JP4427111B2 - 黒煙除去装置 - Google Patents

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、ディーゼルエンジンから排出される排気ガス中の黒煙を除去する装置に関し、特に、路線バスやごみ収集車などのように走行や停車を頻繁に繰り返すディーゼルエンジン車に適用すると有効なものである。
【0002】
【従来の技術】
近年、ディーゼルエンジンの不完全燃焼で生じる黒煙に含まれる微粒子(DEP)は、人体の健康に悪影響を及ぼすことが確認されており、そのためディーゼルエンジン車にあっては、前記排気微粒子を低減する排気浄化装置「ディーゼル・パティキュレート・フィルター(DPF)装置」(以下、黒煙除去装置という)が種々開発されている。
【0003】
従来の黒煙除去装置の概略構成を図21に示す。
図21に示すように、ディーゼルエンジン110には、排気ガス100を排出する排気路111の一端が連結されている。排気路111の他端寄りには、当該排気路111内に軽油などの燃料101を注入する噴射器116が取り付けられている。排気路111の他端には、排気ガス100と燃料101とを混合するミキサ117の入口側が連結されている。ミキサ117の出口側には、排気ガス100を燃焼させ得る触媒燃焼器118の入口側が連結されている。触媒燃焼器118の出口側には、排気ガス100中から黒煙を捕捉するハニカム状のセラミックス製フィルタ119の入口側が連結されている。
【0004】
また、前記ディーゼルエンジン110には、当該エンジン110の回転数、排気温度などを検出する図示しない各種センサが設けられている。一方、前記触媒燃焼器118の出口側には、当該部位での排気ガスの圧力や温度などを検出する図示しない各種センサが設けられている。これらの各種センサの検出信号は制御装置120に入力される。この制御装置120は前記入力信号に応じて前記噴射器116を駆動制御するようになっている。
【0005】
このような黒煙除去装置では、ディーゼルエンジン110から排出された排気ガス100が排気路111、ミキサ117、触媒燃焼器118を介してフィルタ119内に送給されると、当該フィルタ119が排気ガス100中から黒煙を捕捉するので、フィルタ119の出口側から黒煙が除去された浄化ガス103が排出される。
【0006】
このように排気ガス100中の黒煙をフィルタ119が捕捉していくと、当該フィルタ119が次第に目詰まりし、圧力損失の上昇によりエンジン出力の低下を招くことになる。ひいては、エンジンが作動できなくなる。このため、前記各種センサからの検出信号に基づいて制御装置120が噴射器116を制御して、噴射器116が排気路111内に所定量の燃料101を適宜注入すると、当該燃料101と排気ガス100がミキサ117で混合されて触媒燃焼器118で燃焼される。これにより、当該排気ガス100のフィルタ119内の通過に際して、当該排気ガス100がフィルタ119に捕捉されている黒煙を加熱して燃焼させ、当該フィルタ119から黒煙を除去して目詰まりを防止している。
【0007】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、前述したような黒煙除去装置を路線バスやごみ収集車などのように走行や停車を頻繁に繰り返すディーゼルエンジン車に適用すると、停車時(アイドリング状態)及びエンジン低負荷時等における排気ガス100の温度が燃料101の触媒燃焼器118による着火温度まで到達しないため、フィルタ119の再生作業を走行時(エンジン中・高負荷域)にしか行うことができなかった。このため、車両運行に支障をきたしていた。また、車両の運行状況によっては一度に燃焼させる黒煙の量が多く、フィルタ119内で発生する熱量が多くなってフィルタ119の温度が非常に高くなってしまい、フィルタ119を破損させてしまうなどの不具合があった。
【0008】
