JP2000101106A - 光電変換素子用半導体膜の製造方法、光電変換素子用半導体膜および光電気化学電池 - Google Patents
光電変換素子用半導体膜の製造方法、光電変換素子用半導体膜および光電気化学電池Info
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- JP2000101106A JP2000101106A JP10271700A JP27170098A JP2000101106A JP 2000101106 A JP2000101106 A JP 2000101106A JP 10271700 A JP10271700 A JP 10271700A JP 27170098 A JP27170098 A JP 27170098A JP 2000101106 A JP2000101106 A JP 2000101106A
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- Y02P70/00—Climate change mitigation technologies in the production process for final industrial or consumer products
- Y02P70/50—Manufacturing or production processes characterised by the final manufactured product
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Abstract
(57)【要約】
【課題】 優れた光電変換効率を有する廉価な光電変換
素子および光電気化学電池を提供する。 【解決手段】 導電性支持体上に半導体膜が形成された
光電変換素子用半導体膜において、半導体膜を硫酸の存
在下で加熱処理した後に色素増感する。
素子および光電気化学電池を提供する。 【解決手段】 導電性支持体上に半導体膜が形成された
光電変換素子用半導体膜において、半導体膜を硫酸の存
在下で加熱処理した後に色素増感する。
Description
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、光電変換素子用の
半導体膜およびその製造方法に関する。さらには半導体
膜を用いた光電気化学電池に関する。
半導体膜およびその製造方法に関する。さらには半導体
膜を用いた光電気化学電池に関する。
【0002】
【従来の技術】光電変換素子は各種の光センサー、複写
機、光発電装置等に用いられている。光電変換素子には
金属を用いたもの、半導体を用いたもの、有機顔料や色
素を用いたもの、あるいはこれらを組み合わせたものな
どの様々な方式が実用化されている。米国特許4927
721号明細書には、色素によって増感された半導体微
粒子を用いた光電変換素子(以後、色素増感光電変換素
子と略す)、並びにこれを作製するための材料および製
造技術が開示されている。この方法では半導体微粒子、
たとえば酸化チタン微粒子では粒子間の導電性を高めて
光電変換効率を良化するために、450〜600℃の高
温で加熱焼結する方法が採用されている。このため、耐
熱性の低いポリマーフィルム等を半導体膜の透明支持体
として用いることができず、透明支持体の材料の選択に
制限を与えていた。
機、光発電装置等に用いられている。光電変換素子には
金属を用いたもの、半導体を用いたもの、有機顔料や色
素を用いたもの、あるいはこれらを組み合わせたものな
どの様々な方式が実用化されている。米国特許4927
721号明細書には、色素によって増感された半導体微
粒子を用いた光電変換素子(以後、色素増感光電変換素
子と略す)、並びにこれを作製するための材料および製
造技術が開示されている。この方法では半導体微粒子、
たとえば酸化チタン微粒子では粒子間の導電性を高めて
光電変換効率を良化するために、450〜600℃の高
温で加熱焼結する方法が採用されている。このため、耐
熱性の低いポリマーフィルム等を半導体膜の透明支持体
として用いることができず、透明支持体の材料の選択に
制限を与えていた。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】本発明の目的は、融点
もしくは軟化点の低い多様な透明支持体の使用を可能に
し、優れた光電変換効率を有する廉価な光電変換素子を
提供することにある。さらには、優れた光電変換効率を
有する廉価な光電気化学電池を提供することにある。
もしくは軟化点の低い多様な透明支持体の使用を可能に
し、優れた光電変換効率を有する廉価な光電変換素子を
提供することにある。さらには、優れた光電変換効率を
有する廉価な光電気化学電池を提供することにある。
【0004】
【課題を解決するための手段】上記の課題は、導電性支
持体上に半導体膜が形成された光電変換素子用半導体膜
において、半導体膜を硫酸の存在下で加熱処理した後に
色素増感したことを特徴とする光電変換素子用半導体膜
により達成することができた。
持体上に半導体膜が形成された光電変換素子用半導体膜
において、半導体膜を硫酸の存在下で加熱処理した後に
色素増感したことを特徴とする光電変換素子用半導体膜
により達成することができた。
【0005】
【発明の実施の形態】以下に本発明の態様について説明
するが、本発明はこれらに限定されるものではない。 (1)導電性支持体上に半導体膜が形成された光電変換
素子用半導体膜において、半導体膜を硫酸の存在下で加
熱処理した後に色素増感したことを特徴とする光電変換
素子用半導体膜。 (2)該半導体が金属カルコゲニドまたはペロブスカイ
ト構造を有する化合物である項1に記載の光電変換素子
用半導体膜。 (3)該半導体が酸化チタンである項1に記載の光電変
換素子用半導体膜。 (4)該半導体が微粒子である項1〜3いずれかに記載
