JP2000102263A - インバータ装置、放電ランプ点灯装置および照明装置 - Google Patents

インバータ装置、放電ランプ点灯装置および照明装置

Info

Publication number
JP2000102263A
JP2000102263A JP10265287A JP26528798A JP2000102263A JP 2000102263 A JP2000102263 A JP 2000102263A JP 10265287 A JP10265287 A JP 10265287A JP 26528798 A JP26528798 A JP 26528798A JP 2000102263 A JP2000102263 A JP 2000102263A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
capacitor
full
frequency
switching means
frequency current
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Pending
Application number
JP10265287A
Other languages
English (en)
Inventor
Hiroyuki Kudo
啓之 工藤
Hirokazu Otake
寛和 大武
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Toshiba Lighting and Technology Corp
Original Assignee
Toshiba Lighting and Technology Corp
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Toshiba Lighting and Technology Corp filed Critical Toshiba Lighting and Technology Corp
Priority to JP10265287A priority Critical patent/JP2000102263A/ja
Publication of JP2000102263A publication Critical patent/JP2000102263A/ja
Pending legal-status Critical Current

Links

Landscapes

  • Inverter Devices (AREA)
  • Circuit Arrangements For Discharge Lamps (AREA)

Abstract

(57)【要約】 (修正有) 【課題】複数の負荷を接続し、それらを間引き可能と
し、高力率で高調波歪を低減したインバータ装置、これ
を用いたランプ点灯装置及び照明装置の提供。 【解決手段】低周波交流電源ACにノイズフィルタNF
を介しコンデンサC1及び全波整流器RFの交流入力端
を接ぎ、その直流出力端間にコンデンサC2、平滑化手
段SM、スイッチング手段SW、SWを直列的に接
続し、手段SWと並列的に第1の負荷回路、コンデン
サC及びコンデンサCを直列的に含む直列回路を接
続し、手段SWと並列的に第2の負荷回路、コンデン
サC及びコンデンサCを直列的に含む直列回路を接
続すると共に、コンデンサC、Cの接続点と全波整
流器RFの一方の交流入力端aとの間に高周波電流通
路HPを接続し、コンデンサC、Cの接続点と整
流器RFの他方の交流入力端a間に高周波電流通路H
を接続した。各回路の一方は間引き可能。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は高周波で動作するイ
ンバータ装置、これを用いた放電ランプ点灯装置および
照明装置に関する。
【0002】
【従来の技術】蛍光ランプのような放電ランプを高周波
で点灯することは、これにより、発光効率が向上し、明
るさのちらつきを低減し、即時点灯ができるとともに、
点灯装置を小形、軽量化できるため、近時多用されるよ
うになった。
【0003】しかし、当初の高周波点灯回路方式では力
率が低く、しかも低周波交流電源に高調波歪が生じる問
題があり、これを克服するための種々の改良が提案され
ている。その一方式として、特開平4−193066号
公報に記載のインバータ装置がある。
【0004】上記の従来技術は、全波整流器の交流入力
端子に商用電源を接続し、全波整流器の直流出力端子に
平滑用コンデンサを接続し、交互にオン、オフされる第
1および第2のスイッチング素子の直列回路を平滑コン
デンサに並列接続し、第1および第2のスイッチング素
子の接続点と全波整流器の交流入力端子の一端の間にイ
ンバータ電流の通電経路を構成したインバータ装置であ
る。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】ところが、従来技術に
おいて複数の負荷をインバータ装置に接続する場合、負
荷を直列接続すると、一部の負荷を外すことにより回路
が開放されてしまうため、残余の負荷も動作しなくな
る。これに対して、複数の負荷を並列接続した場合、一
部の負荷を外すことにより、負荷特性が変化してインバ
ータ装置の動作が不安定になるという問題がある。
【0006】したがって、従来技術においては、複数の
負荷を接続して、しかもそれらを必要に応じて間引き動
作させることができない。
【0007】本発明は、複数の負荷を接続して、それら
を必要に応じて間引き動作させることができるととも
に、力率が高く、しかも高調波歪を低減したインバータ
装置、これを用いた放電ランプ点灯装置および照明装置
を提供することを目的とする。
【0008】
【課題を達成するための手段】請求項1の発明のインバ
ータ装置は、低周波交流電源に接続される交流端子と;
交流端子間に接続されたノイズフィルタと;ノイズフィ
ルタを介して交流端子間に交流入力端が接続された全波
整流器と;全波整流器の交流入力端間に接続された第1
のコンデンサと;全波整流器の直流出力側に接続された
平滑化手段と;全波整流器の直流出力端間に接続された
第2のコンデンサと;全波整流器の直流出力端間に直列
的に接続されて交互にスイッチングする第1および第2
のスイッチング手段と;第1の負荷回路、第3のコンデ
ンサおよび第4のコンデンサを直列的に含み、第1のス
イッチング手段に並列接続されて第1および第2のスイ
ッチング手段の交互スイッチングに伴って生じる高周波
によって作動する第1の直列回路と;第2の負荷回路、
第5のコンデンサおよび第6のコンデンサを直列的に含
み、第2のスイッチング手段に並列接続されて第1およ
び第2のスイッチング手段の交互スイッチングに伴って
生じる高周波によって作動する第2の直列回路と;全波
整流器の一方の交流入力端ならびに第3のコンデンサお
よび第4のコンデンサの接続点の間を接続することによ
り直接的な高周波電流を流すように形成された第1の高
周波電流通路と;全波整流器の他方の交流入力端ならび
に第5のコンデンサおよび第6のコンデンサの接続点の
間を接続することにより直接的な高周波電流を流すよう
に形成された第2の高周波電流通路と;を具備している
ことを特徴としている。
【0009】本発明および以下の各発明において、特に
指定しない限り用語の定義および技術的意味は次によ
る。
【0010】低周波交流電源は、一般的には50または
60Hzであるが、これらの周波数に限定されない。
【0011】ノイズフィルタは、スイッチング手段のス
イッチングによって変換された高周波電流が低周波交流
電源側に流れるのを防止する機能を有するものであれ
ば、回路構成は問わない。
【0012】第1のコンデンサは、平滑化手段を介さな
いで低周波交流電源側から第1および第2の高周波電流
通路を通って直接高周波電流を第1および第2の負荷回
路に通流させる際の電源の一部を構成するために用いる
ので、その容量は小さくてよい。
【0013】平滑化手段は、全波整流出力の脈流電圧を
なるべく平滑化するもので、平滑コンデンサまたは部分
平滑回路などを用いることができる。
【0014】第2のコンデンサは、後述する第3のコン
デンサおよび第5のコンデンサの充電電荷などを電源と
する高周波電流の共振通路を提供する。平滑化手段が全
波整流器の直流出力端間に接続された平滑コンデンサか
らなる場合には、平滑コンデンサをして第2のコンデン
サを兼ねることができる。
【0015】スイッチング手段は、バイポーラトランジ
