JP2000094568A - 屋外使用に適した積層フィルム - Google Patents
屋外使用に適した積層フィルムInfo
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Abstract
(57)【要約】
【課題】 耐候性に優れ、かつ光触媒作用を奏するため
防曇、防汚による透明性の保持などの特性に優れた屋外
使用に適した積層フィルムを提供する。 【解決手段】 二軸配向ポリエステルフィルムを基材と
し、該基材の少なくとも片面に、平均粒径0.001〜
0.5μmのチタン酸化物および下記式(1)で表わさ
れる加水分解性ケイ素化合物の加水分解物から構成され
る組成物からなる光触媒機能層を設けることを特徴とす
る積層フィルムであって、二軸配向ポリエステルフィル
ムが耐候性を有する二軸配向ポリエステルフィルムであ
るか、あるいは基材と光触媒機能層との間に耐候性樹脂
層を設けることを特徴とする屋外使用に適した積層フィ
ルム。 (式(1)中、nは0〜8の整数、X1、X2、X3、X4
は、それぞれハロゲン原子または炭素数1〜8のアルコ
キシ基を表わす。ただし、X1、X2、X3、X4は互いに
同一あるいは異なっていてもよい。)
防曇、防汚による透明性の保持などの特性に優れた屋外
使用に適した積層フィルムを提供する。 【解決手段】 二軸配向ポリエステルフィルムを基材と
し、該基材の少なくとも片面に、平均粒径0.001〜
0.5μmのチタン酸化物および下記式(1)で表わさ
れる加水分解性ケイ素化合物の加水分解物から構成され
る組成物からなる光触媒機能層を設けることを特徴とす
る積層フィルムであって、二軸配向ポリエステルフィル
ムが耐候性を有する二軸配向ポリエステルフィルムであ
るか、あるいは基材と光触媒機能層との間に耐候性樹脂
層を設けることを特徴とする屋外使用に適した積層フィ
ルム。 (式(1)中、nは0〜8の整数、X1、X2、X3、X4
は、それぞれハロゲン原子または炭素数1〜8のアルコ
キシ基を表わす。ただし、X1、X2、X3、X4は互いに
同一あるいは異なっていてもよい。)
Description
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、光酸化触媒として
使用されるチタン酸化物含有層を設けた屋外使用に適し
た積層フィルムに関し、さらに詳しくは耐候性に優れ、
農業用フィルム、窓用保護フィルム等の長期間屋外で使
用される用途に有用な屋外使用に適した積層フィルムに
関する。
使用されるチタン酸化物含有層を設けた屋外使用に適し
た積層フィルムに関し、さらに詳しくは耐候性に優れ、
農業用フィルム、窓用保護フィルム等の長期間屋外で使
用される用途に有用な屋外使用に適した積層フィルムに
関する。
【0002】
【従来の技術】チタン酸化物は、それ自体が光半導体で
あり、そのバンドギャップ以上のエネルギーを持つ光、
例えば紫外線を照射されると伝導帯に電子が励起し、価
電子帯には正孔(ホール)が生じる。この励起電子およ
び正孔によって生じる電子移動に基づく酸化還元作用に
より近傍の物質を分解するという光触媒活性が知られて
いる。また特許2756474号公報に記載されている
ように、励起されたチタン酸化物表面に吸着結合した水
に由来するといわれる水酸基が多数生じることによる、
いわゆる「超親水化」という現象も知られている。そこ
でこれらの光触媒活性を産業に利用する試みが種々行わ
れている。
あり、そのバンドギャップ以上のエネルギーを持つ光、
例えば紫外線を照射されると伝導帯に電子が励起し、価
電子帯には正孔(ホール)が生じる。この励起電子およ
び正孔によって生じる電子移動に基づく酸化還元作用に
より近傍の物質を分解するという光触媒活性が知られて
いる。また特許2756474号公報に記載されている
ように、励起されたチタン酸化物表面に吸着結合した水
に由来するといわれる水酸基が多数生じることによる、
いわゆる「超親水化」という現象も知られている。そこ
でこれらの光触媒活性を産業に利用する試みが種々行わ
れている。
【0003】特許2756474号公報に記載されてい
るように、これらの光触媒活性により得られる効果とし
て、超親水化による基材表面の防曇効果や、また超親水
性による油性汚れの付着防止、水性汚れの易洗浄、さら
には洗浄後残存した汚れの光触媒分解という、いわゆる
「セルフクリーニング効果」などがあり、これらの効果
の産業への利用として、農業用ハウス、テント、窓の表
