JP2000094929A - 自動車の暖房兼空調ユニット - Google Patents

自動車の暖房兼空調ユニット

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JP2000094929A
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Horst Riehl
リール ホルスト
Noureddine Khelifa
ケリファ ノーレディネ
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Valeo Klimasysteme GmbH
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 自動車の内部に送られる空気流を有効に加熱
できる補助的ヒータを、狭い場所に設ける。 【解決手段】 自動車の暖房兼空調ユニットは、エンジ
ンの冷却液を供給できる熱交換器と、ガス状の冷却材を
圧縮するための、空調ユニットの冷却材回路に配置され
た圧縮機とを有する。熱交換器３は、冷却液が通過して
流れる熱交換領域６とは別に、加熱された冷却材のため
の別個の熱交換領域７を有し、この熱交換領域７には、
冷却材回路から、圧縮機８の圧力側に分岐したバイパス
ライン１４を介して、加熱された冷却材を供給できる。
このバイパスライン１４は、熱交換機３を通過した後
に、再び圧縮機８の吸入側で冷却材回路に冷却材を排出
する。

Description

【発明の詳細な説明】
【０００１】
【発明の属する技術分野】本発明は、自動車の暖房兼空
調ユニットに関し、より詳細には、熱交換器と圧縮機と
を有し、熱交換器にエンジンの冷却液を供給でき、ガス
状の冷却材を圧縮するよう、空調ユニットの冷却材回路
内に圧縮機が配置されている、自動車の暖房兼空調ユニ
ットに関する。
【０００２】
【従来の技術】特にエネルギー利用率を良好にするよう
になっている最近の自動車用内燃エンジンは、快適性の
ために、特に内部空間を暖房するのに必要な熱量よりも
少ない量の廃熱しか発生しないことが時々ある。かかる
ケースでは、不足している熱条件を満たすのに、補助的
ヒータが使用されることがある。補助的ヒータとして、
燃料ヒータまたは電気ヒータが知られているが、暖房に
利用可能な空調ユニットを使用することも知られてい
る。この場合、圧縮機によって圧縮された高温になった
冷却液を、バイパスラインを介して、冷却回路から分岐
させ、熱交換機を通るように流す。この熱交換機は、冷
却液が通過して流れる熱交換機のように、吹き出される
空気流内に配置されており、必要な場合には、この空気
を加熱するようになっている。
【０００３】
【発明が解決しようとする課題】まず、この公知のユニ
ットの欠点は、前後に配置された２つの熱交換器を組み
込むことに付随する設置費と製造費とが高くつくことで
ある。従って、このような熱交換器は広い設置面積を必
要とし、抵抗の大きい通過空気流を生じさせる。
【０００４】抵抗力が大きい結果、空気流を発生するフ
ァンに必要な電力も多くなる。
【０００５】したがって、本発明の課題は、自動車の内
部に送られる空気流を有効に加熱できる補助的ヒータ
を、狭い設置場所に設けることのできる、自動車用暖房
兼空調ユニットを提供することにある。
【０００６】
【課題を解決するための手段】この課題は、熱交換器と
圧縮機とを有し、熱交換器にエンジンの冷却液を供給で
き、ガス状の冷却材を圧縮するよう、空調ユニットの冷
却材回路内に圧縮機が配置されており、前記冷却材回路
から前記圧縮機の圧力側に分岐したバイパスラインを通
して、加熱された冷却材を更に前記熱交換器へ供給で
き、もって、前記バイパスラインが前記熱交換器を通過
した後に、前記圧縮機の吸入側で再び前記冷却材回路内
に冷却材を排出するようになっている、暖房兼空調ユニ
ットによって達成できる。
【０００７】熱交換器には、内燃エンジンの冷却液だけ
でなく、圧縮機の圧力側において、冷却材回路から分岐
したバイパスラインからも更に加熱された冷却材を供給
できるので、１つの熱交換器で空気流の加熱を行うこと
ができる。冷却水が低温であることを条件に、エンジン
の始動段階で加熱された冷却材がこの熱交換器を流れる
ことができ、その後、熱交換器を正常な冷却動作に切り
換えることができる。ライン内の制御可能なバルブによ
って、冷却液および冷却材の流量は制御される。
【０００８】特に有利な実施例では、この熱交換器は、
冷却液が流れるラインとは別に、加熱された冷却材のた
めの別個のラインを有する。このような形態では、この
ラインは、液状の冷却液およびガス状の冷却材の特定の
