JPH11350369A - 抄紙原料への薬剤投入装置 - Google Patents
抄紙原料への薬剤投入装置Info
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- JPH11350369A JPH11350369A JP15422298A JP15422298A JPH11350369A JP H11350369 A JPH11350369 A JP H11350369A JP 15422298 A JP15422298 A JP 15422298A JP 15422298 A JP15422298 A JP 15422298A JP H11350369 A JPH11350369 A JP H11350369A
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Abstract
(57)【要約】
【課題】 薬剤の消費量を減らし、より均質な紙の製造
を行えるようにする。 【解決手段】 原料濃度調整型ヘッドボックス４のミキ
シングチャンバ７内に、幅方向へ多数の仕切板１１を配
列して多数の分割ゾーン７ａを形成する。ミキシングチ
ャンバ７の各分割ゾーン７ａに流量制御弁１３を備えた
原料供給管１４を介してサブヘッダ１２を接続する。流
量制御弁１３の下流位置となる各原料供給管１４に薬剤
投入用弁２３を備えた薬剤供給管２４を介して薬剤ヘッ
ダ２２を接続する。検出装置２５の信号を基に薬剤投入
用弁２３の開閉を行うコントローラ２６を設ける。薬剤
１８の投入が必要と判断される部分に対応する分割ゾー
ン７ａにのみ、薬剤１８が投入されるようにする。
を行えるようにする。 【解決手段】 原料濃度調整型ヘッドボックス４のミキ
シングチャンバ７内に、幅方向へ多数の仕切板１１を配
列して多数の分割ゾーン７ａを形成する。ミキシングチ
ャンバ７の各分割ゾーン７ａに流量制御弁１３を備えた
原料供給管１４を介してサブヘッダ１２を接続する。流
量制御弁１３の下流位置となる各原料供給管１４に薬剤
投入用弁２３を備えた薬剤供給管２４を介して薬剤ヘッ
ダ２２を接続する。検出装置２５の信号を基に薬剤投入
用弁２３の開閉を行うコントローラ２６を設ける。薬剤
１８の投入が必要と判断される部分に対応する分割ゾー
ン７ａにのみ、薬剤１８が投入されるようにする。
Description
【０００１】
【発明の属する技術分野】本発明は紙の強度や歩留まり
向上等を図るために抄紙原料に薬剤を混入させるように
する抄紙原料への薬剤投入装置に関するもので、特に、
部分的に薬剤の影響を作用させるようにする抄紙原料へ
の薬剤投入装置に関するものである。
向上等を図るために抄紙原料に薬剤を混入させるように
する抄紙原料への薬剤投入装置に関するもので、特に、
部分的に薬剤の影響を作用させるようにする抄紙原料へ
の薬剤投入装置に関するものである。
【０００２】
【従来の技術】抄紙機の湿部（Wet part）は図３にその
一例の概略を示す如く、すき網部（Wire part ）１とプ
レス部（Press part）２を有し、上記すき網部１には、
抄紙原料（高濃度原料）５を貯留するためのメインヘッ
ダ６と、ミキシングチャンバ（濃度調節用原料混合装
置）７の下端とを、幅方向に配列した粗分岐管８を介し
て接続し、且つ該ミキシングチャンバ７の前側上部に、
抄紙原料５中の繊維が集合しないよう分散させるための
分散部としての分散分岐管９を介してスライス１０を接
続し、分散分岐管９を経て送られたミキシングチャンバ
７内の抄紙原料５が、走っているすき網３上に、均一な
薄膜状の水流（ジェット）としてスライス１０を通して
流出させられるようにしてなるヘッドボックス４を備え
た構成としてある。
一例の概略を示す如く、すき網部（Wire part ）１とプ
レス部（Press part）２を有し、上記すき網部１には、
抄紙原料（高濃度原料）５を貯留するためのメインヘッ
ダ６と、ミキシングチャンバ（濃度調節用原料混合装
置）７の下端とを、幅方向に配列した粗分岐管８を介し
て接続し、且つ該ミキシングチャンバ７の前側上部に、