このため、黒煙除去装置を路線バスやごみ収集車などのように走行や停車を頻繁に繰り返すディーゼルエンジン車に適用した場合に、停車時(アイドリング状態)及びエンジン低負荷時等における排気ガスを効率的に処理して黒鉛を確実にしかも安定して燃焼させ、排気ガスの大気環境への負荷の低減を図ることができる黒煙除去装置の早急な出現が望まれている。
【0009】
このようなことから、本発明は、ディーゼルエンジンの排気ガス温度が低い場合でも、これを効果的に昇温してフィルタに捕捉された黒煙を確実に且つ安定して燃焼させることができる黒煙除去装置を提供することを目的とする。
【0010】
【課題を解決するための手段】
前述した課題を解決するための、本発明による[請求項1」の黒煙除去装置は、ディーゼルエンジンからの排気ガス中の黒煙を捕捉するフィルタと、該フィルタへ送給する前の前記排気ガスに少なくとも燃料を供給し得る第1ノズルと、該第1ノズルと前記フィルタとの間に設けられ前記排気ガスを燃焼し得る触媒燃焼器と、前記第1ノズルから燃料を供給する前に燃料と空気の混合気を予燃焼室内へ供給し得る第2ノズルと前記混合気に着火するためのイグナイタと、前記排気ガスの一部を前記予燃焼室内へ旋回導入し得る旋回導入手段とを備え、前記ディーゼルエンジンからの排気ガスの温度が前記触媒燃焼器での着火温度に達していない時に前記排気ガスの一部を所定温度に加熱・昇温し得る予燃焼器を備えてなり、前記イグナイタは、前記第2ノズルから供給する前記混合気の噴霧外の噴霧外縁近傍に配置し前記上流側放電電極及び前記後流側放電電極の先端部を球状とし、前記上流側放電電極の大きさを前記後流側放電電極の大きさより大きくして、前記上流側放電電極により前記混合気の流れの一部を剥離させて前記上流側放電電極の後方に後流を生起させ、該後流に保持された前記混合気に着火することを特徴とする。
【0012】
【発明の実施の形態】
以下、本発明に係る黒煙除去装置を実施例により図面を用いて詳細に説明するが、本発明はこれに限定されるものではない。
【0013】
[第1の参考例
[構成]
図1は第1の参考例にかかる予燃焼器の概略図、図2(A)は図1のA−A断面図及び(B)は図1のB方向矢視図、図3はスパークプラグ先端部の概略図、図4は黒煙除去装置の概略構成図である。
【0014】
まず、本参考例にかかる予燃焼器を設置する黒煙除去装置の構成の概略を図4を参照して説明する。
【0015】
図4に示すように、ディーゼルエンジン1の燃焼室2には、新気を吸入するための吸気路3と排気ガスを排出するための排気路4とが、それぞれ図示しないバルブを介して連通されると共に、インジェクタ5とイグナイタとしてのグロープラグ6とが臨設される。インジェクタ5は、燃料噴射用コントロールユニット7により燃料タンク8からの加圧燃料(軽油)を所定の噴射時期・噴射量で燃焼室2内に噴射するよう制御され、グロープラグ6は、始動用コントロールユニット9によりエンジン始動時にバッテリー10から通電されて発熱するよう制御される。
【0016】
前記排気路4の下流端は、後述する予燃焼器11の入口側に接続される。この予燃焼器11の出口側には排気ガスを燃焼させ得る白金等を使用した触媒燃焼器12と排気ガス中から黒煙を捕捉するハニカム状のセラミックス(又は不織布)製フィルタ13が排気ガス流れに沿って順次接続される。これらの予燃焼器11、触媒燃焼器12及びフィルタ13は円筒体状に一体的に形成される。
【0017】
前記触媒燃焼器12の直前には、第1ノズルとしての触媒燃焼用燃料・空気噴霧ノズル14が設けられ、該燃料・空気噴霧ノズル14は前記燃料タンク8から流量調整弁15を介して送られてくる加圧燃料と既設のコンプレッサ16から流量調整弁17を介して送られてくる加圧空気とを混合して予燃焼器11を経た排気ガス中に噴霧し得るようになっている。
【0018】
また、前記予燃焼器11の入口側には、第2ノズルとしての予燃焼用燃料・空気噴霧ノズル18と該噴霧ノズル18に隣接してイグナイタ(スパーク方式)19が設けられる。前記燃料・空気噴霧ノズル18は、前記触媒燃焼用燃料・空気噴霧ノズル14と同様に、前記燃料タンク8から流量調整弁15を介して送られてくる加圧燃料と既設のコンプレッサ16から流量調整弁17を介して送られてくる加圧空気とを混合して予燃焼器11内に導入された排気ガス中に噴霧し得るようになっている。前記イグナイタ19は、前記バッテリー10からリレー20を介して所定時期に通電されて発熱し、前記燃料・空気噴霧ノズル18から噴霧した混合気に着火し得るようになっている。
