JP2000110549A - 黒煙除去装置 - Google Patents

黒煙除去装置

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JP2000110549A
JP2000110549A JP10280835A JP28083598A JP2000110549A JP 2000110549 A JP2000110549 A JP 2000110549A JP 10280835 A JP10280835 A JP 10280835A JP 28083598 A JP28083598 A JP 28083598A JP 2000110549 A JP2000110549 A JP 2000110549A
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nozzle
air
fuel
filter
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JP10280835A
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Keisuke Sonoda
圭介 園田
Osamu Matsumoto
修 松本
Sadanori Toyama
貞則 遠山
Yukihiro Abe
幸浩 阿部
Kenichi Isono
憲一 磯野
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Mitsubishi Heavy Industries Ltd
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Mitsubishi Heavy Industries Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 ディーゼルエンジンから排出される排気ガス
中の黒煙を除去する装置を提供する。 【解決手段】 ディーゼルエンジンからの排気ガス中の
黒煙を捕捉するフィルタと、該フィルタへ送給する前の
前記排気ガスに少なくとも燃料を供給し得る第1ノズル
と、該第1ノズルと前記フィルタとの間に設けられ前記
排気ガスを燃焼し得る触媒燃焼器と、前記第1ノズルか
ら燃料を供給する前に、燃料と空気の混合気を予燃焼室
37内へ供給し得る第2ノズル18と前記混合気に着火
するためのイグナイタ19とを備え前記排気ガスの一部
を旋回導入して所定温度に加熱・昇温し得る予燃焼器1
1を備えてなり、当該予燃焼器には、前記第2ノズル1
8の吹き出し口周囲に空気噴出口42を設け、噴出した
二次空気41を滞留する空気滞留部44を設けた。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、ディーゼルエンジ
ンから排出される排気ガス中の黒煙を除去する装置に関
し、特に、路線バスやごみ収集車などのように走行や停
車を頻繁に繰り返すディーゼルエンジン車に適用すると
有効なものである。
【0002】
【従来の技術】近年、ディーゼルエンジンの不完全燃焼
で生じる黒煙に含まれる微粒子(DEP)は、人体の健
康に悪影響を及ぼすことが確認されており、そのためデ
ィーゼルエンジン車にあっては、前記排気微粒子を低減
する排気浄化装置「ディーゼル・パティキュレート・フ
ィルター(DPF)装置」(以下、黒煙除去装置とい
う)が種々開発されている。
【0003】従来の黒煙除去装置の概略構成を図11に
示す。図11に示すように、ディーゼルエンジン110
には、排気ガス100を排出する排気路111の一端が
連結されている。排気路111の他端寄りには、当該排
気路111内に軽油などの燃料101を注入する噴射器
116が取り付けられている。排気路111の他端に
は、排気ガス100と燃料101とを混合するミキサ1
