JP2000103548A - 物品の搬送装置、搬送方法、長尺状物の処理装置、処理方法及び光起電力素子の製造方法 - Google Patents

物品の搬送装置、搬送方法、長尺状物の処理装置、処理方法及び光起電力素子の製造方法

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JP2000103548A
JP2000103548A JP10277883A JP27788398A JP2000103548A JP 2000103548 A JP2000103548 A JP 2000103548A JP 10277883 A JP10277883 A JP 10277883A JP 27788398 A JP27788398 A JP 27788398A JP 2000103548 A JP2000103548 A JP 2000103548A
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JP
Japan
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shaft member
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shaft
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JP10277883A
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English (en)
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Tomomasa Nakano
智政 中野
Toshio Tsuda
俊男 津田
Hitoshi Katsuyama
均 勝山
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Original Assignee
Canon Inc
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Publication date
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    • Y02TECHNOLOGIES OR APPLICATIONS FOR MITIGATION OR ADAPTATION AGAINST CLIMATE CHANGE
    • Y02EREDUCTION OF GREENHOUSE GAS [GHG] EMISSIONS, RELATED TO ENERGY GENERATION, TRANSMISSION OR DISTRIBUTION
    • Y02E10/00Energy generation through renewable energy sources
    • Y02E10/50Photovoltaic [PV] energy

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Abstract

(57)【要約】 【課題】 物品の搬送の際や待機時の制約を少なくし、
かつ、重量の重い物品を容易に搬送できるようにする。 【解決手段】 複数の車輪12が取り付けられた車輪支
持枠11の上には本体2が固定される。本体2には、水
平方向に延びる軸3が上下に移動可能に設けられてお
り、本体2の内部に、この軸3を上下動させるための駆
動手段が収容されている。軸3は、台車1の移動によ
り、電線ドラムやロール材のような物品の貫通穴に挿入
され、その後、軸3を上昇させることで物品を支持す
る。この状態で台車1を所定の位置まで移動させること
で物品が搬送される。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、ハーネスに使用さ
れる電線や、ロール・ツー・ロール法で製造される素子
の基板として用いられる長尺状のウェブなど、円筒状の
ボビンに巻き付けられた物品の搬送装置及び搬送方法に
関する。また、本発明は、ボビンに巻き付けられた長尺
状の基板を連続的に繰り出してこの基板に所定の処理を
行う処理装置及び処理方法に関する。
【0002】
【従来の技術】ハーネスに使用される電線や長尺状のウ
ェブなどは、円筒状のボビンに巻き付けられ、その状態
で取り扱われる。従来、この種の円筒状のボビンに巻き
付けられた物品を搬送するのには種々の方法が用いられ
ている。
【0003】例えば、エレベータやエスカレータのハー
ネスに使用される工業用のビニルケーブル等の電線は、
図18に示すように、電線ドラム120の形態で搬送さ
れる。電線ドラム120は、木材もしくは金属で作られ
中心に貫通穴121aが設けられるとともに両端にフラ
ンジを有する枠121で構成され、この枠121に電線
122が巻き付けられる。通常、工業用のビニルケーブ
ル等の電線122は、外径が5〜20mmあり、電線1
22が巻き付けられた電線ドラム120は、重量が全体
で200kg以上になる場合が多い。そのため、電線ド
ラム120の搬送は、人手により電線ドラム120を転
がして行っていた。また、移動距離が長い場合には、図
19に示すような電動のフォークリフト200を用いる
こともある。フォークリフト200は2本の保持腕20
1を有し、この保持腕201を電線ドラム120の下部
の空間に侵入させ、保持腕201を上昇させることで、
電線ドラム120を保持して搬送することができる。
【0004】搬送された電線ドラム120は、電線12
2を必要に応じて繰り出して使用することができるよう
にするために電線繰り出し機に装着される。電線繰り出
し機としては、主に2つのタイプがある。
【0005】1つ目は、図20に示すように、軸芯21
3を電線ドラム120の貫通穴121aに通して支持す
るタイプである。このタイプの電線繰り出し機210
は、ベース板211に立設された2本の柱212にそれ
ぞれ上下方向に移動可能に設けられた支持部212aを
有し、軸芯213はこれら支持部212aに着脱可能に
支持される。軸芯213を電線ドラム120の貫通穴1
21aに貫通させ、その両端部を支持部212aに支持
させた後、支持部212aを上昇させることで、電線ド
ラム120は回転自在に支持される。
【0006】2つ目は、図21に示すように、電線ドラ
ム120の枠のフランジ部を支持するタイプである。こ
のタイプの電線繰り出し機220は、互いに平行に設け
られた2本の支持ローラ221を有し、この支持ローラ
221上に電線ドラム120が載せられる。支持ローラ
221は回転自在に支持されており、これにより電線ド
ラム120も回転自在に支持される。
【0007】電線ドラム120は、このような電線ドラ
ム繰り出し機210,220に装着され、電線122の
先端を引き出すことにより電線ドラム120全体が回転
し、電線122が引き出される。電線ドラム120から
繰り出された電線122は、所定の長さに測定され、切
断される。
【0008】ここで、図22を参照して、電線122の
長さの測定及び切断について説明する。図22におい
て、図22において、電線繰り出し機210(220)
に装着された電線ドラム120は、電線122の先端を
電線測長切断機231に通して電線巻き取り機232に
セットされる。セットされた電線122は、不図示の駆
動手段により電線ドラム120から繰り出され、電線測
長切断機231により所定の長さに測長された時点で切
断される。切断された電線122は、不図示の駆動手段
により電線巻き取り機232に巻き取られる。電線巻取
り機232は、必要な本数だけ電線122が巻き取られ
たところで交換される。通常は、電線122が4〜5本
巻かれたものが1セットとされる。巻き取られた電線1
22は、エレベータ等の作業現場等で、電線巻き取り機
232から引き出されて使用される。
【0009】一方、長尺状のウェブである基板を連続的
に送り出しながらその表面に堆積膜を形成するロール・
ツー・ロール法においては、図23に示すように、ウェ
ブ132は、貫通穴131aを有する円筒型のボビン1
31に巻き付けられたロール材130の形態で堆積膜形
成装置等の処理装置に供給される。
【0010】このようなロール材130では、ウェブ1
32に巻き癖がつかないように巻き径が大きくとられ、
そのためボビン131の外径は700mm以上となって
いる。そのため、ロール材130の重量も500kg以
上と、非常に重いものとなっている。
【0011】従来、このロール材130を搬送するに
は、床上に置かれているロール材130を図24に示す
ようにチェーンブロック300等で吊り下げ、図25に
示すような台車310に装着した後、この台車310で
ロール材130を所定の処理装置の近傍に搬送してい
た。そして、処理装置にセットするためには、再びチェ
ーンブロック300等でロール材130を吊り下げてセ
ットしていた。
【0012】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、上述し
たような、ボビンに巻かれた物品の搬送及びその使用に
関しては以下に示すような問題点があった。
【0013】まず、搬送する際の問題点について述べ
る。まず、この種の物品の搬送手段としてフォークリフ
トを用いた場合、フォークリフトは物品の下部を支持す
るため安定感がなく、特に、フォークリフトを急停止、
急発進させると物品が落下するおそれがあった。また、
一般のフォークリフトは、その移動範囲、移動経路及び
待機位置等に大きな制約を受ける場合が多い。また、高
価であるため専用機として使用することは困難である。
【0014】一方、台車で搬送する場合、台車に装着す
るにはチェーンブロックで釣り上げる必要があるので、
作業する場所が限られてしまう。また、台車に装着した
