JP2000096039A - 石炭の貯蔵安定化方法 - Google Patents

石炭の貯蔵安定化方法

Info

Publication number
JP2000096039A
JP2000096039A JP10271565A JP27156598A JP2000096039A JP 2000096039 A JP2000096039 A JP 2000096039A JP 10271565 A JP10271565 A JP 10271565A JP 27156598 A JP27156598 A JP 27156598A JP 2000096039 A JP2000096039 A JP 2000096039A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
coal
agent
weight
parts
surfactant
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Pending
Application number
JP10271565A
Other languages
English (en)
Inventor
Masaaki Orimoto
正明 織本
Junichi Yamada
順一 山田
Shinya Nishioka
伸也 西岡
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Electric Power Development Co Ltd
Lion Corp
NOF Corp
Original Assignee
Electric Power Development Co Ltd
Lion Corp
NOF Corp
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Electric Power Development Co Ltd, Lion Corp, NOF Corp filed Critical Electric Power Development Co Ltd
Priority to JP10271565A priority Critical patent/JP2000096039A/ja
Publication of JP2000096039A publication Critical patent/JP2000096039A/ja
Pending legal-status Critical Current

Links

Landscapes

  • Solid Fuels And Fuel-Associated Substances (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【課題】 石炭に対する優れた自然酸化防止及び炭塵飛
散防止効果を有する貯蔵安定化方法を提供する。 【解決手段】 界面活性剤及び保湿剤を含有するA剤と
高分子エマルジョンを含有するB剤とを、同時に又は交
互に、石炭を積み上げながら、若しくは貯蔵された石炭
に散布することを特徴とする、石炭の貯蔵安定化方法。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、石炭の粉粒状採掘
物を貯蔵する際の自然酸化及びハンドリング時に発生す
る炭塵飛散を防止する方法に関する。
【0002】
【従来の技術】近年、海外の安価な電力料金との比較に
よる電力料金の見直しや、独立発電事業者(IPP)の
参入による発電コストの低下傾向などにより、安い燃料
源として石炭、とりわけ今まで利用価値の低かった亜瀝
青炭や褐炭等の若い石炭が見直されている。しかし安価
な燃料源としての石炭には、幾つかの特有の問題があ
る。一般に石炭は採掘後輸送や貯炭上の理由から、通常
数十センチメートル以下の大きさに粉砕されるが、この
際数十ミクロン程度の微粉炭も生成する。この微粉炭が
ハンドリング時や貯炭時に、風が吹くと粉塵となって飛
散し作業環境の悪化や公害の発生源となるばかりでな
く、歩留まりの低下を惹起するなど多くの問題がある。
【0003】さらに貯炭場において、石炭を貯炭すると
自然酸化すると云う問題も有している。また、温度上昇
