JP2000096474A - 繊維ウェブの濃度断面プロフィルを改善するための方法および流送箱システム - Google Patents
繊維ウェブの濃度断面プロフィルを改善するための方法および流送箱システムInfo
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- Yarns And Mechanical Finishing Of Yarns Or Ropes (AREA)
Abstract
積重量断面プロフィルがセクション毎の混合比率のコン
トロールによって調整される方法を改良することであ
る。 【解決手段】 固形分含有量の少ないか多い少なくとも
1つの第3懸濁液が機械幅にわたってセクション毎に添
加混合され、第3懸濁液の固形分の組成パーセンテージ
が第1および第2懸濁液の組成と異なっているようにし
た。
Description
念部もしくは請求項15の上位概念部に記載の形式の、
ウェットプロセスにおいて繊維ウェブ、特にペーパウェ
ブまたは厚紙ウェブの濃度断面プロフィルを改善するた
めの方法および装置に関する。
明細書によれば、クロスフロー型ディストリビュータの
領域においてブラインド調整され、添加剤、化学添加物
または充填物質を有する懸濁液が、セクション毎にかつ
調整可能に供給されて、製造される紙のZ方向に関して
添加物の濃度が調整でき、また添加物が紙料懸濁液中に
極めて長い時間滞留することで、この添加物が変質する
のを回避するためにこの添加物を流送箱の出口のできる
だけ近くで供給することができるようになっている流送
箱が公知である。
第4019593号明細書によれば、セクション毎に紙
料濃度が調整可能で、固形分含有量の異なった2つの紙
料懸濁液のために、機械幅にわたって分配される2セッ
トの単個供給手段を有している流送箱が公知である。こ
こでは有利には完全紙料と漉網水とが使用される。ペー
パウェブの面積重量プロフィルがウェブ幅の所定の箇所
において異なっている場合には、固形分含有量の異なっ
た、混合機に供給される調整流の量比率QH/QLを変
えることによって、相応のセクション流の濃度CMが修
正される。このような形式の面積重量断面プロフィル調
整は、同時に良好な繊維配向断面プロフィルに関して極
めて有利であり、面積重量断面プロフィルに関しても極
めて良好な結果をもたらす。しかしながら紙質への要求
が常に高まっている場合には、前記のようにして製造さ
れた紙は、均一な繊維配向および均一な面積重量にもか
かわらず、印刷適正に関してストライプ状の不均一性を
生ぜしめることがある。綿密な検査によって、この不均
一な印刷適正はペーパの不均一な組成に基づいていると
いうことが分かった。
(アメリカ合衆国特許第5401363号明細書)によ
れば、不均一に強い漉網摩滅によって生じるペーパウェ
ブの不均一な濃度断面プロフィルを除去するために、機
械幅にわたってセクション毎に、異なった量の保持媒体
を流送箱に供給することが公知である。しかしながらこ
のような方法では、紙料懸濁液の元々の濃度がすでに機
械幅にわたって不均一である場合には成果が上がらな
い。
の懸濁液がセクション毎に混合され、面積重量断面プロ
フィルがセクション毎の混合比率のコントロールによっ
て調整される方法を改良することである。さらに本発明
は、このような方法を実施するための有利な装置の提供
も課題としている。
に本発明の方法では、固形分含有量の少ないか多い少な
くとも1つの第3懸濁液が機械幅にわたってセクション
毎に添加混合され、第3懸濁液の固形分の組成パーセン
テージが第1および第2懸濁液の組成と異なっているよ
うにした。
構成では、冒頭で述べた形式の装置において、乱流発生
装置の上流側におよび/または繊維ウェブのZ方向でセ
クション毎に同じように作用するように、第3懸濁液の
ための、貫流をコントロールする手段を備えた第3セッ
トの単個供給部が少なくとも1つ設けられており、この
第3懸濁液の固形分組成が第1および第2懸濁液と異な
っているようにした。
スにおいて繊維ウェブ、特にペーパウェブまたは厚紙ウ
ェブの濃度断面プロフィルを改善するために、繊維懸濁
