JP2000102356A - 乳化食品 - Google Patents

乳化食品

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JP2000102356A
JP2000102356A JP10294489A JP29448998A JP2000102356A JP 2000102356 A JP2000102356 A JP 2000102356A JP 10294489 A JP10294489 A JP 10294489A JP 29448998 A JP29448998 A JP 29448998A JP 2000102356 A JP2000102356 A JP 2000102356A
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phase
egg
emulsified
composition
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Kazuhiko Hirano
和彦 平野
Motonori Koide
元紀 小出
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Taiyo Kagaku KK
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Taiyo Kagaku KK
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 耐冷凍性・耐熱性の両者を併せ持つ水中油型
の乳化食品と、この水中油型の乳化食品を用いた乳化食
品を提供することを目的としている。 【解決手段】 D相乳化組成物を鶏卵に添加した後、油
相を加えて乳化して水中油型の乳化物を作ることにより
上記課題を解決する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、冷凍耐性と加熱耐
性に優れた水中油型の乳化組成物であり、さらに本発明
の乳化組成物を使用した乳化食品に関する。
【0002】
【従来の技術】従来より、鶏卵はその特有の物性である
加熱ゲル化性と乳化性およびそのものの風味や加熱時の
風味により種々の乳化食品用素材として使用されてき
た。鶏卵を使用する代表的な食品としては、茶碗蒸し、
卵豆腐、卵焼き、オムレツ、とじ卵、親子丼、カツ丼等
の加熱食品や、マヨネーズ、ドレッシング、カスタード
クリーム等の乳化食品、または、プリン、スポンジケー
キ等のお菓子やデザート等の食品がある。また、これら
の食品に使用される鶏卵は、殻付きの卵、割卵した液
卵、割卵した液卵を凍結した物、粉末卵を水戻したもの
がある。
【0003】鶏卵は長期の保存ができないために、前述
の粉末卵としたり、凍結して保存性を高めているが、粉
末卵はその形態から保存中に酸素による酸化を受け風香
味が変化することが知られており、さらに凍結卵につい
ては凍結により鶏卵の蛋白質が変性し、加熱ゲル化性が
低下したり、鶏卵が凍結により蛋白質変性をおこして増
粘し作業性が悪くなる。これらの問題点を解決するため
に鶏卵に食塩を加えたり、砂糖や他の糖を加えたり、油
脂を加えて凍結による鶏卵蛋白の変化を出来るだけ抑え
ることが行われている。しかし、食塩や砂糖はその塩味
や甘味が食品の使用範囲を限定し、油脂は鶏卵の冷凍解
凍時にオイルオフし、加熱後に油脂が浮き出て、油臭さ
などから風味に問題がある。
【0004】また、鶏卵の乳化力を利用した乳化組成物
はO/W(水中油型)の乳化物であり、マヨネーズや乳
化型ドレッシング等があり、食品の喫食事の風味を向上
させる目的で調味料として利用される。食習慣の向上と
多様化により、マヨネーズや乳化型ドレッシング等は、
その利用する環境が冷凍であったり、オーブン加熱やボ
イル加熱であったりして、過酷な条件下でしばしば利用
される。この様な条件下でマヨネーズや乳化型ドレッシ
ング等が使用された場合、冷凍解凍時にO/Wエマルジ
