JP3454142B2 - 半田付け検査装置 - Google Patents
半田付け検査装置Info
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Description
【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は半田付け検査装置に
関し、特に半田付け部の非貫通あるいは貫通の「穴空
き」を簡易かつ確実に判定できる半田付け検査装置に関
する。 【0002】 【従来の技術】回路基板の使用環境によっては、半田付
け部に極く小さな「穴空き」があると、ここからクラッ
クを生じて導通不良の原因になることがある。そこで、
例えば特開平8−145903号公報には、半田付け部
の「穴空き」を検査する検査方法が提案されている。こ
れは、全照明、下方照明、上方照明と切り換えて半田付
け部を照明し、各照明時における正常半田付け部の濃度
および濃度差基準値を予め記憶する。そして、全照明の
下での検査半田付け部の画像濃度値と濃度基準値を比較
するとともに、さらに下方照明と上方照明の下での上記
検査半田付け部の画像濃度差値と濃度差基準値を比較し
て「穴空き」の判定を行うものである。 【0003】 【発明が解決しようとする課題】しかしながら、上記従
来の「穴空き」検査方法では、照明の切り換えが必要で
あるとともに、判定手順も複雑であり、検査の手間とコ
ストを要するという問題があった。 【0004】そこで、本発明はこのような課題を解決す
るもので、照明切換えの手間を要さず、簡単な判定手順
で確実に半田付け部の「穴空き」を検査することができ
る半田付け検査装置を提供することを目的とする。 【0005】 【課題を解決するための手段】上記目的を達成するた
め、本第1発明では、プリント基板(2)のスルーホー
ル(21)内に挿入されたディスクリート部品(1)の
リード(11)をプリント基板(2)上の電極に接続固
定している半田付け部の検査装置であって、半田付け部
(3)の画像を得る撮像手段(8)と、正常な半田付け
部(3)の裾部(31)とリード(11)の頂面以外の
一般部(33)からは撮像手段(8)へ反射光が殆ど戻
らない角度で上記半田付け部(3)へ光を照射する照明
手段(5)と、撮像手段(8)により得られた画像のう
ち一般部(33)に対応する画像部分(C3)中に所定
値以上の輝度値を示す所定面積以上の連続領域(C4)
がある場合に「穴空き」有りと判定する判定手段(6,
ステップ105)とを具備している。 【0006】本第1発明において、正常な半田付け部で
は反射光が殆ど戻らない角度で光を照射しても、非貫通
の「穴空き」がある半田付け部では当該「穴空き」の内
周面で光が反射を繰り返して散乱させられ、撮像手段に
反射光が戻る。この結果、撮像手段で得られた画像中に
所定値以上の輝度値を示す所定面積以上の連続領域が生
じる。したがって、このような連続領域が生じたことを
検出することにより、非貫通の「穴空き」の存在を判定
することができる。本発明によれば、照明切換えの手間
を要さず、かつ簡易な判定手順で確実に「穴空き」を検
出することができる。 【0007】 【0008】 【0009】なお、上記カッコ内の符号は、後述する実
施形態に記載の具体的手段との対応関係を示すものであ
る。 【0010】 【発明の実施の形態】(第1実施形態)図1には半田付
け検査装置の全体構成を示す。図において、ディスクリ
ート部品1はそのリード11がプリント基板2のスルー
ホール21内に挿入されて、半田付け部3によってプリ
ント基板2上の電極(図示略)に接続固定されている。
プリント基板2は移動テーブル4上に載置されており、
プリント基板2上に半田付けされた多数のディスクリー
ト部品1のうち検査対象となるものが、詳細を後述する
照明装置5の直下に移動テーブル4によって移送され位
置決めされる。この移動テーブル4はX軸ステージ41
とY軸ステージ42で構成されて、プリント基板2を二
次元のX−Y平面上で位置決めすることができる。X軸
ステージ41とY軸ステージ42は位置決め回路72の
出力によりサーボ制御されている。 【0011】照明装置5は複数の円環状照明リング51
〜53(図1は3段で示すが、実際には12段設けられ
る)を有し、これら照明リング51〜53は上下方向へ
間隔をおいて同心状に配設されるとともに、上方へ向か
うにつれて小径となっている。各照明リング51〜53
は周方向へ4区画され、各区画毎に多数の発光ダイオー