スタ、電界効果トランジスタ(FET)などのスイッチ
ング素子を用いることができる。
【0016】直列接続された第1および第2のスイッチ
ング手段に平滑化直流電圧を印加するには、平滑化手段
の出力端間にスイッチング手段のみを直列接続するばか
りでなく、たとえばプッシュプル動作用のインダクタな
ど他の回路素子を直列に介在させて平滑化手段の出力端
間に接続していてもよい。
【0017】第1の直列回路は、第1の負荷回路、第3
のコンデンサおよび第4のコンデンサを直列に含んで形
成されており、第1のスイッチング手段に並列接続す
る。また、第2の直列回路は、第2の負荷回路、第5の
コンデンサおよび第6のコンデンサを直列に含んで形成
され、第2のスイッチング手段に並列接続する。そし
て、第1の直列回路の第3のコンデンサおよび第2の直
列回路の第5のコンデンサの充電電荷は、平滑化手段の
電解コンデンサを電源としない高周波電流の電源として
作用する。
【0018】各直列回路に含まれる負荷回路は、負荷だ
けでもよいが、必要に応じて負荷を安定に作動させるた
めの回路手段を含んでいてもよい。たとえば、負荷が放
電ランプの場合、放電を安定させるための限流インピー
ダンス素子を含んで負荷回路を構成する。
【0019】第1の高周波電流通路は、第1のコンデン
サが接続されている全波整流器の一方の交流入力端と第
1の直列回路の第3のコンデンサおよび第4のコンデン
サの接続点との間を接続することにより、第1の負荷回
路に平滑化手段を介さないで、直接的な高周波電流を流
すように構成された線路である。そして、この構成によ
りインバータ動作中に、低周波交流電源から、第1の高
周波電流通路、第3のコンデンサ、第1の負荷回路、第
2のスイッチング手段および全波整流器の一辺のダイオ
ードを経て低周波交流電源に戻る高周波電流を流す。こ
の際に第1のコンデンサおよび第3のコンデンサは、高
周波電流に対して高周波的な電源として作用する。な
お、「直接的な高周波電流」とは、ハーフブリッジ形イ
ンバータ動作により平滑化手段の電解コンデンサを充電
し、そのコンデンサの充電電荷をスイッチング手段を含
む閉回路内で放電させるのに伴って流れる高周波電流で
なく、電解コンデンサを通過しない高周波電流の意味で
ある。
【0020】同様に、第2の高周波電流通路は、全波整
流器の他方の交流入力端と第2の直列回路の第5のコン
デンサおよび第6のコンデンサの接続点との間を接続す
ることにより、第2の負荷回路に直接的な高周波電流を
流すように形成された線路である。そして、この構成に
よりインバータ動作中に、低周波交流電源から、全波整
流器の一辺のダイオード、第1のスイッチング手段、第
2の負荷回路および第2の高周波電流通路を経て低周波
交流電源に戻る高周波電流を流す。この際に第1のコン
デンサおよび第5のコンデンサは、高周波電流に対して
高周波的な電源として作用する。
【0021】高周波とは、本発明においては1KHz以
上、好ましくは20〜200KHzである。
【0022】そうして、本発明においては、第1のスイ
ッチング手段と第2のスイッチング手段とにそれぞれ第
1および第2の直列回路を並列接続して、それぞれの直
列回路に第1および第2の高周波電流通路を上記のよう
に接続したことにより、2組の負荷回路に対して、それ
ぞれハーフブリッジ形インバータ動作における一対のス
イッチング手段の交互のスイッチングによって平滑手段
の平滑コンデンサから各直列回路のコンデンサの充放電
に伴って高周波の負荷電流の一部が流れるのに加えて、
低周波交流電源から直接的に各負荷回路に低周波交流が
重畳された高周波電流を負荷電流のかなりの部分として
通流させる。そして、さらにこの高周波電流成分は、第
1のコンデンサおよびノイズフィルタで除去されるた
め、低周波交流電源から見ると、高力率の正弦波電流が
それぞれの負荷回路に供給されることになる。
【0023】したがって、低周波交流電源から流入する
高調波電流が大幅に低減されるので、高調波歪が小さく
なる。
【0024】また、各負荷回路は互いに干渉しないか
ら、いずれか一方の負荷回路を開放しても、他方の負荷
回路はそのまま影響を受けないで動作を継続する。この
ことは、負荷の間引き運転を可能にする。
【0025】請求項2の発明のインバータ装置は、請求
項1記載のインバータ装置において、平滑化手段は、全
波整流器の直流出力端間に接続された平滑コンデンサか
らなることを特徴としている。
【0026】本発明は、平滑化手段の最も簡単な構成を
規定している。すなわち、平滑コンデンサを用いて全波
整流器の直流出力電圧を平滑化する実際的な回路構成で
ある。
【0027】また、本発明における高周波出力電圧は、
その包絡線が一定である。
【0028】請求項3の発明のインバータ装置は、請求
項1記載のインバータ装置において、平滑化手段は、全
波整流器の直流出力端間に接続された平滑コンデンサ、
インダクタおよび全波整流器の直流出力電圧に対して逆
極性の第1のダイオードの直列回路、ならびに平滑コン
デンサおよびインダクタを第1のスイッチング手段を介
して全波整流器の直流出力端に接続するための第2のダ
イオードを備えた部分平滑回路であることを特徴として
いる。
【0029】本発明は、平滑化手段として部分平滑化回
路を用いて全波整流器の直流出力電圧を平滑化するよう
に構成した実際的なインバータ装置を規定している。
【0030】本発明においては、全波整流出力波形の瞬
時値が部分平滑回路の平滑コンデンサの端子電圧より低
い期間中、平滑コンデンサ、部分平滑回路のインダクタ
および第1のスイッチング手段が降圧チョッパを構成
し、これに伴いインダクタおよび第2のコンデンサの直
列共振により平滑コンデンサの端子電圧に比例したピー
ク値の高周波電圧が発生する。
【0031】したがって、本発明における高周波出力電
圧の包絡線は、全波整流出力電圧の谷部が高圧チョッパ
の高周波主力電圧によって埋められた波形になる。
【0032】請求項4の発明の放電ランプ点灯装置は、
請求項1ないし3のいずれか一記載のインバータ装置に
おいて、第1の負荷回路は第1の限流インピーダンスお
よび第1の放電ランプを直列的に含み、第2の負荷回路
は第2の限流インピーダンスおよび第2の放電ランプを
直列的に含むことを特徴としている。
【0033】本発明は、負荷として放電ランプを用いた
放電ランプ点灯装置を規定している。
【0034】放電ランプは、蛍光ランプなど所望のもの
を用いることができる。
【0035】限流インピーダンス素子は、インダクタン
スを有する素子が好適であるが、要すればその他のイン
ピーダンス素子であってものよい。インダクタンスを有
するインピーダンス素子としては、たとえばチョークコ
イル、漏洩トランス、出力トランスおよびチョークコイ
ルの組み合わせなどを用いることができる。
【0036】本発明によれば、各放電ランプの点灯に干
渉がないから、間引き点灯を行うことができる。
【0037】請求項5の発明の照明装置は、照明装置本
体と;照明装置本体に配設された請求項4の放電ランプ
点灯装置と;を具備していることを特徴としている。
【0038】本発明において、照明装置とは、放電ラン
プの発光を利用するあらゆる装置を包含する広い概念で
あり、たとえば照明器具、画像読取装置、表示装置、紫
外線発生装置、電球形蛍光ランプなどであることを許容
する。
【0039】
【発明の実施の形態】以下、本発明の実施の形態を図面
を参照して説明する。
【0040】図1は、本発明のインバータ装置の第1の
実施形態を示す回路図である。
【0041】図において、ACは低周波交流電源、a、
bは一対の交流端子、NFはノイズフィルタ、C1は第
1のコンデンサ、RFは全波整流器、C2は第2のコン
デンサ、SMは平滑化手段、SW1は第1のスイッチン
グ手段、SW2は第2のスイッチング手段、l1は第1
の負荷回路、l2は第2の負荷回路、C3は第3のコン
デンサ、C4は第4のコンデンサ、C5は第5のコンデ
ンサ、C6は第6のコンデンサ、HP1は第1の高周波
電流通路、HP2は第2の高周波電流通路である。
【0042】低周波交流電源ACは、商用交流電源から
なる。
【0043】一対の交流端子a、bは、インバータ装置
の入力端子を構成するもので、低周波交流電源ACの両
極に接続する。
【0044】ノイズフィルタNFは、その入力端が一対
の交流端子a、bに接続するが、たとえば並列コンデン
サおよびバルーントランスなどによって構成することが
できる。
【0045】第1のコンデンサC1は、ノイズフィルタ
NFの出力端間に接続している。
