JP2000108397A - サーマルプリントヘッドの制御方法及び制御装置 - Google Patents

サーマルプリントヘッドの制御方法及び制御装置

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JP2000108397A
JP2000108397A JP28078898A JP28078898A JP2000108397A JP 2000108397 A JP2000108397 A JP 2000108397A JP 28078898 A JP28078898 A JP 28078898A JP 28078898 A JP28078898 A JP 28078898A JP 2000108397 A JP2000108397 A JP 2000108397A
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Yutaka Karaki
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Abstract

(57)【要約】 【課題】サーマルプリントヘッドが大型化することな
く、またプリント速度が低下することなく、コモンドロ
ップによる濃度低下を少なくすること。 【解決手段】ライン状に配列された複数の発熱素子TS
を有するサーマルプリントヘッドTPHの制御方法であ
って、各発熱素子TSへの給電時間を制御することによ
って階調再現を行うとともに、複数の発熱素子TSを複
数のグループに区分けし、各グループに給電するタイミ
ングを、階調幅に相当する時間の中で互いにずらせるよ
うに制御する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、ライン状に配列さ
れた複数の発熱素子を有するサーマルプリントヘッドの
制御方法、及びサーマルプリントヘッドを制御して階調
再現を行うための制御装置に関する。
【0002】
【従来の技術】従来より、サーマルプリントヘッドは、
熱転写方式又は感熱方式のプリンタに用いられる。サー
マルプリントヘッドの動作はサーマルプリントヘッド制
御装置によって制御される。
【0003】次に、従来のサーマルプリントヘッド制御
装置80について、図7乃至図9を参照して説明する。
図7は従来におけるサーマルプリントヘッド制御装置8
0の回路構成を示すブロック図、図8は比較器84にお
ける比較処理の内容を示す図、図9は階調2値信号NF
に応じて発熱する各発熱素子TSの発熱タイミングの一
例を示す図である。
【0004】なお、説明を容易にするため、発熱素子T
Sの個数を10個とし、画像メモリ81における1ライ
ンを10画素とし、画素選択部82を10進カウンタに
よって構成する。また、プリントを行う1ライン分の画
像として、図9に示すように、各画素の階調が左から順
に、2、4、4、5、5、6、6、3、3、0である例
を用いる。
【0005】図7に示すように、サーマルプリントヘッ
ド制御装置80は、画像データを記憶する画像メモリ8
1、アドレス信号S90及び制御信号S91を生成する
画素選択部82、制御信号S91によって階調基準信号
KJを出力する階調カウンタ83、画像メモリ81から
読み出された画像データGDと階調基準信号KJとを比
較してその大小に応じた階調2値信号NFを出力する比
較器84、制御信号を各部に与えて装置全体の制御を行
うCPU86、及び、サーマルプリントヘッドTPH8
0の一部として設けられたバッファ回路によって構成さ
れる。
【0006】画像メモリ81において、アドレス信号S
90によって画素が順次指定されると、それらの各画素
における画像データGD(1,1),GD(1,2)
…,GD(m,n)…,が画像メモリ81から順次読み
出される。ここで、「GD(m,n)」は、mライン
目、n列目の画素の画像データであることを表す。
【0007】一方、階調カウンタ83からは、第0階調
〜第7階調の各階調の階調基準信号KJ0〜7が出力さ
れる。階調基準信号KJ0〜7は、1ライン分の画像デ
ータGDが読み出される毎に、階調の段階が1つずつ上
がる。
【0008】まず、画像メモリ81からの画像データG
D(1,1)と第0階調の階調基準信号KJ0とが比較
器84によって比較される。図8に示されるように、画
像データGD(1,1)の方が大きい場合には、比較器
84の出力、つまり階調2値信号NF(1,1)は、
「H」となる。出力された階調2値信号NF(1,1)
は、サーマルプリントヘッドTPH80の一部であるシ