後、再び、次の装置に装着し直さなければならず、多く
の手間と時間を要する。特に、ロール・ツー・ロール法
によりウェブに所定の処理を行って製品を生産するに際
し、ボビンに巻かれたウェブを取り扱う場合には、この
ようにウェブの搬送や装置への装着に多くの手間と時間
がかかると、製品の生産性が大きく低下してしまうこと
になる。
【0015】次に、物品をボビンから繰り出す際の問題
点について述べる。図20に示したような繰り出し機の
場合、軸芯をドラムの中心穴に貫通させ、支持部に支持
させるといった工程は、軸芯を支持する2本の柱が邪魔
となりフォークリフトを使用することはできないため、
人手によらなければならない。従って、このような繰り
出し機に重量の重い電線ドラムを装着するには多くの手
間と時間が必要であった。図21に示したような繰り出
し機の場合には、フォークリフトを使用して直接装着す
ることは可能である。しかし、このタイプの繰り出し機
は、ドラムを載置しているだけなので、ドラムの重量が
重い場合には安定して繰り出すことができるが、ある程
度電線が繰り出され重量が軽くなると、ドラムが非常に
不安定になってしまう。そのため、繰り出し機からドラ
ムが落下する事故が頻繁に起こってしまう。
【0016】本発明の第1の目的は、物品を装着する場
所等の制約が少なく、かつ、重量の重い物品を容易に搬
送することができる物品搬送装置及び方法を提供するこ
とである。
【0017】本発明の第2の目的は、搬送後の物品の取
り扱いを簡単なものとする物品搬送装置及び方法を提供
することである。
【0018】本発明の第3の目的は、ボビンに巻かれた
長尺状のウェブに所定の処理を行う場合において、ウェ
ブの搬送を容易に行いかつ搬送後のウェブの処理を容易
にすることによって、製品を効率的に生産することがで
きる処理装置及び処理方法等を提供することである。
【0019】
【課題を解決するための手段】上記目的を達成するため
本発明の搬送装置は、中心に貫通穴を有する物品を搬送
する搬送装置であって、車輪によって移動可能な本体
と、該本体に設けられ前記本体の移動により前記物品の
貫通穴に挿入されることで前記物品を支持する支持手段
とを有することを特徴とする。
【0020】上記のとおり構成された本発明の搬送装置
では、支持手段を物品の貫通穴に挿入して物品を支持し
た状態で本体を移動させることによって物品を所定の位
置に搬送する。このように、搬送装置は極めて簡単に構
成されているので、移動の際や待機時の制約も少ないも
のとなる。また、物品の支持は、物品の貫通穴に支持手
段を挿入することによってなされるので、安定した支持
が可能となる。
【0021】特に、支持手段を、一端部が支持されて水
平方向に延びた軸部材とした場合、物品の抜けを防止す
る抜け止めピンを軸部材の他端部に設けたり、物品の貫
通穴の内壁面を押圧することで物品を保持する保持機構
を軸部材に設けることで、物品の搬送中に物品が落下す
るのが防止される。また、軸部材を本体に対して着脱可
能に設けたり、軸部材を回転自在に支持することで、物
品が円筒部材に長尺状物を巻き付けたものである場合、
この長尺状物の送り出し機や巻き取り機として搬送装置
を利用することも可能である。この際は、外部駆動源か
ら軸部材に回転駆動力を与えるための駆動伝達手段を軸
部材に設けることが好ましい。さらに、上記支持手段を
本体に対して上下方向に移動可能に設け、この支持手段
を上下動させる軸駆動手段を有する構成とすれば、物品
の支持が容易に行える。
【0022】また、本発明の搬送装置は、穴を有する物
品を搬送する搬送装置であって、本体と、一端のみが前
記本体に支持される軸部材と、前記物品の前記穴に前記
軸部材を挿入して係合して前記物品を支持する手段とを
有することを特徴とするものでもある。この発明におい
ては、本体に支持される軸部材は、回転可能であっても
よいし、本体から脱着可能であってもよいし、軸部材を
上下に移動させる軸駆動手段を有するものであってもよ
い。また、床面を自在に移動する移動手段を有していて
もよい。
【0023】本発明の搬送方法は、中心に貫通穴を有す
る物品の搬送方法であって、車輪によって移動可能な本
体と、該本体に設けられ前記本体の移動により前記物品
の貫通穴に挿入されることで前記物品を支持する支持手
段とを有する搬送装置を用い、前記本体を前記物品に向
けて移動させ前記支持手段を前記貫通穴に挿入して前記
物品を支持し、前記車輪により前記本体を所定の位置ま
で移動させることを特徴とする。
【0024】このように本発明の搬送方法では上記本発
明の搬送装置を用いているので、重量の重い物品でも容
易に搬送することが可能である。
【0025】また、本発明の搬送方法は、穴を有する物
品を搬送する搬送方法であって、本体と、一端のみが前
記本体に支持される軸部材と、前記物品の前記穴に前記
軸部材を挿入して係合して前記物品を支持する手段とを
有する搬送装置を用い、前記軸部材に係合された前記物
品を搬送することを特徴とするものでもある。この発明
においても、本体に支持される軸部材は、回転可能であ
ってもよいし、本体から脱着可能であってもよいし、軸
部材を上下に移動させる軸駆動手段を有するものであっ
てもよい。また、床面を自在に移動する移動手段を有し
ていてもよい。
【0026】本発明の処理装置は、円筒部材に巻き付け
られた長尺状物を送り出す送り出し手段と、該送り出し
手段から送り出された前記長尺状物の表面に所定の処理
を行う処理手段と、該処理手段により処理された前記長
尺状物を前記円筒部材とは別の円筒部材に巻き取る巻き
取り手段とを有する処理装置において、前記送り出し手
段及び前記巻き取り手段の少なくとも一方は、車輪によ
って移動可能な本体と、該本体に設けられ前記本体の移
動により前記円筒部材に挿入されることで前記円筒部材
を支持する軸部材とを有する搬送装置を備えていること
を特徴とする。
【0027】また本発明の処理方法は、円筒部材に巻き
付けられた長尺状物を送り出しながら、該長尺状物の表
面に所定の処理を施し、前記所定の処理が施された前記
長尺状物を前記円筒部材とは別の円筒部材に巻き取って
いく処理方法において、前記長尺状物を送り出す位置及
び巻き取る位置の少なくとも一方に、車輪によって移動
可能な本体と、該本体に設けられ前記本体の移動により
前記円筒部材に挿入されることで前記円筒部材を支持す
る軸部材とを有する搬送装置を設置し、前記長尺状物の
送り出し及び巻き取りの少なくとも一方を前記搬送装置
によって行うことを特徴とする。
【0028】上記の処理装置及び処理方法では、長尺状
物の送り出しや巻き取りに上記本発明の搬送装置を用い
ているので、長尺状物の送り出しや巻き取りのために専
用の装置を設置する必要がなくなり装置全体の構成が簡
略化される。しかも、搬送してきた長尺状物を送り出し
装置に移し替えたり、処理が終了した長尺状物を次の工
程へ搬送するために再び搬送装置へ移し替えるといった
手間が省かれる。
【0029】また、本発明の処理装置は、円筒部材に巻
き付けられた帯状部材を送り出す送り出し手段と、該送
り出し手段から送り出された前記帯状部材の表面に所定
の処理を行う処理手段と、該処理手段により処理された
前記帯状部材を前記円筒部材とは別の円筒部材に巻き取
る巻き取り手段とを有する処理装置において、本体と、
一端のみが前記本体に支持される軸部材と、前記物品の
前記穴に前記軸部材を挿入して係合して前記物品を支持
する手段とを有する搬送装置の前記軸部材を、前記送り
出し手段あるいは前記巻き取り手段の少なくともいずれ
か一方に有することを特徴とするものでもよく、さら
に、本発明の処理方法も、円筒部材に巻き付けられた帯
状部材を送り出す送り出し工程と、送り出された前記帯
状部材の表面に所定の処理を施す処理工程と、前記所定
の処理が施された前記帯状部材を前記円筒部材とは別の
円筒部材に巻き取る巻き取り工程とを有する処理方法に
おいて、本体と、一端のみが前記本体に支持される軸部
材と、前記物品の前記穴に前記軸部材を挿入して係合し
て前記物品を支持する手段とを有する搬送装置の前記軸
部材を、前記送り出し工程あるいは前記巻き取り工程の
少なくともいずれか一方で使用することを特徴とするも
のでもよい。
【0030】このような、長尺状物あるいは帯状部材を
扱う処理としては、例えば、ウェブの洗浄や、真空雰囲
気中でのウェブの表面への薄膜の形成が挙げられる。そ
の中でも特に、光起電力素子の製造に本発明は好ましく
適用される。
【0031】
【発明の実施の形態】次に、本発明の実施形態について
図面を参照して説明する。
【0032】(第1の実施形態)図1は、本発明の第1
の実施形態である物品搬送装置の斜視図である。図2
は、図1に示した物品搬送装置の側面図(a)、背面図
(b)及び平面図(c)である。なお、図2(a),
(b)は本体の内部を透視した状態で示している。
【0033】本実施形態の物品搬送装置は、図18に示
した電線ドラム120を搬送するための台車1であり、
図1及び図2に示すように、主として、移動手段である
4つの車輪12が取り付けられた車輪支持枠11と、車
輪支持枠11上に固定された本体2と、本体2に上下動
可能に設けられた軸3とを有する。
【0034】本体2は、後述する軸3の駆動機構を内部
に収容するもので、電線ドラム120の重量に耐えられ
るように金属で構成されている。本実施形態では本体2
は板金加工によりカバー状に形成されているが、数本の
骨組み形状のものであってもよい。
【0035】本体2の内部には、図2(a)及び図2
(b)に示すように、鉛直方向に延びる2本のガイド6
が固定され、これらガイド6にテーブル5が上下方向に
移動自在に支持されている。また、本体2の内部には油
圧ジャッキ8が設けられている。油圧ジャッキ8のロッ
ドには金具9が取り付けられ、この金具9はテーブル5
に固定されている。油圧ジャッキ8には、ロッドを上昇
させるためのレバー8aが設けられており、このレバー
