JP2000109768A - 感熱性粘着シート - Google Patents
感熱性粘着シートInfo
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- JP2000109768A JP2000109768A JP28260798A JP28260798A JP2000109768A JP 2000109768 A JP2000109768 A JP 2000109768A JP 28260798 A JP28260798 A JP 28260798A JP 28260798 A JP28260798 A JP 28260798A JP 2000109768 A JP2000109768 A JP 2000109768A
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- sensitive adhesive
- heat
- adhesive sheet
- thermoplastic resin
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Abstract
(57)【要約】
【課題】本発明の目的は、耐ブロッキング性に優れ、か
つ、カッティング工程で粉落ちやカッター汚れが発生す
ることのない、優れた感熱性粘着シートを提供すること
にある。 【解決手段】熱可塑性樹脂と固体可塑剤を主成分とする
感熱性粘着剤をシート状基材に塗布、乾燥させて得る感
熱性粘着シートにおいて、該感熱性粘着シートを熱板に
0.1秒間接触させた際、熱板の温度が100℃以下
で、JIS Z 0237に準ずるSUS板に対する粘
着力が50g以下であり、かつ、熱板の温度が140℃
で、JIS Z 0237に準ずるSUS板に対する粘
着力が500g以上である感熱性粘着シート。また、固
体可塑剤が、50%平均粒子径3〜20μmのフタル酸
ジシクロヘキシルの分散物であり、熱可塑性樹脂が、ス
チレン含有量が20〜90重量%のスチレン−アクリル
酸エステル共重合体であり、軟化点が100℃〜160
℃の石油系粘着付与剤を熱可塑性樹脂に対し10〜10
0重量%含有してなる感熱性粘着シートとする。
つ、カッティング工程で粉落ちやカッター汚れが発生す
ることのない、優れた感熱性粘着シートを提供すること
にある。 【解決手段】熱可塑性樹脂と固体可塑剤を主成分とする
感熱性粘着剤をシート状基材に塗布、乾燥させて得る感
熱性粘着シートにおいて、該感熱性粘着シートを熱板に
0.1秒間接触させた際、熱板の温度が100℃以下
で、JIS Z 0237に準ずるSUS板に対する粘
着力が50g以下であり、かつ、熱板の温度が140℃
で、JIS Z 0237に準ずるSUS板に対する粘
着力が500g以上である感熱性粘着シート。また、固
体可塑剤が、50%平均粒子径3〜20μmのフタル酸
ジシクロヘキシルの分散物であり、熱可塑性樹脂が、ス
チレン含有量が20〜90重量%のスチレン−アクリル
酸エステル共重合体であり、軟化点が100℃〜160
℃の石油系粘着付与剤を熱可塑性樹脂に対し10〜10
0重量%含有してなる感熱性粘着シートとする。
Description
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、常温では非粘着性
であるが、加熱することにより粘着性が現れる感熱性粘
着剤を基材の片面に塗布、乾燥して得られる感熱性粘着
シートに関するものである。
であるが、加熱することにより粘着性が現れる感熱性粘
着剤を基材の片面に塗布、乾燥して得られる感熱性粘着
シートに関するものである。
【0002】
【従来の技術】従来、清涼飲料水、酒類、薬品瓶等のガ
ラス瓶などへのラベル貼着は、基材の裏面にカゼインや
デンプン等の水溶性接着剤を設けたラベルを自動ラベラ
ー等により貼着する方法、或いは上紙、粘着剤層、剥離
シートを順次積層した構成の一般的な粘着シートのラベ
ルを自動ラベラー等を使用して貼着する方法が採られて
いる。しかし、水溶性接着剤を設けたラベルは、基材の
裏面に水溶性接着剤を塗布するとラベルがカールし、ガ
ラス瓶へ貼着後ラベルに皺や浮きが発生しラベル不良と
なり美観を損なうという問題があった。また、水溶性粘
着剤を使用すると作業環境の衛生上好ましくない場合が
ある。
ラス瓶などへのラベル貼着は、基材の裏面にカゼインや
デンプン等の水溶性接着剤を設けたラベルを自動ラベラ
ー等により貼着する方法、或いは上紙、粘着剤層、剥離
シートを順次積層した構成の一般的な粘着シートのラベ
ルを自動ラベラー等を使用して貼着する方法が採られて
いる。しかし、水溶性接着剤を設けたラベルは、基材の
裏面に水溶性接着剤を塗布するとラベルがカールし、ガ
ラス瓶へ貼着後ラベルに皺や浮きが発生しラベル不良と
なり美観を損なうという問題があった。また、水溶性粘
着剤を使用すると作業環境の衛生上好ましくない場合が
ある。
【0003】一方、一般的な構成の粘着シートのラベル
は通常剥離シートを剥離して使用しているが、剥離され
た剥離シートは回収されて再利用され難く、ほとんどの
場合廃棄処分にされている。近年では省資源や環境問題
等が注目され始めており、剥離シートを必要としない感
熱性粘着シートが注目されてきた。
は通常剥離シートを剥離して使用しているが、剥離され
た剥離シートは回収されて再利用され難く、ほとんどの
場合廃棄処分にされている。近年では省資源や環境問題
等が注目され始めており、剥離シートを必要としない感
熱性粘着シートが注目されてきた。
【0004】一般的に感熱性粘着シートは、基材の片面
に感熱性粘着剤を塗布してなり、通常、基材の他面に印
刷などを行いラベルとして使用される。感熱性粘着剤
は、常温では非粘着性であるが、加熱装置の設けられた
ラベラーやオーブン等で加熱すると活性化され粘着性が
発現する。通常、加熱温度は50℃〜150℃であり、
感熱性粘着剤中の固体可塑剤が加熱により融点以上の温
度になると溶融し、熱可塑性樹脂を可塑化し、粘着性を
発現する。溶融した固体可塑剤はゆっくりと結晶化する
ため粘着性は長時間持続し、粘着性を有している間にガ
ラス瓶等に貼着して使用することが出来る。
に感熱性粘着剤を塗布してなり、通常、基材の他面に印
刷などを行いラベルとして使用される。感熱性粘着剤
は、常温では非粘着性であるが、加熱装置の設けられた
ラベラーやオーブン等で加熱すると活性化され粘着性が
発現する。通常、加熱温度は50℃〜150℃であり、
感熱性粘着剤中の固体可塑剤が加熱により融点以上の温
度になると溶融し、熱可塑性樹脂を可塑化し、粘着性を
発現する。溶融した固体可塑剤はゆっくりと結晶化する
ため粘着性は長時間持続し、粘着性を有している間にガ
ラス瓶等に貼着して使用することが出来る。
【0005】感熱性粘着シートは、加熱装置の設けられ
たラベラー等で連続してガラス瓶に貼着しても、前記の
ラベル裏面に水溶性接着剤を塗布してガラス瓶に貼着す
る方法のようなラベル不良という問題はない。また、前
記の一般的な粘着シートのように剥離シートを使用しな
いため剥離シートの廃棄の必要が無く、コスト的にも安
く生産できるという利点があり、省資源、環境問題の観
点からも有利である。
たラベラー等で連続してガラス瓶に貼着しても、前記の
ラベル裏面に水溶性接着剤を塗布してガラス瓶に貼着す