の光電変換素子用半導体膜。 (5)加熱処理温度が150℃以上350℃以下の温度
であることを特徴とする項1〜4のいずれかに記載の光
電変換素子用半導体膜。 (6)加熱処理温度が200℃以上250℃以下の温度
であることを特徴とする項1〜4のいずれかに記載の光
電変換素子用半導体膜。 (7)硫酸の添加量が半導体に対して1モル%以上10
0モル%以下であることを特徴とする項1〜6のいずれ
かに記載の光電変換用半導体膜。 (8)色素増感に用いる色素が金属錯体および/または
ポリメチン色素である項1〜7のいずれかに記載の光電
変換素子用半導体膜。 (9)導電性支持体が表面に導電層を設けたポリマーフ
ィルムであることを特徴とする項1〜8のいずれかに記
載の光電変換素子用半導体膜。 (10)項1〜9のいずれかに記載の光電変換素子用半
導体膜を用いることを特徴とする光電気化学電池。 (11)項1〜9のいずれかに記載の光電変換素子用半
導体膜を用いることを特徴とする太陽電池。 (12)導電性支持体上に半導体膜が形成された光電変
換素子用半導体膜において、半導体膜を硫酸の存在下で
加熱処理した後に色素増感したことを特徴とする光電変
換素子用半導体膜。
するが、本発明はこれらに限定されるものではない。 (1)導電性支持体上に半導体膜が形成された光電変換
素子用半導体膜において、半導体膜を硫酸の存在下で加
熱処理した後に色素増感したことを特徴とする光電変換
素子用半導体膜。 (2)該半導体が金属カルコゲニドまたはペロブスカイ
ト構造を有する化合物である項1に記載の光電変換素子
用半導体膜。 (3)該半導体が酸化チタンである項1に記載の光電変
換素子用半導体膜。 (4)該半導体が微粒子である項1〜3いずれかに記載
の光電変換素子用半導体膜。 (5)加熱処理温度が150℃以上350℃以下の温度
であることを特徴とする項1〜4のいずれかに記載の光
電変換素子用半導体膜。 (6)加熱処理温度が200℃以上250℃以下の温度
であることを特徴とする項1〜4のいずれかに記載の光
電変換素子用半導体膜。 (7)硫酸の添加量が半導体に対して1モル%以上10
0モル%以下であることを特徴とする項1〜6のいずれ
かに記載の光電変換用半導体膜。 (8)色素増感に用いる色素が金属錯体および/または
ポリメチン色素である項1〜7のいずれかに記載の光電
変換素子用半導体膜。 (9)導電性支持体が表面に導電層を設けたポリマーフ
ィルムであることを特徴とする項1〜8のいずれかに記
載の光電変換素子用半導体膜。 (10)項1〜9のいずれかに記載の光電変換素子用半
導体膜を用いることを特徴とする光電気化学電池。 (11)項1〜9のいずれかに記載の光電変換素子用半
導体膜を用いることを特徴とする太陽電池。 (12)導電性支持体上に半導体膜が形成された光電変
換素子用半導体膜において、半導体膜を硫酸の存在下で
加熱処理した後に色素増感したことを特徴とする光電変
換素子用半導体膜。
【0006】以下に本発明の半導体膜、光電変換素子お
よび光電気化学電池の構成と材料について詳述する。本
発明において色素増感光電変換素子は導電性支持体、導
電性支持体上に塗設される色素の吸着した半導体微粒子
膜(感光層)、電荷移動層および対極からなる。この光
電変換素子を外部回路で仕事をさせる電池用途に使用で
きるようにしたものが光電気化学電池である。感光層は
目的に応じて設計され単層構成でも多層構成でもよい。
感光層に入射した光は色素を励起する。励起色素はエネ
ルギーの高い電子を有しており、この電子が色素から半
導体微粒子の伝導帯に渡され、さらに拡散によって導電
性支持体に到達する。この時色素分子は酸化体となって
いる。光電気化学電池においては導電性支持体上の電子
が外部回路で仕事をしながら対極を経て色素酸化体に戻
り、色素が再生する。半導体膜はこの電池の負極として
働く。
よび光電気化学電池の構成と材料について詳述する。本
発明において色素増感光電変換素子は導電性支持体、導
電性支持体上に塗設される色素の吸着した半導体微粒子
膜(感光層)、電荷移動層および対極からなる。この光
電変換素子を外部回路で仕事をさせる電池用途に使用で
きるようにしたものが光電気化学電池である。感光層は
目的に応じて設計され単層構成でも多層構成でもよい。
感光層に入射した光は色素を励起する。励起色素はエネ
ルギーの高い電子を有しており、この電子が色素から半
導体微粒子の伝導帯に渡され、さらに拡散によって導電
性支持体に到達する。この時色素分子は酸化体となって
いる。光電気化学電池においては導電性支持体上の電子
が外部回路で仕事をしながら対極を経て色素酸化体に戻
り、色素が再生する。半導体膜はこの電池の負極として
働く。
【0007】本発明において、用いる半導体としては、
半導体に吸着した色素で光照射により発生した電子を受
け取り、これを導電性支持体に伝達できる半導体なら何
でもよいが、好ましくは金属のカルコゲニド(例えば酸
化物、硫化物、セレン化物等)またはペロブスカイト構
造を有する化合物である。特に好ましい金属のカルコゲ
ニドはチタン、スズ、亜鉛、タングステン、ジルコニウ
ム、ハフニウム、ストロンチウム、インジウム、セリウ
ム、イットリウム、ランタン、バナジウム、ニオブまた
はタンタルの酸化物、硫化カドミウム、セレン化カドミ
ウムである。ペロブスカイト構造の化合物としては、好
ましくはチタン酸ストロンチウム、チタン酸カルシウム
が挙げられる。これらのうち酸化チタン、酸化亜鉛、酸
化スズ、酸化タングステンが特に好ましく、酸化チタン
が最も好ましい。半導体の好ましい形態は微粒子であ
る。微粒子の場合、その平均粒径が5nm以上300n
m以下であることが好ましい。
半導体に吸着した色素で光照射により発生した電子を受
け取り、これを導電性支持体に伝達できる半導体なら何
でもよいが、好ましくは金属のカルコゲニド(例えば酸
化物、硫化物、セレン化物等)またはペロブスカイト構
造を有する化合物である。特に好ましい金属のカルコゲ
ニドはチタン、スズ、亜鉛、タングステン、ジルコニウ