抄紙原料５中の繊維が集合しないよう分散させるための
分散部としての分散分岐管９を介してスライス１０を接
続し、分散分岐管９を経て送られたミキシングチャンバ
７内の抄紙原料５が、走っているすき網３上に、均一な
薄膜状の水流（ジェット）としてスライス１０を通して
流出させられるようにしてなるヘッドボックス４を備え
た構成としてある。
【０００３】上記すき網部１では、ヘッドボックス４の
スライス１０からすき網３上に流出される抄紙原料５
は、スライス１０の開度が幅方向で一様に設定してあっ
ても坪量が幅方向で一様にならないことがある。かかる
坪量の不均一性は紙の強度や地合に重大な影響を与える
問題があるので、抄紙原料５の坪量、すなわち原料（紙
料）濃度を制御することが重要な課題となり、かかる観
点から、最近、上記ヘッドボックス４のミキシングチャ
ンバ７内の上流側位置に、仕切板１１を幅方向に所要間
隔で多数配列して、ミキシングチャンバ７内に該各仕切
板１１により仕切られた多数の分割ゾーン７ａを形成
し、又、上記ミキシングチャンバ７の後側部に、低濃度
原料５′を貯留するサブヘッダ１２を、各分割ゾーン７
ａと対応するように各々流量制御弁１３を備えた原料供
給管１４を介して接続した構成として、流量調整弁１３
の開度を調整することにより、該分割ゾーン７ａにサブ
ヘッダ１２内の低濃度原料５′を原料供給管１４を通し
て部分流として導き、且つ該分割ゾーン７ａ内でメイン
ヘッダ６から導かれる抄紙原料５と撹拌混合させるよう
にして、各分割ゾーン７ａ毎の抄紙原料５と低濃度原料
５′の混合割合を可変として原料濃度を調整することが
できるようにしている。
スライス１０からすき網３上に流出される抄紙原料５
は、スライス１０の開度が幅方向で一様に設定してあっ
ても坪量が幅方向で一様にならないことがある。かかる
坪量の不均一性は紙の強度や地合に重大な影響を与える
問題があるので、抄紙原料５の坪量、すなわち原料（紙
料）濃度を制御することが重要な課題となり、かかる観
点から、最近、上記ヘッドボックス４のミキシングチャ
ンバ７内の上流側位置に、仕切板１１を幅方向に所要間
隔で多数配列して、ミキシングチャンバ７内に該各仕切
板１１により仕切られた多数の分割ゾーン７ａを形成
し、又、上記ミキシングチャンバ７の後側部に、低濃度
原料５′を貯留するサブヘッダ１２を、各分割ゾーン７
ａと対応するように各々流量制御弁１３を備えた原料供
給管１４を介して接続した構成として、流量調整弁１３
の開度を調整することにより、該分割ゾーン７ａにサブ
ヘッダ１２内の低濃度原料５′を原料供給管１４を通し
て部分流として導き、且つ該分割ゾーン７ａ内でメイン
ヘッダ６から導かれる抄紙原料５と撹拌混合させるよう
にして、各分割ゾーン７ａ毎の抄紙原料５と低濃度原料
５′の混合割合を可変として原料濃度を調整することが
できるようにしている。
【０００４】又、上記原料濃度調整型ヘッドボックス４
を用いた抄紙機においては、抄造される紙の強度が不足
する場合、あるいは、歩留まりが悪いというような場合
等には、抄紙原料に紙力増強剤や、歩留まり向上剤等の
各種の薬剤を添加して紙質の改善を図る必要があるた
め、メインヘッダ６に抄紙原料５を供給するためのライ
ン１５の上流側に位置する原料タンク１６やスクリーン
１７に薬剤１８を投入し、該原料タンク１６やスクリー
ン１７に混合装置を設けて抄紙原料５と薬剤との撹拌混
合を行うようにしている。１９は原料ポンプ、２０はブ
レストロール、２１はフォーミングボードを示す。
を用いた抄紙機においては、抄造される紙の強度が不足
する場合、あるいは、歩留まりが悪いというような場合
等には、抄紙原料に紙力増強剤や、歩留まり向上剤等の
各種の薬剤を添加して紙質の改善を図る必要があるた
め、メインヘッダ６に抄紙原料５を供給するためのライ
ン１５の上流側に位置する原料タンク１６やスクリーン
１７に薬剤１８を投入し、該原料タンク１６やスクリー
ン１７に混合装置を設けて抄紙原料５と薬剤との撹拌混
合を行うようにしている。１９は原料ポンプ、２０はブ
レストロール、２１はフォーミングボードを示す。
【０００５】
