JP2000110333A - フローリング材とその施工方法 - Google Patents

フローリング材とその施工方法

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JP2000110333A
JP2000110333A JP10286530A JP28653098A JP2000110333A JP 2000110333 A JP2000110333 A JP 2000110333A JP 10286530 A JP10286530 A JP 10286530A JP 28653098 A JP28653098 A JP 28653098A JP 2000110333 A JP2000110333 A JP 2000110333A
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Akira Tanimoto
明良 谷本
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HYOGO BOEKI KK
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 従来の木質系フローリング材に比して格段に
優れた耐水性、表面耐久性を有し、かつ加工製造が容易
な木質系フローリンク゛材を提供、従来の施工方法に準じながら
施工工程を簡略化できるだけでなく、根太直張り工法に
も直貼り用フローリングのいずれにも適用可能であり、
接着剤による工法も可能で、さらに接着剤による固着で
あってもフローリンク゛材の脱着が可能で修理あるいはリフォー
ムが容易に実施できるフローリンク゛材の提供。 【解決手段】 フローリング材端面を直線状又は段差状
の傾斜面となし、上り勾配と下り勾配同士の傾斜面の当
接となすことにより、全面塗装処理を可能にして耐水
性、耐久性を著しく向上させ、ボード裏面の各端面縁近
傍にこれに平行な溝部を設け、対向する両縁部を爪部と
した板状の極めて簡単な形状の位置決め治具を用いて、
隣接ボードとの当接傾斜端面を挟み両溝部間のボード部
を該治具に載置可能にし、該治具を釘又は接着剤で固定
する構成となすことにより、従来のフローリング材にな
い位置決め機能を付加して強固に固定でき、なおかつ施
工を容易にできる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】この発明は、製造が容易で施
工性に優れ、かつ高耐久性を有した木質フローリング(f
looring)材に係り、フローリング材端面を直線状又は段
差状の傾斜面となし、上り勾配と下り勾配同士の傾斜面
の当接となすことにより、全面塗装処理を可能にして耐
水性、耐久性を著しく向上させ、かつボード裏面の各端
面縁近傍に平行な溝部を設け、対向する両縁部を爪部と
した板状の位置決め治具を用いて、隣接ボードとの当接
傾斜端面を挟み両溝部間のボード部を該治具に載置可能
にし、該治具を釘又は接着剤で固定する構成となすこと
により、従来のフローリング材にない位置決め機能を付
加して強固に固定でき、施工を容易にしたフローリング
材とその施工方法に関する。
【0002】
【従来の技術】従来の木質系フローリング材には大別し
て2種類があり、図9Aに示す通常用フローリング材1は、
合板等の基材2表面に化粧用紙や突き板3を設けてさらに
塗装などを施した構成からなり、床材施工において根太
直張り工法に利用され、図9Bに示す直貼り用フローリン
グ材4は、基材2裏面にクッション材5を設けてコンクリ
ート床上に直接貼り付ける構成からなる。
【0003】図9Aに示す通常用フローリング材は、床材施工
に際して図10のような納まりとなる。すなわち、在来の
軸組工法で所定間隔で配置された大引7の上に直交する
ようにさらに細かい所定間隔で根太8が配置され、フロ
ーリング材1の短辺側の継ぎ目は根太8の上で行うのでサ
イズが根太8のピッチに合わせてあり、根太のピッチは
通常303mmピッチなので長さはその倍数となり、よく用
いられるのは1818mmの長さである。
【0004】フローリング材1は、図9に示すごとく、その長
辺と短辺の一方端面に凸部6a、他方端面に凹部6bからな
