JP2000107948A - 微細穴加工方法 - Google Patents
微細穴加工方法Info
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- JP2000107948A JP2000107948A JP10311564A JP31156498A JP2000107948A JP 2000107948 A JP2000107948 A JP 2000107948A JP 10311564 A JP10311564 A JP 10311564A JP 31156498 A JP31156498 A JP 31156498A JP 2000107948 A JP2000107948 A JP 2000107948A
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Abstract
(57)【要約】 (修正有)
【課題】プレス加工方式により微細な穴を開けるに際
し、導電性の有無に関係なく、また穴の大きさに対し5
0倍以上の厚みのある被プレス素材に対し円形、楕円形
または多角形の任意の大きさのバリのない微細穴をあけ
ることを可能とし、さらに微細穴を生産性よく作成する
手段を提供する。 【解決手段】先端が円錐形状の円柱状ダイパンチを用い
て被プレス素材板にエンボス法により円錐形の凹みを作
り、これを裏面より研磨することにより、素材の裏面を
少しづつ削って穴を貫通させることにより、穴径に対し
てかなりの厚みのある素材板に真円度が高くバリのない
微小穴を作成する。円柱状ダイパンチを規則的に複数個
配列させたダイにも適応可能である。また、研磨の程度
により、穴の径を微細なレベルで制御することができ
る。穴の形状が楕円形または多角形の場合には、ダイパ
ンチを楕円形または多角形とすることにより達成するこ
とができる。
し、導電性の有無に関係なく、また穴の大きさに対し5
0倍以上の厚みのある被プレス素材に対し円形、楕円形
または多角形の任意の大きさのバリのない微細穴をあけ
ることを可能とし、さらに微細穴を生産性よく作成する
手段を提供する。 【解決手段】先端が円錐形状の円柱状ダイパンチを用い
て被プレス素材板にエンボス法により円錐形の凹みを作
り、これを裏面より研磨することにより、素材の裏面を
少しづつ削って穴を貫通させることにより、穴径に対し
てかなりの厚みのある素材板に真円度が高くバリのない
微小穴を作成する。円柱状ダイパンチを規則的に複数個
配列させたダイにも適応可能である。また、研磨の程度
により、穴の径を微細なレベルで制御することができ
る。穴の形状が楕円形または多角形の場合には、ダイパ
ンチを楕円形または多角形とすることにより達成するこ
とができる。
Description
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明はインクジェットプリ
ンタのインクノズル、各種燃料噴射ノズル、ディスプレ
イ用高精度電子銃、光ファイバコネクタ等に使用され
る、穴径に比して10倍以上の厚さのある板材に直径1
0〜50ミクロンの微細な穴を規則的な配列で、生産性
よく加工することを目的としたものである。
ンタのインクノズル、各種燃料噴射ノズル、ディスプレ
イ用高精度電子銃、光ファイバコネクタ等に使用され
る、穴径に比して10倍以上の厚さのある板材に直径1
0〜50ミクロンの微細な穴を規則的な配列で、生産性
よく加工することを目的としたものである。
【0002】
【従来の技術】従来、素材に微細穴をあける方法として
直接放電により加工する方式やプレス加工方式などがあ
る。前者の直接放電により加工する方式は加工する素材
が導電材料に限られ、20ミクロン程度の穴になると精
度よく加工するとが困難であり、また生産コストが高く
量産には不向きである。
直接放電により加工する方式やプレス加工方式などがあ
る。前者の直接放電により加工する方式は加工する素材
が導電材料に限られ、20ミクロン程度の穴になると精
度よく加工するとが困難であり、また生産コストが高く
量産には不向きである。
【0003】また、プレス加工方式は、加工する素材と
して銅、鋼などの軟質の金属、樹脂フィルムなどの加工
に適している方法で、プレス加工用の雄型とメス型を精