【0046】全波整流器RFは、その交流入力端a1、
a2がノイズフィルタNFの出力端間に第1のコンデン
サC1と並列して接続し、また直流出力端d1、d2を
備えている。第2のコンデンサC2は、全波整流器RF
の直流出力端d1、d2間に接続している。
【0047】平滑化手段SMは、部分平滑回路によって
構成されている。すなわち、部分平滑回路は、平滑コン
デンサC7、インダクタL1および全波整流器RFの直
流出力電圧に対して逆極性の第1のダイオードD1を備
えた直列回路と、平滑コンデンサC7およびインダクタ
L1を第2のスイッチング手段SW2を直列に介して全
波整流器RFの直流出力端d1、d2間に接続するため
の第2のダイオードD2とで構成されている。
【0048】そうして、部分平滑回路は、平滑コンデン
サC7の端子電圧より全波整流器RFの直流電圧の瞬時
値が低い期間に、第1のスイッチング手段SW1、第1
のダイオードD1、インダクタL1および平滑コンデン
サC7が降圧チョッパを構成して高周波を発生し、直流
電圧の低い期間の電圧を補填するように作用する。
【0049】第1および第2のスイッチング手段SW
1、SW2は、電界効果トランジスタからなる。電界効
果トランジスタは、そのドレイン、ソース間に逆極性の
寄生ダイオードが等価的に接続されている。そして、第
1および第2のスイッチング手段S1、S2は、直列接
続されて図示しないゲート制御手段からゲート制御電圧
が印加されることにより、交互にスイッチングを行う。
また、第1のスイッチング手段SW1の両端には、平滑
化手段SMの平滑コンデンサC7の端子電圧が印加され
る。
【0050】第1の負荷回路l1は、第1のスイッチン
グ手段SW1に第3のコンデンサC3および第4のコン
デンサC4を直列に介して並列接続している。
【0051】同様に第2の負荷回路l2は、第2のスイ
ッチング手段SW2に第5のコンデンサC5および第6
のコンデンサC6を直列に介して並列接続している。
【0052】第1の高周波電流通路HP1は、全波整流
器RFの一方の交流入力端a1と、第3のコンデンサC
3および第4のコンデンサC4の接続点との間を接続す
ることにより、平滑コンデンサC7を経由することな
く、第1の負荷回路l1、第1のコンデンサC1、なら
びに第1および第2のスイッチング手段SW1、SW2
を経由して形成される。
【0053】同様に第2の高周波電流通路HP2は、全
波整流器RFの他方の交流入力端a2と、第5のコンデ
ンサC5および第6のコンデンサC6の接続点とを接続
することにより、平滑コンデンサC7を経由することな
く、第2の負荷回路l2、第1のコンデンサC1、なら
びに第2および第1のスイッチング手段SW2、SW1
を経由して形成される。
【0054】次に、動作を説明にする。
【0055】交流端子a、bを低周波交流電源ACに接
続すると、全波整流器RFで全波整流された直流脈流電
圧が平滑化手段SMに印加される。そして、第2のスイ
ッチング手段SW2がオンしたときに、全波整流器RF
の直流出力端d1、平滑化手段SMのインダクタL1、
平滑コンデンサC7、第2のダイオードD2、第2のス
イッチング手段SW2および全波整流器RFの他方の直
流出力端d2の経路を電流が流れて平滑コンデンサC7
が充電される。この際に平滑コンデンサC7の充電は、
短時間オンする第2のスイッチング手段を介して行われ
るので、充電電流が入力電流の波形歪に与える影響は少
ない。
【0056】一方、第1および第2のスイッチング手段
SW1、SW2の両端間には全波整流器RFの直流脈流
電圧が印加されるので、スイッチング手段SW1、SW
2が高周波で交互にオン、オフすることにより、ハーフ
ブリッジ形インバータ装置として作動して、負荷回路l
1、l2のそれぞれ両端間に包絡線が直流脈流電圧波形
の第1の高周波電圧を生じる。
【0057】これに対して、全波整流器RFの直流出力
電圧が平滑コンデンサC7の端子電圧より低くなると、
平滑コンデンサC7、第2のダイオードD2、第1のス
イッチング手段SW1およびインダクタL1が平滑コン
デンサC7の充電電荷を直流電源とする降圧チョッパを
構成するので、全波整流器RFの直流ピーク電圧より低
い電圧の第2の高周波電圧が発生する。
【0058】以上の結果、負荷回路l1およびl2のそ
れぞれの両端間には第1の高周波電圧と第2の高周波電
圧とが重畳して、全波整流の脈流電圧の谷間がピーク電
圧より低い値で埋められた包絡線波形の出力高周波電圧
が印加される。
【0059】次に、第1の高周波電流通路HP1の作用
について説明する。
【0060】高周波電流通路HP1は、全波整流器RH
の一方の交流入力端a1を第3のコンデンサC3および
第4のコンデンサC4の接続点に接続することにより形
成されるのであるが、第1および第2のスイッチング手
段SW1、SW2の高周波の交互スイッチングに伴っ
て、第1のコンデンサC1およびまたは第2のコンデン
サ、第3のコンデンサC3、第4のコンデンサC4、負
荷回路l1ならびに第1のスイッチング手段SW1また
は第2のスイッチング手段SW2を主な経路として形成
される。そして、高周波電流通路HP1内を第1のコン
デンサC1、第2のコンデンサC2または第3のコンデ
ンサC3の充電電荷を電源として高周波電流が通流す
る。第1のコンデンサC1の充電電荷は、低周波交流電
源ACから供給される。また、第2のコンデンサC2お
よび第3のコンデンサC3の充電電荷は、間接的に低周
波交流電源ACからから供給される。
【0061】したがって、結局高周波電流通路HP1内
を通流する高周波電流は、低周波交流電源ACから直接
供給されることになる。そして、この高周波電流のうち
高周波成分は第1のコンデンサC1およびノイズフィル
タNFによって除去されるから、低周波交流電源AC側
から見ると、低周波交流電源ACから低周波交流が平滑
コンデンサC7を介することなく直接インバータ装置を
経由して高周波に変換され、負荷に流入することにな
る。
【0062】その結果、インバータ装置は高力率で動作
する。同時に高調波歪も少ない。そして、第1の負荷回
路l1は高周波で動作する。なお、平滑コンデンサC7
を介する高周波電流も流れるが、全体の一部を占めるに
すぎない。
【0063】ところで、第2の高周波電流通路HP2
は、全波整流器RFの他方の交流入力端a2と第5のコ
ンデンサC5および第6のコンデンサC6の接続点とを
接続することにより形成されるのであるが、第1の高周
波電流通路HP1と同様に第1および第2のスイッチン
グ手段SW1、SW2の高周波の交互スイッチングに伴
って、第1のコンデンサC1およびまたは第2のコンデ
ンサ、第5のコンデンサC5、第6のコンデンサC6、
負荷回路l2ならびに第1のスイッチング手段SW1ま
たは第2のスイッチング手段SW2を主な経路として形
成される。そして、高周波電流通路HP2内を第1のコ
ンデンサC1、第2のコンデンサC2または第5のコン
デンサC5の充電電荷を電源として高周波電流が通流す
る。第1のコンデンサC1の充電電荷は、低周波交流電
源ACから供給される。また、第2のコンデンサC2お
よび第5コンデンサC5の充電電荷は、間接的に低周波
交流電源ACからから供給される。
【0064】したがって、結局高周波電流通路HP2内
を通流する高周波電流は、低周波交流電源ACから直接
供給されることになる。そして、第1の高周波電流通路
HP1と同様に低周波交流電源ACから低周波交流が平
滑コンデンサC7を介することなく直接インバータ装置
に流入することになる。
【0065】その結果、負荷回路l2には第1および第
2の高周波電圧によって低周波交流電源ACから直接高
周波電流が流入するから、インバータ装置は高力率で動
作する。同時に歪も少ない。そして、第2の負荷回路l
2は高周波で動作する。なお、平滑コンデンサC7を介
する高周波電流も流れるが、全体の一部を占めるにすぎ
ない。
【0066】以上の説明から理解できるように、第1の
高周波電流通路HP1および第2の高周波電流通路HP
2は、全く互いに干渉することなく独立して作用する。
このため、いずれか一方の負荷回路l1またはl2を間
引いても他方の負荷回路l2またはl1はそのまま正常
に作動を継続する。
【0067】図2は、本発明のインバータ装置の第2の
実施形態を示す回路図である。
【0068】図において、図1と同一部分には同一符号
を付して説明は省略する。
【0069】本実施形態は、平滑化手段SMが平滑コン
デンサC7からなるとともに、第2のコンデンサC2を
兼ねている点で異なる。この実施形態の場合の高周波出
