JP2000096131A - 高周波焼入用ワーク支持具 - Google Patents

高周波焼入用ワーク支持具

Info

Publication number
JP2000096131A
JP2000096131A JP10283460A JP28346098A JP2000096131A JP 2000096131 A JP2000096131 A JP 2000096131A JP 10283460 A JP10283460 A JP 10283460A JP 28346098 A JP28346098 A JP 28346098A JP 2000096131 A JP2000096131 A JP 2000096131A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
work
slide ring
movable
base member
movable heads
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Granted
Application number
JP10283460A
Other languages
English (en)
Other versions
JP3305662B2 (ja
Inventor
Hiyoshi Watanabe
日吉 渡邊
Junji Minoue
潤二 巳之上
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Fuji Electronics Industry Co Ltd
Original Assignee
Fuji Electronics Industry Co Ltd
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Family has litigation
First worldwide family litigation filed litigation Critical https://patents.darts-ip.com/?family=17665841&utm_source=google_patent&utm_medium=platform_link&utm_campaign=public_patent_search&patent=JP2000096131(A) "Global patent litigation dataset” by Darts-ip is licensed under a Creative Commons Attribution 4.0 International License.
Application filed by Fuji Electronics Industry Co Ltd filed Critical Fuji Electronics Industry Co Ltd
Priority to JP28346098A priority Critical patent/JP3305662B2/ja
Publication of JP2000096131A publication Critical patent/JP2000096131A/ja
Application granted granted Critical
Publication of JP3305662B2 publication Critical patent/JP3305662B2/ja
Anticipated expiration legal-status Critical
Expired - Fee Related legal-status Critical Current

Links

Classifications

    • YGENERAL TAGGING OF NEW TECHNOLOGICAL DEVELOPMENTS; GENERAL TAGGING OF CROSS-SECTIONAL TECHNOLOGIES SPANNING OVER SEVERAL SECTIONS OF THE IPC; TECHNICAL SUBJECTS COVERED BY FORMER USPC CROSS-REFERENCE ART COLLECTIONS [XRACs] AND DIGESTS
    • Y02TECHNOLOGIES OR APPLICATIONS FOR MITIGATION OR ADAPTATION AGAINST CLIMATE CHANGE
    • Y02PCLIMATE CHANGE MITIGATION TECHNOLOGIES IN THE PRODUCTION OR PROCESSING OF GOODS
    • Y02P10/00Technologies related to metal processing
    • Y02P10/25Process efficiency