る本実形状と呼ばれる嵌合形状が形成されて、張り詰め
に際してフローリング材1同士の根太8の上での短辺側の
継ぎ目、並びに長辺側の継ぎ目において、端面を凹凸嵌
合させるよう構成され、施工上の固着方法の基本は、図
11に示すごとく、端面の凹部6bを利用して根太8に釘止
めすることである。
【0005】図10の従来の施工方法では、フローリング材の
継ぎ手は根太の上で行うためサイズを根太のピッチに合
わせる必要が生じ、フローリング材の継ぎ目は常に部屋
の壁面に対して平行となり、長さなどのサイズ違いのフ
ローリング材を使用したり、継ぎ目を部屋の壁面に対し
て斜めにするためには不便であることから、図12に示す
ごとく、根太8の上に構造用合板などの平らな面になる
板材などからなる下地材9を張り付けてからその上にフ
ローリング材1を張り詰める、所謂「合板捨て貼り」法
が、今日一般化している。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】フローリング材1,4
は、図9に示すごとく、基本的に合板等の基材2表面に化
粧用紙や突き板3を設けた構成からなり、化粧用紙や突
き板3上にはウレタン塗装などが一般的であり、耐磨耗
性向上と量産性を考慮し、UV塗料にアルミナ等の減摩材
を混入した塗装処理が施されるが、靴による直接歩行に
耐え得る品質性能には達していない。
【0007】また、フローリング材1,4の基材2は、耐水合板
を使用し、床下からの湿気や、施工後の表面からの水分
の侵入による劣化を防止しているが、木質基材の為に水
分による永年劣化に対しては完全な耐久性が保持できな
い。特に、近年は資源不足から、あるいはコスト低減の
ために、図13に示すごとく合板2-1の表裏面に木質粉末
を樹脂で固化させたHDF又はMDF2-2,2-3を積層した複合
フローリング材が一般化してきており、耐水性が劣る問
題があった。
【0008】さらに、フローリング材1,4の本実形状の嵌合
を精度良く行うことが施工後の床のきしみ等による異音
防止にとって有効であるが、本実形状を現行のテノーナ
ー加工によって理想的な2/100mm〜5/100mm以内の寸法精
度を得ることは極めて困難である。
【0009】一方、施工上の問題点として、図10に示すよう
に根太8上にフローリング材1の端がくるように、かつ図
11に示すように凹部6bを利用して根太8に釘止めするこ
とは、相当な熟練を要し、たとえ図12に示す合板捨て貼
りであっても、凹部6bに正確に釘打ちを行ない、その
後、凹凸嵌合を確実に行うにはやはり熟練を要する施工
法である。
【0010】上述のごとく、フローリング材自体の耐水性を
向上させることは、全面塗装を施すことである程度は可
能であろうが、最も重要な本実嵌合において、たとえ理
想的な加工精度を得たとしても、かかる凹凸部にμmオ
ーダーで塗装膜を形成することは容易なことではなく、
結果として現在、全面塗装を施されたものはない。
【0011】また、平坦度の高いコンクリート床上に直接貼
り付けるフローリング材の場合は、接着剤による貼り付
けが可能であり、コンクリート床あるいは平坦度が確保
された他のフローリング上で、何らかのボード同士の連
結治具が利用できれば、接着剤も釘も不要となるが、根
太や捨て貼り合板などへ何らかの固着が不可欠なケース
で、今日、かかる凹部等を利用した釘止めに代わる施工
法が可能なフローリング材は提案されていない。
【0012】この発明は、上述の種々の問題を解消すること
を目的とし、従来の木質系フローリング材に比して格段
に優れた耐水性、表面耐久性を有し、かつ加工製造が容
易な木質系フローリング材を提供することを目的とし、
また、従来の施工方法に準じながら施工工程を簡略化で
きるだけでなく、根太直張り工法にも直貼り用フローリ
ングのいずれにも適用可能であり、接着剤による工法も
可能で、さらに接着剤による固着であってもフローリン
グ材の脱着が可能で修理あるいはリフォームが容易に実
施できるフローリング材とその施工方法の提供を目的と
している。
【0013】
【課題を解決するための手段】発明者は、上述の種々の
目的を達成するため、まず、本実加工形状に代わるフロ
ーリング材の嵌合形状について種々検討し、切削加工及