る方法のようなラベル不良という問題はない。また、前
記の一般的な粘着シートのように剥離シートを使用しな
いため剥離シートの廃棄の必要が無く、コスト的にも安
く生産できるという利点があり、省資源、環境問題の観
点からも有利である。
【0006】しかしながら、感熱性粘着シートは巻き取
り状態やシートを何枚か重ねた状態で保管されることが
多く、この場合、低温で保管しなければブロッキングを
生じてしまうという問題がある。この問題を解決するた
めに、たとえば、熱可塑性樹脂のガラス転移温度を高く
する方法があるが、単にガラス転移温度を高くするだけ
では感熱性粘着剤層の強度が低下し、ラベルとして使用
するためのカッティング工程で感熱性粘着剤層が切り口
から粉状に剥がれる粉落ちや、カッター汚れが発生して
しまう。
り状態やシートを何枚か重ねた状態で保管されることが
多く、この場合、低温で保管しなければブロッキングを
生じてしまうという問題がある。この問題を解決するた
めに、たとえば、熱可塑性樹脂のガラス転移温度を高く
する方法があるが、単にガラス転移温度を高くするだけ
では感熱性粘着剤層の強度が低下し、ラベルとして使用
するためのカッティング工程で感熱性粘着剤層が切り口
から粉状に剥がれる粉落ちや、カッター汚れが発生して
しまう。
【0007】この場合の粉落ちとは感熱性粘着剤層が割
れて基材から脱落する現象であり、一般にダスティング
と呼ばれている塗工層表面における顔料等の微細粒子の
脱落によるものとは全く異なる現象である。また、カッ
ター汚れは長時間に及ぶ連続カッティングでカッターが
加熱され、基材から脱落した粘着剤層の粉がカッターの
熱で粘着性を発現し、カッターの先に付着、蓄積される
現象である。蓄積物が多くなると切り離されたラベルに
転移してラベルの外観を損ねたり、逆にラベルがカッタ
ー上に蓄積した粘着剤を介して貼り付き、連続カッティ
ングの妨げとなる場合がある。
れて基材から脱落する現象であり、一般にダスティング
と呼ばれている塗工層表面における顔料等の微細粒子の
脱落によるものとは全く異なる現象である。また、カッ
ター汚れは長時間に及ぶ連続カッティングでカッターが
加熱され、基材から脱落した粘着剤層の粉がカッターの
熱で粘着性を発現し、カッターの先に付着、蓄積される
現象である。蓄積物が多くなると切り離されたラベルに
転移してラベルの外観を損ねたり、逆にラベルがカッタ
ー上に蓄積した粘着剤を介して貼り付き、連続カッティ
ングの妨げとなる場合がある。
【0008】一方、ブロッキングの問題を解決するため
に無機顔料や有機顔料等の粘着性を有しない微粒子を使
用する方法(特開平2−282050号公報、特開平6
−179855号公報、特開平6−179856号公
報)等が提案されているが、通常の顔料を単純に添加す
るだけでは耐ブロッキング性が不十分であるし、粘着力
やダスティングが悪化する傾向にある。また、固体可塑
剤を微粒子で保護すると感熱性粘着剤を比較的低い温度
で加熱して活性化させる場合、固体可塑剤の溶融、拡散
に時間がかかり、感熱性粘着剤として粘着性が現れにく
い、また感熱性粘着シートの接着機能が低下する等の問
題があり、実用上不十分である。
に無機顔料や有機顔料等の粘着性を有しない微粒子を使
用する方法(特開平2−282050号公報、特開平6
−179855号公報、特開平6−179856号公
報)等が提案されているが、通常の顔料を単純に添加す
るだけでは耐ブロッキング性が不十分であるし、粘着力
やダスティングが悪化する傾向にある。また、固体可塑
剤を微粒子で保護すると感熱性粘着剤を比較的低い温度
で加熱して活性化させる場合、固体可塑剤の溶融、拡散
に時間がかかり、感熱性粘着剤として粘着性が現れにく
い、また感熱性粘着シートの接着機能が低下する等の問
題があり、実用上不十分である。
【0009】
【発明が解決しようとする課題】本発明は耐ブロッキン
グ性に優れ、かつ、カッティング工程で粉落ちやカッタ
ー汚れが発生することのない、優れた感熱性粘着シート
を提供することにある。
グ性に優れ、かつ、カッティング工程で粉落ちやカッタ
ー汚れが発生することのない、優れた感熱性粘着シート
を提供することにある。
【0010】
【課題を解決するための手段】かかる現状に臨み鋭意研
究を行った結果、本発明者らは、熱可塑性樹脂と固体可
塑剤を主成分とする感熱性粘着剤をシート状基材に塗
布、乾燥させて得る感熱性粘着シートにおいて、瞬時の
加熱による粘着性の発現温度を制御することで、上記課
題を解決できることがわかった。すなわち、感熱性粘着
シートを熱板に0.1秒間接触させた際、熱板の温度が
100℃以下で、JIS Z 0237に準ずるSUS
板に対する粘着力が50g以下であること、かつ、熱板
の温度が140℃で、JIS Z 0237に準ずるS
US板に対する粘着力が500g以上とすることで目的
を達することができることを見出し、本発明を完成させ
るに至った。
究を行った結果、本発明者らは、熱可塑性樹脂と固体可
塑剤を主成分とする感熱性粘着剤をシート状基材に塗
布、乾燥させて得る感熱性粘着シートにおいて、瞬時の
加熱による粘着性の発現温度を制御することで、上記課
題を解決できることがわかった。すなわち、感熱性粘着
シートを熱板に0.1秒間接触させた際、熱板の温度が
100℃以下で、JIS Z 0237に準ずるSUS
板に対する粘着力が50g以下であること、かつ、熱板
の温度が140℃で、JIS Z 0237に準ずるS
US板に対する粘着力が500g以上とすることで目的
を達することができることを見出し、本発明を完成させ
るに至った。
【0011】詳しくは、該感熱性粘着シートを熱板に
0.1秒間接触させた際、熱板の温度が100℃以下
で、JIS Z 0237に準ずるSUS板に対する粘
着力が50g以下であることが必須であるが、上記粘着
力が50g以上である場合、該感熱性粘着シート表面と
粘着剤層との摩擦、ラベラーのペーパーロールと該感熱
性粘着シートの粘着剤層との摩擦等により、粘着剤層の
粘着性が発現し、ブロッキングするという問題が発生す
る。また、ブロッキングが発生しない場合でも、ラベラ
ーのカッターは長時間に及ぶ連続カッティングで加熱さ
れており、該感熱性粘着シートから脱落した粘着剤層の
粉がカッターの熱で粘着性を発現し、カッターの先に付
着、蓄積するため、切り離されたラベルに転移してラベ
ルの外観を損ねたり、逆にラベルがカッター上に蓄積し
た粘着剤を介して貼り付き、カッティング不良を起こ
す。
0.1秒間接触させた際、熱板の温度が100℃以下
で、JIS Z 0237に準ずるSUS板に対する粘
着力が50g以下であることが必須であるが、上記粘着
力が50g以上である場合、該感熱性粘着シート表面と
粘着剤層との摩擦、ラベラーのペーパーロールと該感熱
性粘着シートの粘着剤層との摩擦等により、粘着剤層の
粘着性が発現し、ブロッキングするという問題が発生す
る。また、ブロッキングが発生しない場合でも、ラベラ
ーのカッターは長時間に及ぶ連続カッティングで加熱さ
れており、該感熱性粘着シートから脱落した粘着剤層の
粉がカッターの熱で粘着性を発現し、カッターの先に付
着、蓄積するため、切り離されたラベルに転移してラベ
ルの外観を損ねたり、逆にラベルがカッター上に蓄積し
た粘着剤を介して貼り付き、カッティング不良を起こ
す。
【0012】また、該感熱性粘着シートは、熱板に0.