Landscapes

  • Heat Treatments In General, Especially Conveying And Cooling (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【目的】 薄肉の環状ワークを外側から高周波加熱して
焼入する場合のワークの歪を抑える。 【構成】 半径方向に移動可能な複数の可動ヘッド2
4,24・・を、ベース部材20上に放射状に設ける。
可動ヘッド24,24・・を半径方向外側へ付勢するた
めに、ベース部材20の中心部上にスプリング50を設
け、スプリング50の圧縮力を、スライドリング40及
びリンク44,44・・を介して可動ヘッド24,24
・・に伝達する。可動ヘッド24,24・・により、ワ
ーク10の内面を周方向複数箇所で外側へ押圧し、その
ワーク10の歪を抑制する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、環状ワークの高周
波焼入に使用されるワーク支持具に関し、特に、薄肉の
円筒体や薄肉のリングの焼入に適したワーク支持具に関
する。
【0002】
【従来の技術】円筒体やリングと言った環状のワークを
高周波焼入する場合、これまでは図6に示すようなワー
ク支持具が使用されている。即ち、従来のワーク支持具
1は、大径円盤からなる支持部2の上に小径円盤からな
る固定部3を同心円状に重ね合わせた構造になってい
る。焼入を受ける環状のワーク10は、支持部2上に載
置され、固定部3により内側から位置決めされる。
【0003】焼入作業では、このワーク支持具1により
ワーク10が加熱コイル4の内側に同心円状に支持さ
れ、加熱コイル4に通電を行うことにより、ワーク10
が高周波加熱される。加熱中、ワーク支持具1は中心回
りに回転して、ワーク10を周方向に回転させる。加熱
が終わると、ワーク支持具1が下方に降下し、ワーク1
が焼入液5に浸漬される。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】ところで、このような
ワーク支持具を使用する環状ワークの高周波焼入では、
加熱中にワーク10を加熱コイル4の内側の同心位置に
ガタつきなく支持する必要がある。このために、ワーク
支持具1には、ワーク10の内側に嵌合する固定部3が
設けられており、且つ、ワーク10と固定部3のギャッ
プは、径差で0.5mm程度に設定されている。
【0005】ところが、加熱コイル4によってワーク1
0を高周波加熱すると、ワーク10は焼入温度まで加熱
されるが、ワーク支持具1の加熱温度は、焼入温度に比
べると十分に低い。このため、ワーク10は膨張する
が、ワーク支持具1は殆ど膨張しない。その結果、ワー
ク10と固定部3のギャップは、ワーク10の内径をD
とすると、径差で0.5mm+0.01D程度まで増大
する。例えば内径Dが300mmのワーク10の場合
は、固定部3とのギャップは、加熱により径差で約3.
5mmまで増大するのである。
【0006】加熱終了後にワーク10を冷却すると、ワ
ーク10が縮み、固定部3とのギャップはほぼ元の寸法
まで戻るが、加熱時にギャップが増大すると、ワーク1
0の歪みに対する拘束力が失われ、その歪みが放置され
る。このため、特にワーク10が薄肉である場合は、焼
入後に楕円形の顕著な歪みが残り、焼入後の歪み取り工
程が必要になる。
【0007】なお、ワーク10と固定部3の元々のギャ
ップも、径差で0.5mm程度と比較的大きく設定され
ているが、これは冷却後にワーク支持具1からワーク1
0を離脱させるために必要な寸法であるため、これを現
状以上に小さくすることは困難である。更に、ギャップ
の極端な制限は、ワークをセットするときの作業性の点
からも好ましいこととは言えない。
【0008】本発明はかかる事情に鑑みて創案されたも
のであり、ワークが薄肉の場合も、そのワークの着脱を
阻害することなく、歪みを問題のない程度に抑制するこ
とができる高周波焼入用ワーク支持具を提供することを
目的とする。
【0009】
【課題を解決するための手段】上記目的を達成するため
に、本発明に係る高周波焼入用ワーク支持具は、環状の
ワークを外側から高周波加熱して焼入するときに当該ワ
ークを支持する高周波焼入用ワーク支持具であって、ワ
ークを下方から支持するためのベース部材と、ワーク内
面の周方向複数箇所に当接するように、ベース部材上に
円周方向に所定の間隔で配置され、それぞれが半径方向
に移動自在とされた複数の可動ヘッドと、複数の可動ヘ
ッドを半径方向外側へ均等な圧力で付勢するヘッド駆動
手段とを備えている。
【0010】本発明に係る高周波焼入用ワーク支持具で
は、複数の可動ヘッドを半径方向内側へ強制退避させた
状態で、その外側にワークをセットし、その後で、複数
の可動ヘッドを半径方向外側へ均等な圧力で付勢する。
これにより、ワークは周方向複数位置で外側へ均等に押
圧され、固定される。この状態で、ワークを外側から高
周波加熱すると、そのワークは外側に膨張するが、その
膨張に複数の可動ヘッドが追従し、ワークを内側から保
持し続けるので、ワークの歪みが抑制される。冷却時に
はワークは内側へ縮むが、複数の可動ヘッドはこれにも
追従するので、冷却時のワークの歪みも抑制される。
【0011】また、半径方向外側へ均等な圧力で付勢さ
れた複数の可動ヘッドは、例えばその付勢力に抗した外
力を加えることにより、半径方向内側へ容易に強制退避
するので、それらの可動ヘッドがワークの着脱の妨げに
なることがない。
【0012】従って、本発明に係る高周波焼入用ワーク
支持具では、ワークが薄肉の場合も、そのワークの歪み
が矯正の必要がない程度に抑制され、しかも、ワークの
着脱性が悪化しない。
【0013】複数の可動ヘッドを半径方向内側へ強制退
避させる操作は、手動でも行うことかできるが、ヘッド
駆動手段により機械的に行う方が、操作性の点から好ま
しい。
【0014】ヘッド駆動手段としては、ベース部材の中
心部上に垂直に立設されたガイドポストと、ガイドポス
トに昇降自在に外嵌されたスライドリングと、スライド
リングの外側に放射状に配置され、それぞれがスライド
リングの昇降動作を半径方向の往復動作に変換して可動
ヘッドに伝達する複数のリンクと、ベース部材の中心部
上に設けられ、複数の可動ヘッドが半径方向外側へ付勢
される方向にスライドリングを付勢するスプリングとを
有するものが好ましい。