ム、ハフニウム、ストロンチウム、インジウム、セリウ
ム、イットリウム、ランタン、バナジウム、ニオブまた
はタンタルの酸化物、硫化カドミウム、セレン化カドミ
ウムである。ペロブスカイト構造の化合物としては、好
ましくはチタン酸ストロンチウム、チタン酸カルシウム
が挙げられる。これらのうち酸化チタン、酸化亜鉛、酸
化スズ、酸化タングステンが特に好ましく、酸化チタン
が最も好ましい。半導体の好ましい形態は微粒子であ
る。微粒子の場合、その平均粒径が5nm以上300n
m以下であることが好ましい。
【0008】導電性支持体上に半導体層を設ける方法と
しては、半導体微粒子の分散液またはコロイド溶液を導
電性支持体上に塗布する方法、半導体の前駆体を導電性
支持体上に塗布し空気中の水分によって加水分解して半
導体微粒子膜を得る方法などが挙げられる。半導体の分
散液を作成する方法としては乳鉢ですり潰す方法、ミル
を使って粉砕しながら分散する方法、あるいは半導体を
合成する際に溶媒中で微粒子として析出させそのまま使
用する方法等が挙げられる。分散媒としては水または各
種の有機溶媒(例えばメタノール、エタノール、ジクロ
ロメタン、アセトン、アセトニトリル、酢酸エチル等)
が挙げられる。分散の際、必要に応じてポリマー、界面
活性剤、もしくはキレート剤などを分散助剤として用い
てもよい。
しては、半導体微粒子の分散液またはコロイド溶液を導
電性支持体上に塗布する方法、半導体の前駆体を導電性
支持体上に塗布し空気中の水分によって加水分解して半
導体微粒子膜を得る方法などが挙げられる。半導体の分
散液を作成する方法としては乳鉢ですり潰す方法、ミル
を使って粉砕しながら分散する方法、あるいは半導体を
合成する際に溶媒中で微粒子として析出させそのまま使
用する方法等が挙げられる。分散媒としては水または各
種の有機溶媒(例えばメタノール、エタノール、ジクロ
ロメタン、アセトン、アセトニトリル、酢酸エチル等)
が挙げられる。分散の際、必要に応じてポリマー、界面
活性剤、もしくはキレート剤などを分散助剤として用い
てもよい。
【0009】導電性支持体は金属のように支持体そのも
のに導電性があるものか、または表面に導電材層を有す
るガラスもしくはプラスチックのような透明支持体であ
る。後者の場合好ましい導電材としては金属(例えば白
金、金、銀、銅、アルミニウム、ロジウム、インジウム
等)、炭素、もしくは導電性の金属酸化物(インジウム
−スズ複合酸化物、フッ素をドープした酸化スズ等)が
挙げられる。導電性支持体は表面抵抗が低い程よい。好
ましい表面抵抗の範囲としては50Ω/cm2 以下であ
り、さらに好ましくは10Ω/cm2 以下である。導電
性支持体は実質的に透明である事が好ましい。実質的に
透明であるとは光の透過率が10%以上である事を意味
し、50%以上である事が好ましく、80%以上が特に
好ましい。透明導電性支持体としては透明ポリマーフィ
ルムやガラスの表面に導電性の金属酸化物から成る導電
層を設けたものが好ましい。透明ポリマーフィルムに
は、テトラアセチルセルロース(TAC)、ポリエチレ
ンテレフタレート(PET)、ポリエチレンナフタレー
ト(PEN)、シンジオクタチックポリステレン(SP
S)、ポリフェニレンスルフィド(PPS)、ポリカー
ボネート(PC)、ポリアクレート(PAr)、ポリス
ルフォン(PSF)、ポリエステルスルフォン(PE
S)、ポリエーテルイミド(PEI)、環状ポリオレフ
ィン、ブロム化フェノキシ等がある。透明導電性支持体
を用いる場合、光は支持体側から入射させる事が好まし
い。
のに導電性があるものか、または表面に導電材層を有す
るガラスもしくはプラスチックのような透明支持体であ
る。後者の場合好ましい導電材としては金属(例えば白
金、金、銀、銅、アルミニウム、ロジウム、インジウム
等)、炭素、もしくは導電性の金属酸化物(インジウム
−スズ複合酸化物、フッ素をドープした酸化スズ等)が
挙げられる。導電性支持体は表面抵抗が低い程よい。好
ましい表面抵抗の範囲としては50Ω/cm2 以下であ
り、さらに好ましくは10Ω/cm2 以下である。導電
性支持体は実質的に透明である事が好ましい。実質的に
透明であるとは光の透過率が10%以上である事を意味
し、50%以上である事が好ましく、80%以上が特に
好ましい。透明導電性支持体としては透明ポリマーフィ
ルムやガラスの表面に導電性の金属酸化物から成る導電
層を設けたものが好ましい。透明ポリマーフィルムに
は、テトラアセチルセルロース(TAC)、ポリエチレ
ンテレフタレート(PET)、ポリエチレンナフタレー
ト(PEN)、シンジオクタチックポリステレン(SP
S)、ポリフェニレンスルフィド(PPS)、ポリカー
ボネート(PC)、ポリアクレート(PAr)、ポリス
ルフォン(PSF)、ポリエステルスルフォン(PE
S)、ポリエーテルイミド(PEI)、環状ポリオレフ
ィン、ブロム化フェノキシ等がある。透明導電性支持体
を用いる場合、光は支持体側から入射させる事が好まし
い。
【0010】支持体上に形成された半導体膜に導電性を
付与するために、導電性支持体の融点もしくは軟化点以
下で加熱処理して半導体微粒子同士を融着させる。半導
体膜を硫酸の存在下で加熱処理すると硫酸が存在しない
場合に比べ低い温度で半導体微粒子間に導電性が出現す
る。加熱処理前の硫酸の添加量は半導体に対して0.5
モル%から200モル%、好ましくは0.5モル%から
100モル%、さらに好ましくは1モル%から100モ
ル%である。半導体膜を硫酸の存在下で加熱処理する方
法は、半導体膜を硫酸水溶液に浸漬させたり、半導体膜
に霧状の硫酸を噴霧したり、あるいは、半導体膜を形成
する過程で硫酸を分散液として用い乾燥させた後、加熱
処理することにより行うことができる。本発明での加熱
処理温度は高いほど導電性が良化し、素子の光電変換効
率が高くなるが、250℃を越えるとその改善効果は緩
やかになる。一方、ポリマーフィルムなど融点や軟化点