【0019】
そして、前記流量調整弁15,17及びリレー20は、黒煙除去用コントロールユニット21からの信号により駆動制御されると共に、このコントロールユニット21には、排気路4に介装されて排気ガス温度を検出する熱電対22aと予燃焼器11内に介装されて予燃焼後の排気ガス温度を検出する熱電対22bとからの検出信号が入力される。また、コントロールユニット21には、ディーゼルエンジン1の回転数などを検出する図示しない各種センサからの検出信号と、触媒燃焼器12からの排気ガスの圧力や温度などを検出する図示しない各種センサからの検出信号が適宜入力される。尚、図4中23a,23bは燃料を加圧送給する燃料ポンプである。
【0020】
参考例にかかる予燃焼器30は図4の予燃焼器11として設置されるものであり、予燃焼器のイグナイタとしてスパーク発生手段とし、スパーク部(電極)に後流発生手段を配して、燃料の保持性を良くし、燃焼器の着火性及び燃焼の安定性の向上を図るようにしたものである。
【0021】
図1に示すように、本参考例にかかる予燃焼器30は、一端(排気ガス流れの上流側)が側壁31により閉塞された円筒型の内筒32及び外筒33からなる二重筒で形成され、前述した排気路4の下流端が外筒33に対し接線方向に接続し、内,外筒32,33間に排気ガスが旋回導入(図2(A)中矢印参照)されるようになっている。前記内筒32は例えば多孔質体で形成されており、その周壁には、内,外筒32,33間に排気ガスが旋回導入される方向と同一方向に、排気ガスの一部を予燃焼室34内に旋回導入するための流入孔35が周方向に等配形成されると共に筒軸方向に多重に形成される。
【0022】
また、前記側壁31中央には前述した燃料・空気噴霧ノズル(第2ノズル)18が取り付けられており、軽油18aと空気18bとの混合気を予燃焼室34内に供給している。
【0023】
また内筒32の側壁31側には、ドーナツ板状の保炎板36を、燃料・空気噴霧ノズル18から予燃焼室34内に噴出される燃料・空気の噴霧外縁37を囲繞するようにして取り付けており、予燃焼室34において燃焼を安定化させている。
【0024】
また、前記内筒32の内壁に沿って、円筒状の金網38が配設されており、保炎・保温性が高められ、良好な燃焼状態を保持するようにしている。
【0025】
また、予燃焼器本体32の内側には、内筒32との間に旋回防止板39を周方向に適当数(図中では4枚)等配しており、均一に旋回導入された排気ガスの内で予燃焼室34内へ流入しない排気ガスの過度の旋回を抑制して触媒燃焼器12側へ流入させ、これにより予燃焼室34内の負圧化が抑制されて予燃焼室34における安定燃焼が得られるようにしている。
【0026】
また、前記旋回防止板39の後端側には、複数の孔を有する流量調製板40が配設されており、予燃焼室34へ流入する排気ガスと流入しない排気ガスとの流量を調製するようにしている。
【0027】
また、本参考例では、側壁31の予燃焼室34側の第2ノズル18の周囲には、外部から導入した二次空気41を噴出させる二次空気噴出口42が第2ノズル18を囲繞するように設けられている。ここで導入される二次空気41は側壁31を内筒31aと外筒31bとからなる二重構造の空気室43に外部から供給され、この空気室43から二次空気噴出口42を介して予燃焼室34内に噴出している。この噴出する二次空気41は、第2ノズル18に供給される軽油18aを噴霧するための一次空気18bとは異なり、第2ノズル18から噴射された燃料噴霧のまわりに供給するものであり、予燃焼室34内に噴霧された燃料噴霧の周囲の酸素量の割合を向上させて燃焼着火性の向上並びに燃焼の安定性を図るようにしている。
【0028】
また、前記二次空気導入手段は側壁31を二重として空気室43を形成しており、外部から導入される二次空気41により側壁31部分が冷却され、予燃焼器の冷却機能を果たしている。