1秒間接触させた際、熱板の温度が140℃で、JIS
Z 0237に準ずるSUS板に対する粘着力が50
0g以上であることが必須である。つまり、140℃で
粘着性が発現しない場合、ラベラーで、ガラス瓶等に貼
り付ける際、粘着力が不十分であるため、十分に貼り付
かない、ラベルが剥がれる等のラベリング不良を起こ
す。
1秒間接触させた際、熱板の温度が140℃で、JIS
Z 0237に準ずるSUS板に対する粘着力が50
0g以上であることが必須である。つまり、140℃で
粘着性が発現しない場合、ラベラーで、ガラス瓶等に貼
り付ける際、粘着力が不十分であるため、十分に貼り付
かない、ラベルが剥がれる等のラベリング不良を起こ
す。
【0013】該感熱性粘着シートを、上記性質にするに
は、熱可塑性樹脂の分子量、ガラス転移温度、ゲル含量
等をコントロールすることにより、達成できる。さら
に、感熱性粘着剤に用いる固体可塑剤の50%平均粒子
径が3〜20μmであるフタル酸ジシクロヘキシルの分
散物を用いた感熱性粘着剤とすることにより、上記性質
をより顕著に発揮できることが解った。
は、熱可塑性樹脂の分子量、ガラス転移温度、ゲル含量
等をコントロールすることにより、達成できる。さら
に、感熱性粘着剤に用いる固体可塑剤の50%平均粒子
径が3〜20μmであるフタル酸ジシクロヘキシルの分
散物を用いた感熱性粘着剤とすることにより、上記性質
をより顕著に発揮できることが解った。
【0014】因みに50%平均粒子径が3μm未満の固
体可塑剤を用いた感熱性粘着剤では、該感熱性粘着シー
トを100℃以下の熱板に0.1秒間接触させた際、感
熱性粘着シートの粘着性が発現し易くなり、また、50
%平均粒子径が20μmより大きい固体可塑剤を用いた
感熱性粘着剤では、該感熱性粘着シートを140℃の熱
板に0.1秒間接触させた際、感熱性粘着シートの粘着
性が低くなる傾向があり、熱可塑性樹脂の分子量、ガラ
ス転移温度、ゲル含量等、熱可塑性樹脂の種類に制約を
受けやすくする。
体可塑剤を用いた感熱性粘着剤では、該感熱性粘着シー
トを100℃以下の熱板に0.1秒間接触させた際、感
熱性粘着シートの粘着性が発現し易くなり、また、50
%平均粒子径が20μmより大きい固体可塑剤を用いた
感熱性粘着剤では、該感熱性粘着シートを140℃の熱
板に0.1秒間接触させた際、感熱性粘着シートの粘着
性が低くなる傾向があり、熱可塑性樹脂の分子量、ガラ
ス転移温度、ゲル含量等、熱可塑性樹脂の種類に制約を
受けやすくする。
【0015】これは該固体可塑剤において、小粒径の固
体可塑剤は瞬時の加熱により溶融し、熱可塑性樹脂を可
塑化させ、また大粒径の固体可塑剤は瞬時の加熱では完
全に溶融できずに、熱可塑性樹脂の可塑化が困難である
ことに起因する。即ち、固体可塑剤の粒径が3μm未満
の場合、小粒径の固体可塑剤が多くなり、瞬時の加熱に
より溶融し易くなること、また固体可塑剤の粒径が20
μmより大きい場合、大粒径の固体可塑剤が多くなり瞬
時の加熱では溶融し難くなることによる。
体可塑剤は瞬時の加熱により溶融し、熱可塑性樹脂を可
塑化させ、また大粒径の固体可塑剤は瞬時の加熱では完
全に溶融できずに、熱可塑性樹脂の可塑化が困難である
ことに起因する。即ち、固体可塑剤の粒径が3μm未満
の場合、小粒径の固体可塑剤が多くなり、瞬時の加熱に
より溶融し易くなること、また固体可塑剤の粒径が20
μmより大きい場合、大粒径の固体可塑剤が多くなり瞬
時の加熱では溶融し難くなることによる。
【0016】また、スチレン含有量が20〜90重量%
のスチレン−アクリル酸エステル共重合体である熱可塑
性樹脂を用いた感熱性粘着剤をシート状基材に塗布、乾
燥させ、感熱性粘着シートを作製した場合、粘着力をよ
り高くすることができ、且つ、耐ブロッキング性をさら
に向上させることができる。
のスチレン−アクリル酸エステル共重合体である熱可塑
性樹脂を用いた感熱性粘着剤をシート状基材に塗布、乾
燥させ、感熱性粘着シートを作製した場合、粘着力をよ
り高くすることができ、且つ、耐ブロッキング性をさら
に向上させることができる。
【0017】また、軟化点が100〜160℃の石油系
粘着付与剤を、熱可塑性樹脂に対し10〜100重量%
含有する感熱性粘着剤をシート状基材に塗布、乾燥さ
せ、感熱性粘着シートを作製した場合、あらゆる被着体
に対する粘着性能を向上させ、より優れた品質を発揮す
ることができる。因みに、軟化点が100℃未満では、
耐ブロッキング性を悪化させる恐れがあり、また160
℃より高いと、粘着付与剤の配合の効果がほとんどな
い。
粘着付与剤を、熱可塑性樹脂に対し10〜100重量%
含有する感熱性粘着剤をシート状基材に塗布、乾燥さ
せ、感熱性粘着シートを作製した場合、あらゆる被着体
に対する粘着性能を向上させ、より優れた品質を発揮す
ることができる。因みに、軟化点が100℃未満では、
耐ブロッキング性を悪化させる恐れがあり、また160
℃より高いと、粘着付与剤の配合の効果がほとんどな
い。
【0018】
【発明の実施の形態】本発明は、上述の通り、熱可塑性
樹脂と固体可塑剤を主成分とする感熱性粘着剤をシート
状基材に塗布、乾燥させて得る感熱性粘着シートであ
り、該感熱性粘着シートを熱板に0.1秒間接触させた
際、熱板の温度が100℃以下で、JIS Z 023
7に準ずるSUS板に対する粘着力が50g以下である
こと、かつ、熱板の温度が140℃で、JIS Z 0
237に準ずるSUS板に対する粘着力が500g以上
とすることで特異の効果が得られる。
樹脂と固体可塑剤を主成分とする感熱性粘着剤をシート
状基材に塗布、乾燥させて得る感熱性粘着シートであ
り、該感熱性粘着シートを熱板に0.1秒間接触させた
際、熱板の温度が100℃以下で、JIS Z 023
7に準ずるSUS板に対する粘着力が50g以下である
こと、かつ、熱板の温度が140℃で、JIS Z 0
237に準ずるSUS板に対する粘着力が500g以上
とすることで特異の効果が得られる。
【0019】本発明において使用される熱可塑性樹脂の
種類としては、酢酸ビニル−エチレン−スチレン共重合
体、酢酸ビニル−エチレン共重合体、酢酸ビニル−エチ
レン−塩化ビニル共重合体、酢酸ビニル−アクリル酸エ
ステル共重合体、酢酸ビニル−エチレン−アクリル酸エ
ステル共重合体、エチレン−塩化ビニル共重合体、(メ
タ)アクリル酸エステル共重合体、スチレン−イソプレ
ン共重合体、スチレン−ブタジエン共重合体、スチレン
−(メタ)アクリル酸エステル共重合体、アクリロニト
リル−ブタジエン共重合体、酢酸ビニル重合体、スチレ
ン重合体、アクリル酸エステル重合体等の水溶液、水分
散液等が挙げられる。これらの樹脂は単独もしくは複数
併用して用いられる。好ましくは、第3の発明の通り、
スチレン含有量が20〜90重量%のスチレン−アクリ
ル酸エステル共重合体が特に優れた効果を発揮する。
種類としては、酢酸ビニル−エチレン−スチレン共重合
体、酢酸ビニル−エチレン共重合体、酢酸ビニル−エチ
レン−塩化ビニル共重合体、酢酸ビニル−アクリル酸エ
ステル共重合体、酢酸ビニル−エチレン−アクリル酸エ
ステル共重合体、エチレン−塩化ビニル共重合体、(メ
タ)アクリル酸エステル共重合体、スチレン−イソプレ
ン共重合体、スチレン−ブタジエン共重合体、スチレン
−(メタ)アクリル酸エステル共重合体、アクリロニト
リル−ブタジエン共重合体、酢酸ビニル重合体、スチレ
ン重合体、アクリル酸エステル重合体等の水溶液、水分
散液等が挙げられる。これらの樹脂は単独もしくは複数
併用して用いられる。好ましくは、第3の発明の通り、