【0015】なぜなら、このヘッド駆動手段によると、
スプリングが1個で済み、且つ、そのスプリングの弾性
力が複数の可動ヘッドに均等に振り分けられるので、複
数の可動ヘッドに作用する付勢力が格別の調整なしに簡
単に均等化される。しかも、ワークが歪み始めると、ワ
ークの内側へ変形する部分に対応して、ワークの中心を
挟む2つの可動ヘッドが中心側へ押されて移動するが、
ワークに押されていない他の可動ヘッドも中心側へ同期
移動する。このため、ワークの歪みを阻止する力は非常
に大きくなる。つまり、ワークの内側へ変形しようとし
ている部分にのみ大きな拘束力が加わる。従って、ワー
クの歪みがより効果的に抑制される。
【0016】ここにおけるスプリングは、ベース部材の
中心部上に設けられたシリンダの作動により圧縮され
て、複数の可動ヘッドが半径方向外側へ付勢される方向
にスライドリングを付勢し、且つ、シリンダは、逆方向
の作動によりスライドリングを逆方向に駆動して、複数
の可動ヘッドを半径方向内側へ退避させる構成が好まし
い。
【0017】この構成によると、複数の可動ヘッドを半
径方向内側へ強制退避させる操作がヘッド駆動手段によ
り機械的に行われる。
【0018】可動ヘッドとしては、ワークの周方向一部
に内側から当接し、且つ当該周方向一部を下方から支承
するものが好ましい。
【0019】この可動ヘッドによると、ワークの歪みに
対する可動ヘッドの追従性が向上する。
【0020】
【発明の実施の形態】以下に本発明の実施形態を図面に
基づいて詳細に説明する。図1は本発明の実施形態に係
る高周波焼入用ワーク支持具の縦断面図、図2は図1の
A−A線矢示図、図3は図1のB−B線矢示図、図4は
同高周波焼入用ワーク支持具における歪み阻止の説明図
である。
【0021】本発明の実施形態に係る高周波焼入用ワー
ク支持具は、図1及び図2に示すように、薄肉リングか
らなるワーク10の高周波焼入に使用され、より具体的
には、その高周波焼入の際にワーク10を下方及び内側
から支持する。
【0022】このワーク支持具は、円盤状のベース部材
20と、ベース部材20の中心部を貫通して垂直に設け
られた軸部材30と、軸部材30に外嵌されたスライド
リング40と、スライドリング40の上方に位置して軸
部材30に外嵌されたコイルバネであるスプリング50
とを備えている。
【0023】ベース部材20の上面には、図2等に示す
ように、半径方向に延びる複数の溝21,21・・が周
方向に等間隔で放射状に形成されており、ここでは8個
の溝21,21・・が45°の間隔で形成されている。
各溝21にはスライダ23が移動可能に嵌合している。
スライダ23は、図3に示すように、下部両側に張り出
し部23a,23aを有し、張り出し部23a,23a
に係合するようにベース部材20の上面にねじ止めされ
た一対の押さえ22,22により溝21内に保持されて
いる。
【0024】スライダ23の先端部には可動ヘッド24
が一体的に設けられており、スライダ23の上面には後
述するリンク44との連結部25が突設されている。可
動ヘッド24は、スライダ23の移動に伴ってベース部
材20の半径方向に移動する。この可動ヘッド24は、
ワーク10の下面に当接する水平な第1接触面24a
と、ワーク10の内面に当接する垂直な第2接触面24
bを有し、ワーク10を下方及び内側から支持する。
【0025】軸部材30は、上から下へ順に一体形成さ
れた小径のガイドポスト31、大径部32及び中径部3
3を有する。ガイドポスト31は、ベース部材20の中
心部を貫通して上方へ突出している。大径部32は、ベ
ース部材20を支持し、ベース部材20とはボルト34
により固定されている。
【0026】スライドリング40は、ガイドポスト31
に同心状に外嵌され、スライドブッシュ41により軸方
向に移動自在とされている。スライドリング40の下方
にはリング状のストッパ42が設けられている。ストッ
パ42は、軸方向に移動のないようガイドポスト31に
外嵌されている。
【0027】スライドリング40の外面には、図2等に
示すように、複数の連結部43,43・・が周方向に等
間隔で突設されている。複数の連結部43,43・・
は、ベース部材20の上に放射状に配設された複数のス
ライダ23,23・・に対応している。各連結部43に
は、リンク44の一端部が回動自在に連結されており、
リンク44の他端部は、スライダ23の上面に突設され
た連結部25に回動自在に連結されている。これによ
り、複数のスライダ23,23・・は、スライドリング
40が下降すると同期して半径方向外側へ移動し、スラ
イドリング40が上昇すると同期して半径方向内側へ移
動する。
【0028】複数のリンク44,44・・は、同じ長さ
であることが必要であるが、ここではワーク10の内径
変更に対応するために、二つのブラケット44a,44
bをねじ棒44cにより連結した長さ調節が可能なナッ
クル構造になっている。
【0029】スプリング50は、スライドリング40と
共にガイドポスト31に外嵌され、スライドリング40
とその上方のバネ押さえ51との間に圧縮状態で挿入さ
れている。ガイドポスト31に外嵌されたバネ押さえ5
1は、スプリング50の圧縮量を調節するために、固定
位置が軸方向に調節可能である。なお、52はスライド
リング40とスプリング50の間に介装されたバネ受け
である。
【0030】次に、本実施形態に係る高周波焼入用ワー
ク支持具の使用方法について説明する。
【0031】この高周波焼入用ワーク支持具は、加熱中
にワーク10を回転させ、加熱後にワーク10を降下さ
せて焼入液に浸漬するために、図示されない駆動装置に
取付けられる。また、複数のスライダ23,23・・に
対応する複数のリンク44,44・・の各長さは、可動
ヘッド24,24・・がワーク10の内面に当接した状
態で、スライドリング40がストッパ42に接触しない
ように調節されている。
【0032】ワーク10をセットするには、先ずスライ
ドリング40をスプリング50による付勢力に抗して上
方へ引き上げる。これにより、スライダ23,23・・
が可動ヘッド24,24・・と共に半径方向内側へ同期
して移動する。具体的には、可動ヘッド24,24・・
の各第2接触面24bを繋いで形成される円の直径がワ
ーク10の内径より小さくなるまで、スライドリング4
0を上昇させる。
【0033】次いで、可動ヘッド24,24・・の各第
1接触面24a上にワーク10を載せ、スライドリング