【0029】
また、本参考例では、図1及び図3(A)〜(C)に示すように、前記側壁31中央には前述した燃料・空気噴霧ノズル(第2ノズル)18が取り付けられると共に、この第2ノズル18から予燃焼室34内に噴出される燃料18aと空気18bとの混合気50の噴霧外縁37の近傍に、後流発生手段としての半円筒板51を軸方向と直交する方向に設け、該半円筒板51にイグナイタとしてのスパークプラグ19の放電電極(正電極)19aの一端を付設すると共に、軸方向に所定間隔dをもって他方の放電電極(負電極)19bを配してなる。供給された混合気は後流発生板である半円筒板51によりその一部が後流となり、半円筒板51の後方に巻き込まれた混合気50は電極19a,19b間に発生されるスパーク52により着火される。
【0030】
すなわち、本参考例では半円筒板51を混合気50の噴霧外縁の近傍に設けているので、上流側(図3(A)中左側)から供給された混合気50の流れの一部が剥離され、半円筒板51の後方で後流(カルマン渦)が生起され、この後流に保持された混合気50が放電電極19a,19b間に発生されるスパーク52に接触して着火性が向上することとなる。換言すれば、排気ガス等の低酸素濃度のガスでも容易に着火するようになる。
【0031】
なお、本参考例では放電電極19a,19bを混合気50の流れ方向である軸方向に各々配置させたが、本発明はこれに限定されるものではなく、半円筒板51に沿って放電電極19a,19bを対向するように配して、軸方向と直交する方向にスパークを発生させてもよい。
【0032】
[作用・効果]
このような黒煙除去装置では、ディーゼルエンジン1から排出された排気ガスが排気路4、予燃焼器11、触媒燃焼器12を介してフィルタ13内に送給されると、当該フィルタ13が排気ガス中から黒煙を捕捉するので、フィルタ13からは黒煙の除去された排気ガスが排出される。尚、本参考例では、触媒燃焼器12により排気ガス中のHCやCOも浄化される。
【0033】
このように排気ガス中の黒煙をフィルタ13が捕捉していくと、フィルタ13に捕捉された黒煙が蓄積していく。すると、前記各種センサからの検出信号に基づいて黒煙除去用コントロールユニット21が流量調整弁15,17を制御して、触媒燃焼用燃料・空気噴霧ノズル14から燃料と空気の混合気を予燃焼器11を経た排気ガス中に噴霧する。
【0034】
この際、走行時(エンジン中・高負荷域)等で、ディーゼルエンジン1からの排気ガス温度が、触媒燃焼器12での前記混合気の着火温度(約300°以上)に達していれば、前記混合気と排気ガスが触媒燃焼器12で燃焼される。これにより、当該排気ガスのフィルタ13内の通過に際して、当該排気ガスがフィルタ13に捕捉されている黒煙を加熱して燃焼させ、当該フィルタ13から黒煙を除去して目詰まりを防止する。
【0035】
一方、停車時(アイドリング状態)及びエンジン低負荷域時等で、ディーゼルエンジン1からの排気ガス温度が、触媒燃焼器12での着火温度に達していない時は、黒煙除去用コントロールユニット21が排気路4に介装された熱電対22aで検知して、リレー20を制御してイグナイタ19に通電すると共に流量調整弁15,17の制御により予燃焼用燃料・空気噴霧ノズル18から燃料と空気の混合気を予燃焼器11内に導入された排気ガス中に噴霧する。
【0036】
これにより、燃料・空気噴霧ノズル18から噴霧した混合気が排気ガスと共に着火・燃焼され、排気路4からの排気ガスを触媒燃焼器12での前記触媒燃焼用燃料・空気噴霧ノズル14からの混合気の着火温度まで加熱・昇温する。この結果、予燃焼器11を経た排気ガスは触媒燃焼器12で燃焼されることになり、フィルタ13内を通過するにあたって、フィルタ13に捕捉されている黒煙を加熱・燃焼させて当該フィルタ13から黒煙を除去し、目詰まりを防止する。換言すれば、フィルタ13が再生されるのである。
【0037】
したがって、路線バスやごみ収集車などのように走行や停車を頻繁に繰り返すディーゼル車に適用しても、停車時(アイドリング状態)及びエンジン低負荷時等にも運行状況に左右されず、フィルタ13の再生作業を行うことができる。また、フィルタ13に捕捉された黒煙を定期的に燃焼除去させることができる。また、フィルタ13内で発生する熱量を一定値以下に抑えてフィルタ13の破損等を防止することができる。