度よく作成し、プレス加工により被プレス素材板に微細
穴を設ける方法である。
して銅、鋼などの軟質の金属、樹脂フィルムなどの加工
に適している方法で、プレス加工用の雄型とメス型を精
度よく作成し、プレス加工により被プレス素材板に微細
穴を設ける方法である。
【0004】特開平2−250799を例に図9、図1
0及び図11を用いて微小穴のプレス加工方式を説明す
る。図9において、13は放電加工用の微細電極、14
は該微細電極を保持する円筒状の保持部材、15はこれ
に接続している円筒状のマンドレル、16は該マンドル
を回転させるモーター、また、図10において17は前
記円筒状の保持部材14を回転可能に支持するV字状の
軸受、18は放電加工用の微細電極と協力して放電加工
によりダイ穴が形成される導電性のダイ素材である。ま
た、図11において2は微細ダイパンチ、18は微細な
ダイ穴4が形成されたダイ材、6は被プレス素材板、5
はプレス加工時に用いられるストリッパーである。
0及び図11を用いて微小穴のプレス加工方式を説明す
る。図9において、13は放電加工用の微細電極、14
は該微細電極を保持する円筒状の保持部材、15はこれ
に接続している円筒状のマンドレル、16は該マンドル
を回転させるモーター、また、図10において17は前
記円筒状の保持部材14を回転可能に支持するV字状の
軸受、18は放電加工用の微細電極と協力して放電加工
によりダイ穴が形成される導電性のダイ素材である。ま
た、図11において2は微細ダイパンチ、18は微細な
ダイ穴4が形成されたダイ材、6は被プレス素材板、5
はプレス加工時に用いられるストリッパーである。
【0005】穴あけ工程は、まず放電加工用の微細電極
13を使用し、高速回転させながら軸方向に移動させ放
電加工により導電性ダイ素材18に微細なダイ穴を作
る。この様にしてダイ穴4を持つダイ素材18ができ
る。次に該ダイ穴の上に目的とする微細な穴をあける被
プレス素材板6を置き、微細ダイパンチ2により精度良
く穴をあける。V字軸受け17は位置ぎめのため有効で
ある。また特開平2−131825号には放電加工技術
を利用して被プレス素材板に精度よく、かつ生産性よく
1回のプレスで多数個の微細穴を形成するプレス加工ダ
イによる微細穴の形成法が記述されている。
13を使用し、高速回転させながら軸方向に移動させ放
電加工により導電性ダイ素材18に微細なダイ穴を作
る。この様にしてダイ穴4を持つダイ素材18ができ
る。次に該ダイ穴の上に目的とする微細な穴をあける被
プレス素材板6を置き、微細ダイパンチ2により精度良
く穴をあける。V字軸受け17は位置ぎめのため有効で
ある。また特開平2−131825号には放電加工技術
を利用して被プレス素材板に精度よく、かつ生産性よく
1回のプレスで多数個の微細穴を形成するプレス加工ダ
イによる微細穴の形成法が記述されている。
【0006】上記のプレス加工による微細穴加工法によ
り、導電性の有無に関係なく被プレス素材板に微細穴を
あけ、プレス加工時に重要になるパンチとダイ穴のクリ
アランスの管理の精度を高めることができ、また、精度
よく多数穴のダイを作成して生産性を高めることもでき
る。
り、導電性の有無に関係なく被プレス素材板に微細穴を
あけ、プレス加工時に重要になるパンチとダイ穴のクリ
アランスの管理の精度を高めることができ、また、精度
よく多数穴のダイを作成して生産性を高めることもでき
る。
【0007】しかし、板材に5〜50ミクロンの穴をあ
ける場合、その板厚は穴径の数倍程度が限度で、それ以
上の場合ダイパンチが曲がったり、折れたりして微細な
穴を規則的な配列で精度の高くあけることは困難であっ
た。従って、比較的に薄い被プレス素材板(100ミク
ロン程度)に目的の穴をプレス加工によりあけ、それを
積層する方法が採用されていた。
ける場合、その板厚は穴径の数倍程度が限度で、それ以
上の場合ダイパンチが曲がったり、折れたりして微細な
穴を規則的な配列で精度の高くあけることは困難であっ
た。従って、比較的に薄い被プレス素材板(100ミク
ロン程度)に目的の穴をプレス加工によりあけ、それを
積層する方法が採用されていた。
【0008】
【発明が解決しようとしている課題】本発明において
は、プレス加工方式により微細な穴を開けるに際し、導
