JP2000096004A - プライマー組成物 - Google Patents

プライマー組成物

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JP2000096004A
JP2000096004A JP10269234A JP26923498A JP2000096004A JP 2000096004 A JP2000096004 A JP 2000096004A JP 10269234 A JP10269234 A JP 10269234A JP 26923498 A JP26923498 A JP 26923498A JP 2000096004 A JP2000096004 A JP 2000096004A
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reactive resin
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JP10269234A
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Riyuujiro Kutsuzawa
龍次郎 沓澤
Kazunori Ishikawa
和憲 石川
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Yokohama Rubber Co Ltd
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Yokohama Rubber Co Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【課題】低温接着性および耐候性に優れ、特に自動車用
一液湿気硬化型ウレタンシーラントと被着体との接着に
用いられるプライマー組成物の提供。 【解決手段】1)主鎖がビニル重合体からなり、側鎖に
水酸基およびアルコキシシリル基を持つ、造膜性を有す
る反応性樹脂、 2)カーボンブラック、ならびに、 3)有機溶剤を含有するウレタンシーラント用プライマ
ー組成物。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明はプライマー組成物に
関し、更に詳しくは、耐候性、接着性に優れる、自動車
の窓ガラス用一液湿気硬化型ウレタンシーラントをガラ
スや塗板と接着させるために用いられるプライマー組成
物に関する。
【0002】
【従来の技術】自動車の製造環境は四季を通じて一定で
はなく、また、自動車の使用条件も人により千差万別で
あるため、自動車の窓ガラスの接着には、低温、高温、
高湿度等のさまざまな条件下において、優れた初期接着
性、および高い接着強度、接着耐久性が要求される。更
に、窓ガラスの接着後には、自動車の窓ガラス廻りは、
外気に直接触れ、太陽光線の直射を受けるので、耐候性
(光に対する耐候性、即ち耐光性を含む)に優れること
が極めて重要である。接着剤あるいはシーリング材を基
体に接着させる際には、多くの場合、接着性を向上させ
るため、予め基体上にプライマーが塗布される。従来、
このようなプライマーには、ポリエステルポリウレタン
やアクリル樹脂のようなバインダー成分(造膜成分)、
シランカップリング剤、ポリイソシアネート、カーボン
ブラック等が配合されている。プライマーの中で、自動
車用ウィンドシールドシーラント用プライマーといった
耐候性、中でも光に対する耐候性を特に要求されるもの
では、耐候性向上のために紫外線や可視光線を遮蔽また
は吸収する必要があり、カーボンブラックの配合は必須
である。基材にポリエステルウレタンのようなウレタン
樹脂を用いると、ウレタン樹脂は耐候性に劣るため、特
にカーボンブラックの配合は重要であった。また、ポリ
イソシアネートは、接着性に寄与する成分であるが、水
分の存在によって高分子化するため、プライマーの粘度