【0038】
そして、本参考例では、後流発生手段である半円筒板51を有するスパークプラグ19を設けたので、後流が生起される結果、燃料の保持性を良くすることができ、燃料の着火性の向上並びに燃焼の安定性を図ることができる。
【0039】
また、本発明のイグナイタであるスパーク方式では、他のイグナイタとしての例えばグロープラグ方式のような冷却手段を必要としないので、部材の低減を図ると共に予燃焼器の製作コストの低廉化を図ることができる。
【0040】
[第2の参考例
[構成]
図5は第2の参考例を示す予燃焼器の構造説明図、図6はそのC矢視図、図7(A)〜(C)はスパークプラグ先端部の概略図である。
【0041】
これは、第1の参考例における後流発生手段である半円筒板51の代わりに、図7(A)〜(C)に示すように、お碗状の半円球部材53を設けてなるものであり、半円球部材53の中心部分に一方の放電電極19aの一端を付設すると共に、所定距離dをもって他方の放電電極19bをその電極の先端を一方の電極19aに対向するように配したものである。その他の構成は、図1と同様である。なお、前記電極19a,19b間の距離dはスパークさせたい方向の距離であり、その距離dが最短距離となるように電極19a,19bを設置している。
【0042】
[作用・効果]
本参考例においては、お碗状の半円球部材53により混合気50の後流を発生させ、該半円球部材53内に配した一方の放電電極19aと他方の放電電極19bとの間でスパークを発生させることで混合気50に着火させるようにしている。その他は、第1の参考例と同様の作用・効果が得られる。
【0043】
実施例
[構成]
図8は本発明の実施例を示す予燃焼器の構造説明図、図9はそのD矢視図、図10(A)〜(C)はスパークプラグ先端部の概略図である。
【0044】
これは、第1の参考例における後流発生手段である半円筒板51の代わりに、図10(A),(B)に示すように、一方の放電電極19cの先端部を球状とすると共に、所定距離dをもって他方の球状の放電電極19dを対向するように配したものである。その他の構成は、図1と同様である。なお、放電電極の球の大きさは同じでなくともよく、図10(C)に示すように、混合気の上流側の放電電極19eを後流側の放電電極19fより少なくとも大きして、後流が生起し易いようにすればよい。
【0045】
[作用・効果]
実施においては、第1び第2の参考例のように後流を発生する手段として特別な部材を必要とせず、単に放電電極を球状とし、上流側の電極の球の大きさを後流側よりも同じかやや大きくするだけで混合気の後流を発生させ、一方の放電電極19c(又は19e)と他方の放電電極19d(又は19f)との間でスパークを発生させることで混合気50に着火させるようにしている。その他は第1の参考例と同様の作用・効果が得られる。
【0046】
[第参考例
[構成]
図11は第3参考例を示す予燃焼器の構造説明図、図12はそのE矢視図、図13(A)〜(C)はスパークプラグ先端部の概略図である。
【0047】
これは、図13(A)〜(C)に示すように、本参考例における球状の放電電極を円柱状とした放電電極19gとし、他方の放電電極19hも円柱状とすると共に、両者が対向する最短距離dとなる位置に各々凸部19i,19iを設けてなるものである。その他の構成は、図1と同様である。なお、放電電極の円柱状の直径は同じでなくともよく、混合気の上流側の放電電極19eの直径を後流側の放電電極19fより少なくとも大きして、後流が生起し易いようにすればよい。
【0048】
[作用・効果]
本参考例においては、実施例のように、後流を発生する手段として特別な部材を必要とせず、単に放電電極を円柱状とするだけで混合気の後流を発生させ、一方の放電電極19gと他方の放電電極19hとの間の最短距離dである凸部19i,19i間で確実にスパークを発生させることで混合気50に着火させるようにしている。その他は第1の参考例と同様の作用・効果が得られる。
