JP2000109618A - ポリオレフィン系樹脂組成物 - Google Patents

ポリオレフィン系樹脂組成物

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JP2000109618A
JP2000109618A JP29449998A JP29449998A JP2000109618A JP 2000109618 A JP2000109618 A JP 2000109618A JP 29449998 A JP29449998 A JP 29449998A JP 29449998 A JP29449998 A JP 29449998A JP 2000109618 A JP2000109618 A JP 2000109618A
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polyolefin
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Takumi Araki
工 荒木
Toshio Taka
敏雄 鷹
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Japan Polyolefins Co Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 異種基材との接着性を充分満足できる水準に
維持しつつ、押出ラミネート成形時の樹脂温度を低く抑
えることにより作業環境及び周辺環境への影響を極力抑
制でき、樹脂温度を高くせずにより高速成形性を向上せ
しめることが可能で、接着性、塗装性、印刷性適性に優
れた成形体を可能ならしめるポリオレフィン系樹脂組成
物。 【解決手段】 (A)ポリオレフィン系樹脂と、(B)
分子内不飽和結合を有する化合物とを含むポリオレフィ
ン系樹脂組成物であって、ポリオレフィン系樹脂組成物
中における分子内不飽和結合の数が103炭素当り0.5
個以上である。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明はポリオレフィン系樹
脂組成物に関するものである。更に詳しくは、本発明は
オゾン処理と併用することにより、処理表面の極性を著
しく高めることができ、接着性、塗装性、印刷性等に優
れ、特に押出ラミネーション成形の際の低温成形性や高
速成形性が良く、異種材料との接着性が極めて高いポリ
オレフィン系樹脂組成物に関するものである。
【0002】
【従来の技術】ポリオレフィン系樹脂の用途の一つとし
て、各種フィルム、紙などの基材との押出ラミネーショ
ンがある。押出ラミネーションでは当然のことながら、
各種基材との高い接着性が要求される。従来からポリオ
レフィン系樹脂の押出ラミネーションにおいては、異種
基材との接着を確保するため、樹脂の温度を極めて高く
すること及びオゾン処理を併用することで対策がなされ
ていた。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、樹脂温
度を高めることにより、発煙の発生等による作業環境
及び周辺環境への影響の増大、高温での酸化劣化によ
る製品の臭気の悪化等の問題がある。さらに、昨今では
高速成形性が要望されていることから、高い接着性を確
保しつつ成形速度を上げる為に、樹脂温度をより高くし
なければならず、上記問題が深刻となっている。また、
高速成形の為に、オゾン処理を併用しても十分な接着性
を確保することは困難であった。本発明は前記課題を解
決するためになされたもので、異種基材との接着性を
充分満足できる水準に維持しつつ、押出ラミネート成形
時の樹脂温度を低く抑えることにより作業環境及び周辺
環境への影響を極力抑制できるポリオレフィン系樹脂組
成物を提供するものであり、樹脂温度を高くせずによ
り高速成形性を向上せしめることが可能なポリオレフィ
ン系樹脂組成物であり、接着性、塗装性、印刷性適性
に優れた成形体を可能ならしめるポリオレフィン系樹脂
組成物を提供するものである。
【0004】
【課題を解決するための手段】本発明者らは、上記の課
題を解決すべく鋭意研究を進めた結果、ポリオレフィン
系樹脂に特定の構造を有する化合物を特定量配合するこ
とにより上記課題を解決し得ることを見い出し、本発明
を完成させた。すなわち、本発明は、(A)ポリオレフ
ィン系樹脂と(B)分子内不飽和結合を有する化合物と
を含む組成物であって、該組成物中の分子内不飽和結合
の数が103炭素当り0.5個以上であるポリオレフィン
系樹脂組成物である。上記組成物は(A)ポリオレフィ
ン系樹脂を99.9〜50重量%、及び(B)分子内不
飽和結合を有する化合物を0.1〜50重量%有するこ
とが望ましい。また、(B)分子内不飽和結合を有する
化合物において、その分子内不飽和結合の数は103
素当り0.5〜250個であることが望ましい。(B)
分子内不飽和結合を有する化合物としては、1,2−ポ
リブタジエン、エチレン−プロピレン−ジエン共重合体
(EPDM)、ポリイソプレンから選択された少なくと
も1種であることが好ましい。これらのポリオレフイン
系樹脂組成物は、押出成形用樹脂組成物として好まし
く、特に押出ラミネート成形用樹脂組成物として好まし
く使用される。
【0005】
【発明の実施の形態】本発明の(A)成分は、ポリオレ
フィン系樹脂であり、より具体的には、高圧ラジカル重
合による低密度ポリエチレン(LDPE)、エチレン・
ビニルエステル共重合体、エチレン・α、β−不飽和カ
ルボン酸またはその誘導体との共重合体等が挙げられ
る。他のポリオレフイン系樹脂としては、チーグラー系
触媒、フイリップス系触媒、メタロセン系触媒等による
低・中・高圧重合によって得られる密度0.86〜0.9
8g/cm3のエチレン単独重合体、プロピレン単独重
合体等の炭素数2〜20のα・オレフインの単独または
これらの相互共重合体が挙げられる。
【0006】上記低密度ポリエチレン(LDPE)とし
ては、密度は0.91〜0.94g/cm3、好ましくは
0.912〜0.935g/cm3、さらに好ましくは0.