ドが設けられている。照明リング51〜53はそれぞれ
照明制御回路71へ接続され、照明制御回路71は各照
明リング51〜53の各区画毎に、発光ダイオード群を
通電発光させることができる。本実施形態では、最上段
の照明リング53はプリント基板2の位置合わせ時に使
用され、半田付け検査では下段の照明リング51,52
を全灯点灯して使用する。これら照明リング51,52
によって半田付け部3は仰角80°と85°の高角度光
で照射される。 【0012】検査対象となるディスクリート部品1はそ
のリード11(すなわちスルーホール21)が照明装置
5の中心軸上に位置決めされており、照明リング51,
52から発する高角度の照明光L1 が、図2に示すよう
に、リード11の半田付け部3へ入射する。半田付け部
3は、図示するように、なだらかな裾部31から急峻な
頂部32へと立ち上がる山型断面を有し、高角度で入射
した光L1 は、リード11の頂面と半田付け部3の裾部
31での反射光L2 ,L3 のみが上方へ向かい、半田付
け部3の一般部33斜面で反射された光L4 は上方へは
向かわない。 【0013】図1において、照明装置5の上方にはその
中心軸上にCCDカメラ等の撮像装置8が設けてあり、
撮像装置8は上記半田付け部3の画像を得る。撮像装置
8で得られた画像は、データ処理装置6の情報処理部6
2からの指令によりその画像処理部61へ送られ、後述
する処理がなされる。データ処理装置6はパーソナルコ
ンピュータ等で構成され、内部にCPU、ビデオRAM
を含む各種メモリ、およびI/Oインターフェース等を
有するとともに、モニタやプリンタ等が接続されてい
る。画像処理部61および情報処理部62はソフトウエ
アによって実現されており、情報処理部62は既述の照
明制御回路71や位置決め回路72の作動を制御すると
ともに、画像処理部61における各半田付け部3の検査
結果をモニタ上へ表示し、あるいはプリントアウトす
る。 【0014】ここで、上記画像処理部6に取り込まれた
正常な半田付け部3の画像を図3に示す。図において、
検査領域L内にはスルーホール21(図2)周囲の電極
10の大きさに等しい円形領域Cがあり、この円形領域
Cの外方はプリント基板2に対応する部分であるから反
射光が弱く、輝度の低い領域(図3中、斜線で示す)と
なっている。円形領域Cのうち、半田付け部3の裾部3
1に対応する外周部C1 は既述のように反射光L3 が多
く、また、円形領域Cの中心部C2 もリード11の頂面
からの反射光L2 が多いため、これらの部分は輝度の高
い領域(図3中、白抜きで示す)となる。そして、半田
付け部3の一般部33に対応する、円形領域Cの残った
部分C3 は、反射光が少ないことにより輝度の低い領域
となる(図3中、斜線で示す)。 【0015】以下、データ処理装置6の画像処理部にお
ける半田付け検査の手順を図4を参照しつつ説明する。
図4のステップ101で、80°および85°の高角度
照明を行う照明リング51,52(図1)を点灯し、続
くステップ102で撮像装置8で得られた画像を取り込
む。ステップ103では取り込んだ画像にマスキング処
理を行う。これは図5に示すように、検査領域Lのう
ち、高角度光を上方へ反射する半田付け部3の裾部31
とリード11の頂面に対応する高輝度領域C1 ,C2
(図3参照)にマスクをかけて(図5の細斜線)検査対
象から除外する。 【0016】図4のステップ104では上記画像中のノ
イズを除去する。このノイズ除去は、高輝度の孤立した
画素があった場合にこれを低輝度画素に置き換えること
によって行う。ステップ105では、連続した高輝度領
域があった場合にその画素数(面積)をカウントし、画
素数が所定値S以上であれば「穴空き」有りと判定し
(ステップ106)、画素数が所定値Sよりも小さけれ
ば「穴空き」無しと判定する。 【0017】これは、図6に示すように、半田付け部3
の一般部33斜面に外方へ開放するブローホール等の微
小な非貫通穴34があると、ここへ入射する高角度光L
1 のみは非貫通穴34の内周面で反射を繰り返して上方
へ戻る反射光L5 となる。このため、このような非貫通
穴34が生じていると、図5に示すように、画像中の半
田付け部3の一般部33に対応する低輝度領域C3 に、
一定以上の大きさの高輝度領域C4 が生じる。発明者の
実験によれば、非貫通穴34が0.2mmφ程度の極く
小さなものであっても、高輝度領域C4 は10画素の範
囲にわたる比較的大きなものとなる。そこで、上述した
ように、ステップ105で画像内に所定画素数S以上の