の低い支持体を用いる場合は、高温処理は支持体の劣化
を招くため、好ましくない。また、コストの観点からも
できる限り低温であることが好ましい。これらのことか
ら、好ましい加熱処理温度は150℃以上350℃以下
であり、より好ましくは200℃以上250℃以下であ
る。加熱処理時間は処理温度にもよるが、10分以上1
0時間以下が好ましい。未反応の硫酸は加熱処理後、洗
浄により除去してもよいが、この場合は、洗浄後十分乾
燥させる必要がある。一般に、半導体、特に酸化物半導
体は酸に対して安定であり、酸化チタン、酸化ジルコニ
ウム等は濃硫酸にのみ可溶である。半導体を硫酸の存在
下で加熱焼成することにより、硫酸は熱濃硫酸となり半
導体の一部を溶融する。半導体微粒子同士が接触してい
る部分では、溶融により互いの粒子を形成する物質の移
動が可能となる。この結果、隣接する半導体粒子間で融
着が起き、硫酸が存在しない場合よりも低い温度での加
熱処理で電気伝導性が出現する。
付与するために、導電性支持体の融点もしくは軟化点以
下で加熱処理して半導体微粒子同士を融着させる。半導
体膜を硫酸の存在下で加熱処理すると硫酸が存在しない
場合に比べ低い温度で半導体微粒子間に導電性が出現す
る。加熱処理前の硫酸の添加量は半導体に対して0.5
モル%から200モル%、好ましくは0.5モル%から
100モル%、さらに好ましくは1モル%から100モ
ル%である。半導体膜を硫酸の存在下で加熱処理する方
法は、半導体膜を硫酸水溶液に浸漬させたり、半導体膜
に霧状の硫酸を噴霧したり、あるいは、半導体膜を形成
する過程で硫酸を分散液として用い乾燥させた後、加熱
処理することにより行うことができる。本発明での加熱
処理温度は高いほど導電性が良化し、素子の光電変換効
率が高くなるが、250℃を越えるとその改善効果は緩
やかになる。一方、ポリマーフィルムなど融点や軟化点
の低い支持体を用いる場合は、高温処理は支持体の劣化
を招くため、好ましくない。また、コストの観点からも
できる限り低温であることが好ましい。これらのことか
ら、好ましい加熱処理温度は150℃以上350℃以下
であり、より好ましくは200℃以上250℃以下であ
る。加熱処理時間は処理温度にもよるが、10分以上1
0時間以下が好ましい。未反応の硫酸は加熱処理後、洗
浄により除去してもよいが、この場合は、洗浄後十分乾
燥させる必要がある。一般に、半導体、特に酸化物半導
体は酸に対して安定であり、酸化チタン、酸化ジルコニ
ウム等は濃硫酸にのみ可溶である。半導体を硫酸の存在
下で加熱焼成することにより、硫酸は熱濃硫酸となり半
導体の一部を溶融する。半導体微粒子同士が接触してい
る部分では、溶融により互いの粒子を形成する物質の移
動が可能となる。この結果、隣接する半導体粒子間で融
着が起き、硫酸が存在しない場合よりも低い温度での加
熱処理で電気伝導性が出現する。
【0011】半導体膜は多くの色素を吸着する事ができ
るようにその表面積の大きいものが好ましい。例えば半
導体微粒子を支持体上に塗布した状態で、その表面積が
投影面積に対して10倍以上である事が好ましく、10
0倍以上である事がより好ましい。一般に、半導体膜は
厚いほど単位面積当たりに担持できる色素の量が増える
ため光の吸収効率が高くなるが、発生した電子の拡散距
離が増すため電荷再結合によるロスも大きくなる。半導
体膜の好ましい厚みは素子の用途によって異なるが、典
型的には0.1ミクロン乃至100ミクロンである。光
電気化学電池として用いる場合は1乃至50ミクロンで
ある事が好ましく、3乃至30ミクロンである事がより
好ましい。
るようにその表面積の大きいものが好ましい。例えば半
導体微粒子を支持体上に塗布した状態で、その表面積が
投影面積に対して10倍以上である事が好ましく、10
0倍以上である事がより好ましい。一般に、半導体膜は
厚いほど単位面積当たりに担持できる色素の量が増える
ため光の吸収効率が高くなるが、発生した電子の拡散距
離が増すため電荷再結合によるロスも大きくなる。半導
体膜の好ましい厚みは素子の用途によって異なるが、典
型的には0.1ミクロン乃至100ミクロンである。光
電気化学電池として用いる場合は1乃至50ミクロンで
ある事が好ましく、3乃至30ミクロンである事がより
好ましい。
【0012】半導体膜に吸着させる色素としては、たと
えば米国特許4,927,721号、同5,223,6
34号、同5,463,057号等に記載のルテニウム
錯体またはM.Okawaraらが著したOrgani
c Colorants(Elsevier)等に記載
のポリメチン色素が好ましい。吸着する色素は1種類で
もよいし、数種混合して用いてもよい。用途が光電気化
学電池である場合、光電変換の波長域をできるだけ広く
するように、混合する色素を選ぶ。
えば米国特許4,927,721号、同5,223,6
34号、同5,463,057号等に記載のルテニウム
錯体またはM.Okawaraらが著したOrgani
c Colorants(Elsevier)等に記載
のポリメチン色素が好ましい。吸着する色素は1種類で
もよいし、数種混合して用いてもよい。用途が光電気化
学電池である場合、光電変換の波長域をできるだけ広く
するように、混合する色素を選ぶ。
【0013】半導体膜に色素を吸着させるには色素溶液
の中によく乾燥した半導体膜を長時間浸漬する方法が一
般的である。色素溶液は必要に応じて50℃ないし10
0℃に加熱してもよい。硫酸存在下での加熱処理後、塗
布膜表面に水が吸着する前にすばやく色素を吸着させる
のが特に好ましい。未吸着の色素は洗浄によって除去す
る。また、会合など色素同士の相互作用を低減する目的
で無色の化合物を共吸着させてもよい。共吸着させる疎
水性化合物としてはカルボキシル基を有するステロイド
化合物(例えばコール酸)等が挙げられる。また、余分
な色素の除去を促進する目的で、色素を吸着した後にア
ミン類を用いて半導体微粒子の表面を処理してもよい。
好ましいアミン類としてはピリジン、4−tert−ブ
