JP2000108363A - インクジェットプリンタ - Google Patents

インクジェットプリンタ

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JP2000108363A
JP2000108363A JP28703698A JP28703698A JP2000108363A JP 2000108363 A JP2000108363 A JP 2000108363A JP 28703698 A JP28703698 A JP 28703698A JP 28703698 A JP28703698 A JP 28703698A JP 2000108363 A JP2000108363 A JP 2000108363A
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JP
Japan
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ink
nozzle
air
cap
nozzles
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JP28703698A
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English (en)
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Takao Momotome
孝雄 百留
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Brother Industries Ltd
Original Assignee
Brother Industries Ltd
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Publication date
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 ノズル径よりサイズが大きい固形物であって
もノズル内部から除去してインクジェットヘッドの吐出
性能を良好に保つことができるインクジェットプリンタ
を提供する。 【解決手段】 ノズルヘッド1のノズル面1aに対し、
外部からシリコンゴムを素材とするキャップ100を押
さえ付け、複数のノズル10を取り囲む閉鎖空間102
を形成する。このキャップ100にチューブ103を介
して接続されているキャップ用空気ポンプ104を駆動
して空気を圧送すると、複数のノズル10の外部から内
部へと空気が注入される。このとき、ノズル径より大き
な固形物が詰まっていても圧力室方向に押し戻すことが
できる。注入する空気量を全てのノズルについてのノズ
ル10と圧力室の容積よりも多くすると、固形物は共通
のマニホールドに押し戻される。その後、通常のパージ
動作を行えば、圧力室とノズル10が再びインクで満た
されて、以降は良好なインク吐出性能が回復する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、ノズルからインク
を吐出して記録を行うと共に、インク循環路にインクを
流し込み、ノズルから強制的にインクを不要物と共に排
出させるパージ動作を行うインクジェットプリンタの技
術分野に属する
【従来の技術】インクジェットプリンタにおいては、イ
ンクジェットヘッドのノズル内に気泡や乾燥等により生
じた固形物が混入することにより、ノズルからのインク
吐出性能を劣化させることが問題となっている。その対
策として、いわゆるパージ動作を行うことが一般的であ
る。すなわち、インク循環路にインクを流入させて、混
入した気泡や固形物を強制的にインクと共にノズル外部
に排出することにより、ノズルの吐出不良を防止し、イ
ンクジェットプリンタの信頼性を向上させることができ
る。
【0002】
【発明が解決しようとする課題】上述のパージ動作を行
う場合、インクと共にノズル外部に排出しようとする固
形物は様々なサイズを有している。一方、ノズルは先端
の径がきわめて細くなっているため、排出すべき固形物
の中には、ノズル径よりサイズが大きいものも存在す
る。このような場合、パージの際にインクに大きな圧力
を加えたり、繰り返しパージ動作を行ったとしても、固
形物をノズルから外部に排出することは困難である。結
局、ノズル内には固形物が残った状態となって、以降イ
ンク吐出性能に支障を来すことになる。
【0003】そこで、本発明はこのような問題に鑑みな
されたものであり、ノズル径よりも大きなサイズの固形
物をノズル内から除去することができ、インクジェット