フトレジスタ851に入力されて記憶される。
【0009】同様に、2番目に読み出された画像データ
GD(1,2)と階調基準信号KJ0とが比較される。
画像データGD(1,2)の方が大きい場合には、階調
2値信号NF(1,2)は「H」となり、これがシフト
レジスタ851に入力されて記憶される。以下、同様な
処理が、画像メモリ81から読み出される10番目の画
像データGD(1,10)まで行われる。
【0010】第0階調についての処理が1ライン分につ
いて終了すると、シフトレジスタ851に記憶された1
0個の階調2値信号NF(1,1)〜(1,10)が、
ラッチ信号LATCHによってラッチ回路852にラッ
チされ、且つストローブ信号STROBEによりアクテ
ィブとなった論理回路853を介して発熱素子TSに加
えられる。
【0011】階調2値信号NF(1,1)〜(1,1
0)に対応して、つまり階調2値信号NFが「H」であ
った発熱素子TSについて、電流が流れ、発熱する。発
熱の量に応じた濃度のプリントが行われる。
【0012】また、制御信号S91が階調カウンタ83
に送られ、次の階調つまり第1階調についての処理が行
われる。階調カウンタ83からは、第1階調の階調基準
信号KJ1が出力される。アドレス信号S90によって
第0階調の場合と同じ画像データGD(1,1)〜
(1,10)が順次読み出され、第1階調について、上
述した第0階調の場合と同様な処理が行われる。
【0013】このような処理が第7階調まで、つまり8
回にわたって行われる。その結果、各発熱素子TSに
は、図9に示される階調濃度に応じた時間分の電流が流
れ、発熱する。このようにして、1ライン中における各
画素の階調濃度が、8段階のパルス幅によって制御され
る。
【0014】このような1ラインについてのプリント
が、順次、全ラインについて行われる。
【0015】
【発明が解決しようとする課題】ところで、各発熱素子
TSは、サーマルプリントヘッドTPH80の内部にお
いて、それぞれの一端が共通電極に接続されており、こ
の共通電極を介して電源に接続される。このため、同時
に発熱する発熱素子TSの数が多い場合には、共通電極
の電気抵抗(ライン抵抗)で生じる電圧降下(コモンド
ロップ)が大きくなり、それだけ、実際の発熱量が低下
する。そのため、プリントの結果の実際の濃度は低くな
る。
【0016】次に、プリントの結果の具体例について説
明する。図10は2つのラインLNA,LNBについて
プリントされた中間調画像を示す図、図11は図10に
示す各ラインLNA、LNBにおけるプリント結果を得
るに際し、各発熱素子TSに電流の流れた時間を示す図
である。このうち、図10(A)は正常にプリントされ
た画像を、図10(B)はコモンドロップの影響が表れ
た画像をそれぞれ示す。また、図11(A)はラインL
NAについて示し、図11(B)はラインLNBについ
て示す。
【0017】図10(A)(B)に示されるように、最
初にラインLNAがプリントされ、次にラインLNBが
プリントされる。図10(A)及び図11に示されるよ
うに、ラインLNAの左半分及びラインLNBの全体に
対して、階調レベルが「4」である中間濃度の画像がプ
リントされる予定であった。ところが、プリント結果
は、図10(B)に示されるように、ラインLNBの全
体における濃度が、ラインLNAの左半分における濃度
に比ベて低くなってしまう。なお、ラインLNAの右半
分は階調レベルが「0」であり、プリントは行われな
い。
【0018】ここで、ライン抵抗の抵抗値をr、1つの
発熱素子TSに流れる電流をiとすると、1つの発熱素
子TSに電流iが流れることにより、△V=i×rで示
される電圧降下△Vが生じる。
【0019】図11(A)(B)において、同時に電流
が流れている発熱素子TSの数は、それぞれ、5個、1
0個である。これによって、ラインLNAにおいては5
×△V、ラインLNBにおいては10×△Vの電圧降下
がそれぞれ生じる。これらの差は5×△Vであり、この
差の電圧に対応して発熱素子TSの発熱量が減少する。
その結果、ラインLNBの濃度がラインLNAの濃度よ
りも低くなってしまう。
【0020】このようなコモンドロップによる濃度低下
は、ライン抵抗の抵抗値を小さくすることによって軽減
することができる。そのために、例えば、共通電極の面
積を広くしたり、共通電極の補強を行うなど、ライン抵
抗を物理的に低減する手法が提案されている。しかし、
その手法では、サーマルプリントヘッドTPH80が大
型化したり、製造コストが高くついてしまう。例えば、
コモンドロップ対策を行ったサーマルプリントヘッド