面保護などといった、防曇、防汚による透明性の保持を
要求される用途を挙げることができる。
るように、これらの光触媒活性により得られる効果とし
て、超親水化による基材表面の防曇効果や、また超親水
性による油性汚れの付着防止、水性汚れの易洗浄、さら
には洗浄後残存した汚れの光触媒分解という、いわゆる
「セルフクリーニング効果」などがあり、これらの効果
の産業への利用として、農業用ハウス、テント、窓の表
面保護などといった、防曇、防汚による透明性の保持を
要求される用途を挙げることができる。
【0004】一方、二軸延伸ポリエステルフィルムは、
機械的特性、耐熱性、耐薬品性などに優れ、磁気テー
プ、写真フィルム、電気絶縁材料、メタライズフィル
ム、包装用フィルムなどとして使用されている他に、農
業用ハウス、テント、窓の表面保護フィルムなどといっ
た、屋外で長期間使用される用途にも広く使われてい
る。そこで、二軸延伸ポリエステルフィルムに上記の光
触媒活性を付与させることにより、透明性などの諸特性
のさらに優れた産業用素材が得られることが期待でき
る。
機械的特性、耐熱性、耐薬品性などに優れ、磁気テー
プ、写真フィルム、電気絶縁材料、メタライズフィル
ム、包装用フィルムなどとして使用されている他に、農
業用ハウス、テント、窓の表面保護フィルムなどといっ
た、屋外で長期間使用される用途にも広く使われてい
る。そこで、二軸延伸ポリエステルフィルムに上記の光
触媒活性を付与させることにより、透明性などの諸特性
のさらに優れた産業用素材が得られることが期待でき
る。
【0005】しかし、ポリエステルフィルムは紫外線を
吸収する性質、特に320nm以下の紫外線を強く吸収
する性質があり、フィルムを屋外で長期間展張するよう
な用途に使用すると、紫外線劣化によりフィルムの機械
的特性や光学的特性が経時的に低下する欠点がある。
吸収する性質、特に320nm以下の紫外線を強く吸収
する性質があり、フィルムを屋外で長期間展張するよう
な用途に使用すると、紫外線劣化によりフィルムの機械
的特性や光学的特性が経時的に低下する欠点がある。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】本発明の目的は、かか
る問題を解消し、耐候性に優れ、かつ光触媒作用を奏す
るため防曇、防汚による透明性の保持などの特性に優れ
た屋外使用に適した積層フィルムを提供することにあ
る。
る問題を解消し、耐候性に優れ、かつ光触媒作用を奏す
るため防曇、防汚による透明性の保持などの特性に優れ
た屋外使用に適した積層フィルムを提供することにあ
る。
【0007】
【課題を解決するための手段】本発明は、以下の2つの
構成からなる。 1.耐候性を有する二軸配向ポリエステルフィルムを基
材とし、該基材の少なくとも片面に、平均粒径0.00
1〜0.5μmのチタン酸化物および下記式(1)で表
わされる加水分解性ケイ素化合物の加水分解物から構成
される組成物からなる光触媒機能層を設けることを特徴
とする積層フィルム 2.二軸配向ポリエステルフィルム基材層(A層)、耐
候性樹脂層(B層)、平均粒径0.001〜0.5μm
のチタン酸化物および下記式(1)で表わされる加水分
解性ケイ素化合物の加水分解物から構成される組成物か
らなる光触媒機能層(C層)を少なくともその層構造構
成成分とし、かつA層、B層、C層の順に積層されるこ
とを特徴とする屋外使用に適した積層フィルム。
構成からなる。 1.耐候性を有する二軸配向ポリエステルフィルムを基
材とし、該基材の少なくとも片面に、平均粒径0.00
1〜0.5μmのチタン酸化物および下記式(1)で表
わされる加水分解性ケイ素化合物の加水分解物から構成
される組成物からなる光触媒機能層を設けることを特徴
とする積層フィルム 2.二軸配向ポリエステルフィルム基材層(A層)、耐
候性樹脂層(B層)、平均粒径0.001〜0.5μm
のチタン酸化物および下記式(1)で表わされる加水分
解性ケイ素化合物の加水分解物から構成される組成物か
らなる光触媒機能層(C層)を少なくともその層構造構
成成分とし、かつA層、B層、C層の順に積層されるこ
とを特徴とする屋外使用に適した積層フィルム。
【0008】
【化4】
【0009】(式(1)中、nは0〜8の整数、X1、
X2、X3、X4は、それぞれハロゲン原子または炭素数
1〜8のアルコキシ基を表わす。ただし、X1、X2、X
3、X4は互いに同一あるいは異なっていてもよい。) 以下、本発明を詳細に説明する。
X2、X3、X4は、それぞれハロゲン原子または炭素数