【発明が解決しようとする課題】ところが、従来では、
抄紙原料５への薬剤１８の添加を行うために、メインヘ
ッダ６の上流側に位置する原料タンク１６やスクリーン
１７に薬剤１８を投入するようにしているので、たとえ
ば、部分的に強度が足りない場合や、部分的に歩留まり
が悪いというような場合にも、その改善を行うためには
全体に対して薬剤１８を投入しなければならず、特に、
近年用いられている幅広の超大型高速マシンでは薬剤１
８の消費量が多大なものとなり、コストが嵩むという問
題があり、更に、該薬剤１８の作用は、必然的に紙のす
べてに及ぶことになるため、製品としての紙全体の紙質
の底上げが行われることとなり、一部分のみの改善を行
うことはできないことから、部分的に生じた不均一性は
解消することができないという問題がある。
抄紙原料５への薬剤１８の添加を行うために、メインヘ
ッダ６の上流側に位置する原料タンク１６やスクリーン
１７に薬剤１８を投入するようにしているので、たとえ
ば、部分的に強度が足りない場合や、部分的に歩留まり
が悪いというような場合にも、その改善を行うためには
全体に対して薬剤１８を投入しなければならず、特に、
近年用いられている幅広の超大型高速マシンでは薬剤１
８の消費量が多大なものとなり、コストが嵩むという問
題があり、更に、該薬剤１８の作用は、必然的に紙のす
べてに及ぶことになるため、製品としての紙全体の紙質
の底上げが行われることとなり、一部分のみの改善を行
うことはできないことから、部分的に生じた不均一性は
解消することができないという問題がある。
【０００６】そこで、本発明は、部分的な紙質の改善を
行うことができると共に、薬剤の消費量を削減すること
ができるよう、原料の所要部分に限定した薬剤の投入を
も行うことができるようにした抄紙原料への薬剤投入装
置を提供しようとするものである。
行うことができると共に、薬剤の消費量を削減すること
ができるよう、原料の所要部分に限定した薬剤の投入を
も行うことができるようにした抄紙原料への薬剤投入装
置を提供しようとするものである。
【０００７】
【課題を解決するための手段】本発明は、上記課題を解
決するために、抄紙原料を貯留するメインヘッダにミキ
シングチャンバを接続して、該ミキシングチャンバ内
に、幅方向に多分割した分割ゾーンを形成し、且つ上記
ミキシングチャンバに、低濃度原料を貯留するためのサ
ブヘッダが、各分割ゾーン毎に流量制御弁を備えた原料
供給管を介して接続してあるヘッドボックスを備えた抄
紙機の上記各流量制御弁よりも下流に位置する各原料供
給管に、薬剤を貯留する薬剤ヘッダを、薬剤供給管を介
して接続し、該各薬剤供給管毎に薬剤投入用弁を設け、
各薬剤供給管からヘッドボックス内へ薬剤を投入できる
ようにし、更に、上記ヘッドボックスからすき網上に流
出させられる抄紙原料の状態を検出するための検出装置
と、該検出装置からの信号を基に上記各薬剤投入用弁へ
開閉指令を送るコントローラとを備え、すき網上の抄紙
原料の状態に応じて部分的に薬剤投入を行わせるように
した構成とする。
決するために、抄紙原料を貯留するメインヘッダにミキ
シングチャンバを接続して、該ミキシングチャンバ内
に、幅方向に多分割した分割ゾーンを形成し、且つ上記
ミキシングチャンバに、低濃度原料を貯留するためのサ
ブヘッダが、各分割ゾーン毎に流量制御弁を備えた原料
供給管を介して接続してあるヘッドボックスを備えた抄
紙機の上記各流量制御弁よりも下流に位置する各原料供
給管に、薬剤を貯留する薬剤ヘッダを、薬剤供給管を介
して接続し、該各薬剤供給管毎に薬剤投入用弁を設け、
各薬剤供給管からヘッドボックス内へ薬剤を投入できる
ようにし、更に、上記ヘッドボックスからすき網上に流
出させられる抄紙原料の状態を検出するための検出装置
と、該検出装置からの信号を基に上記各薬剤投入用弁へ
開閉指令を送るコントローラとを備え、すき網上の抄紙
原料の状態に応じて部分的に薬剤投入を行わせるように
した構成とする。
【０００８】薬剤ヘッダ内の薬剤が薬剤供給管及び原料
供給管を通してミキシングチャンバの所要の分割ゾーン