力電圧の包絡線は一定になる。
【0070】図3は、本発明の放電ランプ点灯装置の一
実施形態を示す回路図である。
【0071】図において、図1と同一部分には同一符号
を付して説明は省略する。
【0072】すなわち、図1における第1の負荷回路l
1を第1の放電ランプDL1、第1の限流インピーダン
ス素子L21および第1のフィラメント加熱回路fH1
によって構成している。
【0073】放電ランプDL1は、放電容器GBおよび
一対のフィラメント電極f11、f12を備えている。
【0074】放電容器GBは、その内部には水銀および
アルゴンが数百Pa封入されているとともに、内面側に
蛍光体層(図示しない。)が形成されている。
【0075】一対のフィラメント電極f11、f12
は、放電容器GBの両端の内部に封装されている。そし
て、一対のフィラメント電極f11、f12の電源側端
子の一方は、第1の限流インピーダンス素子L21の一
端に接続され、他方は第3のコンデンサC3の一極に接
続している。
【0076】第1の限流インピーダンス素子L21の他
端は、第1および第2のスイッチング手段SW1、SW
2の接続点に接続されている。
【0077】第1のフィラメント加熱回路fH1は、コ
ンデンサC81からなり、一対のフィラメント電極f1
1、f12の非電源側端子間に接続されている。
【0078】同様に、図1における第2の負荷回路l2
を第2の放電ランプDL2、第2の限流インピーダンス
素子L22および第2のフィラメント加熱回路fH2に
よって構成している。
【0079】第2の放電ランプDL2は、第1の放電ラ
ンプDL1と同様な構造を備えている。
【0080】また、第2のフィラメント加熱回路fH2
は、コンデンサC82からなり、一対のフィラメント電
極f21、f22の非電源側端子間に接続されている。
【0081】ノイズフィルタNFは、交流端子a、b間
に接続されたコンデンサC9、交流端子a、bと全波整
流器RFとの間に直列に挿入したバルントランスBTお
よびバルントランスBTと全波整流器RFの交流入力端
a1との間に直列に接続したインダクタL3から構成さ
れている。
【0082】そうして、インバータ装置による高周波電
圧が、第1の放電ランプDL1および第1の限流インピ
ーダンス素子L21の直列回路の両端間、ならびに第2
の放電ランプDL2および第2の限流インピーダンス素
子L22の直列回路の両端間にそれぞれ印加されると、
最初に第1および第2のフィラメント加熱回路fH1、
fH2が作用して、各フィラメント電極f11、f1
2、f21、f22が加熱されるとともに、各フィラメ
ント加熱回路fH1、fH2のコンデンサC81、C8
2と第1および第2の限流インピーダンス素子L21、
L22との直列共振により、高電圧が第1および第2の
放電ランプDL1、DL2の両端間に発生して、第1お
よび第2の放電ランプDL1、DL2は始動し、点灯す
る。
【0083】次に、第1および第2の高周波電流通路H
P1、HP2の作用について図4ないし図12を参照し
ながら詳細に説明する。
【0084】第1および第2の高周波電流通路HP1、
HP2により流れる高周波電流は、低周波交流電源AC
の正負の各半波ごとにそれぞれ四つのパターンに分かれ
るので、以下図4ないし図11を参照しながら説明す
る。なお、それぞれの図において、説明上関係する部分
のみを図3と同一部分については同一符号を付して示す
が、説明は省略する。また、実線で示す電流流路は、第
1の高周波電流通路HP1に関して第1の放電ランプD
L1を通流する高周波電流を、点線で示す電流流路は、
第2の高周波電流通路HP2に関して第2の放電ランプ
DL2を通流する高周波電流を、それぞれ示す。
【0085】最初に、交流端子aが正となる低周波交流
電源ACの極性の半波における第1のパターンを図4に
示す。
【0086】図4は、本発明の放電ランプ点灯装置の一
実施形態において交流端子aが正となる半波の期間中の
高周波電流経路の第1のパターンを示す回路図である。
【0087】この第1のパターンは、第1のスイッチン
グ手段SW1がオンし、第2のスイッチング手段SW2
がオフ状態のときに生じる。
【0088】まず、実線の高周波電流について説明す
る。
【0089】第4のコンデンサC4が図示極性に充電さ
れている状態で、第4のコンデンサC4から第1のスイ
ッチング手段SW1、第1の限流インピーダンス素子L
21、第1の放電ランプDL1、第3のコンデンサC3
および第4のコンデンサC4の経路を矢印方向に高周波
電流が流れる。
【0090】その後、第4のコンデンサC4の充電電荷
が減少すると、第3のコンデンサC3が図示極性に充電
されている状態では、第3のコンデンサC3から高周波
電流通路HP1、全波整流器RFの交流入力端子a1、
直流出力端子d1、第1のスイッチング手段SW1、第
1の限流インピーダンス素子L21、第1の放電ランプ
DL1および第3のコンデンサC3の経路を高周波電流
が矢印方向に流れるようになる。
【0091】次に、点線の高周波電流について説明す
る。
【0092】第1のコンデンサC1がそれぞれ図示極性
に充電される状態で、第1および第2のスイッチング手
段SW1、SW2が上記したオン、オフ動作状態であ
る。
【0093】第2のコンデンサC2から第1のスイッチ
ング手段SW1、第2の限流インピーダンス素子L2
2、第2の放電ランプDL2、第5のコンデンサC5、
第6のコンデンサC6および第2のコンデンサC2の経
路を高周波電流が矢印方向に流れる。この高周波電流が
流れる前には、第6のコンデンサC6は、充電されてい
ないが、上記高周波電流の通流により、図示極性に充電
される。
【0094】また、第1のコンデンサC1から全波整流
器RFの交流入力端a1、同じく直流出力端d1、第1
のスイッチング手段SW1、第2の限流インピーダンス
素子L22、第2の放電ランプDL2、第5のコンデン
サC5、第2の高周波電流通路HP2および第1のコン
デンサC1の経路を高周波電流が流れる。なお、第5の
コンデンサC5は、上記高周波電流に対して逆極性に充
電される。このコンデンサは主として直流カット用に挿
入されていて、すこぶる容量が大きいので、上記した経
路の高周波電流の通流を阻害しない。
【0095】次に、低周波交流電源ACの極性が交流端
子aが正となる半波における高周波電流の第2のパター
ンについて図5を参照して説明する。
【0096】図5は、本発明の放電ランプ点灯装置の一
実施形態において交流端子aが正となる半波の期間中の
高周波電流経路の第2のパターンを示す回路図である。
【0097】この第2のパターンは、第1のスイッチン
グ手段SW1がオンからオフに反転したときに生じる。
【0098】まず、実線の高周波電流について説明す
る。
【0099】第1のスイッチング手段SW1がオフした
際に、限流インピーダンス素子L21がそこに流れてい
た高周波電流を継続させようとして、蓄積されていた電
磁エネルギーを放出するために、限流インピーダンス素
子L21、第1の放電ランプDL1、第3のコンデンサ
C3、第1の高周波電流通路HP1、全波整流器RFの
交流入力端a1、同じく直流出力端d1、第2のコンデ
ンサC2、第2のスイッチング手段SW1の寄生ダイオ
ードおよび第1の限流インピーダンス素子L21の経路
を高周波電流が矢印方向に流れる。
【0100】次に、点線の高周波電流について説明す
る。
【0101】第1のスイッチング手段SW1がオフした
際に、限流インピーダンス素子L22がそこに流れてい
た高周波電流を継続させようとして、蓄積されていた電
磁エネルギーを放出するために、限流インピーダンス素
子L22、第2の放電ランプDL2、第5のコンデンサ
C5、第6のコンデンサC6、第2のスイッチング手段
SW2の寄生ダイオードおよび限流インピーダンス素子
L22の経路を高周波電流が矢印方向に流れる。
【0102】次に、低周波交流電源ACの極性が交流端
子aが正となる半波における高周波電流の第3のパター
ンについて図6を参照して説明する。
【0103】図6は、本発明の放電ランプ点灯装置の一
実施形態において交流端子aが正となる半波の期間中の
高周波電流経路の第3のパターンを示す回路図である。
【0104】この第3のパターンは、第1のスイッチン
グ手段SW1がオフ状態にあり、第2のスイッチング手
段SW2がオンしたときに生じる。
【0105】まず、実線の高周波電流について説明す
る。
【0106】第2のコンデンサC2の充電電荷が第2の
コンデンサC2、第4のコンデンサC4、第3のコンデ