17の入口側が連結されている。ミキサ117の出口側
には、排気ガス100を燃焼させ得る触媒燃焼器118
の入口側が連結されている。触媒燃焼器118の出口側
には、排気ガス100中から黒煙を捕捉するハニカム状
のセラミックス製フィルタ119の入口側が連結されて
いる。
【0004】また、前記ディーゼルエンジン110に
は、当該エンジン110の回転数、排気温度などを検出
する図示しない各種センサが設けられている。一方、前
記触媒燃焼器118の出口側には、当該部位での排気ガ
スの圧力や温度などを検出する図示しない各種センサが
設けられている。これらの各種センサの検出信号は制御
装置120に入力される。この制御装置120は前記入
力信号に応じて前記噴射器116を駆動制御するように
なっている。
【0005】このような黒煙除去装置では、ディーゼル
エンジン110から排出された排気ガス100が排気路
111、ミキサ117、触媒燃焼器118を介してフィ
ルタ119内に送給されると、当該フィルタ119が排
気ガス100中から黒煙を捕捉するので、フィルタ11
9の出口側から黒煙が除去された浄化ガス103が排出
される。
【0006】このように排気ガス100中の黒煙をフィ
ルタ119が捕捉していくと、当該フィルタ119が次
第に目詰まりし、圧力損失の上昇によりエンジン出力の
低下を招くことになる。ひいては、エンジンが作動でき
なくなる。このため、前記各種センサからの検出信号に
基づいて制御装置120が噴射器116を制御して、噴
射器116が排気路111内に所定量の燃料101を適
宜注入すると、当該燃料101と排気ガス100がミキ
サ117で混合されて触媒燃焼器118で燃焼される。
これにより、当該排気ガス100のフィルタ119内の
通過に際して、当該排気ガス100がフィルタ119に
捕捉されている黒煙を加熱して燃焼させ、当該フィルタ
119から黒煙を除去して目詰まりを防止している。
【0007】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、前述し
たような黒煙除去装置を路線バスやごみ収集車などのよ
うに走行や停車を頻繁に繰り返すディーゼルエンジン車
に適用すると、停車時(アイドリング状態)及びエンジ
ン低負荷時等における排気ガス100の温度が燃料10
1の触媒燃焼器118による着火温度まで到達しないた
め、フィルタ119の再生作業を走行時(エンジン中・
高負荷域)にしか行うことができなかった。このため、
車両運行に支障をきたしていた。また、車両の運行状況
によっては一度に燃焼させる黒煙の量が多く、フィルタ
119内で発生する熱量が多くなってフィルタ119の
温度が非常に高くなってしまい、フィルタ119を破損
させてしまうなどの不具合があった。
【0008】このため、黒煙除去装置を路線バスやごみ
収集車などのように走行や停車を頻繁に繰り返すディー
ゼルエンジン車に適用した場合に、停車時(アイドリン
グ状態)及びエンジン低負荷時等における排気ガスを効
率的に処理して黒鉛を確実にしかも安定して燃焼させ、
排気ガスの大気環境への負荷の低減を図ることができる
黒煙除去装置の早急な出現が望まれている。
【0009】このようなことから、本発明は、ディーゼ
ルエンジンの排気ガス温度が低い場合でも、これを効果
的に昇温してフィルタに捕捉された黒煙を確実に且つ安
定して燃焼させることができる黒煙除去装置を提供する
ことを目的とする。
【0010】
【課題を解決するための手段】前述した課題を解決する
ための、本発明による[請求項1」の黒煙除去装置は、
ディーゼルエンジンからの排気ガス中の黒煙を捕捉する
フィルタと、該フィルタへ送給する前の前記排気ガスに
少なくとも燃料を供給し得る第1ノズルと、該第1ノズ
ルと前記フィルタとの間に設けられ前記排気ガスを燃焼
し得る触媒燃焼器と、前記第1ノズルから燃料を供給す
る前に、燃料と空気の混合気を予燃焼室内へ供給し得る
第2ノズルと前記混合気に着火するためのイグナイタと
