JP2000109744A - 感放射線組成物 - Google Patents

感放射線組成物

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JP2000109744A
JP2000109744A JP28109698A JP28109698A JP2000109744A JP 2000109744 A JP2000109744 A JP 2000109744A JP 28109698 A JP28109698 A JP 28109698A JP 28109698 A JP28109698 A JP 28109698A JP 2000109744 A JP2000109744 A JP 2000109744A
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resin
radiation
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structural unit
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JP28109698A
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English (en)
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Koji Nakano
浩二 中野
芳宏 ▲高▼田
Yoshihiro Takada
Hideaki Mochizuki
英章 望月
Takaaki Niimi
高明 新実
Tatsuhiro Ohata
達寛 大畑
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Mitsubishi Chemical Corp
Original Assignee
Mitsubishi Chemical Corp
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Abstract

(57)【要約】 (修正有) 【課題】 酸性の上層反射防止膜によるパターン形状へ
の影響を受けにくく、規定の露光量以上で露光した際で
も未露光部のパターンの形状を保つ感放射線組成物。 【解決手段】 感放射線組成物の塗膜形成樹脂Aが、酸
の存在下、それぞれ異なった分解率を示しアルカリ可溶
となる、下記構造単位(I)と(III)からなる樹脂A1
と、下記構造単位(II)と(III)からなる樹脂A2との
混合物であって、各々の樹脂のQ×Mの値が、(樹脂A
1のQは(I)のモル数/{(I)+(III)のモル
数}、樹脂A2のQは(II)のモル数/{(II)+(II
I)のモル数}、Mは塗膜形成樹脂Aのポリスチレン換算
重量平均分子量。) 樹脂A1では、5500≦Q×M≦10000、かつM
≦30000 樹脂A2では、1200≦Q×M≦6000である感放
射線組成物。 (R1 、R5 、及びR7 は水素またはメチル基、R2
びR3 は水素、アルキル基、R4 及びR6 はアルキル
基。)

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、一般に放射線に感
応するポジ型感放射線組成物に関するものであり、さら
に詳しくは半導体集積回路作製用ポジ型レジストに好適
なポジ型感光性組成物に関する。
【0002】
【従来の技術】大規模集積回路(LSI)の高集積化の
必要性が高まるにつれて、フォトリソグラフィ技術に対
し超微細加工技術が求められている。この要求に対し
て、従来のg線(波長436nm)やi線(波長365
nm)よりも短波長である遠紫外線(例えば、KrFエ
キシマレーザー光(波長248nm)、ArFエキシマ
レーザー光(波長193nm))を露光装置の光源とし
て利用することが試みられている。しかしながら、この
遠紫外線を光源とした場合は、光の強度が弱いため露光
時間が長くかかるということが問題であった。これを解
決するために化学増幅型レジストが種々提案されている
(例えば、特公平2−27660号、特開昭63−27
829号など)。化学増幅型レジストとは、例えばポジ
型の場合、アルカリ現像液に可溶な樹脂に酸の作用によ
り脱保護するような置換基を導入して溶解抑制効果をも
たせた樹脂と光または電子線などの放射線の照射により
酸を発生する化合物(以下、光酸発生剤と称する)を含
有する感放射線組成物である。この組成物に光や電子線
を照射すると、光酸発生剤から酸が生じ、露光後の加熱
(PEB)により、酸が溶解抑制効果を与えていた置換
基を脱保護する。この結果、露光部分がアルカリ可溶性
となり、アルカリ現像液で処理することでポジ型のレジ
ストパターンが得られる。この際に発生する酸は触媒と
して作用し微量で効果を発揮する。また、PEBにより
酸の動きが活発になり、連鎖反応的に化学反応が促進さ
れ、感度が向上する。このような化学増幅型ポジ型フォ
トレジストに於いて、上記技術では産業的利用のために
はまだ不十分であり、さらに総合的に進歩した技術の構
築が不可欠である。
【0003】この産業的な利用を達成するため、これま
でに様々な技術が提案されている。例えば、ポリヒドロ
キシスチレンの水酸基を部分的にtert−ブトキシカ
ルボニルオキシ基で置換した樹脂組成物と水酸基の一部
をアセタール誘導体で置換した樹脂化合物の混合物から
なる感放射線組成物(例えば、特開平8−15864、
特開平9−222732、特開平10−31309な
ど)が知られている。一方、化学増幅型レジストは、雰
囲気中の極微量のアンモニア成分の影響によりパターン
の頭部が繋がってしまう現象(T−トップ)や細線化・
薄膜化に伴う定在波の影響等を防ぐためなどの理由か
ら、半導体製造プロセスの技術として、上層反射防止膜
を使用する場合が増大している。上層反射防止膜は、そ
の用途を満たすために結果として強い酸性を示すことが
多く、化学増幅型ポジ型レジストの残膜性、パターン頭
部の矩形性に影響を与えてしまい問題となっている。