連続した高輝度領域が生じている場合には非貫通穴34
があるものとして「穴空き」有りと判定することができ
る。 【0018】(第2実施形態)本実施形態では、ディス
クリート部品1を半田付けしたプリント基板2を図7に
示すような箱状架台9の開口部91を閉鎖するように位
置させる。この箱状架台9は第1実施形態で説明したの
と同様の移動テーブル4(図1参照)上に置かれる。箱
状架台9内には多数の発光ダイオード92を設けた基板
93が底壁に沿って設けてあり、これら発光ダイオード
92から発せられる光L6 によって半田付け部3が反対
面側(下側)から照明されている。本実施形態では第1
実施形態における照明リング51〜53(図1)に代え
て、発光ダイオード92の点灯が照明制御回路71(図
1)で制御される。他の構成は第1実施形態と同様であ
る。なお、本実施形態では、ディスクリート部品1のリ
ード11は先端111が斜めに屈曲させられて、いわゆ
るクリンチされている。 【0019】本実施形態において、半田付け部3に図7
に示すようなリード11に沿った貫通穴35があると、
下方の発光ダイオード92から発した光L6 が図8に示
すように貫通穴35を通って、その上側開口縁で回折さ
れて拡散しつつ上方へ向かう(L6 ´)。この場合、撮
像装置8で得られる画像は図9に示すように、電極10
(図2参照)に対応する円形領域Cおよびリード11に
対応する領域C5 はいずれも照明の反対側にあるため低
輝度領域になる一方、貫通穴35が有る場合にはこれに
対応する部分で上述したような回折拡散光L6 ´による
一定範囲の高輝度領域C6 が生じる。 【0020】そこで、図10に示すような手順によって
「穴空き」を検出することができる。すなわち、ステッ
プ201で発光ダイオード92を点灯し、この状態で撮
像装置8(図1参照)で得られた画像を取り込む(ステ
ップ202)。ステップ203では検査領域L内に高輝
度画素が有るか否かを確認し、高輝度画素が有ればステ
ップ204で「穴空き」有りと判定し、高輝度画素が無
ければステップ205で「穴空き」無しと判定する。本
実施形態では、図8、図9に示すように、クリンチされ
たリード先端111の直下に貫通穴35が有っても、こ
れを通った回折拡散光L6 によって、検査画像内のリー
ド11に対応する領域C5 からはみ出す高輝度領域C6
が生じるから、これによって確実に貫通穴35の存在を
検出することができる。本実施形態によれば、0.2m
mφ程度の極く小さな貫通穴35の存在も確実に検出す
ることができる。 【0021】なお、第1実施形態では図4のステップ1
04,105のように、ノイズ除去の後、連続する高輝
度領域の画素数が所定値以上であることを確認して非貫
通穴の有無を確認したが、これに代えて、第2実施形態
における図10のステップ203のように、高輝度画素
の有無を確認して非貫通穴の有無を判定するようにして
も良い。また、第2実施形態ではステップ203で高輝
度画素の有無を確認したが、これに代えて、第1実施形
態における図4のステップ104,105のように、ノ
イズ除去の後、連続する高輝度領域の画素数が所定値以
上であることを確認して貫通穴の有無を判定しても良
い。さらに第2実施形態において、プリント基板2を反
転して、ディスクリート部品1の存在する側を上方に位
置させるようにしても良い。また、第2実施形態におい
て、照明を箱状架台9の上方から行い、撮像装置8を箱
状架台9内に設けるようにしても良い。また、第1実施
形態において、マスキング処理(図4のステップ10
3)を省いて、画素数が所定範囲内にある高輝度領域の
存在により非貫通穴の存在を判定するようにしても良
い。 【0022】 【発明の効果】以上のように、本発明の半田付け検査装
置によれば、照明切換えの手間を要さず、簡単な判定手
順で確実に半田付け部の「穴空き」を検査することがで
きる。
関し、特に半田付け部の非貫通あるいは貫通の「穴空
き」を簡易かつ確実に判定できる半田付け検査装置に関
する。 【0002】 【従来の技術】回路基板の使用環境によっては、半田付
け部に極く小さな「穴空き」があると、ここからクラッ
クを生じて導通不良の原因になることがある。そこで、
例えば特開平8−145903号公報には、半田付け部
の「穴空き」を検査する検査方法が提案されている。こ
れは、全照明、下方照明、上方照明と切り換えて半田付
け部を照明し、各照明時における正常半田付け部の濃度
および濃度差基準値を予め記憶する。そして、全照明の
下での検査半田付け部の画像濃度値と濃度基準値を比較