チルピリジン、ポリビニルピリジン等が挙げられる。こ
れらは液体の場合はそのまま用いてもよいし有機溶媒に
溶解して用いてもよい。
の中によく乾燥した半導体膜を長時間浸漬する方法が一
般的である。色素溶液は必要に応じて50℃ないし10
0℃に加熱してもよい。硫酸存在下での加熱処理後、塗
布膜表面に水が吸着する前にすばやく色素を吸着させる
のが特に好ましい。未吸着の色素は洗浄によって除去す
る。また、会合など色素同士の相互作用を低減する目的
で無色の化合物を共吸着させてもよい。共吸着させる疎
水性化合物としてはカルボキシル基を有するステロイド
化合物(例えばコール酸)等が挙げられる。また、余分
な色素の除去を促進する目的で、色素を吸着した後にア
ミン類を用いて半導体微粒子の表面を処理してもよい。
好ましいアミン類としてはピリジン、4−tert−ブ
チルピリジン、ポリビニルピリジン等が挙げられる。こ
れらは液体の場合はそのまま用いてもよいし有機溶媒に
溶解して用いてもよい。
【0014】以下、電荷移動層と対極について詳しく説
明する。電荷移動層は色素の酸化体に電子を補充する機
能を有する層である。代表的な例としては酸化還元対を
有機溶媒に溶解した液体、酸化還元対を有機溶媒に溶解
した液体をポリマーマトリクスに含浸したいわゆるゲル
電解質、酸化還元対を含有する溶融塩または無機あるい
は有機の固体電解質などが挙げられる。酸化還元対とし
ては例えば沃素と沃化物(例えば沃化リチウム、沃化テ
トラブチルアンモニウム、沃化テトラプロピルアンモニ
ウム等)の組み合わせ、アルキルビオローゲン(例えば
メチルビオローゲンクロリド、ヘキシルビオローゲンブ
ロミド、ベンジルビオローゲンテトラフルオロボレー
ト)とその還元体の組み合わせ。ポリヒドロキシベンゼ
ン類(例えばハイドロキノン、ナフトハイドロキノン
等)とその酸化体の組み合わせ、2価と3価の鉄錯体
(例えば赤血塩と黄血塩)の組み合わせ等が挙げられ
る。これらのうち沃素と沃化物の組み合わせが好まし
い。これらを溶かす有機溶媒としては非プロトン性の極
性溶媒(例えばアセトニトリル、炭酸プロピレン、炭酸
エチレン、ジメチルホルムアミド、ジメチルスルホキシ
ド、スルホラン、1,3−ジメチルイミダゾリノン、3
−メチルオキサゾリジノン等)が好ましい。ゲル電解質
のマトリクスに使用されるポリマーとしては例えばポリ
アクリロニトリル、ポリビニリデンフルオリド等が挙げ
られる。溶融塩としては例えば沃化リチウムと他の少な
くとも1種類のリチウム塩(例えば酢酸リチウム、過塩
素酸リチウム等)にポリエチレンオキシドを混合する事
により、室温での流動性を付与したもの等が挙げられ
る。酸化還元対は電子のキャリアになるのである程度の
濃度が必要である。好ましい濃度としては合計で0.0
1モル/リットル以上であり、より好ましくは0.1モル/
リットルであり、特に好ましくは0.3モル/リットル以上であ
る。
明する。電荷移動層は色素の酸化体に電子を補充する機
能を有する層である。代表的な例としては酸化還元対を
有機溶媒に溶解した液体、酸化還元対を有機溶媒に溶解
した液体をポリマーマトリクスに含浸したいわゆるゲル
電解質、酸化還元対を含有する溶融塩または無機あるい
は有機の固体電解質などが挙げられる。酸化還元対とし
ては例えば沃素と沃化物(例えば沃化リチウム、沃化テ
トラブチルアンモニウム、沃化テトラプロピルアンモニ
ウム等)の組み合わせ、アルキルビオローゲン(例えば
メチルビオローゲンクロリド、ヘキシルビオローゲンブ
ロミド、ベンジルビオローゲンテトラフルオロボレー
ト)とその還元体の組み合わせ。ポリヒドロキシベンゼ
ン類(例えばハイドロキノン、ナフトハイドロキノン
等)とその酸化体の組み合わせ、2価と3価の鉄錯体
(例えば赤血塩と黄血塩)の組み合わせ等が挙げられ
る。これらのうち沃素と沃化物の組み合わせが好まし
い。これらを溶かす有機溶媒としては非プロトン性の極
性溶媒(例えばアセトニトリル、炭酸プロピレン、炭酸
エチレン、ジメチルホルムアミド、ジメチルスルホキシ
ド、スルホラン、1,3−ジメチルイミダゾリノン、3
−メチルオキサゾリジノン等)が好ましい。ゲル電解質
のマトリクスに使用されるポリマーとしては例えばポリ
アクリロニトリル、ポリビニリデンフルオリド等が挙げ
られる。溶融塩としては例えば沃化リチウムと他の少な
くとも1種類のリチウム塩(例えば酢酸リチウム、過塩
素酸リチウム等)にポリエチレンオキシドを混合する事
により、室温での流動性を付与したもの等が挙げられ
る。酸化還元対は電子のキャリアになるのである程度の
濃度が必要である。好ましい濃度としては合計で0.0
1モル/リットル以上であり、より好ましくは0.1モル/
リットルであり、特に好ましくは0.3モル/リットル以上であ
る。
【0015】対極は光電気化学電池の正極として働くも
のである。対極は通常前述の導電性支持体と同様のもの
を用いることができるが、強度が十分に保たれるような
構成では支持体は必ずしも必要でない。ただし、支持体
を有する方が密閉性の点で有利である。感光層に光が到
達するためには、前述の導電性支持体と対極の少なくと
も一方は実質的に透明でなければならない。本発明の光
電気化学電池においては、半導体膜を設けた導電性支持
体が透明であって、太陽光をその支持体側から入射させ
るのが好ましい。この場合、対極は光を反射する性質を
有する事がさらに好ましい。光電気化学電池の対極とし
ては金属または導電性の酸化物を蒸着したガラスまたは
プラスチックが好ましい。
のである。対極は通常前述の導電性支持体と同様のもの
を用いることができるが、強度が十分に保たれるような
構成では支持体は必ずしも必要でない。ただし、支持体
を有する方が密閉性の点で有利である。感光層に光が到
達するためには、前述の導電性支持体と対極の少なくと
も一方は実質的に透明でなければならない。本発明の光
電気化学電池においては、半導体膜を設けた導電性支持
体が透明であって、太陽光をその支持体側から入射させ