液が流送箱を用いて機械幅にわたって1つの漉網の上
に、もしくは2つの漉網の間に分配され、面積重量断面
プロフィルが、所定の固形分含有量および異なった固形
分の所定の組成パーセンテージを有する第1懸濁液と、
固形分含有量の少ないか多い第2懸濁液とを、機械幅に
わたってセクション毎に異なって混合することによっ
て、少なくとも部分的にコントロールされ、この場合に
第2懸濁液の固形分の組成パーセンテージが第1懸濁液
の組成と異なっている公知の方法を、固形分含有量の少
ないか多い少なくとも1つの第3懸濁液を機械幅にわた
ってセクション毎に添加混合し、第3懸濁液の固形分の
組成パーセンテージが第1および第2懸濁液の組成とは
異なるようにして改善することが提案されている。
少なくとも3つの懸濁液を相応に変化させることによっ
てセクション毎の相応の全容積流をコントロールするこ
とができるので、各セクションの全固形分の割合の減少
または増加にもかかわらず、個々の固形分の組成パーセ
ンテージはコンスタントなままになる。もちろん、各懸
濁液の全固形分の割合が異なることに基づく個々の固形
分の割合に関連した、変化する固有の保持媒体の影響
を、供給される紙料懸濁液の最初の組成を目的に合わせ
てコントロールすることで補償することもできる。
として通常の紙料懸濁液(完全紙料)が、および/また
は第2懸濁液Q2として漉網水が、および/または第3
懸濁液Q3として清澄濾過水、クリア水、希薄化された
保持媒体、漉網部分の別の区分から成る漉網水および/
または第1懸濁液Q1が使用される。
物質の割合および/または繊維の割合で異なっていても
よい。また懸濁液は、その中に含有される異なった長さ
の繊維の割合および/または別の製造過程における繊維
ウェブに対する異なった収縮影響を有する繊維の割合で
異なっていてもよい。この関連において、内部書類番号
がEM00910/98152である本出願人のドイツ
特許出願の記載を参照されたい。この記載内容は完全に
この出願の公開内容に関係するものである。
では、第2懸濁液Q2が主としてまたは専ら繊維部分を
有するように構成され、第3懸濁液Q3が主としてまた
は専ら充填部分を有するように構成される。これによっ
て、第2懸濁液と第3懸濁液との所定の混合比率Q2/
Q3で、第1懸濁液の固形分の組成に相応しているが、
異なった固形分濃度を有している固形分組成を得ること
ができる。したがって、第1懸濁液に対して異なった混
合比率が調整されたとしても、前記混合比率を簡単に維
持することによって固形分組成をコンスタントに維持す
ることができる。この場合には、第2および第3懸濁液
の混合比率を目的に合わせて変化させることによって、
固形分組成が充填材料または繊維の方向へ変化させられ
る。
スタントである場合に第1懸濁液と第2懸濁液との固形
分の質量割合が同一に選択されると、第2懸濁液と第3
懸濁液との混合比率Q2/Q3が変位することによっ
て、第1,第2および第3懸濁液の全容積流の全固形分
の割合は変化することはなく、ひいては不変の保持特性
および収縮特性を前提として、完成した繊維ウェブの相
応のセクションの面積重量も変化することはない。特
に、このような構成は調整/制御特性の複合性に対して
有効であり、簡単な調整、もしくは簡単にプログラム可
能な調整を許す。なぜならば、個々の容積流比率の変化
による相互作用は限られているからである。
第2懸濁液Q2が、高い収縮傾向を備えた繊維成分を主
として有しており、第3懸濁液Q3が、低い収縮傾向を
備えた繊維成分を主として有しており、第4懸濁液Q4
が充填成分を主として有しており、場合によっては第5
懸濁液Q5が保持媒体を有している。このためにも前記
の記述内容が相応に有効である。
それぞれ異なった固形分濃度を有する第1懸濁液と第2
懸濁液との可変な混合によって機械幅にわたってセクシ
ョン毎に紙料濃度を調整することができ、有利には第1
懸濁液のための機械幅にわたる第1の供給手段または第
1セットの単個供給部と、第2懸濁液のための、貫流調
整手段を有する単個供給部、乱流発生区分および流送箱