び耐水処理を容易にする単純な形状とすること、施工
後、各々のフローリング材端面の嵌合により強固な構造
体となるようにすることに着目し、さらに検討を加えた
結果、 1)フローリング材端面を直線状又は段差状の傾斜面とな
し、上り勾配と下り勾配同士の傾斜面の当接となすこと
により、全面塗装処理を可能にして耐水性、耐久性を著
しく向上させることができること、 2)ボード裏面の各端面縁近傍にこれに平行な溝部を設
け、対向する両縁部を爪部とした板状の極めて簡単な形
状の位置決め治具を用いて、隣接ボードとの当接傾斜端
面を挟み両溝部間のボード部を該治具に載置可能にし、
該治具を釘又は接着剤で固定する構成となすことによ
り、従来のフローリング材にない位置決め機能を付加し
て強固に固定でき、なおかつ施工を容易にできることを
知見し、この発明を完成した。
【0014】また、発明者は、フローリング材として、表面
処理及び裏面処理は施工後のねじれ、ソリ等に影響を与
えないようにするために、単層構造、多層構造のいずれ
の基板も、表面層に突き板貼りUV塗装又はE・B塗装、紙
貼りE・B塗装、高圧メラミン又は低圧メラミンシート貼
り等を行った時は、表裏共に熱的に同等の処理を行うこ
と、さらに塗装処理によって表面に樹脂皮膜を形成し、
耐水性を向上させた構成を提案する。
【0015】また、発明者は、上述の位置決め治具が金属製
である場合に、治具に接着剤を塗布しておくことによ
り、施工後にフローリング材表面側から高周波加熱し
て、接着剤を溶解させて根太等に固着可能であり、固着
後に再度高周波加熱すれば接着剤が再度溶解して容易に
離脱させることが可能で、施工が容易でかつ部分的な修
理や全面撤去が可能になることを知見し、この発明を完
成した。
【0016】
【発明の実施の形態】図1はこの発明によるフローリン
グ材を示す断面説明図であり、Aは直線状傾斜端面を有
したフローリングボードの長手方向並びに位置決め治具
の幅方向の断面説明図、BはA図のフローリングボードの
幅方向並びに位置決め治具の幅方向の断面説明図、Cは
段差状傾斜端面を有したフローリングボードの長手方向
並びに位置決め治具の幅方向の断面説明図、DはC図のフ
ローリングボードの幅方向並びに位置決め治具の幅方向
の断面説明図である。
【0017】図1はこの発明による3層のフローリングボード
10からなるフローリング材を示すが単層材であっても同
様構造であり、表面層11は突き板貼りでUV塗装又はE・B
塗装、紙貼りでE・B塗装、高圧メラミン又は低圧メラミ
ンシート貼りの塗装又は表面材を有し、裏面層12も同様
であり、表面層11がコールド処理ならば裏面層12もコー
ルド処理、又表面層11が熱処理ならば裏面層12も熱処理
し、熱による内部応力発生の歪みを防止することが望ま
しい。
【0018】突き板貼りでUV塗装又はE・B塗装、紙貼りでE
・B塗装、高圧メラミン又は低圧メラミンシート貼りの
塗装又は表面材には、いずれも意匠性、耐水性、耐磨耗
性、耐熱性、耐化学薬品性、耐汚染性などの機能が要求
され、各機能を十分に満足するように材料、塗料、施工
法が適宜選定される。
【0019】フローリングボード10の4つの端面は、図1A、B
の場合は直線状傾斜端面13a,13b、14a,14bであり、図1
C、Dの場合は段差状傾斜端面15a,15b、16a,16bであり、
いずれも塗装処理によって表面に樹脂皮膜を形成し、耐
水性を向上させてある。塗装は表面層11のUV塗装又はE
・B塗装を施すと良い。
【0020】隣接ボード間の水平方向の位置決めには、アル
ミニウムなどの金属又は樹脂によって成型された薄板状
の位置決め部材20を用いており、フローリングボード10
裏面の各端面縁近傍にこれに平行な溝部17,18を設け、
隣接ボードとの当接傾斜端面を挟み各ボードの前記溝部
に嵌合する爪部20a,20bを立設してあり、両溝部間の隣
接するボード部を載置可能にした構成からなる。
【0021】紙貼りE・B塗装の構成を例にフローリングボー
ド10の表面について説明すると、図2Aは直線状傾斜端面
を有したフローリングボード10の長手方向並びに位置決
め治具の幅方向の断面説明図で、図2BはA図のフローリ
ングボード10の図で左側傾斜端面13bの拡大断面説明