するとともに、さらに下方照明と上方照明の下での上記
検査半田付け部の画像濃度差値と濃度差基準値を比較し
て「穴空き」の判定を行うものである。 【0003】 【発明が解決しようとする課題】しかしながら、上記従
来の「穴空き」検査方法では、照明の切り換えが必要で
あるとともに、判定手順も複雑であり、検査の手間とコ
ストを要するという問題があった。 【0004】そこで、本発明はこのような課題を解決す
るもので、照明切換えの手間を要さず、簡単な判定手順
で確実に半田付け部の「穴空き」を検査することができ
る半田付け検査装置を提供することを目的とする。 【0005】 【課題を解決するための手段】上記目的を達成するた
め、本第1発明では、プリント基板(2)のスルーホー
ル(21)内に挿入されたディスクリート部品(1)の
リード(11)をプリント基板(2)上の電極に接続固
定している半田付け部の検査装置であって、半田付け部
(3)の画像を得る撮像手段(8)と、正常な半田付け
部(3)の裾部(31)とリード(11)の頂面以外の
一般部(33)からは撮像手段(8)へ反射光が殆ど戻
らない角度で上記半田付け部(3)へ光を照射する照明
手段(5)と、撮像手段(8)により得られた画像のう
ち一般部(33)に対応する画像部分(C3)中に所定
値以上の輝度値を示す所定面積以上の連続領域(C4)
がある場合に「穴空き」有りと判定する判定手段(6,
ステップ105)とを具備している。 【0006】本第1発明において、正常な半田付け部で
は反射光が殆ど戻らない角度で光を照射しても、非貫通
の「穴空き」がある半田付け部では当該「穴空き」の内
周面で光が反射を繰り返して散乱させられ、撮像手段に
反射光が戻る。この結果、撮像手段で得られた画像中に
所定値以上の輝度値を示す所定面積以上の連続領域が生
じる。したがって、このような連続領域が生じたことを
検出することにより、非貫通の「穴空き」の存在を判定
することができる。本発明によれば、照明切換えの手間
を要さず、かつ簡易な判定手順で確実に「穴空き」を検
出することができる。 【0007】 【0008】 【0009】なお、上記カッコ内の符号は、後述する実
施形態に記載の具体的手段との対応関係を示すものであ
る。 【0010】 【発明の実施の形態】(第1実施形態)図1には半田付
け検査装置の全体構成を示す。図において、ディスクリ
ート部品1はそのリード11がプリント基板2のスルー
ホール21内に挿入されて、半田付け部3によってプリ
ント基板2上の電極(図示略)に接続固定されている。
プリント基板2は移動テーブル4上に載置されており、
プリント基板2上に半田付けされた多数のディスクリー
ト部品1のうち検査対象となるものが、詳細を後述する
照明装置5の直下に移動テーブル4によって移送され位
置決めされる。この移動テーブル4はX軸ステージ41
とY軸ステージ42で構成されて、プリント基板2を二
次元のX−Y平面上で位置決めすることができる。X軸
ステージ41とY軸ステージ42は位置決め回路72の
出力によりサーボ制御されている。 【0011】照明装置5は複数の円環状照明リング51
〜53(図1は3段で示すが、実際には12段設けられ
る)を有し、これら照明リング51〜53は上下方向へ
間隔をおいて同心状に配設されるとともに、上方へ向か
うにつれて小径となっている。各照明リング51〜53
は周方向へ4区画され、各区画毎に多数の発光ダイオー
ドが設けられている。照明リング51〜53はそれぞれ
照明制御回路71へ接続され、照明制御回路71は各照
明リング51〜53の各区画毎に、発光ダイオード群を
通電発光させることができる。本実施形態では、最上段
の照明リング53はプリント基板2の位置合わせ時に使
用され、半田付け検査では下段の照明リング51,52
を全灯点灯して使用する。これら照明リング51,52
によって半田付け部3は仰角80°と85°の高角度光
で照射される。 【0012】検査対象となるディスクリート部品1はそ
のリード11(すなわちスルーホール21)が照明装置
5の中心軸上に位置決めされており、照明リング51,
52から発する高角度の照明光L1 が、図2に示すよう
に、リード11の半田付け部3へ入射する。半田付け部
3は、図示するように、なだらかな裾部31から急峻な
頂部32へと立ち上がる山型断面を有し、高角度で入射
した光L1 は、リード11の頂面と半田付け部3の裾部
31での反射光L2 ,L3 のみが上方へ向かい、半田付
け部3の一般部33斜面で反射された光L4 は上方へは