内に供給され、その分割ゾーン内において原料と撹拌混
合されることにより、該分割ゾーンと対応する部分の紙
の紙質が薬剤の作用により改善される。この際、薬剤の
投入は所要の分割ゾーンに対してのみ行うことができる
ので、薬剤の消費量を従来に比して削減することがで
き、又、所要の分割ゾーンに対応して部分的に紙質の改
善を行うことができることによって、より均一な紙質を
有する紙の製造を行うことができる。又、スライスから
すき網上に流出させられる原料の状態を検出装置で検出
してフィードバックさせるようにすると、自動的に薬剤
の投入が行われる。
供給管を通してミキシングチャンバの所要の分割ゾーン
内に供給され、その分割ゾーン内において原料と撹拌混
合されることにより、該分割ゾーンと対応する部分の紙
の紙質が薬剤の作用により改善される。この際、薬剤の
投入は所要の分割ゾーンに対してのみ行うことができる
ので、薬剤の消費量を従来に比して削減することがで
き、又、所要の分割ゾーンに対応して部分的に紙質の改
善を行うことができることによって、より均一な紙質を
有する紙の製造を行うことができる。又、スライスから
すき網上に流出させられる原料の状態を検出装置で検出
してフィードバックさせるようにすると、自動的に薬剤
の投入が行われる。
【０００９】又、原料供給管に薬剤供給管を接続するこ
とに代えて、ミキシングチャンバの各分割ゾーンに薬剤
供給管をそれぞれ接続した構成とすることにより、薬剤
をミキシングチャンバの所要の分割ゾーンに直接投入す
ることができるようになる。
とに代えて、ミキシングチャンバの各分割ゾーンに薬剤
供給管をそれぞれ接続した構成とすることにより、薬剤
をミキシングチャンバの所要の分割ゾーンに直接投入す
ることができるようになる。
【００１０】
【発明の実施の形態】以下、本発明の実施の形態を図面
を参照して説明する。
を参照して説明する。
【００１１】図１は本発明の抄紙原料への薬剤投入装置
の実施の一形態を示すもので、図３に示したと同様に、
ミキシングチャンバ７内の上流側位置に仕切板１３によ
り仕切られた多数の分割ゾーン７ａを形成し、該各分割
ゾーン７ａに、それぞれ対応する流量制御弁１３を備え
た原料供給管１４を介して、低濃度原料５′を貯留する
サブヘッダ１２を接続した構成として、該各分割ゾーン
７ａ毎にメインヘッダ６から導かれる抄紙原料５とサブ
ヘッダ１２から導かれる低濃度原料５′の混合割合を可
変調整できるようにすることにより、スライス１０のノ
ズル幅方向の各部に対応する上記各分割ゾーン７ａ毎の
原料濃度の調整を行うことができるようにしてある濃度
調整型ヘッドボックス４を有する抄紙機において、上記
サブヘッダ１２からミキシングチャンバ７への各原料供
給管１４の流量制御弁１３の下流位置に、紙質の改善を
行うための紙力増強剤の如き薬剤１８を供給するための
薬剤ヘッダ２２を、薬剤投入用弁２３を備えた薬剤供給
管２４を介してそれぞれ接続して、薬剤供給管２４、原
料供給管１４を通しミキシングチャンバ７の各分割ゾー
ン７ａに薬剤１８を個別に投入できるようにする。又、
上記スライス１０からすき網３上に流出させられる抄紙
原料５を走査して配向性を検出するための配向性センサ
の如き検出装置２５と、該検出装置２５からの検出信号
を基に上記各薬剤投入用弁２３へ開閉指令を送るための
コントローラ２６を備える。その他は図３に示したと同
様であり、同一のものには同一の符号が付してある。
の実施の一形態を示すもので、図３に示したと同様に、
ミキシングチャンバ７内の上流側位置に仕切板１３によ
り仕切られた多数の分割ゾーン７ａを形成し、該各分割
ゾーン７ａに、それぞれ対応する流量制御弁１３を備え
た原料供給管１４を介して、低濃度原料５′を貯留する
サブヘッダ１２を接続した構成として、該各分割ゾーン
７ａ毎にメインヘッダ６から導かれる抄紙原料５とサブ
ヘッダ１２から導かれる低濃度原料５′の混合割合を可
変調整できるようにすることにより、スライス１０のノ
ズル幅方向の各部に対応する上記各分割ゾーン７ａ毎の
原料濃度の調整を行うことができるようにしてある濃度
調整型ヘッドボックス４を有する抄紙機において、上記