ノズル区分とを有する抄紙機または厚紙抄造機の流送箱
システムを改良して、乱流発生区分の上流側におよび/
または繊維ウェブのZ方向でセクション毎に同じように
作用するように、第3懸濁液のための、貫流をコントロ
ールする手段を備えた第3セットの単個供給部を少なく
とも1つ設け、この第3懸濁液の固形分組成を本発明の
前述の固形分組成とは異ならせることを提案している。
明の特徴は、それぞれ提示された組み合わせにおいてだ
けでなく、本発明の範囲を逸脱することなく、別の組み
合わせでもまたは単独でも使用可能であることは明白で
ある。
用いた有利な実施例の説明によって以下に詳説する。
面につき詳しく説明する。
る、流送箱への懸濁液供給手段が概略的に示されてお
り、この場合には3セットの供給部1,2,3と、流送
箱の前方でこれらをセクション毎に合流させる合流部と
が設けられている。本実施例においては、充填物質の割
合および組成が異なる3つの紙料懸濁液QH,QL,Q
Cが混合される。具体的にはこの場合に充填物質の割合
の大きい完全紙料が、セクションに分けられた主流QH
で案内され、同様に漉網水QLとクリア水QCとを有す
るセクションに分けられた2つの懸濁液流がセクション
導管路内へ導入される。
毎に、これらの容積流に関しそれぞれ調量弁7,8で制
御されるかもしくは調整される。付加的には、漉網水Q
Lとクリア水QCとから成る総流をセクションに分けて
供給する前または供給した後で、セクションに分けられ
た全容積流QG=QH+QL+QCを付加的な弁によっ
てセクション毎に制御または調整することもできる(図
示せず)。
へ個々に配量することに関しては、本出願人のドイツ連
邦共和国特許第4211291号明細書およびドイツ連
邦共和国特許第4211290号明細書に開示され、こ
の公開内容全体が本発明に受け継がれる。
が図2の(a)〜(c)に概略的に示されている。これ
らの図には、流送箱へ3つの異なる懸濁液を供給する手
段が概略的に示されている。この場合には、この流送箱
の前方には2セットの供給部1,2が、また流送箱の乱
流発生装置5に前置された室4には1セットの供給部3
が設けられている。
流送箱が図示されており、この図示された流送箱の前方
には完全紙料と漉網水とをセクションに分けて供給する
2セットの供給手段1,2が設けられている。付加的
に、クリア水QCを有する、セクションに分けられた第
3セットの懸濁液流が、乱流発生装置5に前置された室
4内へ混入される。流送箱のこの領域における混入によ
って、セクション毎の全容積流QGが不都合に変化する
ことがないように、第3セットの懸濁液流を全容積流に
影響のない所定の角度で配量するか、または付加的な弁
によって、セクション毎に供給されたQH+QLから成
る総流QSを変える必要がある。
は、漉網水およびクリア水内において異なっているの
で、前述の流送箱システムによって、面積重量断面プロ
フィルの希薄化調整を実現することができる。この希薄
化調整によって、流送箱に供給された全容積流QGの組
成をセクション毎に好都合にかつ所定の形式で変えるこ
とができる。
るそれぞれ3つのセクションに分けられた懸濁液の供給
手段は、単に原理を示しているだけであり、実際の構成
においては大抵はさらに多数のセクションに細かく分割
される。同様に個々のセクションの幅は、機械幅にわた
ってそれぞれ異なっていることができ、したがってたと
えば縁部領域では中間領域よりも細かい分割を選択する
ことができる。なぜならば、最大誤差勾配はたいてい縁
部領域で生ぜしめられ、これに対して中間領域では幅あ
たりわずかな誤差量しか見込まれないからである。
る、本発明による懸濁液供給手段の概略図である。
かつ乱流発生装置に前置された室内に1セットの供給部
を有する、本発明による懸濁液供給手段の概略図であ
る。
濁液供給部、 3 第3セットの懸濁液供給部、 4
流送箱の前室、 5 流送箱の乱流発生装置、6 流送
箱ノズル、 7,8 調量弁、 9 漉網、 10 脱
水装置、 11 ブレストロール、 12 クリア水タ
ンク、 QH 完全紙料、 QL 漉網水、 QC ク
リア水、 QG 全容積流、 QS 総容積流、 Q1
