JP2000097561A - 浴室暖房乾燥機 - Google Patents

Abstract

(57)【要約】 【課題】 浴室暖房乾燥機本体１０１の据付を容易に行
えるようにする。 【解決手段】 据付開口２１２周辺の野縁１０４に野縁
固定具１０５を固定し、ボルト１１０を用いて浴室暖房
乾燥機本体１０１を固定する。その際、ボルト１１０の
頭部に雌ネジを形成し、仮止ボルト２５０がボルト１１
０の頭部と螺合するようにしておき、浴室暖房乾燥機が
据付開口２１２から飛出した状態で仮止できるようにす
る。

Description

【発明の詳細な説明】

【０００１】

【発明の属する技術分野】本発明は、浴室や脱衣室（以
下、浴室等という）を４方向吹出により暖房又は乾燥す
ることができる浴室暖房乾燥機に関する。

【０００２】

【従来の技術】一般住宅における浴室等の温度は、まだ
誰も入浴していない場合には、外気温とさほど変らな
い。このため、高齢者のように環境適応力が低下した人
にとっては、冬場等における急激な温度変化が大きなヒ
ートショックとなり、急激な血圧変動を引き起し死亡事
故等の原因となることがある。

【０００３】一方、近年住宅事情の変化により、浴室等
の換気を十分に行うことができない場合がある。この場
合、浴室等の壁や天井にカビが発生し易くなり、当該浴
室等を乾燥できる手段が望まれている。

【０００４】更に、住宅事情の変化により、洗濯物を乾
かすための物干場を確保することが困難となる場合があ
る。そこで、浴室等を物干場として使用することが提案
されている。

【０００５】かかる要求に対して、例えば特開平９−６
６１９９号公報におけるような浴室暖房乾燥機が提案さ
れている。

【０００６】上記公報にかかる浴室暖房乾燥機１０は、
図１２及び図１３に示すように、熱源機１１からの温水
が循環する熱交換器１２、浴室等の空気を当該熱交換器
１２を介して循環させるクロスフローファン１３、浴室
等の空気を換気するための換気用ファン１４、クロスフ
ローファン１３や換気用ファン１４に電力を供給する電
源ブロック１８等を有している。

【０００７】そして、当該浴室暖房乾燥機１０は、浴室
等の天井に設けられた開口に設置され、天井裏で温水配
管１６や排気ダクト１５が接続される構成となってい
る。

【０００８】浴室暖房乾燥機１０、温水配管１６及び排
気ダクト１５等の据付施工及びこれらのメンテナンス
は、開口に隣接して設けられた点検口１７から天井裏に
手を伸して、時には天井裏に入り込んで行うようになっ
ている。

【０００９】なお、浴室等に限らず一般的な部屋は、化
粧板が野縁等により支持されて形成される天井、その上
に設けらてネダ等により支持された天井（例えば、２階
の床となるもの）とが存在し、これらで挟まれた空間が
天井裏を構成している。そこで、本明細書では化粧板に
より貼られた天井を浴室天井等と記載し、その上の天井
を本天井と記載する。

【００１０】

【発明が解決しようとする課題】しかしながら、上記構
成における浴室暖房乾燥機１０の据付作業は、点検口１
７から作業者が天井裏に入り、当該浴室暖房乾燥機１０
を開口に合わせ、予め本天井に据付られた吊具に固定す
ると共に温水配管や換気ダクトの接続を行うため、作業
性が悪く据付作業効率を低下させる問題がある。

【００１１】また、通常本天井は薄い板張であるため、
木ネジ等による固定では十分な長さの木ネジを用いるこ
とができず、強度を確保できないことである。

【００１２】無論、ネダ等に固定することも考えられる
が、上記公報にかかる浴室暖房乾燥機１０の大きさが規
格化された家屋の寸法と直接関係した寸法に構成されて
いないので、必ずしもネダ等に固定できるとは限らな
い。

【００１３】そこで、本発明は、点検口を用いなくても
容易、かつ、強固に据付することができるようにした浴
室暖房乾燥機を提供することを目的とする。

【００１４】

【課題を解決するための手段】上記課題を解決するた
め、本発明は、浴室又は脱衣室から吸気した空気を熱源
機から供給された温水と熱交換して温風し、再度浴室又
は脱衣室に送風する浴室暖房乾燥機本体と、浴室又は脱
衣室の天井を支持する野縁に固定された野縁固定具と、
頭部に雌ネジが形成されると共に、野縁固定具と螺合し
て本体を野縁に固定するボルト及び、本体のケース４隅
に設けられた吊下穴より大きな径に形成されると共に、
切込みが中央穴まで形成されて、当該切込みからボルト
に挿入されるワッシャを備えた吊下部材と、本体を固定
する際に、ボルトの頭部に形成された雌ネジに螺合する
と共に、吊下穴と係合して本体を仮止する仮止ボルトと
を有することを特徴とする。