スチレン含有量が20〜90重量%のスチレン−アクリ
ル酸エステル共重合体が特に優れた効果を発揮する。
【0020】熱可塑性樹脂のガラス転移温度は通常−3
0℃〜100℃、好ましくは−10℃〜80℃程度のも
のが使用される。ちなみに−30℃以下のものは耐ブロ
ッキング性に劣る傾向にあり、100℃以上のものはダ
スティングや感熱性粘着剤層強度に劣る傾向にある。ま
た、熱可塑性樹脂を複数使用する場合には、ガラス転移
温度の比較的低いものと比較的高いものを組み合わせる
ことによって耐ブロッキング性とダスティングのバラン
スを良くすることができる。
0℃〜100℃、好ましくは−10℃〜80℃程度のも
のが使用される。ちなみに−30℃以下のものは耐ブロ
ッキング性に劣る傾向にあり、100℃以上のものはダ
スティングや感熱性粘着剤層強度に劣る傾向にある。ま
た、熱可塑性樹脂を複数使用する場合には、ガラス転移
温度の比較的低いものと比較的高いものを組み合わせる
ことによって耐ブロッキング性とダスティングのバラン
スを良くすることができる。
【0021】本発明の感熱性粘着剤に使用される固体可
塑剤の種類としては、フタル酸ジヘキシル(融点65
℃)、フタル酸ジシクロヘキシル(融点65℃)、フタ
ル酸ジヒドロアビエチル(融点65℃)、イソフタル酸
ジメチル(融点66℃)、イソフタル酸ジ2−フェノキ
シエチル(融点77℃)、N−シクロヘキシル−p−ト
ルエンスルホンアミド(融点86℃)、二m−トルイル
酸1,4−ビスヒドロキシエトキシベンゼン(融点97
℃)、安息香酸スクロース(融点98℃)、二安息香酸
エチレングリコール(融点70℃)、三安息香酸トリメ
チロールエタン(融点73℃)、四安息香酸ペンタエリ
トリット(融点95℃)、八酢酸スクロース(融点89
℃)、クエン酸トリシクロヘキシル(融点57℃)等、
融点が50〜100℃の可塑剤の水分散液を使用するこ
とが好ましい。ちなみに、融点が50℃未満であると耐
ブロッキング性に劣り、100℃を越えると加熱活性化
されにくいという問題がある。
塑剤の種類としては、フタル酸ジヘキシル(融点65
℃)、フタル酸ジシクロヘキシル(融点65℃)、フタ
ル酸ジヒドロアビエチル(融点65℃)、イソフタル酸
ジメチル(融点66℃)、イソフタル酸ジ2−フェノキ
シエチル(融点77℃)、N−シクロヘキシル−p−ト
ルエンスルホンアミド(融点86℃)、二m−トルイル
酸1,4−ビスヒドロキシエトキシベンゼン(融点97
℃)、安息香酸スクロース(融点98℃)、二安息香酸
エチレングリコール(融点70℃)、三安息香酸トリメ
チロールエタン(融点73℃)、四安息香酸ペンタエリ
トリット(融点95℃)、八酢酸スクロース(融点89
℃)、クエン酸トリシクロヘキシル(融点57℃)等、
融点が50〜100℃の可塑剤の水分散液を使用するこ
とが好ましい。ちなみに、融点が50℃未満であると耐
ブロッキング性に劣り、100℃を越えると加熱活性化
されにくいという問題がある。
【0022】固体可塑剤は、加熱活性化時に融点以上で
融解し熱可塑性樹脂を可塑化するため、感熱性粘着剤と
して粘着性を与えるが、粘着性の持続時間は固体可塑剤
によって異なる。固体可塑剤は単独で使用しても良い
し、複数を併用しても良い。また、粘着性を有している
時間を長くする場合にはフタル酸ジシクロヘキシルを使
用することが好ましい。フタル酸ジシクロヘキシルの融
点は65℃であるが、純度により融点が62℃〜64℃
のものが通常使用されている。さらに、特に純度が高
く、融点が65℃のものを使用することが好ましい。
融解し熱可塑性樹脂を可塑化するため、感熱性粘着剤と
して粘着性を与えるが、粘着性の持続時間は固体可塑剤
によって異なる。固体可塑剤は単独で使用しても良い
し、複数を併用しても良い。また、粘着性を有している
時間を長くする場合にはフタル酸ジシクロヘキシルを使
用することが好ましい。フタル酸ジシクロヘキシルの融
点は65℃であるが、純度により融点が62℃〜64℃
のものが通常使用されている。さらに、特に純度が高
く、融点が65℃のものを使用することが好ましい。
【0023】本発明の感熱性粘着剤に使用される固体可
塑剤は、熱可塑性樹脂エマルジョンに配合して感熱性粘
着剤用塗液とする際、予め、水分散物としておくのがよ
い。水分散物とする方法としては、該固体可塑剤と分散
剤と水を混合して、ボールミル、サンドミル、サンドグ
ラインダー等の分散機により、適宜分散物とされる。ま
た、該固体可塑剤の平均粒子径を調整する場合は、上記
分散機に用いるボール、ビーズの粒径の調整、分散時間
の調整、あるいは、分散剤の種類の調整等でコントロー
ルすることができる。
塑剤は、熱可塑性樹脂エマルジョンに配合して感熱性粘
着剤用塗液とする際、予め、水分散物としておくのがよ
い。水分散物とする方法としては、該固体可塑剤と分散
剤と水を混合して、ボールミル、サンドミル、サンドグ
ラインダー等の分散機により、適宜分散物とされる。ま
た、該固体可塑剤の平均粒子径を調整する場合は、上記
分散機に用いるボール、ビーズの粒径の調整、分散時間
の調整、あるいは、分散剤の種類の調整等でコントロー
ルすることができる。
【0024】上記分散剤としては、例えば、メチルセル
ロース、カルボキシメチルセルロース、ポリビニルアル
コール、ポリ(メタ)アクリレート、ポリスチレンスル
ホネート、ゼラチン等の各種水溶性高分子やアニオン性
界面活性剤、ノニオン性界面活性剤等の各種界面活性剤
が使用できる。これらの分散剤は単独もしくは2種類以
上組み合わせて用いることができる。固体可塑剤と分散
剤との混合比は適宜好ましい範囲で決定されるが、一般
的には固体可塑剤100固形分重量部に対して分散剤
0.5〜10固形分重量部が好ましい。より好ましく
は、1〜5固形分重量部である。
ロース、カルボキシメチルセルロース、ポリビニルアル
コール、ポリ(メタ)アクリレート、ポリスチレンスル
ホネート、ゼラチン等の各種水溶性高分子やアニオン性
界面活性剤、ノニオン性界面活性剤等の各種界面活性剤
が使用できる。これらの分散剤は単独もしくは2種類以
上組み合わせて用いることができる。固体可塑剤と分散
剤との混合比は適宜好ましい範囲で決定されるが、一般
的には固体可塑剤100固形分重量部に対して分散剤
0.5〜10固形分重量部が好ましい。より好ましく
は、1〜5固形分重量部である。
【0025】本発明の感熱性粘着剤における熱可塑性樹
脂及び固体可塑剤の配合比は、熱可塑性樹脂の合計10
0固形分重量部に対して固体可塑剤が50〜300固形
分重量部である。因みに、固体可塑剤が50固形分重量
部未満では感熱性粘着剤としての粘着性が現れにくい。
固体可塑剤が300固形分重量部を超えると感熱性粘着
剤として粘着性の持続時間が短くなる傾向にある。
脂及び固体可塑剤の配合比は、熱可塑性樹脂の合計10
0固形分重量部に対して固体可塑剤が50〜300固形
分重量部である。因みに、固体可塑剤が50固形分重量
部未満では感熱性粘着剤としての粘着性が現れにくい。
固体可塑剤が300固形分重量部を超えると感熱性粘着
剤として粘着性の持続時間が短くなる傾向にある。
【0026】また、感熱性粘着剤中には熱可塑性樹脂、
固体可塑剤の他に、ロジン系樹脂、フェノール系樹脂、
テルペン系樹脂、キシレン系樹脂、石油系樹脂等の粘着
付与剤を含有させることができる。ロジン系樹脂として
は、アビエチン酸ロジン、レボヒマル酸、ネオアビエチ
ン酸等のロジン樹脂、およびそれらの水素添加物や、こ
れらのマレイン酸付加物、金属塩、グリセリン、ペンタ
エリトリット、エチレングリコール、ジエチレングリコ