【0004】この他にも、下の膜層からパターン形状へ
の悪影響を受けることや、規定通りの露光量(実効感
度:Eo)以上で露光した際に未露光部であるパターン
の高さやそのパターン頭部の矩形性を保つ事が出来ない
など、実用上の問題が多く残っており、これらの解決が
望まれている。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】本発明の目的は、かか
る問題を解決し、遠紫外線を用いたフォトリソグラフィ
技術において、感度、解像度、焦点深度、寸法制御性、
耐熱性が優れており、特に他の膜層、とりわけ酸性の上
層反射防止膜によるパターン形状への悪影響を受けにく
く、規定通りの露光量以上で露光した際でも未露光部で
あるパターンの高さやパターン頭部の矩形性を保つこと
が出来る感放射線組成物を提供することにある。
【0006】
【課題を解決するための手段】本発明者らはかかる問題
を解決すべく鋭意研究した結果、塗膜形成樹脂(A)、
光酸発生剤(B)及び有機塩基物(C)を含有する感放
射線組成物に於いて、塗膜形成樹脂(A)が、酸の存在
下、それぞれ異なった分解率を示しアルカリ可溶とな
る、下記構造単位(I)と(III)からなる樹脂(A1)
と、下記構造単位(II)と(III)からなる樹脂(A2)
との混合物である樹脂組成物であって、各々の樹脂のQ
×M(ここでQは、構造単位(I)のモル数/{構造単
位(I)のモル数+構造単位(III)のモル数}、また
は、構造単位(II)のモル数/{構造単位(II)のモル
数+構造単位(III)のモル数}であり、Mは、使用した
樹脂(A)の構造単位(I)及び(II)を全て(III)に
置き換えた場合のポリスチレン換算重量平均分子量であ
る。)の値が、樹脂(A1)では、5500≦Q×M≦
10000、かつM≦30000であり樹脂(A2)で
は、1200≦Q×M≦7000であることを特徴とす
る感放射線組成物、
【0007】
【化3】
【0008】(上記式中、R1 、R5 、及びR7 はそれ
ぞれ独立に水素原子またはメチル基を表し、R2 及びR
3 はそれぞれ独立に水素原子、炭素数1以上2以下のア
ルキル基を表し、R4 及びR6 はそれぞれ独立に炭素数
1以上10以下のアルキル基を表す。また、R2 とR3
あるいはR2 とR4 とが互いに結合して、炭素数3以上
10以下の環を形成していてもよい。)を用いることに
よって、上記目的が達成できることを見いだした。
【0009】以下に本発明に関わる感放射線組成物を具
体的に説明する。まず、本発明の感放射線組成物の塗膜
形成樹脂(A)について説明する。塗膜形成樹脂(A)
は、酸の存在下、それぞれ異なった分解率を示しアルカ
リ可溶となる、構造単位(I)と(II)からなる樹脂
(A1)と、構造単位(II)と(III)からなる樹脂(A
2)との混合物である樹脂組成物である。フェノール骨
格を有するアルカリ可溶性樹脂をベース樹脂とし、その
水酸基の一部または全部を樹脂(A1)は、適切なアセ
タール化剤によりアセタール化、またはケタール化剤に
よりケタール化して保護したものであり、樹脂(A2)
は、エステル化剤によりエステル化して保護したもので
ある。樹脂(A1)または樹脂(A2)のフェノール骨
格を有するアルカリ可溶性樹脂としては、例えばポリビ
ニルフェノール類が挙げられる。ポリビニルフェノール
類としては、具体的には、o−ヒドロキシスチレン、m
−ヒドロキシスチレン、p−ヒドロキシスチレン、2−
(o−ヒドロキシフェニル)プロピレン、2−(m−ヒ
ドロキシフェニル)プロピレン、2−(p−ヒドロキシ
フェニル)プロピレンなどのヒドロキシスチレン類の単
独または2種以上をラジカル重合開始剤、アニオン重合
開始剤、またはカチオン重合開始剤の存在下で重合した
樹脂が用いられる。重合後、樹脂の吸光度を下げるため
に水素添加を行ったものを用いても良い。樹脂(A
1)、樹脂(A2)に使用されるこれらのベース樹脂は
同一であっても異なっていても良い。塗膜形成樹脂は本
発明の効果を損わない範囲内において、上記構造単位
(I)〜(III)以外の構造単位を有していてもよい。特
に他の構造単位は樹脂全体の50モル%以下、さらには
30モル%以下であることが好ましく、他の構造単位を
実質上含まない樹脂が最も本発明の効果が得られ、好ま
しい。
【0010】樹脂(A1)について以下にさらに詳細に
説明する。樹脂(A1)のフェノール骨格を有するアル
カリ可溶性樹脂の分子量は、ポリスチレン換算の重量平
均分子量(GPC測定)Mが7,000〜30,000
であり、その分散度(重量平均分子量/質量平均分子
量)が2より小さいことが好ましい。樹脂(A1)のM
が7,000よりも低い場合は、レジストの耐熱性が低
くなる怖れがあり、30,000よりも高い場合は、ア
ルカリ現像液に対する溶解性が低く低感度になる傾向が
ある。また、フェノール骨格を有するアルカリ可溶性樹
脂としては構造単位(I)において、R3 が水素原子の
場合が好ましい。アセタール化またはケタール化により
導入される保護基としては、構造単位(I)において、
2 、R3及びR4 はそれぞれ独立に水素原子(R4
びR6 は除く)または炭素数1以上10以下の鎖状また
は環状のアルキル基であるか、R2 とR3 あるいはR2
とR 4 が、好ましくはR2 とR4 が連結して5員環また
は6員環等の環を形成した基である。R2 及びR3 はそ
れぞれ独立に水素原子、炭素数1以上2以下のアルキル
基であることが好ましい。これらの保護基の具体例とし
ては、メトキシメチル基、1−メトキシエチル基、1−
エトキシエチル基、1−n−プロポキシエチル基、1−
イソプロポキシエチル基、1−n−ブトキシエチル基、
1−イソブトキシエチル基、1−tert−ブトキシエ
チル基、1−n−ペンチルオキシエチル基、1−n−ヘ
キシルオキシエチル基、1−メトキシ−1−メチルエチ
ル基、1−シクロヘキシルオキシエチル基、1−シクロ
ペンチルオキシエチル基、1−シクロヘキシルオキシエ
チル基、1−メトキシ−1−メチルエチル基、テトラヒ
ドロフラニル基、テトラヒドロピラニル基、2−オキシ
ラニル基、2−オキセタニル基、2−オキセパニル基、