を増加させ、貯蔵安定性を低下させうるという問題を有
している。
【0003】従来のウィンドシールドシーラント用プラ
イマーでは、必ずしも種々の接着条件下での接着性に優
れているとは言えず、特に、低温接着性や耐候接着性が
良好ではないという問題がある。更に、耐候性獲得のた
めに必須のカーボンブラックが、従来より用いられてい
るバインダー成分との相溶性に劣るという問題があり、
その結果、プライマーが十分な耐候性を持たず、耐候試
験における接着性のみが悪いプライマーも多い。耐候性
を確保するために、カーボンブラックとバインダー成分
との相溶性を良好とし分散性を確保するべく酸性のカー
ボンブラックを配合する方法も提案されている(特開平
2−145664号公報参照)が、このような特別なカ
ーボンブラックを用いてはコストが高くなるという欠点
がある。また、特開平10−195338号公報には、
無機質基材用プライマーとして、特定のシリル基含有ビ
ニル系重合体を用いたものが記載されているが、このプ
ライマーはウレタンシーラントと反応しないため、基材
をウレタンシーラントとする場合には使用することがで
きない。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】本発明は、低温接着性
および耐候性に優れ、特に自動車用一液湿気硬化型ウレ
タンシーラントと被着体との接着に用いられるプライマ
ー組成物を提供することを課題とする。
【0005】
【課題を解決するための手段】本発明者らは、かかる問
題を解消し、低温接着性および耐候性に優れるプライマ
ーを得るべく鋭意努力した結果、プライマーに含有され
るバインダー成分に、水酸基、アルコキシシリル基等の
反応性基を持たせることにより、バインダー成分とカー
ボンブラックとの相溶性のコントロールが可能となり、
耐候性を向上せしめることが可能であることを見出し、
また、かかるプライマーが自動車窓ガラス用一液湿気硬
化型ウレタンシーラントとガラスまたは塗板との間の接
着性に優れることを見出し、本発明を完成させるに至っ
た。
【0006】すなわち、本発明は、 1)主鎖がビニル重合体からなり、側鎖に水酸基および
アルコキシシリル基を持つ、造膜性を有する反応性樹
脂、 2)カーボンブラック、ならびに、 3)有機溶剤を含有するウレタンシーラント用プライマ
ー組成物を提供する。
【0007】前記反応性樹脂が、式1および2で表され
る重合単位を含有するビニル重合体であるのが好まし
く、前記ビニル重合体が、式1および2で表される重合
単位をそれぞれ8〜20mol%含有するのがより好ま
しい。
【化5】 (R1 はHまたはCH3 、R2 はHまたは酸素、硫黄原
子を有してもよい有機基、nは2〜5の整数を表す。)
【化6】 (R3 はHまたはCH3 を表す。)
【0008】本発明は、更に、シランカップリング剤
0.1〜5重量部、および/または、ポリイソシアネー
ト化合物0.1〜10重量%を含有するプライマー組成
物を提供する。
【0009】
【発明の実施の形態】以下に、本発明を詳細に説明す
る。本発明は、従来のウィンシールドドシーラント用プ
ライマーの持つ問題であった、プライマー中のカーボン
ブラックの低相溶性という問題を、原料コスト高を招く
酸性のカーボンブラックといった特定のカーボンブラッ
クを用いることによるのではなく、プライマー中のバイ
ンダー成分に特定の樹脂を選択することにより解決を図
るものである。即ち、優れた耐候性を獲得するものであ
る。また、同時に、バインダー成分を特定の樹脂とする
ことにより、優れた低温接着性、常温接着性、耐水接着
性を獲得するものである。
【0010】本発明のプライマー組成物は、主鎖がビニ
ル重合体からなり、側鎖に水酸基およびアルコキシシリ
ル基を持つ、造膜性を有する反応性樹脂と、カーボンブ
ラックと、有機溶剤とを含有する組成物である。本発明
に用いる反応性樹脂は、上記の主鎖と側鎖とを有するも
のであればその製造方法はいかなるものであってもよい