は、そうでないものに比べて価格が2〜3倍になること
がある。
【0021】また、コモンドロップ対策を行う手法とし
て、分割プリント方式という手法がある。分割プリント
方式によると、各発熱素子TSを、ライン方向に2つの
グループに分割しておき、最初に1つのグループに電流
を流し、次に他の1つのグループに電流を流す。しか
し、この手法によると、時間的に2分割して加熱を行う
ため、プリントに要する時間が2倍となってしまい、プ
リント速度が半減してしまう。
【0022】本発明は、上述の問題に鑑みてなされたも
ので、サーマルプリントヘッドが大型化することなく、
またプリント速度が低下することなく、コモンドロップ
による濃度低下を少なくすることのできるサーマルプリ
ントヘッドの制御方法及び制御装置を提供することを目
的とする。
【0023】
【課題を解決するための手段】請求項1の発明に係る制
御方法は、ライン状に配列された複数の発熱素子TSを
有するサーマルプリントヘッドTPHの制御方法であっ
て、各発熱素子TSへの給電時間を制御することによっ
て階調再現を行うとともに、前記複数の発熱素子TSを
複数のグループに区分けし、各グループに給電するタイ
ミングを、階調幅に相当する時間の中で互いにずらせる
ように制御する。
【0024】請求項2の発明に係る制御装置は、階調再
現を行うために各発熱素子TSへの給電時間を制御する
給電時間制御手段と、複数に区分けされた発熱素子TS
のグループに対し、各グループに給電するタイミング
を、階調幅に相当する時間の中で互いにずらせるように
制御する給電タイミング制御手段と、を有する。
【0025】請求項3の発明に係る制御装置は、画像デ
ータを記憶する画像メモリ11と、前記画像メモリ11
に記憶された画像データを画素毎に順次指定して読み出
すための画素指定部12と、前記画像メモリ11から1
ライン分の画像データが読み出される毎にそれぞれ大き
さが異なる正階調基準信号を順次出力する正階調基準信
号生成部13と、前記画素指定部12で指定された画素
が属するグループの情報に応じて、前記正階調基準信号
と前記正階調基準信号の擬補数である逆階調基準信号と
を選択的に出力する切替え部15と、前記切替え部15
から出力された前記階調基準信号又は前記逆階調基準信
号と前記画像メモリから読み出された画像データとを比
較して、その大小に応じた2値信号を出力する比較部1
4と、少なくとも1ライン分の前記2値信号を記憶する
記憶部21と、を有する。
【0026】複数の発熱素子TSを複数のグループに区
分けする方法として、例えば、奇数番目の発熱素子TS
と偶数番目の発熱素子TSとの2つのグループに区分け
する方法がある。また、発熱素子TSを複数個毎に交互
に2つのグループに区分けする方法、前半と後半との2
つのグループに区分けする方法などがある。3つ以上の
グループに区分けすることも可能である。
【0027】また、グループに給電するタイミングを互
いにずらせる方法として、階調の開始位置、つまりパル
ス幅制御における基準位置を、1つのグループについて
は階調幅における立ち上がり位置とし、他の1つのグル
ープについては階調幅における立ち下がり位置とする方
法がある。また、他の1つのグループについて、階調幅
における中央位置を階調の開始位置とすることも可能で
ある。
【0028】
【発明の実施の形態】図1は本発明に係るサーマルプリ
ントヘッド制御装置1の回路構成を示すブロック図、図
2はサーマルプリントヘッドTPHの回路構成を示すブ
ロック図、図3は階調2値信号DTの転送タイミングを
示すタイミングチャートである。
【0029】なお、1ラインの発熱素子TSの個数は、
一般的には2000〜4000個程度であり、また、階
調数は256階調程度であるが、説明を容易にするた
め、本実施形態においては、1ラインの発熱素子TSの
個数を10個、階調数を8階調とする。
【0030】また、例えば「DI(1,2)」のよう
に、信号の符号にカッコ書きを付すことがあるが、この
カッコ書きは画素のアドレスを示すものである。つま
り、DI(P,Q)は、Pライン目、Q列目の画素の画
像データであることを表す。
【0031】図1に示すように、サーマルプリントヘッ
ド制御装置1は、画像メモリ11、画素選択部12、階
調カウンタ13、比較器14、切替え部15、CPU1
6、及びサーマルプリントヘッドTPHから構成され
る。
【0032】画像メモリ11は、プリントすべき画像の
画像データDIを記憶する。上に述べたように、本実施
形態においては、1ライン当たり、3ビット(8階調相