2−オキソカニル基、2−オキソナニル基、2−オキセ
カニル基等が挙げられるが、特に1−エトキシエチル基
であることが好ましい。なお、樹脂(A1)は、保護基
が導入されたモノマー単位(I)とフェノール性水酸基
を有するモノマー単位(III)からなる共重合体構造をも
つが、その割合は、前者(Q)が30〜50モル%、後
者が70〜50モル%が好ましい。本発明で定義される
新しいQ×Mの値によると、Q×Mが5500以上10
000以下、かつMが30000以下であることが好ま
しい。Q×Mが5500よりも低い場合は、アルカリ現
像液に対する溶解抑止効果が低く、解像性に劣り、規定
通りの露光量以上で露光した際でも未露光部であるパタ
ーンの高さやパターントップの矩形性を保つことが出来
ない傾向がある。またQ×Mが10000よりも高い場
合は感度、性能が共に劣る傾向にある。Q×Mの値につ
いては、より好ましくは7050以上9000以下であ
り、更に好ましくは7050以上8000以下である。
【0011】次に樹脂(A2)についてさらに詳細に説
明する。樹脂(A2)のフェノール骨格を有するアルカ
リ可溶性樹脂の分子量は、ポリスチレン換算の重量平均
分子量(GPC測定)Mが1,000〜20,000で
あり、分散度(重量平均分子量/質量平均分子量)が2
より小さいことが好ましい。1,000よりも低い場合
は、レジストの耐熱性が低くなる怖れがあり、20,0
00よりも高い場合は、解像性が劣る傾向にある。ま
た、フェノール骨格を有するアルカリ可溶性樹脂として
は構造単位(II)において、特にR5 が水素原子の場合
が好ましい。エステル化により導入される保護基として
は、イソプロポキシカルボニル基、sec−ブトキシカ
ルボニル基、tert−ブトキシカルボニル基等のR6
が炭素数1から10の保護基が挙げられるが、特にte
rt−ブトキシカルボニル基であることが好ましい。な
お、樹脂(A2)は、保護基が導入されたモノマー単位
(II)とフェノール性水酸基を有するモノマー単位(II
I)からなる共重合体構造をもつが、その割合は前者が3
0〜50モル%、後者が50〜70モル%が好ましい。
本発明で定義される新しいQ×Mの値によると、Q×M
が1200以上6000以下であることが好ましい。Q
×Mが1200よりも低い場合は、アルカリ現像液に対
する溶解抑止効果が低く、レジストパターンが雰囲気や
他の膜層、とりわけ酸性の上層反射防止膜によるパター
ン形状への悪影響を受けたり、規定通りの露光量以上で
露光した際でも未露光部であるパターンの高さやパター
ントップの矩形性を保つことが出来ない傾向がある。ま
たQ×Mが6000よりも高い場合は解像性が低く、レ
ジストパターンが他の膜層によるパターン形状への悪影
響を受けやすくなる傾向にある。Q×Mの値について
は、より好ましくは1500以上6000以下であり、
更に好ましくは1500以上5000以下である。
【0012】本発明において定義したQ×Mの値は、樹
脂(A1)、(A2)双方の範囲を満たして効果が発現
するものであり、樹脂(A1)、(A2)において一方
でのみ範囲を満たしている場合は有効な程度の効果が得
られない。本発明の感放射線組成物中における樹脂(A
2)の含有量は、本発明の効果を達成しうる割合であれ
ば特に限定されないが、通常、樹脂(A1)、(A2)
の重量比が、 0.55≦(A1)/(A1+A2)≦0.70 であることが好ましい。上記比率式で0.55より小さ
い場合は解像性が低下する傾向にあり、0.70よりも
大きい場合は、レジストパターンが他の膜層によるパタ
ーン形状への悪影響を受けたり、規定通りの露光量以上
で露光した際でも未露光部であるパターンの高さやパタ
ーントップの矩形性を保つことが出来ない傾向がある。
【0013】次に本発明の光酸発生剤(B)について説
明する。光酸発生剤とは、光または電子線などの放射線
の照射により酸を発生する化合物であり、有機ハロゲン
化合物、スルホン酸エステル、オニウム塩、ジアゾニウ
ム塩、ジスルホン化合物等の公知の化合物、及びこれら
の混合物が使用可能である。具体的には、例えば、トリ
ス(トリクロロメチル)−s−トリアジン、トリス(ト
リブロモメチル)−s−トリアジン、トリス(ジブロモ
メチル)−s−トリアジン、2,4−ビス(トリブロモ
メチル)−6−p−メトキシフェニル−s−トリアジン
などのハロアルキル基含有s−トリアジン誘導体、1,
2,3,4−テトラブロモブタン、1,1,2,2−テ
トラブロモエタン、四臭化炭素、ヨードホルムなどのハ
ロゲン置換パラフィン系炭化水素類、ヘキサブロモシク
ロヘキサン、ヘキサクロロシクロヘキサン、ヘキサブロ
モシクロドデカンなどのハロゲン置換シクロパラフィン
系炭化水素類、ビス(トリクロロメチル)ベンゼン、ビ
ス(トリブロモメチル)ベンゼンなどのハロアルキル基
含有ベンゼン誘導体、トリブロモメチルフェニルスルホ
ン、トリクロロメチルフェニルスルホン等のハロアルキ
ル基含有スルホン化合物類、2,3−ジブロモスルホラ
ンなどのハロゲン含有スルホラン化合物類、トリス
(2,3−ジブロモプロピル)イソシアヌレートなどの
ハロアルキル基含有イソシアヌレート類、トリフェニル
スルホニウムクロライド、トリフェニルスルホニウムメ
タンスルホネート、トリフェニルスルホニウムトリフル
オロメタンスルホネート、トリフェニルスルホニウムp
−トルエンスルホネート、トリフェニルスルホニウムテ
トラフルオロボレート、トリフェニルスルホニウムヘキ
サフルオロアルセネート、トリフェニルスルホニウムヘ
キサフルオロホスホネートなどのスルホニウム塩、ジフ
ェニルヨードニウムトリフルオロメタンスルホネート、
ジフェニルヨードニウムp−トルエンスルホネート、ジ
フェニルヨードニウムテトラフルオロボレート、ジフェ
ニルヨードニウムヘキサフルオロアルセネート、ジフェ
ニルヨードニウムヘキサフルオロホスホネート、ジ(t
−ブチルフェニル)ヨードニウムカンファースルホネー
ト、(4−メトキシフェニルスルホニル)フェニルヨー
ドニウムカンファースルホネートなどのヨードニウム
塩、p−トルエンスルホン酸メチル、p−トルエンスル