40に付加されている引き上げ力を取り除く。これによ
り、スプリング50に押されてスライドリング40が降
下し、スライダ23,23・・が可動ヘッド24,24
・・と共に半径方向外側へ同期して移動することによ
り、可動ヘッド24,24・・の各第2接触面24bが
ワーク10の内面の周方向複数位置に均等な圧力で当接
する。
【0034】こうしてワーク10はベース部材20の中
心に対して同心状に支持される。
【0035】ワーク10が支持されると、ベース部材2
0を周方向に回転させながら、ワーク10を図示さない
外側の加熱コイルにより高周波加熱する。加熱が終わる
と、ベース部材20を降下させて、ワーク10を焼入液
に浸漬し急冷する。
【0036】加熱中のワーク10は外側に膨張するが、
複数の可動ヘッド24,24・・はその膨張に追従して
外側へ移動し、ワーク10を内側から所定の圧力で保持
し続ける。従って、加熱時のワーク10の歪みが抑制さ
れる。冷却時にはワーク10は内側へ縮むが、複数の可
動ヘッド24,24・・はこれにも追従するので、冷却
時のワーク10の歪みも抑制される。
【0037】仮にワーク10が歪んだ場合、そのワーク
10は図4に示すように楕円形に変形する。ワーク10
の内側に変形した部分は、ガイドポスト31を挟む2つ
の可動ヘッド24,24を内側へ移動させるが、2つの
可動ヘッド24,24が内側へ移動すると、スライドリ
ング40が上昇してスプリング50が縮むため、ワーク
10が離れる他の可動ヘッド24,24・・も内側へ移
動することになる。つまり、ガイドポスト31を挟む2
つの可動ヘッド24,24を内側へ移動させるために
は、全ての可動ヘッド24,24・・を内側へ移動させ
るのと同等の力が必要になる。従って、ワーク10の歪
みを阻止する力が非常に大きくなり、その歪みが特に効
果的に抑制される。
【0038】今、可動ヘッド24,24・・が8個あ
り、ワーク10に対するそれぞれの押圧力を5kgとす
れば、ワーク10の内側に変形した部分を外側へ押圧す
る2つの可動ヘッド24,24の押圧力は、それぞれ2
0kgとなり、全ての可動ヘッド24,24・・がワー
ク10に当接している場合に比べて4倍の拘束力とな
る。従って、可動ヘッド24,24・・を個々に付勢す
る場合よりも、ワーク10の歪みが効果的に抑制され
る。
【0039】図5は本発明の他の実施形態に係る高周波
焼入用ワーク支持具の縦断面図であり、可動ヘッドを駆
動するヘッド駆動手段のみを示している。ヘッド駆動手
段以外の部分は前述した高周波焼入用ワーク支持具と同
一であり、同一部分には同一番号を付してある。
【0040】ここに示されたヘッド駆動手段は、ガイド
ポスト31の上方に同心状に設けられた複動型のシリン
ダ60を備えている。シリンダ60は、円盤状のベース
部材20の上面に立設された複数本の支持部材61,6
1により下向きに固定されており、下方へ突出するロッ
ド62を進出・退入させる。
【0041】ロッド62の下端に取付けられたヘッド6
3は、ガイドポスト31に外嵌されたバネ押さえ51に
上方から対向している。バネ押さえ51は、ここではガ
イドポスト31に沿って昇降自在とされている。ヘッド
63は又、複数本の垂直なアーム64,64によりスラ
イドリング40と連結されている。各アーム64の下端
部は、スライドリング40の外周面に設けられた縦溝4
5に係合しており、これにより、スライドリング40は
アーム64,64に対して所定のストロークで相対的に
昇降し得る。スライドリング40は、前述した通り、ガ
イドポスト3に昇降自在に外嵌されている。
【0042】シリンダ60のロッド62が上昇すると、
スライドリング40がアーム64,64により上方へ引
き上げられる。これにより、複数の可動ヘッド24,2
4・・は半径方向内側へ強制退避される。この状態で可
動ヘッド24,24・・にワーク10を載せた後、シリ
ンダ60のロッド62を降下させる。これによりバネ押
さえ51が所定位置まで押し下げられ、バネ押さえ51
とスライドリング40の間に介装されたスプリング50
が圧縮されることにより、可動ヘッド24,24・・が
ワーク10の内面の周方向複数位置に押し付けられる。
【0043】このように、図5に示されたヘッド駆動手
段は、シリンダ60及びスプリング50により、可動ヘ
ッド24,24・・を半径方向外側へ付勢し、且つ、可
動ヘッド24,24・・を半径方向内側へ機械的に強制
退避させることができる。
【0044】なお、シリンダ60は単動型でもよく、そ
の場合は、可動ヘッド24,24・・を半径方向内側へ
強制退避させるときに、そのシリンダ60のロッド62
を上方へ強制駆動し、スプリング50による付勢力に抗
してスライドリング40を上方へ強制的に引き上げる。
可動ヘッド24,24・・を半径方向外側へ付勢すると
きは、シリンダ60の流体圧を解放し、スライドリング
40を昇降自在な状態に戻す。これにより、可動ヘッド
24,24・・はスプリング50により再度半径方向外
側へ付勢される。
【0045】
【発明の効果】以上に説明した通り、本発明に係る高周
波焼入用ワーク支持具は、半径方向外側へ均等な圧力で
付勢された複数の可動ヘッドで、ワーク内面の周方向複
数位置を外側へ均等に押圧することにより、ワークが薄
肉の場合もそのワークの歪みを抑え、歪み取り工程の省
略を可能にする。従って、薄肉ワークの焼入作業の効率
向上が図られる。
【0046】特に、スプリングの弾性力を、その周囲に
放射状に配置されたリンクを介して可動ヘッドに振り分
ける構成の場合は、ワークの内側へ変形しようとしてい
る部分にのみ大きな拘束力が加わるので、ワークの歪み
がより効果的に抑制することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の実施形態に係る高周波焼入用ワーク支
持具の縦断面図である。
【図2】図1のA−A線矢示図である。
【図3】図1のB−B線矢示図である。
【図4】同高周波焼入用ワーク支持具における歪み阻止
の説明図である。
【図5】本発明の他の実施形態に係る高周波焼入用ワー
ク支持具の縦断面図であり、可動ヘッドを駆動するヘッ
ド駆動手段のみを示している。
【図6】従来の高周波焼入用ワーク支持具を用いた焼入
の説明図である。
【符号の説明】
10 ワーク 20 ベース部材 21 溝 23 スライダ 24 可動ヘッド 30 軸部材 31 ガイドポスト 40 スライドリング 44 リンク 50 スプリング 60 シリンダ