電性の有無に関係なく、また穴の大きさに対し50倍以
上の厚みのある被プレス素材に対し円、楕円または多角
形の穴をバリのない任意の大きさの微細穴をあけること
を可能とし、さらに該微細穴を生産性よく作成する手段
を提供することを目的とする。
は、プレス加工方式により微細な穴を開けるに際し、導
電性の有無に関係なく、また穴の大きさに対し50倍以
上の厚みのある被プレス素材に対し円、楕円または多角
形の穴をバリのない任意の大きさの微細穴をあけること
を可能とし、さらに該微細穴を生産性よく作成する手段
を提供することを目的とする。
【0009】
【課題を解決するための手段】本発明は上記課題を解決
するため先端が円錐、楕円錐または多角錐状の柱状ダイ
パンチを用いて被プレス素材板にエンボス法により錐状
の凹みを作り、これを裏面より研磨することにより、素
材の裏面を少しづつ削って穴を貫通させることにより、
穴の大きさに対してかなりの厚みのある素材板に微小穴
を作成するものである。本方法は、柱状ダイパンチを規
則的に複数個配列させたダイにも適応可能である。研磨
の程度により、穴の大きさを微細なレベルで制御するこ
とができる。この加工で穴の回りにバリが生じ他場合、
次の工程で穴の径とほぼ同寸法の直径をもつ微細パンチ
を使用しパンチ加工をすることによりバリを取り除くこ
とができる。
するため先端が円錐、楕円錐または多角錐状の柱状ダイ
パンチを用いて被プレス素材板にエンボス法により錐状
の凹みを作り、これを裏面より研磨することにより、素
材の裏面を少しづつ削って穴を貫通させることにより、
穴の大きさに対してかなりの厚みのある素材板に微小穴
を作成するものである。本方法は、柱状ダイパンチを規
則的に複数個配列させたダイにも適応可能である。研磨
の程度により、穴の大きさを微細なレベルで制御するこ
とができる。この加工で穴の回りにバリが生じ他場合、
次の工程で穴の径とほぼ同寸法の直径をもつ微細パンチ
を使用しパンチ加工をすることによりバリを取り除くこ
とができる。
【0010】
【発明の実施の形態】本発明は、先端面に先端面を底面
とする円錐が形成されている少なくとも1つの円柱状突
起をダイ基板平面上に規則的なピッチで配列させたダイ
パンチにより、被プレス素材板の一方の面をエンボス加
工を行った後、被プレス素材板の反対側の面を切削研磨
することにより、被プレス素材板に直径5〜50ミクロ
ンの範囲の任意の寸法の穴をあけることを特徴とする微
細穴加工方法を提供する。従来の細い円筒状のダイパン
チによる微細穴加工法に比較し、パンチの強度は増加し
折れるようなことがない。また、切削研磨加工により除
々に穴径が拡がるため、任意の穴径を得ることができ
る。
とする円錐が形成されている少なくとも1つの円柱状突
起をダイ基板平面上に規則的なピッチで配列させたダイ
パンチにより、被プレス素材板の一方の面をエンボス加
工を行った後、被プレス素材板の反対側の面を切削研磨
することにより、被プレス素材板に直径5〜50ミクロ
ンの範囲の任意の寸法の穴をあけることを特徴とする微
細穴加工方法を提供する。従来の細い円筒状のダイパン
チによる微細穴加工法に比較し、パンチの強度は増加し
折れるようなことがない。また、切削研磨加工により除
々に穴径が拡がるため、任意の穴径を得ることができ
る。
【0011】また、本発明は先端面に先端面を底面とす
る円錐が形成されている少なくとも1つの円柱状突起を
ダイ基板平面上に規則的なピッチで配列させた複数組の
ダイパンチにより、被プレス素材板の一方の面に対して
エンボス加工を繰り返す行う工程において、第2工程以
降のダイパンチの円柱状突起の直径が前工程の円柱状突
起の円柱の直径よりも小さく、かつ、該円柱の先端面を
底面とする円錐形状の頂角が同角度または同角度以下に
鋭角度な円錐であり、円柱状突起のピッチ配列が前工程
のピッチ配列と全く同一なパンチによりエンボス加工を
行った後、被プレス素材板の反対側の面を切削研磨する
ことにより、被プレス素材板に直径5〜50ミクロンの
範囲の任意の寸法の穴をあけることを特徴とする微細穴
加工方法を提供する。
る円錐が形成されている少なくとも1つの円柱状突起を
ダイ基板平面上に規則的なピッチで配列させた複数組の
ダイパンチにより、被プレス素材板の一方の面に対して