ヘッドの吐出性能を適切に保つことができるインクジェ
ットプリンタを提供することを目的とする。
【0004】
【課題を解決するための手段】上記課題を解決するため
に、請求項1に記載のインクジェットプリンタは、イン
ク流入口とインク流出口を介してインク循環路に連通す
る共通のマニホールドから圧力室を介してノズルにイン
クを供給し、ノズルからインクを吐出するインクジェッ
トヘッドを搭載したインクジェットプリンタであって、
前記インクジェットヘッドのノズルを外部から覆い、ノ
ズルを取り囲む閉鎖空間を形成可能なキャップ手段と、
前記キャップ手段により形成される閉鎖空間を加圧し
て、ノズルの外部からノズルを介して内部に空気を圧送
し、少なくともノズル内及び圧力室内の全体からインク
をマニホールドに押し戻すために必要な空気量を注入す
る加圧手段と、マニホールドを含むインク循環路にイン
クを流し込み、マニホールドを経由して前記インクジェ
ットヘッド内へインクを流入させるパージ手段とを備
え、前記加圧手段による空気の圧送後、前記パージ手段
を駆動させてインクの循環及び前記インクジェットヘッ
ド内の空気の排出を行うことを特徴とする。
【0005】この発明によれば、キャップ手段を用いて
インクジェットヘッドのノズルが外部から覆われて閉鎖
空間が形成され、この閉鎖空間を加圧手段により加圧し
て、ノズルを介して外部から内部に所定量の空気が圧送
される。すると、空気はノズル内と圧力室内の全体に充
満し、インクがマニホールドに押し戻される。このと
き、ノズルに不要な固形物がある場合は、空気と共にマ
ニホールドに押し戻される。そして、空気が圧送された
後に、パージ手段によりインク循環路にインクが流し込
まれてマニホールド経由でインクが流入され、インクが
循環されると共に、注入した空気がノズルから外部に排
出される。その結果、ノズル内には不要な固形物がなく
なった状態で、全体的にインクが充填される。よって、
ノズル径より大きな固形物であっても確実に除去され、
ノズルを清浄化してインク吐出性能を良好に保つことが
できる。
【0006】請求項2に記載のインクジェットプリンタ
は、請求項1に記載のインクジェットプリンタにおい
て、前記キャップ手段は、シリコンゴムを素材とするキ
ャップ部分を有し、このキャップ部分にはチューブを介
して空気ポンプが接続されていることを特徴とする。
【0007】この発明によれば、インクジェットヘッド
のノズルを外部から覆うキャップ手段は、キャップ部分
がシリコンゴムからなり、空気ポンプから圧送された空
気はチューブを経由してキャップ部分からノズルへと流
れ込む。よって、ノズルを取り囲む閉鎖空間は、シリコ
ンゴムがノズル面と密着された状態となるため、密閉さ
れて空気が外に漏れにくくなり、確実に空気をノズル内
に注入することができる。
【0008】請求項3に記載のインクジェットプリンタ
は、請求項1又は請求項2に記載のインクジェットプリ
ンタにおいて、前記加圧手段による空気の圧送中又は圧
送後に、前記パージ手段によるインクの排出に先立っ
て、前記インク循環路にインクを循環させることを特徴
とする。
【0009】この発明によれば、キャップ手段でノズル
周辺を覆い空気を圧送する際、インク循環路にインクを
循環させた後に、パージ手段を駆動させてインクジェッ
トヘッド内からインクや空気を排出する。よって、ノズ
ル近傍から押し戻された不要な固形物は、マニホールド
に達するとインクと共に循環されるので、再び固形物が
ノズルに流れ込むことを防止できる。
【0010】請求項4に記載のインクジェットプリンタ
は、請求項3に記載のインクジェットプリンタにおい
て、前記インク循環路には、インクを通過させ不要物を
除去するフィルタが設けられていることを特徴とする。
【0011】この発明によれば、インク循環路にインク
を循環させると、循環路中に設けられたフィルタにより
インクは通過されるが、不要物は通過することなく除去
される。よって、ノズル近傍から押し戻された不要な固
形物をフィルタにより確実にインク循環路中から取り除
くことができる。
【0012】請求項5に記載のインクジェットプリンタ
は、請求項1から請求項4の何れかに記載のインクジェ
ットプリンタにおいて、前記キャップ手段、前記加圧手
段及び前記パージ手段を用いた第1のメンテナンス動作
と、前記パージ手段のみを用いた第2のメンテナンス動
作とを、切り替えて動作させることができることを特徴
とする。
【0013】この発明によれば、インクジェットプリン
タにおいて、メンテナンス動作を切り替え可能であり、
第1のメンテナンス動作に切り替えると、キャップ手
段、加圧手段、パージ手段を用いて本発明に係る動作が
行われる一方、第2のメンテナンス動作に切り替える