により石炭カロリーの低下(貯炭量の減少)によるコス
トアップにつながる欠点がある。このため貯蔵する場合
には、内部温度が上昇する前に石炭山の積み直しや散水
等の処置を施す必要がある。
【0004】以上のような現状から、石炭の自然酸化及
び炭塵の飛散を防止する方法とこれに用いられる薬剤に
対するニーズが高まっている。粉粒体の堆積物の風によ
る炭塵の飛散防止法については、特開昭52−1120
1号公報、特開昭57−98579号公報、特開昭59
−51993号公報等種々の提案がなされている。例え
ば、特開昭57−98579号公報には、ポリオキシエ
チレン系非イオン界面活性剤、スルホン酸型又はカルボ
ン酸塩型アニオン界面活性剤及び分子量約500以下の
2〜5価のポリオールからなる炭塵防止性組成物を用い
る方法が記載されているが、この方法は作用効果が不十
分であり、特に、気温の高い夏季や強風時には約2時間
毎に散水しないと自然酸化や発塵を防止できないという
欠点がある。また特開昭59−51993号公報には、
水溶性高分子物質を有効成分とする炭塵防止剤を用いる
方法が記載されているが、この方法も炭塵防止効果が低
く、あまり有効でないという欠点がある。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】本発明は、石炭に対し
て、自然酸化防止、炭塵飛散防止に優れた効果を奏する
方法を提供することを目的とする。
【0006】
【課題を解決するための手段】本発明者らは、石炭の自
然酸化及び炭塵飛散防止方法を鋭意検討した結果、特定
のA剤及びB剤からなる薬剤を用い、A剤及びB剤を、
同時に又は交互に、石炭を積み上げながら、若しくは貯
蔵された石炭に散布することにより所期の目的が達成さ
れることを見出し、本発明を完成した。
【0007】即ち、本発明によれば、界面活性剤及び保
湿剤を含有するA剤と高分子エマルジョンを含有するB
剤とを、同時に又は交互に、石炭を積み上げながら、若
しくは貯蔵された石炭に散布することを特徴とする石炭
の貯蔵安定化方法が提供される。更に、本発明によれ
ば、前記A剤及びB剤が下記組成物の水溶液であること
を特徴とする前記石炭の貯蔵安定化方法が提供される。 〈A剤〉 ポリオキシエチレン系非イオン界面活性剤 100重量部 スルホン酸塩型又はカルボン酸塩型アニオン界面活性剤 3〜30重量部 分子量約500以下の2〜5価のポリオール保湿剤 10〜100重量部 〈B剤〉 ガラス転移温度が−30〜30℃の高分子エマルジョン
【0008】
【発明の実施の形態】以下、本発明の石炭の貯蔵安定化
方法について更に詳細に説明する。本発明の方法におい
て、A剤として、界面活性剤及び保湿剤を含有する液好
ましくは水溶液が用いられる。該A剤中の界面活性剤成
分は、非イオン性界面活性剤、アニオン性界面活性剤、
カチオン性界面活性剤、及びこれらの混合物が用いられ
るが、非イオン性界面活性剤とアニオン性界面活性剤と
の併用が好ましく、特にポリオキシエチレン系非イオン
界面活性剤と、スルホン酸塩型又はカルボン酸塩型アニ
オン界面活性剤との併用が好ましい。
【0009】本発明の方法において用いられるA剤中の
界面活性剤の内、非イオン性界面活性剤の好ましい例で
ある、ポリオキシエチレン系非イオン界面活性剤成分と
しては、例えば次式 RO(CH2CH2O)nH (式中、Rは炭素数8〜22のアルキル基、又は炭素数
6〜15のアルキル基を有するアルキルフェニル基であ
り、nは重合度を表し、平均で3〜20である。)で示
される化合物が挙げられる。これらの好適な化合物の具
体例は、ポリオキシエチレンオクチルエーテル(n=3
〜10)、ポリオキシエチレンデシルエーテル(n=
3.5〜12)、ポリオキシエチレンドデシルエーテル
(n=4〜15)、ポリオキシエチレンオクタデシルエ
ーテル(n=5〜18)、ポリオキシエチレンC12〜
C15合成アルコールエーテル(n=4〜15)、など
のポリオキシエチレンアルキルエーテル、ポリオキシエ
チレンオクチルフェニルエーテル(n=3〜15)、ポ
リオキシエチレンノニルフェニルエーテル(n=4〜1
5)、ポリオキシエチレンドデシルフェニルエーテル
(n=5〜18)などのポリオキシエチレンアルキルフ
ェニルエーテルである。