ール等のアルコールとのエステル化合物等の変性ロジン
が挙げられる。フェノール系樹脂としては、アルキルフ
ェノール樹脂、ロジン変性フェノール樹脂等が挙げられ
る。テルペン系樹脂としてはα―ピネン系、β―ピネン
系、ジペンテン系テルペン樹脂、および、芳香族変性テ
ルペン樹脂、水添テルペン樹脂、テルペンフェノール樹
脂等が挙げられる。石油系樹脂としては、脂肪族系(C
5系)石油樹脂、芳香族系(C9)石油樹脂、共重合
(C5/C9)系石油樹脂、水素添加脂環族系石油樹脂
等が挙げられる。好ましくは、第4の発明のとおり、軟
化点100〜160℃の石油系樹脂が特に優れた効果を
発揮する。
固体可塑剤の他に、ロジン系樹脂、フェノール系樹脂、
テルペン系樹脂、キシレン系樹脂、石油系樹脂等の粘着
付与剤を含有させることができる。ロジン系樹脂として
は、アビエチン酸ロジン、レボヒマル酸、ネオアビエチ
ン酸等のロジン樹脂、およびそれらの水素添加物や、こ
れらのマレイン酸付加物、金属塩、グリセリン、ペンタ
エリトリット、エチレングリコール、ジエチレングリコ
ール等のアルコールとのエステル化合物等の変性ロジン
が挙げられる。フェノール系樹脂としては、アルキルフ
ェノール樹脂、ロジン変性フェノール樹脂等が挙げられ
る。テルペン系樹脂としてはα―ピネン系、β―ピネン
系、ジペンテン系テルペン樹脂、および、芳香族変性テ
ルペン樹脂、水添テルペン樹脂、テルペンフェノール樹
脂等が挙げられる。石油系樹脂としては、脂肪族系(C
5系)石油樹脂、芳香族系(C9)石油樹脂、共重合
(C5/C9)系石油樹脂、水素添加脂環族系石油樹脂
等が挙げられる。好ましくは、第4の発明のとおり、軟
化点100〜160℃の石油系樹脂が特に優れた効果を
発揮する。
【0027】本発明における感熱性粘着剤中に粘着付与
剤を含有せしめる場合は、熱可塑性樹脂100固形分重
量部に対して、粘着付与剤を10〜150固形分重量部
配合することが好ましい。粘着付与剤が10固形分重量
部未満の場合は接着機能を高める効果に乏しく、150
固形分重量部を越えると耐ブロッキング性に劣るという
問題がある。
剤を含有せしめる場合は、熱可塑性樹脂100固形分重
量部に対して、粘着付与剤を10〜150固形分重量部
配合することが好ましい。粘着付与剤が10固形分重量
部未満の場合は接着機能を高める効果に乏しく、150
固形分重量部を越えると耐ブロッキング性に劣るという
問題がある。
【0028】本発明の感熱性粘着剤中には、ブロッキン
グ防止剤として珪酸塩、アルミノ珪酸塩、炭酸塩、シリ
カ、アルミナ、酸化マグネシウム等の鉱物質顔料、カー
ボンブラック、ポリスチレン樹脂、尿素樹脂、アクリル
樹脂、メラミン樹脂、ベンゾグアナミン樹脂、その他有
機顔料等の公知、公用の顔料や、デンプン、小麦粉、合
成樹脂微粒子等を所望の効果を損なわない範囲で適宜使
用することができる。
グ防止剤として珪酸塩、アルミノ珪酸塩、炭酸塩、シリ
カ、アルミナ、酸化マグネシウム等の鉱物質顔料、カー
ボンブラック、ポリスチレン樹脂、尿素樹脂、アクリル
樹脂、メラミン樹脂、ベンゾグアナミン樹脂、その他有
機顔料等の公知、公用の顔料や、デンプン、小麦粉、合
成樹脂微粒子等を所望の効果を損なわない範囲で適宜使
用することができる。
【0029】また、本発明の感熱性粘着剤中には、ブロ
ッキング防止剤の他、増粘剤、濡れ剤、レベリング剤、
消泡剤、顔料、老化防止剤、紫外線吸収剤、染料等各種
助剤を所望の効果を損なわない範囲で適宜使用すること
ができる。
ッキング防止剤の他、増粘剤、濡れ剤、レベリング剤、
消泡剤、顔料、老化防止剤、紫外線吸収剤、染料等各種
助剤を所望の効果を損なわない範囲で適宜使用すること
ができる。
【0030】本発明の感熱性粘着剤用塗液は、主成分と
して熱可塑性樹脂、固体可塑剤からなるエマルジョン形
態である。該エマルジョンの固形分濃度は20〜80%
であることが好ましい。固形分濃度が20%未満、また
は80%を越えると各種塗布装置において、塗布量をコ
ントロールすることが困難である。また、固形分濃度は
使用する塗布装置に適した濃度に適宜調整することが好
ましい。
して熱可塑性樹脂、固体可塑剤からなるエマルジョン形
態である。該エマルジョンの固形分濃度は20〜80%
であることが好ましい。固形分濃度が20%未満、また
は80%を越えると各種塗布装置において、塗布量をコ
ントロールすることが困難である。また、固形分濃度は
使用する塗布装置に適した濃度に適宜調整することが好
ましい。
【0031】本発明の感熱性粘着剤用塗液の粘度は、1
0〜10000cps(25℃)であることが好まし
い。粘度が10cps未満、または10000cpsを
越えると各種塗布装置において、塗布量をコントロール
することが困難である。また、粘度は使用する塗布装置
に適した粘度に適宜調整することが好ましい。
0〜10000cps(25℃)であることが好まし
い。粘度が10cps未満、または10000cpsを
越えると各種塗布装置において、塗布量をコントロール
することが困難である。また、粘度は使用する塗布装置
に適した粘度に適宜調整することが好ましい。
【0032】本発明の感熱性粘着剤の塗布量は、乾燥重
量で3〜30g/m2が好ましい。より好ましくは7〜
20g/m2である。因みに塗布量が3g/m2未満であ
ると、ラベルとして使用する際十分な接着機能が得にく
い。一方、30g/m2を越えると耐ブロッキング性が
低下し、感熱性粘着剤を加熱活性化させるのにも時間が
かかる、あるいは、接着機能が飽和し経済性に乏しい等
の問題がある。
量で3〜30g/m2が好ましい。より好ましくは7〜
20g/m2である。因みに塗布量が3g/m2未満であ
ると、ラベルとして使用する際十分な接着機能が得にく
い。一方、30g/m2を越えると耐ブロッキング性が
低下し、感熱性粘着剤を加熱活性化させるのにも時間が
かかる、あるいは、接着機能が飽和し経済性に乏しい等
の問題がある。
【0033】本発明の感熱性粘着剤を基材上に塗布する
方法としては、ハケ塗り、スプレー塗布、スクリーン印
刷、グラビア印刷、オフセット印刷、活版印刷、マイヤ
ーバーコーター、キスロールコーター、リップコータ
ー、ダイレクトロールコーター、オフセットロールコー
ター、グラビアロールコーター、リバースロールコータ
ー、ロッドコーター、ブレードコーター、エアーナイフ
コーター等の各種塗布装置によって行われる。
方法としては、ハケ塗り、スプレー塗布、スクリーン印
刷、グラビア印刷、オフセット印刷、活版印刷、マイヤ
ーバーコーター、キスロールコーター、リップコータ
ー、ダイレクトロールコーター、オフセットロールコー
ター、グラビアロールコーター、リバースロールコータ
ー、ロッドコーター、ブレードコーター、エアーナイフ
コーター等の各種塗布装置によって行われる。
【0034】本発明の感熱性粘着剤を各種塗布装置によ
り塗布後、既存の乾燥装置により乾燥させ、感熱性粘着
剤層を形成する。この際、乾燥の温度により、感熱性粘
着剤層の温度が感熱性粘着剤中の固体可塑剤の融点付近
になると感熱性粘着剤の性能が低下したり、あるいは、
感熱性粘着剤表面に数日後チョーキングと呼ばれる粉ふ
き現象を生じ粘着性能の低下やラベリング時の汚れの発
生をもたらしたり、あるいは、固体可塑剤が一部溶融を
始めて感熱性粘着剤が粘着性を発現しブロッキングを起
こすことがある。これを防ぐため、乾燥時の感熱性粘着
剤層の温度を固体可塑剤の融点よりも5℃以上、好まし
くは10℃以上低い温度で乾燥することが好ましい。
り塗布後、既存の乾燥装置により乾燥させ、感熱性粘着