を備え前記排気ガスの一部を旋回導入して所定温度に加
熱・昇温し得る予燃焼器を備えてなり、当該予燃焼器に
は、前記第2ノズルの吹き出し口周囲に空気噴出口を設
け、噴出した二次空気を滞留する空気滞留部を設けたこ
とを特徴とする。
【0011】[請求項2]の発明は、請求項1におい
て、前記空気滞留部にイグナイタの先端を配してなるこ
とを特徴とする。
【0012】
【発明の実施の形態】以下、本発明に係る黒煙除去装置
を実施例により図面を用いて詳細に説明するが、本発明
はこれに限定されるものではない。
【0013】[第1の実施の形態] [構成]図1は本発明の第1実施の形態にかかる予燃焼
器の概略図、図2(A)は図1のA−A断面図及び
(B)は図1のB方向矢視図、図3は第2ノズル噴出部
分の概略図、図4は黒煙除去装置の概略構成図である。
【0014】まず、本実施の形態にかかる予燃焼器を設
置する黒煙除去装置の構成の概略を図4を参照して説明
する。
【0015】図4に示すように、ディーゼルエンジン1
の燃焼室2には、新気を吸入するための吸気路3と排気
ガスを排出するための排気路4とが、それぞれ図示しな
いバルブを介して連通されると共に、インジェクタ5と
イグナイタとしてのグロープラグ6とが臨設される。イ
ンジェクタ5は、燃料噴射用コントロールユニット7に
より燃料タンク8からの加圧燃料(軽油)を所定の噴射
時期・噴射量で燃焼室2内に噴射するよう制御され、グ
ロープラグ6は、始動用コントロールユニット9により
エンジン始動時にバッテリー10から通電されて発熱す
るよう制御される。
【0016】前記排気路4の下流端は、後述する予燃焼
器11の入口側に接続される。この予燃焼器11の出口
側には排気ガスを燃焼させ得る白金等を使用した触媒燃
焼器12と排気ガス中から黒煙を捕捉するハニカム状の
セラミックス(又は不織布)製フィルタ13が排気ガス
流れに沿って順次接続される。これらの予燃焼器11、
触媒燃焼器12及びフィルタ13は円筒体状に一体的に
形成される。
【0017】前記触媒燃焼器12の直前には、第1ノズ
ルとしての触媒燃焼用燃料・空気噴霧ノズル14が設け
られ、該燃料・空気噴霧ノズル14は前記燃料タンク8
から流量調整弁15を介して送られてくる加圧燃料と既
設のコンプレッサ16から流量調整弁17を介して送ら
れてくる加圧空気とを混合して予燃焼器11を経た排気
ガス中に噴霧し得るようになっている。
【0018】また、前記予燃焼器11の入口側には、第
2ノズルとしての予燃焼用燃料・空気噴霧ノズル18と
該噴霧ノズル18に隣接してイグナイタ(スパーク方
式)19が設けられる。前記燃料・空気噴霧ノズル18
は、前記触媒燃焼用燃料・空気噴霧ノズル14と同様
に、前記燃料タンク8から流量調整弁15を介して送ら
れてくる加圧燃料と既設のコンプレッサ16から流量調
整弁17を介して送られてくる加圧空気とを混合して予
燃焼器11内に導入された排気ガス中に噴霧し得るよう
になっている。前記イグナイタ19は、前記バッテリー
10からリレー20を介して所定時期に通電されて発熱
し、前記燃料・空気噴霧ノズル18から噴霧した混合気
に着火し得るようになっている。
【0019】そして、前記流量調整弁15,17及びリ
レー20は、黒煙除去用コントロールユニット21から
の信号により駆動制御されると共に、このコントロール
ユニット21には、排気路4に介装されて排気ガス温度
を検出する熱電対22aと予燃焼器11内に介装されて
予燃焼後の排気ガス温度を検出する熱電対22bとから
の検出信号が入力される。また、コントロールユニット
21には、ディーゼルエンジン1の回転数などを検出す
る図示しない各種センサからの検出信号と、触媒燃焼器
12からの排気ガスの圧力や温度などを検出する図示し
ない各種センサからの検出信号が適宜入力される。尚、
図4中23a,23bは燃料を加圧送給する燃料ポンプ
である。
【0020】本実施の形態にかかる予燃焼器30は図4