ニーズに合わせることができ、冷却液回路内および冷却
材回路内の別々に調節自在な流れによって、熱交換器の
熱交換温度を調節できる。冷却液および冷却材の温度に
応じ、これらの流れを、同時に熱交換器へ送ったり、時
間を変えて送ることができる。
【０００９】本発明に係わる暖房兼空調ユニットの有利
な特徴としては、自動車で利用できる熱量を、空気の加
熱に最適に使用できることが挙げられる。同時に、本発
明によって提供されるユニットは、ノイズを最小にする
ように、簡単に構成できる。
【００１０】全体として、このユニットは、必要な部品
が少ないので、信頼性が高く、設置コストが小さいとい
うことを特徴とする。熱交換器の形状を良好に定めれ
ば、熱交換率を効果的にしながら、空気抵抗を小さくで
き、もって、空気流を発生するのに必要なエネルギー消
費量を低く維持できる。本発明によって提供されるユニ
ットは、全てのタイプの空調ユニット、例えば水側また
は空気側で制御されるユニット、およびどのタイプの冷
却材にも使用できるという点が有利である。例えば従来
の冷却材の代わりに、ＣＯ2を使用する空調ユニットで
も、なんら問題を生じることなく、このシステムを適用
できる。
【００１１】冷却材回路から制御可能な３方向バルブを
介し、冷却材を分岐させ、これを、バイパスラインへ供
給すると有利である。この場合、圧縮機の過熱を防止す
るために、分岐後にバイパスライン内に、ガス膨張バル
ブを設けると有利である。通過流量を調節または制御す
ることが好ましいこの膨張バルブを調節することによ
り、バイパスライン内のガス状の冷却材の温度を調節で
きる。更に、冷却液回路内の流量を、冷却液バルブによ
って調節できれば、利用できる熱量を有効に使用するこ
とにより、熱交換器内の温度を最適に調節できる。
【００１２】以下、添付図面を参照し、本発明に係わる
暖房兼空調ユニットの好ましい実施例について説明す
る。
【００１３】
【発明の実施の形態】添付図面は、空調ユニットと加熱
ユニット２とを含む車内空気制御システムを示す。双方
のユニットは、１つの熱交換器３を共用しており、本実
施例では、この熱交換器は、二重チャンバ熱交換器とし
て構成されている。加熱ユニット２は、冷却液ライン４
を介して、内燃エンジン（図示せず）の冷却水を供給
し、必要な場合に閉じることができる冷却液バルブ５に
よって、冷却液の流量を調節することができる。二重チ
ャンバ熱交換器３は、第１に冷却液タンク６と、第２に
関連する熱交換器のパイプ（図示せず）を備えた、ガス
状の冷却材のためのタンク７とを含む。冷却液ライン４
を介して供給された、暖められた冷却水は、熱交換器の
冷却側を通過するように流れ、その後、冷却された状態
でエンジンへ戻される。
【００１４】空調ユニット２は、公知の空調ユニットの
全ての部品を含み、必要な場合に自動車の内部を冷房す
るように働く。この空調ユニットの回路には、重要な装
置として、圧力ライン９を介し、凝縮器１０へ圧縮され
た冷却材を供給する圧縮機が設けられている。凝縮器の
後方には、収集器／乾燥ユニット１１が配置されてお
り、このユニットでは、膨張させるための冷却材を、次
の調節自在な膨張バルブ１２内で処理するようになって
いる。最終的には、冷却材は圧縮機１３へ供給され、圧
縮機は空気流を冷却する。
【００１５】本発明によれば、圧縮機の後方において、
その圧力側でバイパスライン１４が、圧力ライン９から
分岐しており、圧縮機８によって加熱された冷却材を、
バイパスラインへ供給することができるようになってい
る。圧力ライン９には、分岐をさせるための３方向バル
ブ１５が設置されており、この３方向バルブ１５は、駆
動手段によって切り換えできる。
【００１６】３方向バルブ１５の操作により、バイパス
ライン１４を介して、連続調節可能なガス膨張バルブ１
６へ高温の冷却材が供給され、熱交換器へ進入する前
に、冷却材の温度をバルブ１６によって制御できる。必
要に応じて、冷却された冷却材は、バイパスライン１４
を通って、二重チャンバ熱交換器３の冷却材側へ流入
し、次にガス状の冷却材のためのタンク７に流入する。
バイパスライン１４は、熱交換器３を通過した後に圧縮
機８の吸入側で冷却材回路に冷却材を排出する。圧縮機
１３への冷却材の流入を防止するために、圧縮機１３の
方向に閉じるチェックバルブ１７が、冷却材回路に設置
されている。
【図面の簡単な説明】
【図１】熱力学的な補助暖房システムを示す。
【符号の説明】
２ 暖房ユニット ３ 熱交換器 ４ 冷却液ライン ５ 冷却液バルブ ７ タンク ８ 圧縮機 ９ 圧力ライン １０ 凝縮器 １３ 圧縮機 １４ バイパスライン １５ ３方向バルブ １７ チェックバルブ