912〜0.930g/cm3である。メルトフローレー
トは0.001〜1000g/10分、好ましくは0.1〜
100g/10分であり、さらに好ましくは1.0〜50
g/10分である。溶融張力は好ましくは1.5〜25
g、より好ましくは3〜20gである。また、Mw/M
nは3.0〜10、好ましくは4.0〜8.0の範囲で選
択されることが望ましい。更に該ポリエチレンの末端ビ
ニル基は、ポリマー鎖中の炭素原子1000個当り0.
4個以上、好ましくは0.4〜0.8個の範囲であること
が好ましい。
【0007】本発明のエチレン・ビニルエステル共重合
体とは、エチレンを主成分とするプロピオン酸ビニル、
酢酸ビニル、カプロン酸ビニル、カプリル酸ビニル、ラ
ウリル酸ビニル、ステアリン酸ビニル、トリフルオル酢
酸ビニルなどのビニルエステル単量体との共重合体であ
る。これらの中でも特に好ましいものとしては、酢酸ビ
ニル(EVA)を挙げることができる。すなわち、エチ
レン50〜99.5重量%、ビニルエステル0.5〜50
重量%、他の共重合可能な不飽和単量体0〜49.5重
量%からなる共重合体が好ましい。特にビニルエステル
含有量は3〜20重量%、好ましくは5〜15重量%の
範囲である。
【0008】本発明のエチレン・α、β−不飽和カルボ
ン酸またはその誘導体との共重合体の代表的な共重合体
としては、エチレン−(メタ)アクリル酸またはそのア
ルキルエステル共重合体、その金属塩等が挙げられ、こ
れらのコモノマーとしては、アクリル酸、メタクリル
酸、アクリル酸メチル、メタクリル酸メチル、アクリル
酸エチル、メタクリル酸エチル、アクリル酸プロピル、
メタクリル酸プロピル、アクリル酸イソプロピル、メタ
クリル酸イソプロピル、アクリル酸−n−ブチル、メタ
クリル酸−n−ブチル、アクリル酸シクロヘキシル、メ
タクリル酸シクロヘキシル、アクリル酸ラウリル、メタ
クリル酸ラウリル、アクリル酸ステアリル、メタクリル
酸ステアリル、アクリル酸グリシジル、メタクリル酸グ
リシジル等を挙げることができる。この中でも特に好ま
しいものとして(メタ)アクリル酸のメチル、エチル
(EEA)等のアルキルエステルを挙げることができ
る。特に(メタ)アクリル酸エステル含有量は3〜20
重量%、好ましくは5〜15重量%の範囲である。
【0009】上記高圧ラジカル重合法とは、圧力500
〜3500Kg/cm2Gの範囲、重合温度は100〜
400℃の範囲、チューブ状リアクター、オートクレー
ブリアクターを使用して、有機または無機のパーオキサ
イド等の遊離基発生剤の存在下で重合する方法である。
また、チーグラー系触媒、フイリップス系触媒、メタロ
セン系触媒等による低・中・高圧重合によって得られる
密度0.86〜0.98g/cm3のエチレン単独重合
体、プロピレン単独重合体または炭素数2〜20のα・
オレフインの相互共重合体としては、密度0.86g/
cm3以上0.91g/cm3未満の超低密度ポリエチレ
ン、密度0.91g/cm3以上0.94g/cm3未満の
線状低密度ポリエチレン(LLDPE)、密度0.94
g/cm3以上の高密度ポリエチレン等のエチレン系重