エンボス加工を繰り返す行う工程において、第2工程以
降のダイパンチの円柱状突起の直径が前工程の円柱状突
起の円柱の直径よりも小さく、かつ、該円柱の先端面を
底面とする円錐形状の頂角が同角度または同角度以下に
鋭角度な円錐であり、円柱状突起のピッチ配列が前工程
のピッチ配列と全く同一なパンチによりエンボス加工を
行った後、被プレス素材板の反対側の面を切削研磨する
ことにより、被プレス素材板に直径5〜50ミクロンの
範囲の任意の寸法の穴をあけることを特徴とする微細穴
加工方法を提供する。
【0012】これにより、目的とする穴径に比し被プレ
ス素材板が厚い場合でも、円錐状の凹みを段階的に作る
ため、被プレス素材板に無理な歪みを与えずにパンチの
強度が充分に得られ、スムースな加工が可能になる。
ス素材板が厚い場合でも、円錐状の凹みを段階的に作る
ため、被プレス素材板に無理な歪みを与えずにパンチの
強度が充分に得られ、スムースな加工が可能になる。
【0013】また、本発明は第1段目は円柱と該円柱の
端面を底面とする円錐台、第2段目以降は前段の円錐台
の上面を直径とする円柱と該円柱の端面を底面とし、か
つ、該円柱の先端面を底面とする円錐の頂角が前段の円
錐台の頂角と少なくとも同角度または同角度以下に鋭角
な円錐台、そして最先端は前段の円錐台の上面を直径と
する円柱と該円柱の端面を底面とし、かつ、頂角が前段
の円錐台の頂角と少なくと同角度または同角度以下に鋭
角である円錐からなり、各段が一体の円柱状突起をダイ
基板上に垂直に規則的なピッチ配列有するダイパンチに
より、被プレス素材板の一方の面をエンボス加工を行っ
た後、被プレス素材板の反対側の面を切削研磨すること
により、被プレス素材板に直径5〜50ミクロンの範囲
の任意の寸法の穴をあけることを特徴とする微細穴加工
方法を提供する。この方法により、プレス加工を何回に
も分けて行う必要がなく、1回のプレス加工でスムース
な加工が可能になる。
端面を底面とする円錐台、第2段目以降は前段の円錐台
の上面を直径とする円柱と該円柱の端面を底面とし、か
つ、該円柱の先端面を底面とする円錐の頂角が前段の円
錐台の頂角と少なくとも同角度または同角度以下に鋭角
な円錐台、そして最先端は前段の円錐台の上面を直径と
する円柱と該円柱の端面を底面とし、かつ、頂角が前段
の円錐台の頂角と少なくと同角度または同角度以下に鋭
角である円錐からなり、各段が一体の円柱状突起をダイ
基板上に垂直に規則的なピッチ配列有するダイパンチに
より、被プレス素材板の一方の面をエンボス加工を行っ
た後、被プレス素材板の反対側の面を切削研磨すること
により、被プレス素材板に直径5〜50ミクロンの範囲
の任意の寸法の穴をあけることを特徴とする微細穴加工
方法を提供する。この方法により、プレス加工を何回に
も分けて行う必要がなく、1回のプレス加工でスムース
な加工が可能になる。
【0014】また、本発明は前述の円柱が楕円柱または
多角柱、円錐が楕円錐または多角錐である微小ダイパン
チにより被プレス素材板の一方の面をエンボス加工を行
った後、被プレス素材板の反対側の面を切削研磨するこ
とにより、被プレス素材板に楕円の長径または多角形に
接する円の直径が5〜50ミクロンの範囲の任意の寸法
の穴をあけることを特徴とする微細穴加工方法を提供す
る。
多角柱、円錐が楕円錐または多角錐である微小ダイパン
チにより被プレス素材板の一方の面をエンボス加工を行
った後、被プレス素材板の反対側の面を切削研磨するこ
とにより、被プレス素材板に楕円の長径または多角形に
接する円の直径が5〜50ミクロンの範囲の任意の寸法
の穴をあけることを特徴とする微細穴加工方法を提供す
る。
【0015】また、本発明は被プレス素材板の一方の面
から円錐形状、楕円錐形状または多角錐形状の微小ダイ
パンチによりエンボス加工を行い、反対側の面を平面切
削研磨して被プレス素材板に任意の寸法の穴をあけた
後、更に該穴の大きさとほぼ同等の大きさのダイパンチ
によりパンチングして、穴の周辺のバリを除去をするこ
とを特徴とする微細穴加工方法を提供する。
から円錐形状、楕円錐形状または多角錐形状の微小ダイ
パンチによりエンボス加工を行い、反対側の面を平面切
削研磨して被プレス素材板に任意の寸法の穴をあけた
後、更に該穴の大きさとほぼ同等の大きさのダイパンチ