8aを上下動させることで、ロッドが上昇し、それに伴
ってテーブル5が上昇する。また、不図示の油圧を抜く
手段により、テーブル5を下降させることができる。
【0036】テーブル5は、2つの軸受7aが設けられ
た支持部7を有し、この支持部7に、水平方向に延びる
軸3が、水平軸回りに回転自在に支持される。軸3は、
電線ドラム120の貫通穴121aを貫通する長さを有
し、この貫通穴121aに挿入されることで電線ドラム
120を支持するものであり、本体2の前面から突出し
て設けられている。上述のようにテーブル5は上下方向
に移動されるものであり、このテーブル5の上下動に伴
って、軸3も上下動する。そのため、本体2の前面に
は、軸3の移動範囲にわたって長穴2aが形成されてい
る。また、軸3は電線ドラムを支持するものであるの
で、軸3及び支持部7は、電線ドラム120の重量に十
分に耐え得る剛性を持った材料で構成される。
【0037】軸3の先端部には、軸3が電線ドラム12
0の貫通穴121aに挿入された際、電線ドラム120
が軸3から抜け落ちないようにするための抜け止めピン
4が設けられている。抜け止めピン4は、軸3と別体で
構成しても良いが、軸3を電線ドラム120の貫通穴1
21aに挿入する作業上の手間を考えると、ばね等によ
り軸3に対して出入り可能に設けられている方が好まし
い。
【0038】車輪支持枠11は、電線ドラム120が立
てて置かれた状態で電線ドラム120の下部両側方に侵
入可能なように水平方向に互いに平行に延びた2つの腕
部を有し、各腕部にそれぞれ2つずつ車輪12が取り付
けられている。また、各腕部には、車輪12を固定させ
るためのロック機構13が設けられている。一方、本体
2の上部には、この台車1を移動させる際に人が持つハ
ンドル10が設けられており、このハンドル10を操作
して台車1を任意の方向に床面200上を自在に移動さ
せることができる。なお、車輪支持枠11の各腕部に
は、後述する電線繰り出し時に台車1を固定するための
ピンが挿入される穴11aが形成されている。
【0039】次に、この台車1による電線ドラム120
の搬送手順について、図3を参照して説明する。
【0040】まず、図3(a)に示すように、予め立て
た状態で置かれている電線ドラム120の貫通穴121
aに向かって、矢印A方向に台車1を人手により移動さ
せる。この際、軸3の高さが、電線ドラム120の貫通
穴121aの高さ、つまり電線ドラム120の半径と等
しい高さに位置するように、油圧ジャッキ8により調節
されている。また、抜け止めピン4が軸3に対して着脱
可能に設けられている場合には、抜け止めピン4は取り
外しておく。
【0041】次いで、図3(b)に示すように、台車1
の軸3を電線ドラム120の貫通穴121aに挿入させ
る。軸3が貫通穴121aに完全に挿入されると、抜け
止めピン4により、電線ドラム120が軸3から抜け落
ちるのが防止される。
【0042】電線ドラム120が台車1に装着された
ら、図3(c)に示すように、レバー8aを上下動させ
て油圧ジャッキ8を駆動し、軸3を上昇させる。これに
伴って、電線ドラム120が上昇する。電線ドラム12
0を上昇させる高さは、後述する電線繰り出し位置や、
搬送経路中に存在する障害物等を考慮して決める。電線
ドラム120を上昇させたら、ハンドル10を操作して
所定の位置まで台車1を移動させる。
【0043】以上説明したように、電線ドラム120は
台車1の軸3を貫通穴121aに挿入させることによっ
て支持されているので、安定した状態で搬送される。し
かも、電線ドラム120の上昇及び下降動作も、台車1
に設けられた油圧ジャッキ8で行うので、多大な労力は
不要である。さらに、軸3には抜け止めピン4が設けら
れているので、台車1を急停止または急発進しても、電
線ドラム120が落下するおそれはない。そして、台車
1の構造についても、基本的には、移動用の車輪12
と、電線ドラム120の貫通穴121aに挿入可能な軸
3とを有すればよいので、簡単かつ小型に構成すること
ができる。軸3を上下動可能に構成した場合であって
も、油圧ジャッキ8のような簡単な機構を付加するだけ
で良いので、台車1が大型化することはない。
【0044】電線ドラム120に巻き付けられた電線1
22は、使用するときには所定の長さに切断される。そ
のために、従来は、搬送された電線ドラム120を電線
繰り出し機に装着し直していたが、本実施形態の台車1
は、上述したように軸3が回転自在に設けられているの
で、この電線繰り出し機を兼ねることもできる。
【0045】すなわち、図22に示した電線繰り出し機
210(220)の設置位置に、本実施形態の台車1が
固定される。図4に、台車1が電線繰り出し位置に固定
された状態の斜視図を示す。図4において、電線繰り出
し位置には、台車1の車輪支持枠11の各腕部が挿入さ
れる2つのカバー15が、床面にボルト等で固定されて
いる。そして、電線ドラム120を搬送してきた台車1
の車輪支持枠11をそのままカバー15に挿入させる。
車輪支持枠11には、穴11a(図1参照)が形成され
ており、カバー15にもこの穴11aと対応する位置に
穴(不図示)が形成されている。これら穴同士を位置合
わせし、ピン16を穴に挿入することで、台車1が固定
される。本来、電線繰り出し位置に台車1を固定する
際、台車1は電線ドラム120を保有しているが、図4
では省略している。
【0046】固定された台車1は、電線ドラム120と
軸で係合し、電線ドラム120を係止しており、また回
転自在に支持しているので、従来の電線繰り出し機と同
様に機能する。このように、本実施形態の台車1は、そ
のまま電線繰り出し機として使用することができる。そ
の結果、電線を繰り出すために従来のように電線繰り出
し機を準備する必要がなく、また、電線ドラム120を
台車1から電線繰り出し機へ移し替える手間も必要なく
なるため、設備コスト及び作業労力を大幅に削減するこ
とができる。
【0047】図5に、図1に示した台車1の変形例を示
す。
【0048】図5において、油圧ジャッキ8によって上
下動されるテーブル5には、電線ドラムの側面に当接さ
れる支持部材18が固定されている。支持部材18に
は、電線ドラムの貫通穴の内壁に挿入可能な溝付フック
18aが軸3に一体的に設けられている。その他の構成
は図1及び図2に示したものと同様である。
【0049】電線ドラムを搬送する手順は、図3に示し
た手順と同様であるが、図5に示した例では、電線ドラ
ムは、溝付フック18aが貫通穴に係合し、電線ドラム
の側面が支持部材18の平面部18bで支持される。こ
のように、溝付フック18aを電線ドラムの貫通穴に係
合させる構成としても、電線ドラムを安定して搬送する
ことができる。
【0050】(第2の実施形態)図6は、本発明の第2
の実施形態である物品搬送装置の斜視図である。図7
は、図6に示した物品搬送装置の側面図(a)及び背面
図(b)である。なお、図2は、本体の内部を透視した
状態で示している。
【0051】本実施形態の搬送装置は、図23に示した
ロール材130を搬送するための台車21であり、第1
の実施形態と同様に、車輪支持枠31と、ロール材13
0の搬送時にロール材130のボビン131の貫通穴1
31aに挿入される軸23と、軸23を上下動させる駆
動機構を内部に収容し車輪支持枠31上に固定された本
体22とを有する。
【0052】図6及び図7に示すように、軸23がテー
ブル25の支持部27に回転自在に設けられている点、
テーブル25が油圧シリンダ28により上下動可能に設
けられている点、車輪支持枠31には4つの車輪32が
取り付けられている点、及び本体22の上部にハンドル
30が設けられている点は、第1の実施形態と同様であ
る。軸23は、物品であるロール材130の穴に挿入さ
れ、ロール材130と係合して支持することができる。
言い換えれば、軸23は、ロール材130を穴において
係止できる。本実施形態の台車21は、軸23の構造が
第1の実施形態と異なっている。
【0053】以下に、軸23の構造について詳細に説明
する。軸23は、本体22の前面から突出した大径部
と、テーブル25の支持部27に支持された小径部とを
有する2段円筒状の部材であり、大径部はロール材13
0のボビン131の内径に合わせて径が設計されてい
る。軸23の内部には、軸23の前端部(図7(a)の
左端部)から後端部(図7(a)の右端部)まで延在す
る移動部材41が、軸23の長手方向には移動可能であ
るが回転は不能に設けられている。軸23の前端の開口
には、中心に穴43aが形成された円板43が固定され
ている。移動部材41は、前端部がこの円板43の穴に
挿入されるとともに、後端部が軸23の小径部の内周面
で支持されている。
【0054】また、軸23の後端側には雄ねじ部が形成
されており、この雄ねじ部に螺合する雌ねじ部が形成さ
れた固定用ハンドル44が、軸23に回転自在に取り付
けられている。これにより、固定用ハンドル44を回転
させると、移動部材41が図7(a)の左右方向に移動
される構成となっている。
【0055】軸23の大径部において、その先端側と根
元側との2箇所にそれぞれ、移動部材41にはフランジ
部41aが一体的に設けられている。フランジ部41a
の外周面は、軸23の先端側から根元側に向かうにつれ
て径が小さくなるテーパ面となっている。一方、軸23
の周壁には、周方向に90度間隔、かつ、軸23の先端
側と根元側との合計8箇所に、長穴23aが形成されて
いる。
【0056】各長穴23aにはそれぞれ、固定部材42
が、フランジ部41aのテーパ面上に支持されて取り付
けられている。固定部材42は、図8に示すように略凸
状の部材であり、その上面42aはボビン131の内周
面とほぼ等しい曲率を有するとともに、下面42bは移
動部材41のフランジ部41aのテーパ面と等しいテー
パ面となっている。また、上面42aの両端には面取り
部42cが形成されている。
【0057】上記構成に基づき、固定用ハンドル44を
