆を検出
できるが、食品にX線を照射することは消費者に悪印象
を与えるため採用できない。また超音波検査でもかなり
正確に鬆を検出できるが、超音波の場合、西瓜の表面に
粘度の高い検査液を塗布し、検査後拭い去る必要があ
り、このため検査時間が長くなることと、食品にこのよ
うな検査液を塗ることは好ましくない。
【0004】本発明は、上述の問題点に鑑みてなされた
もので、外観を撮像しそのデータを解析して空洞果を検
出する西瓜の外観検査による空洞果判定装置を提供する
ことを目的とする。
【0005】
【課題を解決するための手段】上記目的を達成するため
請求項1の発明では、西瓜のつる付け根部または花落ち
部を照明して撮像し、ほぼ円形に光った画像が得られる
ときは内部は空洞果ではないと判定し、リング状に光っ
た画像が得られるときは空洞果と判定する。
【0006】西瓜の内部に鬆のある空洞果実の場合、つ
るの付け根部と花落ち部がへこむ場合が多いのでこれら
の場所の形状を調べる。これらの場所に照明を当て撮像
した画像は、へこみがなく球状の場合、ほぼ円形に光っ
た画像が得られ、へこみがある場合リング状に光った画
像が得られる。このリング状の画像のときに内部に空洞
果実があると判定する。
【0007】請求項2の発明では、西瓜のつる付け根部
または花落ち部を照明する照明装置と、この照明装置で
照明されたところを撮像する撮像装置と、この撮像装置
からの画像より2値画像を生成する画像処理装置と、こ
の2値画像に円形が表れている場合内部は空洞果ではな
いと判定し、リング状の画像が表れている場合内部は空
洞果と判定する判定装置とを備える。
【0008】照明装置で西瓜のつるの付け根部または花
落ち部を照明し、この場所を撮像装置で撮像する。画像
処理装置は撮像された画像を2値画像とし、判定装置は
この2値画像に円形が表れている場合内部は空洞果では
ないと判定し、リング状の画像が表れている場合内部は
空洞果と判定する。
【0009】請求項3の発明では、前記判定装置はリン
グ状画像の最大内径を測定し、所定の基準以上のとき空
洞果であると判定する。
【0010】リングの最大内径と鬆の大きさには相関関
係があるので、このリング最大内径が所定の基準値以上
のとき空洞果と判定する。
【0011】請求項4の発明では、前記画像処理装置は
前記2値画像がリングの切れた画像となっていたとき
は、太らせ処理によりリングになったときの画像を作成
し、前記判定装置は太らせ処理によるリング状画像の最
大内径を測定し、所定の基準以上のとき空洞果であると
判定する。
【0012】リングが西瓜表面の凹凸により切れた状態
の場合がある。このときは太らせ処理をしてリングにな
ったときのリング最大内径を求め、この値が太らせ量を
考慮した所定の基準以上のとき空洞果であると判断す
る。
【0013】
【発明の実施の形態】以下、本発明の実施形態を図面を
参照して説明する。図1は本実施形態の構成を示す。西
瓜1のつるの付け根部または花落ち部が上方になるよう
にし、この上方にリング状の照明器2を設ける。本実施
形態では蛍光灯の高周波点灯装置を用いたが、この照明
は特別なものは必要なく、普通の照明でよい。この照明
器2は、西瓜1で正反射した光がテレビカメラ3に入射
するように配置される。テレビカメラ3は西瓜1からの
正反射光を撮像する。ビデオキャプチャーカード4はテ
レビカメラ3の撮像した画像データをアナロクデータか
らデジタルデータに変換しメモリに格納するもので、こ
れを用いることにより通常のパーソナルコンピュータで
画像処理が可能になる。パーソナルコンピュータ5はビ
デオキャプチャーカード4から画像データを読み出し、
2値画像として西瓜1のつるの付け根部または花落ち部
のへこみを調べ、空洞果を検出する。
【0014】図2は鬆のない正常な西瓜1の断面図であ
る。西瓜1は頂部のつるの付け根部11から底部の花落
ち部12に縞模様が続いている。内部は通常赤い果実1
3の中にたね14が分散している。中に鬆15のない正
常な西瓜1はつるの付け根部11と底部の花落ち部12
はへこんでいない。図3は鬆のある西瓜1の断面図であ
る。中に鬆15のある西瓜1は、つるの付け根部11と
花落ち部12がへこんでいる。
【0015】図4はへこみのない正常な西瓜のつるの付
け根部11の画像を示す。つるの付け根部11は光を反
射してほぼ円く光った画像となって表れる。これは花落
ち部12も同様である。
【0016】図5はへこみのある西瓜のつるの付け根部
11の画像を示す。つるの付け根部11はへこみの周囲
が光を反射し、へこみの部分が暗くなってリング状画像
17となって表れる。これは花落ち部12も同様であ
る。
【0017】図6は図4、図5の画像の2値画像を示
す。(A)は図4の2値画像であり、2値化のしきい値
として中央の円形を他と明確に区別する値を用いる。
(B)は図5の2値画像であり、2値化のしきい値とし
て中央のリングを他と明確に区別する値を用いる。
【0018】西瓜1のつるの付け根部11または花落ち
部12が図6(A)に示すように円形の場合は内部は鬆
のない正常な西瓜と判断する。また、図6(B)のよう
にリングの場合はリングの最大内径が所定値以上のとき