によりパンチングして、穴の周辺のバリを除去をするこ
とを特徴とする微細穴加工方法を提供する。
【0016】
【実施例】以下、本発明の実施例を図により説明する。 実施例1 図1は本発明の方法を断面図により示したものである。
1は微細ダイパンチを支持するダイ基板、2は先端が円
錐形状に加工された円柱状のパンチ、3はエンボスする
場合に裏面から被プレス素材を支持するダイ、4はダイ
穴、5は被プレス素材を押さえるためのストリッパー、
6は微細な穴をあける被プレス素材である。
1は微細ダイパンチを支持するダイ基板、2は先端が円
錐形状に加工された円柱状のパンチ、3はエンボスする
場合に裏面から被プレス素材を支持するダイ、4はダイ
穴、5は被プレス素材を押さえるためのストリッパー、
6は微細な穴をあける被プレス素材である。
【0017】まず、被プレス素材6をダイ3の上に置き
上からパンチ2でエンボスすることにより、素材に円錐
状の凹みを作成する。図2はエンボス加工された被プレ
ス素材を裏面から切削研磨する状態を示す図で、7は切
削研磨する研磨部材、8は研磨時の押さえ板である。切
削研磨により円錐頭のある円柱状の凹みの形成された被
プレス素材の裏面の凸部を図に示すように少しづつ削
る。これにより、図3に示すような穴が生成される。研
磨をする程、穴は除々に大きくなるため、研磨の程度に
より、任意の直径の穴を得ることが出来る。図3は穴の
開いた状態を示すが、この穴は1つでなく多数が規則的
に配列されている場合もある。
上からパンチ2でエンボスすることにより、素材に円錐
状の凹みを作成する。図2はエンボス加工された被プレ
ス素材を裏面から切削研磨する状態を示す図で、7は切
削研磨する研磨部材、8は研磨時の押さえ板である。切
削研磨により円錐頭のある円柱状の凹みの形成された被
プレス素材の裏面の凸部を図に示すように少しづつ削
る。これにより、図3に示すような穴が生成される。研
磨をする程、穴は除々に大きくなるため、研磨の程度に
より、任意の直径の穴を得ることが出来る。図3は穴の
開いた状態を示すが、この穴は1つでなく多数が規則的
に配列されている場合もある。
【0018】実施例2 図4は穴に対して素材が厚い場合、精度を高める為に、
先端が円錐形状のパンチによるプレスを2段階に分けて
行う方法を示したもので、第1段階で目的とする穴の直
径に比較し比較的大きな直径を持つ微細ダイパンチによ
りに円錐状の凹みを得る。第2ステップとして、より小
さな直径をもつパンチ11ににより、中心に円錐状の凹
みを得る。
先端が円錐形状のパンチによるプレスを2段階に分けて
行う方法を示したもので、第1段階で目的とする穴の直
径に比較し比較的大きな直径を持つ微細ダイパンチによ
りに円錐状の凹みを得る。第2ステップとして、より小
さな直径をもつパンチ11ににより、中心に円錐状の凹
みを得る。
【0019】即ち、実施例1と同様な方法で被プレス素
材板に先が円錐状の凹みを作成する。次いで、図4に示
すように、ダイパンチの円柱状突起の直径が前工程の円
柱状突起の円柱の直径よりも小さく、かつ、該円柱の先
端面を底面とする円錐形状の頂角が同角度または同角度
以下に鋭角度な円錐であり、円柱状突起のピッチ配列が
前工程のピッチ配列と全く同一な第2回目エンボス用微
細ダイパンチ11によりエンボス加工を行った後、図5
に示すように被プレス素材板の反対側の面を切削研磨す
ることにより、被プレス素材板に任意の寸法の穴をあけ
ることができる。被プレス素材板の厚みにより、2段階
以上のステップを経ることもできる。
材板に先が円錐状の凹みを作成する。次いで、図4に示
すように、ダイパンチの円柱状突起の直径が前工程の円
柱状突起の円柱の直径よりも小さく、かつ、該円柱の先
端面を底面とする円錐形状の頂角が同角度または同角度
以下に鋭角度な円錐であり、円柱状突起のピッチ配列が
前工程のピッチ配列と全く同一な第2回目エンボス用微
細ダイパンチ11によりエンボス加工を行った後、図5
に示すように被プレス素材板の反対側の面を切削研磨す
ることにより、被プレス素材板に任意の寸法の穴をあけ
ることができる。被プレス素材板の厚みにより、2段階
以上のステップを経ることもできる。
【0020】実施例3 図7は、2段構造のダイパンチ12により、被プレス素
材板の一方の面をエンボス加工を行った後、被プレス素