回転させて移動部材41を軸23の根元方向に後退させ
ると、固定部材42は移動部材41のフランジ部41a
のテーパ面により押圧され、軸23の長穴23aから軸
23の外部に突出する。固定用ハンドル44を逆方向に
回転させて移動部材41を軸23の先端方向に前進させ
ると、固定部材42はフランジ部41aのテーパ面に沿
って下降し、軸23内に引き込まれる。移動部材41を
前進させたときに固定部材42を確実に軸23内に引き
込ませるために、固定部材42をばね等の付勢手段(不
図示)によりフランジ部41aのテーパ面に付勢させる
ことが望ましい。
【0058】なお、本実施形態では、移動部材41にフ
ランジ部41aを設けた構成としたが、各固定部材42
をテーパ面で支持することができるものであればフラン
ジ部41aに限られるものではなく、例えば、板部材を
移動部材41に放射状に配置した構成としてもよい。
【0059】次に、この台車21によるロール材130
の搬送手順について、図9を参照して説明する。
【0060】まず、図9(a)に示すように、予め立て
た状態で置かれているロール材130のボビン131の
貫通穴131aに向かって、矢印A方向に台車21を人
手により移動させる。この際、軸23の高さが、ロール
材130のボビン131の高さ、つまりロール材130
の半径と等しい高さに位置するように、油圧ジャッキ2
8により調節されている。またこのとき、各固定部材4
2の上面42aが軸23の外周面から出ないように、固
定用ハンドル44により移動部材41の位置を調節して
おく。
【0061】次いで、図9(b)に示すように、台車2
1の軸23をロール材130のボビン131の中に挿入
させる。軸23が完全にボビン131の中に挿入された
ら、固定用ハンドル44により移動部材41を後退さ
せ、各固定部材42をボビン131の内周面に押圧させ
る。これにより、ロール材は軸23に固定される。
【0062】ロール材130が台車21に装着された
ら、図9(c)に示すように、油圧ジャッキ28を駆動
して軸23を上昇させる。これに伴って、ロール材13
0が上昇する。そして、台車21を移動させて、ロール
材130を所定の位置まで搬送する。
【0063】このようにしてロール材130を搬送する
ことで、第1の実施形態と同様に、人がハンドル30を
握り、台車21を人力で動かすことができるので、安全
かつ安定にロール材130を搬送することができる。ま
た、ロール材130の搬送中は、ボビン131が固定部
材42によって軸23に固定されているので、搬送途中
でロール材130が落下することもない。さらに、台車
21についても、第1の実施形態と同様に極めて簡単
で、かつ小型に構成することができる。
【0064】台車21で搬送されたロール材130は、
ウェブに所定の処理を施すために、次工程の処理装置に
セットされる。例えば、光起電力素子いわゆる太陽電池
をロール・ツー・ロール法により連続して形成する場
合、帯状部材であるウェブ132としては導電性の基板
が用いられ、このウェブ132はまず洗浄装置にセット
されて洗浄され、その後、所定の成膜装置にセットされ
て種々の機能性膜が形成される。
【0065】これらの処理装置には、ウェブ132を送
り出す送り出し機と、処理されたウェブ132を巻き取
る巻取り機とが設けられている。本実施形態の台車21
も、軸23が回転自在に設けられているので、これら送
り出し機や巻取り機として用いることができる。
【0066】そのためには、台車21を送り出し機が設
置される所定の位置あるいは巻取り機が設置される所定
の位置に固定し、しかも、ウェブ132を送り出したり
巻き取ったりするための、軸23の回転駆動力を与える
必要がある。
【0067】台車21の固定に関しては、第1の実施形
態と同様にして固定することができる。すなわち、図1
0に示すように、台車21が設置される位置に、台車2
1の車輪支持枠31の各腕部が挿入される2つのカバー
35を、ボルト等で予め固定しておく。そして、台車2
1の車輪支持枠31をそのままカバー35に挿入させ
る。車輪支持枠31には、図6に示すように穴31aが
形成されており、カバー35にもこの穴31aと対応す
る穴(不図示)が形成されている。これら穴同士を位置
合わせし、ピン36を穴に挿入することで、台車21が
固定される。このようにして、2つの台車21を所定の
位置に固定する。
【0068】また、軸23の回転駆動に関しては、図1
1に示すような駆動装置51を用いて台車21の軸23
に駆動力を与えることができる。本来、台車21が固定
される際、台車21はロール材130を保有している
が、図10では省略している。
【0069】駆動装置51は、水平方向に延びて不図示
の駆動源により回転される駆動軸55と、この駆動軸5
5の先端に取り付けられたフランジ52とを有する。フ
ランジ52の前面には、台車21の円板43の中心に形
成された穴43a(図6参照)に嵌合する位置決めピン
53と、円板43に穴43aを中心として90度間隔で
形成された4つの長穴43b(図6参照)に嵌合する駆
動力伝達ピン54とが設けられている。このように、円
板43の中心の穴43aは、台車21の移動部材41の
先端部を支持する他に、駆動装置51の位置決めピン5
3の位置決め用の穴としても機能する。
【0070】台車21を所定の位置に固定する場合、駆
動装置51の位置決めピン53及び駆動力伝達ピン54
をそれぞれ台車21の穴43a及び長穴43bと位置合
わせしながら、車輪支持枠31をカバー35に挿入す
る。そして駆動装置51は軸23をクランプする。
【0071】そして、駆動装置51の駆動軸55を回転
させると、その回転は駆動力伝達ピン54を介して台車
21の軸23に伝達され、軸23が回転する。
【0072】このように、駆動装置51で台車21の軸
23を駆動することで、台車21には駆動源を設ける必
要がなく、長穴43aのような駆動力伝達手段を設ける
のみで、台車21をそのまま送り出し機または巻取り機
として使用することができる。その結果、処理装置には
専用の送り出し機や巻取り機を設置する必要もなく、し
かもロール材を台車21から処理装置あるいは処理装置
から台車21に移し替える手間も必要なくなるので、設
備コスト及び作業労力を大幅に削減することができる。
【0073】なお、駆動力伝達ピン54は、キーのよう
なブロックであってもよいし、その数についても伝達ト
ルクによっては1つであっても複数であってもよい。ま
た、図11には本実施形態の台車21に適合した駆動装
置51を示したが、図1〜図4に示した台車1に関して
も、軸3の先端部に外部駆動源からの駆動力を伝達する
ための手段を設けることによって、軸2に対して外部か
ら駆動力を与えることができる。
【0074】さらに、上述のように駆動装置51によっ
て軸23に駆動力を与える場合、本体22そのものはウ
ェブの送り出しや巻き取りには特に必要なものではない
ので、図12に示すように、軸23を本体22から着脱
可能な構造とし、ウェブの送り出し動作中または巻き取
り動作中は、本体22を軸23から取り外して退避させ
ておくこともできる。この場合、ウェブへの処理が終了
したら、本体22を軸23に向けて移動させることによ
って本体22に軸23を装着し、所定の位置まで搬送す
ることができる。こうすることにより、台車21を設置
する際に固定する手間を省くことができる。なお、ウェ
ブへの処理中に軸23を本体22から取り外しておく場
合には、フランジ52は軸23を確実に固定できる構造
とするとともに、フランジ52及び駆動軸55は、軸2
3及びロール材130の重量に十分に耐え得る剛性を持
った材料で構成される。
【0075】(第3の実施形態)本実施形態では、上述
したロール材130からウェブ132を連続的に送り出
して太陽電池等の光起電力素子を形成するための種々の
処理装置、及びその工程について説明する。
【0076】ボビン131に巻き付けられたウェブ13
2は、まず、洗浄装置に供給されて洗浄され、その後、
所定の成膜装置に供給されて表面に機能性膜が形成さ
れ、最終的に光起電力素子が製造される。ここでは、ウ
ェブ132として、両面を鏡面研磨した長尺状ステンレ
スシートを用いている。
【0077】図13は、本発明の搬送装置を適用した洗
浄装置の概略構成図である。図13に示すように、洗浄
装置60は、洗浄液(界面活性剤水溶液)を収容するウ
ェブ洗浄槽63と、純水を収容する純水接触槽64と、
ウェブ洗浄槽63にウェブ132を供給するための送り
出し機と、純水洗浄槽64内を通ったウェブ132の両
面に高圧空気を吹き付けるエアノズル65と、エアノズ
ル65を通過したウェブ132を巻き取る巻取り機とを
有する。
【0078】従来は、送り出し機及び巻取り機として専
用の装置を用いていたが、本実施形態では、それぞれ第
2の実施形態で説明した台車21,21’を用いてい
る。なお、送り出し側に配置される台車21は、第2の
実施形態で説明したようにしてロール材を搬送してきた
ものが用いられるが、巻取り側に配置される台車21’
は、これからウェブ132を巻き取るものであるので、
初期状態ではボビンのみを保持している。構成は各台車
21,21’とも同一である。また、各台車21,2
1’は、第2の実施形態で説明したようにしてそれぞれ
所定の位置に固定され、さらに、軸23には図11に示
した駆動装置51により駆動力が与えられる。駆動装置
51は、送り出し側と巻取り側とに設けられ、送り出し
側はウェブ132に適当な張力を与え、巻取り側は一定
速度でウェブ132を巻き取るように、それぞれ駆動軸
55の回転速度が制御される。
【0079】次に、上述した洗浄装置60によるウェブ
の洗浄処理について説明する。
【0080】送り出し側の台車21から送り出されたウ
ェブ132は、まず、ウェブ洗浄槽63に搬送される。
ウェブ洗浄槽63中の洗浄液でフェライト振動子よりな
る超音波発振器66より発振された超音波(例えば周波