が、重合により造膜性を有するビニルモノマーと、水酸
基を有するビニルモノマーと、アルコキシシリル基を有
するビニルモノマーとを、共重合することにより得られ
る樹脂で、造膜成分と接着成分とを一分子内に併せ持つ
樹脂である。ここで造膜性とは、連続した皮膜を形成す
る樹脂の特性をいい、プライマーの接着面積の増大によ
る接着性の向上や、プライマーの浸透性等の基本的な性
質を左右する特性である。重合により造膜性を有するビ
ニルモノマーとしては、メチルメタクリレート、エチル
メタクリレート、プロピルメタクリレート、ブチルメタ
クリレート、ヘキシルメタクリレート、ベンジルメタク
リレート、メチルアクリレート、エチルアクリレート、
プロピルアクリレート、ブチルアクリレート、ヘキシル
アクリレート、ベンジルアクリレート等の(メタ)アク
リレート系エステル類;スチレン等の芳香族ビニル類;
その他、アクリロニトリル等が挙げられる。これらの中
でも、メチルメタクリレート、ブチルメタクリレート、
ブチルアクリレート、スチレン等の組み合わせが、カー
ボンブラックとの相溶性をコントロールできるという理
由から好ましい。また、重合により造膜性を有するビニ
ルモノマーに加えて、本発明の目的を損なわない範囲
で、ラジカル重合するビニルモノマーを併用してもよ
く、このようなモノマーとしては、塩化ビニリデン、塩
化ビニル、フッ化ビニリデン等のハロゲン含有ビニル化
合物;エチレン等のオレフィン類;無水マレイン酸、イ
タコン酸等のα,β−エチレン性不飽和酸のエステル等
が挙げられる。
【0011】水酸基を有するビニルモノマーとしては、
特に限定されないが、例えば、下記式で表される各ビニ
ルモノマー
【化7】 が挙げられる。これらは、単独で用いてもよく、2種以
上を併用してもよい。
【0012】アルコキシシリル基を有するビニルモノマ
ーとしては、アルコキシシリル基を有するラジカル重合
性のビニルモノマーであれば特に限定はなく、例えば、
下記式で表される各ビニルモノマー
【化8】 が挙げられる。中でも、γ−メタクリロキシプロピルト
リメトキシシランが、ガラスとの接着性の観点から好ま
しい。これらは、単独で用いてもよく、2種以上を併用
してもよい。
【0013】反応性樹脂中、各官能基の量は、1分子全
量中の水酸基として3〜30mol%、アルコキシシリ
ル基として3〜30mol%が好ましく、水酸基として
8〜20mol%、アルコキシシリル基として8〜20
mol%がより好ましい。この範囲であれば、得られる
本発明のプライマー組成物の造膜性、接着性が優れるか
らである。また、反応性樹脂の分子量は、1,000〜
100,000が好ましい。分子量がこの範囲である
と、得られる本発明のプライマー組成物を塗布する被着
体への、本発明のプライマー組成物の浸透性が適当な程
度となるからである。
【0014】反応性樹脂の製造方法の一例としては、重
合により造膜性を有するビニルモノマーと、水酸基を有
するビニルモノマー、アルコキシシリル基を有するビニ
ルモノマーあるいはさらに本発明の目的を損なわない範
囲でその他のラジカル重合性のビニルモノマーも加え、
過酸化物、アゾ化合物等を重合開始剤として、50〜1
00℃の温度範囲でラジカル重合させる方法が挙げられ
る。さらに、重合をコントロールするために、マクロモ
レキュウルズ(Macromolecules)、Vo
l.31、p542およびp545、1998年に記載
の添加剤を加えて重合してもよい。反応性樹脂の製造時
の各ビニルモノマーの配合比は、重合により造膜性を有
するビニルモノマーが30〜95mol%が好ましく、
40〜90mol%であることがより好ましい。この範
囲であれば造膜性、接着性の点で好ましいからである。
水酸基含有モノマーとしては、3〜30mol%が好ま
しく、8〜20mol%であることがより好ましい。ア
ルコキシシリル基含有モノマーとしては3〜30mol
%が好ましく、8〜20mol%であることがより好ま
しい。水酸基含有ビニルモノマー、アルコキシシリル基