Claims (5)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 環状のワークを外側から高周波加熱して
    焼入するときに当該ワークを支持する高周波焼入用ワー
    ク支持具であって、ワークを下方から支持するためのベ
    ース部材と、ワーク内面の周方向複数箇所に当接するよ
    う、ベース部材上に円周方向に所定の間隔で配置され、
    それぞれが半径方向に移動自在とされた複数の可動ヘッ
    ドと、複数の可動ヘッドを半径方向外側へ均等な圧力で
    付勢するヘッド駆動手段とを具備することを特徴とする
    高周波焼入用ワーク支持具。
  2. 【請求項2】 前記ヘッド駆動手段は、前記ベース部材
    の中心部上に垂直に立設されたガイドポストと、ガイド
    ポストに昇降自在に外嵌されたスライドリングと、スラ
    イドリングの外側に放射状に配置され、それぞれがスラ
    イドリングの昇降動作を半径方向の往復動作に変換して
    前記可動ヘッドに伝達する複数のリンクと、前記ベース
    部材の中心部上に設けられ、複数の可動ヘッドが半径方
    向外側へ付勢される方向にスライドリングを付勢するス
    プリングとを有することを特徴とする請求項1に記載の
    高周波焼入用ワーク支持具。
  3. 【請求項3】 前記ヘッド駆動手段は、複数の可動ヘッ
    ドを半径方向内側へ強制退避させる構成であることを特
    徴とする請求項1又は2に記載の高周波焼入用ワーク支
    持具。
  4. 【請求項4】 前記ヘッド駆動手段は、前記ベース部材
    の中心部上に垂直に立設されたガイドポストと、ガイド
    ポストに昇降自在に外嵌されたスライドリングと、スラ
    イドリングの外側に放射状に配置され、それぞれがスラ
    イドリングの昇降動作を半径方向の往復動作に変換して
    前記可動ヘッドに伝達する複数のリンクと、前記ベース
    部材の中心部上に設けられ、複数の可動ヘッドが半径方
    向外側へ付勢される方向にスライドリングを付勢するス
    プリングとを有し、スプリングは、前記ベース部材の中
    心部上に設けられたシリンダの作動により圧縮されて、
    複数の可動ヘッドが半径方向外側へ付勢される方向にス
    ライドリングを付勢し、シリンダは、逆方向の作動によ
    りスライドリングを逆方向に駆動して、複数の可動ヘッ
    ドを半径方向内側へ強制退避させることを特徴とする請
    求項3に記載の高周波焼入用ワーク支持具。
  5. 【請求項5】 前記可動ヘッドは、ワークの周方向一部
    に内側から当接し、且つ当該周方向一部を下方から支承
    することを特徴とする請求項1、2、3又は4に記載の
    高周波焼入用ワーク支持具。
JP28346098A 1998-09-18 1998-09-18 高周波焼入用ワーク支持具 Expired - Fee Related JP3305662B2 (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP28346098A JP3305662B2 (ja) 1998-09-18 1998-09-18 高周波焼入用ワーク支持具