ンサC3、第1の放電ランプDL1、第1の限流インピ
ーダンス素子L21、第2のスイッチング手段SW2お
よび第2のコンデンサC2の経路を矢印方向に流れる。
これにより、第3のコンデンサC3および第4のコンデ
ンサC4は、それぞれ図示極性に充電される。
【0107】その後、第1のコンデンサC1の電荷が放
電して、第1のコンデンサC1、第1の高周波電流通路
HP1、第3のコンデンサC3、第1の放電ランプDL
1、第1の限流インピーダンス素子L21、第2のスイ
ッチング手段SW2、全波整流器RFの直流出力端d
2、同じく交流入力端a2および第1のコンデンサC1
の経路を高周波電流が矢印方向に流れる。なお、第1の
コンデンサC1にはパターン2において、低周波交流電
源AC側から図示極性に充電されている。
【0108】次に、点線の高周波電流について説明す
る。
【0109】図示極性に充電されている第5のコンデン
サC5から第2の放電ランプDL2、第2の限流インピ
ーダンス素子L22、第2のスイッチング手段SW2、
全波整流器Rの直流出力端d2、同じく交流入力端a
2、高周波電流通路HP2および第5のコンデンサC5
の経路を矢印方向に高周波電流が流れる。同時に、図示
極性に充電されている第6のコンデンサC6から第5の
コンデンサC5、第2の放電ランプ2、第2の限流イン
ピーダンス素子L22および第6のコンデンサC6の経
路を高周波電流が矢印方向に流れる。
【0110】最後に、低周波交流電源ACの交流端子a
が正となる半波における高周波電流の第4のパターンに
ついて図7を参照して説明する。
【0111】図7は、本発明の放電ランプ点灯装置の一
実施形態において交流端子aが正となる半波の期間中の
高周波電流経路の第4のパターンを示す回路図である。
【0112】この第4のパターンは、第2のスイッチン
グ手段SW2がオン状態からオフに反転したときに生じ
る。
【0113】まず、実線の高周波電流について説明す
る。
【0114】第2のスイッチング手段SW2がオフした
際に、第1の限流インピーダンス素子L21がそこに流
れていた高周波電流を継続させようとして、蓄積してい
た電磁エネルギーを放出するために、限流インピーダン
ス素子L21、第1のスイッチング手段SW1の寄生ダ
イオード、第4のコンデンサ、第3のコンデンサC3、
第1の放電ランプDL1および第1の限流インピーダン
ス素子L21の経路を高周波電流が矢印方向に流れる。
【0115】次に、点線の高周波電流について説明す
る。
【0116】同様にスイッチング手段SW2がオフした
際に、第2の限流インピーダンス素子L22がそこに流
れていた高周波電流を継続させようとして、蓄積してい
た電磁エネルギーを放出するために、限流インピーダン
ス素子L22、第1のスイッチング手段SW1、第2の
コンデンサC2、全波整流器RFの直流出力端d2、同
じく交流入力端a2、高周波電流通路HP2、第5のコ
ンデンサC5、第2の放電ランプDL2および第2の限
流インピーダンス素子L22の経路を高周波電流が矢印
方向に流れる。これにより、第5のコンデンサC5は図
示極性に充電される。
【0117】そうして、図4ないし図7を参照して説明
したところから理解できるように、低周波交流電源AC
の交流端子aが正の半波の期間が継続している間、以上
のパターン1ないし4の順に高周波電流が第1のコンデ
ンサC1を介して直接または第2および第3のコンデン
サを介して間接的に第1の放電ランプDL1に供給され
る。同様に、第1のコンデンサC1を介して直接または
第2およびの第5のコンデンサC5を介して間接的に第
2の放電ランプDL2に高周波電流が供給される。その
間に平滑コンデンサC7を経由することにより、平滑コ
ンデンサC7からパワーを供給することがないので、高
力率で高調波歪の少ない電流が低周波交流電源ACから
供給される。
【0118】さて、低周波交流電源ACの極性が交流端
子aが負となる半波における第1および第2の高周波電
流通路HP1、HP2について説明する。
【0119】最初に、第1のパターンについて図8を参
照して説明する。
【0120】図8は、本発明の放電ランプ点灯装置の一
実施形態において交流端子aが負となる半波の期間中の
高周波電流経路の第1のパターンを示す回路図である。
【0121】この第1のパターンは、第1のスイッチン
グ手段SW1がオンし、第2のスイッチング手段SW2
がオフ状態のときに生じる。
【0122】まず、実線で示す高周波電流について説明
する。
【0123】第3のコンデンサC3が図示極性で充電さ
れている状態で、第3のコンデンサC3から第4のコン
デンサC4、第1のスイッチング手段SW1、第1の限
流インピーダンス素子L21、第1の放電ランプDL
1、第3のコンデンサC3および第4のコンデンサC4
の経路を高周波電流が矢印方向に流れる。これにより、
第4のコンデンサC4は、図示極性に充電される。第4
のコンデンサC4が充電されると、今度は第3のコンデ
ンサC3から高周波電流通路HP1、第1のコンデンサ
C1、全波整流器RFの交流入力端a2、同じく直流出
力端d1、第1のスイッチング手段SW1、第1の限流
インピーダンス素子L21、放電ランプDL1および第
3のコンデンサC3の経路を高周波電流が矢印方向に流
れる。
【0124】次に、点線で示す高周波電流について説明
する。
【0125】図示極性に充電されている第1のコンデン
サC1から全波整流器RFの交流入力端a1、同じく直
流出力端d1、第1のスイッチング手段SW1、第2の
限流インピーダンス素子L22、第2の放電ランプDL
2、第5のコンデンサC5、第2の高周波電流通路HP
2および第1のコンデンサC1の経路を高周波電流が矢
印方向に流れる。同時に図示極性に充電されている第2
のコンデンサC2から第1のスイッチング手段SW1、
第2の限流インピーダンス素子L22、第2の放電ラン
プDL2、第6のコンデンサC6および第2のコンデン
サC2の経路を高周波電流が矢印方向に流れる。これに
より、第6のコンデンサC6は、図示極性に充電され
る。
【0126】次に、第2のパターンについて図9を参照
して説明する。
【0127】図9は、本発明の放電ランプ点灯装置の一
実施形態において交流端子が負となる半波の期間中の高
周波電流経路の第2のパターンを示す回路図である。
【0128】この第2のパターンは、第1のスイッチン
グ手段SW1がオン状態からオフに反転し、第2のスイ
ッチング手段SW2がオフ状態のときに生じる。
【0129】まず、実線の高周波電流について説明す
る。
【0130】第1のスイッチング手段SW1がオフした
際に、限流インピーダンス素子L21がそこに流れてい
た高周波電流を継続させようとして、蓄積されていた電
磁エネルギーを放出するために、限流インピーダンス素
子L21、第1の放電ランプDL1、第3のコンデンサ
C3、第1の高周波電流通路HP1、全波整流器RFの
交流入力端a1、同じく直流出力端d1、第2のコンデ
ンサC2、第2のスイッチング手段SW2の寄生ダイオ
ードおよび第1のインピーダンス素子L21の経路を高
周波電流が矢印方向に流れる。これにより、第2のコン
デンサC2は図示極性に充電される。
【0131】次に、点線の高周波電流について説明す
る。
【0132】第1のスイッチング手段SW1がオフした
際に、限流インピーダンス素子L22に流れていた高周
波電流を継続させようとして、第2の限流インピーダン
ス素子L22、放電ランプDL2、第5のコンデンサC
5、第6のコンデンサC6、第2のスイッチング手段S
W2の寄生ダイオードおよび第2の限流インピーダンス
素子L22の経路を高周波電流が矢印方向に流れる。こ
れにより、第5のコンデンサC5および第6のコンデン
サC6は、図示の極性に充電される。
【0133】さらに、第3のパターンについて図10を
参照して説明する。
【0134】図10は、本発明の放電ランプ点灯装置の
一実施形態において交流端子aが負となる半波の期間中
の高周波出流経路の第3のパターンを示す回路図であ
る。
【0135】この第3のパターンは、第1のスイッチン
グ手段SW1がオフ状態で、第2のスイッチング手段S
W2がオンした際に生じる。
【0136】まず、実線で示す高周波電流について説明
する。
【0137】第2のコンデンサC2から第4のコンデン
サC4、第3のコンデンサC3、第1の放電ランプDL
1、第1の限流インピーダンス素子L21、第2のスイ
ッチング手段SW2および第2のコンデンサC2の経路
を高周波電流が矢印方向に流れる。
【0138】次に、点線の高周波電流について説明す