図、CはA図のフローリングボード10の図で右側傾斜端面
13aの拡大断面説明図、Dはフローリングボード10の位置
決め部材20上での嵌合状態を示す断面説明図である。
【0022】表面層11の紙貼りE・B塗装に要求される意匠
性、耐水性、耐磨耗性、耐熱性、耐化学薬品性、耐汚染
性など機能を達成する製造法を説明すると、まず、ラジ
カル重合反応するアクリル樹脂のモノマー及びオリゴマ
ーが侵潤しやすい50g/m2程度の紙に所望のデザインを印
刷し、これをユリア樹脂接着剤、酢酸ビニル系接着剤又
はラジカル重合反応接着剤を介して表面にラミネートす
る。
【0023】次に、ラミネートの上にラジカル重合反応する
アクリル樹脂のモノマー及びオリゴマーにアルミナを混
入した100%樹脂塗料を120〜170g/m2塗布し、その後電子
線照射装置で電子線を照射し硬化させる。
【0024】かかる製造法は、(1)ラジカル重合反応塗料を
電子線にて硬化させるため熱を必要とせず、熱によって
基材に内部応力を発生させることがない、(2)アクリル
樹脂のモノマー及びオリゴマーを電子線にて硬化させる
ので非常に重合度が高くなり、飛躍的に耐水性が向上す
る、(3)電子線硬化を利用して耐磨耗性のためにアルミ
ナの混入したアクリル樹脂を完全硬化させることがで
き、UV硬化の場合、アルミナによって紫外線の深部への
侵入が阻害され硬化不良となる恐れがあるが回避でき
る、(4)電子線硬化のため生産速度を早めることが可能
で、電子線の強度 250KV 200mAの場合では、50m〜55m
/minの生産速度がえられる、などの効果を奏する。
【0025】裏面層12の紙貼りE・B塗装に要求されるソリ防
止、耐水性の機能達成のため、表面層11と同様の製造法
を採用するが、使用する紙は23g/m2〜50g/m2までのでき
るだけ安価な紙で良く、又耐水性のみなので塗料はアル
ミナを混入しないアクリル樹脂のモノマー及びオリゴマ
ー組成で良い。
【0026】ただし、表面とのバランスによりソリ防止とす
るため、塗布樹脂量は表面への塗布量に近い100g/m2
上が望ましく、かかる製造法により、表面層11と同じ手
法によるため表面、裏面の熱的バランスが取れ、ソリを
防止することができる。
【0027】傾斜端面13a,13bを始め全ての傾斜端面は、耐
久性、耐熱性、耐化学薬品性が要求されるため、表面層
11、裏面層12の部位と同じ樹脂系のUV塗料又は接着性を
考慮し、アクリル系UV塗料、又は常温硬化型ウレタン塗
料をロールコーター又はエッヂバキュームコーター等で
表面に少なくとも5〜10μm程度の皮膜が形成される量塗
布する。
【0028】なお、塗布前の製品面の表面の粗さは一定にす
る必要があるが、これを怠ると塗料の吸い込みムラが発
生し、皮膜厚みが一定しない。この表面の粗さを一定に
する場合、通常の切削加工丈では困難であり、場合によ
っては研磨が必要となる。そこで、この発明では図の断
面形状のように、従来のごとき本実加工を採用せず、研
磨が容易な単純形状としたのである。
【0029】この単純な傾斜端面により、切削加工及び研磨
により表面粗さを一定にでき、また塗装自身も容易であ
り、安定した樹脂皮膜形成が出来る結果、耐水性が飛躍
的に向上し、樹脂皮膜を塗装によって形成しているた
め、樹脂の一部は基材内部に含侵し、基材自身を強化
し、皮膜部分は水分の侵入を防止できる。
【0030】
【実施例】実施例1 フローリングボード10は3層構造で、表面HDF材10-1、中
芯HDF材10-2、裏面HDF材10-3の接着構造からなり、耐久
性、曲げ強度、ソリ防止等が要求されるため、図3に示
すごとく、中芯HDF材10-2の両面に水系接着剤を塗布
し、その後、中芯HDF材10-2の両面に表面HDF材10-1と裏
面HDF材10-3を組み合せ、高周波加熱プレスによって水
系接着剤を加熱反応させて接着し、裏面と表面を反転さ
せ、常温に戻るまで滞積、養生した。
【0031】接着3層構造のフローリングボード10とするこ
とによって、図4Aに矢印で示すように水の侵入があって
もそれぞれの接着剤樹脂によって拡散を防止でき、また
薄板の多層構造によってHDFの密度が一定化され、先のU
V塗装時に皮膜形成を一定化するための重要要素である
吸い込みムラが防止できる。