向かわない。 【0013】図1において、照明装置5の上方にはその
中心軸上にCCDカメラ等の撮像装置8が設けてあり、
撮像装置8は上記半田付け部3の画像を得る。撮像装置
8で得られた画像は、データ処理装置6の情報処理部6
2からの指令によりその画像処理部61へ送られ、後述
する処理がなされる。データ処理装置6はパーソナルコ
ンピュータ等で構成され、内部にCPU、ビデオRAM
を含む各種メモリ、およびI/Oインターフェース等を
有するとともに、モニタやプリンタ等が接続されてい
る。画像処理部61および情報処理部62はソフトウエ
アによって実現されており、情報処理部62は既述の照
明制御回路71や位置決め回路72の作動を制御すると
ともに、画像処理部61における各半田付け部3の検査
結果をモニタ上へ表示し、あるいはプリントアウトす
る。 【0014】ここで、上記画像処理部6に取り込まれた
正常な半田付け部3の画像を図3に示す。図において、
検査領域L内にはスルーホール21(図2)周囲の電極
10の大きさに等しい円形領域Cがあり、この円形領域
Cの外方はプリント基板2に対応する部分であるから反
射光が弱く、輝度の低い領域(図3中、斜線で示す)と
なっている。円形領域Cのうち、半田付け部3の裾部3
1に対応する外周部C1 は既述のように反射光L3 が多
く、また、円形領域Cの中心部C2 もリード11の頂面
からの反射光L2 が多いため、これらの部分は輝度の高
い領域(図3中、白抜きで示す)となる。そして、半田
付け部3の一般部33に対応する、円形領域Cの残った
部分C3 は、反射光が少ないことにより輝度の低い領域
となる(図3中、斜線で示す)。 【0015】以下、データ処理装置6の画像処理部にお
ける半田付け検査の手順を図4を参照しつつ説明する。
図4のステップ101で、80°および85°の高角度
照明を行う照明リング51,52(図1)を点灯し、続
くステップ102で撮像装置8で得られた画像を取り込
む。ステップ103では取り込んだ画像にマスキング処
理を行う。これは図5に示すように、検査領域Lのう
ち、高角度光を上方へ反射する半田付け部3の裾部31
とリード11の頂面に対応する高輝度領域C1 ,C2
(図3参照)にマスクをかけて(図5の細斜線)検査対
象から除外する。 【0016】図4のステップ104では上記画像中のノ
イズを除去する。このノイズ除去は、高輝度の孤立した
画素があった場合にこれを低輝度画素に置き換えること
によって行う。ステップ105では、連続した高輝度領
域があった場合にその画素数(面積)をカウントし、画
素数が所定値S以上であれば「穴空き」有りと判定し
(ステップ106)、画素数が所定値Sよりも小さけれ
ば「穴空き」無しと判定する。 【0017】これは、図6に示すように、半田付け部3
の一般部33斜面に外方へ開放するブローホール等の微
小な非貫通穴34があると、ここへ入射する高角度光L
1 のみは非貫通穴34の内周面で反射を繰り返して上方
へ戻る反射光L5 となる。このため、このような非貫通
穴34が生じていると、図5に示すように、画像中の半
田付け部3の一般部33に対応する低輝度領域C3 に、
一定以上の大きさの高輝度領域C4 が生じる。発明者の
実験によれば、非貫通穴34が0.2mmφ程度の極く
小さなものであっても、高輝度領域C4 は10画素の範
囲にわたる比較的大きなものとなる。そこで、上述した
ように、ステップ105で画像内に所定画素数S以上の
連続した高輝度領域が生じている場合には非貫通穴34
があるものとして「穴空き」有りと判定することができ
る。 【0018】(第2実施形態)本実施形態では、ディス
クリート部品1を半田付けしたプリント基板2を図7に
示すような箱状架台9の開口部91を閉鎖するように位
置させる。この箱状架台9は第1実施形態で説明したの
と同様の移動テーブル4(図1参照)上に置かれる。箱
状架台9内には多数の発光ダイオード92を設けた基板
93が底壁に沿って設けてあり、これら発光ダイオード
92から発せられる光L6 によって半田付け部3が反対
面側(下側)から照明されている。本実施形態では第1
実施形態における照明リング51〜53(図1)に代え
て、発光ダイオード92の点灯が照明制御回路71(図
1)で制御される。他の構成は第1実施形態と同様であ
る。なお、本実施形態では、ディスクリート部品1のリ
ード11は先端111が斜めに屈曲させられて、いわゆ
るクリンチされている。 【0019】本実施形態において、半田付け部3に図7