ョンが壊れて離水やオイルオフが発生したり、加熱時に
マヨネーズや乳化型ドレッシング等の表面に油が浮き出
る現象が見られ、食味が低下するばかりか、食品として
の価値を喪失してしまう。
【0005】これらの諸問題を改善するため種々の技術
が提案されており、例えば、特開平7−59537号に
は、食用油脂20〜30重量%、卵黄20〜30重量
%、食酢30〜55重量%、酢酸ナトリウム1〜5重量
%、α化澱粉および/またはガム質1〜6重量%含有し
てなる耐熱耐冷凍性マヨネーズ風味ペースト状組成物の
製造方法があり、耐熱性と耐冷凍性を有する組成物が得
られるとある。また、特開平9−271355号には、
油相が50〜83重量%であり、かつ水相中に2重量%
以下の食塩、生卵白として20〜60重量%の卵白、2
0〜50重量%の糖類および酢酸酸度として1〜6重量
%の酸味料を含有することを特徴とする水中油型エマル
ジョン食品用組成物の製造方法があり耐熱性を有する組
成物が得られるとある。
【0006】特開平8−322515号には、食用油脂
5〜30重量%、澱粉5〜40重量%、糖アルコール5
〜60重量%、乳化剤0.1〜5重量%及び残部が水で
ある卵乳化食品用乳化油脂組成物の技術があり、これは
冷凍解凍しても離水や食感の低下が少ない事が特徴であ
る。また、特公平2−245170号には、食用油脂3
0〜50重量%と全卵又は卵黄20〜40重量%と食酢
10〜30重量%と酢酸ナトリウム1〜5重量%を必須
成分として乳化状態とする耐冷凍、耐焼込み用ペースト
状組成物を得る技術。もしくは、特開平3−27269
号には、ホスフォリパーゼAで分解した卵黄、及びラク
トアルブミンを含有することを特徴とする耐熱性ドレッ
シングに関する技術が知られている。さらに、特開平7
−194336号には、カゼインまたは/およびアラビ
アガムとポリグリセリン脂肪酸エステルとを併用し、か
つ−20℃にて固体脂含量が50%以下の油脂、食酢ま
たは酢酸、全卵または卵黄を水中油型に乳化してなるマ
ヨネーズ様乳化食品を得る技術がある。
【0007】これら何れの技術も、鶏卵の乳化力を利用
し、主として油脂を直接鶏卵に加えてO/Wの乳化組成
物を作るものであり、その乳化安定性には限界があるた
め、油脂の含有量が少なかったり、固形分を多くした
り、澱粉、または増粘安定剤、乳化剤、他の動物性蛋白
や糖類を直接鶏卵に混合して鶏卵の乳化を直接的に補強
するものである。
【0008】以上の如くの技術においても、乳化を補強
するために種々の原料を混合するために風味が損なわ
れ、また耐冷凍・耐熱性の両者を併せ持ったO/W乳化
組成物では油脂含量が多く出来ないために滑らかさや美
味しさに欠けたものとならざるを得ない状況であり、耐
冷凍と耐熱性の両者を併せ持つマヨネーズや乳化型ドレ
ッシング等の水中油型乳化食品はこれまで得られておら
ず、油脂含量が高く、風味が良く、さらに耐冷凍、耐熱
性を有するマヨネーズや乳化型ドレッシング等の水中油
型乳化食品が開発されることが望ましいことはいうまで
もない。
【0009】
【発明が解決しようとする課題】本発明の目的は以上の
ように、冷凍耐性と加熱耐性に優れた水中油型乳化組成
物を提供し、さらに本発明の水中油型乳化組成物を使用
した耐冷凍性、加熱耐性に優れた乳化食品を提供するこ
とにある。
【0010】
【課題を解決するための手段】本発明者らは上記課題を
解決するため鋭意研究の結果、D相乳化物を含有する鶏
卵を用いる水中油型の乳化組成物が、冷凍耐性と加熱耐
性に優れ、当該、組成物を使用した食品は冷凍または加
熱による過酷な条件に対して、食感と風味が安定なもの
となることを見いだし、本発明を完成するに至った。
【0011】尚、本発明のD相乳化組成物とは、界面活
性剤と糖アルコ−ルまたは液糖の混合液であるD相(界
面活性剤相)組成物に油脂を混合したものである。ま
た、水中油型の乳化組成物であるO/W乳化は水相と油
相を界面活性剤にて乳化させたものであり、D相乳化組
成物と異なるものである。以下本発明を詳述する。
【0012】