【0049】
上述の参考例及び実施では、後流発生手段を有するスパーク発生手段を用いて、燃料の着火性の向上を図ったが、以下の参考例では燃料の噴霧速度を低下させてより着火性の向上を図った場合について説明する。
【0050】
[第参考例
[構成]
図14は第4参考例を示す予燃焼器の構造説明の平面図、図15はその側面図を示す。図16は比較例の予燃焼器の平面構造説明図である。図17は本参考例の形態の第2ノズルの噴霧状態図である。図18は本参考例の形態の第2ノズルの噴霧分布図である。図19は比較例の第2ノズルの噴霧状態図である。図20は比較例の第2ノズルの噴霧分布図である。本参考例の予燃焼器の構成は上述した図1に示す第1の参考例と同様であるので、その説明は省略する。また、予燃焼器内に設けたイグナイタ19の電極は実で説明した球状のスパーク放電方式の電極19c,19dとしている。本参考例では、図14及び図15に示すように、第2のノズルとして幅方向の噴出角α1を広げた第2ノズル(内部混合型)61を設けたものである。この幅方向の噴出角α1が広い第2ノズル61から噴出される噴霧62は噴霧速度が低下するので、着火性が向上する。この第2ノズル61は図17に示すように幅方向の噴射角度α1が広いものを用いている。本参考例においては、第2ノズル61として内部混合(ノズル内において軽油と空気とが混合する)型ノズルを用いるが、本参考例はこれに限定されるものではなく、幅方向に広がった噴霧ができる外部混合型ノズルを用いてもよい。
【0051】
これに対し、比較例として示す図19に示すような幅方向の噴霧幅W2 が狭い外部混合型の第2ノズル63を備えた図16に示す予燃焼器では、噴霧速度が早くなり、着火性が低下する。
【0052】
すなわち、図14及び図15に示す噴霧の幅方向の広がり角度の大きい第2ノズル61を用いた場合には、その噴霧分布図を現す図18に示すように、その粒子数噴霧速度は約2m/秒付近にピーク(平均流速:2.3m/秒)があるが、図16に示す幅方向の広が角度の小さい第2ノズル63を用いた場合には、その噴霧分布図を現す図20に示すようにその粒子数噴霧速度は約16m/秒付近にピーク(平均流速:15.9m/秒)があり、速度の相違が明確になっている。なお、幅方向の噴霧角度α1 の大きい第2ノズル61と幅方向の噴霧角度β1 の小さい第2ノズル63ともに粒径分布はほぼ同一である(第2ノズル61のザウター平均粒子径:10.3μm、算術平均粒子径:5.3μm;第2ノズル63のザウター平均粒子径:13.9μm、算術平均粒子径:7.0μm)。このため、幅方向の噴霧角度α1 が広い第2ノズル61では噴霧速度が遅くなるので、着火性が向上する。
【0053】
[作用・効果]
本参考例においては、幅方向の噴出角度α1が広い第2ノズル61を設けたことにより、噴霧速度が低下するので、着火性が向上する。
【0054】
また、イグナイタとしてスパーク方式電極を用いた場合には、噴霧速度を遅くすることにより、確実に着火性を向上させることができる。
【0055】
【発明の効果】
[請求項1]の発明によれば、ディーゼルエンジンからの排気ガス中の黒煙を捕捉するフィルタと、該フィルタへ送給する前の前記排気ガスに少なくとも燃料を供給し得る第1ノズルと、該第1ノズルと前記フィルタとの間に設けられ前記排気ガスを燃焼し得る触媒燃焼器と、前記第1ノズルから燃料を供給する前に燃料と空気の混合気を予燃焼室内へ供給し得る第2ノズルと前記混合気に着火するためのイグナイタと、前記排気ガスの一部を前記予燃焼室内へ旋回導入し得る旋回導入手段とを備え、前記ディーゼルエンジンからの排気ガスの温度が前記触媒燃焼器での着火温度に達していない時に前記排気ガスの一部を所定温度に加熱・昇温し得る予燃焼器を備えてなり、前記イグナイタは、前記第2ノズルから供給する前記混合気の噴霧外の噴霧外縁近傍に配置し前記上流側放電電極及び前記後流側放電電極の先端部を球状とし、前記上流側放電電極の大きさを前記後流側放電電極の大きさより大きくして、前記上流側放電電極により前記混合気の流れの一部を剥離させて前記上流側放電電極の後方に後流を生起させ、該後流に保持された前記混合気に着火するので、燃料の着火性の向上並びに燃焼の安定性を図ることができる。依って、路線バスやごみ収集車などのように走行や停車を頻繁に繰り返すディーゼル車に適用しても、停車時(アイドリング状態)及び低負荷域時等においても、運行状況に左右されずに、フィルタの再生作業を安定して行うことができる。この結果、排気ガスの大気環境への負荷の低減を図ることが実現できる。