含有ビニルモノマーの配合比がこの範囲であれば、得ら
れる本発明のプライマー組成物の造膜性、接着性が優れ
るからである。その他に、他のビニルモノマーを併用し
て共重合させてもよく、特に、グリシジル基含有ビニル
モノマーを1〜30mol%の範囲で共重合させてもよ
い。
【0015】これらの方法により得られる本発明の反応
性樹脂は、各種塗装基材、ウレタン系化合物、シリコン
系化合物、ビニル系化合物等との接着性に優れる。更
に、従来、ウィンドシールドシーラント用プライマーの
基材として用いられてきた反応性基を縮結合していない
ポリエステルポリウレタン、アクリル樹脂等の非反応性
樹脂では、耐候性付与のためにカーボンブラックを混合
しても、非反応性樹脂とカーボンブラックの相溶性が劣
っているため、カーボンブラックの分散性が悪く、得ら
れるプライマーの耐候性は不十分となっていた。しかし
ながら、本発明に用いる反応性樹脂では、反応性の官能
基を有するため、後述するように、特にカーボンブラッ
クの性質を選ばずとも、一般に樹脂に配合されるカーボ
ンブラックを配合しても、反応性樹脂とカーボンブラッ
クの相溶性が優れており、分散性を良好とすることがで
きるので、得られる本発明のプライマー組成物の耐候性
を優れたものとすることができる。
【0016】本発明に用いるカーボンブラックとして
は、特に限定はなく、米国材料試験協会規格における、
N110、N220、N330、N550、N660、
N770等、あるいはこれらの混合物が使用可能であ
る。
【0017】本発明に用いる有機溶剤としては、前記反
応性樹脂に含まれる水酸基およびアルコキシシリル基に
対して不活性であり、さらに適度な揮発性を有するもの
が好ましい。例えば、酢酸エチル、酢酸ブチル、セロソ
ルブアセテート、ミネラルスピリット、トルエン、キシ
レン、ジメチルアセトアミド、メチルエチルケトン、ア
セトン、n−ヘキサン、メチレンクロリド、テトラヒド
ロフラン、エチルエーテル、ジオキサン等が挙げられ
る。これらの有機溶剤は、1種を単独で用いても、2種
以上を併用してもよい。なお、これらの有機溶剤は、併
用されるイソシアネート化合物に対する水分の影響を防
止するため、乾燥または脱水してから用いるのが好まし
い。
【0018】本発明のプライマー組成物中の上記必須の
成分の含有量は、前記反応性樹脂が5〜40重量%、前
記カーボンブラックが2〜20重量%、前記有機溶剤が
40〜93重量%が好ましい。この範囲であると、得ら
れる本発明のプライマー組成物が耐候性に優れ、接着性
にも優れる。また、プライマー組成物の塗布後の接着保
持性にも優れる。プライマー組成物の製造においては、
混練等の製造作業性が良好となる。
【0019】本発明のプライマー組成物は、上記の必須
の成分に加え、さらに、本発明の目的を損なわない範囲
で、シランカップリング剤、イソシアネート化合物を併
用してもよい。シランカップリング剤、イソシアネート
化合物を併用することにより、本発明のプライマー組成
物の接着性が一層向上するからである。
【0020】シランカップリング剤としては、本発明の
目的を損なわない範囲で、従来公知のシランカップリン
グ剤を用いることができ、例えば、γ−グリシドキシプ
ロピルトリメトキシシラン、γ−グリシドキシプロピル
メチルジメトキシシラン、2−(3,4−エポキシシク
ロヘキシル)エチルトリメトキシシラン、γ−メルカプ
トプロピルトリメトキシシラン、γ−イソシアネートプ
ロピルトリメトキシシラン、γ−アミノプロピルトリメ
トキシシラン、γ−アミノプロピルトリエトキシシラ
ン、N−(β−アミノエチル)−γ−アミノプロピルト
リメトキシシラン等が挙げられる。これらは1種を単独
で、あるいは2種以上を併用して用いてもよい。
【0021】イソシアネート化合物としては、イソホロ
ンジイソシアネート、テトラメチルキシリレンジイソシ
アネート、トリメチルヘキサメチレンジイソシアネー
ト、水添キシリレンジイソシアネート、トリレンジイソ