【発明の実施の形態】本発明において使用される鶏卵液
とは、鶏卵液をさし、特に限定するものではないが通常
以下に述べるものが用いられる。すなわち、殻付き卵を
割卵して得た全卵液であり、また割卵分離して得た卵黄
液、卵白液であり、また卵白液と卵黄液とを適宜混合し
た混合液卵であってもよい。また、卵黄液と卵白液の混
合比率は特に限定するものではなく、また、これら鶏卵
液が加糖・加塩されたもの、および前述の鶏卵液を蛋白
質分解酵素や脂質分解酵素で処理されたものであっても
よい。
【0013】さらに鶏卵液が、全卵粉末、卵黄粉末、卵
黄・卵白混合粉末の水戻し品であってもよい。ここで鶏
卵粉末の水戻し品とは、鶏卵液をスプレードライ、フリ
ーズドライ等乾燥工程をへて得られたものを、全卵粉末
であれば20〜30%固形となるように再度水を加えた
ものであり、卵黄粉末であれば45〜55%固形となる
ように再度水を加えたものであり、卵白粉末であれば5
〜15%固形となるように再度水を加えたものである
が、これら水戻し品を単独、または適宜混合したもので
あってもよく、混合比率は特に限定するものではない。
【0014】本発明において使用される油脂は、食用に
供する油脂で有れば如何なる油脂でも使用可能であり、
ザラダ油、大豆油、菜種油、綿実油、トウモロコシ油、
サフラワー油、ひまわり油、パーム油、椰子油、カカオ
脂、バター、牛脂、乳脂、豚脂及びこれらの分別油脂、
水素添加油脂、エステル交換油脂、またはショートニン
グ、マーガリン等も含まれるが、風味の点から植物性油
脂が望ましく、サラダ油、大豆油、菜種油、コーン油が
好ましく、さらにサラダ油と菜種油がより好ましい。
【0015】本発明において使用される界面活性剤は、
HLB6〜16の水に溶けうる界面活性剤であり、グリ
セリン脂肪酸エステル、ポリグリセリン脂肪酸エステ
ル、蔗糖脂肪酸エステル、ソルビタン脂肪酸エステル、
有機酸モノグリセリン、低密度リポ蛋白質、酵素改質低
密度リポ蛋白質、レシチン、酵素改質レシチン等が利用
される。
【0016】本発明における界面活性剤を分散可溶化さ
せる基材として、ハイドロキシ基(−OH基)を2個以
上有する糖アルコールや液糖が使用される。糖アルコー
ルや液糖としてはオリゴトース、トレハロース、ソルビ
トール、ラクチトール、キシリトール、マルチトール、
シュークロース、フラクトース等の水溶液が利用され
る。本発明において糖アルコール、液糖の濃度は高濃度
であることが望ましく、通常50〜75重量%、好まし
くは60〜75重量%、さらに好ましくは65〜75重
量%が界面活性剤を分散させるうえで望ましい。
【0017】本発明を用いた乳化食品に使用できる酢酸
は特に限定するものではないが、通常マヨネーズや乳化
ドレッシングに使用される酢酸で良く、穀物酢、米酢、
ワインビネガー等の醸造酢でよい。また、本発明の乳化
食品に使用できるその他の原料としては、水、澱粉類、
鶏卵以外の蛋白質類、糖類、塩類、調味料類、アミノ酸
類、有機酸、正リン酸塩、重合リン酸塩等のpH調整
剤、増粘多糖類、香辛料、色素類、香料類等があるが、
これらは乳化を補強する目的で使用するものではなく、
保存性や食感の改良、または風味の付与を目的として加
えられるものである。
【0018】具体的には、蛋白質類としては乳蛋白、植
物蛋白等やそれらの加水分解物、糖類としては単糖類、
二糖類、三糖類以上の糖やそれらの還元糖、塩類として
は食塩、塩化カリウム、塩化カルシウム等が挙げられ、
調味料類としては核酸系調味料、昆布エキス、鰹エキ
ス、貝エキス等が、アミノ酸類としてはグリシン、アラ
ニン、グルタミン酸、グルタミン酸Na等が、有機酸と
してはフマル酸、クエン酸、コハク酸やそれらのNa塩
等がある。
【0019】さらに、正リン酸塩、重合リン酸塩やpH
調整剤としてはピロリン酸、メタリン酸、ヘキサメタリ
ン酸、トリリン酸、トリポリリン酸及びそれらのNa、
K、Ca、Mg等のリン酸塩類がある。
【0020】増粘多糖類としてはグアーガム、ローカス
トビーンガム、キサンタンガム等があり、香辛料はコシ