【0032】また、高周波加熱プレスを採用することによ
り、水分の多いところを加熱する効果があるため、容易
に接着剤を加熱乾燥でき、また、HDFの内部の含水率の
バラツキも水分の多いところが加熱されることにより、
一定化する利点がある。なお、高周波プレス後の養生の
際、表裏を反転させて養生させることは、多層構造のHD
F内部の含水率を一定化し、水分によるソリを防止する
上で重要である。
【0033】実施例2 この発明による位置決め部材20は、施工時におけるフロ
ーリング同士の嵌合時の水平方向の位置決め並びに根太
や合板への接合を目的とするもので、位置決め部材20に
は、フローリングボード10裏面の各端面縁近傍にこれに
平行に、図5Aに示すごとくテノーナーで切削加工にて形
成した溝部17,18に嵌合する爪部20a,20bを立設してあ
り、図5Bに示すごとく位置決め部材20上に載置される溝
部17から端面13aまでの間に湿気硬化型PUグルーを塗布
し、溝部17に爪部20aを嵌合させて接着した。
【0034】この位置決め部材20は、図7A,Bに示すごとく、
部材自体を釘打ちして固定するもので、位置決めそのも
のが極めて容易となり、図11に示すような従来のフロー
リングボード自身を釘打ちするより、施工がはるかに容
易である。また、フローリングボードに直接釘打ちする
と、その釘打ち部から水分が侵入する恐れがあるが、こ
の発明の場合はフローリングボード自体の耐水性を損ね
ることがない。
【0035】図2Dにおいて、フローリングボード10,10同士
の位置決め部材20上での嵌合状態を良好にする、すなわ
ち、表面に段差や隙間を発生させないためには、例え
ば、図で左側傾斜端面13bの上り勾配θbを46°とし、こ
れに嵌合する図で右側傾斜端面13aの下り勾配θaは45°
とすることにより、必ず表面上の方が合わせやすくなっ
た。
【0036】例えば、テノーナー加工の際に上り勾配、下り
勾配を同一の45°に指定したところ、刃物のセット及び
切削後の材料の寸法変化によって角度が僅かながら変化
し、表面上での接合が正確にできない場合が発生する
が、この発明の構成では、材料の温度、湿気等による寸
法変化が起こっても表面上は隙間なく接合しながら、フ
ロア全体に余分な応力がかかり難くなる利点があった。
【0037】実施例3 実施例1と実施例2において、製品上の構成を考慮した下
記の製造工程は実施した。 1)表面HDF材10-1、中芯HDF材10-2、裏面HDF材10-3の高
周波プレスによる加熱接着、 2)多層HDFの養生(高周波加熱による内部含水率の一定化
及び冷却による内部応力除去)、 3)両面紙ラミネート及びE・B塗料塗装(表・裏面処理に
よる製品のソリ防止)、 4)製品寸法切り及び形状加工、製品寸法切り(ギャング
ソー等使用)、形状加工(テノーナー加工)、 5)形状加工部耐水処理、ロールコーター等によりUV塗装
又はウレタン塗装、ただし、処理前に#400程度のサンド
ペーパーで表面粗さを均一にする、 6)位置決め部品のPUグルーによる接合。
【0038】実施例4 この発明によるフローリング材の施工方法を説明する
と、図6Aに示すごとく、部屋の長手方向中央に基準線を
設定して貼り込む方法では、図6Bに示すごとく、幅寸法
を小さくした(イ)のフローリングボード10を部屋の右隅
に合わせて、図7Aに示すごとく、位置決め部材20に釘を
打ち固定し、次いで(ロ)の同幅のフローリングボード10
を位置決め部材20にはめ込み、順次、図で右から左へ、
上から下へとフローリングボード10を位置決め部材20に
嵌めて、位置決め部材20に釘を打ち固定してゆく。
【0039】この際、図7Bに示すごとく、新たに嵌めるフロ
ーリングボード10はの傾斜端面13b並びに溝部18は、先
に嵌めたフローリングボード10の傾斜端面13aと位置決
め部材20の爪部20bに拘束されれるため、正確に嵌合さ
せ水平方向の動きを防止するため、フローリングの接合
が簡単となる。
【0040】図6Aで部屋の下側の貼りじまい部分は、図7Cに
示すごとく、フローリングボード19が回転を利用して嵌
合できるように、図のハッチングで示す斜線部をカット
し、嵌合しやすいようにする。ただし、切断された部分
