JP2000107934A - 切断加工方法及びその装置 - Google Patents

切断加工方法及びその装置

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JP2000107934A
JP2000107934A JP10282922A JP28292298A JP2000107934A JP 2000107934 A JP2000107934 A JP 2000107934A JP 10282922 A JP10282922 A JP 10282922A JP 28292298 A JP28292298 A JP 28292298A JP 2000107934 A JP2000107934 A JP 2000107934A
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cutting
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width positioning
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Minoru Aoyanagi
實 青柳
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Amada Co Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 切断加工完了後に、ワークの前方端が鋸刃に
接触することなくテーブルを原位置へ後退移動する。 【解決手段】 鋸刃BSに対して左右方向に往復移動す
るテーブル23上にワークWを載置する。このワークW
を切断幅位置決め装置41に備えたクランプ装置39で
クランプし、クランプ装置39がテーブル23上で鋸刃
BSの切断ラインCLに対してほぼ直交方向に前進して
ワークWの切断位置を鋸刃BSの切断ラインCLへ位置
決めする。テーブル23が鋸刃BSの方向へ前進移動し
てワークWを切断加工した後、クランプ装置39が前進
してワークWの前方端で製品を前方へ押し出した後、ク
ランプ装置39が後退してワークWの前方端を切断ライ
ンCLより後方側へ位置せしめる。その後テーブル23
が原位置へ後退移動するときは、ワークWの前方端が鋸
刃BSに接触しないので鋸刃BSの損傷が避けられる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、切断加工方法及び
その装置に関し、特にワークを載置するテーブルが鋸刃
に対して左右方向に往復動してワークを自動的に切断す
る切断加工方法及びその装置に関する。
【0002】
【従来の技術】従来、自動的にワークを切断する切断加
工装置としてはワークを載置するテーブルが鋸刃に対し
て左右方向に往復動自在に設けられている。テーブル上
のワークがクランプ装置によりクランプされ、このクラ
ンプ装置が前進してワークを鋸刃の切断ラインに対して
ほぼ直交方向に所望の切断幅だけ前進せしめた後に、テ
ーブルが鋸刃の方向へ前進移動してワークが切断され
る。次いで、前記テーブルが原位置へ移動された後に、
再びクランプ装置がテーブル上のワークを鋸刃の切断ラ
インより前方へ所望の切断幅だけ移動せしめ、テーブル
が鋸刃の方向へ前進移動してワークが切断される。
【0003】上記の切断工程が繰り返されて順次ワーク
が自動的に切断加工される。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】ところで、従来、例え
ば帯鋸盤を用いて単品を自動的にワークを切断する切断
加工装置では、切断加工完了後にワークの位置がそのま
まの状態でテーブルが原位置へ移動されるので、ワーク
の前方端が鋸刃に接触するために鋸刃が損傷するという
問題点があった。
【0005】本発明は上述の課題を解決するためになさ
れたもので、その目的は、切断加工完了後に、ワークの
前方端が鋸刃に接触することなくテーブルを原位置へ移