【図面の簡単な説明】
【図1】 第1参考例の予燃焼器の構造説明図である。
【図2】 (A)は図1のA−A断面図、(B)は図1のB方向矢視図ある。
【図3】 スパークプラグ先端部の概略図である。
【図4】 第1の参考例の黒鉛除去装置の構造説明図である。
【図5】 第2参考例の予燃焼器の構造説明図である。
【図6】 そのC矢視図である。
【図7】 そのスパークプラグ先端部の概略図である。
【図8】 本発明の実の予燃焼器の構造説明図である。
【図9】 そのD矢視図である。
【図10】 そのスパークプラグ先端部の概略図である。
【図11】 第3参考例の予燃焼器の構造説明図である。
【図12】 そのE矢視図である。
【図13】 そのスパークプラグ先端部の概略図である。
【図14】 第4参考例の予燃焼器の平面構造説明図である。
【図15】 第4参考例の予燃焼器の側面構造説明図である。
【図16】 比較例の予燃焼器の平面構造説明図である。
【図17】 第4参考例の第2ノズルの噴霧状態図である。
【図18】 第4参考例の第2ノズルの噴霧分布図である。
【図19】 比較例の第2ノズルの噴霧状態図である。
【図20】 比較例の第2ノズルの噴霧分布図である。
【図21】 従来の黒煙除去装置の実施の形態の概略構成図である。
【符号の説明】
1 ディーゼルエンジン
3 吸気路
4 排気路
8 燃料タンク
10 バッテリ
11 予燃焼器
12 触媒燃焼器
13 フィルタ
14 触媒燃焼用燃料・空気噴霧ノズル(第1ノズル)
15 流量調整弁
16 コンプレッサ
17 流量調整弁
18 予燃焼用燃料・空気噴霧ノズル(第2ノズル)
18a 軽油
18b 空気
19 イグナイタ
19a〜19h 電極
20 リレー
21 黒煙除去用コントロールユニット
22a,22b 熱電対
30 予燃焼器
31 側壁
31a 内壁
31b 外壁
32 内筒
33 外筒
34 予燃焼室
35 流入孔
36 保炎板
37 噴霧外縁
38 金網
39 旋回防止板
40 流量調製板
41 二次空気
42 二次空気噴出口
43 空気室
50 混合気
51 半円筒板
52 スパーク
53 半円球部材
61,63 第2ノズル
62 噴霧
α1,α2,β1,β2 噴霧角

Claims (1)

  1. ディーゼルエンジンからの排気ガス中の黒煙を捕捉するフィルタと、
    該フィルタへ送給する前の前記排気ガスに少なくとも燃料を供給し得る第1ノズルと、
    該第1ノズルと前記フィルタとの間に設けられ前記排気ガスを燃焼し得る触媒燃焼器と、
    前記第1ノズルから燃料を供給する前に燃料と空気の混合気を予燃焼室内へ供給し得る第2ノズルと前記混合気に着火するための該混合気の上流側の上流側放電電極と後流側の後流側放電電極とからなるイグナイタと、前記排気ガスの一部を前記予燃焼室内へ旋回導入し得る旋回導入手段とを備え、前記ディーゼルエンジンからの排気ガスの温度が前記触媒燃焼器での着火温度に達していない時に前記排気ガスの一部を所定温度に加熱・昇温し得る予燃焼器
    を備えてなり
    記イグナイタは、前記第2ノズルから供給する前記混合気の噴霧外の噴霧外縁近傍に配置し前記上流側放電電極及び前記後流側放電電極の先端部を球状とし、前記上流側放電電極の大きさを前記後流側放電電極の大きさより大きくして、前記上流側放電電極により前記混合気の流れの一部を剥離させて前記上流側放電電極の後方に後流を生起させ、該後流に保持された前記混合気に着火す
    ことを特徴とする黒煙除去装置。
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