当)のデータが10個記憶される。このデータが1画面
のライン数分だけ記憶されている。
【0033】画素選択部12は、1から10までの間を
繰り返してカウントする10進カウンタであり、CPU
16から送られるクロック信号CKに応じて動作する。
つまり、クロック信号CKをカウントし、その時々のカ
ウント値「1」〜「10」を、アドレス信号ASとして
画像メモリ11に順次出力する。最下位のビットは、切
替え信号CSとして切替え部15に出力する。また、カ
ウント値が「10」に達する度毎に、キャリーを、階調
アップ信号USとして階調カウンタ13に、ラッチ信号
LTとしてサーマルプリントヘッドTPHに、それぞれ
出力する。
【0034】階調カウンタ13は、3ビット(8階調)
の階調基準信号KBを出力する。階調基準信号KBは、
0から7まで8段階あり、階調アップ信号USが入力さ
れる毎に1段階上がる。その結果、画像メモリ11から
1ライン分の画像データDIが読み出される毎に、それ
ぞれ大きさの異なる8段階の階調基準信号KB0〜KB
7が、小さい値から大きい値となるように順次出力され
る。
【0035】切替え部15は、入力された階調基準信号
KBと同じ信号である正階調基準信号KSと、その各ビ
ットが反転されて擬補数となった信号である逆階調基準
信号KGとを、切替え信号CSに応じて選択的に出力す
る。切替え信号CSは、上に述べたようにアドレス信号
ASの最下位ビットであるので、アドレス信号ASが偶
数の場合と奇数の場合とで、正階調基準信号KSと逆階
調基準信号KGとが切り替わる。詳細については後述す
る。
【0036】比較器14は、画像データDIと正階調基
準信号KS又は逆階調基準信号KGとを比較し、画像デ
ータDIの方が大きい場合には「H」レベルの信号を、
小さい場合には「L」レベルの信号を、それぞれ階調2
値信号DTとして出力する。階調2値信号DTは、サー
マルプリントヘッドTPH内のシフトレジスタ21で順
次記憶される。
【0037】図2に示すように、サーマルプリントヘッ
ドTPHは、シフトレジスタ21、ラッチ回路22、及
び10個のアンド素子ANから構成される。アンド素子
ANの出力側は、それぞれ発熱素子TS1〜10の一方
の端子に接続されている。発熱素子TS1〜10の他方
の端子は、共通電極CEを介して電源PSに接続されて
いる。共通電極CEはライン抵抗を有しており、その抵
抗値はrである。
【0038】シフトレジスタ21は、比較器14から順
次出力される階調2値信号DTを、1ライン分、つまり
10画素分、クロック信号CKに同期してシフトし、記
憶する。
【0039】ラッチ回路22は、シフトレジスタ21に
記憶された10個の階調2値信号DTを、ラッチ信号L
Tによって保持する。アンド素子ANは、ラッチ回路2
2に保持された階調2値信号DTとストローブ信号ST
との論理積を出力する。論理積がアクティブの場合に
は、発熱素子TSに電流が流れ、発熱する。
【0040】図3に示すように、シフトレジスタ21が
10画素分の階調2値信号DTを記憶すると、ラッチ信
号LTが立ち上がる。これにより、階調2値信号DTは
ラッチ回路22で保持される。
【0041】次に、切替え部15について詳しく説明す
る。図4は切替え部15の回路図、図5は切替え部15
における入力信号と出力信号との関係を示す図である。
【0042】図4に示すように、切替え部15は、3ビ
ットの信号を入力する入力端子IN1〜IN3、制御端
子CT、ゲート素子、及び出力端子OU1〜3を備えて
いる。制御端子CTに入力される切替え信号CSによっ
て、入力端子IN1〜IN3に入力された階調基準信号
KBをそのまま出力し又は各ビットを反転して出力す
る。
【0043】図5(A)は切替え信号CSが「1」であ
る場合における入出力信号を示す図である。図5(A)
に示されるように、切替え信号CSが「1」である場合
には、入力信号がそのまま出力信号となる。この出力信
号が正階調基準信号KS0〜7である。
【0044】図5(B)は切替え信号CSが「0」であ
る場合における入出力信号を示す図である。図5(B)
に示されるように、切替え信号CSが「0」である場合
には、入力信号の各ビットが反転されて擬補数となった
信号が出力信号となる。この出力信号が逆階調基準信号
KG0〜7である。
【0045】次に、サーマルプリントヘッド制御装置1
の動作について、図1乃至図6及び図10(A)を参照
して説明する。なお、図10(A)について上で説明し
たと同様に、1ライン目の左半分及び2ライン目の全体
に対して、階調レベルが「4」である中間濃度の画像を