1〜8のアルコキシ基を表わす。ただし、X1、X2、X
3、X4は互いに同一あるいは異なっていてもよい。) 以下、本発明を詳細に説明する。
【0010】[ポリエステルフィルム]本発明における
二軸配向ポリエステルフィルムを構成するポリエステル
は、芳香族二塩基酸又はそのエステル形成性誘導体とジ
オール又はそのエステル形成性誘導体とから製造される
結晶性の線状飽和ポリエステルであり、具体的には、ポ
リエチレンテレフタレート、ポリプロピレンテレフタレ
ート、ポリブチレンテレフタレート、ポリエチレン−
2,6−ナフタレート、ポリ(1,4−シクロヘキシレ
ンジメチレンテレフタレート)などが好ましく例示さ
れ、ポリエチレンテレフタレート、ポリエチレン−2,
6−ナフタレートが特に好ましく例示される。
二軸配向ポリエステルフィルムを構成するポリエステル
は、芳香族二塩基酸又はそのエステル形成性誘導体とジ
オール又はそのエステル形成性誘導体とから製造される
結晶性の線状飽和ポリエステルであり、具体的には、ポ
リエチレンテレフタレート、ポリプロピレンテレフタレ
ート、ポリブチレンテレフタレート、ポリエチレン−
2,6−ナフタレート、ポリ(1,4−シクロヘキシレ
ンジメチレンテレフタレート)などが好ましく例示さ
れ、ポリエチレンテレフタレート、ポリエチレン−2,
6−ナフタレートが特に好ましく例示される。
【0011】また、これらの一部が他成分に置換された
共重合体や、ポリアルキレングリコール或は他の樹脂と
の混合体であっても良い。
共重合体や、ポリアルキレングリコール或は他の樹脂と
の混合体であっても良い。
【0012】さらに、上記ポリエステルには種々の添加
剤を配合することもできる。例えば、帯電防止剤として
ドデシルベンゼンスルホン酸ナトリウムなどを含有させ
ることができる。
剤を配合することもできる。例えば、帯電防止剤として
ドデシルベンゼンスルホン酸ナトリウムなどを含有させ
ることができる。
【0013】本発明における二軸配向ポリエステルフィ
ルムは、透明性が要求される用途には透明性の良好なポ
リエステルフィルムを用いることが好ましく、透明二軸
配向ポリエステルフィルムが特に好ましい。また、遮光
性が要求される用途には顔料を配合したポリエステルフ
ィルムを用いることが好ましく、TiO2やSiO2の如
き顔料を配合した白色二軸配向ポリエステルフィルムが
特に好ましい。
ルムは、透明性が要求される用途には透明性の良好なポ
リエステルフィルムを用いることが好ましく、透明二軸
配向ポリエステルフィルムが特に好ましい。また、遮光
性が要求される用途には顔料を配合したポリエステルフ
ィルムを用いることが好ましく、TiO2やSiO2の如
き顔料を配合した白色二軸配向ポリエステルフィルムが
特に好ましい。
【0014】本発明における二軸配向ポリエステルフィ
ルムは、従来から知られている方法で製造できる。例え
ば上記ポリエステルを乾燥後溶融し、ダイ(例えばTダ
イ、Iダイ等)から冷却ドラム上に押出し冷却して未延
伸フィルムとし、該未延伸フィルムを二軸方向に延伸
し、更に熱固定することによって製造することができ
る。フイルムの厚みは、特に制限がないが、5〜250
μmが好ましい。ポリエステルフィルムとしては滑剤を
含まないフィルムが表面平坦性の点で好ましいが、表面
粗さ制御のため滑剤、例えば炭酸カルシウム、カオリ
ン、シリカ等の如き無機微粒子、触媒残渣の析出微粒子
および/またはシリコーン、ポリスチレン架橋体の如き
有機微粒子等を含有させたフィルムであっても良い。ま
た本発明のポリエステルフィルム中に添加剤、例えば安
定剤、染料、および難燃剤などを所望により含有させる
ことができる。
ルムは、従来から知られている方法で製造できる。例え
ば上記ポリエステルを乾燥後溶融し、ダイ(例えばTダ
イ、Iダイ等)から冷却ドラム上に押出し冷却して未延
伸フィルムとし、該未延伸フィルムを二軸方向に延伸
し、更に熱固定することによって製造することができ
る。フイルムの厚みは、特に制限がないが、5〜250
μmが好ましい。ポリエステルフィルムとしては滑剤を
含まないフィルムが表面平坦性の点で好ましいが、表面
粗さ制御のため滑剤、例えば炭酸カルシウム、カオリ
ン、シリカ等の如き無機微粒子、触媒残渣の析出微粒子
および/またはシリコーン、ポリスチレン架橋体の如き
有機微粒子等を含有させたフィルムであっても良い。ま
た本発明のポリエステルフィルム中に添加剤、例えば安
定剤、染料、および難燃剤などを所望により含有させる
ことができる。