ョウ、カルダモン、ターメリック、ナツメグ等が、色素
類としてはカロチン色素、クチナシ色素、ローズマリー
色素等の黄色系・赤黄色系を呈する色素が挙げられる。
【0021】香料としては卵風味を付与する香料でも、
または香辛料、果汁、野菜フレーバー等の香料でも良
く、目的に応じ適宜選択すれば良い。
【0022】次に、本発明の水中油型乳化組成物の製造
工程について以下に詳述する。まず、界面活性剤と糖ア
ルコールの混合液であるD相(界面活性剤相)組成物を
調製することから始まる。調製方法としては、攪拌能力
を有する加熱冷却可能なジャケット付きタンクにて、前
述の望ましい濃度に調製した糖アルコールや液糖に界面
活性剤を溶解分散させる。また、界面活性剤の融点が高
い場合は糖アルコールや液糖を加温して界面活性剤を溶
解して分散させる。溶解分散に際して、分散はプロペラ
攪拌機または、ホモミキサー、ホモジナイザー、ライン
ホモミキサー等の強制的攪拌能力を有する機器を用いて
D相組成物を調製するものである。
【0023】界面活性剤の使用量としては、糖アルコー
ルや液糖に対して、界面活性剤の純度にもよるが、純度
60〜90%の界面活性剤で有れば通常0.1〜10
%、好ましくは0.5〜8%、さらに好ましくは1〜6
%が好ましく、純度60%未満の界面活性剤で有れば、
前述の使用量よりも多くを使用することとなる。このよ
うな条件で作られたD相組成物は界面活性剤が糖アルコ
ールや液糖中に分散している状態にある。
【0024】次に、D相乳化(O/D乳化:界面活性剤
中油型)組成物を調製するわけであるが、上記、界面活
性剤が糖アルコールや液糖中に分散している状態である
D相組成物に対してプロペラ攪拌機、ホモミキサー、ホ
モジナイザー、ラインホモミキサー等の攪拌能力有る機
器を用いて、前述した油脂を徐々に加えるものである。
油脂の使用量としてはD相組成物:O相=90:10〜
10:90の範囲から任意に選ぶことができ、通常9
0:10〜10:90、好ましくは80:20〜30:
70、さらに好ましくは80:20〜50:50がより
安定的なD相乳化組成物が得られる。
【0025】D相乳化組成物と鶏卵液の割合は、D相乳
化組成物:鶏卵液=5:95〜30:70の範囲から任
意に選ぶことができ、通常5:95〜30:70、好ま
しくは5:95〜50:50、さらに好ましくは10:
90〜40:60、さらに好ましくは15:85〜2
5:75が水中油型の乳化食品として優れたものが得ら
れる。得られたD相乳化組成物含有鶏卵液の乳化形態
は、通常の乳化過程で利用されるラメラ液晶を利用しな
いため、親水性の界面活性剤で乳化が可能となってお
り、1.0μm以下の粒径のサブミクロンエマルジョン
の状態となっていることが特徴である。
【0026】D相乳化組成物含有鶏卵液の調製方法は、
前述の配合割合でプロペラ攪拌機または、ホモミキサ
ー、ホモジザイザー、ラインホモミキサー等の強制的攪
拌能力を有する機器を用いて調製するものであり、鶏卵
液にD相乳化組成物を加えてもよいし、D相乳化組成物
に鶏卵液を加えてもよく、その順番は特に問題とはなら
ない。また事前に鶏卵液に、酢酸、水、澱粉類、鶏卵以
外の蛋白質類、糖類、塩類、調味料類、アミノ酸類、有
機酸、正リン酸塩、重合リン酸塩等のpH調整剤、増粘
多糖類、香辛料、色素類、香料類等を、目的に応じ適宜
選択して加えてもよいし、もしくは、次のO/Wの乳化
物の調製時に加えてもなんら問題はない。
【0027】前述の工程にて調製されたD相乳化組成物
含有鶏卵液に、さらに油脂を適宜の量を添加してO/W
の乳化物を調製する。調製方法は従来公知であるマヨネ
ーズや乳化型ドレッシング等の製造と同じであり、例え
ば水に溶けうる水相原料を水に溶解させて、D相乳化組
成物含有鶏卵液に加え、これに油相原料を加えて一般的
な混合攪拌機にて予備乳化を行い、次いでコロイドミル
やマスコロイザー等の乳化均質機にて仕上げ乳化を行う
方法で製造できる。また、D相乳化組成物含有鶏卵液に
対する添加油脂の比率は、一例を挙げればD相乳化組成
物含有鶏卵液:油脂=10:90〜90:10の範囲内