合体、プロピレン単独重合体、プロピレン−エチレン共
重合体等のプロピレン系重合体などが挙げられる。
【0010】上記炭素数2〜20のα−オレフィンとし
ては、具体的にはエチレン、プロピレン、1−ブテン、
4−メチル−1−ペンテン、1−ヘキセン、1−オクテ
ン、1−デセン、1−ドデセン等を挙げることができ
る。本発明の(A)成分は、目的により、非極性のポリ
オレフィン系樹脂と、例えばエチレン−酢酸ビニル共重
合体、エチレン−アクリル酸エチル共重合体等の極性基
を有するエチレン共重合体などを50重量%未満、より
好ましくは30重量%未満を併用することができる。ま
た、本発明の(A)成分の荷重2.16kgでのメルト
フローレートは0.001〜1000g/10分であるこ
とが好ましく、より好ましくは0.1〜100g/10分
であり、さらに好ましくは1.0〜50g/10分であ
る。該メルトフローレートが低すぎても高すぎても成形
性が劣る。また、メルトフローレートが高すぎる場合に
は製品の強度が劣る。
【0011】本発明の(B)成分は、分子内不飽和結合
を有する化合物である。その分子内不飽和結合の数は、
ポリオレフィン系樹脂組成物全体中において、103
素当り0.5個以上であることが必要である。分子内不
飽和結合の数が0.5個未満であると、接着性、塗装
性、印刷適性の向上効果が小さい。(B)成分の化合物
として、具体的には、分子内に複数の不飽和結合を有す
る化合物、ポリブタジエン、好ましくは1,2−ポリブ
タジエン、ポリイソプレン、天然ゴム、エチレン−プロ
ピレン−ジエン三元共重合体、エチレン−(メタ)アク
リル酸アリル、エチレン−(メタ)アクリル酸ビニルな
どから選択される少なくとも1種の化合物、オリゴマー
または重合体を挙げることができる。これら中でも1,
2−ポリブタジエン、エチレン−プロピレン−ジエン共
重合体(EPDM)、ポリイソプレン、特に1,2−ポ
リブタジエンの重合体が、取扱い、作業性等から好まし
い。これらは一種のみならず二種以上を併用できる。
(B)成分の化合物は、荷重2.16kgでのメルトフ
ローレートが0.001〜1000g/10分であること
が好ましく、より好ましくは0.1〜100g/10分で
あり、さらに好ましくは1.0〜50g/10分である。
メルトフローレートが低すぎても高すぎても成形性が劣
る。また、メルトフローレートが高すぎる場合には製品
の強度が劣るものとなる。
【0012】分子内不飽和結合の数は、(B)成分の化
合物中においても、その103炭素当り、0.5〜250
個であることが好ましく、より好ましくは103炭素中
5〜250個、さらに好ましくは103炭素中50〜2
50個である。分子内不飽和結合の数が過少であると接
着性、塗装性、印刷適性等の改良効果が少なく、過多で
あると熱安定性が悪化する場合がある。
【0013】本発明のポリオレフィン系樹脂組成物は、
上記の(A)成分が99.9〜50重量%及び(B)成
分が0.1〜50重量%の範囲で配合されることが望ま
れる。より好ましくは、(A)成分を99.5〜60重
量%、更に好ましくは99.0〜70重量%であり、
(B)成分を0.5〜40重量%、さらに好ましくは1.