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP28346098A JP3305662B2 (ja) 1998-09-18 1998-09-18 高周波焼入用ワーク支持具

Publications (2)

Publication Number Publication Date
JP2000096131A true JP2000096131A (ja) 2000-04-04
JP3305662B2 JP3305662B2 (ja) 2002-07-24

Family

ID=17665841

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP28346098A Expired - Fee Related JP3305662B2 (ja) 1998-09-18 1998-09-18 高周波焼入用ワーク支持具

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JP3305662B2 (ja)

Cited By (6)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2006200011A (ja) * 2005-01-21 2006-08-03 High Frequency Heattreat Co Ltd 治具
JP2007262578A (ja) * 2006-03-27 2007-10-11 Snecma 筐体焼き戻し用モノブロックのサイジング方法および方法を実施する装置
JP2008231496A (ja) * 2007-03-20 2008-10-02 High Frequency Heattreat Co Ltd 高周波熱処理装置
JP2011135734A (ja) * 2009-12-25 2011-07-07 Toyota Motor Corp 固定子コア製造装置
JP2014228168A (ja) * 2013-05-20 2014-12-08 富士電子工業株式会社 被加熱物の支持装置
KR101874607B1 (ko) * 2016-12-16 2018-07-05 주식회사 포스코 코일의 열처리 장치