から任意に選ぶことが出来、通常のマヨネーズ、ドレッ
シング等と油脂の添加量と何ら変わることはなく、特に
その割合は限定するものではない。
【0028】以上の工程で得られた本発明の水中油型の
乳化組成物は凍結しても、凍結解凍後の水中油型の乳化
組成物の粘度変化はなく、また、油脂の分離や離水も見
られることなく、凍結前の状態と凍結解凍後の状態に大
きな変化がないことが認められる。また、本発明の水中
油型の乳化組成物を適当な密封容器に充填して100℃
程度にてボイル加熱したり、180℃程度のオーブンに
て天板にデボジットして焼成しても、乳化食品表面に油
の浮きがないことが特徴であり、非常に安定な乳化形態
である。
【0029】従来の水中油型の乳化組成物の製造方法で
は、鶏卵もしくは鶏卵と直接添加した界面活性剤に油脂
を加えてO/Wの乳化食品を得るわけであるが、このO
/Wの乳化状態は、鶏卵の乳化剤または鶏卵の乳化剤と
界面活性剤が同一系にて複合体を形成している。本発明
の水中油型の乳化食品の製造方法では、D相乳化組成物
により形成される乳化系と、鶏卵の乳化力による乳化系
は独立した乳化系であり、そのため複合体を形成せずに
混在した系を形成している。
【0030】以上の如く、従来の水中油型の乳化食品の
製造方法で得られた、乳化食品は同一系にて複合体を形
成しているため、蛋白質沈殿剤(一例を挙げれば5重量
%のトリクロロ酢酸溶液)で鶏卵の蛋白質を沈殿させた
場合、O/Wの乳化系が壊れて、油脂が分離するが、本
発明の水中油型の乳化食品の製造方法で得られた、乳化
食品は、前述の独立した乳化系であるために、蛋白質沈
殿剤で鶏卵の蛋白質を沈殿させた場合、鶏卵の乳化力に
よる乳化は破壊されて油脂は分離するが、D相乳化によ
り形成された乳化系の油脂は分離することがない。
【0031】本発明の水中油型の乳化食品にゆで卵のク
ラッシュ品や、ボイル野菜のカット品、魚介類のボイル
加熱カット品等の食品を加えて、密封容器に充填して、
凍結したり、あるいは100℃程度でボイル殺菌して常
温にあるいは60〜70℃のホットウオーマーに保存し
ても、油脂の分離もなく、離水や粘度変化がない。
【0032】本発明で得られる水中油型の乳化食品は、
特に限定されるものではないが、マヨネーズ、乳化型ド
レッシング、パスタソース、ホワイトソース、フィリン
グ、カスタードクリーム、フラワーペースト等の水中油
型の乳化食品に使用されるものである。
【0033】以下実施例を挙げて本発明を具体的に説明
するが、本発明はこれによって特に限定されるものでは
ない。
【0034】
【実施例】実施例1 純度70%のソルビトール水溶液100mlを卓上ホモ
ミキサー(日本特殊機化工業(株)製)にて5000回
転/分で純度70%大豆リゾレシチンを3.5g加えて
5分間分散溶解させて、D相組成物を得た。このD相組
成物に同じ卓上ホモミキサーにて5000回転/分にて
3分間でコーンオイル300mlを徐々に加えてD相乳
化組成物を得、さらに、このD相乳化組成物に、割卵分
離した卵黄液200mlを加えて本発明のD相乳化組成
物含有鶏卵液を得た。さらに、このD相乳化組成物含有
鶏卵液に表1の実施例1の配合にて、水性原料を加え、
さらに、卓上ホモミキサー5000回転/分でコーンオ
イル700mlを徐々に加えて一次乳化させた後、卓上
コロイドミル(日本精機(社)製)にてクリアランス5
/1000インチ・3000rpmにて本乳化させて本
出願の水中油型の乳化食品を得た。
【0035】比較例1 純度70%ソルビトール水溶液100mlと純度70%
大豆リゾレシチン3.5gと割卵分離した卵黄液200
mlを卓上ホモミキサー(日本特殊機化工業(株)製)
にて5000回転/分で5分間乳化分散させて加工卵を
得た。この加工卵に表1の比較例1の配合にて、水性原
料を加え、さらに、卓上ホモミキサー5000回転/分
でコーンオイル1000mlを徐々に加えて一次乳化さ
せた後、卓上コロイドミル(日本精機(社)製)にてク
リアランス5/1000インチ・3000rpmにて本