に示すようなリード11に沿った貫通穴35があると、
下方の発光ダイオード92から発した光L6 が図8に示
すように貫通穴35を通って、その上側開口縁で回折さ
れて拡散しつつ上方へ向かう(L6 ´)。この場合、撮
像装置8で得られる画像は図9に示すように、電極10
(図2参照)に対応する円形領域Cおよびリード11に
対応する領域C5 はいずれも照明の反対側にあるため低
輝度領域になる一方、貫通穴35が有る場合にはこれに
対応する部分で上述したような回折拡散光L6 ´による
一定範囲の高輝度領域C6 が生じる。 【0020】そこで、図10に示すような手順によって
「穴空き」を検出することができる。すなわち、ステッ
プ201で発光ダイオード92を点灯し、この状態で撮
像装置8(図1参照)で得られた画像を取り込む(ステ
ップ202)。ステップ203では検査領域L内に高輝
度画素が有るか否かを確認し、高輝度画素が有ればステ
ップ204で「穴空き」有りと判定し、高輝度画素が無
ければステップ205で「穴空き」無しと判定する。本
実施形態では、図8、図9に示すように、クリンチされ
たリード先端111の直下に貫通穴35が有っても、こ
れを通った回折拡散光L6 によって、検査画像内のリー
ド11に対応する領域C5 からはみ出す高輝度領域C6
が生じるから、これによって確実に貫通穴35の存在を
検出することができる。本実施形態によれば、0.2m
mφ程度の極く小さな貫通穴35の存在も確実に検出す
ることができる。 【0021】なお、第1実施形態では図4のステップ1
04,105のように、ノイズ除去の後、連続する高輝
度領域の画素数が所定値以上であることを確認して非貫
通穴の有無を確認したが、これに代えて、第2実施形態
における図10のステップ203のように、高輝度画素
の有無を確認して非貫通穴の有無を判定するようにして
も良い。また、第2実施形態ではステップ203で高輝
度画素の有無を確認したが、これに代えて、第1実施形
態における図4のステップ104,105のように、ノ
イズ除去の後、連続する高輝度領域の画素数が所定値以
上であることを確認して貫通穴の有無を判定しても良
い。さらに第2実施形態において、プリント基板2を反
転して、ディスクリート部品1の存在する側を上方に位
置させるようにしても良い。また、第2実施形態におい
て、照明を箱状架台9の上方から行い、撮像装置8を箱
状架台9内に設けるようにしても良い。また、第1実施
形態において、マスキング処理(図4のステップ10
3)を省いて、画素数が所定範囲内にある高輝度領域の
存在により非貫通穴の存在を判定するようにしても良
い。 【0022】 【発明の効果】以上のように、本発明の半田付け検査装
置によれば、照明切換えの手間を要さず、簡単な判定手
順で確実に半田付け部の「穴空き」を検査することがで
きる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の第1実施形態における、半田付け検査
装置の全体ブロック構成図である。 【図2】半田付け部の断面図である。 【図3】正常な半田付け部の画像を示す図である。 【図4】情報処理部における検査手順を示すフローチャ
ートである。 【図5】非貫通穴がある場合の半田付け部の画像を示す
図である。 【図6】非貫通穴における光の散乱を説明する拡大断面
図である。 【図7】本発明の第2実施形態における、箱状架台の断
面図である。 【図8】貫通穴における光の回折拡散を説明する拡大断
面図である。 【図9】貫通穴がある場合の半田付け部の画像を示す図
である。 【図10】情報処理部における検査手順を示すフローチ
ャートである。 【符号の説明】 1…ディスクリート部品、11…リード、2…プリント
基板、3…半田付け部、34…非貫通穴、35…貫通
穴、5…照明装置、6…データ処理装置、62…情報処
理部、8…撮像装置。
装置の全体ブロック構成図である。 【図2】半田付け部の断面図である。 【図3】正常な半田付け部の画像を示す図である。 【図4】情報処理部における検査手順を示すフローチャ
ートである。 【図5】非貫通穴がある場合の半田付け部の画像を示す
図である。 【図6】非貫通穴における光の散乱を説明する拡大断面
図である。 【図7】本発明の第2実施形態における、箱状架台の断
面図である。 【図8】貫通穴における光の回折拡散を説明する拡大断
面図である。 【図9】貫通穴がある場合の半田付け部の画像を示す図
である。 【図10】情報処理部における検査手順を示すフローチ