プリントする場合について説明する。
【0046】図6は各発熱素子TSの発熱タイミングを
示す図である。このうち、図6(A)は1ライン目であ
るラインLNAをプリントする際に発熱する各発熱素子
TSの発熱タイミングを示し、図6(B)は2ライン目
であるラインLNBをプリントする際に発熱する各発熱
素子TSの発熱タイミングを示す。
【0047】図1において、アドレス信号ASによって
画像メモリ11の各画素が順次指定され、画像データD
I(1,1),(1,2)…,(1,10)が順次読み
出される。画像メモリ11から奇数列の画像データDI
(1,1),(1,3)…が読み出された場合には、比
較器14によってそれぞれと正階調基準信号KS0とが
比較され、偶数列の画像データDI(1,2),(1,
4)…が読み出された場合には、それぞれと逆階調基準
信号KG0とが比較される。
【0048】例えば、1番目の画像データDI(1,
1)は、最初に第0階調の正階調基準信号KS0と比較
される。この場合に、画像データDI(1,1)は
「4」であり、正階調基準信号KS0は「0」であるの
で、画像データDI(1,1)の方が大きく、「H」レ
ベルの階調2値信号DTが出力される。出力された階調
2値信号DTは、サーマルプリントヘッドTPHに出力
され、シフトレジスタ21で記憶される。
【0049】2番目の画像データDI(1,2)は、逆
階調基準信号KG0と比較される。この場合に、画像デ
ータDI(1,2)は「4」であり、逆階調基準信号K
G0は「7」であるので、画像データDI(1,2)の
方が小さく、「L」レベルの階調2値信号DTが出力さ
れる。出力された階調2値信号DTは、同様にシフトレ
ジスタ21で記憶される。
【0050】以下、同様な処理が、画像メモリ11から
読み出される10番目の画像データDI(1,10)ま
で行われる。第0階調についての処理が1ライン分につ
いて終了すると、シフトレジスタ21に記憶された10
個の階調2値信号DTは、ラッチ信号LTによってラッ
チ回路22で保持される。これと同時に、ラッチ回路2
2に保持された階調2値信号DTは、アンド素子ANを
介して発熱素子TSに加えられる。なお、プリントの動
作を行っている間において、ストローブ信号SRは常に
アクティブである。そして、第1階調から第7階調ま
で、合計8回の処理が同様に行われる。
【0051】その結果、図6に示されるように、奇数列
の画素の画像データDIについては、8階調のうちの前
半の4階調までの間において発熱素子TSに電流が流
れ、偶数列の画素の画像データDIについては、8階調
のうちの後半の4階調の間において発熱素子TSに電流
が流れる。
【0052】すなわち、奇数列の階調2値信号DTは、
その階調に応じて第0階調から順に長くなるのに対し
て、偶数列の階調2値信号DTは、その階調に応じて第
7階調から逆の順で長くなる。したがって、階調レベル
が「4」以下である場合には、奇数列の階調2値信号D
TのグループGAと、偶数列の階調2値信号DTのグル
ープGBとは、タイミング的に互いに重なることがな
い。つまり、この場合には、グループGAとグループG
Bとは、発熱素子TSに電流の流れるタイミングが、8
階調の階調幅に相当する時間の中で互いにずれることと
なり、同時に発熱する発熱素子TSの数は半減する。
【0053】なお、1ライン分の階調2値信号DTがシ
フトレジスタ21に記憶されている間において、その1
ライン前の階調2値信号DTはラッチ回路22に保持さ
れ、発熱素子TSに出力されている。つまり、ラッチ回
路22のデータによって第N階調の発熱をおこなってい
る間に、シフトレジスタ21には第(N+1)階調の階
調2値信号DTが入力される。
【0054】図6(A)において、1ライン目をプリン
トするに際して、グループGAに属する画像データをプ
リントする場合の電圧降下は、発熱素子TSの1つあた
りの電圧降下をΔVとすれば、3×ΔVである。また、
グループGBに属する画像データをプリントする場合の
電圧降下は、2×ΔVである。
【0055】図6(B)において、2ライン目をプリン
トするに際して、グループGAに属する画像データをプ
リントする場合の電圧降下及びグループGBに属する画
像データをプリントする場合の電圧降下は、ともに5×
ΔVである。
【0056】したがって、1ライン目のプリントで生じ
る電圧降下と2ライン目で生じる電圧降下との差は、最
大で、3×ΔV(=5×ΔV−2×ΔV)である。この
値は、従来の5×ΔVに対して小さい。つまり、1ライ
ン目のプリント結果の濃度と2ライン目のプリント結果