【００１５】

【発明の実施の形態】本発明の実施の形態を図を参照し
て説明する。図１は本発明にかかる浴室暖房乾燥機の外
観斜視図であり、図２はその組立分解斜視図、図３は浴
室暖房乾燥機の本体の斜視図、図４は当該浴室暖房乾燥
機を浴室及び脱衣室に据付けたときの様子を示す図、図
５は浴室天井に据付けられた浴室暖房乾燥機の側面図で
ある。

【００１６】当該浴室暖房乾燥機１００は、浴室等の空
気を温水と熱交換させて当該浴室等を暖めると共に浴室
等を換気する本体１０１、該本体１０１の前面（浴室等
の側）に据付られたグリル１０２、本体１０１を天井に
据付るための据付装置等を有している。

【００１７】据付装置は、野縁１０４等に固定される野
縁固定具１０５、該野縁固定具１０５に本体１０１を固
定する吊下部材、該野縁固定具１０５に本体１０１を固
定する際に用いる仮止ボルト２５０等により構成され、
吊下部材はボルト１１０及びワッシャ１１１等を備えて
いる。なお、後述するように、仮止ボルト２５０は本体
１０１を据付ける際にのみ用いられる。

【００１８】野縁固定具１０５は、図６に示すように方
形をなすアングルで、各コーナ部には雌ネジ１０７が固
着され、側板１０８に複数の貫通穴１０９が設けられ
て、野縁１０４にネジ止めする構成となっている。

【００１９】図７はボルト１１０及びワッシャ１１１の
構成を示す図で、ボルト１１０の頭部には雌ネジ１１４
が形成されている。また、ワッシャ１１１は中央穴１１
５まで切込１１６が形成されている。このとき、中央穴
１１５の寸法Ｄ１、切込１１６の幅Ｄ４、ボルト１１０
の直径Ｄ２及びボルト１１０の頭部がなす直径Ｄ３に
は、Ｄ２＜Ｄ４＜Ｄ１＜Ｄ３の関係が満たされている。

【００２０】また、仮止ボルト２５０は、図８に示すよ
うに、先端がボルト１１１の頭部に形成された雌ネジ１
１４に螺合するように形成されている。なお、当該仮止
ボルト２５０の直径Ｄ５及び頭部の大きさＤ６は、ボル
ト１１０と略同じ寸法に形成され、Ｄ５＜Ｄ４＜Ｄ１＜
Ｄ６の関係が満たされている。

【００２１】グリル１０２は図２に示すように、４方の
周辺部に第１〜第４吹出口２４０〜２４３を開閉するよ
うに第１〜第４ルーバ２４４〜２４７が設けられ、当該
第１〜第４ルーバ２４４〜２４７により温風の吹出方向
を設定するようになっている。

【００２２】図９は本体１０１の内部構成を示す斜視図
で、当該本体１０１は浴室等の空気を吸気して、これを
温風にした後、再度浴室等に送風する加熱部１２８、該
加熱部１２８からの温風を４つの第１〜第４吹出口２４
０〜２４３に導く導風部１６１、浴室等の空気等を換気
する換気部１３０、加熱部１２８や換気部１３０を駆動
制御する制御部１３１等を有し、これらが本体ケース１
３２内に収納されている。

【００２３】なお、本体ケース１３２内は、仕切板１３
３により加熱部１２８等が収納される加熱室と換気部１
３０や制御部１３１等が収納される制御室とに区画され
て、少なくとも制御室には浴室等の湿度の高い空気が侵
入しないようになっている。

【００２４】加熱部１２８は、３辺からなる概略「コ」
字状に形成されて、浴室等の空気を温水配管１３７を介
して熱源機１３６から循環してきた温水と熱交換させる
熱交換器１３８、浴室等の空気を吸気して熱交換器１３
８を介して循環させる循環用送風機１３９等により構成
されている。