ホン酸エチル、p−トルエンスルホン酸ブチル、p−ト
ルエンスルホン酸フェニル、1,2,3−トリス(p−
トルエンスルホニル)ベンゼン、p−トルエンスルホン
酸ベンゾインエステル、メタンスルホン酸メチル、メタ
ンスルホン酸エチル、メタンスルホン酸ブチル、1,
2,3−トリス(メタンスルホニル)ベンゼン、メタン
スルホン酸フェニル、メタンスルホン酸ベンゾインエス
テル、トリフルオロメタンスルホン酸メチル、トリフル
オロメタンスルホン酸エチル、トリフルオロメタンスル
ホン酸ブチル、1,2,3−トリス(トリフルオロメタ
ンスルホニル)ベンゼン、トリフルオロメタンスルホン
酸フェニル、トリフルオロメタンスルホン酸ベンゾイン
エステルなどのスルホン酸エステル類、ジフェニルジス
ルホンなどのジスルホン類、ビス(フェニルスルホニ
ル)ジアゾメタン、ビス(2,4−ジメチルフェニルス
ルホニル)ジアゾメタン、ビス(シクロヘキシルスルホ
ニル)ジアゾメタン、シクロヘキシルスルホニル−(4
−メトキシフェニルスルホニル)ジアゾメタンなどのビ
ススルホニルジアゾメタン類、o−ニトロベンジル−p
−トルエンスルホネートなどのo−ニトロベンジルエス
テル類、N,N’−ジ(フェニルスルホニル)ヒドラジ
ドなどのスルホンヒドラジド類などが挙げられる。これ
らの光酸発生剤の中で、特にビススルホニルジアゾメタ
ン誘導体や炭素数6個以上のアルキルスルホネートアニ
オンを有するオニウム塩から選ばれる化合物を単独また
は混合して使用することが好ましく、中でもビススルホ
ニルジアゾメタン誘導体が好ましい。とりわけ光酸発生
剤が下記一般式(B1)で表されるビススルホニルジア
ゾメタン誘導体と炭素数6個以上のアルキルスルホネー
トアニオンを有するオニウム塩(B2)から選ばれ、か
つ光酸発生剤中の化合物(B1)の混合比率が40〜1
00部であることが好ましい。
【0014】
【化4】
【0015】(ここで、R1 、R2 は互いに異なり、そ
れぞれ置換基を有していてもよい芳香族、または脂肪族
置換基である。) 本発明の感放射線組成物における光酸発生剤の含有量
は、樹脂Aの100重量部に対して、0.1〜20重量
部が好ましい。光酸発生剤の含有量が0.1重量部より
少ない場合は感度が低くなる傾向にあり、20重量部よ
りも多い場合は、光酸発生剤が光を吸収する量が多くな
り、光が基板まで十分にとどかなくなり、解像性が低下
する傾向にある。
【0016】次に、本発明の有機塩基(C)について説
明する。有機塩基とは、上記の光酸発生剤から生じた酸
に対して塩基として作用する化合物であり、光酸発生剤
から生じた酸を中和しうる化合物であれば特に限定され
ないが、塩基として無機化合物を用いると、パターン形
成後レジストを除去した後に微量の残査が生じ悪影響を
与えることから有機塩基が好ましい。有機塩基とは、含
窒素化合物から選ばれる少なくとも1種類の有機アミン
または酸アミド化合物である。具体的には例えば、ピリ
ミジン、2−アミノピリミジン、4−アミノピリミジ
ン、5−アミノピリミジン、2,4−ジアミノピリミジ
ン、2,5−ジアミノピリミジン、4,5−ジアミノピ
リミジン、4,6−ジアミノピリミジン、2,4,5−
トリアミノピリミジン、2,4,6−トリアミノピリミ
ジン、4,5,6−トリアミノピリミジン、2,4,
5,6−テトラアミノピリミジン、2−ヒドロキシピリ
ミジン、4−ヒドロキシピリミジン、5−ヒドロキシピ
リミジン、2,4−ジヒドロキシピリミジン、2,5−
ジヒドロキシピリミジン、4,5−ジヒドロキシピリミ
ジン、4,6−ジヒドロキシピリミジン、2,4,5−
トリヒドロキシピリミジン、2,4,6−トリヒドロキ
シピリミジン、4,5,6−トリヒドロキシピリミジ
ン、2,4,5,6−テトラヒドロキシピリミジン、2
−アミノ−4−ヒドロキシピリミジン、2−アミノ−5
−ヒドロキシピリミジン、2−アミノ−4,5−ジヒド
ロキシピリミジン、2−アミノ−4,6−ジヒドロキシ
ピリミジン、4−アミノ−2,5−ジヒドロキシピリミ
ジン、4−アミノ−2,6−ジヒドロキシピリミジン、
2−アミノ−4−メチルピリミジン、2−アミノ−5−
メチルピリミジン、2−アミノ−4,5−ジメチルピリ
ミジン、2−アミノ−4,6−ジメチルピリミジン、4
−アミノ−2,5−ジメチルピリミジン、4−アミノ−
2,6−ジメチルピリミジン、2−アミノ−4−メトキ
シピリミジン、2−アミノ−5−メトキシピリミジン、
2−アミノ−4,5−ジメトキシピリミジン、2−アミ
ノ−4,6−ジメトキシピリミジン、4−アミノ−2,
5−ジメトキシピリミジン、4−アミノ−2,6−ジメ
トキシピリミジン、2−ヒドロキシ−4−メチルピリミ
ジン、2−ヒドロキシ−5−メチルピリミジン、2−ヒ
ドロキシ−4,5−ジメチルピリミジン、2−ヒドロキ
シ−4,6−ジメチルピリミジン、4−ヒドロキシ−
2,5−ジメチルピリミジン、4−ヒドロキシ−2,6
−ジメチルピリミジン、2−ヒドロキシ−4−メトキシ
ピリミジン、2−ヒドロキシ−4−メトキシピリミジ
ン、2−ヒドロキシ−5−メトキシピリミジン、2−ヒ
ドロキシ−4,5−ジメトキシピリミジン、2−ヒドロ
キシ−4,6−ジメトキシピリミジン、4−ヒドロキシ
−2,5−ジメトキシピリミジン、4−ヒドロキシ−
2,6−ジメトキシピリミジンなどのピリミジン化合物
類、ジエタノールアミン、トリエタノールアミン、トリ
イソプロノールアミン、トリス(ヒドロキシメチル)ア
ミノメタンなどの炭素数1以上4以下のヒドロキシアル
キル基で置換されたアミン類、2−アミノフェノール、
3−アミノフェノール、4−アミノフェノールなどのア
ミノフェノール類、N−プロピルアセトアミド、N−メ
チルアセトアミド、N,N−ジメチルアセトアミド、
N,N−ジメチルホルムアミド、N−メチルピロリドン
などの第1アミド類などが挙げられるが、アミド類やヒ
ドロキシ基をもつアミン類を単独または混合して使用す
ることが好ましい。
【0017】本発明の感放射線組成物における有機塩基
(C)の含有量は、その塩基性度により光酸発生剤
(B)の含有量に対して0.1〜500モル%が好まし
く、さらに好ましくは、1〜300モル%である。0.