0〜30重量%である。(B)成分が過少((A)成分
が過多)であると接着性能を発現することができず、
(B)成分が過多((A)成分が過少)であると混練
時、成形時の耐熱性が低下する虞が生じる。また、本発
明のポリオレフィン系樹脂組成物は、その荷重2.16
kgでのメルトフローレートが0.001〜1000g
/10分であることが望ましい。より好ましくは0.1〜
100g/10分であり、さらに好ましくは1.0〜50
g/10分である。メルトフローレートが低すぎても高す
ぎても成形性が劣る。また、メルトフローレートが高す
ぎる場合には製品の強度が劣る。
【0014】該組成物を得るためのブレンド方法として
は、通常の混合操作、たとえばタンブラーミキサー法、
ヘンシェルミキサー法、バンバリーミキサー法、または
押出造粒法などにより行うことができる。該組成物を得
るにあたっては、中和剤、分散剤、酸化防止剤、滑材、
耐候性改良剤、帯電防止剤、顔料、フィラーなどの他の
付加的成分を、本発明の効果を阻害しない範囲で配合す
ることができる。
【0015】本発明のポリオレフィン系樹脂組成物は、
特にオゾン処理を施すことにより、飛躍的に接着性、塗
装性、印刷性が向上する。したがって、このポリオレフ
ィン系樹脂組成物を用いて成形された成形体は、オゾン
処理が施されることにより、接着性、塗装性、印刷性に
優れたものとなる。本発明のポリオレフィン系樹脂組成
物は種々の成形に利用することができ、例えば、射出成
形、中空成形、押出成形等に適用でき、押出ラミネーシ
ョン溶融膜、フィルム、チューブ、パイプなどとするこ
とができる。中でも、押出ラミネート成形によって他の
層との接着性を著しく向上させた多層体を成形すること
ができる。成形体へのオゾン処理は成形体の溶融または
加熱での成形状態で処理してもよいし、成形後でもよ
い。
【0016】例えば、本発明のポリオレフィン系樹脂組
成物を用いて積層体を製造するには、所定の基材を繰出
機から所定速度で繰り出し、ニップロールと冷却ロール
の間に供給すると共に、本発明のポリオレフィン系樹脂
組成物を溶融膜状態として押出機から押し出してニップ
ロールと冷却ロールとの間の冷却ロール側に供給する。
その際、その溶融膜にオゾン処理を施す。押出ラミネー
ト成形する際の装置としては、通常、T型ダイ方式の装
置を用いることができる。そして、ニップロールと冷却
ロールの間にて、基材と溶融膜を圧接して積層する。こ
の際、溶融膜のオゾン処理の施された面を基材と接触す
るようにする。その後、得られた基材とポリオレフィン
系樹脂組成物層からなる積層体を巻取機に巻き取ればよ
い。押出成形時の樹脂温度は、一般に、280〜350
℃であるが、300℃未満にすることができる。
【0017】オゾン処理は、Tダイから出た溶融樹脂膜
の、基材と接着する側の面に、オゾン供給器からオゾン
を吹きつければよく、オゾン処理条件としては、5〜1
000g/hr、好ましくは100〜500g/hrの
範囲である。層間強度を向上させる手段としてオゾン処
理は従来から利用されてきたものであるが、本発明にお
いては、そのポリオレフィン系樹脂組成物中における不
飽和結合とオゾンとが反応することによるオゾン処理に
よる改質効果が大きく、本発明のポリオレフィン系樹脂
組成物とオゾン処理の相乗効果により、他層との接着強
度が従来ないほどに飛躍的に向上する。このオゾン処理
を施すことにより、押出成形時の樹脂温度を200〜3
00℃、より好ましくは240〜280℃の低温でも接
着強度を低下させずにラミネートができる。また、基材
に対しても、プレヒート処理、コロナ処理、火炎処理、
UV処理等の表面処理を行うことができるが、中でもコ
ロナ処理を施しておくことが望ましく、コロナ処理を施
した基材とオゾン処理を施したポリオレフィン系樹脂組
成物層との層間接着強度はきわめて高くなる。コロナ処
理としては、コロナ放電器38を用いて、1〜300W
分/m2が好ましく、10〜100W分/m2の範囲がよ
り好適である。本発明によれば、高い層間強度をもつ積
層体を低温ラミネートにより、また、200〜400m
/minの高速成形で製造することができる。
【0018】
【実施例】以下、本発明を実施例によって説明するが、
本発明はこれらにより限定されるものではない。 [実施例1、4]190℃でのメルトフローレートが8.