【００２５】次に、上記構成の浴室暖房乾燥機１００の
据付手順及び保守点検手順を図４に示す浴室と脱衣室と
に浴室暖房乾燥機１００を据付、熱源機１３６からの温
水は脱衣室の浴室暖房乾燥機１００に供給される場合を
例に説明する。

【００２６】また、浴室暖房乾燥機１００の据付は、既
存住宅に据付る場合であって、浴室天井及び脱衣室天井
の野縁１０４の間隔が６０ｃｍの場合について説明す
る。しかし、本発明は、これらに限定されるもので無
く、新築住宅に据付けてもよいことは明らかである。

【００２７】なお、野縁１０４には化粧天井板が固定さ
れて、当該化粧天井板のメジの位置が野縁１０４の位置
となっているものとする。

【００２８】このような前提で据付手順や保守点検手順
を説明するが、浴室等及び脱衣室における浴室暖房乾燥
機１００の共通する据付手順等は、これらの区別を行わ
ないで説明する。

【００２９】先ず、浴室暖房乾燥機１００を据付るため
の据付開口２１２を浴室天井等に設ける。当該浴室暖房
乾燥機１００の本体ケース１３２の寸法は例えば５３ｃ
ｍとし、据付開口２１２は例えば５５ｃｍの正方形とす
る。また、グリル１０２の寸法は野縁１０４の間隔より
広い寸法で、例えば６１ｃｍとする。

【００３０】規格住宅における野縁１０４間の最小幅が
６０ｃｍであるので、上記寸法に設定するならば、どの
ような規格住宅でも据付けることができるようになり、
野縁１０４の間を広げたりする作業及びそれに伴う費用
が不要となる。

【００３１】熱源機１３６からの温水配管１３７を脱衣
室の浴室暖房乾燥機１００まで配管する。このとき、温
水配管１３７は後述する理由から適宜長めに配管する。
また、換気ダクト２１６を据付開口２１２の近傍まで配
設しておく。さらに制御線２１３を配線しておく。

【００３２】次に、野縁１０４に野縁固定具１０５を固
定し、該野縁固定具１０５の各雌ネジ１０７に、ボルト
１１０の先端部分を螺合させる。

【００３３】なお、このときボルト１１０の雌ネジ１１
４には、仮止ボルト２５０を螺合しておく。これにより
仮止ボルト２５０はボルト１１０に垂下された状態とな
る。

【００３４】このような状態が完了した後、図１０に示
すように、浴室暖房乾燥機１００の本体１０１を持上
げ、当該本体ケース１３２の周辺４隅に設けられた吊下
穴１７７に仮止ボルト２５０を通し、吊下穴１７７と仮
止ボルト２５０の頭部との間にワッシャ１１１を挿入す
る。

【００３５】ワッシャ１１１は吊下穴１７７より適宜大
きく形成されているので、本体１０１は据付開口２１２
から飛出した宙吊状態に仮止される。図１１は、このと
きの様子を示す断面図である。

【００３６】浴室等及び脱衣室の浴室暖房乾燥機１００
をこのような宙吊状態にした後、温水配管１３７の接続
及び制御線２１３の接続を行う。

【００３７】温水配管１３７は、適度にフレキシブルな
樹脂管等が用いられ、かつ、長めに配管されているの
で、当該温水配管１３７の端部を浴室側等に引出して給
排水部２３０に接続することができる。

【００３８】これにより温水配管１３７及び制御線２１
３の接続が完了し、次に本体１０１を以下の手順に従い
所定位置に固定する。

【００３９】宙吊状態となっている本体１０１を据付開
口２１２側に持上げ、そしてボルト１１０の頭部と吊下
穴１７７との間にワッシャ１１１を入替える。

【００４０】これにより本体１０１はボルト１１０の頭
部位置に係止されるようになり、この状態で仮止ボルト
２５０を取外す。そして、ボルト１１０を回して本体１
０１を野縁固定具１０５にしっかりと固定する。

【００４１】本体１０１が所定位置に固定された後、制
御室カバー１２７を取外し（予め取外しておいてもよ
い）、本体ケース１３２の内側から排気ダクト１５を当
該本体ケース１３２に引込むようにして接続する。

【００４２】そして、グリル１０２を本体１０１にネジ
止めし、４つの第１〜第４ルーバ２４４〜２４７の角度
を温風が適宜所望の方向に送風されるように調整して浴
室暖房乾燥機１００の据付作業が完了する。