1モル%より少ない場合は環境依存性が高く不安定であ
り、500モル%よりも多い場合は、低感度になる傾向
にある。有機塩基(C)の添加目的は、露光からポスト
エクスポージャーベークまでの間の時間依存性によっ
て、光酸発生剤から発生した酸が移動してレジストパタ
ーンが寸法変動を起こすことを抑えることや、抜け性を
向上させること等が挙げられる。
【0018】本発明の感放射線組成物には、上記の各成
分のほかに必要に応じて、染料、顔料、界面活性剤等を
含有させることができる。本発明の感放射線組成物は、
通常上記各成分を中心として適当な溶媒に均一に溶解し
て用いる。溶媒としては、例えば、メチルセロソルブ、
エチルセロソルブ、メチルセロソルブアセテート、エチ
ルセロソルブアセテートなどのセロソルブ系溶媒、ジエ
チルオキサレート、ピルビン酸エチル、エチル−2−ヒ
ドロキシブチレート、エチルアセトアセテート、酢酸ブ
チル、酢酸アミル、酪酸エチル、酪酸ブチル、乳酸メチ
ル、乳酸エチル、3−メトキシプロピオン酸メチルなど
のエステル系溶媒、プロピレングリコールモノメチルエ
ーテル、プロピレングリコールモノエチルエーテル、プ
ロピレングリコールモノブチルエーテル、プロピレング
リコールモノメチルエーテルアセテート、プロピレング
ルコールモノエチルエーテルアセテート、プロピレング
リコールモノブチルエーテルアセテート、ジプロピレン
グリコールジメチルエーテルなどのプロピレングリコー
ル系溶媒、2−ヘキサノン、シクロヘキサノン、メチル
アミルケトン、2−ヘプタノンなどのケトン系溶媒、あ
るいはこれらの混合溶媒、あるいはさらに芳香族炭化水
素を添加したものなどが挙げられる。溶媒の含有量は全
固形成分1重量部に対して1〜20重量部が好ましく、
さらに必要に応じて塗布性改良剤を添加してもよい。
【0019】塗布性改良剤としては、例えばポリオキシ
エチレンラウリルエーテル、ポリオキシエチレンステア
リルエーテル、ポリオキシエチレンオレイルエーテル等
のポリオキシエチレンアルキルエーテル類、ポリオキシ
エチレンオクチルフェノールエーテル、ポリオキシエチ
レンノニルフェノールエーテルなどのポリオキシエチレ
ンアルキルフェノールエーテル類およびポリエチレング
リコールジラウレート、ポリエチレングリコールジステ
アレートなどのポリエチレングリコールジアルキルエー
テル類のようなノニオン系界面活性剤、エフトップEF
301、EF303、EF352(新秋田化成(株)
製)、メガファックF171、F173、F179、R
08(大日本インキ(株)製)、特開昭57−1782
42号公報に例示されるフッ化アルキル基またはパーフ
ルオロアルキル基を有する直鎖状のフッ素系界面活性
剤、フロラードFC430、FC431(住友スリーエ
ム(株)製)、アサヒガードAG710、サーフロンS
−382、SC101、SC102、SC103、SC
104、SC105、SC106(旭硝子(株)製)等
のフッ素系界面活性剤、オルガノシロキサンポリマーK
P341(信越化学工業(株)製)やアクリル酸系また
はメタクリル酸系(共)重合体ポリフローNo75、N
o95(共栄社油脂化学工業(株)製)等を挙げること
ができ、1種単独でまたは2種以上組合わせて用いるこ
とができる。塗布性改良剤の含有量は、通常、感放射線
組成物に対して、10〜500ppmである。
【0020】次に、本発明の感放射線組成物を用いたレ
ジストパターンの形成方法について説明する。上記のご
とき溶媒に溶かした本発明の感放射線組成物を半導体基
板上に塗布し、プリベーク、露光によるパターンの転
写、露光後の加熱、現像の各工程を経てレジストパター
ンを得ることができる。半導体基板は、通常、半導体製
造用基板として使用されているものであり、シリコン基
板、ガリウムヒ素基板などである。塗布には通常、スピ
ンコーターが使用され、露光には高圧水銀灯の436n
m光、365nm光、低圧水銀灯の254nm光、また
はエキシマレーザーなどを光源とする248nm光、2
22nm光、193nm光、157nm光が用いられ
る。露光の際の光は、単色光でなくブロードであっても
よい。また、位相シフト法による露光も適用可能であ
る。現像液には、水酸化ナトリウム、水酸化カリウム、
炭酸ナトリウム、ケイ酸ナトリウム、メタケイ酸ナトリ
ウム、アンモニア水などの無機アルカリ類、エチルアミ
ン、n−プロピルアミンなどの第1級アミン類、ジエチ
ルアミン、ジ−n−プロピルアミンなどの第2級アミン
類、トリエチルアミン、N,N−ジエチルメチルアミン
などの第3級アミン類、テトラメチルアンモニウムヒド
ロキシド、トリメチルヒドロキシエチルアンモニウムヒ
ドロキシドなどの第4級アンモニウム塩、もしくはこれ
にアルコール、界面活性剤などを添加したものを使用す
ることができる。 本発明の感放射線組成物は超LSI
の製造のみならず、一般のIC製造用、マスク製造用、
画像形成用、液晶画面製造用、カラーフィルター製造用
あるいはオフセット印刷用としても有用である。
【0021】次に、実施例を挙げて本発明をさらに詳し
く説明するが、本発明はその要旨を越えない限り、実施
例により何等制約を受けない。 (合成例1) tert−ブトキシカルボニルオキシ化ポリ(p−ビニ
ルフェノール) A2−1の合成 窒素導入管、攪拌機、温度計を備えた500mlの四ツ
口フラスコに、ポリ(p−ビニルフェノール)(重量平
均分子量 20,000)40gを入れ、アセトン16
6mlを加えて溶解し、さらに4−ジメチルアミノピリ
ジン0.1gを加えて40℃に加熱した。これに、ジ−
tert−ブチルジカーボネート26.71gをゆっく
り滴下し、攪拌しながら40℃で4時間反応させた。反
応後、反応溶液を1500mlの水中に滴下してポリマ
ーを析出させ、1時間懸洗した後、濾別した。得られた