る。
【0139】第5のコンデンサC5から第2の放電ラン
プD2、第2の限流インピーダンス素子L22、第2の
スイッチング手段SW2、第6のコンデンサC6および
第5のコンデンサC5の経路を高周波電流が矢印方向に
流れる。第6のコンデンサC6が充電すると、第2のス
イッチング手段SW2から全波整流器RFの直流出力端
d2、同じく交流入力端a1、第1のコンデンサC1お
よび第5のコンデンサC5に戻る経路を高周波電流が矢
印方向に流れる。
【0140】最後に、第4のパターンについて図11を
参照して説明する。
【0141】図11は、本発明の放電ランプ点灯装置の
一実施形態において交流端子aが負となる半波の期間中
の高周波電流経路の第4のパターンを示す回路図であ
る。
【0142】この第4のパターンは、第1のスイッチン
グ手段SW1がオフ状態で、第2のスイッチング手段S
W2がオンからオフへ反転した際に生じる。
【0143】まず、実線で示す高周波電流について説明
する。
【0144】第1の限流インピーダンス素子L21に流
れていた高周波電流を継続させようとして、蓄積してい
た電磁エネルギーを放出するので、そのとき限流インピ
ーダンス素子L21から第1のスイッチング手段SW1
の寄生ダイオード、第4のコンデンサ、第3のコンデン
サC3、第1の放電ランプDL1および限流インピーダ
ンス素子L21の経路を高周波電流が矢印方向に流れ
る。
【0145】次に、点線の高周波電流について説明す
る。
【0146】第2の限流インピーダンス素子L22に流
れていた電流を継続させようとして、第2のインピーダ
ンス素子に蓄積されていた電磁エネルギーを放出するの
で、その際に第2の限流インピーダンス素子L22から
第1のスイッチング手段SW1軸交流入力端a1、第1
のコンデンサC1、第2の高周波電流通路HP2、第5
のコンデンサC5、第2の放電ランプDL2および限流
インピーダンス素子L22の経路を高周波電流が矢印方
向に流れる。
【0147】図12は、本発明の放電ランプ点灯装置の
一実施形態における負荷回路の第1の変形例を示す回路
図である。
【0148】図において、第1の放電ランプDL1側の
みを示すが、第2の放電ランプも同様に構成する。ま
た、図3と同一部分については同一符号を付して説明は
省略する。
【0149】本変形例は、放電ランプDL1をインバー
タ装置に対して絶縁して接続するように構成している点
で異なる。すなわち、放電ランプDL1は、絶縁トラン
スIT1を介して限流インピーダンス素子L21と直列
接続して構成されている。
【0150】図13は、本発明の放電ランプ点灯装置の
一実施形態における負荷回路の第2の変形例を示す回路
図である。
【0151】図において、図12と同一部分については
同一符号を付して説明は省略する。
【0152】本変形例は、絶縁トランスIT1’が漏洩
インピーダンスを有していて、限流インピーダンス素子
L21の作用を兼ねている点で図12と異なる。
【0153】図14は、本発明の照明装置の一実施形態
である天井埋込形蛍光灯器具を示す断面図である。
【0154】図において、11は照明装置本体、12、
12は2本の蛍光ランプである。
【0155】照明装置本体11は、内部に放電ランプ点
灯装置13を内蔵している。
【0156】2本の蛍光ランプ12、12は、図3にお
ける放電ランプDL1、DL2に該当しており、照明装
置本体11に支持されている。
【0157】放電ランプ点灯装置13は、図3に示す回
路が採用されている。
【0158】
【発明の効果】請求項1ないし3の各発明によれば、低
周波交流電源に接続されるノイズフィルタの後段に第1
のコンデンサおよび全波整流器の交流入力端を並列的に
接続し、全波整流器の直流出力端間に第2のコンデンサ
および平滑化手段を接続し、交互にスイッチングする直
列的に接続された第1および第2のスイッチング手段に
平滑化直流電圧を印加し、第1のスイッチング手段と並
列に第1の負荷回路、第3のコンデンサおよび第4のコ
ンデンサの直列回路を接続し、第2のスイッチング手段
と並列に第2の負荷回路第5のコンデンサおよび第6の
コンデンサの直列回路を接続するとともに、全波整流器
の一方の交流入力端と第1の直列回路の第3のコンデン
サおよび第4のコンデンサの接続点との間に第1の高周
波電流通路を接続し、全波整流器の他方の交流入力端と
第2の直列回路の第5のコンデンサおよび第6のコンデ
ンサの接続点との間に第2の高周波電流通路を接続した
ことにより、一対の負荷回路が独立的に作動するので、
いずれか一方の負荷を間引き運転することができるとと
もに、全波整流器の交流入力端と第1および第2の負荷
回路との間を接続して直接的な高周波電流を流すように
形成された第1および第2の高周波電流通路を設けたこ
とにより、力率が高く、しかも高調波歪を低減したイン
バータ装置を提供することができる。
【0159】請求項2の発明によれば、加えて平滑化手
段が平滑コンデンサからなる実際的な回路構成のインバ
ータ装置を提供することができる。
【0160】請求項3の発明によれば、加えて平滑化手
段が部分平滑化回路からなる実際的な回路構成のインバ
ータ装置を提供することができる。
【0161】請求項4の発明によれば、請求項1ないし
3の効果を有する放電ランプ点灯装置を提供することが
できる。
【0162】請求項5の発明によれば、請求項1ないし
3の効果を有する照明装置を提供することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明のインバータ装置の第1の実施形態を示
す回路図
【図2】本発明のインバータ装置の第2の実施形態を示
す回路図
【図3】本発明の放電ランプ点灯装置の一実施形態を示
す回路図
【図4】本発明の放電ランプ点灯装置の一実施形態にお
いて交流端子aが正となる半波の期間中の高周波電流経
路の第1のパターンを示す回路図
【図5】本発明の放電ランプ点灯装置の一実施形態にお
いて交流端子aが正となる半波の期間中の高周波電流経
路の第2のパターンを示す回路図
【図6】本発明の放電ランプ点灯装置の一実施形態にお
いて交流端子aが正となる半波の期間中の高周波電流経
路の第3のパターンを示す回路図
【図7】本発明の放電ランプ点灯装置の一実施形態にお
いて交流端子aが正となる半波の期間中の高周波電流経
路の第4のパターンを示す回路図
【図8】本発明の放電ランプ点灯装置の一実施形態にお
いて交流端子aが負となる半波の期間中の高周波電流経
路の第1のパターンを示す回路図
【図9】本発明の放電ランプ点灯装置の一実施形態にお
いて交流端子aが負となる半波の期間中の高周波電流経
路の第2のパターンを示す回路図
【図10】本発明の放電ランプ点灯装置の一実施形態に
おいて交流端子aが負となる半波の期間中の高周波電流
経路の第2のパターンを示す回路図
【図11】本発明の放電ランプ点灯装置の一実施形態に
おいて交流端子aが負となる半波の期間中の高周波電流
経路の第3のパターンを示す回路図
【図12】本発明の放電ランプ点灯装置の一実施形態に
おける負荷回路の第1の変形例を示す回路図
【図13】本発明の放電ランプ点灯装置の一実施形態に
おける負荷回路の第2の変形例を示す回路図
【図14】本発明の照明装置の一実施形態である天井埋
込形蛍光灯器具を示す断面図
【符号の説明】
AC…低周波交流電源 a…交流端子 b…交流端子 NF…ノイズフィルタ C1…第1のコンデンサ RF…全波整流器 a1…交流入力端 a2…交流入力端 d1…直流出力端 d2…直流出力端 C2…第2のコンデンサ SM…平滑化手段 L1…インダクタ C7…平滑コンデンサ D1…第1のダイオード D2…第2のダイオード SW1…第1のスイッチング手段 SW2…第2のスイッチング手段 L21…第1の限流手段 L22…第2の限流手段 DL1…第1の放電ランプ DL2…第2の放電ランプ fH1…第1のフィラメント電極加熱回路 fH2…第2のフィラメント電極加熱回路 C3…第3のコンデンサ C4…第4のコンデンサ C5…第5のコンデンサ C6…第6のコンデンサ HP1…第1の高周波電流通路 HP2…第2の高周波電流通路
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き Fターム(参考) 3K072 AA01 AA02 AB02 BA05 BB01 BB03 BC01 BC02 DB03 GA01 GA02 GB12 GC04 HB03 5H007 AA01 AA02 AA08 BB03 CA02 CB12 CB22 CC03 CC32 HA03