シアネート、フェニレンジイソシアネート、キシリレン
ジイソシアネート、ジフェニルメタンジイソシアネー
ト、エチレンジイソシアネート、プロピレンジイソシア
ネート、テトラメチレンジイソシアネート、ヘキサメチ
レンジイソシアネート、ジシクロヘキシルメタンジイソ
シアネート、トリフェニルメタントリイソシアネート等
のポリイソシアネート、あるいは、これらポリイソシア
ネートの付加反応物、例えば、トリメチロールプロパン
やグリコール等を用いたアダクト体、これらのイソシア
ヌレート変性体、カルボジイミド変性体、アロハネート
変性体、ビュレット変性体等が挙げられる。また、各種
モノイソシアネートやイソシアネート基含有ビニルモノ
マーを用いることもできる。これらは1種を単独で、あ
るいは2種以上を併用して用いてもよい。中でも、下記
式で表される各イソシアネート化合物が特に好ましい。
【0022】
【化9】
【0023】本発明のプライマー組成物は、上記の成分
に加え、さらに、吸水剤を併用してもよい。吸水剤を併
用することにより、各配合成分由来の水分、および、空
気中の水分を吸水剤が取り込み、その結果、本発明のプ
ライマー組成物の貯蔵安定性がより一層向上する。この
吸水剤としては、合成あるいは天然のゼオライト等が挙
げられるが、本発明の目的を損なわない範囲において、
公知の吸水剤を任意に用いることができる。吸水剤とし
ては、吸水能力の観点から、合成あるいは天然のゼオラ
イト等、ゼオライト系の吸水剤が好ましく、なかでも、
細孔径3〜10Å程度のものが好ましく用いられる。ま
た、市販されているゼオライトの好ましい具体例として
は、バイエル社製のバイリットLパウダー、ユニオン・
カーバイド社製のモレキュラーシーブ、東ソー社製のゼ
オラム等を挙げることができる。なお、吸水剤は、本発
明のプライマー組成物に溶解するものでも、しないもの
でも良く、溶解しないものの場合は、プライマー組成物
に共存させればよい。
【0024】本発明のプライマー組成物には耐候性、作
業性を更に向上させるため、前記成分に加えて他の成分
を配合しても良い。例えば、ランプブラック、チタンホ
ワイト、ベンガラ、チタンイエロー、亜鉛華、鉛丹、コ
バルトブルー、鉄黒、アルミ粉等のような無機顔料;ネ
オザボンブラック RE、ネオブラック RE、オラゾ
ールブラック CN、オラゾールブラック Ba(いず
れもチバ・ガイギー社製)、スピロンブルー2BH(保
土ヶ谷化学社製)のような有機染顔料;サイアソルブ
(Cyasorb UV24Light Absorb
er、アメリカン・サイアナミド社製)、ウビヌル(U
vinul D−49、D−50、N−35、N−53
9、ジェネラル・アニリン社製)のような紫外線吸収剤
等を配合すると、紫外線や可視光線を遮蔽、若しくは吸
収し、耐光性の向上に有効である。さらに、ガラス粉
末、クレー、粉末シリカゲル、極微粉状ケイ酸、モレキ
ュラーシーブス(これは吸水能をも有する)のごとき充
填剤、増粘剤、ブチルベンジルフタレート、ジオクチル
フタレート、ジブチルフタレート、塩化パラフィンのご
ときプライマー皮膜に柔軟性を与え、接着強度を向上さ
せる可塑剤を配合してもよい。
【0025】本発明のプライマー組成物の製造方法とし
ては、以下に示す方法を例示することができる。例え
ば、反応容器に、造膜性を有するビニルモノマー、水酸
基含有ビニルモノマー、アルコキシシリル基含有ビニル
モノマー、有機溶剤、さらにその他のラジカル重合性の
ビニルモノマーや添加剤を適宜加えて、これにラジカル
重合開始剤を加え反応させる。反応温度は50〜80
℃、反応時間は12〜96時間が好ましい。得られた反
応溶液に、カーボンブラックを有機溶剤と共に加え、ボ
ールミルにより十分に粉砕して本発明のプライマー組成
物を得ることができる。
【0026】このようにして得られる本発明のプライマ
ー組成物は、上記構成をとることにより、プライマー組
成物に含有される反応性樹脂の反応性基によりカーボン