ポリマーをアセトン170mlに溶解した後、再び、1
500mlの水中に滴下してポリマーを析出させ、1時
間懸洗した後、濾別した。得られたポリマーは1500
mlの水にて、1時間懸洗した後、濾別し、室温で48
時間真空乾燥することによって、50.01gのter
t−ブトキシカルボニルオキシ化ポリ(p−ビニルフェ
ノール)(1)を得た。熱分解による重量減少率測定の
結果から、合成したtert−ブトキシカルボニルオキ
シ化ポリ(p−ビニルフェノール)のtert−ブトキ
シカルボニルオキシ化率は、35%であった。合成した
tert−ブトキシカルボニルオキシ化ポリ(p−ビニ
ルフェノール)の炭酸エステル化率は、13C−NMRス
ペクトルによる分析の結果、35%であった。なお炭酸
エステル化率は13C−NMRスペクトルにおける水酸基
が結合したポリ(p−ビニルフェノール)の芳香族炭素
原子のシグナル(約116ppm)の面積とtert−
ブトキシカルボニルオキシ基が結合したポリ(p−ビニ
ルフェノール)の芳香族炭素原子のシグナル(約122
ppm)の面積を比較することによって決定した。
【0022】(合成例2) tert−ブトキシカルボニルオキシ化ポリ(p−ビニ
ルフェノール) A2−2の合成 合成例1と同様な操作にて、ポリ(p−ビニルフェノー
ル) (重量平均分子量13,000)40gとジ−t
ert−ブチルジカーボネート29.76gを反応させ
た。反応後、tert−ブトキシカルボニルオキシ化ポ
リ(p−ビニルフェノール)の炭酸エステル化率は、13
C−NMR分析の結果、39%であった。なお、炭酸エ
ステル化率は合成例1と同様の方法にて決定した。
【0023】(合成例3) tert−ブトキシカルボニルオキシ化ポリ(p−ビニ
ルフェノール) A2−3の合成 合成例1と同様な操作にて、ポリ(p−ビニルフェノー
ル) (重量平均分子量12,000)40gとジ−t
ert−ブチルジカーボネート7.63gを反応させ
た。反応後、tert−ブトキシカルボニルオキシ化ポ
リ(p−ビニルフェノール)の炭酸エステル化率は、13
C−NMR分析の結果、10%であった。なお、炭酸エ
ステル化率は合成例1と同様の方法にて決定した。
【0024】(合成例4) tert−ブトキシカルボニルオキシ化ポリ(p−ビニ
ルフェノール) A2−4の合成 合成例1と同様な操作にて、ポリ(p−ビニルフェノー
ル) (重量平均分子量8,000)40gとジ−te
rt−ブチルジカーボネート16.02gを反応させ
た。反応後、tert−ブトキシカルボニルオキシ化ポ
リ(p−ビニルフェノール)の炭酸エステル化率は、13
C−NMR分析の結果、21%であった。なお、炭酸エ
ステル化率は合成例1と同様の方法にて決定した。
【0025】(合成例5) tert−ブトキシカルボニルオキシ化ポリ(p−ビニ
ルフェノール) A2−5の合成 合成例1と同様な操作にて、ポリ(p−ビニルフェノー
ル) (重量平均分子量13,400)40gとジ−t
ert−ブチルジカーボネート20.60gを反応させ
た。反応後、tert−ブトキシカルボニルオキシ化ポ
リ(p−ビニルフェノール)の炭酸エステル化率は、13
C−NMR分析の結果、27%であった。なお、炭酸エ
ステル化率は合成例1と同様の方法にて決定した。
【0026】(合成例6) tert−ブトキシカルボニルオキシ化ポリ(p−ビニ
ルフェノール) A2−6の合成 合成例1と同様な操作にて、ポリ(p−ビニルフェノー
ル) (重量平均分子量10,500)40gとジ−t
ert−ブチルジカーボネート30.52gを反応させ
た。反応後、tert−ブトキシカルボニルオキシ化ポ
リ(p−ビニルフェノール)の炭酸エステル化率は、13
C−NMR分析の結果、40%であった。なお、炭酸エ
ステル化率は合成例1と同様の方法にて決定した。
【0027】(合成例7) tert−ブトキシカルボニルオキシ化ポリ(p−ビニ
ルフェノール) A2−7の合成 合成例1と同様な操作にて、ポリ(p−ビニルフェノー
ル) (重量平均分子量4,300)40gとジ−te
rt−ブチルジカーボネート30.52gを反応させ
た。反応後、tert−ブトキシカルボニルオキシ化ポ
リ(p−ビニルフェノール)の炭酸エステル化率は、13
C−NMR分析の結果、40%であった。なお、炭酸エ
ステル化率は合成例1と同様の方法にて決定した。
【0028】(合成例8) 1−エトキシエチル化ポリ(p−ビニルフェノール)
A1−1の合成 窒素導入管、攪拌機、温度計を備えた500mlの四ツ
口フラスコに、ポリ(p−ビニルフェノール) (重量
平均分子量20,000)15gを入れ、1,3−ジオ
キソラン150mlを加えて溶解し100℃まで昇温し
て1,3−ジオキソラン75mlを留去した。この溶液
を室温まで自然冷却した後、12Nの塩酸を0.04g
加えた。さらにエチルビニルエーテル3.47gをこれ
に滴下し、攪拌しながら40℃で2時間反応させた。反
応後、28%アンモニア水溶液0.4mlを加えて反応
液を中和した後、メタノールを17ml加え1.2lの
脱イオン水に滴下してポリマーを析出させた後、濾別
し、室温で10時間真空乾燥することによって、17g
の1−エトキシエチル化ポリ(p−ビニルフェノール)
を得た。合成した1−エトキシエチル化ポリ(p−ビニ
ルフェノール)の1−エトキシエチル化率は 1H−NM
R分析の結果、35%であった。なお1−エトキシエチ
ル化率は、 1H−NMRスペクトルにおける1−エトキ
シエチル基のメチンのプロトンのシグナル(5.3pp
m)面積とベンゼン環のプロトンのシグナル(6.6p
pm)面積を比較することによって決定した。
【0029】(合成例9) 1−エトキシエチル化ポリ(p−ビニルフェノール)
A1−2の合成 合成例8と同様な操作にて、ポリ(p−ビニルフェノー