と、パージ手段のみ用いて通常のパージ動作が行われ
る。よって、ノズルの吐出状態に応じて、主に通常のパ
ージ動作を行って、ノズルの吐出性能が回復しないとき
本発明に係る動作を行うなど、選択的に適切な動作を行
わせることができる。
【0014】
【発明の実施の形態】以下、本発明の好適な実施の形態
を図面に基づいて説明する。
【0015】図1は、本発明の実施形態に係るインクジ
ェットプリンタのインク循環路を中心とする要部の構成
を示す図である。図1に構成において、インクジェット
ヘッドとしてのノズルヘッド1は、記録媒体に対するイ
ンク滴の吐出を行って画像を形成する。ノズルヘッド1
にはノズル面1aに複数設けられたノズル10と、この
ノズル10に連通する複数の圧力室11が形成され、一
定ピッチで並列に配されている。図1では、ノズル10
及び圧力室11が4個づつ形成されているが、より多数
形成してもよい。また、複数の圧力室11は共通のマニ
ホールド12に連通している。本実施形態では、ノズル
10を清浄化するために、ノズル面1aに外部からキャ
ップ100を押し付けてノズル10内に空気の注入を行
うが、詳しくは後述する。
【0016】複数の圧力室11にはそれぞれ一端に圧電
素子13が設けられており、この圧電素子13の電極に
駆動電圧を印加すると、圧電素子13の機械的変位によ
り圧力室11を変形させる。すると、圧力室11内部の
インクが加圧されて、ノズル10からインク滴として外
部に吐出される。この際、圧力室11には、マニホール
ド12から新たなインクが供給される。
【0017】マニホールド12は複数の圧力室11につ
ながり、インクを各ノズル10に分配供給できるように
なっている。また、マニホールド12はインク流入口1
4を介してインク往路2に連結されると共に、インク流
出口15を介してインク復路3にも連結される。インク
往路2の他端は主室4に連結され、連結部分にはフィル
タ40が設けられている。また、インク復路3の他端は
一方向弁6を介して副室5に連結される。更に、主室4
と副室5は、共に連通路7に連結されて結ばれており、
間には圧接弁8が設けられている。
【0018】主室4にはノズルヘッド1に供給するため
のインクが蓄えられており、上部には空気室41が形成
されている。空気室41の内部には空気が蓄えられ、主
室4のインク上面部の空気層とつながっている。そし
て、空気室41の側面には貫通孔41aを介して主室用
空気ポンプ42が接続されている。この主室用空気ポン
プ42を駆動すると、空気室41内の空気が加圧され
て、主室4内のインクに圧力が加わる。このとき、圧接
弁8が閉じた状態であれば、加圧されたインクはインク
往路2を流れて、インク流入口14を介してマニホール
ド12へと流れ込み、一部のインクが圧力室11を経由
してノズル10から排出される。
【0019】一方、残りのインクはマニホールド12か
らインク流出口15を介してインク復路3を流れて、一
方向弁6を通り副室5に到達する。この一方向弁6はイ
ンク復路3から副室5の方向にはインクを通し、その逆
の副室5からインク復路3の方向にはインクを通さず、
副室5からインク循環路への逆流を防止する役割があ
る。このように、主室4から供給されたインクは最終的
に副室5に蓄えられる。
【0020】そして、副室5にインクが蓄えられたと
き、圧接弁8を開いた状態にすると、副室5から主室4
へとインクを戻すことができる。このように、図1に示
す構成においては、インクを繰り返し循環させることが
でき、効率的なパージ動作を行うことができる。
【0021】なお、主室4から供給されるインクは、フ
ィルタ40を通過する際に不要物を除去される。このフ
ィルタ40は、例えば繊維を重ね合わせた多数の層から
なり、インクは通過させるが、ある程度の大きさの固形
物は捕捉する。これにより、インク循環路を循環するイ
ンクは常に清浄な状態に保たれる。
【0022】次に、本発明の実施形態に係るインクジェ
ットプリンタにおけるノズル清浄化方法について、図2
乃至図4を用いて説明する。
【0023】図2は、ノズル10に固形物101が詰ま
った状態を示す拡大図である。図2において、ノズル1
0の先端部分では、ノズル面1aの側に近づくほど径が
細くなっていく。一方、インク循環路内やノズル内でイ
ンクの乾燥等により固形物101が生じることがある。
そして、このような固形物101のサイズがノズル径よ
り小さい場合は、通常のパージ動作を行うことによりノ
ズル10からインクと共に排出される。しかしながら、
図2に示すように、固形物101のサイズがノズル径よ
り大きい場合は、通常のパージ動作を行ったとしても、
ノズル10から排出できず、先端部分で詰まってしまう
ことになる。その結果、ノズル10は不吐出又は吐出不