ブラックとの相溶性を良好とすることができ、従来の酸
性のカーボンブラックといった特定のカーボンブラック
を含有するプライマーと同等、あるいはそれ以上の耐候
性を有する。また、常温接着性、耐水接着性、低温接着
性等の種々の接着条件での接着性に優れる。しかも、従
来のポリイソシアネート化合物を含有するプライマー組
成物が、組成物中の水分や空気中の水分により、ポリイ
ソシアネート化合物の高分子化により増粘し貯蔵安定性
に劣るのに比して、本発明のプライマー組成物は貯蔵安
定性に優れる。更に、本発明のプライマー組成物は、製
造および塗布作業性、塗布後の接着保持性の面で非常に
優れている。また、イソシアネート化合物、シランカッ
プリング剤を含有する本発明のプライマー組成物では、
接着性がさらに優れる。従って、このような特性を有す
る本発明のプライマー組成物は、自動車窓ガラス用の一
液湿気硬化型ウレタンシーラントとガラスあるいは塗板
の被着体との接着に優れ、ウィンドシールドシーラント
用プライマーとして好適に用いることができる。
【0027】
【実施例】以下に実施例を挙げて、本発明をより具体的
に説明するが、本発明は下記の実施例に限定されるもの
ではない。 (実施例1)反応容器に酢酸エチル38.8g、メチル
メタクリレート7.45g、ブチルメタクリレート7.
45g、γ−メタクリロキシプロピルトリメトキシシラ
ン2.24g、ヒドロキシエチルメタクリレート2.2
4gを加えて混合し、重合開始剤としてAIBNを0.
7g添加した後、75℃で18時間重合させ、更にAI
BNを0.05g加えて6時間重合し、反応性樹脂を製
造した。重合率は1H−NMRの測定より、95%であ
った。平均分子量はGPCより35000であった。上
記の反応溶液に、酢酸エチル32.64g、カーボンブ
ラック9.18gを加え、ボールミルで24時間粉砕し
て、プライマー組成物を得た。 (実施例2〜5および比較例1、2)第1表に示す配合
で、実施例1と同様にして、各プライマー組成物を得
た。これらの重合率および平均分子量は、実施例1のプ
ライマー組成物とほぼ同程度であった。
【0028】実施例、比較例で得られたプライマー組成
物について、カーボンブラックの分散性、ならびに、常
温接着性、耐水接着性、低温接着性および耐候接着性を
評価した。 <カーボンブラックの分散性>カーボンブラックの分散
性が良好かを目視にて観察し評価した。実施例で得られ
たプライマー組成物では、いずれもカーボンブラックの
分散性は良好であったのに対し、比較例で得られたプラ
イマー組成物では、一部カーボンブラックが均一に分散
していなかった。そのため、ガラスに塗布したとき、十
分な遮蔽性が得られなかった。 <接着性試験>実施例、比較例で得られたプライマー組
成物を、塗布面積12cm×2.5cmとしてガラス板
に塗布し、その上にウレタンシーラント(横浜ゴム社製
WS−95)を圧着させて試験片とした。 1)常温接着性 作成した試験片を、20℃、湿度65%にて保存し、2
16時間後にはく離試験を行ない、接着界面の状態を観
察した。 2)耐水接着性 作成した試験片を20℃、湿度65%にて保存し、72
時間後に40℃の温水中に浸漬し、その後240時間後
に試験片を取り出しはく離試験を行ない、接着界面の状
態を観察した。 3)低温接着性 作成した試験片を作成直後から5℃、湿度50%にて2
週間保存した後、はく離試験を行い、接着界面の状態を
観察した。 4)耐候接着性 サンシャインウエザオメーター試験を行った。作成した
試験片を20℃、湿度65%にて保存し72時間後にサ
ンシャインウエザオメーター試験機にかけ、所定の時間
(500、1000、1500時間)後にはく離試験を
行ない、接着界面の状態を観察した。
【0029】
【表1】
【0030】
【表2】
【0031】第1表から明らかなように、γ−メタクリ
ロキシプロピルトリメトキシシラン(アルコキシシリル
基含有ビニルモノマー)のみではプライマー−シーラン
ト界面破壊(PS)、ヒドロキシエチルメタクリレート