の予燃焼器11として設置されるものであり、予燃焼器
の予燃焼室内における燃料噴霧の回りに所定間隔をもっ
て二次空気を導入し、両者の間に滞留渦を発生させ酸素
濃度の高い領域を形成して、燃焼器の着火性及び燃焼の
安定性の向上を図るようにしたものである。
【0021】図1に示すように、本実施の形態にかかる
予燃焼器30は、一端(排気ガス流れの上流側)が側壁
31により閉塞された円筒型の内筒32及び外筒33か
らなる二重筒で形成され、前述した排気路4の下流端が
外筒33に対し接線方向に接続し、内,外筒32,33
間に排気ガスが旋回導入(図2(A)中矢印参照)され
るようになっている。前記内筒32は例えば多孔質体で
形成されており、その周壁には、内,外筒32,33間
に排気ガスが旋回導入される方向と同一方向に、排気ガ
スの一部を予燃焼室34内に旋回導入するための流入孔
35が周方向に等配形成されると共に筒軸方向に多重に
形成される。
【0022】前記予燃焼器11の側壁31中央には前述
した燃料・空気噴霧ノズル18が取り付けられると共
に、この燃料・空気噴霧ノズル18から予燃焼室34内
に噴出される燃料・空気の噴霧外縁をその先端発熱部が
跨ぐようにして前述したイグナイタ19が前記側壁31
上部に斜め下向きに取り付けられる。
【0023】また、内筒32の側壁31側にはドーナツ
板状の保炎板36を、燃料・空気噴霧ノズル18から予
燃焼室34内に噴出される燃料・空気の噴霧外縁37を
囲繞するようにして取り付けており、予燃焼室34にお
いて燃焼を安定化させている。
【0024】また、前記内筒32の内壁に沿って、円筒
状の金網38が配設されており、保炎・保温性が高めら
れ、良好な燃焼状態を保持するようにしている。
【0025】また、予燃焼器本体32の内側には、内筒
32との間に旋回防止板39を周方向に適当数(図中で
は4枚)等配しており、均一に旋回導入された排気ガス
の内で予燃焼室34内へ流入しない排気ガスの過度の旋
回を抑制して触媒燃焼器12側へ流入させ、これにより
予燃焼室34内の負圧化が抑制されて予燃焼室34にお
ける安定燃焼が得られるようにしている。
【0026】また、前記旋回防止板39の後端側には、
複数の孔を有する流量調製板40が配設されており、予
燃焼室34へ流入する排気ガスと流入しない排気ガスと
の流量を調製するようにしている。
【0027】また、本実施の形態では、図3に示すよう
に、側壁31の中央部分を内壁31aと外壁31bとの
二重壁として、外部から二次空気41を導入する空気室
43を形成し、該空気室43に導入された二次空気41
を第2ノズル18の周囲から噴出させる噴出口42を内
壁31a側に開口させている。また、前記噴出口42の
内側に位置して、該噴出口42から噴出する二次空気4
1を混合気の噴霧方向に沿って案内して第2ノズル18
の周囲に二次空気41を滞留させる短壁部42aが第2
ノズル18から所定距離hを持って囲繞するように外壁
31bに付設されている。この噴出口42から噴出され
た二次空気41は、第2ノズル18から噴霧された混合
気により発生される戻り流により第2ノズル18側に戻
される結果、短壁部42aと第2ノズル18との間に小
さな滞留渦44が発生する。この導入された二次空気4
1により形成される滞留渦44内には、イグナイタとし
てのスパークプラグ19の放電電極部19aが臨まれる
ように設置されている(図3において電極設置位置Xを
破線で示す。)。この結果、該滞留渦44内において
は、二次空気による酸素の割合が多くなり、該酸素の割
合が多い滞留渦44に燃料を保持させてスパークプラグ
19による燃焼着火性の向上並びに燃焼の安定性を図る
ようにしている。 なお、二次空気の滞留渦44の形成
は二次空気41を噴出する噴出口42の短壁部42aと
第2ノズル18との距離hを調整することにより、大き
くすることも小さくすることもできる。また、短壁部4