は木質部がムキ出しとなり耐水性が問題となるため、現
場において硬化可能な常温硬化型ウレタン塗料を塗布
し、耐水皮膜を形成しておくとよい。
【0041】この発明によるフローリング材は、従来のフロ
ーリング材の貼り込み工法と全く同じ方法が適用でき、
かつ容易に施工することができる利点があり、特に、熟
練した作業者を必要とせず、より確実なフローリングの
嵌合施工が1名の作業者で可能であった。
【0042】実施例5 以上の実施例は、図8Aに示すごとく、位置決め部材20の
固着に釘を用いたが、ここでは釘に換えて高周波加熱と
ホットメルトを利用した。位置決め部材20の材料に金属
としてアルミニウムを使用した。すなわち、図8Bに示す
ごとく、位置決め部材20表面には予めホットメルトが成
膜されており、フローリング材10の上から高周波電極30
を当てて、高周波でアルミを加熱し、ホットメルトを溶
解させ、圧着し、根太8又は合板に固着することができ
た。
【0043】また、固着後にフローリング材10の上から高周
波電極30を当てて、再度高周波でアルミを加熱し、ホッ
トメルトを再溶解させて簡単に取り外すことができるた
め、部分的な修理や全面的なフローリング材の張り替え
が容易にできた。
【0044】
【発明の効果】この発明によるフローリング材は、その
端面を直線状又は段差状の傾斜面となし、上り勾配と下
り勾配同士の傾斜面の当接となしたことから、全面塗装
処理を可能にして耐水性、耐久性を著しく向上させるこ
とができる。
【0045】この発明によるフローリング材は、対向する両
縁部を爪部とした板状の極めて簡単な形状の位置決め治
具を用いることを特徴とし、ボード裏面の各端面縁近傍
にこれに平行な溝部を設け、隣接ボードとの当接傾斜端
面を挟み両溝部間のボード部を該治具に載置し、該治具
を釘又は接着剤で固定するため、施工が容易であるとと
もに強固に固定できる。
【0046】この発明によるフローリング材は、フローリン
グ材として、単層構造または多層構造のいずれの基板
も、表面層に突き板貼りUV塗装又はE・B塗装、紙貼りE
・B塗装、高圧メラミン又は低圧メラミンシート貼り等
を行った時、表裏共に熱的に同等の処理を行い、さらに
塗装処理によって表面に樹脂皮膜を形成し、耐水性を向
上させてあり、特に施工後のねじれ、ソリ等に影響が排
除される。
【0047】また、この発明によるフローリング材は、上述
の位置決め治具を金属材料で構成し、かつ当該治具に接
着剤を塗布しておくことにより、ボードの配列施工後に
フローリング材表面側から高周波加熱して、接着剤を溶
解させて根太等に固着でき、固着後に再度高周波加熱す
れば接着剤が再度溶解して容易に離脱させることが可能
で、施工が容易でかつ部分的な修理や全面撤去が可能に
なる。
【図面の簡単な説明】
【図1】この発明による3層のフローリングボードからな
るフローリング材を示す断面説明図であり、Aは直線状
傾斜端面を有したフローリングボードの長手方向並びに
位置決め治具の幅方向の断面説明図、BはA図のフローリ
ングボードの幅方向並びに位置決め治具の幅方向の断面
説明図、Cは段差状傾斜端面を有したフローリングボー
ドの長手方向並びに位置決め治具の幅方向の断面説明
図、DはC図のフローリングボードの幅方向並びに位置決
め治具の幅方向の断面説明図である。
【図2】Aは直線状傾斜端面を有したフローリングボード
の長手方向並びに位置決め治具の幅方向の断面説明図、
BはA図のフローリングボードの図で左側傾斜端面の拡大
断面説明図、CはA図のフローリングボードの図で右側傾
斜端面の拡大断面説明図、Dはフローリングボードの位
置決め部材上での嵌合状態を示す断面説明図である。
【図3】積層型フローリングボードの製造工程を示す説
明図である。
【図4】A,Bは積層型フローリングボードへの水の進入を
示す断面説明図と平面説明図である。
【図5】A,B,Cはフローリングボードの位置決め部材への
固着方法を示す傾斜端面の拡大断面説明図である。
【図6】フローリング材の張り込み方法を示す説明図で
あり、Aは床の全体の説明図、Bは張り始めのフローリン
グ材の説明図である。
【図7】この発明によるフローリング材の張り込み方法
を示す説明図であり、Aは位置決め部材の固着説明図、B