【0010】界面活性剤は、主として処理対象である石
炭が速やかに水に濡れるようにするために使用されるも
のである。界面活性剤の内、ポリオキシエチレン系非イ
オン活性剤は、特に湿潤力が優れ、他の成分、例えばス
ルホン酸塩型又はカルボン酸塩型アニオン界面活性剤と
併用した場合の発塵防止効果が極めて優れている。
【0011】次に本発明の方法において用いられるA剤
の界面活性剤の内、スルホン酸塩型又はカルボン酸塩型
アニオン界面活性剤成分は、本発明の貯蔵安定化方法に
おいて、主として用いる薬剤組成物の高温での分離を防
止するための成分として使用される。このようなアニオ
ン型界面活性剤の好適な例としては、炭素数8のα−オ
レフィンスルホン酸塩、炭素数12のα−オレフィンス
ルホン酸塩、炭素数14のα−オレフィンスルホン酸
塩、炭素数16のα−オレフィンスルホン酸塩などの炭
素数8〜18のα−オレフィンスルホン酸塩;ノニルベ
ンゼンスルホン酸塩、ドデシルベンゼンスルホン酸塩、
トリデシルベンゼンスルホン酸塩、テトラデシルベンゼ
ンスルホン酸塩などの炭素数8〜16のアルキル基をも
つアルキルベンゼンスルホン酸塩;デカンスルホン酸
塩、ドデカンスルホン酸塩、テトラデカンスルホン酸塩
などの炭素数8〜16のアルカンスルホン酸塩、及びカ
プリン酸塩、ラウリン酸塩、ミリスチン酸塩、パルミチ
ン酸塩、オレイン酸塩、ステアリン酸塩、牛脂脂肪酸
塩、ヤシ油脂肪酸塩などの脂肪酸塩である。これらはナ
トリウム塩、カリウム塩などのアルカリ金属塩又はアン
モニウム塩として使用される。
【0012】該アニオン界面活性剤は、多量に用いると
発塵防止効果に好ましくない影響を与えるため、使用を
できるだけ少なくすることが要求される。該アニオン界
面活性剤の使用割合は、高温安定性と発塵防止効果の両
方を満足する範囲として、ポリオキシエチレン系非イオ
ン界面活性剤成分100重量部当たり3〜30重量部が
好ましく、特に好ましくは5〜20重量部である。
【0013】本発明の方法において用いるA剤には、更
に保湿剤を含有させる。該保湿剤としては、分子量約5
00以下の2〜5価のポリオールが好ましい。この保湿
剤は前記のポリオキシエチレン系非イオン界面活性剤と
ともに優れた発塵防止効果を得るための成分である。好
適なポリオールの例は、エチレングリコール、プロピレ
ングリコール、グリセリン、ジグリセリン、トリグリセ
リン、ジエチレングリコール、トリエチレングリコー
ル、分子量200のポリエチレングリコール、分子量3
00のポリエチレングリコール、分子量400のポリエ
チレングリコールなど、水溶性で常温液状の分子量約5
00以下の2〜3価のポリオールが挙げられる。該ポリ
オールの使用割合は、前記非イオン界面活性剤成分10
0重量部に対し、好ましくは10〜100重量部、更に
好ましくは30〜80重量部用いたとき、優れた効果が
得られる。
【0014】一方、本発明の方法において、B剤とし
て、ガラス転移温度が−30〜30℃の高分子エマルジ
ョンの水溶液が用いられる。該高分子エマルジョンとし
ては、酢酸ビニル系、エチレン/酢酸ビニル系、アクリ
ル(アクリル酸又はメタクリル酸、それらのエステル
等)系、アクリル/スチレン系、スチレン/ブタジエン
系、及び塩化ビニリデン系などの高分子化合物の水性エ
マルジョンが挙げられる。具体的には、エチレン/酢酸
ビニル共重合体エマルジョン、アクリル酸ブチル/メタ
クリル酸メチル共重合体エマルジョン、アクリル酸エチ
ル/スチレン共重合体エマルジョン、アクリル酸メチル
/スチレン共重合体エマルジョン、アクリル酸エチル/
酢酸ビニル共重合体エマルジョン等が挙げられる。この
内、石炭に対する皮膜形成能や水分保持能の点で、エチ
レン/酢酸ビニル共重合体エマルジョン、アクリル酸ブ
チル/メタクリル酸メチル共重合体エマルジョンが好ま
しい。
【0015】B剤の高分子エマルジョンは水などを用い
て希釈された溶液で用いられるので、任意の濃度のエマ
ルジョンを用いることができるが、B剤としては、好ま
しくは30〜60重量%、更に好ましくは35〜55重
量%の濃度の高分子エマルジョンが用いられる。
【0016】また、本発明の効果を阻害しない範囲であ
れば、種々の添加剤、例えば低級アルコール、ハイドロ
トロープ、水溶性高分子物質などをそれぞれに添加して