動し得る切断加工方法及びその装置を提供することにあ
る。
【0006】
【課題を解決するための手段】上記目的を達成するため
に請求項1によるこの発明の切断加工方法は、ワークを
切断する鋸刃に対して左右方向に往復移動するテーブル
上にワークを載置し、このワークを前記テーブル上で前
後方向に移動する切断幅位置決め装置に備えたクランプ
装置でクランプし、この切断幅位置決め装置を前進せし
めて前記ワークの切断位置を鋸刃の切断ラインへ位置決
めし、前記テーブルを鋸刃へ向けて移動して前記位置決
めされたワークを切断加工した後、前記切断幅位置決め
装置を前進せしめてワークの前方端で前記切断加工した
製品を前方へ押し出すと共に前記切断幅位置決め装置を
後退せしめてワークの前方端を前記切断ラインより後方
側へ位置せしめ、その後前記テーブルを原位置へ移動す
ることを特徴とするものである。
【0007】したがって、ワークの切断加工完了後、切
断幅位置決め装置の前進によりワークの前方端が製品を
前方へ押し出し、前記切断幅位置決め装置の後退により
ワークの前方端が切断ラインより後方側へ位置するの
で、ワークの前方端が鋸刃に接触することなくテーブル
が原位置へ移動される。その結果、鋸刃の損傷が避けら
れる。
【0008】請求項2によるこの発明の切断加工装置
は、ワークを切断する鋸刃を備えたベース上に、ワーク
を載置するテーブルを前記鋸刃に対して左右方向に往復
移動自在に設け、前記テーブル上のワークをクランプす
るクランプ装置を、前記テーブル上で前記鋸刃の切断ラ
インに対してほぼ直交方向に進退移動可能に備えた切断
幅位置決め装置に設け、ワークを切断加工完了後、前記
テーブルを原位置へ移動する前に、ワークの前方端で前
記切断完了した製品を前方へ押し出すべく前記切断幅位
置決め装置を前進せしめる指令と前記ワークの前方端を
切断ラインより後方側へ移動すべく切断幅位置決め装置
を後退せしめる指令を与える制御装置を設けてなること
を特徴とするものである。
【0009】したがって、請求項1記載の作用と同様で
あり、ワークの切断加工完了後、切断幅位置決め装置の
前進によりワークの前方端が製品を前方へ押し出し、前
記切断幅位置決め装置の後退によりワークの前方端が切
断ラインより後方側へ位置するので、ワークの前方端が
鋸刃に接触することなくテーブルが原位置へ移動され
る。その結果、鋸刃の損傷が避けられる。
【0010】
【発明の実施の形態】以下に、本発明の切断加工装置の
実施の形態について、切断加工装置としての例えば薄板
自動スライスマシンと称する自動竪型帯鋸盤を例にとっ
て図面を参照して説明する。
【0011】図3ないし図5を参照するに、本実施の形
態に係わる自動竪型帯鋸盤1は、床上に設置された基台
3をベースにしており、この基台3の図4において上方
のほぼ中央には図5に示されているように断面C字状を
なす鋸刃ハウジング5が設けられている。
【0012】鋸刃ハウジング5にはエンドレス状の帯鋸
刃BS(切断工具)と、この帯鋸刃BSを掛回支持する
回転可能な駆動ホイール7、従動ホイール9と、前記駆
動ホイール7を回転駆動させるホイール用駆動モータ
(図示省略)が備えられている。
【0013】より詳しくは、鋸刃ハウジング5は駆動ホ
イール7及びホイール用駆動モータを収納する下部フレ
ーム11と、この下部フレーム11の上面の片側に立設
する支柱フレーム13と、この支柱フレーム13の上部
に一体的に固定され従動ホイール9を収納する上部フレ
ーム15とから成り、各フレーム11、13、15によ
り図5において右方向が開口されたふところ部17を備
えた断面C字状をなしている。
【0014】エンドレス状の帯鋸刃BSはその一側がふ
ところ部17の開口側を上部フレーム15から下部フレ
ーム11へ上から下に通過走行しており、帯鋸刃BSの
他側が支柱フレーム13内を下から上へ走行するよう設
けられている。
【0015】なお、支柱フレーム13の側方には自動竪
型帯鋸盤1の動作を操作するための各種ボタンを有する
操作パネル19を備えた操作ボックス21が設けられて
いる。