2aの軸方向の長さを調整することでも滞留渦44の大
きさを調整することができる。また、本実施の形態では
イグナイタとしてスパーク方式を用いたがグロープラグ
方式の場合には、その発熱部を電極設置位置Xに設置す
るようにすればよい。
【0028】また、前記二次空気41を導入するために
側壁31を二重として空気室43を形成しており、外部
から導入される二次空気41により側壁31部分が冷却
され、予燃焼器30の冷却機能を果たしている。
【0029】[作用・効果]このような黒煙除去装置で
は、ディーゼルエンジン1から排出された排気ガスが排
気路4、予燃焼器11、触媒燃焼器12を介してフィル
タ13内に送給されると、当該フィルタ13が排気ガス
中から黒煙を捕捉するので、フィルタ13からは黒煙の
除去された排気ガスが排出される。尚、本実施の形態で
は、触媒燃焼器12により排気ガス中のHCやCOも浄
化される。
【0030】このように排気ガス中の黒煙をフィルタ1
3が捕捉していくと、フィルタ13に捕捉された黒煙が
蓄積していく。すると、前記各種センサからの検出信号
に基づいて黒煙除去用コントロールユニット21が流量
調整弁15,17を制御して、触媒燃焼用燃料・空気噴
霧ノズル14から燃料と空気の混合気を予燃焼器11を
経た排気ガス中に噴霧する。
【0031】この際、走行時(エンジン中・高負荷域)
等で、ディーゼルエンジン1からの排気ガス温度が、触
媒燃焼器12での前記混合気の着火温度(約300°以
上)に達していれば、前記混合気と排気ガスが触媒燃焼
器12で燃焼される。これにより、当該排気ガスのフィ
ルタ13内の通過に際して、当該排気ガスがフィルタ1
3に捕捉されている黒煙を加熱して燃焼させ、当該フィ
ルタ13から黒煙を除去して目詰まりを防止する。
【0032】一方、停車時(アイドリング状態)及びエ
ンジン低負荷域時等で、ディーゼルエンジン1からの排
気ガス温度が、触媒燃焼器12での着火温度に達してい
ない時は、黒煙除去用コントロールユニット21が排気
路4に介装された熱電対22aで検知して、リレー20
を制御してイグナイタ19に通電すると共に流量調整弁
15,17の制御により予燃焼用燃料・空気噴霧ノズル
18から燃料と空気の混合気を予燃焼器11内に導入さ
れた排気ガス中に噴霧する。
【0033】これにより、燃料・空気噴霧ノズル18か
ら噴霧した混合気が排気ガスと共に着火・燃焼され、排
気路4からの排気ガスを触媒燃焼器12での前記触媒燃
焼用燃料・空気噴霧ノズル14からの混合気の着火温度
まで加熱・昇温する。この結果、予燃焼器11を経た排
気ガスは触媒燃焼器12で燃焼されることになり、フィ
ルタ13内を通過するにあたって、フィルタ13に捕捉
されている黒煙を加熱・燃焼させて当該フィルタ13か
ら黒煙を除去し、目詰まりを防止する。換言すれば、フ
ィルタ13が再生されるのである。
【0034】したがって、路線バスやごみ収集車などの
ように走行や停車を頻繁に繰り返すディーゼル車に適用
しても、停車時(アイドリング状態)及びエンジン低負
荷時等にも運行状況に左右されず、フィルタ13の再生
作業を行うことができる。また、フィルタ13に捕捉さ
れた黒煙を定期的に燃焼除去させることができる。ま
た、フィルタ13内で発生する熱量を一定値以下に抑え
てフィルタ13の破損等を防止することができる。
【0035】そして、本実施の形態では、第2ノズル1
8の周囲に滞留渦44を発生させ、この滞留渦44内に
イグナイタ19のスパーク部19aを設置している。該
滞留渦44内においては、二次空気41によって酸素の
割合が多くなっており、該滞留渦に燃料を保持させて着
火性の向上並びに燃焼の安定性を図ることができる。
【0036】この結果、予燃焼室内での燃料の不完全燃
焼が防止され、スス等の発生が防止され、並びにススに
よる燃料ノズルの閉塞が防止される。
【0037】[第2実施の形態] [構成]図5は本発明の第2実施の形態を示す予燃焼器