Claims (5)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】低周波交流電源に接続される交流端子と;
    交流端子間に接続されたノイズフィルタと;ノイズフィ
    ルタを介して交流端子間に交流入力端が接続された全波
    整流器と;全波整流器の交流入力端間に接続された第1
    のコンデンサと;全波整流器の直流出力側に接続された
    平滑化手段と;全波整流器の直流出力端間に接続された
    第2のコンデンサと;全波整流器の直流出力端間に直列
    的に接続されて交互にスイッチングする第1および第2
    のスイッチング手段と;第1の負荷回路、第3のコンデ
    ンサおよび第4のコンデンサを直列的に含み、第1のス
    イッチング手段に並列接続されて第1および第2のスイ
    ッチング手段の交互スイッチングに伴って生じる高周波
    によって作動する第1の直列回路と;第2の負荷回路、
    第5のコンデンサおよび第6のコンデンサを直列的に含
    み、第2のスイッチング手段に並列接続されて第1およ
    び第2のスイッチング手段の交互スイッチングに伴って
    生じる高周波によって作動する第2の直列回路と;全波
    整流器の一方の交流入力端ならびに第3のコンデンサお
    よび第4のコンデンサの接続点の間を接続することによ
    り直接的な高周波電流を流すように形成された第1の高
    周波電流通路と;全波整流器の他方の交流入力端ならび
    に第5のコンデンサおよび第6のコンデンサの接続点の
    間を接続することにより直接的な高周波電流を流すよう
    に形成された第2の高周波電流通路と;を具備している
    ことを特徴とするインバータ装置。
  2. 【請求項2】平滑化手段は、全波整流器の直流出力端間
    に接続された平滑コンデンサからなることを特徴とする
    請求項1記載のインバータ装置。
  3. 【請求項3】平滑化手段は、平滑コンデンサ、インダク
    タおよび全波整流器の直流出力電圧に対して逆極性の第
    1のダイオードを含み全波整流器の直流出力端間に接続
    された直列回路、ならびに平滑コンデンサおよびインダ
    クタを第2のスイッチング手段を介して全波整流器の直
    流出力端に接続するための第2のダイオードを備えた部
    分平滑回路であることを特徴とする請求項1記載のイン
    バータ装置。
  4. 【請求項4】請求項1ないし3のいずれか一記載のイン
    バータ装置において、第1の負荷回路は第1の限流イン
    ピーダンスおよび第1の放電ランプを直列的に含み、第
    2の負荷回路は第2の限流インピーダンスおよび第2の
    放電ランプを直列的に含むことを特徴とする放電ランプ
    点灯装置。
  5. 【請求項5】照明装置本体と;照明装置本体に支持され
    た請求項4記載の放電ランプ点灯装置と;を具備してい
    ることを特徴とする照明装置。
JP10265287A 1998-09-18 1998-09-18 インバータ装置、放電ランプ点灯装置および照明装置 Pending JP2000102263A (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP10265287A JP2000102263A (ja) 1998-09-18 1998-09-18 インバータ装置、放電ランプ点灯装置および照明装置