【0016】また、ワークWを載置するテーブル23
が、前述した下部フレーム11の上方に位置しており、
基台3の上面を図4において左右方向(X軸方向)に移
動自在に設けられている。
【0017】より詳しくは、テーブル23は帯鋸刃BS
の切断ラインCLより手前側(図4において上側)に前
テーブル25と、帯鋸刃BSの切断ラインCLより奥側
(図4において下側)に後テーブル27が設けられてお
り、帯鋸刃BSが前テーブル25と後テーブル27の間
の溝部29を前述したようにエンドレスに通過走行する
ように構成され、前テーブル25と後テーブル27の図
4において左右の両端は連結部材31で一体的に連結さ
れている。なお、前テーブル25と後テーブル27は基
台3の上面にX軸方向へ延伸されたリニアガイド33上
を一体的に左右方向(X軸方向)へ往復動走行可能に構
成されている。
【0018】なお、後テーブル27及び前テーブル25
には図7及び図8に示されているように前後方向(Y軸
方向)へ延伸された複数のローラ支持台35が設けら
れ、各ローラ支持台35にはワークWを載置し且つ円滑
に移動可能にするためのローラ37が多数設けられてい
る。
【0019】上記の後テーブル27上にはワークWをク
ランプするクランプ装置39を備えた切断幅位置決め装
置41が設けられている。クランプ装置39は図5に示
されているようにワークWの切断幅を位置決めするため
に帯鋸刃BSの切断ラインCLの方向に向かって前進及
び後退するように構成されている。
【0020】切断幅位置決め装置41についてより詳し
くは、後テーブル27上には図7及び図8に示されてい
るように2つのリニアガイド43と2つのボールネジ4
5がY軸方向に延伸して設けられており、各ボールネジ
45の両端側は軸受部47を介して軸承されている。
【0021】位置決め装置本体49は、本実施の形態で
は図9に示されているように2つの支柱部51とこの支
柱部51を一体的に連結する連結部53とから成り、2
つ支柱部51の下部には上記のボールネジ45に螺合す
るナット部材55が設けられ、このナット部材55の下
面に上記のリニアガイド43に沿って移動自在に案内さ
れるガイド体57が設けられている。なお、図9の右側
は軸受部47を視た断面が図示され、左側はナット部材
55を視た断面が図示されている。
【0022】クランプ装置39の走行駆動手段としての
例えばサーボモータ59並びに2つのギヤボックス61
が図7に示されているように後テーブル27に固定され
た支持ブラケット(図示省略)の上に設けられており、
サーボモータ59の駆動軸及び一方のギヤボックス61
の駆動軸にはホイール63,65が設けられており、サ
ーボモータ59の回転力が伝達されるように各ホイール
63,65にタイミングベルト67が巻回されている。
2つのギヤボックス61は一方のギヤボックス61の回
転力が他方のギヤボックス61に伝達されるように回転
シャフト69やユニバーサルジョイント71にて連結さ
れており、2つのギヤボックス61の各出力軸にはホイ
ール73が設けられている。
【0023】上記の2つのボールネジ45の図7におい
て下方端にはホイール75が設けられており、このホイ
ール75には図6及び図7に示されているように上記の
2つのギヤボックス61の各出力軸のホイール73にタ
イミングベルト77が巻回され、2つのギヤボックス6
1の回転力が2つのボールネジ45を同期して回転駆動
することになる。
【0024】したがって、2つのボールネジ45が同期
して回転駆動されると、位置決め装置本体49がリニア
ガイド43に沿ってY軸方向に移動される。
【0025】また、位置決め装置本体49の支柱部51
には、図9に示されているようにクランプ装置39が設
けられている。クランプ装置39としては支柱部51の
上部にクランプシリンダ79が設けられ、このクランプ
シリンダ79のピストンロッド81の下端に設けられた
上クランプジョー83が図10の左側に断面で示されて
いるように支柱部51の側面のリニアガイド85に沿っ
て昇降可能に設けられ、上クランプジョー83と共にワ