(水酸基含有ビニルモノマー)のみではガラス−プライ
マー界面破壊(AF)と、いずれも接着不良を起こす
が、両者を含有するものはシーラントの凝集破壊(C
F)であり十分な接着性を示した。なお、ビニル重合体
が、γ−メタクリロキシプロピルトリメトキシシランを
5.9mol%、ヒドロキシエチルメタクリレートを1
5.4mol%含有する場合(実施例6)は、実施例1
〜5に比べて前者の含有量が少ないため、低温接着性に
やや劣り、全面積の20%がAF、80%がCFという
状態(AF20と表示)であったが、十分実用の範囲内
にある。
【0032】
【発明の効果】本発明のプライマー組成物は、反応性基
を有する反応性樹脂を含有することでカーボンブラック
の分散性を良好とすることができ、その結果耐候性に優
れ、また、本発明のプライマー組成物は接着性に優れ
る。しかも貯蔵安定性、製造および塗布作業性、塗布後
の接着保持性にも非常に優れる。従って、本発明の組成
物は、プライマーとして好適であり、特に自動車の窓ガ
ラスに用いられるウィンドシールドシーラント用のプラ
イマーとして好適である。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.7 識別記号 FI テーマコート゛(参考) C09K 3/10 C09K 3/10 D Fターム(参考) 4H017 AA04 AA31 AB15 AC05 AC17 AE05 4J038 CC021 CG141 CG161 CH031 CH081 CH121 CH261 CL001 GA03 GA15 HA026 JB18 JC30 KA06 NA03 NA12 PA07 PC03 PC08 4J040 DF041 DF051 GA05 GA31 HA026 HC16 HD32 HD36 HD45 KA23 LA06 LA07 MA02 MA05 NA16

Claims (4)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】1)主鎖がビニル重合体からなり、側鎖に
    水酸基およびアルコキシシリル基を持つ、造膜性を有す
    る反応性樹脂、 2)カーボンブラック、ならびに、 3)有機溶剤を含有するウレタンシーラント用プライマ
    ー組成物。
  2. 【請求項2】前記反応性樹脂が、式1および2で表され
    る重合単位を含有するビニル重合体である請求項1に記
    載のプライマー組成物。 【化1】 (R1 はHまたはCH3 、R2 はHまたは酸素、硫黄原
    子を有してもよい有機基、nは2〜5の整数を表す。) 【化2】 (R3 はHまたはCH3 を表す。)
  3. 【請求項3】前記ビニル重合体が、式1および2で表さ
    れる重合単位をそれぞれ8〜20mol%含有する請求
    項2に記載のプライマー組成物。 【化3】 (R1 はHまたはCH3 、R2 はHまたは酸素、硫黄原
    子を有してもよい有機基、nは2〜5の整数を表す。) 【化4】 (R3 はHまたはCH3 を表す。)
  4. 【請求項4】更に、シランカップリング剤0.1〜5重
    量%、および/または、イソシアネート化合物0.1〜
    10重量%を含有する請求項1〜3のいずれかに記載の
    プライマー組成物。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
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JPWO2005116159A1 (ja) * 2004-05-31 2008-04-03 旭硝子株式会社 封着材組成物、気密容器およびその製造方法
WO2020170616A1 (ja) * 2019-02-18 2020-08-27 セメダイン株式会社 プライマー組成物

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