乳化させて水中油型の乳化食品を得た。
【0036】
【表1】
【0037】試験例1 前述の実施例1と比較例1の乳化食品を各々KOPの袋
に100g充填シール後、−18℃まで急速凍結後、−
18℃設定の冷凍庫に6ヶ月保管して、自然解凍後の状
態を確認し、さらに、凍結状態のままKOPの袋ごと9
8℃に調整した温湯にて1時間加熱して状態を確認し
た。さらに、自然解凍後KOPの袋のまま65℃のホッ
トウオーマーで1週間保存して乳化状態を確認した。確
認の結果は表2となった。
【0038】
【表2】
【0039】以上のような結果であり、D相乳化組成物
を鶏卵に加えた後、油脂を加えた水中油型の乳化食品は
凍結耐性と耐熱性が付与されることは明白である。ま
た、実施例1と比較例1にて得られた乳化食品10gに
蒸留水を50ml加えて、蛋白質沈殿剤である7.5重
量%のトリクロロ酢酸溶液を25mlさらに加えて鶏卵
の蛋白質を沈殿させた場合において、比較例1では
【表1】配合組成の油脂分全量に相当する油脂の分離が
確認され、実施例2ではD相乳化組成物に相当する油脂
の分離は見られず、後から添加した油脂分の分離のみが
確認された。
【0040】実施例2 純度60%のトレハロース水溶液200mlを60℃に
加温して卓上ホモミキサー(日本特殊機化工業(株)
製)にて5000回転/分で純度85%モノステアリン
酸デカグリセリンを3.0g加えて5分間分散溶解させ
て、D相組成物を得た。このD相組成物に同じ卓上ホモ
ミキサーにて5000回転/分にて3分間でコーンオイ
ル150mlを徐々に加えてD相乳化組成物を得、さら
に、このD相乳化組成物に、割卵分離した卵黄液250
mlを加えて本発明のD相乳化組成物含有鶏卵液を得
た。さらに、このD相乳化組成物含有鶏卵液に表4の実
施例2の配合にて、水性原料を加え、さらに、卓上ホモ
ミキサー5000回転/分でコーンオイル800mlを
徐々に加えて一次乳化させた後、卓上コロイドミル(日
本精機(社)製)にてクリアランス5/1000インチ
・3000rpmにて本乳化させて本出願の水中油型の
乳化食品を得た。
【0041】比較例2 純度60%のトレハロース水溶液200mlを60℃に
加温して卓上ホモミキサー(日本特殊機化工業(株)
製)にて5000回転/分で純度85%モノステアリン
酸デカグリセリンを3.0gと、割卵分離した卵黄液2
50mlを加えて加工卵を得た。この加工卵にに表4の
実施例2の配合にて、水性原料を加え、さらに、卓上ホ
モミキサー5000回転/分でコーンオイル950ml
を徐々に加えて一次乳化させた後、卓上コロイドミル
(日本精機(社)製)にてクリアランス5/1000イ
ンチ・3000rpmにて乳化させて水中油型の乳化食
品を得た。
【0042】
【表3】
【0043】試験例2 前述の実施例2と比較例2の乳化食品を各々KOPの袋
に100g充填シール後、−18℃まで急速凍結後、−
18℃設定の冷凍庫に6ヶ月保管して、自然解凍後の状
態を確認し、さらに、自然解凍後、天板上に絞り袋にて
押し出し成型して、200℃のオーブンにて10分間焼
成して、焼成後の乳化状態を確認した。また、凍結前の
乳化食品に破砕したゆで卵を1:1で混合して、上述の
凍結と解凍、および焼成を行い各々の状態を確認した。
これら確認の結果は表4となった。
【0044】
【表4】
【0045】以上のような結果であり、D相乳化組成物
を鶏卵に加えた後、油脂を加えた水中油型の乳化食品は
凍結耐性と耐熱性が付与されることは明白であり、ま
た、破砕したゆで卵を混合しても、冷凍耐性と耐熱性を
有する。また、実施例2と比較例2にて得られた乳化食
品10gに蒸留水を50ml加えて、蛋白質沈殿剤であ
る7.5重量%のトリクロロ酢酸溶液を25mlさらに
加えて鶏卵の蛋白質を沈殿させた場合において、比較例
2では表3配合組成の油脂分に全量相当する油脂の分離
が確認され、実施例2ではD相乳化組成物に相当する油
脂の分離は見られず、後から添加した油脂分の分離のみ
が確認された。
【0046】実施例3 70%オリゴトース水溶液120mlに卓上ホモミキサ