使用することもできる。
【0017】本発明の石炭の貯蔵安定化方法において用
いられるA剤、B剤は、貯蔵や輸送を容易にするため高
濃度であるが、石炭への適用に当たっては、通常、両剤
ともに10重量%以下、好ましくはA剤は、0.01〜
1重量%、B剤も0.01〜1重量%含有する水溶液の
形態で用いられる。
【0018】本発明の方法において、A剤とB剤は、各
々単独の溶液を適切な濃度に調整して、石炭を積み上げ
石炭山を作りながら、或いは石炭山を形成させた後、同
一場所に、同時に又は交互に散布することにより良好な
結果が得られる。A剤とB剤を交互に散布する場合、A
剤とB剤はいずれを先に用いても効果があるが、A剤を
散布後、B剤を散布するとより効果的である。
【0019】また石炭の積み上げ等のため、空気の動き
や振動のために自然酸化や発塵しやすい場所において、
本発明の方法を石炭へ適用するに際しては、棒状注水、
噴霧注水、スプリンクラーによる散布など一般によく使
われている方法を用いることができる。例えば、A剤、
B剤ともに0.05〜5重量%濃度の水溶液とし、処理
対象石炭山表面1m2当たり、1〜10Lの割合、好ま
しくは2〜6Lの割合で散布することによって優れた効
果が得られる。
【0020】
【実施例】以下、本発明を実施例に基づいて具体的に説
明する。
【0021】実施例及び比較例において、硬化処理した
石炭山の表面硬度及び硬化した石炭膜の厚さの評価は下
記の試験方法によって行なった。 〈石炭山の表面硬度測定試験〉山中式土壌硬度計
((株)藤原製作所製 No.351)を用いて石炭山
の上部4点で硬度を測定し、平均値を表面硬度とした。 〈硬化した石炭膜の厚さ測定試験〉試料山より固まった
石炭を取り出し、ノギスを用いて石炭膜の厚さを測定す
る。試料4点の測定を行ない、平均値を厚さとした。
【0022】実施例1 石炭の粉塵飛散及び酸化防止組成物としてのA剤を、ポ
リオキシエチレンノニルフェニルエーテル(エチレンオ
キサイドの平均付加モル数10モル品)を45重量部、
C12アルキルベンゼンスルホン酸ナトリウムを5重量
部及びグリセリンを30重量部含み、残り20重量部相
当は水を加えて調整した。他方B剤としてエチレン/酢
酸ビニル=15/85で分子量約10万、ガラス転移温
度−10℃の酢酸ビニル系エマルジョン40重量%水溶
液を用いた。下辺各400mm上辺各200mm高さ2
00mmの四角錐台の石炭山を作製し、試験用の山とす
る。粉塵飛散及び酸化防止剤として先ず0.5重量%濃
度のA剤水溶液を石炭山表面に対して5L/m2になる
ように散布した。続いてB剤溶液を2重量%水溶液とな
るように希釈した後、同様に石炭山表面に対して5L/
2の割合で散布した。試料山は散布後雨にかからない
ように保存し、2週間後の石炭山の状態を調べた。尚、
試験にはオーストラリア産のブレアソール炭を用いた。
A剤とB剤を続けて散布することにより、表面硬度6.
2kg/cm2で膜の厚さ83mmという強度の強い厚
い膜を石炭山に形成させることができた。この膜により
風が吹いても炭塵が飛散することなく、また石炭山の自
然酸化が防止され温度の上昇もかなり抑えることができ
た。
【0023】実施例2 A剤を、ポリオキシエチレンラウリルエーテル(エチレ
ンオキサイドの平均付加モル数10モル品)を40重量
部、C14α−オレフィンスルホン酸ナトリウムを5重
量部及びグリセリンを35重量部から成り、残り20重
量部相当の水を含む溶液を調製した。他方B剤はアクリ
ル酸ブチル/メタクリル酸メチル=70/30で分子量
約30万以上のアクリル系エマルジョン、ガラス転移温
度−22℃の40重量%水溶液を用いた。代表的な日本
炭である太平洋炭を用いて実施例1と同様に資料山を作
製し、A剤とB剤を実施例1と同一条件で噴霧して、2
週間後の石炭山の状態を調べた。尚、A剤は0.5重量
%の水溶液として石炭山表面に対して5L/m2となる
よう、続いてB剤は3重量%水溶液として3L/m2
割合で噴霧注水した。この場合にも表面硬度5.5kg
/cm2で膜の厚さ68mmの強い厚い膜が形成され、
石炭山の昇温及び粉塵の飛散を顕著に防止することがで
きた。
【0024】実施例3 A剤を、ポリオキシエチレンノニルフェニルエーテル