【００４３】なお、据付装置の状態、据付開口２１２の
形成状態或は化粧天井板の固定状態等により、本体１０
１が化粧天井板のメジと平行にならない場合がある。こ
のとき、本体ケース１３２の端部とメジとは近接してい
るので、多少の非平行状態でも目立ってしまい微調整が
必要になる。

【００４４】しかし、本発明にかかるグリル１０２の寸
法は、化粧天井板より大きめに設定されているので、か
かる天井化粧板のメジが隠されて多少の非平行状態でも
目立なくすることができるようになっている。

【００４５】このようにして据付られた浴室暖房乾燥機
１００の保守点検を行うときは、上述した据付手順を遡
ることにより可能である。

【００４６】

【発明の効果】以上説明したように本発明によれば、本
体を固定する際にボルトの頭部に仮止ボルトを係合させ
て、本体を据付開口から飛出した宙吊状態に仮止めする
ようにしたので、点検口を用いなくても温水配管等の接
続が簡便に行えるようになると共に、浴室暖房乾燥機の
据付が容易、かつ、強固に据付ることができるようにな
って作業性が向上する。

【図面の簡単な説明】

【図１】本発明の実施の形態の説明に適用される浴室暖
房乾燥機の斜視図である。

【図２】浴室暖房乾燥機の分解斜視図である。

【図３】グリルを取除いたときの浴室暖房乾燥機本体の
斜視図である。

【図４】浴室及び脱衣室に浴室暖房乾燥機を設けたとき
の模式図である。

【図５】浴室暖房乾燥機を据付けたときの側面図であ
る。

【図６】野縁固定具の構成図である。

【図７】ボルト等の構成図である。

【図８】ボルトと仮止ボルトとが係合した状態を示す図
である。

【図９】浴室暖房乾燥機本体の内部構成を示す斜視図で
ある。

【図１０】浴室暖房乾燥機本体の取付状況を示す模式図
である。

【図１１】浴室暖房乾燥機本体を据付けたときの側面図
である。

【図１２】従来の技術の説明に適用される浴室暖房乾燥
機を浴室に取付けたときの模式図である。

【図１３】従来の技術の説明に適用される浴室暖房乾燥
機の構成図である。

【符号の説明】

１００ 浴室暖房乾燥機 １０１ 本体 １０２ グリル １０３ 据付装置 １０４ 野縁 １０５ 野縁固定具 １１０ ボルト １１４ 雌ネジ １３２ 本体ケース ２５０ 仮止ボルト

───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 鈴木 勝雄 大阪府守口市京阪本通２丁目５番５号 三 洋電機株式会社内 (72)発明者 内藤 哲男 大阪府守口市京阪本通２丁目５番５号 三 洋電機株式会社内 (72)発明者 石崎 泰英 大阪府守口市京阪本通２丁目５番５号 三 洋電機株式会社内 (72)発明者 佐藤 進 大阪府守口市京阪本通２丁目５番５号 三 洋電機株式会社内 (72)発明者 笠原 啓良 大阪府守口市京阪本通２丁目５番５号 三 洋電機株式会社内 Ｆターム(参考） 3L071 AA02 AB03 AC02 AD01 AE02 AF01 AG01 3L072 AA05 AC02 AD07 AD17 AE02 AE03 AF01 AG01 3L113 AA01 AB02 AC16 AC44 AC51 AC54 AC63 AC67 AC72 AC73 BA12 DA07 DA16 4L019 BA01 BA03

Claims (1)

【特許請求の範囲】
1. 【請求項１】 浴室又は脱衣室から吸気した空気を熱源
   機から供給された温水と熱交換して温風にし、再度浴室
   又は脱衣室に送風する浴室暖房乾燥機本体と、 前記浴室又は脱衣室の天井を支持する野縁に固定された
   野縁固定具と、 頭部に雌ネジが形成されると共に、前記野縁固定具と螺
   合して前記本体を野縁に固定するボルト及び、前記本体
   のケース４隅に設けられた吊下穴より大きな径に形成さ
   れると共に、切込みが中央穴まで形成されて、当該切込
   みを通して前記ボルトに挿入されるワッシャを備えた吊
   下部材と、 前記本体を固定する際に、前記ボルトの頭部に形成され
   た雌ネジに螺合すると共に、前記吊下穴と係合して前記
   本体を仮止する仮止ボルトとを有することを特徴とする
   浴室暖房乾燥機。