JP2000107998A - 枚葉式研磨機 - Google Patents

Abstract

(57)【要約】 【課題】 研磨工程における手間を軽減するとともに均
一な研磨を可能とする。 【解決手段】 回転する一対の定盤１，２でワークＷを
両面から挟んで研磨する。定盤１，２間から露出するワ
ークＷ下半部の外周部に当接してこの部分を研磨する研
磨具７を設ける。研磨具７の砥石７１はワークＷの外周
部の断面形状に倣った断面形状の凹溝７１１を有する。

Description

【発明の詳細な説明】

【０００１】

【発明の属する技術分野】本発明は一対の定盤間にワー
クを挟んで研磨する枚葉式研磨機の構造改良に関するも
のである。

【０００２】

【従来の技術】図３に従来の枚葉式研磨機の一例を示
す。図において、円形の定盤１，２が所定の間隙で対向
して設けられており、各定盤１，２は中心の回転軸１
１，２１に支持されて図の矢印で示すように同方向へ回
転している。定盤１，２の対向面には研磨パッドあるい
は砥石等の研磨板３が接合されており、研磨板３間にガ
ラス基板等の円環状の板状ワークＷがその略上半部を挟
持されている。上記ワークＷは下半外周を二ヶ所でロー
ラ４によって支持されており、定盤１，２の回転方向と
は反対方向へ矢印のように回転させられている。このよ
うにして、ワークＷの板面各部が研磨板３に対して交差
方向へ相対移動して均一に研磨される。

【０００３】ところで、ガラス基板等の研磨は板面のみ
ならず、チャンファリングにより面取りをした外周部も
行う必要がある。そこで、従来は図４に示すようなブラ
シ式研磨機を使用している。すなわち、図４において、
板状ワークＷを多数枚積層してこれらの中心を貫通する
回転治具５で支持し、積層されたワークＷを回転させつ
つこれらの外周に回転ブラシ６を接触させることにより
(図５)、面取りされたワーク外周部Ｗ１の研磨を行って
いた。

【０００４】

【発明が解決しようとする課題】しかし、従来のブラシ
式研磨では、ワークをブラシ式研磨機に積層状にセット
する手間を要するとともに、ブラシ式研磨機ではワーク
各部で均一な仕上がり面が得られにくいとともに、積層
された各ワークについてもそれぞれの仕上がりにバラツ
キを生じるという問題があった。

【０００５】そこで、本発明はこのような問題を解決す
るもので、研磨工程における手間を軽減できるとともに
均一な研磨を可能とした枚葉式研磨機を提供することを
目的とする。

【０００６】

【課題を解決するための手段】上記目的を達成するた
め、本発明では、回転する一対の定盤（１，２）でワー
ク（Ｗ）を両面から挟んで研磨する枚葉式研磨機におい
て、定盤（１，２）間から露出するワーク（Ｗ）の外周
部に当接してこの部分を研磨する研磨具（７）を設け
る。

【０００７】本発明においては、枚葉式研磨機の定盤間
から露出するワークの外周部に当接してこの部分を研磨
する研磨具を設けたから、ワーク板面の研磨と同時に、
面取りされたワークの外周部の研磨もなされる。したが
って、従来のように、ワークをブラシ式研磨機に積層状
にセットする手間を要さず、研磨工程における手間を軽
減できる。また、ブラシを使用せず、ワークを積層する
こともないから、均一な研磨が実現される。

【０００８】上記研磨具（７）はワーク（Ｗ）の外周部
（Ｗ１）の断面形状に倣った研磨面（７１ａ）を有した
ものとすることができ、これによれば、外周部の研磨を
効率的に行うことができる。

【０００９】なお、上記カッコ内の符号は、後述する実
施形態に記載の具体的手段との対応関係を示すものであ
る。

【００１０】

【発明の実施の形態】図1に本発明の枚葉式研磨機の一
例を示す。図に示す研磨機の基本構造は既に説明した従
来のものと同一である。すなわち、円形の定盤１，２が
中心を回転軸１１，２１に支持されて図の矢印で示すよ
うに同方向へ回転しており、研磨板３を接合した定盤
１，２の対向面間にガラス基板等の円環状の板状ワーク
Ｗがその略上半部を挟持されている。ワークＷは下半外
周を二ヶ所でローラ４によって支持されており、定盤
１，２の回転方向とは反対方向へ矢印のように回転させ
られて、ワークＷの板面各部が研磨板３に対して交差方
向へ相対移動し、板面が均一に研磨される。

【００１１】ワークＷの直下に研磨具７が設けられてお
り、研磨具７は先端の円形砥石７１とこれを支持する回
転軸７２より構成されている。円形砥石７１の外周には
全周に凹溝７１１が形成されており、この凹溝７１１の
断面形状は図２に示すように、面取りをしたワークＷの
外周部Ｗ１に倣った形状となっている。そこで、砥石７
１の凹溝７１１を図１に示すように、定盤１，２から露
出したワークＷの下半部外周に嵌合させ、凹溝７１１の
内周面７１ａがワークＷの外周面に当接した状態（図
２）で砥石７１を回転させると、ワークＷの外周部Ｗ１
が研磨される。このようにして、ワーク板面の研磨とワ
ーク外周面の研磨が同時に行われる。なお、研磨具７の
砥石７１に代えて、研磨パッド等を使用しても良い。

【００１２】

【発明の効果】以上のように、本発明の枚葉式研磨機に
よれば、研磨工程における手間が軽減されるとともに均
一な研磨が可能となる。

【図面の簡単な説明】

【図１】本発明の一実施形態を示す、枚葉式研磨機の斜
視図である。

【図２】砥石外周部の拡大断面図である。

【図３】従来の枚葉式研磨機の斜視図である。

【図４】ブラシ式研磨機の側面図である。

【図５】ブラシ式研磨機の要部拡大図である。

【符号の説明】

１，２…定盤、７…研磨具、７１ａ…内周面、Ｗ…ワー
ク、Ｗ１…外周部。

Claims (2)

【特許請求の範囲】
1. 【請求項１】 回転する一対の定盤でワークを両面から
   挟んで研磨する枚葉式研磨機において、前記定盤間から
   露出する前記ワークの外周部に当接してこの部分を研磨
   する研磨具を設けたことを特徴とする枚葉式研磨機。
2. 【請求項２】 前記研磨具は前記ワークの外周部の断面
   形状に倣った研磨面を有している請求項１に記載の枚葉
   式研磨機。