数60kHz、出力400W)により、ウェブ132の
表面に付着している不純物の洗浄が行われる。
【0081】次にウェブ132は純水接触槽64へ搬送
され、25℃の温度に保たれた抵抗率15MΩ・cm、
0.2μm以上の微粒子が1ミリリットル中に100個
以下の純水を純水ノズル67から50kg・f/cm2
の圧力で吹き付けられる。なお、図13に示した例で
は、ウェブ132は、上記の純水が一定量ためられた水
溶液に予備的に接触される構造となっている。
【0082】純水接触工程の終了したウェブ132は乾
燥領域に搬送され、エアノズル65から高温の高圧空気
等を吹き付けられ乾燥される。
【0083】乾燥工程の終了したウェブ132は巻き取
り側の台車21’により巻き取られ、その後、後述する
光反射層形成装置70(図14参照)に搬送されて金属
層及び反射増加層が形成される。ここで、洗浄装置60
から光反射層形成装置70までのウェブの搬送には、洗
浄装置60に用いられていた巻取り側の台車21’がそ
のまま使用される。
【0084】図14に、本発明の成膜装置の一例として
光反射層形成装置70の概略構成を示す。図14に示し
た光反射層形成装置70は、DCマグネトロンスパッタ
リング法による形成装置であり、ウェブ132を送り出
すための減圧可能な送り出し室71と、金属層堆積室7
2と、反射増加層堆積室75と、ウェブ132を巻き取
るための減圧可能な巻き取り室78とを有する。
【0085】送り出し室71には送り出し機が設置さ
れ、巻き取り室78には巻取り機が設置されるが、ここ
でも送り出し機及び巻取り機としてそれぞれ台車2
1’,21”が用いられる。送り出し室71に設置され
る台車21’は、図13に示した洗浄装置60の巻き取
り側に設けられたものであり、洗浄装置60からそのま
ま移動されて第2の実施形態と同様に送り出し室71に
固定される。巻き取り室78に設置される台車21”
も、第2の実施形態で説明した台車21と同じ構成のも
のが用いられ、第2の実施形態と同様に固定される。ま
た、送り出し室71及び巻き取り室78にはそれぞれ、
台車21’,21”の軸に駆動力を与えるための駆動装
置51(図11参照)が設置されている。
【0086】また、送り出し室71、金属層堆積室7
2、反射増加層堆積室75及び巻き取り室78は、互い
に通路で繋がっており、反射増加層堆積室75に設けら
れた排気口79を介してこれらの内部が減圧される。
【0087】この光反射層形成装置70による光反射層
の形成工程について以下に説明する。ウェブ132は、
まず金属層堆積室72に送られ、ヒータ73にて所望の
温度に加熱される。金属層堆積室72のターゲット74
は、例えば純度99.99%のAgで、DCマグネトロ
ンスパッタリングによりウェブ132上に、金属層とし
てAg層を減圧下で堆積する。次に、ウェブ132は反
射増加層堆積室75に送られ、ヒータ76にて所望の温
度に加熱される。反射増加層堆積室75のターゲット7
7は、例えば純度99.99%のZnOで、DCマグネ
トロンスパッタリングにより引き続き、反射増加層とし
てZnO層を堆積する。図14に示した例では、反射増
加層堆積室75は、ZnO層の堆積速度、所望の膜厚の
関係から4枚のターゲット77を備えている。そして、
ZnO層を堆積したウェブ132は、巻き取り室78へ
送られ、台車21”に巻き取られて次工程へ搬送され
る。
【0088】以上のようにして洗浄工程及び純水接触工
程が終了したウェブ132上に、金属層及び反射層を連
続的に形成した後、図15に示すプラズマCVDによる
半導体光起電力層形成装置80により、シリコン原子を
母体とする非単結晶材料で構成されたタンデム型の太陽
電池を製作する。
【0089】図15は、本発明の別の成膜装置である、
ロール・ツー・ロール法を用いた半導体光起電力層形成
装置80の概略構成図である。この半導体光起電力層形
成装置80は、減圧可能な送り出し室81と、複数の堆
積室82A〜82Iと、減圧可能な巻き取り室83とを
順次配置し、それらの間を分離通路84で接続したもの
で、帯状のウェブ132がこれらの中を通って、送り出
し室81から巻き取り室83に絶え間なく移動すること
ができ、かつ、ウェブ132の移動と同時に各堆積室8
2A〜82Iでそれぞれの半導体層を同時に形成するこ
とができる。
【0090】送り出し室81には送り出し機が設置さ
れ、巻き取り室83には巻取り機が設置されるが、ここ
でも送り出し機及び巻取り機としてそれぞれ台車2
1”,21'''が用いられる。送り出し室81に設置さ
れる台車21”は、図14に示した光反射層形成装置7
0の巻き取り側に設けられたものであり、光反射層形成
装置70からそのまま移動されて第2の実施形態と同様
に送り出し室81に固定される。巻き取り室83に設置
される台車21'''も、第2の実施形態で説明した台車
21と同じ構成のものが用いられ、第2の実施形態と同
様に固定される。また、送り出し室81及び巻き取り室
83にはそれぞれ、台車21”,21'''の軸に駆動力
を与えるための駆動装置51(図11参照)が設置され
ている。各駆動装置51は、ウェブ132に適当な張力
を与え、かつ、ウェブ132を一定速度で送るように、
駆動力が制御される。
【0091】各堆積室82A〜82Iは、図16に堆積
室82G,82Hで代表して示すように、原料ガス導入
口91と原料ガスの排気口92とを有する。原料ガス導
入口91には原料ガス供給装置(不図示)が接続され、
排気口92には油拡散ポンプ、メカニカルブースターポ
ンプ等の真空排気ポンプ(不図示)が接続されている。
また、各堆積室82A〜82Iの内部にはそれぞれウェ
ブ132を加熱するハロゲンランプヒータ85が設けら
れ、各堆積室82A〜82Iのうち、堆積室82A,8
2C,82E,82Gには、マイクロ波発生用電源、つ
まりMW電源(不図示)が接続されたマイクロ波アプリ
ケータ87が設けられ、残りの堆積室82B,82D,
82F,82Fには、ラジオ周波数帯域の波長を発生さ
せるための電源、つまりRF電源(不図示)が接続され
たRF電極86が設けられている。
【0092】堆積室82C,82Gは、i型層の堆積室
であり、これらにはバイアス電極88とターゲット電極
89とが配置されている。バイアス電極88及びターゲ
ット電極89には、それぞれの電源としてRF電源(不
図示)が接続されている。
【0093】各堆積室82A〜82Iに接続された分離
通路84には、掃気ガスを流入させる掃気ガス導入口9
0が設けられている。
【0094】次に、上記の半導体光起電力層形成装置8
0による各層の形成工程について説明する。
【0095】まず、図14に示した光反射層形成装置7
0により金属層及び反射増加層が形成されたウェブ13
2が巻き取られた台車21”をそのまま光反射層形成装
置70から外してこの半導体光起電力層形成装置80へ
搬送し、送り出し室81内に固定し、各堆積室82A〜
82I内を通過させた後に、巻き取り室83内に固定さ
れた台車'''の軸に保持されているボビンに巻き付け
る。装置全体を真空排気ポンプで真空排気し、各堆積室
82A〜82Iのハロゲンランプヒータ85を点灯さ
せ、各堆積室82A〜82I内のウェブ132の温度が
所定の温度になるように設定する。装置全体の圧力が1
mTorr以下になったら掃気ガス導入口90からHe
ガスを流入させ、ウェブ132を図示左から右へ移動さ
せながら、台車21'''で巻き取っていく。
【0096】各堆積室82A〜82Iにそれぞれの原料
ガスを流入させる。この際、各堆積室82A〜82Iに
流入させる原料ガスが他の堆積室に拡散しないように、
各分離通路84に流入させるHeガスの流量、あるいは
各堆積室82A〜82Iの圧力を調整する。
【0097】次に、RF電力またはMW電力を導入して
グロー放電を生起し、図17に示すように、金属層10
2及び反射増加層103が形成された基板101(ウェ
ブ132)それぞれの半導体層を形成していく。すなわ
ち、堆積室82Aで第1のMWn型層104(μc−S
i、層厚20nm)を形成し、さらに堆積室82Bで第
1のRFn型層105(a−Si、層厚10nm)、堆
積室82Cで第1のi型層106(a−Si、層厚25
0nm)、堆積室82Dで第1のRFp型層107(a
−Si、層厚10nm)、堆積室82Eで第1のMWp
型層108(μc−Si、層厚10nm)、堆積室82
Fで第2のRFn型層109(a−SiC、層厚20n
m)、堆積室82Gで第2のi型層110(a−Si
C、層厚200nm)、堆積室82Hで第2のRFp型
層111(a−SiC、層厚10nm)、堆積室82I
で第2のMWp型層112(μc−SiC、層厚10n
m)を順次形成する。なお、以上の説明において、n
(p)型層の前につけられたRF及びMWの記号は、プ
ラズマ生起用の電力がRFまたはMWであることを意味
する。
【0098】ウェブ132をすべて巻き取ったところ
で、全てのMW電源、RF電源を切り、グロー放電を止
め、原料ガス、掃気ガスの流入を止める。そして、装置
全体をリークし、台車21'''に巻き取られたウェブ1
32を台車21'''ごと取り出し、さらに透明電極11
3及び集電電極114を形成し、光電変換素子が完成す
る。 以上説明したように、本実施形態では、洗浄装置
60や光反射層形成装置70や半導体光起電力層形成装
置80によって、ウェブ132の表面を洗浄したり、種
々の機能性膜を形成して光電変換素子を作製している
が、これらの装置間でのウェブ132の移動には、ウェ
ブ132の送り出し機あるいは巻取り機として使用して
いる台車21,21’,21”、21'''をそのまま使
用しているので、ウェブ132の搬送を容易に行うこと
ができ、しかも、装置間でウェブ132を移し替える手
間も省くことができる。その結果、光電変換素子を効率
的に生産することができるようになる。
【0099】本実施形態では、ウェブ132の送り出し
側及び巻取り側の両方に本発明の搬送装置の一例である