はフローリング材の位置決め部材への嵌め込み説明図、
Cは張りじまいの説明図である。
【図8】この発明によるフローリング材を位置決め部材
で固着する方法を示す説明図であり、Aは釘、Bは高周波
加熱による場合を示す。
【図9】Aは従来の通常用フローリング材の幅方向の断面
説明図、Bは従来の直貼り用フローリング材の幅方向の
断面説明図である。
【図10】Aは従来のフローリング材の施工方法を示す床
の上面説明図であり、Bは縦断説明図である。
【図11】Aは従来のフローリング材の固着方法を示すフ
ローリング材と根太との説明図であり、Bは根太に釘止
めしたフローリング材の説明図である。
【図12】Aは従来のフローリング材の他の施工方法を示
す床の上面説明図であり、Bは縦断説明図である。
【図13】従来のフローリング材の外観形状を示す幅方向
端面の説明図である。
【符号の説明】
1 通常用フローリング材 2 基材 3 突き板 4 直貼り用フローリング材 5 クッション材 6a 凸部 6b 凹部 7 大引 8 根太 9 下地材 10,19 フローリングボード 10-1 表面HDF材 10-2 中芯HDF材 10-3 裏面HDF材 11 表面層 12 裏面層 13a,13b,14a,14b 直線状傾斜端面 15a,15b,16a,16b 段差状傾斜端面 17,18 溝部 20 位置決め部材 20a,20b 爪部 30 高周波電極

Claims (7)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 フローリングボードの形状が相対する端
    面同士を当接させて同一平面上に配列固着して床を形成
    するフローリング材において、フローリングボードの端
    面が直線状傾斜面又は段差状傾斜面を有し、該ボード裏
    面の各端面縁近傍にこれに平行な溝部が形成され、隣接
    ボードとの当接傾斜端面を挟み各ボードの前記溝部に嵌
    合する爪部を立設して両溝部間のボード部を載置可能に
    した薄板状の位置決め部材を隣接ボード間の位置決め固
    着に用いたフローリング材。
  2. 【請求項2】 請求項1において、フローリングボードが
    単層材又は積層材からなり、全面に塗装及び/又は表面
    材が設けられ、位置決め部材と当接する箇所のみ位置決
    め部材厚み分だけ塗装及び/又は表面材が薄くされたフ
    ローリング材。
  3. 【請求項3】 請求項1または請求項2において、フロー
    リングボードの傾斜端面の傾斜角度は、上り勾配が46
    °、下り勾配が45°であるフローリング材。
  4. 【請求項4】 請求項1または請求項2において、フロー
    リングボードの下り勾配端面側の細溝部に嵌入する位置
    決め部材の爪部が薄板をL字型に折り曲げ形成され、上
    り勾配面端面側の幅広溝部に嵌入する位置決め部材の爪
    部が溝部底幅と溝部側面に沿うように折り曲げ形成され
    た位置決め部材を用いるフローリング材。
  5. 【請求項5】 請求項4において、位置決め部材の固着が
    釘止めであるフローリング材。
  6. 【請求項6】 請求項4において、位置決め部材の固着が
    接着剤であるフローリング材。
  7. 【請求項7】 フローリングボードの形状が相対する端
    面同士を当接させて同一平面上に配列固着して床を形成
    するフローリング材の施工方法において、フローリング
    ボードの端面が直線状傾斜面又は段差状傾斜面を有し、
    該ボード裏面の各端面縁近傍にこれに平行な溝部が形成
    され、隣接ボードとの当接傾斜端面を挟み各ボードの前
    記溝部に嵌合する爪部を立設して両溝部間のボード部を
    載置可能にした金属薄板状の位置決め部材を隣接ボード
    間の位置決め固着に用い、前記位置決め部材に熱可塑性
    接着材を塗布して、前記フローリングボードを配列して
    床を形成した後、フローリングボード表面側から位置決
    め部材を高周波加熱して、前記接着剤を溶解させて接着
    を行うフローリング材の施工方法。
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