5g/10分の高圧ラジカル法低密度ポリエチレン樹脂
(I)が98重量%、230℃でのMFRが3.0g/1
0分のエチレン−プロピレン−ジエン三元共重合体(I
I)が2.0重量%になるようなポリエチレン樹脂組成物
を調製した。得られたポリオレフィン系樹脂組成物(ポ
リエチレン樹脂組成物)中の103炭素当りの分子内不
飽和結合の数を赤外分析法(IR)で測定した。さら
に、このポリエチレン樹脂組成物を用いて、90mm押
出機を備えた幅1100mmのラミネート成形機を使用
し、表1に示す条件で紙上に(実施例1)、または表2
に示す条件にてアルミニウム箔上に(実施例4)ラミネ
ートして各積層体を製造した。製造時の発煙の状況及び
得られた積層体について層間の接着強度と臭気評価を行
った。評価した結果を表1、2に示した。
【0019】[実施例2、5]上記実施例1の高圧ラジカ
ル法低密度ポリエチレン樹脂(I)が98重量%、15
0℃でのMFRが3.0g/10分である1,2−ポリブタ
ジエン樹脂(III)が2.0重量%になるようなポリエチ
レン樹脂組成物を調製した。得られたポリエチレン樹脂
組成物を用いて、90mm押出機を備えた幅1100m
mのラミネート成形機を使用し、表1に示す条件で紙上
に(実施例2)、または表2に示す条件にてアルミニウ
ム箔上に(実施例5)ラミネートして各積層体を製造し
た。製造時の発煙の状況及び得られた積層体について層
間の接着強度と臭気評価を行った。評価した結果を表
1、2に示した。
【0020】[実施例3、6]上記実施例1の高圧ラジカ
ル法低密度ポリエチレン樹脂(I)が99.5重量%、
150℃でのMFRが3.0g/10分である1,2−ポリ
ブタジエン樹脂(III)が0.5重量%になるようなポリ
エチレン樹脂組成物を調製した。得られたポリエチレン
樹脂組成物を用いて、90mm押出機を備えた幅110
0mmのラミネート成形機を使用し、表1に示す条件で
紙上に(実施例3)、または表2に示す条件にてアルミ
ニウム箔上に(実施例6)ラミネートして各積層体を製
造した。製造時の発煙の状況及び得られた積層体につい
て層間の接着強度と臭気評価を行った。評価した結果を
表1、2に示した。
【0021】[実施例7]230℃におけるメルトフロー
レートが20g/10分のポリプロピレン樹脂(IV)が9
7重量%、上記実施例2の1,2−ポリブタジエン樹脂
(III)が3.0重量%になるようなポリプロピレン樹脂
組成物を調製した。得られたポリプロピレン樹脂組成物
を用いて、90mm押出機を備えた幅1100mmのラ
ミネート成形機を使用し、表3に示す条件で紙上にラミ
ネートして積層体を製造した。製造時の発煙の状況及び
得られた積層体について層間の接着強度と臭気評価を行
った。評価した結果を表3に示した。
【0022】[実施例8]上記実施例7のポリプロピレン
樹脂(IV)が93重量%、上記実施例2の1,2−ポリ
ブタジエン樹脂(III)が7.0重量%になるようなポリ
プロピレン樹脂組成物を調製した。得られたポリプロピ
レン樹脂組成物を用いて、90mm押出機を備えた幅1
100mmのラミネート成形機を使用し、表3に示す条
件で紙上にラミネートして積層体を製造した。製造時の
発煙の状況及び得られた積層体について層間の接着強度
と臭気評価を行った。評価した結果を表3に示した。
【0023】[実施例9]上記実施例7のポリプロピレン
樹脂(IV)が99重量%、上記実施例2の1,2−ポリ
ブタジエン樹脂(III)が1.0重量%になるようなポリ
プロピレン樹脂組成物を調製した。得られたポリプロピ
レン樹脂組成物を用いて、90mm押出機を備えた幅1
100mmのラミネート成形機を使用し、表3に示す条
件で紙上にラミネートして積層体を製造した。製造時の
発煙の状況及び得られた積層体について層間の接着強度
と臭気評価を行った。評価した結果を表3に示した。
【0024】[比較例1、3、4、6]上記実施例1の高
圧ラジカル法低密度ポリエチレン樹脂(I)のみを、9
0mm押出機を備えた幅1100mmのラミネート成形
機を用いて表1に示す条件で紙上に(比較例1,3)、
または表2に示す条件にてアルミニウム箔上に(比較例
4,6)ラミネートして各積層体を製造した。製造時の
発煙の状況及び得られた積層体について層間の接着強度
と臭気評価を行った。評価した結果を表1、2に示し
た。
【0025】[比較例2、5]上記実施例1の高圧ラジカ
ル法低密度ポリエチレン樹脂(I)が99.95重量
%、上記実施例2の1,2−ポリブタジエン樹脂(III)
が0.05重量%になるようなポリエチレン樹脂組成物
を調製した。得られたポリエチレン樹脂組成物を用い
て、90mm押出機を備えた幅1100mmのラミネー
ト成形機を使用し、表1に示す条件で紙上に(比較例