ー(日本特殊機化工業(株)製)にて5000回転/分
で純度75%卵黄リゾレシチンを5.0g加えて5分間
分散溶解させて、D相組成物を得た。このD相組成物に
同じ卓上ホモミキサーにて5000回転/分にて3分間
で大豆油80mlを徐々に加えてD相乳化組成物を得、
さらに、このD相乳化組成物に、割卵した全卵液500
mlを加えて本発明のD相乳化組成物含有鶏卵液を得
た。さらに、このD相乳化組成物含有鶏卵液に表6の実
施例3の配合にて、水性原料を加え、さらに、卓上ホモ
ミキサー5000回転/分で大豆油300mlを徐々に
加えて一次乳化させた後、ジャッケット付き真空アジホ
モミキサー(日本特殊機化(社)製)にてジャケット温
度105℃設定で、アジホモジスパー回転数6000回
転/分で加熱混合してカスタードクリーム様の本願出願
の水中油型の乳化食品を得た。
【0047】比較例3 70%オリゴトース水溶液120mlに卓上ホモミキサ
ー(日本特殊機化工業(株)製)にて5000回転/分
で純度75%卵黄リゾレシチンを5.0g、割卵した全
卵液500mlを加えた後、表6の実施例3の配合に
て、水性原料を加え、さらに、卓上ホモミキサー500
0回転/分で大豆油380mlを徐々に加えて一次乳化
させた後、ジャケット付き真空アジホモミキサー(日本
特殊機化(社)製)にてジャケット温度105℃設定
で、アジホモジスパー回転数6000回転/分で加熱混
合してカスタードクリーム様の水中油型の乳化食品を得
た。
【0048】
【表5】
【0049】試験例3 前述の実施例3と比較例3の乳化食品を各々KOPの袋
に100g充填シール後、−18℃まで急速凍結後、−
18℃設定の冷凍庫に6ヶ月保管して、自然解凍後の状
態を確認し、さらに、凍結状態のままKOPの袋ごと9
8℃に調整した温湯にて1時間加熱ものと、自然解凍
後、天板上に絞り袋にて造花して、200℃のオーブン
にて10分間焼成して、焼成後の乳化状態を確認した。
確認の結果は表6となった。
【0050】
【表6】
【0051】以上のような結果であり、D相乳化組成物
を鶏卵に加えた後、油脂を加えた水中油型の乳化食品は
凍結耐性と耐熱性が付与されることは明白である。ま
た、実施例3と比較例3にて得られた乳化食品10gに
蒸留水を50ml加えて、蛋白質沈殿剤である7.5重
量%のトリクロロ酢酸溶液を25ml加えて鶏卵の蛋白
質を沈殿させた場合において、比較例3では表6配合組
成の油脂分に全量相当する油脂の分離が確認され、実施
例3ではD相乳化組成物に相当する油脂の分離は見られ
ず、後から添加した油脂分の分離のみが確認された。
【0052】本発明の実施態様を下記に記載する。 (1)D相乳化組成物を含有する鶏卵を用いる水中油型
の乳化組成物。 (2)前記(1)記載の水中油型の乳化組成物を使用す
る乳化食品。 (3)鶏卵が、鶏卵液である殻付き卵を割卵して得た全
卵液、割卵分離して得た卵黄液、卵白液、卵白液と卵黄
液とを適宜混合した混合液卵、鶏卵液が加糖・加塩され
たもの、鶏卵液を蛋白質分解酵素や脂質分解酵素で処理
したもの、全卵粉末、卵黄粉末、卵黄・卵白混合粉末の
水戻し品を単独、または適宜混合したものである前記
(1)または(2)記載の水中油型の乳化組成物。
(4)油脂が、サラダ油、大豆油、菜種油、綿実油、ト
ウモロコシ油、サフラ ワー油、ひまわり油、パーム油、椰子油、カカオ脂、バ
ター、牛脂、乳脂、豚脂及びこれらの分別油脂、水素添
加油脂、エステル交換油脂、或いはショートニング、マ
ーガリン等である前記(1)または(2)記載の水中油
型の乳化組成物。
【0053】(5)界面活性剤が、HLB6〜16の水
に溶けうる界面活性剤であり、グリセリン脂肪酸エステ
ル、ポリグリセリン脂肪酸エステル、蔗糖脂肪酸エステ
ル、ソルビタン脂肪酸エステル、有機酸モノグリセリ
ン、低密度リポ蛋白質、酵素改質低密度リポ蛋白質、レ
シチン、酵素改質レシチン等である前記(1)または
(2)記載の水中油型の乳化組成物。 (6)界面活性剤を分散可溶化させる基材が、ハイドロ
キシ基(−OH基)を2個以上有する糖アルコールや液