剤層を形成する。この際、乾燥の温度により、感熱性粘
着剤層の温度が感熱性粘着剤中の固体可塑剤の融点付近
になると感熱性粘着剤の性能が低下したり、あるいは、
感熱性粘着剤表面に数日後チョーキングと呼ばれる粉ふ
き現象を生じ粘着性能の低下やラベリング時の汚れの発
生をもたらしたり、あるいは、固体可塑剤が一部溶融を
始めて感熱性粘着剤が粘着性を発現しブロッキングを起
こすことがある。これを防ぐため、乾燥時の感熱性粘着
剤層の温度を固体可塑剤の融点よりも5℃以上、好まし
くは10℃以上低い温度で乾燥することが好ましい。
【0035】本発明の感熱性粘着剤を塗布する基材の材
質としては、紙類、合成紙、フィルム類、金属フォイル
類、不織布、織布等、さらにこれらを適宜積層したシー
トが挙げられる。勿論これらの基材の表面には感熱記録
層、感圧記録層、熱転写受像層、インクジェット記録
層、顔料塗被層等の各種層が設けられていても構わない
し、感熱性粘着剤が塗布される面に、強度を補強したり
感熱性粘着剤が基材の中へ浸透し粘着機能が低下するの
を防ぐためのバリアー層を設けてもよい。
質としては、紙類、合成紙、フィルム類、金属フォイル
類、不織布、織布等、さらにこれらを適宜積層したシー
トが挙げられる。勿論これらの基材の表面には感熱記録
層、感圧記録層、熱転写受像層、インクジェット記録
層、顔料塗被層等の各種層が設けられていても構わない
し、感熱性粘着剤が塗布される面に、強度を補強したり
感熱性粘着剤が基材の中へ浸透し粘着機能が低下するの
を防ぐためのバリアー層を設けてもよい。
【0036】ラベルとして使用する場合は優れた印刷適
性が必要とされ、特に清涼飲料水、酒類、薬品瓶等のよ
うな液体の入ったガラス瓶に貼着するラベルとして使用
する場合には、耐水性に優れた基材を使用することが好
ましい。
性が必要とされ、特に清涼飲料水、酒類、薬品瓶等のよ
うな液体の入ったガラス瓶に貼着するラベルとして使用
する場合には、耐水性に優れた基材を使用することが好
ましい。
【0037】
【実施例】以下に実施例を示して本発明をより具体的に
説明するが、もちろんこれらに限定するものではない。
なお、実施例における「部、%」は特に指定しない限り
「固形分重量部、%」のことを示す。
説明するが、もちろんこれらに限定するものではない。
なお、実施例における「部、%」は特に指定しない限り
「固形分重量部、%」のことを示す。
【0038】[固体可塑剤の分散液A、B、C、Dの調
整]固体可塑剤としてフタル酸ジシクロヘキシル(融点
65℃)を100部、分散剤としてノニオン性界面活性
剤2部、および水を均一に混合して濃度を62%とし、
分散液を4液調整した。分散はボールミルを用い、各々
の分散液の50%平均粒子径が1.4μm(分散液
A)、2.5μm(分散液B)、6μm(分散液C)、
24μm(分散液D)となるように、分散時間、および
ボールミルのボール径を変えることにより、粉砕した。
なお、50%平均粒子径の測定は、粒度分布測定装置
(SALD2000、島津製作所製)を用い測定した。
整]固体可塑剤としてフタル酸ジシクロヘキシル(融点
65℃)を100部、分散剤としてノニオン性界面活性
剤2部、および水を均一に混合して濃度を62%とし、
分散液を4液調整した。分散はボールミルを用い、各々
の分散液の50%平均粒子径が1.4μm(分散液
A)、2.5μm(分散液B)、6μm(分散液C)、
24μm(分散液D)となるように、分散時間、および
ボールミルのボール径を変えることにより、粉砕した。
なお、50%平均粒子径の測定は、粒度分布測定装置
(SALD2000、島津製作所製)を用い測定した。
【0039】[実施例1]熱可塑性樹脂としてガラス転
移温度20℃の酢酸ビニル−エチレン−塩化ビニル共重
合体樹脂の水分散液100部、固体可塑剤の分散液B
(平均粒子径2.5μm)200部、および粘着付与剤
としてロジンエステル(軟化点155℃)60部を混合
して固形分濃度を50%とし、感熱性粘着剤塗液を調製
した。次いで、米坪84.9g/m2の両面コート紙
(商品名「OKトップコート」王子製紙製)の片面に上
記感熱性粘着剤塗液をマイヤーバーコーターを用いて乾
燥重量が15g/m2となるように塗布乾燥し、感熱性
粘着シートを得た。
移温度20℃の酢酸ビニル−エチレン−塩化ビニル共重
合体樹脂の水分散液100部、固体可塑剤の分散液B
(平均粒子径2.5μm)200部、および粘着付与剤
としてロジンエステル(軟化点155℃)60部を混合
して固形分濃度を50%とし、感熱性粘着剤塗液を調製
した。次いで、米坪84.9g/m2の両面コート紙
(商品名「OKトップコート」王子製紙製)の片面に上
記感熱性粘着剤塗液をマイヤーバーコーターを用いて乾
燥重量が15g/m2となるように塗布乾燥し、感熱性
粘着シートを得た。
【0040】[実施例2]熱可塑性樹脂としてガラス転
移温度31℃のスチレン−メチルメタクリレート−2−
エチルヘキシルアクリレート共重合体樹脂の水分散液1
00部、固体可塑剤の分散液B(平均粒子径2.5μ
m)200部、および粘着付与剤としてロジンエステル
(軟化点155℃)60部を混合して固形分濃度を50
%とし、感熱性粘着剤塗液を調製した。次いで、米坪8
4.9g/m2の両面コート紙(商品名「OKトップコ
ート」王子製紙製)の片面に上記感熱性粘着剤塗液をマ
イヤーバーコーターを用いて乾燥重量が15g/m2と
なるように塗布乾燥し、感熱性粘着シートを得た。
移温度31℃のスチレン−メチルメタクリレート−2−
エチルヘキシルアクリレート共重合体樹脂の水分散液1
00部、固体可塑剤の分散液B(平均粒子径2.5μ
m)200部、および粘着付与剤としてロジンエステル
(軟化点155℃)60部を混合して固形分濃度を50
%とし、感熱性粘着剤塗液を調製した。次いで、米坪8
4.9g/m2の両面コート紙(商品名「OKトップコ
ート」王子製紙製)の片面に上記感熱性粘着剤塗液をマ
イヤーバーコーターを用いて乾燥重量が15g/m2と
なるように塗布乾燥し、感熱性粘着シートを得た。
【0041】[実施例3]熱可塑性樹脂としてガラス転
移温度20℃の酢酸ビニル−エチレン−塩化ビニル共重
合体樹脂の水分散液100部、固体可塑剤の分散液C
(平均粒子径6μm)250部、および粘着付与剤とし
てロジンエステル(軟化点155℃)60部を混合して
固形分濃度を50%とし、感熱性粘着剤塗液を調製し
た。次いで、米坪84.9g/m2の両面コート紙(商
品名「OKトップコート」王子製紙製)の片面に上記感
熱性粘着剤塗液をマイヤーバーコーターを用いて乾燥重
量が15g/m2となるように塗布乾燥し、感熱性粘着
シートを得た。
移温度20℃の酢酸ビニル−エチレン−塩化ビニル共重
合体樹脂の水分散液100部、固体可塑剤の分散液C
(平均粒子径6μm)250部、および粘着付与剤とし
てロジンエステル(軟化点155℃)60部を混合して
固形分濃度を50%とし、感熱性粘着剤塗液を調製し
た。次いで、米坪84.9g/m2の両面コート紙(商
品名「OKトップコート」王子製紙製)の片面に上記感
熱性粘着剤塗液をマイヤーバーコーターを用いて乾燥重
量が15g/m2となるように塗布乾燥し、感熱性粘着
シートを得た。
【0042】[実施例4]熱可塑性樹脂としてガラス転
移温度38℃のスチレン−エチルアクリレート共重合体
樹脂(スチレン含有量重量60%)の水分散液100
部、固体可塑剤の分散液B(平均粒子径2.5μm)2
00部、および粘着付与剤としてロジンエステル(軟化
点155℃)60部を混合して固形分濃度を50%と
し、感熱性粘着剤塗液を調製した。次いで、米坪84.