2)、または表2に示す条件にてアルミニウム箔上に
(比較例5)ラミネートして各積層体を製造した。製造
時の発煙の状況及び得られた積層体について層間の接着
強度と臭気評価を行った。評価した結果を表1、2に示
した。
【0026】[比較例7、9]上記実施例7のポリプロピ
レン樹脂(IV)のみを、90mm押出機を備えた幅11
00mmのラミネート成形機を用いて表3に示す条件で
紙上にラミネートして積層体を製造した。製造時の発煙
の状況及び得られた積層体について層間の接着強度と臭
気評価を行った。評価した結果を表3に示した。
【0027】[比較例8]上記実施例7のポリプロピレン
樹脂(IV)が99.95重量%、上記実施例2の1,2−
ポリブタジエン樹脂(III)が0.05重量%になるよう
なポリプロピレン樹脂組成物を調製した。得られたポリ
プロピレン樹脂組成物を用いて、90mm押出機を備え
た幅1100mmのラミネート成形機を使用し、表3に
示す条件で紙上にラミネートして積層体を製造した。製
造時の発煙の状況及び得られた積層体について層間の接
着強度と臭気評価を行った。評価した結果を表3に示し
た。
【0028】[評価方法] 〔紙との接着強度〕紙製基材との接着強度は、層間剥離
作業を行った時の状況から以下の3段階の評価基準で評
価した。 ◎:紙とポリエチレンが強固に一体化し、樹脂の糸引き
もなし △:それほど丁寧でなくとも剥離可能 ×:容易に剥がれる 〔アルミニウム箔との接着強度〕アルミニウム箔製基材
との接着強度は、押出ラミネート成形品を15mm幅に
切り出し、基材とラミネート膜との剥離力を万能引張試
験機(オリエンテック(株)製)を用いて引張速度30
0mm/分、180度剥離で行い、測定した。 〔臭気〕パネラーを用い官能テストで3段階に評価し
た。 A:ほとんど臭気を感じない B:少し臭気を感じる C:強く臭気を感じる 〔発煙〕 a:全く煙りが見えない b:少し煙りが見える c:非常に多い
【0029】
【表1】
【0030】
【表2】
【0031】
【表3】
【0032】以上の結果から次のことがわかる。(B)
成分を欠く比較例1、4、7に比べ、(B)成分を用い
た全ての実施例は基材に充分に接着している。一方、比
較例2、6、8のように、(B)成分の配合量が過少な
場合には本発明の効果を発揮することができない。
【0033】
【発明の効果】本発明のポリオレフィン系樹脂組成物は
分子内不飽和結合を多量に含む化合物を添加したもので
あって、そのポリオレフィン系樹脂組成物を用いた成形
体、特にラミネート成形体は、特にオゾン処理を併用す
ることにより、容易に異種物質との高い層間強度を維持
することができる。また、オゾン処理した成形体は、成
形体の表面が活性化され、接着性、塗装性、印刷性など
が向上する。押出ラミネート成形においては、高い接着
強度を維持しつつ低温高速成形を可能なものにすること
ができる。したがって、成形速度を高められることか
ら、生産性を格段に向上させることができる上に、低温
で成形できることから、発煙による作業環境及び周辺へ
の影響を極力抑えることができる。

Claims (5)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 (A)ポリオレフィン系樹脂と、(B)
    分子内不飽和結合を有する化合物とを含むポリオレフィ
    ン系樹脂組成物であって、 ポリオレフィン系樹脂組成物中における分子内不飽和結
    合の数が103炭素当り0.5個以上であることを特徴と
    するポリオレフィン系樹脂組成物。
  2. 【請求項2】 前記(A)ポリオレフィン系樹脂を9
    9.9〜50重量%、前記(B)分子内不飽和結合を有
    する化合物を0.1〜50重量%含み、 該(B)分子内不飽和結合を有する化合物中における分
    子内不飽和結合の数が103炭素当り0.5〜250個で
    あることを特徴とする請求項1に記載のポリオレフィン
    系樹脂組成物。
  3. 【請求項3】 前記(B)分子内不飽和結合を有する化
    合物が、1,2−ポリブタジエン、エチレン−プロピレ
    ン−ジエン共重合体、ポリイソプレンから選択された少
    なくとも1種であることを特徴とする請求項1または2
    に記載のポリオレフィン系樹脂組成物。
  4. 【請求項4】 押出成形用樹脂組成物であることを特徴
    とする請求項1〜3のいずれかに記載のポリオレフィン
    系樹脂組成物。
  5. 【請求項5】 押出ラミネート成形用樹脂組成物である
    ことを特徴とする請求項4に記載のポリオレフィン系樹
    脂組成物。
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