ル) (重量平均分子量13,000)15gとエチル
ビニルエーテル3.86gを反応させた。反応後、1−
エトキシエチル化ポリ(p−ビニルフェノール)の1−
エトキシエチル化率は、 1H−NMR分析の結果、39
%であった。なお、1−エトキシエチル化率は、合成例
8と同様の方法にて決定した。
【0030】(合成例10) 1−エトキシエチル化ポリ(p−ビニルフェノール)
A1−3の合成 合成例8と同様な操作にて、ポリ(p−ビニルフェノー
ル) (重量平均分子量12,000)15gとエチル
ビニルエーテル4.46gを反応させた。反応後、1−
エトキシエチル化ポリ(p−ビニルフェノール)の1−
エトキシエチル化率は、 1H−NMR分析の結果、45
%であった。なお、1−エトキシエチル化率は、合成例
8と同様の方法にて決定した。
【0031】(合成例11) テトラヒドロピラニル化ポリ(p−ビニルフェノール)
A1−4の合成 窒素導入管、攪拌機、温度計を備えた500mlの四ツ
口フラスコに、ポリ(p−ビニルフェノール) (重量
平均分子量41,400)30gを入れ、酢酸エチル3
00mlを加えて溶解し、さらにジヒドロピラン21.
0gを加えウォーターバスで40℃に加熱した。これ
に、12Nの塩酸0.3gを加え、攪拌しながら4時間
反応させた。反応後、1%炭酸水素ナトリウム水溶液4
00mlを加えて反応液を中和した後、酢酸エチル層を
分液した。有機層は洗液が中性になるまで水で洗浄した
後、無水硫酸ナトリウムで乾燥した後、ロータリーエバ
ポレータで約100mlに濃縮した。この濃縮液を10
00mlのn−ヘキサン中に滴下してポリマーを析出さ
せた後、濾別し、室温で10時間真空乾燥することによ
って、34.3gのテトラヒドロピラニル化ポリ(p−
ビニルフェノール)を得た。合成したテトラヒドロピラ
ニル化ポリ(p−ビニルフェノール)のアセタール化率
は、 1H−NMR分析の結果、37%であった。なお、
アセタール化率は、 1H−NMRスペクトルにおけるア
セタールメチンのプロトンのシグナル(5.2〜5.5
ppm)面積と芳香族環のプロトンのシグナル(6.2
〜7.0ppm)面積を比較することによって決定し
た。
【0032】(合成例12) 1−エトキシエチル化ポリ(p−ビニルフェノール)
A1−5の合成 合成例8と同様な操作にて、ポリ(p−ビニルフェノー
ル) (重量平均分子量18,600)15gとエチル
ビニルエーテル3.86gを反応させた。反応後、1−
エトキシエチル化ポリ(p−ビニルフェノール)の1−
エトキシエチル化率は、 1H−NMR分析の結果、39
%であった。なお、1−エトキシエチル化率は、合成例
8と同様の方法にて決定した。
【0033】(合成例13) 1−エトキシエチル化ポリ(p−ビニルフェノール)
A1−6の合成 合成例8と同様な操作にて、ポリ(p−ビニルフェノー
ル) (重量平均分子量18,600)15gとエチル
ビニルエーテル3.17gを反応させた。反応後、1−
エトキシエチル化ポリ(p−ビニルフェノール)の1−
エトキシエチル化率は、 1H−NMR分析の結果、32
%であった。なお、1−エトキシエチル化率は、合成例
8と同様の方法にて決定した。各合成例にて得られた樹
脂(A1)、(A2)とそのQ×Mの値を表1に示す。
【0034】
【表1】
【0035】(実施例1〜5および比較例1〜5)下記
表2に示す組成にしたがって、構造単位(I)と(III)
からなる樹脂(A1)と、構造単位(II)と(III)から
なる樹脂(A2)、光酸発生剤(B)、及び有機塩基
(C)をプロピレングリコールモノメチルエーテルアセ
テート56重量部に溶かした後、孔径0.2μmのメン
ブレンフィルターで精密ろ過することによって、レジス
ト感光液を調製した。下層反射防止膜(日産化学(株)
製DUV42)を形成したシリコン基板上に、表1のレ
ジスト感光液をスピンコートし、ホットプレート上で9
0℃、60秒間プリベークを行い、膜厚0.72μmの
レジスト膜を形成した。さらに、このレジスト膜上にポ
リビニルピロリドン1.2重量%およびパーフルオロオ
クチルスルホン酸アンモニウム塩3.5重量%を含む水
溶液を塗布し上層用反射防止膜を形成した。このシリコ
ン基板上のレジスト膜をニコン社製KrFエキシマレー
ザー縮小投影露光装置(NA=0.50)で露光した
後、ホットプレート上で110℃、60秒間ポストエク
スポージャーベークを行った。その後、このレジスト膜
をテトラメチルアンモニウムヒドロキシド2.38重量
%水溶液で1分間パドル現像し、水洗することによって
レジストパターンを形成させた。得られたレジストパタ
ーンを走査型電子顕微鏡で観察することにより、実効感
度、即ち0.26μmのラインアンドスペースが1対1
の先幅で解像している露光量とそのパターン形状を評価
した。また、実効感度の1.5倍の露光量にてそのパタ
ーン形状も評価した。
【0036】これらの評価結果を表3に示すが、この表
に於いて、パターンの実効感度にての矩形性では、他の
膜層、とりわけ酸性の上層反射防止膜によるパターン形
状への影響を調査するため、パターン頭部から基盤付近
での矩形性全般に注目して評価を行った。また、実効感
度の1.5倍の露光量にての矩形性では、実用レベルよ
り多い露光条件下で、未露光部のパターンの高さやパタ
ーン頭部の矩形性を保つ事が出来るかに着目して評価を
行った。
【0037】比較例1は特開平8−15864号公報実
施例1に、比較例2は特開平9−127698号実施例
1に、比較例3は特開平10−31309号公報実施例
1に、比較例4は特開平10−31309号公報実施例
2に、比較例5は特開平9−222732号公報実施例
2に記載の方法に準じて製造したレジスト組成物であ
り、本発明は公知技術に比し優れた効果を有しているこ
とが容易に理解される。
【0038】