の構造説明図、図6(A)はそのC矢視図、(B)は第
2ノズル噴出部分の概略図である。
【0038】これは、第1実施の形態における二次空気
噴出口42の開口部の外周部分に第2の短壁部42bを
第1の短壁部42aと同方向に設けてなるものであり、
噴出する二次空気41の広がりを少なくするようにした
ものである。その他の構成は、図1と同様である。
【0039】[作用・効果]この実施の形態において
は、予燃焼室34内に噴出される二次空気41の方向が
軸方向となるので、第1の実施の形態より滞留渦44に
供給される空気量が増大することとなり、第1実施形態
と同様の作用・効果が得られる。
【0040】[第3実施の形態] [構成]図7は本発明の第3実施の形態を示す予燃焼器
の構造説明図、図8(A)はそのD矢視図、(B)は第
2ノズル噴出部分の概略図である。
【0041】これは、第1実施の形態における噴出口4
2の短壁部42aの先端開口部を外側へ傾けて設けてな
るものであり、二次空気41の噴出角度を外側へ向かう
ように調整している。その他の構成は、図1と同様であ
る。
【0042】[作用・効果]この実施の形態において
も、二次空気41の噴射角度が外向きになるので、滞留
渦44の形成範囲が大きくなる。その他は第1実施形態
と同様の作用・効果が得られる。
【0043】[第4実施の形態] [構成]図9は本発明の第4実施の形態を示す予燃焼器
の構造説明図、図10(A)はそのE矢視図、(B)は
第2ノズル噴出部分の概略図である。
【0044】これは、第2実施の形態における開口部に
設けた第1の短壁部42aと第2の短壁部42bとの開
口先端側を第3の実施の形態のように外側へ傾けて形成
してなるものであり、二次空気41の噴出角度を所定の
幅を持って規制しつつ外側へ向かうように調整してい
る。その他の構成は、図1と同様である。
【0045】[作用・効果]この実施の形態において
も、二次空気41の噴射角度が外向きになり、且つ噴出
幅も狭くするので、滞留渦44の形成範囲が大きくなる
と共に滞留渦44に供給される空気量が増大する。その
他は第1実施形態と同様の作用・効果が得られる。
【0046】
【発明の効果】[請求項1]の発明によれば、ディーゼ
ルエンジンからの排気ガス中の黒煙を捕捉するフィルタ
と、該フィルタへ送給する前の前記排気ガスに少なくと
も燃料を供給し得る第1ノズルと、該第1ノズルと前記
フィルタとの間に設けられ前記排気ガスを燃焼し得る触
媒燃焼器と、前記第1ノズルから燃料を供給する前に、
燃料と空気の混合気を予燃焼室内へ供給し得る第2ノズ
ルと前記混合気に着火するためのイグナイタとを備え前
記排気ガスの一部を旋回導入して所定温度に加熱・昇温
し得る予燃焼器を備えてなり、当該予燃焼器には、前記
第2ノズルの吹き出し口周囲に空気噴出口を設け、噴出
した二次空気を滞留する空気滞留部を設けたので、第2
ノズルの周囲から噴出口を介して二次空気を噴出させ、
燃料噴霧口近傍に滞留渦を発生させることにより、当該
部分の酸素濃度が高くなるので、着火性が向上する。こ
の結果、予燃焼室内での燃料の不完全燃焼が防止され、
スス等の発生が防止され、並びにススによる燃料ノズル
の閉塞を防止することができる。依って、路線バスやご
み収集車などのように走行や停車を頻繁に繰り返すディ
ーゼル車に適用しても、停車時(アイドリング状態)及
び低負荷域時等においても、運行状況に左右されずに、
フィルタの再生作業を安定して行うことができる。この
結果、排気ガスの大気環境への負荷の低減を図ることが
実現できる。
【0047】[請求項2]の発明よれば、請求項1にお
いて、前記空気滞留部にイグナイタの先端が臨んでなる
ので、イグナイタの着火性が良好となる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の第1実施の形態の予燃焼器の構造説明
図である。
【図2】(A)は図1のA−A断面図、(B)は図1の
B方向矢視図ある。