9g/m2の両面コート紙(商品名「OKトップコー
ト」王子製紙製)の片面に上記感熱性粘着剤塗液をマイ
ヤーバーコーターを用いて乾燥重量が15g/m2とな
るように塗布乾燥し、感熱性粘着シートを得た。
移温度38℃のスチレン−エチルアクリレート共重合体
樹脂(スチレン含有量重量60%)の水分散液100
部、固体可塑剤の分散液B(平均粒子径2.5μm)2
00部、および粘着付与剤としてロジンエステル(軟化
点155℃)60部を混合して固形分濃度を50%と
し、感熱性粘着剤塗液を調製した。次いで、米坪84.
9g/m2の両面コート紙(商品名「OKトップコー
ト」王子製紙製)の片面に上記感熱性粘着剤塗液をマイ
ヤーバーコーターを用いて乾燥重量が15g/m2とな
るように塗布乾燥し、感熱性粘着シートを得た。
【0043】[実施例5]熱可塑性樹脂としてガラス転
移温度20℃の酢酸ビニル−エチレン−塩化ビニル共重
合体樹脂の水分散液100部、固体可塑剤の分散液C
(平均粒子径6μm)250部、および粘着付与剤とし
てC9系石油樹脂(軟化点135℃)60部を混合して
固形分濃度を50%とし、感熱性粘着剤塗液を調製し
た。次いで、米坪84.9g/m2の両面コート紙(商
品名「OKトップコート」王子製紙製)の片面に上記感
熱性粘着剤塗液をマイヤーバーコーターを用いて乾燥重
量が15g/m2となるように塗布乾燥し、感熱性粘着
シートを得た。
移温度20℃の酢酸ビニル−エチレン−塩化ビニル共重
合体樹脂の水分散液100部、固体可塑剤の分散液C
(平均粒子径6μm)250部、および粘着付与剤とし
てC9系石油樹脂(軟化点135℃)60部を混合して
固形分濃度を50%とし、感熱性粘着剤塗液を調製し
た。次いで、米坪84.9g/m2の両面コート紙(商
品名「OKトップコート」王子製紙製)の片面に上記感
熱性粘着剤塗液をマイヤーバーコーターを用いて乾燥重
量が15g/m2となるように塗布乾燥し、感熱性粘着
シートを得た。
【0044】[比較例1]熱可塑性樹脂としてガラス転
移温度−15℃の酢酸ビニル−エチレン−塩化ビニル共
重合体樹脂の水分散液100部、固体可塑剤の分散液B
(平均粒子径2.5μm)250部、および粘着付与剤
としてロジンエステル(軟化点100℃)40部を混合
して固形分濃度を50%とし、感熱性粘着剤塗液を調製
した。次いで、米坪84.9g/m2の両面コート紙
(商品名「OKトップコート」王子製紙製)の片面に上
記感熱性粘着剤塗液をマイヤーバーコーターを用いて乾
燥重量が15g/m2となるように塗布乾燥し、感熱性
粘着シートを得た。
移温度−15℃の酢酸ビニル−エチレン−塩化ビニル共
重合体樹脂の水分散液100部、固体可塑剤の分散液B
(平均粒子径2.5μm)250部、および粘着付与剤
としてロジンエステル(軟化点100℃)40部を混合
して固形分濃度を50%とし、感熱性粘着剤塗液を調製
した。次いで、米坪84.9g/m2の両面コート紙
(商品名「OKトップコート」王子製紙製)の片面に上
記感熱性粘着剤塗液をマイヤーバーコーターを用いて乾
燥重量が15g/m2となるように塗布乾燥し、感熱性
粘着シートを得た。
【0045】[比較例2]熱可塑性樹脂としてガラス転
移温度5℃の酢酸ビニル−エチレン−塩化ビニル共重合
体樹脂の水分散液100部、固体可塑剤の分散液A(平
均粒子径1.4μm)250部、および粘着付与剤とし
てロジンエステル(軟化点100℃)40部を混合して
固形分濃度を50%とし、感熱性粘着剤塗液を調製し
た。次いで、米坪84.9g/m2の両面コート紙(商
品名「OKトップコート」王子製紙製)の片面に上記感
熱性粘着剤塗液をマイヤーバーコーターを用いて乾燥重
量が15g/m2となるように塗布乾燥し、感熱性粘着
シートを得た。
移温度5℃の酢酸ビニル−エチレン−塩化ビニル共重合
体樹脂の水分散液100部、固体可塑剤の分散液A(平
均粒子径1.4μm)250部、および粘着付与剤とし
てロジンエステル(軟化点100℃)40部を混合して
固形分濃度を50%とし、感熱性粘着剤塗液を調製し
た。次いで、米坪84.9g/m2の両面コート紙(商
品名「OKトップコート」王子製紙製)の片面に上記感
熱性粘着剤塗液をマイヤーバーコーターを用いて乾燥重
量が15g/m2となるように塗布乾燥し、感熱性粘着
シートを得た。
【0046】[比較例3]熱可塑性樹脂としてガラス転
移温度31℃のスチレン−メチルメタクリレート−2−
エチルヘキシルアクリレート共重合体樹脂の水分散液1
00部、固体可塑剤の分散液D(平均粒子径24μm)
200部、および粘着付与剤としてロジンエステル(軟
化点155℃)60部を混合して固形分濃度を50%と
し、感熱性粘着剤塗液を調製した。次いで、米坪84.
9g/m2の両面コート紙(商品名「OKトップコー
ト」王子製紙製)の片面に上記感熱性粘着剤塗液をマイ
ヤーバーコーターを用いて乾燥重量が15g/m2とな
るように塗布乾燥し、感熱性粘着シートを得た。
移温度31℃のスチレン−メチルメタクリレート−2−
エチルヘキシルアクリレート共重合体樹脂の水分散液1
00部、固体可塑剤の分散液D(平均粒子径24μm)
200部、および粘着付与剤としてロジンエステル(軟
化点155℃)60部を混合して固形分濃度を50%と
し、感熱性粘着剤塗液を調製した。次いで、米坪84.