(エチレンオキサイドの平均付加モル数7モル品)を4
5重量部、C14α−オレフィンスルホン酸ナトリウム
を5重量部及びプロピレングリコールを30重量部から
成り、残り20重量部相当の水を含む溶液を調製した。
他方B剤はエチレン/酢酸ビニル=15/85で分子量
約10万の酢酸ビニル系エマルジョン、ガラス転移温度
−10℃の50重量%水溶液を用いた。ブレアソール炭
で資料山を作製し、A剤とB剤を実施例1と同一条件で
試料山に噴霧注水した。この結果、表面硬度5.8kg
/cm2、厚さ76mmの膜が石炭山に形成され、この
場合においても高い酸化昇温防止及び発塵防止効果が認
められた。
【0025】実施例4 実施例1と同様のA剤及びB剤を用いて、下辺約10m
と40m、上辺約5mと20m、高さ5mの四角錐台の
石炭山になるように石炭を積み上げながら試験を実施し
た。粉塵飛散及び発火防止剤として0.5重量%濃度の
A剤水溶液とB剤溶液を、それぞれ0.1重量%水溶液
となるように希釈し、同一ノズルから同時に、生成中の
石炭山表面に対して2L/m2になるように散布した。
散布2週間後の石炭山の状態を調べた。尚、試験にはオ
ーストラリア産のブレアソール炭を用いた。A剤とB剤
を同一ノズルで同時に散布することにより、表面硬度
3.5kg/cm2で膜の厚さ98mmという強度の強
い厚い膜を石炭山に形成させることができた。この膜に
より風が吹いても炭塵が飛散することなく、また石炭山
の自然酸化が防止され温度の上昇もかなり抑えることが
できた。
【0026】実施例5 実施例2と同様のA剤及びB剤を用いて、日本炭である
太平洋炭の石炭山を作りながら同一ノズルから同時に噴
霧注水して、2週間後の石炭山の状態を調べた。尚A剤
は0.1重量%、B剤は2重量%の水溶液として石炭山
表面積に対して4L/m2の割合で噴霧注水した。この
場合にも表面硬度4.6kg/cm2で膜の厚さ66m
mの強い厚い膜が形成され、石灰山の自然酸化、昇温及
び粉塵の飛散を顕著に防止することができた。
【0027】実施例6 実施例3と同様のA剤及びB剤を用い、太平洋炭の資料
山に、A剤とB剤を実施例4と同一条件下で試料山に噴
霧注水した。この結果、表面硬度4.8kg/cm2
厚さ97mmの膜が石炭山に形成され、この場合におい
ても高い酸化昇温防止及び発塵防止効果が認められた。
【0028】比較例1 実施例1に示した組成のA剤を単独で用いて、石炭山や
薬剤の使用量についても実施例1と同様の条件にて試験
を実施した。しかしながら、石炭山に皮膜を形成させる
ことはできず、また石炭山の表面硬度は1.8kg/c
2と実施例1〜6と比較して小さな値であった。即ち
石炭山の自然酸化、昇温と炭塵の飛散を防止することは
できなかった。
【0029】比較例2 実施例4に示した組成のA剤を単独で用いて、石灰山や
薬剤の使用量についても実施例4と同様の条件にて試験
を実施した。しかしながら、石灰山の表面硬度は1.4
kg/cm2と実施例1〜6と比較して小さな値であっ
た。即ち、石炭山の自然酸化、昇温と炭塵の飛散を防止
することはできなかった。
【0030】比較例3 実施例1に示した組成のB剤を単独で用いて、石炭山や
薬剤の使用量については実施例1及び4と同様の条件に
てそれぞれ試験を実施した。いずれの場合においても、
石炭山に皮膜を形成させることはできず、自然酸化、昇
温と粉塵の飛散を防止することはできなかった。
【0031】
【発明の効果】本発明の石炭の自然酸化や粉塵の飛散を
防止する貯蔵安定化方法は、石炭山に適用した場合、石
炭山の表面硬度が高く且つ厚い表面膜を形成することが
できるので、たとえ強風が吹いても炭塵の飛散が防止さ
れ、また石炭山の自然酸化や自然昇温が抑制されるの
で、燃料のコストダウン、公害防止、省資源、省エネル
ギー及び防災の見地から極めて有用なものである。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 織本 正明 東京都中央区銀座六丁目15番1号 電源開 発株式会社内 (72)発明者 山田 順一 東京都墨田区本所一丁目3番7号 ライオ ン株式会社内 (72)発明者 西岡 伸也 神奈川県横浜市保土ケ谷区瀬戸ケ谷町138 −6−501 Fターム(参考) 4H015 BA07 BB11