材板の反対側の面を切削研磨することにより、被プレス
素材板に任意の寸法の穴をあけることを示した図であ
る。即ち、第1段目は円柱と該円柱の端面を底面とする
円錐台、第2段目が前段の円錐台の上面を直径とする円
柱と該円柱の端面を底面とし、かつ、頂角が前段の円錐
台の頂角と少なくと同角度または同角度以下に鋭角であ
る円錐からなる2段構造のダイパンチ12により、被プ
レス素材板の一方の面をエンボス加工を行った後、被プ
レス素材板の反対側の面を切削研磨することにより、被
プレス素材板に任意の寸法の穴をあけることができる。
本方法によれば、比較的厚い被プレス素材板でも一回の
エンボスで所望の凹みを作ることができる。段数は2段
以上のダイバンチでもよい。
材板の一方の面をエンボス加工を行った後、被プレス素
材板の反対側の面を切削研磨することにより、被プレス
素材板に任意の寸法の穴をあけることを示した図であ
る。即ち、第1段目は円柱と該円柱の端面を底面とする
円錐台、第2段目が前段の円錐台の上面を直径とする円
柱と該円柱の端面を底面とし、かつ、頂角が前段の円錐
台の頂角と少なくと同角度または同角度以下に鋭角であ
る円錐からなる2段構造のダイパンチ12により、被プ
レス素材板の一方の面をエンボス加工を行った後、被プ
レス素材板の反対側の面を切削研磨することにより、被
プレス素材板に任意の寸法の穴をあけることができる。
本方法によれば、比較的厚い被プレス素材板でも一回の
エンボスで所望の凹みを作ることができる。段数は2段
以上のダイバンチでもよい。
【0021】実施例4 図8で9は上記加工により得られる穴のあいた素材、1
0は穴の直径とほぼ同じ直径を持つパンチである。実施
例1、2または3により被プレス素材板の一方の面から
円錐形状のパンチによりエンボス加工を行い、反対側の
面を平面切削研磨して被プレス素材板に任意の寸法の穴
をあけた後、更に該穴の直径とほぼ同等の直径のパンチ
によりパンチング加工をする。これはエンボス及び切削
研磨により作成した穴の周囲に僅かにバリが残る場合が
あり、これを除去する為、10でパンチイング加工する
ことにより、バリを取り除くことができる。
0は穴の直径とほぼ同じ直径を持つパンチである。実施
例1、2または3により被プレス素材板の一方の面から
円錐形状のパンチによりエンボス加工を行い、反対側の
面を平面切削研磨して被プレス素材板に任意の寸法の穴
をあけた後、更に該穴の直径とほぼ同等の直径のパンチ
によりパンチング加工をする。これはエンボス及び切削
研磨により作成した穴の周囲に僅かにバリが残る場合が
あり、これを除去する為、10でパンチイング加工する
ことにより、バリを取り除くことができる。
【0022】図面での説明は省略するが目的とする穴の
形状が楕円形、多角形の場合、円錐形状のダイパンチを
楕円錐または多角錐とし、バリの除去に使用するパンチ
を円柱から楕円柱、多角柱とすることにより、被プレス
素材版に楕円形または多角形の微細穴をあけることが可
能である。
形状が楕円形、多角形の場合、円錐形状のダイパンチを
楕円錐または多角錐とし、バリの除去に使用するパンチ
を円柱から楕円柱、多角柱とすることにより、被プレス
素材版に楕円形または多角形の微細穴をあけることが可
能である。
【0023】
【発明の効果】上記の方法により、素材が目的とする微
細穴に比較して厚みのある場合でも、材料の歪みを少な
くし、パンチにも充分な強度を持たせ精度の高い円錐状
状、楕円形状または多角形状のの凹みを得ることが出来
る。これを素材の裏面より切削研磨することにより種々
の形状の穴を精度よく作ることができる。また、バリの
除去も可能である。
細穴に比較して厚みのある場合でも、材料の歪みを少な
くし、パンチにも充分な強度を持たせ精度の高い円錐状
状、楕円形状または多角形状のの凹みを得ることが出来
る。これを素材の裏面より切削研磨することにより種々
の形状の穴を精度よく作ることができる。また、バリの
除去も可能である。
【図1】本発明による微細穴加工方法の断面図である。
【図2】本発明による微細穴加工方法のエンボス加工後
の裏面の切削研磨中及び終了した状況を示す図面であ
る。
の裏面の切削研磨中及び終了した状況を示す図面であ
る。
【図3】本発明による微細穴加工方法による完成図面で