Citations (4)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JPS61108353U (ja) * 1984-12-18 1986-07-09
JPH09249912A (ja) * 1996-03-14 1997-09-22 Nitto Koei Kogyo Kk ころがり軸受の内外輪焼き入れ治具
JPH1025518A (ja) * 1996-07-12 1998-01-27 High Frequency Heattreat Co Ltd リングギアの誘導加熱焼入焼戻装置
JPH11222621A (ja) * 1998-02-03 1999-08-17 Shigeru Nakamura 円筒状ワークの焼入れ用治具

Patent Citations (4)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JPS61108353U (ja) * 1984-12-18 1986-07-09
JPH09249912A (ja) * 1996-03-14 1997-09-22 Nitto Koei Kogyo Kk ころがり軸受の内外輪焼き入れ治具
JPH1025518A (ja) * 1996-07-12 1998-01-27 High Frequency Heattreat Co Ltd リングギアの誘導加熱焼入焼戻装置
JPH11222621A (ja) * 1998-02-03 1999-08-17 Shigeru Nakamura 円筒状ワークの焼入れ用治具

Cited By (7)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2006200011A (ja) * 2005-01-21 2006-08-03 High Frequency Heattreat Co Ltd 治具
JP4488355B2 (ja) * 2005-01-21 2010-06-23 高周波熱錬株式会社 治具
JP2007262578A (ja) * 2006-03-27 2007-10-11 Snecma 筐体焼き戻し用モノブロックのサイジング方法および方法を実施する装置
JP2008231496A (ja) * 2007-03-20 2008-10-02 High Frequency Heattreat Co Ltd 高周波熱処理装置
JP2011135734A (ja) * 2009-12-25 2011-07-07 Toyota Motor Corp 固定子コア製造装置
JP2014228168A (ja) * 2013-05-20 2014-12-08 富士電子工業株式会社 被加熱物の支持装置
KR101874607B1 (ko) * 2016-12-16 2018-07-05 주식회사 포스코 코일의 열처리 장치

Also Published As

Publication number Publication date
JP3305662B2 (ja) 2002-07-24

Similar Documents

Publication Publication Date Title
CA1161668A (en) Apparatus and methods for welding
JP3305662B2 (ja) 高周波焼入用ワーク支持具
US7194887B2 (en) Press for holding and pressing a workpiece
CN109500533A (zh) 一种用于环缝焊接的装夹设备
US4360189A (en) Quench press
CN210394467U (zh) 一种大型轴承套圈扫描淬火柔性装夹装置
US4841622A (en) Apparatus for interference-fitting an inner member with an annular outer member
US2632236A (en) Method of making resilient joints
JP6179016B2 (ja) 熱処理装置及び熱処理方法
JP2000280042A (ja) 車両用ホイールリムの整形方法及び装置
JPH08309755A (ja) タイヤ加硫装置
JPH0122327B2 (ja)
JP2001062836A (ja) タイヤ加硫機におけるセクショナルコンテナ
KR0149977B1 (ko) 블래더리스타이어가류기에의 생타이어장착방법 및 그 장치
CN216299624U (zh) 一种用于陶瓷产品的毛坯加工装置
CN112958670B (zh) 一种补偿器加工设备及加工方法
KR101376173B1 (ko) 실린더블록에 피스톤 조립체를 조립하기 위한 조립장치 및 조립방법
EP0173843B1 (en) Unloader for a tire curing machine
CN109794721A (zh) 一种随动夹紧装置
JP2000096147A (ja) リング部品の焼戻し矯正装置
CN110524185A (zh) 一种阀门筒体的制作工装
JPH0426189Y2 (ja)
CN218080100U (zh) 一种用于封头的缩口模具
JP2000246555A (ja) 圧入装置
JP3565649B2 (ja) シール材圧入装置

Legal Events

Date Code Title Description
R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20090510

Year of fee payment: 7

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20100510

Year of fee payment: 8

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20110510

Year of fee payment: 9

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20110510

Year of fee payment: 9

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20120510

Year of fee payment: 10

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20120510

Year of fee payment: 10

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20130510

Year of fee payment: 11

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20130510

Year of fee payment: 11

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

LAPS Cancellation because of no payment of annual fees