Claims (2)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 界面活性剤及び保湿剤を含有するA剤と
    高分子エマルジョンを含有するB剤とを、同時に又は交
    互に、石炭を積み上げながら、若しくは貯蔵された石炭
    に散布することを特徴とする石炭の貯蔵安定化方法。
  2. 【請求項2】 前記A剤及びB剤が、下記組成物の水溶
    液であることを特徴とする請求項1記載の石炭の貯蔵安
    定化方法。 〈A剤〉 ポリオキシエチレン系非イオン界面活性剤 100重量部 スルホン酸塩型又はカルボン酸塩型アニオン界面活性剤 3〜30重量部 分子量約500以下の2〜5価のポリオール保湿剤 10〜100重量部 〈B剤〉 ガラス転移温度が−30〜30℃の高分子エマルジョン
JP10271565A 1998-09-25 1998-09-25 石炭の貯蔵安定化方法 Pending JP2000096039A (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP10271565A JP2000096039A (ja) 1998-09-25 1998-09-25 石炭の貯蔵安定化方法

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP10271565A JP2000096039A (ja) 1998-09-25 1998-09-25 石炭の貯蔵安定化方法

Publications (1)

Publication Number Publication Date
JP2000096039A true JP2000096039A (ja) 2000-04-04

Family

ID=17501862

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP10271565A Pending JP2000096039A (ja) 1998-09-25 1998-09-25 石炭の貯蔵安定化方法

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JP2000096039A (ja)