台車の軸を用いた場合について説明したが、上述した他
に、ウェブ132への処理工程の前後のつながりによっ
ては、送り出し側あるいは巻取り側のいずれか一方にの
み台車の軸を用い、他方は従来の送り出し機あるいは巻
取り機を用いてもよい。
【0100】また、本実施形態では、各処理装置のウェ
ブ132の送り出し位置(送り出し室)、巻き取り位置
(巻き取り室)に台車をそのまま設置した例を示した
が、第2の実施形態で図12を用いて説明したように、
軸23を本体22から着脱可能な構成とし、上述したよ
うにウェブ132の処理中は軸23を本体22から分離
させ、軸23のみを送り出し室、巻き取り室に残すこと
が好ましい。その結果、本体22を含む台車21から無
機物や有機物が減圧雰囲気中で放出されることを防ぐこ
とができるだけでなく、1つの本体22を複数の軸23
に対して使い回しすることができるし、送り出し室や巻
き取り室の大きさを最小限の大きさにすることができ、
処理装置全体の設置スペースを小さくすることができ
る。
【0101】ここで、本実施形態で作製された光電変換
素子の構成について、図17を参照して説明する。
【0102】(1)基板101 基板101は、導電性材料そのものであっても、絶縁性
材料または導電性材料で支持体を形成し、その上に導電
性処理を施したものであっても良い。導電性支持体とし
ては、例えば、NiCr、ステンレス、Al、Cr、M
o、Au、Nb、Ta、V、Ti、Pt、Pb、Sn等
の金属、またはこれらの合金が挙げられる。絶縁性支持
体としては、ポリエステル、ポリエチレン、ポリカーボ
ネート、セルロースアセテート、ポリプロピレン、ポリ
塩化ビニル、ポリ塩化ビニリデン、ポリスチレン、ポリ
アミド等の合成樹脂のフィルムまたはシート、あるいは
ガラス、セラミックス等が挙げられる。これらの絶縁性
支持体は、好適には少なくともその一方の表面を導電処
理し、この導電処理された表面側に光起電力層を設ける
のが望ましい。
【0103】(2)金属層102 光反射層としての金属層102は、Ag、Al、Cu、
AlSi等の可視光から近赤外線で反射率の高い金属が
適している。これらの金属は、抵抗加熱真空蒸着法、電
子ビーム真空蒸着法、共蒸着及びスパッタリング法等で
形成するのが適している。光反射層としてのこれらの金
属の層厚としては、10nmから500nmが適した層
厚として挙げられる。これらの金属をテクスチャー化す
るためにはこれらの金属の堆積時の基板温度を200℃
以上とすれば良い。
【0104】(3)反射増加層103 反射増加層103としては、ZnO、SnO2、In
3、ITO、TiO2、CdO、Cd2SnO4、BiO
3、MoO3、NaXWO3等が適している。特にプラズマ
耐性が強く、厳しい条件が可能であるZnOがより適し
ている。
【0105】反射増加層103の堆積方法としては、真
空蒸着法、スパッタリング法、CVD法、スプレー法、
スピンオン法、ディップ法等が適した方法として挙げら
れる。また、反射増加層103の層厚としては、その材
料の屈折率によって最適値が異なるが、好ましい層厚の
範囲として50nm〜10μmが挙げられる。さらに、
反射増加層103をテクスチャー化するためには、反射
増加層103を堆積する場合の基板温度を300℃以上
に上げるのが好ましい。
【0106】(4)半導体光起電力層 (a)pまたはn型層 p型層またはn型層は、光起電力素子の特性を左右する
重要な層である。
【0107】p型層またはn型層の非結晶材料(a−と
表示する)(微結晶材料(μc−と表示する)も非結晶
材料の範疇に含める)としては、例えば、a−Si:
H、a−Si:HX(Xはハロゲン原子)、a−Si:
C:H、a−SiC:HX、a−SiGe:H、a−S
iGeC:H、a−SiO:H、a−SiN:H、a−
SiON:HX、a−SiOCN:HX、μc−Si:
H、μc−SiC:H、μc−Si:HX、μc−Si
C:HX、μc−SiGe:H、μc−SiO:H、μ
c−SiGeC:H、μc−SiN:H、μc−SiO
N:HX、μc−SiOCN:HX等にp型の価電子制
御剤(周期律表第III族原子、B,Al,Ga,In,
Tlやn型の価電子制御剤(周期律表第V族原子、P,
As,Sb,Bi)を高濃度に添加した材料が挙げられ
る。
【0108】多結晶材料(poly−と表示する)とし
ては、例えばpoly−Si:H、poly−Si:H
X、poly−SiC:H、poly−SiC:HX、
poly−SiGe:H、poly−Si、poly−
SiC、poly−SiGe等にp型の価電子制御剤
(周期律表第III族原子B,Al,Ga,In,Tl)
やn型の価電子制御剤(周期律表第V族原子P,As,
Sb,Bi)を高濃度に添加した材料が挙げられる。
【0109】特に光入射側のp型層またはn型層には、
光吸収の少ない結晶性の半導体層かバンドギャップの広
い非結晶半導体が適している。p型層への周期律表第II
I族原子の添加量及びn型層への周期律表第V族原子の添
加量は、0.1〜50at%が最適量として挙げられ
る。
【0110】また、p型層またはn型層に含有される水
素原子(H,D)またはハロゲン原子は、p型層または
n型層の未結合手を補償する働きをし、p型層またはn
型層のドーピング効率を向上させるものである。p型層
またはn型層へ添加される水素原子またはハロゲン原子
は0.1〜40at%が最適量として挙げられる。特に
p型層またはn型層が結晶性の場合、水素原子またはハ
ロゲン原子は0.1〜8at%が最適量として挙げられ
る。さらに、p型層/i型層、n型層/i型層の各界面
側で水素原子または/及びハロゲン原子の含有量が多く
分布しているものが好ましい分布形態として挙げられ、
該界面近傍での水素原子または/及びハロゲン原子の含
有量はバルク内の含有量の1.1〜2倍の範囲が好まし
い。このようにp型層/i型層、n型層/i型層の各下
位面近傍で水素原子または/及びハロゲン原子の含有量
を多くすることによって、該界面近傍の欠陥準位や機械
的歪を減少させることができ、光起電力素子の光起電力
や光電流を増加させることができる。
【0111】光起電力素子のp型層及びn型層の電気特
性としては活性化エネルギーが0.2eV以下のものが
好ましく、0.1eV以下のものが最適である。また比
抵抗としては100Ωcm以下が好ましく、1Ωcm以
下が最適である。さらにp型層及びn型層の層厚は1〜
50nmが好ましく、3〜10nmが最適である。
【0112】光起電力素子のp型層またはn型層の堆積
に適した原料ガスとしては、シリコン原子を含有したガ
ス化し得る化合物、ゲルマニウム原子を含有したガス化
し得る化合物、炭素原子を含有したガス化し得る化合物
等、及び該化合物の混合ガスを挙げることができる。
【0113】シリコン原子を含有するガス化し得る化合
物としては、例えばSiH4、Si26、SiF4、Si
FH3、SiF22、SiF3H、Si38、SiD4
SiHD3、SiH22、SiH3D、SiFD3、Si
22、SiD3H、SiD33等が挙げられる。ゲル
マニウム原子を含有するガス化し得る化合物としては、
GeH4、GeD4、GeF4、GeFH3、GeF22
GeF3H、GeHD3、GeH22、GeH3D、Ge2
6、Ge26等が挙げられる。炭素原子を含有するガ
ス化し得る化合物としては、CH4、CD4、Cn2n+2
(nは整数)、Cn2n(nは整数)、C22、C
66、CO2、CO等が挙げられる。
【0114】価電子制御するためにp型層またはn型層
に導入される物質としては、周期律表第III族原子及び
第V族原子が挙げられる。
【0115】第III族原子導入用の出発物質として有効
に使用されるもは、具体的にはホウ素原子導入用として
は、B26、B410、B59、B511、B610、B6
12、B612等の水素化ホウ素、BF3、BCl3等の
ハロゲン化ホウ素等を挙げることができる。このほかに
AlCl3、GaCl3、InCl3、TlCl3等も挙げ
ることができる。特に、B26、BF3が適している。
【0116】第V族原子導入用の出発物質として有効に
使用されるものは、具体的にはリン原子導入用として
は、PH3、P24、等の水素化リン、PH4I、P
3、PF5、PCl3、PCl5、PBr3、PBr5、P
3等のハロゲン化リンが挙げられる。このほかAs
3、AsF3、AsCl3、AsBr3、AsF5、Sb
3、SbH3、SbF3、SbF5、SbCl3、SbC
5、BiH3、BiCl3、BiBr3等も挙げることが
できる。特にPH3、PF3が適している。
【0117】また、前記ガス化し得る化合物をH2、H
e、Ne、Ar、Xe、Kr等のガスで適宜希釈して堆
積室に導入しても良い。
【0118】光起電力素子に適したp型層またはn型層
の堆積方法は、RFプラズマCVD法とマイクロ波プラ
ズマCVD法である。特にRFプラズマCVD法で堆積
する場合、容量結合型のRFプラズマCVD法が適して
いる。RFプラズマCVD法でp型層またはn型層を堆
積する場合、堆積室内の基板温度は100〜350℃、
内圧は0.1〜10Torr、RFパワーは0.01〜
5.0W/cm2、堆積速度は0.1〜30Å/sec
が最適条件として挙げられる。
【0119】特に微結晶半導体やa−SiC:H等の光
吸収の少ない層かバンドギャップの広い層を堆積する場
合は水素ガスで2〜100倍に原料ガスを希釈し、RF
パワーは比較的高いパワーを導入するのが好ましい。R
Fの周波数としては、1MHz〜100MHzが適した
範囲であり、特に13.56MHz近傍の周波数が最適
である。
【0120】p型層またはn型層をマイクロ波プラズマ
CVD法で堆積する場合、マイクロ波プラズマCVD装
置は、堆積室に誘電体窓(アルミナセラミックス等)を
介して導波管でマイクロ波を導入する方法が適してい
る。また、堆積室内の基板温度は100〜450℃、内
圧は0.5〜30mTorr、マイクロ波パワーは0.