空洞果(鬆のある状態)であると判断する。
【0019】図7はリングの内径と鬆の大きさの関係を
示す図である。横軸はサンプル番号を示し、縦軸は鬆の
最大長さを単位mmで示す。リング内径は最大内径を示
す。リング最大内径が大きくなると、鬆の最大長さも大
きくなる。鬆のないサンプル1と2でも小さな内径のリ
ングが表れている。本実施形態では最大リング内径が2
0mm以上の場合空洞果と判断している。しかしこの値
は適宜設定することができる。
【0020】図8はリングに切れ目がある場合の処理を
示す図である。へこみ部の局部的な形状変化により、
(A)に示すようにリングとならず切れ目の入った場合
が表れることがある。この場合、次のいずれかにより空
洞果の判断をする。 切れ目にかからない位置での最大リング内径に基づ
き判断する。 (B)に示すように切れ目がなくなるまで太らせ処
理し、このときの最大リング内径より太らせたことによ
るリング内径の減少を修正した値に基づき判断する。 (B)に示すように太らせ処理をし、(C)に示す
ように太らせた分細らせ処理をし、この状態の最大リン
グ内径に基づき判断する。
【0021】
【発明の効果】以上の説明より明らかなように、本発明
は、西瓜のつるの付け根または花落ち部に生じるへこみ
と内部の鬆との関係を調べ、このへこみはリング状の画
像として表れることを見い出し、このリング内径から空
洞果のある西瓜を精度よく判定することができる。また
西瓜に対してなんの影響も与えず、かつ迅速に判断する
ことができるので、西瓜の出荷検査のように大量の西瓜
を短時間で鬆の有無を判定するような検査には適してい
る。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の実施形態の構成を示す図である。
【図2】正常な西瓜の内部を示す図である。
【図3】鬆のある西瓜の内部を示す図である。
【図4】正常な西瓜のつるの付け根部または花落ち部の
画像である。
【図5】鬆のある西瓜のつるの付け根部または花落ち部
の画像である。
【図6】図4及び図5の2値画像である。
【図7】つるの付け根部または花落ち部のリング内径と
鬆の大きさの関係を示す図である。
【図8】リングに切れ目のある場合の判定処理を説明す
る図である。
【符号の説明】
1 西瓜 2 照明器 3 テレビカメラ 4 ビデオキャプチャーカード 5 パーソナルコンピータ 11 つるの付け根部 12 花落ち部 13 果実 14 たね 15 鬆(空洞部) 16 円形画像 17 リング状画像
フロントページの続き Fターム(参考) 2F065 AA52 AA61 BB07 BB23 DD00 DD06 FF02 FF04 FF26 FF42 GG02 GG03 HH02 JJ19 KK01 QQ03 QQ04 QQ23 SS13 TT03 2G051 AA05 AB06 AB20 CA04 CB01 EA11 EB01

Claims (4)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 西瓜のつる付け根部または花落ち部を照
    明して撮像し、ほぼ円形に光った画像が得られるときは
    内部は空洞果ではないと判定し、リング状に光った画像
    が得られるときは空洞果と判定することを特徴とする西
    瓜の外観検査による空洞果判定方法。
  2. 【請求項2】 西瓜のつる付け根部または花落ち部を照
    明する照明装置と、この照明装置で照明されたところを
    撮像する撮像装置と、この撮像装置からの画像より2値
    画像を生成する画像処理装置と、この2値画像に円形が
    表れている場合内部は空洞果ではないと判定し、リング
    状の画像が表れている場合内部は空洞果と判定する判定
    装置とを備えたことを特徴とする西瓜の外観検査による
    空洞果判定装置。
  3. 【請求項3】 前記判定装置はリング状画像の最大内径
    を測定し、所定の基準以上のとき空洞果であると判定す
    ることを特徴とする請求項2記載の西瓜の外観検査によ
    る空洞果判定装置。
  4. 【請求項4】 前記画像処理装置は前記2値画像がリン
    グの切れた画像となっていたときは、太らせ処理により
    リングになったときの画像を作成し、前記判定装置は太
    らせ処理によるリング状画像の最大内径を測定し、所定
    の基準以上のとき空洞果であると判定することを特徴と
    する請求項2記載の西瓜の外観検査による空洞果判定装
    置。
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JP2000155098A (ja) * 1998-11-24 2000-06-06 Nireco Corp 西瓜外観検査装置
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JP2020101408A (ja) * 2018-12-20 2020-07-02 株式会社クボタ 解析装置及び解析システム

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