【表2】
【0039】注)比較例2は更にサリチル酸を0.02
g添加した。 B1=シクロヘキシルスルホニル(4−メトキシフェニ
ルスルホニル)ジアゾメタン B2=ジ(t−ブチルフェニル)ヨードニウムカンファ
ースルホネート B3=ビス(シクロヘキシルスルホニル)ジアゾメタン B4=ビス(2,4−ジメチルフェニルスルホニル)ジ
アゾメタン B5=ピロガロールトリメシレート B6=トリフェニルスルホニウムトリフルオロメタンス
ルホネート B7=N(カンファニルスルホキシ)ナフチルカルボキ
シイミド C1=ビス(2−ヒドロキシエチル)イミノトリス(ヒ
ドロキシメチル)メタン C2=トリエチルアミン C3=ニコチン酸アミド C4=トリオクチルアミン
【0040】
【表3】
【0041】
【発明の効果】感度、解像度、焦点深度、寸法制御性、
耐熱性が優れており、特に他の膜層、とりわけ酸性の上
層反射防止膜によるパターン形状への影響を受けにく
く、規定通りの露光量以上で露光した際でも未露光部で
あるパターンの高さやパターン頭部の矩形性を保つ事が
出来る。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 望月 英章 北九州市八幡西区黒崎城石1番1号 三菱 化学株式会社黒崎事業所内 (72)発明者 新実 高明 神奈川県横浜市青葉区鴨志田町1000番地 三菱化学株式会社横浜総合研究所内 (72)発明者 大畑 達寛 北九州市八幡西区黒崎城石1番1号 三菱 化学株式会社黒崎事業所内 Fターム(参考) 2H025 AA01 AA02 AA03 AA04 AA10 AB16 AC04 AC08 AD03 BE00 BE07 BG00 CB17 CB41 CB52 CB55 CC20 4J038 CC091 CC092 JA07 JB09 JB12 JB15 JB29 JC09 JC13 JC17 MA14 NA14 NA18 PB09

Claims (7)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 塗膜形成樹脂(A)、光酸発生剤(B)
    及び有機塩基(C)を含有する感放射線組成物に於い
    て、 塗膜形成樹脂(A)が、酸の存在下、それぞれ異なった
    分解率を示しアルカリ可溶となる、下記構造単位(I)
    と(III)からなる樹脂(A1)と、下記構造単位(II)
    と(III)からなる樹脂(A2)との混合物である樹脂組
    成物であって、各々の樹脂のQ×Mの値が、(ここで、
    樹脂(A1)のQは、構造単位(I)のモル数/{構造
    単位(I)のモル数+構造単位(III)のモル数}であ
    り、 樹脂(A2)のQは、構造単位(II)のモル数/{構造
    単位(II)のモル数+構造単位(III)のモル数}であ
    り、 Mは、使用した塗膜形成樹脂(A)の構造単位(I)及
    び(II)を全て(III)に置き換えた場合のポリスチレン
    換算重量平均分子量である。)樹脂(A1)では、55
    00≦Q×M≦10000、かつM≦30000であ
    り、樹脂(A2)では、1200≦Q×M≦6000で
    あることを特徴とする感放射線組成物。 【化1】 (ただし、R1 、R5 、及びR7 はそれぞれ独立に水素
    原子またはメチル基を表し、R2 及びR3 はそれぞれ独
    立に水素原子、炭素数1以上2以下のアルキル基を表
    し、R4 及びR6 はそれぞれ独立に炭素数1以上10以
    下の鎖状または環状のアルキル基を表す。また、R2
    3 あるいはR2 とR4 とが互いに結合して、炭素数3
    以上10以下の環を形成していてもよい。)
  2. 【請求項2】 樹脂(A1)、樹脂(A2)の重量比
    が、 0.55≦(A1)/(A1+A2)≦0.70 であることを特徴とする請求項1に記載の感放射線組成
    物。
  3. 【請求項3】 塗膜形成樹脂(A)が、樹脂(A1)で
    は、7050≦Q×M≦9000、かつM≦30000
    であり、樹脂(A2)では、1500≦Q×M≦600
    0であることを特徴とする請求項1に記載の感放射線組
    成物。
  4. 【請求項4】 塗膜形成樹脂(A)が、樹脂(A1)で
    は、7050≦Q×M≦8000、かつM≦30000
    であり、樹脂(A2)では、1500≦Q×M≦500
    0であることを特徴とする請求項1に記載の感放射線組
    成物。
  5. 【請求項5】 光酸発生剤(B)がビススルホニルジア
    ゾメタン誘導体、及び炭素数6個以上のアルキルスルホ
    ネートアニオンを有するオニウム塩から選ばれた少なく
    とも1種の化合物を含有することを特徴とする請求項1
    に記載の感放射線組成物。
  6. 【請求項6】 光酸発生剤(B)がビススルホニルジア
    ゾメタン誘導体であることを特徴とする請求項1に記載
    の感放射線組成物。
  7. 【請求項7】 光酸発生剤(B)が下記一般式(B1)
    で表されるビススルホニルジアゾメタン誘導体、及び炭
    素数6個以上のアルキルスルホネートアニオンを有する
    オニウム塩(B2)から選ばれる少なくとも1種の化合
    物からなり、かつ一般式(B1)で表されるビススルホ
    ニルジアゾメタン誘導体の混合比率が、40〜100部
    であることを特徴とする請求項1に記載の感放射線組成
    物。 【化2】 (ここで、R8 、R9 は互いに異なり、それぞれ置換基
    を有していてもよい芳香族、または脂肪族置換基であ
    る。)
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