01〜1W/cm3、マイクロ波の周波数は0.5〜1
0GHzが好ましい範囲として挙げられる。
【0121】特に微結晶半導体やa−SiC:H等の光
吸収の少ないかバンドギャップの広い層を堆積する場合
は水素ガスで2〜100倍原料ガスを希釈し、マイクロ
波パワーは比較的高いパワーを導入するのが好ましい。
【0122】(b)i型層 光起電力素子において、i型層は照射光に対してキャリ
アを発生輸送する重要な層である。i型層としては、僅
かp型、僅かn型の層も使用できるものである。
【0123】i型層の非結晶材料(a−と表示する)
(微結晶材料(μc−と表示する)も非結晶材料の範疇
に含める)としては、例えば、a−Si:H、a−S
i:HX(Xはハロゲン原子)、a−Si:C:H、a
−SiC:HX、a−SiGe:H、a−SiGeC:
H、a−SiO:H、a−SiN:H、a−SiON:
HX、a−SiOCN:HX、μc−Si:H、μc−
SiC:H、μc−Si:HX、μc−SiC:HX、
μc−SiGe:H、μc−SiO:H、μc−SiG
eC:H、μc−SiN:H、μc−SiON:HX、
μc−SiOCN:HX等の材料が挙げられる。
【0124】多結晶材料(poly−と表示する)とし
ては、例えばpoly−Si:H、poly−Si:H
X、poly−SiC:H、poly−SiC:HX、
poly−SiGe:H、poly−Si、poly−
SiC、poly−SiGe等の材料が挙げられる。
【0125】i型層に含有される水素原子(H,D)ま
たはハロゲン原子は、i型層の未結合手を補償する働き
をし、i型層でのキャリアの移動度と寿命の積を向上さ
せるものである。また、p型層/i型層、n型層/i型
層の各界面の界面準位を補償する働きをし、光起電力素
子の光起電力、光電流そして光応答性を向上させる効果
のあるものである。i型層に含有される水素原子または
/及びハロゲン原子は1〜40at%が最適量として挙
げられる。
【0126】特に、p型層/i型層、i型層/n型層の
各界面側で水素原子または/及びハロゲン原子の含有量
が多く分布しているものが好ましい分布形態として挙げ
られ、該界面近傍での水素原子または/及びハロゲン原
子の含有量はバルク内の含有量の1.1〜2倍の範囲が
好ましい。
【0127】i型層の層厚は、光起電力素子の構造(例
えばシングルセル、タンデムセル、トリプルセル)及び
i型層のバンドギャップに大きく依存するが、0.05
〜1.0μmが最適な層厚として挙げられる。
【0128】光起電力素子のi型層の堆積に適した原料
ガスとしては、シリコン原子を含有したガス化し得る化
合物、ゲルマニウム原子を含有したガス化し得る化合
物、炭素原子を含有したガス化し得る化合物等、及び該
化合物の混合ガスを挙げることができる。
【0129】シリコン原子を含有するガス化し得る化合
物としては、例えばSiH4、Si26、SiF4、Si
FH3、SiF22、SiF3H、Si38、SiD4
SiHD3、SiH22、SiH3D、SiFD3、Si
22、SiD3H、SiD33等が挙げられる。ゲル
マニウム原子を含有するガス化し得る化合物としては、
GeH4、GeD4、GeF4、GeFH3、GeF22
GeF3H、GeHD3、GeH22、GeH3D、Ge2
6、Ge26等が挙げられる。炭素原子を含有するガ
ス化し得る化合物としては、CH4、CD4、Cn2n+2
(nは整数)、Cn2n(nは整数)、C22、C
66、CO2、CO等が挙げられる。
【0130】また、前記ガス化し得る化合物をH2、H
e、Ne、Ar、Xe、Kr等のガスで適宜希釈して堆
積室に導入しても良い。
【0131】光起電力素子に適したi型層の堆積方法
は、RFプラズマCVD法とマイクロ波プラズマCVD
法である。特にRFプラズマCVD法で堆積する場合、
容量結合型のRFプラズマCVD法が適している。RF
プラズマCVD法でi型層を堆積する場合、堆積室内の
基板温度は100〜350℃、内圧は0.1〜10To
rr、RFパワーは0.01〜5.0W/cm2、堆積
速度は0.1〜30Å/secが最適条件として挙げら
れる。
【0132】特に微結晶半導体やa−SiC:H等の光
吸収の少ない層かバンドギャップの広い層を堆積する場
合は水素ガスで2〜100倍に原料ガスを希釈し、RF
パワーは比較的高いパワーを導入するのが好ましい。R
Fの周波数としては、1MHz〜100MHzが適した
範囲であり、特に13.56MHz近傍の周波数が最適
である。
【0133】i型層をマイクロ波プラズマCVD法で堆
積する場合、マイクロ波プラズマCVD装置は、堆積室
に誘電体窓(アルミナセラミックス等)を介して導波管
でマイクロ波を導入する方法が適している。また、堆積
室内の基板温度は100〜450℃、内圧は0.5〜3
0mTorr、マイクロ波パワーは0.01〜1W/c
3、マイクロ波の周波数は0.5〜10GHzが好ま
しい範囲として挙げられる。
【0134】特に微結晶半導体やa−SiC:H等の光
吸収の少ないかバンドギャップの広い層を堆積する場合
は水素ガスで2〜100倍原料ガスを希釈し、マイクロ
波パワーは比較的高いパワーを導入するのが好ましい。
【0135】以上、光起電力素子を製造する場合を例に
挙げて本実施形態を説明したが、本発明は光起電力素子
の製造に限定されるものではなく、ウェブを送り出しな
がらその表面に所定の処理を行っていくものであればど
のような素子の製造にも適用することができる。
【0136】
【発明の効果】以上説明したように本発明の物品の搬送
装置及び搬送方法によれば、移動可能な本体、及び物品
を支持するための支持手段、といった極めて簡単な構成
で搬送装置を構成し搬送時や待機時の制限を少なくしつ
つも、重量の重い物品でも安定して搬送することができ
る。また、支持手段を軸部材とし、この軸部材に、物品
の抜け防止のための抜け止めピンを設けたり、物品を保
持する保持機構を設けることによって、搬送中の物品の
落下を防止することができる。また、床からあまり高く
ない位置で物品を支持あるいは搬送できるので、作業場
の空間を有効に利用できる。
【0137】さらに、軸部材を本体に対して着脱可能に
設けたり、軸部材を回転自在に支持することで、物品が
円筒部材に長尺状物を巻き付けたものである場合、搬送
装置を長尺状物の送り出し機や巻き取り機としても利用
することができる。その結果、長尺状物を送り出したり
巻き取ったりする場合において、長尺状物を移し替える
手間を省くことができる。加えて、支持手段を上下方向
に移動可能に設け、この支持手段を上下動させる軸駆動
手段を有する構成とすることで、物品の支持を容易に行
うことができる。
【0138】本発明の長尺状物の処理装置及び処理方法
は、長尺状物を送り出す手段や巻き取る手段として本発
明の搬送装置を用いることで、装置全体の構成を簡略化
しつつ、長尺状物への処理を効率的に行うことができ
る。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の第1の実施形態である、電線ドラム搬
送用の台車の斜視図である。
【図2】図1に示した台車の側面図(a)、背面図
(b)及び平面図(c)である。
【図3】図1に示した台車による電線ドラムの搬送手順
を説明する図である。
【図4】図1に示した台車が電線繰り出し位置に固定さ
れた状態を示す斜視図である。
【図5】図1に示した台車の変形例の側面図(a)、背
面図(b)及び平面図(c)である。
【図6】本発明の第2の実施形態である、ロール材搬送
用の台車の斜視図である。
【図7】図6に示した台車の側面図(a)及び背面図
(b)である。
【図8】図6及び図7に示した台車の固定部材の斜視図
である。
【図9】図6に示した台車によるロール材の搬送手順を
説明する図である。
【図10】図6に示した台車を固定した状態を示す斜視
図である。
【図11】図6に示した台車の軸に駆動力を与えるため
に台車に駆動装置が結合された状態を示す図である。
【図12】軸と本体とを分離可能とした台車の一例を示
す図である。
【図13】ボビンに巻かれたウェブの洗浄装置の概略構
成図である。
【図14】ボビンに巻かれたウェブに光反射層を形成す
る光反射層形成装置の概略構成図である。
【図15】ロール・ツー・ロール法を用いた半導体光起
電力層形成装置の概略構成図である。
【図16】図15に示した半導体光起電力形成装置の堆
積室を上から見た図である。
【図17】タンデム型の光起電力素子の断面構成図であ
る。
【図18】円筒状のボビンに巻き付けられた物品の一例
である電線ドラムの斜視図である。
【図19】電線ドラムを搬送するフォークリフトの斜視
図である。
【図20】従来の電線ドラム繰り出し機の一例の斜視図
である。
【図21】従来の電線ドラム繰り出し機の他の例の斜視
図である。
【図22】電線ドラムから繰り出された電線の測長及び
巻き取りを説明する図である。
【図23】円筒状のボビンに巻き付けられた物品の他の
例であるロール材の斜視図である。
【図24】図23に示したロール材をチェーンブロック
で持ち上げている状態を示す斜視図である。
【図25】図23に示したロール材を搬送する従来の台
車の斜視図である。
【符号の説明】
1,21,21’,21”,21''' 台車 2,22 本体 3,23 軸 4 抜け止めピン 5,25 テーブル 6 ガイド 7,27 支持部 8,28 油圧ジャッキ 9 金具 10,30 ハンドル 11,31 車輪支持枠 11a,31a 穴 12,32 車輪 13 ロック機構 15,35 カバー 16,36 ピン 18 支持部材 18a 溝付フック 18b 平面部 41 移動部材 42 固定部材 43 円板 44 固定用ハンドル 51 駆動装置 52 フランジ 53 位置決めピン 54 駆動力伝達ピン 55 駆動軸 60 洗浄装置 63 ウェブ洗浄槽 64 純水接触槽 65 エアノズル 66 超音波発振器 67 純水ノズル 70 光反射層形成装置 71,81 送り出し室 72 金属層堆積室 73,76 ヒータ 74,77 ターゲット 75 反射増加層堆積室 78,83 巻き取り室 79 排気口 80 半導体光起電力層形成装置 82A〜82I 堆積室 84 分離通路 85 ハロゲンランプヒータ 86 RF電極 87 マイクロ波アプリケータ 88 バイアス電極 89 ターゲット電極 90 掃気ガス導入口 91 原料ガス導入口 92 排気口 120 電線ドラム 121 枠 122 電線 130 ロール材 131 ボビン 132 ウェブ
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 勝山 均 東京都大田区下丸子3丁目30番2号 キヤ ノン株式会社内 Fターム(参考) 3B116 AA08 AB13 BB02 BB24 BB33 BB84 CC03 3D050 AA11 BB06 BB23 DD01 DD03 EE08 EE15 HH04 3F064 AA06 EA04 EB08 5F051 BA14 BA15 CA22 CA24 DA17 GA02 GA05 GA14

Claims (45)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 中心に貫通穴を有する物品を搬送する搬
    送装置であって、 車輪によって移動可能な本体と、該本体に設けられ前記
    本体の移動により前記物品の貫通穴に挿入されることで