ークWを把持するための下クランプジョー87が支柱部
51の下部に固定されている。なお、下クランプジョー
87の把持面は図9に示されているようにほぼパスライ
ンPLに位置している。
【0026】また、位置決め装置本体49の連結部53
には、図9及び図10に示されているようにワークWの
基準位置が突き当てられるための基準面SPを備えた突
当て部材89と、ワークWをクランプするための補助ク
ランプ装置91が設けられている。なお、本実施の形態
では位置決め装置本体49の支柱部51の図10におい
て上方側の側面はワークWの突当て基準面SPとなって
いる。
【0027】したがって、例えば大きいワークWの場合
は図10の2点鎖線のように全ての基準面SPに突き当
てられるが、小さいワークWの場合は図10の点線のよ
うに位置決め装置本体49の右側の支柱部51の基準面
SPと図10において右側の突当て部材89の基準面S
Pに突き当てられ、このワークWは、図10において右
側のクランプ装置39と補助クランプ装置91とにより
クランプされる。
【0028】また、上記のサーボモータ59は図11に
示されているように制御装置93に電気的に接続されて
おり、クランプシリンダ79は作動が例えば制御装置9
3に電気的に接続される電磁弁等によりコントロールさ
れるように構成されている。
【0029】また、上記の切断幅位置決め装置41には
基準面SPと帯鋸刃BSの切断ラインCLとの位置関係
を常時検出するためのクランプ位置検出装置95が設け
られている。このクランプ位置検出装置95としては特
に限定されないが、例えば図7に示されているようにラ
ック97がリニアガイド43に並行してY軸方向に延伸
して設けられており、また、位置決め装置本体49の図
9において左側の支柱部51の下面には上記のラック9
7に噛合するピニオン99を備えたクランプ位置検出装
置95としてのロータリエンコーダ101が設けられて
いる。このロータリエンコーダ101は制御装置93に
電気的に接続されている。
【0030】また、後テーブル27の図5において左側
には図3に示されているような門型形状のワーク板押え
装置103が帯鋸刃BSの切断ラインCLの近くに位置
して設けられている。なお、図4及び図7ではワーク板
押え装置103が省略されている。
【0031】より詳しくは、ワーク板押え装置103は
図6に示されているように門型形状をなす板押え装置本
体105の横架部107に本実施の形態では例えば合計
5本の板押えシリンダ109が取り付けられており、各
板押えシリンダ109のピストンロッド111が図8に
示されているように板押え装置本体105の横架部10
7を通過し、ピストンロッド111の下端の上板押え部
113がワークWの上面を押圧するように下方へ向けて
伸縮自在に設けられている。なお、各上板押え部113
は切断ラインCLの近くへ移動してきた切断幅位置決め
装置41が干渉しない位置まで上昇するように設けられ
ている。
【0032】また、各上板押え部113の下方に対向す
る位置には下板押え部115がテーブル23上に、本実
施の形態では図6に示されているようにローラ支持台3
5の上部に設けられている。なお、上記の各板押えシリ
ンダ109は作動が例えば制御装置93に電気的に接続
される電磁弁等によりコントロールされるように構成さ
れている。
【0033】なお、板押え装置本体105の横架部10
7の図6において右端側には切断加工開始時にワークW
にかかる負荷を押さえるために2つの板押えシリンダ1
09が狭い間隔で設けられているまた、後テーブル27
の図3及び図4において左側に隣接する位置には、ワー
クWをテーブル23上に搬入するためのワーク搬入装置
としての例えばローラコンベア117が図4において上
下方向に移動自在に設けられている。なお、このローラ
コンベア117にはワークWを後テーブル27上へ押し
ていくための図示せざるプッシャが設けられている。
【0034】また、図4において上方側には前テーブル
25に隣接する位置に製品を搬出するためのワーク搬出