良となって、インク滴の正常な吐出を行なうことができ
なくなる。本実施形態に係る処理によれば、このように
サイズの大きな固形物101を除去可能となる。なお、
図2では、固形物101が略球形である場合を示してい
るが、実際にはどのような形状であっても対処できる。
【0024】図3は、上述の固形物101をノズル10
から除去するためのノズル面1aに対するキャッピング
方法を示す図である。すなわち、本実施形態では、ノズ
ル10を外部からキャップ100で覆って、ノズル10
の外部から内部へ空気を圧送し、上述のような問題の解
決を図っている。図3に示すように、ノズルヘッド1の
ノズル面1aは平坦であるので、シリコンゴムからなる
キャップ100をノズル面1aに押し当ててキャッピン
グし、複数のノズル10を取り囲む閉鎖空間102を形
成する。一方、このキャップ100には、チューブ10
3を介してキャップ用空気ポンプ104が接続されてい
る。
【0025】図3の状態で、キャップ用空気ポンプ10
4を駆動すると、空気が圧送され、チューブ103を経
由して閉鎖空間102に達し、複数のノズル10の先端
から内部に向けて空気が注入される。ノズル10内に上
記固形物101がある場合は、注入された空気により押
されてノズル10から除去される。ここで、キャップ1
00の素材がシリコンゴムであるため、適度な圧力でノ
ズル面1aに押し当てると、キャップ100の上端とノ
ズル面1aが密着された状態で保たれ、閉鎖空間102
から空気が漏れることなく良好に空気の圧送が行われ
る。
【0026】また、上述のキャッピングを行うに際して
は、例えばキャップ100を固定するアーム部材を設け
て、図示しないCPUの制御に従いノズル面1aにキャ
ップ100が密着されるようにアーム部材を移動制御す
ることにより適切にキャッピングすることができる。そ
の後、ノズル10内への空気の注入が完了するまで、キ
ャップ100を所定の圧力でノズル面1aに押し当てた
状態が保持されるよう制御を行えばよい。
【0027】図4は、固形物101が注入された空気に
押されてノズル10から圧力室11を通ってマニホール
ド12へと押し戻された状態を示す図である。このと
き、ノズル10及び圧力室11の内部は、キャップ10
0から注入された空気で満たされている。そして、マニ
ホールド12に達した固形物101は、マニホールド1
2内にとどまるか、あるいはインクと共に循環されて、
例えばフィルタ40により捕捉される。その後、後述の
パージ動作を開始するとインクが供給され、ノズル10
及び圧力室11に満たされた空気がノズルから排出さ
れ、ノズル10及び圧力室11の内部は再びインクで満
たされる。
【0028】このとき、キャップ100からの空気注入
により固形物101をマニホールド12へ押し戻すため
には、少なくとも注入する空気量をノズル10及び圧力
室11全体の容積より多くしなければならない。ここ
で、ノズル10は複数あるので、それぞれのノズル10
及び圧力室11全体の容積とノズル10の個数の積に相
当する空気量を注入する必要がある。キャップ100か
ら注入する空気量が不足すると、固形物101はマニホ
ール12まで戻らず、例えば圧力室11の内部に残った
状態となり、その後インクの加圧に伴い再びノズル10
を詰まらせる可能性が高くなる。従って、キャップ用空
気ポンプ104は、上述の条件を満たす空気量が注入さ
れるように駆動する必要がある。
【0029】図5は、本発明の実施形態に係るインクジ
ェットプリンタで行われるメンテナンス処理を示すフロ
ーチャートである。ここでは、キャップ100からの空
気圧送処理を含むメンテナンス動作を実行する場合を説
明する。なお、このメンテナンス処理は、インクジェッ
トプリンタの電源投入時又はあるいは所定時間経過時に
行われる処理である。
【0030】図5に示すようにメンテナンス処理が開始
されると、ステップS1では、キャップ100を移動制
御して、ノズル面1aに対し図2の状態となるようにセ
ットする。すなわち、ノズル面1aの複数のノズル10
を取り囲む部分に、キャップ100を密着して押し当
て、閉鎖空間102が形成されるようにする。なお、必
要があればノズルヘッド1自体を所定のメンテナンスポ
ジションに移動してから、ステップS1を実行する。
【0031】ステップS2では、キャップ用空気ポンプ
104を駆動制御して、上述した必要な所定量の空気の
注入を行う。これにより、チューブ103を介して閉鎖
空間102に空気が流れ込み、それぞれのノズル10の
外部から内部へと空気を送り込む。その結果、上述のよ
うにノズル10に存在する固形物101がマニホールド
12に押し戻される。
【0032】ステップS3では、主室用空気ポンプ42