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP10265287A JP2000102263A (ja) 1998-09-18 1998-09-18 インバータ装置、放電ランプ点灯装置および照明装置

Publications (1)

Publication Number Publication Date
JP2000102263A true JP2000102263A (ja) 2000-04-07

Family

ID=17415127

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP10265287A Pending JP2000102263A (ja) 1998-09-18 1998-09-18 インバータ装置、放電ランプ点灯装置および照明装置

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JP2000102263A (ja)

Similar Documents

Publication Publication Date Title
Reatti Low-cost high power-density electronic ballast for automotive HID lamp
JP2003518714A (ja) 一体化磁気部品を具えた高電力電子安定器
JPH11507176A (ja) 力率補正機能を有する単一スイッチ・バラスト
KR19990083245A (ko) 방전램프점등장치및조명장치
KR20090084834A (ko) 고휘도 방전 램프에 전력을 공급하는 회로
JP2004265707A (ja) 放電灯点灯装置
JP2000102263A (ja) インバータ装置、放電ランプ点灯装置および照明装置
JP2004039264A (ja) ランプ点灯システム
JP3487379B2 (ja) 電源装置、放電灯点灯装置および照明装置
JP3617362B2 (ja) 電源装置
TWI446835B (zh) 諧振電容調整元件及其所適用之電流預熱型電子安定器
JP3653915B2 (ja) 電源装置、放電灯点灯装置及び照明装置
JP3134958B2 (ja) 電源装置、放電灯点灯装置および照明装置
JP3259337B2 (ja) 電力変換装置
JPS60146494A (ja) 放電灯点灯装置
Chiu et al. High-frequency dimmable electronic ballast for HID lamps
JP4473533B2 (ja) 放電ランプ点灯装置
JPH10214689A (ja) インバータ装置、放電灯点灯装置及び照明装置
JP2000092860A (ja) インバータ装置、放電ランプ点灯装置および照明装置
JP4641343B2 (ja) インバータ式安定器
JPH048915B2 (ja)
JP3538339B2 (ja) インバータ装置
JPH0327357Y2 (ja)
JPH01143192A (ja) 放電灯点灯装置
JP2002153072A (ja) インバータ式電源装置

Legal Events

Date Code Title Description
EXPY Cancellation because of completion of term
FPAY Renewal fee payment (prs date is renewal date of database)

Year of fee payment: 12

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20080214