サブヘッダ１２からミキシングチャンバ７への各原料供
給管１４の流量制御弁１３の下流位置に、紙質の改善を
行うための紙力増強剤の如き薬剤１８を供給するための
薬剤ヘッダ２２を、薬剤投入用弁２３を備えた薬剤供給
管２４を介してそれぞれ接続して、薬剤供給管２４、原
料供給管１４を通しミキシングチャンバ７の各分割ゾー
ン７ａに薬剤１８を個別に投入できるようにする。又、
上記スライス１０からすき網３上に流出させられる抄紙
原料５を走査して配向性を検出するための配向性センサ
の如き検出装置２５と、該検出装置２５からの検出信号
を基に上記各薬剤投入用弁２３へ開閉指令を送るための
コントローラ２６を備える。その他は図３に示したと同
様であり、同一のものには同一の符号が付してある。
【００１２】ヘッドボックス４のスライス１０からすき
網３上に抄紙原料５を流出させている状態において、検
出装置２５により抄紙原料５の表面を幅方向に走査させ
ると、その信号がコントローラ２６に送られ、該コント
ローラ２６で処理されることにより、すき網３上の抄紙
原料５において薬剤１８を投入すべき部分が求められ、
更に、該コントローラ２６から、薬剤投入位置の分割ゾ
ーン７ａと対応する薬剤供給管２４の薬剤投入用弁２３
へ開指令が送られる。したがって、薬剤ヘッダ２２内の
薬剤１８が上記薬剤供給管２４及び原料供給管１４を通
してミキシングチャンバ７内の所要の分割ゾーン７ａに
部分流として送られることにより、スライス１０の上記
分割ゾーン７ａと対応する部分から流出される抄紙原料
５に薬剤１８が添加され、その部分に対応して紙の紙質
が部分的に改善される。
網３上に抄紙原料５を流出させている状態において、検
出装置２５により抄紙原料５の表面を幅方向に走査させ
ると、その信号がコントローラ２６に送られ、該コント
ローラ２６で処理されることにより、すき網３上の抄紙
原料５において薬剤１８を投入すべき部分が求められ、
更に、該コントローラ２６から、薬剤投入位置の分割ゾ
ーン７ａと対応する薬剤供給管２４の薬剤投入用弁２３
へ開指令が送られる。したがって、薬剤ヘッダ２２内の
薬剤１８が上記薬剤供給管２４及び原料供給管１４を通
してミキシングチャンバ７内の所要の分割ゾーン７ａに
部分流として送られることにより、スライス１０の上記
分割ゾーン７ａと対応する部分から流出される抄紙原料
５に薬剤１８が添加され、その部分に対応して紙の紙質
が部分的に改善される。
【００１３】上記において、薬剤１８の投入は幅方向に
分割されたミキシングチャンバ７の分割ゾーン７ａに対
して行われるので、スライス１０より流出される抄紙原
料５の強度が部分的に弱い場合には、該部分に対応する
分割ゾーン７ａに対してのみ、薬剤１８として紙力増強
剤を投入することができ、紙力増強剤の消費量を従来に
比して大幅に削減することができ、又、製品全体の強度
の増加ではなく、強度の弱い部分にのみ紙力増強剤を作
用させて補強することができることから、全体として均
一な強度を有する紙を抄造することができる。更に、紙
力増強剤の如き薬剤１８はミキシングチャンバ７内に導
かれていることから、該ミキシングチャンバ７内におい
て、抄紙原料５との完全な撹拌混合を行うことができ、
したがって、薬剤１８が抄紙原料５とよく混合されずに
局在して筋を生じるといった製品に対する悪影響を及ぼ
す虞をなくすことができ、更に又、原料タンク１６やス
クリーン１７に、別途混合装置を設ける必要をなくすこ
とができる。
分割されたミキシングチャンバ７の分割ゾーン７ａに対
して行われるので、スライス１０より流出される抄紙原
料５の強度が部分的に弱い場合には、該部分に対応する
分割ゾーン７ａに対してのみ、薬剤１８として紙力増強
剤を投入することができ、紙力増強剤の消費量を従来に
比して大幅に削減することができ、又、製品全体の強度
の増加ではなく、強度の弱い部分にのみ紙力増強剤を作
用させて補強することができることから、全体として均
一な強度を有する紙を抄造することができる。更に、紙
力増強剤の如き薬剤１８はミキシングチャンバ７内に導
かれていることから、該ミキシングチャンバ７内におい