の駆動を開始する。ここで、圧接弁8は閉じた状態にあ
るものとする。すると、加圧された主室4内のインク
は、フィルタ40を通ってインク往路2に流れ込み、イ
ンク流入口14を介してマニホールド12に達する。こ
のとき、ステップS2でノズル面1aに押し当てられた
キャップ100は、そのまま保持された状態にあるの
で、各圧力室11及び各ノズル10内の空気は外部に逃
げることができない。そのため、マニホールド12に流
れ込んだインクは、圧力室11には入り込まないためパ
ージ動作が行われず、単なる循環動作となってインク流
出口15を介してインク復路3にインクが流れ込む。こ
れにより、ステップS2でマニホールド12に押し戻さ
れた固形物101をインク復路3の方向に流してしまう
ことができる。
【0033】なお、キャップ用空気ポンプ100の駆動
を停止してから、ステップS3の実行を開始してもよい
が、ステップS2で空気を注入している途中でステップ
S3の実行を開始してもよい。この場合でも、キャップ
100によって圧力室11にはインクが入り込まないと
共に、速やかにインクの循環動作に移ることができる。
【0034】ステップS4では、キャップ100を移動
してノズル面1aから引き離す。その結果、ノズル10
は直接大気に接することになり、ステップS3で駆動開
始した主室用空気ポンプ42によってマニホールド12
に達したインクの一部が圧力室11に入り込む。
【0035】ステップS5では、圧力室11及びノズル
10内の空気が外部に排出された後、通常のパージ動作
として強制的にインクがノズル10から外部に排出され
る。最終的には、ステップS2により注入された空気は
各圧力室11及び各ノズル10内から全て除去され、イ
ンクで満たされた状態となる。
【0036】ステップS6では、ステップS3で駆動開
始した主室用空気ポンプ42の駆動を停止する。これに
より、ノズル10からのインクの排出が止まりパージ動
作を終える。これにより、インクジェットプリンタのメ
ンテナンス処理が終了し、これ以降通常の印字動作を開
始することが可能となる。
【0037】なお、インクの循環動作、パージ動作を行
うと副室5内にインクが溜まるので、適当なタイミング
で圧接弁8を開くことにより、副室5から主室4へとイ
ンクを戻すことができる。このように繰り返しインクを
循環させることができ、無駄なインクの消費を行わずに
すむ。
【0038】ここで、上述のメンテナンス処理において
は、キャップ100からの空気の注入を行わずに通常の
パージ動作のみを行ってもよい。すなわち、上述のステ
ップS1乃至ステップS6を実行する第1のメンテナン
ス処理と、上述のステップS3、ステップS5及びステ
ップS6のみを実行する第2のメンテナンス処理を適宜
切り替えて実行させてもよい。例えば、最初に通常のパ
ージ動作に相当する第2のメンテナンス処理を実行させ
た後、インク吐出性能が回復しない場合には、更に第1
のメンテナンス処理を実行させるようにすればよい。こ
のように、選択的に適切な処理に切り換えることで、メ
ンテナンス処理の効率が向上する。
【0039】また、上述の処理で、ステップS3とステ
ップS4の順序を入れ換えてもよい。この場合は、主室
用空気ポンプ42を駆動後、直ちにパージ動作に移るこ
とになる。マニホールド12内の固形物101が圧力室
11に戻る懸念があるが、実際にはマニホールドの径に
比べると圧力室の径が小さいので、押し戻された固形物
101は圧力室11に再び入り込む可能性は小さい。
【0040】以上説明したように、ステップS1乃至ス
テップS6のメンテナンス処理を行うことにより、ノズ
ル10内部にノズル径より大きい固形物101が存在す
る場合も、ステップS2でマニホールド12に押し戻さ
れ、ステップS3でインク復路3に流れ込むため、固形
物101が除去される。その後、ステップS5により注
入した空気も除去され、ノズル10が清浄化されてイン
ク吐出性能を良好に保つことができる。
【0041】
【発明の効果】請求項1に記載の発明によれば、インク
ジェットヘッドのノズルをキャップ手段により覆って所
定量の空気をノズル外部から内部に圧送し、その後パー
ジ動作を行うようにしたので、ノズル径より大きい固形
物であってもマニホールドに押し戻して確実に取り除く
ことができ、ノズルを清浄化してインク吐出性能を良好
に保持できるメンテナンス処理を実行できる。
【0042】請求項2に記載の発明によれば、シリコン
ゴムを素材とするキャップ手段を用いるようにしたの
で、弾力性のあるシリコンゴムがノズル面に密着して空
気が漏れにくくなり、圧送された空気を確実にノズル内
に注入でき、信頼性の高いメンテナンス処理を実行でき
る。
【0043】請求項3に記載の発明によれば、キャップ