【図3】第2ノズル噴出部分の概略図である。
【図4】本発明の黒鉛除去装置の構造説明図である。
【図5】本発明の第2実施の形態の予燃焼器の構造説明
図である。
【図6】(A)はそのC矢視図、(B)は第2ノズル噴
出部分の概略図である。
【図7】本発明の第3実施の形態の予燃焼器の構造説明
図である。
【図8】(A)はそのD矢視図、(B)は第2ノズル噴
出部分の概略図である。
【図9】本発明の第4実施の形態の予燃焼器の構造説明
図である。
【図10】(A)はそのE矢視図、(B)は第2ノズル
噴出部分の概略図である。
【図11】従来の黒煙除去装置の実施の形態の概略構成
図である。
【符号の説明】
1 ディーゼルエンジン 3 吸気路 4 排気路 8 燃料タンク 10 バッテリ 11 予燃焼器 12 触媒燃焼器 13 フィルタ 14 触媒燃焼用燃料・空気噴霧ノズル(第1ノズル) 15 流量調整弁 16 コンプレッサ 17 流量調整弁 18 予燃焼用燃料・空気噴霧ノズル(第2ノズル) 18a 軽油 18b 空気 19 イグナイタ 20 リレー 21 黒煙除去用コントロールユニット 22a,22b 熱電対 30 予燃焼器 31 側壁 31a 内壁 31b 外壁 32 内筒 33 外筒 34 予燃焼室 35 流入孔 36 保炎板 37 噴霧外縁 38 金網 39 旋回防止板 40 流量調製板 41 二次空気 42 二次空気噴出口 43 空気室 44 滞留渦
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 遠山 貞則 神奈川県相模原市田名3000番地 三菱重工 業株式会社相模原製作所内 (72)発明者 阿部 幸浩 神奈川県相模原市田名3000番地 三菱重工 業株式会社相模原製作所内 (72)発明者 磯野 憲一 神奈川県相模原市田名3000番地 三菱重工 業株式会社相模原製作所内 Fターム(参考) 3G090 AA02 BA02 CA00 CB02 CB05 CB08 DA12 DB03 DB05 DB07 EA02 3G091 AA18 AB02 AB13 BA01 CA02 EA01 EA17 FA12 FA13 FB02 FC02 FC07 GB06W HA15 HA36 HA42

Claims (2)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 ディーゼルエンジンからの排気ガス中の
    黒煙を捕捉するフィルタと、 該フィルタへ送給する前の前記排気ガスに少なくとも燃
    料を供給し得る第1ノズルと、 該第1ノズルと前記フィルタとの間に設けられ前記排気
    ガスを燃焼し得る触媒燃焼器と、 前記第1ノズルから燃料を供給する前に、燃料と空気の
    混合気を予燃焼室内へ供給し得る第2ノズルと前記混合
    気に着火するためのイグナイタとを備え前記排気ガスの
    一部を旋回導入して所定温度に加熱・昇温し得る予燃焼
    器を備えてなり、 当該予燃焼器には、前記第2ノズルの吹き出し口周囲に
    空気噴出口を設け、噴出した二次空気を滞留する空気滞
    留部を設けたことを特徴とする黒煙除去装置。
  2. 【請求項2】 請求項1において、 前記空気滞留部にイグナイタの先端が臨んでなることを
    特徴とする黒煙除去装置。
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JP2007146700A (ja) * 2005-11-25 2007-06-14 Bosch Corp 内燃機関の排気浄化装置及び排気浄化方法

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* Cited by examiner, † Cited by third party
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