ある。
ある。
【図4】2回繰り返してエンボスを行っている状態を示
す図面である。
す図面である。
【図5】2回繰り返してエンボスを行った後、裏面の切
削研磨中及び終了した状況を示す図面である。
削研磨中及び終了した状況を示す図面である。
【図6】2回繰り返してエンボスを行った微細加工の完
成図面である。
成図面である。
【図7】2段型パンチによるエンボス工程を示す図面で
ある。
ある。
【図8】必要に応じて、バリを取ることを示す図面であ
る。
る。
【図9】従来の放電加工法で作るパンチ及びダイ材によ
る微細加工方法を示す図面である。
る微細加工方法を示す図面である。
【図10】従来の放電加工法で作るパンチ及びダイ材に
よる微細加工方法で、マントレルの保持方法を示す図面
である。
よる微細加工方法で、マントレルの保持方法を示す図面
である。
【図11】打抜きの加工状態を示す図面である。
1.ダイ基板 2.微細ダイパンチ 3.ダイ 4.ダイ穴 5.ストリッパー 6.被プレス素材板 7.研磨砥石 8.押え板 9.バリの残った被プレス素材 10.バリ取用ダイパンチ 11.第2回目エンボス用微細ダイパンチ 12.2段型微細ダイパンチ 13.放電加工用穴開けパンチ 14.放電加工用穴開けパンチ保持部材 15.マントレル 16.モータ 17.軸受部 18.ダイ材
Claims (5)
- 【請求項1】先端面に先端面を底面とする円錐が形成さ
れている少なくとも1つの円柱状突起をダイ基板平面上
に規則的なピッチで配列させた微小ダイパンチにより、
被プレス素材板の一方の面をエンボス加工を行った後、
被プレス素材板の反対側の面を切削研磨することによ
り、被プレス素材板に直径5〜50ミクロンの範囲の任
意の寸法の穴をあけることを特徴とする微細穴加工方
法。 - 【請求項2】先端面に先端面を底面とする円錐が形成さ
れている少なくとも1つの円柱状突起をダイ基板平面上
に規則的なピッチで配列させた複数組の微小ダイパンチ
により、被プレス素材板の一方の面に対してエンボス加
工を繰返して行う工程において、第2工程以降の微小ダ
イパンチの円柱状突起の直径が前工程の円柱状突起の円
柱の直径よりも小さく、かつ、該円柱の先端面を底面と
する円錐形状の頂角が同角度または同角度以下に鋭角度
な円錐であり、円柱状突起のピッチ配列が前工程のピッ
チ配列と全く同一な微小ダイパンチによりエンボス加工
を行った後、被プレス素材板の反対側の面を切削研磨す
ることにより、被プレス素材板に直径5〜50ミクロン
の範囲の任意の寸法の穴をあけることを特徴とする微細
穴加工方法。 - 【請求項3】第1段目は円柱と該円柱の端面を底面とす
る円錐台、第2段目以降は前段の円錐台の上面を直径と
する円柱と該円柱の端面を底面とし、かつ、該円柱の先
端面を底面とする円錐の頂角が前段の円錐台の頂角と少
なくと同角度または同角度以下に鋭角な円錐台、そして
最先端は前段の円錐台の上面を直径とする円柱と該円柱
の端面を底面とし、かつ、頂角が前段の円錐台の頂角と
少なくと同角度または同角度以下に鋭角である円錐から
なり、各段が一体の円柱状突起をダイ基板上に垂直に規
則的なピッチ配列有する微小ダイパンチにより、被プレ
ス素材板の一方の面をエンボス加工を行った後、被プレ
ス素材板の反対側の面を切削研磨することにより、被プ
レス素材板に直径5〜50ミクロンの範囲の任意の寸法
の穴をあけることを特徴とする微細穴加工方法。 - 【請求項4】請求項1、2または3において円柱が楕円
柱または多角柱、円錐が楕円錐または多角錐である微小
ダイパンチにより被プレス素材板の一方の面をエンボス
加工を行った後、被プレス素材板の反対側の面を切削研
磨することにより、被プレス素材板に楕円の長徑または
多角形に接する円の直径が5〜50ミクロンの範囲の任
意の寸法の穴をあけることを特徴とする微細穴加工方
法。 - 【請求項5】請求項1、2、3または4により被プレス
素材板の一方の面から円錐形状の微小ダイパンチにより
エンボス加工を行い、反対側の面を平面切削研磨して被
プレス素材板に任意の寸法の穴をあけた後、更に該穴の
大きさとほぼ同等の大きさのダイパンチによりパンチン
グして、穴の周辺のバリを除去をすることを特徴とする