るのが好ましい。この場合、対極は光を反射する性質を
有する事がさらに好ましい。光電気化学電池の対極とし
ては金属または導電性の酸化物を蒸着したガラスまたは
プラスチックが好ましい。
【0016】光電気化学電池では構成物の蒸散を防止す
るために電池の側面をポリマーや接着剤等で密封する事
が好ましい。
るために電池の側面をポリマーや接着剤等で密封する事
が好ましい。
【0017】
【実施例】以下に本発明の色素増感光電変換素子および
光電気化学電池の作成方法について実施例によって具体
的に説明するが本発明はこれらに限定されない。
光電気化学電池の作成方法について実施例によって具体
的に説明するが本発明はこれらに限定されない。
【0018】実施例1 1.二酸化チタン分散液の調製 1規定硫酸15ccと水30ccを混合した溶液を溶液
Aとする。内側をテフロンコートした内容積200ml
のステンレス製ベッセルに二酸化チタン粒子(日本アエ
ロジル社 Degussa P−25)15g、溶液
A、分散剤(アルドリッチ社製、Triton X−1
00)1g、直径0.5mmのジルコニアビーズ(ニッ
カトー社製)30gを入れ、サンドグラインダーミル
(アイメックス社製)を用いて1500rpmにて2時
間分散した。分散物からジルコニアビーズをろ過して除
いた。
Aとする。内側をテフロンコートした内容積200ml
のステンレス製ベッセルに二酸化チタン粒子(日本アエ
ロジル社 Degussa P−25)15g、溶液
A、分散剤(アルドリッチ社製、Triton X−1
00)1g、直径0.5mmのジルコニアビーズ(ニッ
カトー社製)30gを入れ、サンドグラインダーミル
(アイメックス社製)を用いて1500rpmにて2時
間分散した。分散物からジルコニアビーズをろ過して除
いた。
【0019】2.光電変換素子の作成 フッ素をドープした酸化スズをコーティングした透明導
電性ガラス(旭硝子製TCOガラスを20mm×20m
mの大きさに切断加工したもの)の導電面側にガラス棒
を用いて上記の分散液を塗布した。この際導電面側の一
部(端から3mm)に粘着テープを張ってスペーサーと
し、粘着テープが両端に来るようにガラスを並べて一度
に8枚づつ塗布した。塗布後、室温にて1日間風乾し、
粘着テープを剥した(粘着テープのついていた部分は光
電変換測定の際、計測器と電気的な接触をとるために利
用される)。次に、この透明導電性ガラスに塗布した酸
化チタン膜を電気炉(ヤマト科学製マッフル炉FP−3
2型)に入れ、450℃にて1時間加熱処理し、取り出
して冷却した後、シス−(SCN)2−ビス(2,2’
−ビピリジル−4,4’−ジカルボキシレート)ルテニ
ウム(II)で表わされる分光増感色素のエタノール溶液
(3×10-4モル/リットル)に1時間浸漬した。色素の染
着した透明導電性ガラスに塗布した酸化チタン膜を4−
tert−ブチルピリジンの10%エタノール溶液に3
0分間浸漬した後、エタノールで洗浄し自然乾燥させ
た。
電性ガラス(旭硝子製TCOガラスを20mm×20m
mの大きさに切断加工したもの)の導電面側にガラス棒
を用いて上記の分散液を塗布した。この際導電面側の一
部(端から3mm)に粘着テープを張ってスペーサーと
し、粘着テープが両端に来るようにガラスを並べて一度
に8枚づつ塗布した。塗布後、室温にて1日間風乾し、
粘着テープを剥した(粘着テープのついていた部分は光
電変換測定の際、計測器と電気的な接触をとるために利
用される)。次に、この透明導電性ガラスに塗布した酸
化チタン膜を電気炉(ヤマト科学製マッフル炉FP−3
2型)に入れ、450℃にて1時間加熱処理し、取り出
して冷却した後、シス−(SCN)2−ビス(2,2’
−ビピリジル−4,4’−ジカルボキシレート)ルテニ
ウム(II)で表わされる分光増感色素のエタノール溶液
(3×10-4モル/リットル)に1時間浸漬した。色素の染
着した透明導電性ガラスに塗布した酸化チタン膜を4−
tert−ブチルピリジンの10%エタノール溶液に3
0分間浸漬した後、エタノールで洗浄し自然乾燥させ
た。
【0020】3.光電気化学電池の作成 上記の光電変換素子をこれと同じ大きさの白金蒸着ガラ
スと重ねあわせた。光電変換素子の未塗布部分は白金蒸
着ガラスに接触させないようにずらした。次に、両ガラ
スの隙間に毛細管現象を利用して電解液(アセトニトリ
ルとN−メチル−2−オキサゾリジノンの体積比90対
10の混合物を溶媒とした沃素0.05モル/リットル、沃
化リチウム0.5モル/リットルの溶液)を染み込ませた。
スと重ねあわせた。光電変換素子の未塗布部分は白金蒸
着ガラスに接触させないようにずらした。次に、両ガラ
スの隙間に毛細管現象を利用して電解液(アセトニトリ
ルとN−メチル−2−オキサゾリジノンの体積比90対
10の混合物を溶媒とした沃素0.05モル/リットル、沃
化リチウム0.5モル/リットルの溶液)を染み込ませた。
【0021】4.光電変換効率の測定 500Wのキセノンランプ(ウシオ製)の光を分光フィ
ルター(Oriel社製AM1.5Gフィルター)およ
びシャープカットフィルター(Kenko L−42)
を通す事により紫外線を含まない模擬太陽光を発生させ
た。この光の強度は89mW/cm2であった。作成し
た光電変換素子にこの光を照射し、発生した電気を電流
電圧測定装置(ケースレー238型)にて測定した。こ
れにより求められた光電気化学電池の変換効率は2.2
%であった。
ルター(Oriel社製AM1.5Gフィルター)およ
びシャープカットフィルター(Kenko L−42)
を通す事により紫外線を含まない模擬太陽光を発生させ
た。この光の強度は89mW/cm2であった。作成し
た光電変換素子にこの光を照射し、発生した電気を電流
電圧測定装置(ケースレー238型)にて測定した。こ
れにより求められた光電気化学電池の変換効率は2.2
%であった。
【0022】実施例2 前記実施例1の1と同様に調整した二酸化チタン分散液
を、前記実施例1の2と同様に塗布して、450℃で焼