架台119が設けられている。本実施の形態では傾斜式
のワーク搬出架台119である。なお、このワーク搬出
架台119は図4の2点鎖線に示される位置に設けても
構わない。
【0035】制御装置93としては、図11に示されて
いるように、例えば中央処理装置としてのCPU121
に、切断加工すべきワークWの加工条件として例えば切
断幅、切断予定数等のデータを入力するための入力装置
123と表示装置125が接続されている。
【0036】さらに、上記のCPU121には入力され
た上記のデータやクランプ位置検出装置95により検出
されたクランプ装置39の位置から帯鋸刃BSの切断ラ
インCLと基準面SPとの位置関係を計算する演算式等
のプログラムを記憶するメモリ127と、このメモリ1
27内のプログラムによりワークWの切断位置を計算す
る演算装置129が接続されており、演算装置129で
算出されるワークWの切断位置に位置決めすべく位置決
め装置本体49を移動するようにサーボモータ59に指
令がCPU121から与えられるよう構成されている。
【0037】さらに、制御装置93には、ワークWを切
断加工完了後、テーブル23を原位置へ後退移動する前
に、切断完了した製品GをワークWの前方端で前方へ押
し出すべく切断幅位置決め装置41を前進せしめる指令
と、クランプ装置39にクランプされているワークWの
前方端を切断ラインCLより後方側へ移動すべく切断幅
位置決め装置41を後退せしめる指令を与えるようにプ
ログラミングされている。
【0038】上記構成により、ワーク搬入装置で搬送さ
れたワークWはプッシャにより後テーブル27に押し出
されて後テーブル27に載置される。サーボモータ59
の回転によりボールネジ45が回転駆動されて位置決め
装置本体49が前進し、基準面SPがワークWの端面に
当接する。このときクランプ装置39のクランプシリン
ダ79が作動して、ワークWが上クランプジョー83と
下クランプジョー87によりクランプされる。
【0039】作業者はスイッチ操作により各製品の加工
ステーション毎に切断幅、切断予定数を入力する。この
入力されたデータは制御装置93のメモリ127内に記
憶される。この後、最初の1カットのみは作業者がスイ
ッチ操作をして手動で切断幅位置決め装置41を移動せ
しめてワークWを切断加工開始位置に位置決めし、換言
すれば、トリミング位置が手動で設定される。この時の
トリミング位置を基準とするために作業者が操作パネル
19の「相対値」のボタンを押すことにより、上記のト
リミング位置が前述したクランプ位置検出装置95によ
る検出データに基づいてワークの切断位置が演算されて
制御装置93内に「相対値」として記憶される。
【0040】この後に、起動ボタンが押されて自動切断
が開始され、上記のセットされた各製品の加工ステーシ
ョン毎の切断幅で設定数切断される。
【0041】例えば、図2(A)において手動でトリミ
ングされた後に、起動ボタンが押されると、ワーク板押
え装置103の板押えシリンダ109が作動して上板押
え部113が下板押え部115にワークWを押圧し板押
えが行われる。たとえクランプ装置39のクランプ位置
が切断ラインCLより離れていてもワークWが切断ライ
ンCLの近くで板押えされるので、切断時ワークWの振
動が防止される。
【0042】このようにワークWが位置決めされ板押え
された状態で、テーブル23が図1(A)に示されてい
るように右方向へ前進移動するので、設定された切断幅
で図1(B)の斜線部に示された製品Gに切断される。
【0043】上記のように切断加工が完了すると、制御
装置93からワーク板押え装置103の板押えシリンダ
109と切断幅位置決め装置41へ指令が与えられ、先
ず板押えシリンダ109が作動して上板押え部113が
上昇してワークWの板押えが解放された後に、切断幅位
置決め装置41が前進しワークWの前方端で製品Gが図
1(C)において上方のワーク搬出方向へ少し押し出さ
れる。
【0044】次いで、切断幅位置決め装置41が図1
(D)に示されているように後退し、ワークWの前方端