微細穴加工方法。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP10311564A JP2000107948A (ja) | 1998-09-29 | 1998-09-29 | 微細穴加工方法 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP10311564A JP2000107948A (ja) | 1998-09-29 | 1998-09-29 | 微細穴加工方法 |
Publications (1)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JP2000107948A true JP2000107948A (ja) | 2000-04-18 |
Family
ID=18018760
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP10311564A Pending JP2000107948A (ja) | 1998-09-29 | 1998-09-29 | 微細穴加工方法 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JP2000107948A (ja) |
Cited By (3)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
WO2006057619A1 (en) * | 2004-11-26 | 2006-06-01 | Agency For Science, Technology And Research | Method and apparatus for forming microstructures |
US7669329B2 (en) | 2004-09-22 | 2010-03-02 | Seiko Epson Corporation | Apparatus of fabricating and method of fabricating liquid ejection head, and liquid ejection head |
US20120003902A1 (en) * | 2010-06-04 | 2012-01-05 | Ngk Insulators, Ltd. | Method for manufacturing a droplet discharge head |
-
1998
- 1998-09-29 JP JP10311564A patent/JP2000107948A/ja active Pending
Cited By (4)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
US7669329B2 (en) | 2004-09-22 | 2010-03-02 | Seiko Epson Corporation | Apparatus of fabricating and method of fabricating liquid ejection head, and liquid ejection head |
US7703894B2 (en) | 2004-09-22 | 2010-04-27 | Seiko Epson Corporation | Apparatus of fabricating and method of fabricating liquid ejection head, and liquid ejection head |
WO2006057619A1 (en) * | 2004-11-26 | 2006-06-01 | Agency For Science, Technology And Research | Method and apparatus for forming microstructures |
US20120003902A1 (en) * | 2010-06-04 | 2012-01-05 | Ngk Insulators, Ltd. | Method for manufacturing a droplet discharge head |
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