9g/m2の両面コート紙(商品名「OKトップコー
ト」王子製紙製)の片面に上記感熱性粘着剤塗液をマイ
ヤーバーコーターを用いて乾燥重量が15g/m2とな
るように塗布乾燥し、感熱性粘着シートを得た。
【0047】「評価」得られた感熱性粘着シートについ
て粘着力、耐ブロッキング性、ラベラーのカッターの汚
れを評価し、その結果を表1に示した。
て粘着力、耐ブロッキング性、ラベラーのカッターの汚
れを評価し、その結果を表1に示した。
【0048】[粘着力]幅25mmにカットした感熱
性粘着シートの非感熱性粘着剤層面を100℃に加熱し
た熱板に0.1秒間接触させ即座にSUS板に貼着し
た。貼着2時間後、180゜の角度で0.3m/min
の剥離速度で粘着力を測定した。
性粘着シートの非感熱性粘着剤層面を100℃に加熱し
た熱板に0.1秒間接触させ即座にSUS板に貼着し
た。貼着2時間後、180゜の角度で0.3m/min
の剥離速度で粘着力を測定した。
【0049】[粘着力]幅25mmにカットした感熱
性粘着シートの非感熱性粘着剤層面を140℃に加熱し
た熱板に0.1秒間接触させ即座にSUS板に貼着し
た。貼着2時間後、180゜の角度で0.3m/min
の剥離速度で粘着力を測定した。
性粘着シートの非感熱性粘着剤層面を140℃に加熱し
た熱板に0.1秒間接触させ即座にSUS板に貼着し
た。貼着2時間後、180゜の角度で0.3m/min
の剥離速度で粘着力を測定した。
【0050】[粘着力]幅25mmにカットした感熱
性粘着シートの非感熱性粘着剤層面を140℃に加熱し
た熱板に0.1秒間接触させ即座にポリエチレン板に貼
着した。貼着2時間後、180゜の角度で0.3m/m
inの剥離速度で粘着力を測定した。
性粘着シートの非感熱性粘着剤層面を140℃に加熱し
た熱板に0.1秒間接触させ即座にポリエチレン板に貼
着した。貼着2時間後、180゜の角度で0.3m/m
inの剥離速度で粘着力を測定した。
【0051】[耐ブロッキング性]感熱性粘着シートを
巻き取りの状態で40℃、90%RHの条件下で7日間
処理し、ブロッキングの発生状況を下記の基準で評価し
た。 ◎:全くブロッキングせず、実用上極めて優れる。 ○:若干ブロッキングするが、実用上全く問題がない。 △:部分的にブロッキングするため、夏場における保管
等にはやや問題がある。 ×:ブロッキングがひどく、低温での保管が必要であ
る。
巻き取りの状態で40℃、90%RHの条件下で7日間
処理し、ブロッキングの発生状況を下記の基準で評価し
た。 ◎:全くブロッキングせず、実用上極めて優れる。 ○:若干ブロッキングするが、実用上全く問題がない。 △:部分的にブロッキングするため、夏場における保管
等にはやや問題がある。 ×:ブロッキングがひどく、低温での保管が必要であ
る。
【0052】[ラベラーのカッター汚れ]感熱性粘着シ
ートを、ラベラー「HAPA421」;HAPA社(ス
イス)製を使用して、30分間連続して、ラベルカッテ
ィングテストを行い、カッター刃の汚れ状況を観察し、
下記の基準で評価した。 ◎:カッター刃に付着物が全くない。 ○:カッター刃に僅かに付着物が見られるが、粘着性が
なく、実用上全く問題がない。 △:カッター刃に付着物があり、若干粘着性を帯びるた
め、やや問題がある。 ×:カッター刃に付着物が多く、粘着性を帯びており、
ラベルがカッター刃に着く等の障害が発生した、もしく
は発生の可能性があり、実用上問題である。
ートを、ラベラー「HAPA421」;HAPA社(ス
イス)製を使用して、30分間連続して、ラベルカッテ
ィングテストを行い、カッター刃の汚れ状況を観察し、
下記の基準で評価した。 ◎:カッター刃に付着物が全くない。 ○:カッター刃に僅かに付着物が見られるが、粘着性が
なく、実用上全く問題がない。 △:カッター刃に付着物があり、若干粘着性を帯びるた
め、やや問題がある。 ×:カッター刃に付着物が多く、粘着性を帯びており、
ラベルがカッター刃に着く等の障害が発生した、もしく
は発生の可能性があり、実用上問題である。
【0053】
【表1】
【0054】
【発明の効果】実施例1、実施例2で示すように、10
0℃の熱板に0.1秒間接触させた際、僅かに粘着性が
発現するが、粘着するレベルとして非常に小さい。この
ため、耐ブロッキング性に優れ、カッター汚れも殆どな
い。また、140℃の熱板に0.1秒間接触させた際、
十分な粘着性が発現するため、ラベルとしての性能も十
分に持っている。逆に、比較例1、比較例2で示すよう
に、100℃の熱板に0.1秒間接触させた際、粘着性
が発現する感熱性粘着シートでは、耐ブロッキング性が
悪く、カッター汚れも著しい。また、比較例3に示すよ
うに、100℃の熱板に0.1秒間接触させた際、粘着
性が発現しない感熱性粘着シートでも、耐ブロッキング
性、カッター汚れに効果はあるが、140℃の熱板に
0.1秒間接触させた際、十分な粘着性が得られず、ラ
ベルとしての性能に劣る。
0℃の熱板に0.1秒間接触させた際、僅かに粘着性が
発現するが、粘着するレベルとして非常に小さい。この
ため、耐ブロッキング性に優れ、カッター汚れも殆どな
い。また、140℃の熱板に0.1秒間接触させた際、
十分な粘着性が発現するため、ラベルとしての性能も十
分に持っている。逆に、比較例1、比較例2で示すよう
に、100℃の熱板に0.1秒間接触させた際、粘着性
が発現する感熱性粘着シートでは、耐ブロッキング性が
悪く、カッター汚れも著しい。また、比較例3に示すよ
うに、100℃の熱板に0.1秒間接触させた際、粘着
性が発現しない感熱性粘着シートでも、耐ブロッキング
性、カッター汚れに効果はあるが、140℃の熱板に
0.1秒間接触させた際、十分な粘着性が得られず、ラ
ベルとしての性能に劣る。
【0055】また、固体可塑剤の50%平均粒子径を6
μmとした実施例3では、100℃の熱板に0.1秒間
接触させた際、粘着性が発現せず、カッター汚れが全く
なくなる。さらに、熱可塑性樹脂としてスチレンを60
重量%含有したスチレン−アクリル酸エステル共重合体
を用いた実施例4や、石油系粘着付与剤を用いた実施例
5では、高い粘着性を得にくいポリエチレン板でも粘着
性が高い。上記結果より明らかなように、本発明の感熱
性粘着シートは、耐ブロッキング性、カッターの汚れ防
止に非常に優れたものであった。
μmとした実施例3では、100℃の熱板に0.1秒間
接触させた際、粘着性が発現せず、カッター汚れが全く
なくなる。さらに、熱可塑性樹脂としてスチレンを60
重量%含有したスチレン−アクリル酸エステル共重合体
を用いた実施例4や、石油系粘着付与剤を用いた実施例
5では、高い粘着性を得にくいポリエチレン板でも粘着
性が高い。上記結果より明らかなように、本発明の感熱
性粘着シートは、耐ブロッキング性、カッターの汚れ防
止に非常に優れたものであった。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き Fターム(参考) 4J004 AA06 AA07 AA09 AA10 AA17 AB03 CA01 CA02 CA08 CB01 CB02 CC02 DB01 FA01 FA06 4J040 CA071 DA051 DB031 DB061 DC041 DC051 DE021 DE031 DF041 DF051 DN032 HB34 HD17 JA03 JA09 JB09 KA26 KA31 LA02 LA06 LA11
Claims (4)
- 【請求項1】熱可塑性樹脂と固体可塑剤を主成分とする
感熱性粘着剤をシート状基材に塗布、乾燥させて得る感
熱性粘着シートにおいて、該感熱性粘着シートを熱板に
0.1秒間接触させた際、熱板の温度が100℃以下
で、JIS Z 0237に準ずるSUS板に対する粘
着力が50g以下であり、かつ、熱板の温度が140℃
で、JIS Z 0237に準ずるSUS板に対する粘
着力が500g以上であることを特徴とする感熱性粘着
シート。 - 【請求項2】固体可塑剤が、50%平均粒子径3〜20
μmのフタル酸ジシクロヘキシルの分散物であることを
特徴とする請求項1記載の感熱性粘着シート。 - 【請求項3】熱可塑性樹脂が、スチレン含有量が20〜
90重量%のスチレン−アクリル酸エステル共重合体で
あることを特徴とする請求項1または2記載の感熱性粘
着シート。 - 【請求項4】軟化点が100℃〜160℃の石油系粘着
付与剤を熱可塑性樹脂に対し10〜100重量%含有し
てなる請求項1、2または3記載の感熱性粘着シート。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP28260798A JP2000109768A (ja) | 1998-10-05 | 1998-10-05 | 感熱性粘着シート |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP28260798A JP2000109768A (ja) | 1998-10-05 | 1998-10-05 | 感熱性粘着シート |
Publications (1)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JP2000109768A true JP2000109768A (ja) | 2000-04-18 |
Family
ID=17654720
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP28260798A Pending JP2000109768A (ja) | 1998-10-05 | 1998-10-05 | 感熱性粘着シート |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JP2000109768A (ja) |
Cited By (2)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP2001303019A (ja) * | 2000-04-21 | 2001-10-31 | Daicel Chem Ind Ltd | 水系感熱性粘着剤組成物及び感熱性粘着シート |
WO2010039943A1 (en) * | 2008-10-03 | 2010-04-08 | Sun Chemical Corporation | Inks and coatings that prevent the migration of heavy metals |
-
1998
- 1998-10-05 JP JP28260798A patent/JP2000109768A/ja active Pending
Cited By (3)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP2001303019A (ja) * | 2000-04-21 | 2001-10-31 | Daicel Chem Ind Ltd | 水系感熱性粘着剤組成物及び感熱性粘着シート |
WO2010039943A1 (en) * | 2008-10-03 | 2010-04-08 | Sun Chemical Corporation | Inks and coatings that prevent the migration of heavy metals |
US8808806B2 (en) | 2008-10-03 | 2014-08-19 | Sun Chemical Corporation | Inks and coatings that prevent the migration of heavy metals |
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