成する代わりに350℃で加熱処理した。前記実施例1
の3と同様に光電気化学電池を作製し、前記実施例1の
4と同様な測定を行なった結果、光電気化学電池の変換
効率は2.1%であった。
を、前記実施例1の2と同様に塗布して、450℃で焼
成する代わりに350℃で加熱処理した。前記実施例1
の3と同様に光電気化学電池を作製し、前記実施例1の
4と同様な測定を行なった結果、光電気化学電池の変換
効率は2.1%であった。
【0023】実施例3 前記実施例1の1と同様に調整した二酸化チタン分散液
を、前記実施例1の2と同様に塗布して、450℃で焼
成する代わりに250℃で加熱処理した。前記実施例1
の3と同様に光電気化学電池を作製し、前記実施例1の
4と同様な測定を行なった結果、光電気化学電池の変換
効率は2.0%であった。
を、前記実施例1の2と同様に塗布して、450℃で焼
成する代わりに250℃で加熱処理した。前記実施例1
の3と同様に光電気化学電池を作製し、前記実施例1の
4と同様な測定を行なった結果、光電気化学電池の変換
効率は2.0%であった。
【0024】実施例4 前記実施例1の1と同様に調整した二酸化チタン分散液
を、前記実施例1の2と同様に塗布して、450℃で焼
成する代わりに150℃で加熱処理した。前記実施例1
の3と同様に光電気化学電池を作製し、前記実施例1の
4と同様な測定を行なった結果、光電気化学電池の変換
効率は1.5%であった。
を、前記実施例1の2と同様に塗布して、450℃で焼
成する代わりに150℃で加熱処理した。前記実施例1
の3と同様に光電気化学電池を作製し、前記実施例1の
4と同様な測定を行なった結果、光電気化学電池の変換
効率は1.5%であった。
【0025】比較例1 1規定の塩酸20ccと水25ccを混合した溶液を溶
液Bとする。前記実施例1の1で定義した溶液Aの代わ
りに溶液Bを用いて二酸化チタン分散液を調整した。前
記実施例1の2および3と同様に処理して光電気化学電
池を作製し、前記実施例1の4と同様な測定を行った結
果、光電気化学電池の変換効率は2.1%であった。
液Bとする。前記実施例1の1で定義した溶液Aの代わ
りに溶液Bを用いて二酸化チタン分散液を調整した。前
記実施例1の2および3と同様に処理して光電気化学電
池を作製し、前記実施例1の4と同様な測定を行った結
果、光電気化学電池の変換効率は2.1%であった。
【0026】比較例2 前記比較例1と同様に調整した二酸化チタン分散液を、
前記実施例1の2と同様に塗布して、450℃で焼成す
る代わりに250℃で加熱処理した。前記実施例1の3
と同様に光電気化学電池を作製し、前記実施例1の4と
同様な測定を行った結果、光電気化学電池の変換効率は
0.1%であった。
前記実施例1の2と同様に塗布して、450℃で焼成す
る代わりに250℃で加熱処理した。前記実施例1の3
と同様に光電気化学電池を作製し、前記実施例1の4と
同様な測定を行った結果、光電気化学電池の変換効率は
0.1%であった。
【0027】以上の実施例および比較例から、本発明の
光電気化学電池は低温での加熱処理でも優れた光電変換
効率を有することがわかる。
光電気化学電池は低温での加熱処理でも優れた光電変換
効率を有することがわかる。
【0028】
【発明の効果】本発明により、光電変換素子用半導体膜
において、低い温度の加熱処理で半導体粒子間の導電性
を付与できるため、ポリマーフィルムのような低融点ま
たは低軟化点の支持体の利用が可能となる。これによ
り、優れた光電変換効率を有した廉価な光電変換素子お
よび光電気化学電池を提供できる。さらには、フレキシ
ブルな光電変換素子および光電気化学電池を提供でき
る。
において、低い温度の加熱処理で半導体粒子間の導電性
を付与できるため、ポリマーフィルムのような低融点ま
たは低軟化点の支持体の利用が可能となる。これによ
り、優れた光電変換効率を有した廉価な光電変換素子お
よび光電気化学電池を提供できる。さらには、フレキシ
ブルな光電変換素子および光電気化学電池を提供でき
る。
Claims (6)
- 【請求項1】 導電性支持体上に半導体膜が形成された
光電変換素子用半導体膜において、半導体膜を硫酸の存
在下で加熱処理した後に色素増感したことを特徴とする
光電変換素子用半導体膜の製造方法。 - 【請求項2】 導電性支持体上に半導体膜が形成された
光電変換素子用半導体膜において、半導体膜を硫酸の存
在下で加熱処理した後に色素増感したことを特徴とする
光電変換素子用半導体膜。 - 【請求項3】 該半導体が金属カルコゲニドまたはペロ
ブスカイト構造を有する化合物である請求項2に記載の
光電変換素子用半導体膜。 - 【請求項4】 該半導体が酸化チタンである請求項2に
記載の光電変換素子用半導体膜。 - 【請求項5】 加熱処理温度が150℃以上350℃以
下の温度であることを特徴とする請求項2〜4のいずれ
かに記載の光電変換素子用半導体膜。 - 【請求項6】 請求項2〜5のいずれかに記載の光電変
換素子用半導体膜を用いた光電気化学電池。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP10271700A JP2000101106A (ja) | 1998-09-25 | 1998-09-25 | 光電変換素子用半導体膜の製造方法、光電変換素子用半導体膜および光電気化学電池 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP10271700A JP2000101106A (ja) | 1998-09-25 | 1998-09-25 | 光電変換素子用半導体膜の製造方法、光電変換素子用半導体膜および光電気化学電池 |
Publications (1)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JP2000101106A true JP2000101106A (ja) | 2000-04-07 |