ャートである。 【符号の説明】 1…ディスクリート部品、11…リード、2…プリント
基板、3…半田付け部、34…非貫通穴、35…貫通
穴、5…照明装置、6…データ処理装置、62…情報処
理部、8…撮像装置。
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(56)参考文献 特開 平6−174444(JP,A)
特開 平4−113259(JP,A)
特開 平4−282438(JP,A)
特開 平7−209205(JP,A)
特開 平7−191016(JP,A)
特開 平5−288687(JP,A)
(58)調査した分野(Int.Cl.7,DB名)
G01N 21/84 - 21/958
G01B 11/00 - 11/30
H05K 3/32 - 3/34
Claims (1)
- (57)【特許請求の範囲】 【請求項1】 プリント基板のスルーホール内に挿入さ
れたディスクリート部品のリードをプリント基板上の電
極に接続固定している半田付け部の検査装置であって、
半田付け部の画像を得る撮像手段と、正常な半田付け部
の裾部と前記リードの頂面以外の一般部からは撮像手段
へ反射光が殆ど戻らない角度で前記半田付け部へ光を照
射する照明手段と、前記撮像手段により得られた画像の
うち前記一般部に対応する画像部分中に所定値以上の輝
度値を示す所定面積以上の連続領域がある場合に「穴空
き」有りと判定する判定手段とを具備する半田付け検査
装置。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP06453498A JP3454142B2 (ja) | 1998-02-26 | 1998-02-26 | 半田付け検査装置 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP06453498A JP3454142B2 (ja) | 1998-02-26 | 1998-02-26 | 半田付け検査装置 |
Publications (2)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPH11248639A JPH11248639A (ja) | 1999-09-17 |
JP3454142B2 true JP3454142B2 (ja) | 2003-10-06 |
Family
ID=13260997
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP06453498A Expired - Fee Related JP3454142B2 (ja) | 1998-02-26 | 1998-02-26 | 半田付け検査装置 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JP3454142B2 (ja) |
Families Citing this family (4)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP4548314B2 (ja) * | 2005-11-11 | 2010-09-22 | 株式会社デンソー | はんだ付け状態検査方法及びはんだ付け状態検査装置 |
DE102005055670A1 (de) * | 2005-11-22 | 2007-02-22 | Siemens Ag | Inspektionssystem zum Überprüfen der Beschaffenheit von Verbindungspunkten einer elektronischen Baugruppe |
JP5546364B2 (ja) * | 2010-06-17 | 2014-07-09 | パナソニック株式会社 | 半田検査方法 |
JP5580120B2 (ja) * | 2010-07-07 | 2014-08-27 | 矢崎総業株式会社 | 基板検査装置 |
-
1998
- 1998-02-26 JP JP06453498A patent/JP3454142B2/ja not_active Expired - Fee Related
Also Published As
Publication number | Publication date |
---|---|
JPH11248639A (ja) | 1999-09-17 |
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