糖であり、糖アルコールと液糖はオリゴトース、トレハ
ロース、ソルビトール、ラクチトール、キシリトール、
マルチトール、シュークロース、フラクトース等である
前記(1)または(2)記載の水中油型の乳化組成物。 (7)糖アルコール、液糖の濃度が、通常50〜75重
量%、好ましくは60〜75重量%、さらに好ましくは
65〜75重量%である前記(1)または(2)記載の
水中油型の乳化組成物。 (8)界面活性剤が、糖アルコール、液糖に対して、界
面活性剤の純度にもよるが、純度60〜90%の界面活
性剤で有れば通常0.1〜10%、好ましくは0.5〜
8%、さらに好ましくは1〜6%である前記(1)また
は(2)記載の水中油型の乳化組成物。
【0054】(9)D相乳化組成物のD相組成物、O相
の割合がD相組成物:O相=90:10〜10:90の
範囲から任意に選ぶことができ、通常90:10〜1
0:90、好ましくは80:20〜30:70、さらに
好ましくは80:20〜50:50である前記(1)ま
たは(2)記載の水中油型の乳化組成物。 (10)D相乳化組成物と鶏卵液の割合が、D相乳化組
成物:鶏卵液=5:95〜30:70の範囲から任意に
選ぶことができ、通常5:95〜30:70、好ましく
は5:95〜50:50、さらに好ましくは10:90
〜40:60、さらに好ましくは15:85〜25:7
5である前記(1)または(2)記載の水中油型の乳化
組成物。 (11)D相乳化組成物含有鶏卵液の調整方法が、プロ
ペラ攪拌機、ホモミキサー、ホモジナイザー、ラインホ
モミキサー等の強制的攪拌能力有る機器を用いて調製
し、鶏卵液にD相乳化組成物を加えてもよいし、D相乳
化組成物に鶏卵液を加える前記(1)または(2)記載
の水中油型の乳化組成物。 (12)D相乳化組成物含有鶏卵液に対する添加油脂の
比率が、一例を挙げればD相乳化組成物含有鶏卵液:油
脂=10:90〜90:10の範囲内から任意に選ばれ
る前記(1)または(2)記載の乳化組成物。 (13)前記(1)〜(12)いずれか記載の水中油型
の乳化組成物を用いて作られる乳化食品。
【0055】
【発明の効果】本発明における水中油型の乳化食品は耐
冷凍性と耐熱性の両者を併せ持つものであり、単独ある
いは他の食品素材と組み合わせて使用することができ、
幅広い用途に利用可能である。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き Fターム(参考) 4B025 LB20 LG26 LG52 LK01 4B035 LC03 LC05 LE02 LG19 LG43 LK13 4B047 LB09 LE03 LF08 LG21 LG25 LG36 LG52 4G065 AA01 AB05Y AB06X AB07X AB12Y AB26X AB33X AB35X BA07 BA20 BB01 BB06 CA03 CA19 CA20 DA01

Claims (2)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 D相乳化物を含有する鶏卵を用いる水中
    油型の乳化組成物。
  2. 【請求項2】 請求項1記載の水中油型の乳化組成物を
    使用する乳化食品。
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Cited By (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2012244972A (ja) * 2011-05-31 2012-12-13 Nippon Flour Mills Co Ltd 植物油を含む冷凍クリームソース類の製造方法
JP2017143753A (ja) * 2016-02-15 2017-08-24 日清オイリオグループ株式会社 O/d型乳化組成物、水中油型乳化組成物、飲食品及び食品用素材

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