て、抄紙原料５との完全な撹拌混合を行うことができ、
したがって、薬剤１８が抄紙原料５とよく混合されずに
局在して筋を生じるといった製品に対する悪影響を及ぼ
す虞をなくすことができ、更に又、原料タンク１６やス
クリーン１７に、別途混合装置を設ける必要をなくすこ
とができる。
【００１４】次に、図２は本発明の他の実施の形態を示
すもので、図１に示したと同様な構成としてある抄紙原
料への薬剤投入装置において、薬剤ヘッダ２２からミキ
シングチャンバ７へ薬剤１８を導くための薬剤供給管２
４を、原料供給管１４を介さずにミキシングチャンバ７
の各分割ゾーン７ａに直接接続するようにしたものであ
る。
すもので、図１に示したと同様な構成としてある抄紙原
料への薬剤投入装置において、薬剤ヘッダ２２からミキ
シングチャンバ７へ薬剤１８を導くための薬剤供給管２
４を、原料供給管１４を介さずにミキシングチャンバ７
の各分割ゾーン７ａに直接接続するようにしたものであ
る。
【００１５】図２に示すようにすると、薬剤１８を薬剤
供給管２４を通してミキシングチャンバ７の分割ゾーン
７ａに直接投入することができるので、薬剤投入作業を
より能率的に行うことができる。
供給管２４を通してミキシングチャンバ７の分割ゾーン
７ａに直接投入することができるので、薬剤投入作業を
より能率的に行うことができる。
【００１６】なお、本発明は上記実施の形態のみに限定
されるものではなく、たとえば、検出装置２５として灰
分濃度センサを用い、薬剤１８として歩留まり向上剤を
用いることにより、部分的な歩留まりの悪さに対応する
ことができること、又、各種の検出装置を用いて、その
他の薬剤の投入の際に適用してもよいこと、複数の薬剤
ヘッダ２２を併設して、複数の薬剤の投入に対応できる
ようにしてもよいこと、その他、本発明の要旨を逸脱し
ない範囲内において種々変更を加え得ることは勿論であ
る。
されるものではなく、たとえば、検出装置２５として灰
分濃度センサを用い、薬剤１８として歩留まり向上剤を
用いることにより、部分的な歩留まりの悪さに対応する
ことができること、又、各種の検出装置を用いて、その
他の薬剤の投入の際に適用してもよいこと、複数の薬剤
ヘッダ２２を併設して、複数の薬剤の投入に対応できる
ようにしてもよいこと、その他、本発明の要旨を逸脱し
ない範囲内において種々変更を加え得ることは勿論であ
る。
【００１７】
【発明の効果】以上述べた如く、本発明の抄紙原料への
薬剤投入装置によれば、次の如き優れた効果を発揮す
る。 (1) 抄紙原料を貯留するメインヘッダにミキシングチャ
ンバを接続して、該ミキシングチャンバ内に、幅方向に
多分割した分割ゾーンを形成し、且つ上記ミキシングチ
ャンバに、低濃度原料を貯留するためのサブヘッダが、
各分割ゾーン毎に流量制御弁を備えた原料供給管を介し
て接続してあるヘッドボックスを備えた抄紙機の上記各
流量制御弁よりも下流に位置する各原料供給管に、薬剤
を貯留する薬剤ヘッダを、薬剤供給管を介して接続し、
該各薬剤供給管毎に薬剤投入用弁を設け、各薬剤供給管
からヘッドボックス内へ薬剤を投入できるようにし、更
に、上記ヘッドボックスからすき網上に流出させられる
抄紙原料の状態を検出するための検出装置と、該検出装
置からの信号を基に上記各薬剤投入用弁へ開閉指令を送
るコントローラとを備え、すき網上の抄紙原料の状態に
応じて部分的に薬剤投入を行わせるようにした構成とし
てあるので、薬剤の投入は、幅方向に分割されたミキシ
ングチャンバの分割ゾーンのうち、すき網上における原
料の状態から、薬剤の投入が必要と判断される部分に対
応する分割ゾーンに対してのみ、必要量の投入を行うこ
とができ、薬剤の消費量を従来に比して大幅に削減する
ことができ、又、紙全体としてではなく、部分的に薬剤
を作用させ紙質を改善することができることから、全体
として均一な紙質を有する紙を抄造することができる。 (2) 薬剤をミキシングチャンバ内に導くことができるこ
とから、該ミキシングチャンバ内において、原料との完
全な撹拌混合を行うことができ、したがって、薬剤が原
料とよく混合されずに局在して筋を生じるといった製品