Cited By (10)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
KR100438027B1 (ko) * 2001-11-20 2004-06-30 소재춘 석탄 및 분체 파일의 표면층을 형성하는 수지 조성물 및그 도포 방법
CN100432199C (zh) * 2005-03-17 2008-11-12 李之平 一种燃煤添加剂及其制备方法
CN102348775A (zh) * 2009-02-09 2012-02-08 3M创新有限公司 粉尘抑制剂
WO2012134899A2 (en) 2011-03-30 2012-10-04 Nalco Company Chemical binder for coating payload in open top hopper cars, trucks, piles and similar storage/shipping containers
JP2012236888A (ja) * 2011-05-11 2012-12-06 Eco First:Kk アスベスト飛散抑制剤およびアスベスト材処理方法
JP2013203525A (ja) * 2012-03-28 2013-10-07 Kurita Water Ind Ltd 野積み堆積物の発塵及び/又は水分上昇防止方法
WO2013152148A1 (en) * 2012-04-04 2013-10-10 Nalco Company Chemical additives to inhibit the air oxidation and spontaneous combustion of coal
WO2014080960A1 (ja) * 2012-11-20 2014-05-30 株式会社クラレ 粉塵飛散防止剤およびこれを用いた粉塵飛散防止方法
WO2016090937A1 (zh) * 2014-12-12 2016-06-16 中国矿业大学 一种高效治理浅埋藏煤层大面积采空区遗煤自燃的方法
JP2023507318A (ja) * 2019-12-11 2023-02-22 ポスコホールディングス インコーポレーティッド 粉塵抑制剤およびこれを用いた粉塵抑制方法

Cited By (28)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
KR100438027B1 (ko) * 2001-11-20 2004-06-30 소재춘 석탄 및 분체 파일의 표면층을 형성하는 수지 조성물 및그 도포 방법
CN100432199C (zh) * 2005-03-17 2008-11-12 李之平 一种燃煤添加剂及其制备方法
CN102348775A (zh) * 2009-02-09 2012-02-08 3M创新有限公司 粉尘抑制剂
EP2691484A2 (en) * 2011-03-30 2014-02-05 Nalco Company Chemical binder for coating payload in open top hopper cars, trucks, piles and similar storage/shipping containers
WO2012134899A3 (en) * 2011-03-30 2013-01-10 Nalco Company Chemical binder for coating payload in open top hopper cars, trucks, piles and similar storage/shipping containers
EP3480274A1 (en) * 2011-03-30 2019-05-08 Nalco Company Chemical binder for coating payload in open top hopper cars, trucks, piles and similar storage/shipping containers
CN103429683A (zh) * 2011-03-30 2013-12-04 纳尔科公司 用于涂布顶部敞口的漏斗车、卡车、建筑物、类似的存放装置/集装箱中的装载货物的化学粘合剂
WO2012134899A2 (en) 2011-03-30 2012-10-04 Nalco Company Chemical binder for coating payload in open top hopper cars, trucks, piles and similar storage/shipping containers
EA024481B1 (ru) * 2011-03-30 2016-09-30 Налко Компани Химическое связующее для нанесения покрытия на полезный груз, находящийся в вагонах-хопперах, грузовых автомобилях, кучах и аналогичных контейнерах с открытым верхом для хранения/перевозки
AP3752A (en) * 2011-03-30 2016-07-31 Nalco Co Chemical binder for coating payload in open top hopper cars, trucks, piles and similar storage/shipping containers
AU2012237735B2 (en) * 2011-03-30 2014-07-17 Nalco Company Chemical binder for coating payload in open top hopper cars, trucks, piles and similar storage/shipping containers
EP2691484A4 (en) * 2011-03-30 2014-10-08 Nalco Co CHEMICAL BINDER FOR COVERING A PAYLOAD IN A HOPPER, TRUCK, BATTERY OR STORAGE / TRANSPORT CONTAINER
JP2012236888A (ja) * 2011-05-11 2012-12-06 Eco First:Kk アスベスト飛散抑制剤およびアスベスト材処理方法
JP2013203525A (ja) * 2012-03-28 2013-10-07 Kurita Water Ind Ltd 野積み堆積物の発塵及び/又は水分上昇防止方法
CN104169401A (zh) * 2012-04-04 2014-11-26 纳尔科公司 抑制煤炭的空气氧化和自燃的化学添加剂
AU2013243504B2 (en) * 2012-04-04 2016-12-15 Nalco Company Chemical additives to inhibit the air oxidation and spontaneous combustion of coal
EP2834330A4 (en) * 2012-04-04 2015-11-25 Nalco Co CHEMICAL ADDITIVES FOR AIR OXIDATION INHIBITION AND FOR SPONTANEOUS COMBUSTION OF COAL
WO2013152148A1 (en) * 2012-04-04 2013-10-10 Nalco Company Chemical additives to inhibit the air oxidation and spontaneous combustion of coal
JP2015512470A (ja) * 2012-04-04 2015-04-27 ナルコ カンパニー 石炭の空気酸化及び自然燃焼を抑制する化学添加物
CN104169401B (zh) * 2012-04-04 2017-02-22 纳尔科公司 抑制煤炭的空气氧化和自燃的化学添加剂
JP2014122336A (ja) * 2012-11-20 2014-07-03 Kuraray Co Ltd 粉塵飛散防止剤およびこれを用いた粉塵飛散防止方法
WO2014080960A1 (ja) * 2012-11-20 2014-05-30 株式会社クラレ 粉塵飛散防止剤およびこれを用いた粉塵飛散防止方法
US10106716B2 (en) 2012-11-20 2018-10-23 Kuraray Co., Ltd. Dust scatter preventing agent and dust scatter preventing method using same
AU2015361774B2 (en) * 2014-12-12 2017-10-05 China University Of Mining And Technology Method for efficiently treating spontaneous ignition of remaining coal in large area goaf of shallow-buried coal bed
US9869178B2 (en) 2014-12-12 2018-01-16 China University Of Mining And Technology Method for efficiently treating spontaneous ignition of remaining coal in large area goaf of shallow-buried coal bed
WO2016090937A1 (zh) * 2014-12-12 2016-06-16 中国矿业大学 一种高效治理浅埋藏煤层大面积采空区遗煤自燃的方法
JP2023507318A (ja) * 2019-12-11 2023-02-22 ポスコホールディングス インコーポレーティッド 粉塵抑制剤およびこれを用いた粉塵抑制方法
JP7422232B2 (ja) 2019-12-11 2024-01-25 ポスコホールディングス インコーポレーティッド 粉塵抑制剤およびこれを用いた粉塵抑制方法