Family
ID=17503636
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP10271700A Pending JP2000101106A (ja) | 1998-09-25 | 1998-09-25 | 光電変換素子用半導体膜の製造方法、光電変換素子用半導体膜および光電気化学電池 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JP2000101106A (ja) |
Cited By (5)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP2002093475A (ja) * | 2000-09-19 | 2002-03-29 | Dainippon Printing Co Ltd | 色素増感型太陽電池セルおよびそれを用いた色素増感型太陽電池モジュール、およびそれらの製造方法 |
WO2010050575A1 (ja) | 2008-10-29 | 2010-05-06 | 富士フイルム株式会社 | 色素、これを用いた光電変換素子、光電気化学電池、および色素の製造方法 |
EP2306479A2 (en) | 2009-09-28 | 2011-04-06 | Fujifilm Corporation | Method of producing photoelectric conversion element, photoelectric conversion element, and photoelectrochemical cell |
WO2014129575A1 (ja) | 2013-02-22 | 2014-08-28 | 富士フイルム株式会社 | 光電変換素子、光電変換素子の製造方法および色素増感太陽電池 |
KR101808013B1 (ko) | 2013-11-26 | 2017-12-11 | 히 솔라, 엘.엘.씨. | 페로브스카이트 및 다른 태양 전지 물질 |
-
1998
- 1998-09-25 JP JP10271700A patent/JP2000101106A/ja active Pending
Cited By (13)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP2002093475A (ja) * | 2000-09-19 | 2002-03-29 | Dainippon Printing Co Ltd | 色素増感型太陽電池セルおよびそれを用いた色素増感型太陽電池モジュール、およびそれらの製造方法 |
JP4659954B2 (ja) * | 2000-09-19 | 2011-03-30 | 大日本印刷株式会社 | 色素増感型太陽電池セルの製造方法及び色素増感型太陽電池モジュールの製造方法 |
WO2010050575A1 (ja) | 2008-10-29 | 2010-05-06 | 富士フイルム株式会社 | 色素、これを用いた光電変換素子、光電気化学電池、および色素の製造方法 |
EP2845882A2 (en) | 2008-10-29 | 2015-03-11 | Fujifilm Corporation | Dye, Photoelectric Conversion Element and Photoelectrochemical Cell |
EP2306479A2 (en) | 2009-09-28 | 2011-04-06 | Fujifilm Corporation | Method of producing photoelectric conversion element, photoelectric conversion element, and photoelectrochemical cell |
WO2014129575A1 (ja) | 2013-02-22 | 2014-08-28 | 富士フイルム株式会社 | 光電変換素子、光電変換素子の製造方法および色素増感太陽電池 |
KR101808013B1 (ko) | 2013-11-26 | 2017-12-11 | 히 솔라, 엘.엘.씨. | 페로브스카이트 및 다른 태양 전지 물질 |
US10193087B2 (en) | 2013-11-26 | 2019-01-29 | Hee Solar, L.L.C. | Perovskite and other solar cell materials |
US10333082B2 (en) | 2013-11-26 | 2019-06-25 | Hee Solar, L.L.C. | Multi-junction perovskite material devices |
US10608190B2 (en) | 2013-11-26 | 2020-03-31 | Hee Solar, L.L.C. | Mixed metal perovskite material devices |
US10916712B2 (en) | 2013-11-26 | 2021-02-09 | Hee Solar, L.L.C. | Perovskite and other solar cell materials |
US11024814B2 (en) | 2013-11-26 | 2021-06-01 | Hunt Perovskite Technologies, L.L.C. | Multi-junction perovskite material devices |
US12089485B2 (en) | 2013-11-26 | 2024-09-10 | Cubicpv Inc. | Multi-junction perovskite material devices |
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