の濃度との差が小さくなり、人間が目視した場合に目立
たなくなる。
【0057】上述したように、本実施形態においては、
グループGAに属する画像データとグループGBに属す
る画像データとで、発熱素子TSに電流を流すタイミン
グを階調幅に相当する時間の中で互いにずらせるように
制御している。このため、同時に発熱する発熱素子TS
の数のパター差(プリント画像に依存する電圧降下量の
違い)を減らすことができる。その結果、プリントに要
する時間が長くなることなく、コモンドロップによる濃
度低下を少なくすることができる。また、サーマルプリ
ントヘッドTPHが大型化することもなく、コストが従
来のように上昇することもない。
【0058】なお、本実施形態のサーマルプリントヘッ
ド制御装置1によると、濃度が「4」までの画像をプリ
ントする場合に、同時に発熱する発熱素子TSの数が半
減し、コモンドロップ対策として大きな効果が得られ
る。濃度が「4」以上の画像をプリントする場合には、
濃度が「4」を越える部分によって、同時に発熱する発
熱素子TSは減少しなくなり、従来通りとなる。
【0059】すなわち、本実施形態では、画像のプリン
トに当たって、コモンドロップの影響を常に半減させる
という訳ではないが、コモンドロップの影響による微小
な濃度差を人間が目視で識別できる部分は低濃度から中
間濃度までの範囲であるので、本実施形態による実際上
の改善効果は大きい。
【0060】上述の実施形態においては、サーマルプリ
ントヘッドTPH内の発熱素子TSの個数を10個とし
たが、実際には2000〜4000個程度である。そこ
で、例えば発熱素子TSが4000個である場合のコモ
ンドロップの具体例を次に示す。
【0061】電源PSの電圧が20V、1個の発熱素子
TSの抵抗値が4000Ω、ライン抵抗の値rが50m
Ωであるとすると、1個の発熱素子TSに流れる電流
は、 20(V)÷4000(Ω)=5mA である。全部の発熱素子TSに電流が流れた場合には、
コモンドロップは、 5(mA)×50(mΩ)×4000(個)=1V である。発熱素子TSに印加される電圧が1V低下すれ
ば、反射濃度では約0.2の濃度差となり、これは濃度
差として気になるレベルである。
【0062】これに対し、本実施形態の制御方法による
と、画像が中間濃度である場合のコモンドロップは、 5(mA)×50(mΩ)×2000(個)=0.5V である。このようにコモンドロップが半減して0.5V
程度になり、中間濃度における画像品質が相当改善され
る。
【0063】上述の実施形態においては、画像データD
Iのうち、奇数列の画像データを正階調基準信号KSと
比較し、偶数列の画像データを逆階調基準信号KGと比
較したが、この逆を行ってもよい。画像データDIを奇
数列と偶数列との2つのグループに区分けしたが、例え
ば、発熱素子TSを複数個毎に交互に2つのグループに
区分けする方法、前半と後半との2つのグループに区分
けする方法など、他の区分け方法によって区分けしても
よい。また、3つ以上のグループに区分けすることも可
能である。また、グループに給電するタイミングを互い
にずらせる方法として、階調の開始位置、つまりパルス
幅制御における基準位置を、1つのグループについては
階調幅における立ち上がり位置とし、他の1つのグルー
プについては階調幅における適当な位置、例えば中央位
置とすることも可能である。
【0064】上述の実施形態において、サーマルプリン
トヘッドTPHの発熱素子TSの個数、階調数、又は回
路構成などは、上述した以外に種々変更することができ
る。上の実施形態においては、画素選択部12、階調カ
ウンタ13、比較器14、及び切替え部15をハード回
路によって構成したが、それらの一部又は全体をソフト
ウエアによって実現してもよい。その他、サーマルプリ
ントヘッド制御装置1の各部又は全体の構成、形状、配
置、処理内容、処理タイミングなどは、本発明の主旨に
沿って適宜変更することができる。
【0065】
【発明の効果】本発明によると、サーマルプリントヘッ
ドが大型化することなく、またプリント速度が低下する
ことなく、コモンドロップによる濃度低下を少なくする
ことができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明に係るサーマルプリントヘッド制御装置
の回路構成を示すブロック図である。
【図2】サーマルプリントヘッドの回路構成を示すブロ
ック図である。
【図3】階調2値信号の転送タイミングを示すタイミン
グチャートである。
【図4】切替え部の回路図である。