Similar Documents

Publication Publication Date Title
US8366957B2 (en) Environmentally friendly chlorine-free deicing composition
CA2080352C (en) Aqueous degreaser compositions
JP2000096039A (ja) 石炭の貯蔵安定化方法
US8366955B2 (en) Fire extinguishing composition
CN108291144B (zh) 具有良好冻结溶解稳定性的土壤侵蚀防止剂
US4737305A (en) Dust suppressant composition and method
JP6581510B2 (ja) 土壌侵食防止剤
KR101674215B1 (ko) 아스팔트 부착 방지제 조성물
CN106905924B (zh) 一种环保型煤粉捕捉沉降剂及其制备方法
JPWO2016204290A1 (ja) 凍結融解安定性に優れる土壌侵食防止剤
CN107281689A (zh) 强化液灭火药剂及其制造方法
US20130337181A1 (en) Method of Suppressing Dust in Piles and Railcars Using Plasticized Cellulose Ethers
KR101366308B1 (ko) 친환경 포소화약제 조성물
JP2000096040A (ja) 石炭の貯蔵安定化剤
CN103937453A (zh) 一种控制生活垃圾收运过程粉尘污染的抑制剂及其制备与应用
CN107429153A (zh) 包含颗粒状无机材料的泡沫形成用组合物
CN108853862A (zh) 一种环保型水成膜泡沫灭火剂及其制备方法
JPH0515681B2 (ja)
JP4226173B2 (ja) 炭素質粉体の昇温・自然発火抑制剤
RU2509096C1 (ru) Пенообразующая водная композиция
CN102010723B (zh) 气膜水熄焦添加剂
US20030069149A1 (en) Inhibitor for inhibiting carbonaceous powder from heating up/spontaneously igniting and method of inhibiting carbonaceous powder from heating up/spontaneously igniting
SU1133283A1 (ru) Пенообразователь дл пылеподавлени
LT6141B (lt) Sniego-ledo tirpinimo mišinys
RU2223804C1 (ru) Огнетушащий состав водный многоцелевого назначения