    前記物品を支持する支持手段とを有することを特徴とす
    る搬送装置。
  2. 【請求項2】 前記支持手段は一端部が支持されて水平
    方向に延びた軸部材である請求項1に記載の搬送装置。
  3. 【請求項3】 前記軸部材は前記貫通穴を貫通する長さ
    を有し、前記軸部材の他端部には、前記軸部材からの前
    記物品の抜けを防止する抜け止めピンが設けられている
    請求項2に記載の搬送装置。
  4. 【請求項4】 前記軸部材には、前記物品の貫通穴の内
    壁面を押圧して前記物品を前記軸部材に固定する保持機
    構が設けられている請求項2に記載の搬送装置。
  5. 【請求項5】 前記軸部材は周壁に複数の穴が形成され
    た筒状の部材であり、前記保持機構は、前記穴を介して
    前記軸部材の内部から外部へ突出可能に設けられた固定
    部材を有する請求項4に記載の搬送装置。
  6. 【請求項6】 前記保持機構は、前記軸部材の内部に前
    記軸部材の軸線方向に移動可能に設けられて前記固定部
    材を支持する移動部材を有し、前記移動部材は、前記固
    定部材の支持面が、前記移動部材の移動によって前記固
    定部材を前記軸部材の径方向に移動させるテーパ面とな
    っている請求項5に記載の搬送装置。
  7. 【請求項7】 前記軸部材は前記本体に対して着脱可能
    に設けられている請求項2ないし6のいずれか1項に記
    載の搬送装置。
  8. 【請求項8】 前記軸部材は回転自在に支持されている
    請求項2ないし7のいずれか1項に記載の搬送装置。
  9. 【請求項9】 前記軸部材には、外部駆動源から前記軸
    部材に回転駆動力を伝達させるための駆動伝達手段が設
    けられている請求項7または8に記載の搬送装置。
  10. 【請求項10】 前記支持手段は前記本体に対して上下
    方向に移動可能に設けられ、前記支持手段を上下動させ
    る軸駆動手段を有する請求項1ないし9のいずれか1項
    に記載の搬送装置。
  11. 【請求項11】 前記軸駆動手段は、油圧シリンダであ
    る請求項10に記載の搬送装置。
  12. 【請求項12】 中心に貫通穴を有する物品の搬送方法
    であって、 車輪によって移動可能な本体と、該本体に設けられ前記
    本体の移動により前記物品の貫通穴に挿入されることで
    前記物品を支持する支持手段とを有する搬送装置を用
    い、 前記本体を前記物品に向けて移動させ前記支持手段を前
    記貫通穴に挿入して前記物品を支持し、前記車輪により
    前記本体を所定の位置まで移動させることを特徴とする
    搬送方法。
  13. 【請求項13】 前記支持手段を前記貫通穴に挿入し、
    前記物品を前記支持手段に固定した後、前記本体を前記
    所定の位置まで移動させる請求項12に記載の搬送方
    法。
  14. 【請求項14】 前記支持手段は前記本体に対して上下
    方向に移動可能に設けられており、前記支持手段を前記
    貫通穴に挿入し、前記支持手段を上昇させた後、前記本
    体を前記所定の位置まで移動させる請求項12または1
    3に記載の搬送方法。
  15. 【請求項15】 円筒部材に巻き付けられた長尺状物を
    送り出す送り出し手段と、該送り出し手段から送り出さ
    れた前記長尺状物の表面に所定の処理を行う処理手段
    と、該処理手段により処理された前記長尺状物を前記円
    筒部材とは別の円筒部材に巻き取る巻き取り手段とを有
    する処理装置において、 前記送り出し手段及び前記巻き取り手段の少なくとも一
    方は、車輪によって移動可能な本体と、該本体に設けら
    れ前記本体の移動により前記円筒部材に挿入されること
    で前記円筒部材を支持する軸部材とを有する搬送装置を
    備えていることを特徴とする処理装置。
  16. 【請求項16】 前記搬送装置の設置位置を固定するた
    めの固定手段を有する請求項15に記載の処理装置。
  17. 【請求項17】 前記軸部材は前記本体に対して回転自
    在に設けられ、前記軸部材には、前記物品の貫通穴の内
    壁面を押圧して前記物品を前記軸部材に固定する保持機
    構が設けられている請求項15または16に記載の処理
    装置。
  18. 【請求項18】 前記軸部材に回転駆動力を与える外部
    駆動源を有する請求項17に記載の処理装置。
  19. 【請求項19】 前記軸部材は前記本体に対して着脱可
    能に設けられ、前記本体から取り外された軸部材を回転
    可能に支持する回転支持手段を有する請求項15に記載
    の処理装置。
  20. 【請求項20】 前記回転支持手段は、前記軸部材に回
    転駆動力を与える外部駆動源と連結されている請求項1
    9に記載の処理装置。
  21. 【請求項21】 前記長尺状物はウェブであり、前記処
    理手段は、前記ウェブの表面を洗浄する洗浄装置である
    請求項15ないし20のいずれか1項に記載の処理装
    置。
  22. 【請求項22】 前記長尺状物はウェブであり、前記処
    理手段は、前記ウェブの表面に薄膜を形成する成膜装置
    である請求項15ないし20のいずれか1項に記載の処
    理装置。
  23. 【請求項23】 円筒部材に巻き付けられた長尺状物を
    送り出しながら、該長尺状物の表面に所定の処理を施
    し、前記所定の処理が施された前記長尺状物を前記円筒
    部材とは別の円筒部材に巻き取っていく処理方法におい
    て、 前記長尺状物を送り出す位置及び巻き取る位置の少なく
    とも一方に、車輪によって移動可能な本体と、該本体に
    設けられ前記本体の移動により前記円筒部材に挿入され
    ることで前記円筒部材を支持する軸部材とを有する搬送
    装置を設置し、前記長尺状物の送り出し及び巻き取りの
    少なくとも一方を前記搬送装置によって行うことを特徴
    とする処理方法。
  24. 【請求項24】 前記搬送装置として前記軸部材が前記
    本体に着脱可能に設けられた搬送装置を用い、 前記搬送装置を設置した後、前記軸部材を前記軸部材に
    回転駆動力を与える外部駆動源と連結し、前記本体を前
    記軸部材から取り外して前記外部駆動源により前記軸部
    材に回転駆動力を与える請求項23に記載の処理方法。
  25. 【請求項25】 ウェブを送り出しながら前記ウェブの
    表面を洗浄し、洗浄の終了した前記ウェブを巻き取る洗
    浄方法において、 請求項21に記載の処理装置を用いて前記ウェブの送り
    出し、洗浄及び巻き取りを行うことを特徴とする洗浄方
    法。
  26. 【請求項26】 ウェブを送り出しながら前記ウェブの
    表面に薄膜を形成し、薄膜の形成が終了した前記ウェブ
    を巻き取る成膜方法において、 請求項22に記載の処理装置を用いて前記ウェブの送り
    出し、薄膜の形成及び巻き取りを行うことを特徴とする
    成膜方法。
  27. 【請求項27】 ウェブ状の導電性基板を送り出しなが
    ら前記導電性基板の表面に機能性膜を形成してなる光起
    電力素子の製造方法において、 請求項22に記載の処理装置を用いて前記導電性基板の
    表面に前記機能成膜を形成することを特徴とする光起電
    力素子の製造方法。
  28. 【請求項28】 穴を有する物品を搬送する搬送装置で
    あって、 本体と、 一端のみが前記本体に支持される軸部材と、 前記物品の前記穴に前記軸部材を挿入して係合して前記
    物品を支持する手段とを有することを特徴とする搬送装
    置。
  29. 【請求項29】 前記本体に支持される前記軸部材は回
    転可能である請求項28に記載の搬送装置。
  30. 【請求項30】 前記本体に支持される前記軸部材は前
    記本体から脱着可能である請求項28に記載の搬送装
    置。
  31. 【請求項31】 前記本体に支持される前記軸部材を上
    下に移動させる軸駆動手段を有する請求項28に記載の
    搬送装置。
  32. 【請求項32】 前記搬送装置は床面を自在に移動する
    移動手段を有する請求項28に記載の搬送装置。
  33. 【請求項33】 穴を有する物品を搬送する搬送方法で
    あって、 本体と、 一端のみが前記本体に支持される軸部材と、 前記物品の前記穴に前記軸部材を挿入して係合して前記
    物品を支持する手段とを有する搬送装置を用い、 前記軸部材に係合された前記物品を搬送することを特徴
    とする搬送方法。
  34. 【請求項34】 前記本体に支持される前記軸部材は回
    転可能である請求項33に記載の搬送方法。
  35. 【請求項35】 前記本体に支持される前記軸部材は前
    記本体から脱着可能である請求項33に記載の搬送方
    法。
  36. 【請求項36】 前記本体に支持される前記軸部材は上
    下方向に移動可能である請求項33に記載の搬送方法。
  37. 【請求項37】 前記搬送装置は床面を自在に移動可能
    である請求項33に記載の搬送方法。
  38. 【請求項38】 円筒部材に巻き付けられた帯状部材を
    送り出す送り出し工程と、送り出された前記帯状部材の
    表面に所定の処理を施す処理工程と、前記所定の処理が
    施された前記帯状部材を前記円筒部材とは別の円筒部材
    に巻き取る巻き取り工程とを有する処理方法において、 本体と、 一端のみが前記本体に支持される軸部材と、 前記物品の前記穴に前記軸部材を挿入して係合して前記
    物品を支持する手段と、 を有する搬送装置の前記軸部材を、 前記送り出し工程あるいは前記巻き取り工程の少なくと
    もいずれか一方で使用することを特徴とする処理方法。
  39. 【請求項39】 前記処理工程は洗浄工程である請求項
    38に記載の処理方法。
  40. 【請求項40】 前記処理工程は真空処理工程である請
    求項38に記載の処理方法。
  41. 【請求項41】 前記処理工程は成膜工程である請求項
    38に記載の処理方法。
  42. 【請求項42】 円筒部材に巻き付けられた帯状部材を
    送り出す送り出し手段と、該送り出し手段から送り出さ
    れた前記帯状部材の表面に所定の処理を行う処理手段
    と、該処理手段により処理された前記帯状部材を前記円
    筒部材とは別の円筒部材に巻き取る巻き取り手段とを有
    する処理装置において、 本体と、 一端のみが前記本体に支持される軸部材と、 前記物品の前記穴に前記軸部材を挿入して係合して前記
    物品を支持する手段と、 を有する搬送装置の前記軸部材を、 前記送り出し手段あるいは前記巻き取り手段の少なくと
    もいずれか一方に有することを特徴とする処理装置。
  43. 【請求項43】 前記処理手段は洗浄手段である請求項
    42に記載の処理装置。
  44. 【請求項44】 前記処理手段は真空処理手段である請
    求項42に記載の書理装置。
  45. 【請求項45】 前記処理手段は成膜手段である請求項
    42に記載の処理装置。
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