【図5】切替え部における入力信号と出力信号との関係
を示す図である。
【図6】各発熱素子の発熱タイミングの一例を示す図で
ある。
【図7】従来におけるサーマルプリントヘッド制御装置
の回路構成を示すブロック図である。
【図8】比較器における比較処理の内容を示す図であ
る。
【図9】従来における各発熱素子の発熱タイミングの一
例を示す図である。
【図10】2つのラインについてプリントされた中間調
画像を示す図である。
【図11】図10に示す中間調画像を得るに際して各発
熱素子に電流の流れた時間を示す図である。
【符号の説明】
1 サーマルプリントヘッド制御装置(制御装置) 11 画像メモリ 12 画素選択部(画素指定部) 13 階調カウンタ(正階調基準信号生成部) 14 比較器(比較部) 15 切替え部 16 CPU(給電時間制御手段、給電タイミング制御
手段) 21 シフトレジスタ(記憶部) TS 発熱素子 TPH サーマルプリントヘッド T0 階調幅に相当する時間 DI 画像データ KB 階調基準信号(正階調基準信号) KS 正階調基準信号 KG 逆階調基準信号 GA,GB グループ DT 階調2値信号(2値信号)

Claims (3)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】ライン状に配列された複数の発熱素子を有
    するサーマルプリントヘッドの制御方法であって、 各発熱素子への給電時間を制御することによって階調再
    現を行うとともに、前記複数の発熱素子を複数のグルー
    プに区分けし、各グループに給電するタイミングを、階
    調幅に相当する時間の中で互いにずらせるように制御す
    る、 ことを特徴とするサーマルプリントヘッドの制御方法。
  2. 【請求項2】ライン状に配列された複数の発熱素子を有
    するサーマルプリントヘッドを制御して階調再現を行う
    ための制御装置であって、 階調再現を行うために各発熱素子への給電時間を制御す
    る給電時間制御手段と、 複数に区分けされた発熱素子のグループに対し、各グル
    ープに給電するタイミングを、階調幅に相当する時間の
    中で互いにずらせるように制御する給電タイミング制御
    手段と、 を有することを特徴とする階調再現を行うための制御装
    置。
  3. 【請求項3】ライン状に配列された複数の発熱素子を有
    するサーマルプリントヘッドを制御して階調再現を行う
    ための制御装置であって、 画像データを記憶する画像メモリと、 前記画像メモリに記憶された画像データを画素毎に順次
    指定して読み出すための画素指定部と、 前記画像メモリから1ライン分の画像データが読み出さ
    れる毎にそれぞれ大きさが異なる正階調基準信号を順次
    出力する正階調基準信号生成部と、 前記画素指定部で指定された画素が属するグループの情
    報に応じて、前記正階調基準信号と前記正階調基準信号
    の擬補数である逆階調基準信号とを選択的に出力する切
    替え部と、 前記切替え部から出力された前記階調基準信号又は前記
    逆階調基準信号と前記画像メモリから読み出された画像
    データとを比較して、その大小に応じた2値信号を出力
    する比較部と、 少なくとも1ライン分の前記2値信号を記憶する記憶部
    と、 を有することを特徴とする階調再現を行うための制御装
    置。
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Cited By (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2006150843A (ja) * 2004-11-30 2006-06-15 Sanwa Newtec Co Ltd サーマルプリンタ
US7936365B2 (en) 2004-07-19 2011-05-03 Samsung Electronics Co., Ltd. Printing method and apparatus using shuttle thermal print head

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JP2006150843A (ja) * 2004-11-30 2006-06-15 Sanwa Newtec Co Ltd サーマルプリンタ

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