第1懸濁液流、 Q2 第2懸濁液流、 Q3 第3
懸濁液流
Claims (15)
- 【請求項1】 ウェットプロセスにおいて繊維ウェブの
濃度断面プロフィルを改善するための方法であって、
(イ)繊維懸濁液が、流送箱を用いて機械幅にわたって
1つの漉網の上に、もしくは2つの漉網の間に分配さ
れ、(ロ)面積重量断面プロフィルが、所定の固形分含
有量および異なった固形分の所定の組成パーセンテージ
を有する第1懸濁液と、固形分含有量の少ないか多い第
2懸濁液とを、機械幅にわたってセクション毎に可変に
混合することによって、少なくとも部分的にコントロー
ルされ、第2懸濁液の固形分の組成パーセンテージが第
1懸濁液の組成と異なっている形式のものにおいて、
(ハ)固形分含有量の少ないか多い少なくとも1つの第
3懸濁液が機械幅にわたってセクション毎に添加混合さ
れ、第3懸濁液の固形分の組成パーセンテージが第1お
よび第2懸濁液の組成と異なっていることを特徴とす
る、繊維ウェブの濃度断面プロフィルを改善するための
方法。 - 【請求項2】 第1懸濁液Q1として通常の紙料懸濁液
(完全紙料)が使用される、請求項1記載の方法。 - 【請求項3】 第2懸濁液Q2として漉網水が使用され
る、請求項1または2記載の方法。 - 【請求項4】 第3懸濁液Q3として清澄濾過水が使用
される、請求項1から3までのいずれか1項記載の方
法。 - 【請求項5】 第3懸濁液Q3としてクリア水が使用さ
れる、請求項1から3までのいずれか1項記載の方法。 - 【請求項6】 第3懸濁液Q3として希薄化された保持
媒体が使用される、請求項1から3までのいずれか1項
記載の方法。 - 【請求項7】 懸濁液が、その中に含有される充填物質
の割合で異なっている、請求項1から6までのいずれか
1項記載の方法。 - 【請求項8】 懸濁液が、その中に含有される繊維の割
合で異なっている、請求項1から7までのいずれか1項
記載の方法。 - 【請求項9】 懸濁液が、その中に含有される異なった
長さの繊維の割合で異なっている、請求項1から8まで
のいずれか1項記載の方法。 - 【請求項10】 懸濁液が、その中に含有される、別の
製造過程における繊維ウェブに対して異なった収縮影響
を有する繊維の割合で異なっている、請求項1から9ま
でのいずれか1項記載の方法。 - 【請求項11】 第2懸濁液Q2が主として繊維部分を
有しており、第3懸濁液Q3が主として充填部分を有し
ている、請求項1から3までのいずれか1項記載の方
法。 - 【請求項12】 第2懸濁液Q2が、高い収縮傾向を備
えた繊維部分を主として有しており、第3懸濁液Q
3が、低い収縮傾向を備えた繊維部分を主として有して
おり、第4懸濁液Q4が充填物質を主として有してい
る、請求項1から3までのいずれか1項記載の方法。 - 【請求項13】 第5懸濁液Q5が保持媒体を有してい
る、請求項12記載の方法。 - 【請求項14】 個々の懸濁液のセクション毎の容積流
が、少なくとも部分的に、有利には完全に調整/制御さ
れる、請求項1から13までのいずれか1項記載の方
法。 - 【請求項15】 抄紙機または厚紙抄造機の流送箱シス
テムであって、それぞれ異なった固形分濃度を有する第
1懸濁液と第2懸濁液(Q1,Q2)との可変な混合に
よって機械幅にわたってセクション毎に紙料濃度を調整
することができ、有利には第1懸濁液のための機械幅に
わたる第1の供給手段または第1セットの単個供給部
(1)と、第2懸濁液のための、貫流調整手段(8)を
有する単個供給部(2)、乱流発生装置(5)および流
送箱ノズル(6)とを有する形式のものにおいて、 乱流発生装置(5)の上流側におよび/または繊維ウェ
ブのZ方向におけるセクション毎に同じように作用する
ように、第3懸濁液のための、貫流をコントロールする
手段(7)を備えた第3セットの単個供給部(3)が少
なくとも1つ設けられており、この第3懸濁液の固形分
組成が第1および第2懸濁液と異なっていることを特徴
とする、流送箱システム。
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