が帯鋸刃BSの切断ラインCLより後方側へ位置するよ
うにして停止する。
【0045】したがって、切断ラインCLを境に製品G
とワークWの前方端面との間に間隔が生じることにな
る。この状態でテーブル23が図1(D)において左方
向へ後退移動するので、上記の製品G及びワークWの前
方端面が帯鋸刃BSに接触することなく原位置に復帰さ
れる。したがって、従来のようにワークWの前方端で帯
鋸刃BSを損傷するという事態を避けることができる。
【0046】次の製品の切断加工からは、上記の「相対
値」が基準となって制御装置93の演算装置129で各
加工ステーション毎にワークWの切断位置が計算され、
ワークWが順次各切断位置に位置決めされるべくサーボ
モータ59に指令が与えられて図2(B)の2点鎖線で
示される切断幅で順次、自動的に切断加工が行われる。
【0047】より詳しくは、切断幅位置決め装置41が
上記の「相対値」を基準として予め設定された設定値の
寸法分だけワークWを前進せしめ、切断幅の位置決めが
行われる。ワーク板押え装置103の板押えシリンダ1
09が作動して上板押え部113が下降しワークWの板
押えが行われる。
【0048】次いで前述した最初のトリミングしたとき
の切断工程と同様に、テーブル23が前進して切断加
工、板押えの解放、製品Gをワーク搬出方向へ押し出す
と共にワークWを切断ラインCLより後退させる工程が
繰り返し行われる。
【0049】ワークWの最終切断加工時には、図2
(C)に示されているようにワーク板押え装置103の
板押えシリンダ109は上昇したままの状態でワークW
の板押えが行われずにクランプ装置39のクランプのみ
で切断加工が行われる。これにより、クランプ装置39
のクランプ位置と帯鋸刃BSの切断ラインCLが近くな
るので切断加工時のワークWの振動が少なくなると共
に、クランプ装置39とワーク板押え装置103とが干
渉しないのでクランプ装置39のクランプ位置の近くで
の切断加工が可能となり残材長を短くできる。
【0050】なお、各製品の加工ステーション毎に切断
加工が行なわれて得た製品は、板押えが解放されて前テ
ーブル25からワーク搬出架台119へ搬出される。
【0051】以上のように、毎回の切断加工完了後、テ
ーブル23が原位置へ後退移動される前に、切断幅位置
決め装置41が前進して製品Gを前方へ押し出すと共に
切断幅位置決め装置41が後退してワークWを切断ライ
ンCLより後方側の位置へ後退させ、製品GとワークW
のいずれも切断ラインCLから互いに離反する動作が行
われるので、製品Gが前テーブル25上に載せられたま
まテーブル23が原位置へ後退移動されるとしてもワー
クWだけでなく製品Gによっても帯鋸刃BSが損傷され
る事態はなくなる。
【0052】なお、この発明は前述した実施の形態に限
定されることなく、適宜な変更を行うことによりその他
の態様で実施し得るものである。本実施の形態では切断
加工装置として自動竪型帯鋸盤を例にとって説明したが
他の帯鋸盤や丸鋸盤等の切断加工装置およびその他の切
断加工装置であっても構わない。
【0053】
【発明の効果】以上のごとき発明の実施の形態の説明か
ら理解されるように、請求項1の発明によれば、ワーク
の切断加工完了後、切断幅位置決め装置の前進によりワ
ークの前方端で製品を前方へ押し出し、前記切断幅位置
決め装置の後退によりワークの前方端を切断ラインより
後方側へ位置せしめるので、製品とワークのいずれも鋸
刃の切断ラインに対して離れた位置でテーブルを原位置
へ後退移動できる。その結果として、ワークが鋸刃に接
触しないので鋸刃の損傷を避けることができる。
【0054】請求項2の発明によれば、請求項1記載の
効果と同様であり、ワークの切断加工完了後、切断幅位
置決め装置の前進によりワークの前方端で製品を前方へ
押し出し、前記切断幅位置決め装置の後退によりワーク
の前方端を切断ラインより後方側へ位置せしめるので、
製品とワークのいずれも鋸刃の切断ラインに対して離れ
た位置でテーブルを原位置へ後退移動できる。その結果
として、ワークが鋸刃に接触しないので鋸刃の損傷を避
けることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の実施の形態を示すもので、鋸刃に対す
るテーブルの移動状態とワークの切断加工状態、及びワ
ークと製品の移動状態の概略説明図である。
【図2】本発明の実施の形態を示すもので、自動切断時
における切断加工工程の状態説明図である。
【図3】本発明の実施の形態で用いられる自動竪型帯鋸
盤の全体を示す正面図である。
【図4】本発明の実施の形態で用いられる自動竪型帯鋸
盤の全体を示す平面図である。
【図5】図3の左側面図である。
【図6】図3のテーブル上の切断幅位置決め装置とワー
ク板押さえ装置の詳細を示す正面図である。
【図7】図4のテーブル上の切断幅位置決め装置の詳細
を示す平面図である。
【図8】図5のテーブル上の切断幅位置決め装置とワー
ク板押さえ装置の詳細を示す左側面図である。
【図9】図6のテーブル上の切断幅位置決め装置のより
詳細を示す正面図である。
【図10】図7のテーブル上の切断幅位置決め装置のよ
り詳細を示す平面図である。
【図11】本発明の実施の形態で用いられる制御装置の
ブロック図である。
【符号の説明】
1 自動竪型帯鋸盤 19 操作パネル(入力装置) 23 テーブル 39 クランプ装置 41 切断幅位置決め装置 45 ボールネジ 49 位置決め装置本体 55 ナット部材 59 サーボモータ 79 クランプシリンダ 83 上クランプジョー 87 下クランプジョー 89 突当て部材 93 制御装置 95 クランプ位置検出装置 101 ロータリエンコーダ(クランプ位置検出装置) 103 ワーク板押え装置 105 板押え装置本体 107 横架部 109 板押えシリンダ 113 上板押え部 115 下板押え部 127 メモリ 129 演算装置 BS 帯鋸刃(鋸刃) CL 切断ライン SP 基準面

Claims (2)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 ワークを切断する鋸刃に対して左右方向
    に往復移動するテーブル上にワークを載置し、このワー
    クを前記テーブル上で前後方向に移動する切断幅位置決
    め装置に備えたクランプ装置でクランプし、この切断幅
    位置決め装置を前進せしめて前記ワークの切断位置を鋸
    刃の切断ラインへ位置決めし、前記テーブルを鋸刃へ向
    けて移動して前記位置決めされたワークを切断加工した
    後、前記切断幅位置決め装置を前進せしめてワークの前
    方端で前記切断加工した製品を前方へ押し出すと共に前
    記切断幅位置決め装置を後退せしめてワークの前方端を
    前記切断ラインより後方側へ位置せしめ、その後前記テ
    ーブルを原位置へ移動することを特徴とする切断加工方
    法。
  2. 【請求項2】 ワークを切断する鋸刃を備えたベース上
    に、ワークを載置するテーブルを前記鋸刃に対して左右
    方向に往復移動自在に設け、前記テーブル上のワークを
    クランプするクランプ装置を、前記テーブル上で前記鋸
    刃の切断ラインに対してほぼ直交方向に進退移動可能に
    備えた切断幅位置決め装置に設け、ワークを切断加工完
    了後、前記テーブルを原位置へ移動する前に、ワークの
    前方端で前記切断完了した製品を前方へ押し出すべく前
    記切断幅位置決め装置を前進せしめる指令と前記ワーク
    の前方端を切断ラインより後方側へ移動すべく切断幅位
    置決め装置を後退せしめる指令を与える制御装置を設け
    てなることを特徴とする切断加工装置。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2011079091A (ja) * 2009-10-07 2011-04-21 Amada Co Ltd 竪型帯鋸盤及び当該竪型帯鋸盤によるワークの切断方法

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