Claims (8)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項１】 熱交換器と圧縮機とを有し、熱交換器に
    エンジンの冷却液を供給でき、ガス状の冷却材を圧縮す
    るよう、空調ユニットの冷却材回路内に圧縮機が配置さ
    れている、自動車の暖房兼空調ユニットであって、 前記冷却材回路から前記圧縮機（８）の圧力側に分岐し
    たバイパスライン（１４）を通して、加熱された冷却材
    を更に前記熱交換器（３）へ供給でき、もって、前記バ
    イパスライン（１４）が前記熱交換器（３）を通過した
    後に、前記圧縮機（８）の吸入側で、再び前記冷却材回
    路内に冷却材を排出するようにしたことを特徴とする、
    暖房兼空調ユニット。
  2. 【請求項２】 冷却液が通過して流れる熱交換領域
    （６）とは別に、前記熱交換器（３）が、加熱された冷
    却材のための別個の熱交換領域（７）を有することを特
    徴とする、請求項１記載のユニット。
  3. 【請求項３】 制御可能な３方向バルブ（１５）を介
    し、前記冷却材回路から前記バイパスライン（１４）が
    分岐していることを特徴とする、請求項１または２記載
    のユニット。
  4. 【請求項４】 前記バイパスライン（１４）に、ガス膨
    張バルブ（１６）が配置されていることを特徴とする、
    請求項１または２記載のユニット。
  5. 【請求項５】 前記ガス膨張バルブを、調節または制御
    できるようになっていることを特徴とする、請求項４記
    載のユニット。
  6. 【請求項６】冷却液バルブ（５）により、前記冷却液回
    路内の流量を調節できるようにしてあることを特徴とす
    る、請求項１〜５のいずれかに記載のユニット。
  7. 【請求項７】 前記冷却液回路内の流量、および前記冷
    却材回路内の流量によって、前記熱交換器（３）の熱交
    換温度を調節できるようにしてあることを特徴とする、
    請求項１〜６のいずれかに記載のユニット。
  8. 【請求項８】 前記排出バイパスライン（１４）と前記
    圧縮機（１３）との間の前記冷却材回路内に、チェック
    バルブ（１７）が配置されていることを特徴とする、請
    求項１〜７のいずれかに記載のユニット。
JP11241130A 1998-08-27 1999-08-27 自動車の暖房兼空調ユニット Pending JP2000094929A (ja)

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