に対する悪影響を及ぼす虞をなくすことができる。 (3) 原料供給管に薬剤供給管を接続することに代えて、
ミキシングチャンバの各分割ゾーンに薬剤供給管をそれ
ぞれ接続した構成とすることにより、薬剤をミキシング
チャンバ内に直接投入することができるので、薬剤投入
作業をより能率的に行うことができる。
薬剤投入装置によれば、次の如き優れた効果を発揮す
る。 (1) 抄紙原料を貯留するメインヘッダにミキシングチャ
ンバを接続して、該ミキシングチャンバ内に、幅方向に
多分割した分割ゾーンを形成し、且つ上記ミキシングチ
ャンバに、低濃度原料を貯留するためのサブヘッダが、
各分割ゾーン毎に流量制御弁を備えた原料供給管を介し
て接続してあるヘッドボックスを備えた抄紙機の上記各
流量制御弁よりも下流に位置する各原料供給管に、薬剤
を貯留する薬剤ヘッダを、薬剤供給管を介して接続し、
該各薬剤供給管毎に薬剤投入用弁を設け、各薬剤供給管
からヘッドボックス内へ薬剤を投入できるようにし、更
に、上記ヘッドボックスからすき網上に流出させられる
抄紙原料の状態を検出するための検出装置と、該検出装
置からの信号を基に上記各薬剤投入用弁へ開閉指令を送
るコントローラとを備え、すき網上の抄紙原料の状態に
応じて部分的に薬剤投入を行わせるようにした構成とし
てあるので、薬剤の投入は、幅方向に分割されたミキシ
ングチャンバの分割ゾーンのうち、すき網上における原
料の状態から、薬剤の投入が必要と判断される部分に対
応する分割ゾーンに対してのみ、必要量の投入を行うこ
とができ、薬剤の消費量を従来に比して大幅に削減する
ことができ、又、紙全体としてではなく、部分的に薬剤
を作用させ紙質を改善することができることから、全体
として均一な紙質を有する紙を抄造することができる。 (2) 薬剤をミキシングチャンバ内に導くことができるこ
とから、該ミキシングチャンバ内において、原料との完
全な撹拌混合を行うことができ、したがって、薬剤が原
料とよく混合されずに局在して筋を生じるといった製品
に対する悪影響を及ぼす虞をなくすことができる。 (3) 原料供給管に薬剤供給管を接続することに代えて、
ミキシングチャンバの各分割ゾーンに薬剤供給管をそれ
ぞれ接続した構成とすることにより、薬剤をミキシング
チャンバ内に直接投入することができるので、薬剤投入
作業をより能率的に行うことができる。
【図１】本発明の抄紙原料への薬剤投入装置の実施の一
形態を示す概略側面図である。
形態を示す概略側面図である。
【図２】本発明の他の実施の形態を示す概略側面図であ
る。
る。
【図３】従来の抄紙機の湿部の一例を示す概略側面図で
ある。
ある。
３ すき網 ４ ヘッドボックス ５ 抄紙原料 ５′ 低濃度原料 ６ メインヘッダ ７ ミキシングチャンバ ７ａ 分割ゾーン ９ 分散分岐管（分散部） １２ サブヘッダ １３ 流量制御弁 １４ 原料供給管 １８ 薬剤 ２２ 薬剤ヘッダ ２３ 薬剤投入用弁 ２４ 薬剤供給管 ２５ 検出装置 ２６ コントローラ
Claims (3)
- 【請求項１】 抄紙原料を貯留するメインヘッダにミキ
シングチャンバを接続して、該ミキシングチャンバ内
に、幅方向に多分割した分割ゾーンを形成し、且つ上記
ミキシングチャンバに、低濃度原料を貯留するためのサ
ブヘッダが、各分割ゾーン毎に流量制御弁を備えた原料
供給管を介して接続してあるヘッドボックスを備えた抄
紙機の上記各流量制御弁よりも下流に位置する各原料供
給管に、薬剤を貯留する薬剤ヘッダを、薬剤供給管を介
して接続し、該各薬剤供給管毎に薬剤投入用弁を設け、
各薬剤供給管からヘッドボックス内へ薬剤を投入できる
ようにした構成を有することを特徴とする抄紙原料への
薬剤投入装置。 - 【請求項２】 ヘッドボックスからすき網上に流出させ
られる抄紙原料の状態を検出するための検出装置と、該
検出装置からの信号を基に上記各薬剤投入用弁へ開閉指
令を送るコントローラとを備え、すき網上の抄紙原料の
状態に応じて部分的に薬剤投入を行わせるようにした請
求項１記載の抄紙原料への薬剤投入装置。 - 【請求項３】 原料供給管に薬剤供給管を接続すること