手段による空気の圧送中又は圧送後に、インクを循環さ
せてからパージ動作を行うようにしたので、固形物がイ
ンク循環路に沿って循環され、再びノズル内に入り込む
事態を有効に防止し得るメンテナンス処理を実行でき
る。
【0044】請求項4に記載の発明によれば、インク循
環路にフィルタを設けて循環される固形物を除去するよ
うにしたので、全体のインク循環路中から確実に不要な
固形物を除去可能なメンテナンス処理を実行できる。
【0045】請求項5に記載の発明によれば、メンテナ
ンス動作を切り換え可能とし、本発明に係る動作と通常
のパージ動作を選択的に実行させるようにしたので、動
作状態に応じた適切なメンテナンス処理を選択実行でき
る。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の実施形態に係るインクジェットプリン
タの要部構成図である。
【図2】インクジェットヘッドのノズルに固形物が詰ま
った状態を示す拡大図である。
【図3】インクジェットヘッドのノズル面に対するキャ
ッピング方法を示す図である。
【図4】インクジェットヘッド内の固形物がノズルから
マニホールドへ押し戻された状態を示す図である。
【図5】本発明の実施形態に係るインクジェットプリン
タにおいて行われるメンテナンス処理を示すフローチャ
ートである。
【符号の説明】
1…ノズルヘッド 1a…ノズル面 2…インク往路 3…インク往路 4…主室 5…副室 6…一方向弁 7…連通路 8…圧接弁 10…ノズル 11…圧力室 12…マニホールド 13…圧電素子 14…インク流入口 15…インク流出口 40…フィルタ 41…空気室 42…主室用空気ポンプ 100…キャップ 101…固形物 102…閉鎖空間 103…チューブ 104…キャップ用空気ポンプ

Claims (5)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 インク流入口とインク流出口を介してイ
    ンク循環路に連通する共通のマニホールドから圧力室を
    介してノズルにインクを供給し、ノズルからインクを吐
    出するインクジェットヘッドを搭載したインクジェット
    プリンタであって、 前記インクジェットヘッドのノズルを外部から覆い、ノ
    ズルを取り囲む閉鎖空間を形成可能なキャップ手段と、 前記キャップ手段により形成される閉鎖空間を加圧し
    て、ノズルの外部からノズルを介して内部に空気を圧送
    し、少なくともノズル内及び圧力室内の全体からインク
    をマニホールドに押し戻すために必要な空気量を注入す
    る加圧手段と、 マニホールドを含むインク循環路にインクを流し込み、
    マニホールドを経由して前記インクジェットヘッド内へ
    インクを流入させるパージ手段と、 を備え、前記加圧手段による空気の圧送後、前記パージ
    手段を駆動させてインクの循環及び前記インクジェット
    ヘッド内の空気の排出を行うことを特徴とするインクジ
    ェットプリンタ。
  2. 【請求項2】 前記キャップ手段は、シリコンゴムを素
    材とするキャップ部分を有し、このキャップ部分にはチ
    ューブを介して空気ポンプが接続されていることを特徴
    とする請求項1に記載のインクジェットプリンタ。
  3. 【請求項3】 前記加圧手段による空気の圧送中又は圧
    送後に、前記パージ手段によるインクの排出に先立っ
    て、前記インク循環路にインクを循環させることを特徴
    とする請求項1又は請求項2に記載のインクジェットプ
    リンタ。
  4. 【請求項4】 前記インク循環路には、インクを通過さ
    せ不要物を除去するフィルタが設けられていることを特
    徴とする請求項3に記載のインクジェットプリンタ。
  5. 【請求項5】 前記キャップ手段、前記加圧手段及び前
    記パージ手段を用いた第1のメンテナンス動作と、前記
    パージ手段のみを用いた第2のメンテナンス動作とを、
    切り替えて動作させることができることを特徴とする請
    求項1から請求項4の何れかに記載のインクジェットプ
    リンタ。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2003533380A (ja) * 2000-05-18 2003-11-11 ミコー・イメージング・システムズ・ピーティーワイ・リミテッド 印刷ステーション
JP2010167732A (ja) * 2009-01-26 2010-08-05 Fuji Xerox Co Ltd 液滴吐出装置

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