に代えて、ミキシングチャンバの各分割ゾーンに薬剤供
給管をそれぞれ接続した請求項１又は２記載の抄紙原料
への薬剤投入装置。
Priority Applications (1)
| Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
|---|---|---|---|
| JP15422298A JPH11350369A (ja) | 1998-06-03 | 1998-06-03 | 抄紙原料への薬剤投入装置 |
Applications Claiming Priority (1)
| Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
|---|---|---|---|
| JP15422298A JPH11350369A (ja) | 1998-06-03 | 1998-06-03 | 抄紙原料への薬剤投入装置 |
Publications (1)
| Publication Number | Publication Date |
|---|---|
| JPH11350369A true JPH11350369A (ja) | 1999-12-21 |
Family
ID=15579527
Family Applications (1)
| Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
|---|---|---|---|
| JP15422298A Pending JPH11350369A (ja) | 1998-06-03 | 1998-06-03 | 抄紙原料への薬剤投入装置 |
Country Status (1)
| Country | Link |
|---|---|
| JP (1) | JPH11350369A (ja) |
Cited By (3)
| Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
|---|---|---|---|---|
| JP2000096475A (ja) * | 1998-09-24 | 2000-04-04 | Voith Sulzer Papiertechnik Patent Gmbh | 収縮クロスプロフィ―ルを改善する方法及び装置 |
| JP4546593B2 (ja) * | 1998-09-24 | 2010-09-15 | フォイト ズルツァー パピーアテヒニク パテント ゲゼルシャフト ミット ベシュレンクテル ハフツング | 繊維ウェブの濃度断面プロフィルを改善するための方法および流送箱システム |
| CN106368040A (zh) * | 2016-08-31 | 2017-02-01 | 江苏理文造纸有限公司 | 瓦楞纸横幅定量控制装置 |
-
1998
- 1998-06-03 JP JP15422298A patent/JPH11350369A/ja active Pending
Cited By (3)
| Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
|---|---|---|---|---|
| JP2000096475A (ja) * | 1998-09-24 | 2000-04-04 | Voith Sulzer Papiertechnik Patent Gmbh | 収縮クロスプロフィ―ルを改善する方法及び装置 |
| JP4546593B2 (ja) * | 1998-09-24 | 2010-09-15 | フォイト ズルツァー パピーアテヒニク パテント ゲゼルシャフト ミット ベシュレンクテル ハフツング | 繊維ウェブの濃度断面プロフィルを改善するための方法および流送箱システム |
| CN106368040A (zh) * | 2016-08-31 | 2017-02-01 | 江苏理文造纸有限公司 | 瓦楞纸横幅定量控制装置 |
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