【0015】本発明における二軸配向ポリエステルフィ
ルムは、本発明の積層フィルムの基材層として機能す
る。
ルムは、本発明の積層フィルムの基材層として機能す
る。
【0016】本発明における二軸配向ポリエステルフィ
ルムは、本発明の第1の構成においては耐候性を有する
ことが必須要件であり、第2の構成においては好ましい
要件である。そして、いずれの構成においても、二軸配
向ポリエステルフィルムに耐候性を付与する方法は、公
知の方法を用いることができ、例えば、紫外線吸収性化
合物を含有させる方法が挙げられる。なお、紫外線吸収
性化合物については後述する。
ルムは、本発明の第1の構成においては耐候性を有する
ことが必須要件であり、第2の構成においては好ましい
要件である。そして、いずれの構成においても、二軸配
向ポリエステルフィルムに耐候性を付与する方法は、公
知の方法を用いることができ、例えば、紫外線吸収性化
合物を含有させる方法が挙げられる。なお、紫外線吸収
性化合物については後述する。
【0017】[耐候性樹脂層(B層)]本発明の第2の
構成の積層フィルムは、二軸配向ポリエステルフィルム
基材層(A層)と光触媒機能層(C層)との間に、耐候
性樹脂層(B層)を設けた構成である。
構成の積層フィルムは、二軸配向ポリエステルフィルム
基材層(A層)と光触媒機能層(C層)との間に、耐候
性樹脂層(B層)を設けた構成である。
【0018】耐候性樹脂層(B層)を構成する樹脂とし
ては、耐候性に優れる熱可塑性樹脂や熱硬化性樹脂を用
いることができ、従来から耐候性塗膜として使用されて
いるものも用いることができる。かかる耐候性に優れる
熱可塑性樹脂や熱硬化性樹脂としては、アクリル樹脂、
ポリビニルアルコール樹脂、エポキシ樹脂、不飽和ポリ
エステル樹脂、ウレタン樹脂、メラミン樹脂、シリコー
ン樹脂およびアクリルシリコーン樹脂から選ばれる少な
くとも一種の樹脂であることが好ましく、これらの中、
単独で良好な耐候性を有するアクリル樹脂をその構成成
分の少なくとも一種としてなることが特に好ましい。
ては、耐候性に優れる熱可塑性樹脂や熱硬化性樹脂を用
いることができ、従来から耐候性塗膜として使用されて
いるものも用いることができる。かかる耐候性に優れる
熱可塑性樹脂や熱硬化性樹脂としては、アクリル樹脂、
ポリビニルアルコール樹脂、エポキシ樹脂、不飽和ポリ
エステル樹脂、ウレタン樹脂、メラミン樹脂、シリコー
ン樹脂およびアクリルシリコーン樹脂から選ばれる少な
くとも一種の樹脂であることが好ましく、これらの中、
単独で良好な耐候性を有するアクリル樹脂をその構成成
分の少なくとも一種としてなることが特に好ましい。
【0019】かかる耐候性樹脂層(B層)は、紫外線吸
収性化合物を含有してなるものであることがさらに好ま
しい。なお、紫外線吸収性化合物については後述する。
収性化合物を含有してなるものであることがさらに好ま
しい。なお、紫外線吸収性化合物については後述する。
【0020】本発明における耐候性樹脂層(B層)の形
成方法は特に限定されないが、一例として耐候性樹脂の
溶液あるいは水分散液などを、必要に応じ後述のプライ
マー層を塗設した二軸延伸ポリエステル基材層(A層)
の表面に塗布し、乾燥する方法を挙げることができる。
この溶液あるいは水分散液などの塗布には、公知の各種
方法を適用することができ、例えばドクターブレードコ
ート法、グラビアロールコート法、エアナイフコート
法、リバースロールコート法、ディップコート法、カー
テンロールコート法、スプレーコート法、ロッドコート
法などの塗布方法を用いることができる。
成方法は特に限定されないが、一例として耐候性樹脂の
溶液あるいは水分散液などを、必要に応じ後述のプライ
マー層を塗設した二軸延伸ポリエステル基材層(A層)
の表面に塗布し、乾燥する方法を挙げることができる。
この溶液あるいは水分散液などの塗布には、公知の各種
方法を適用することができ、例えばドクターブレードコ
ート法、グラビアロールコート法、エアナイフコート
法、リバースロールコート法、ディップコート法、カー
テンロールコート法、スプレーコート法、ロッドコート
法などの塗布方法を用いることができる。
【0021】耐候性樹脂の溶液あるいは水分散液などの
塗布量は、0.5〜15g/m2(固形分)、特に1.
0〜10g/m2(固形分)の範囲が好ましく、かかる
塗布量により耐候性樹脂層の厚みを0.5〜15μm、
特に1.0〜10μmとすることができる。塗布量が上
記範囲より少ないと耐候性が不十分となることがあり、
上記範囲より多いと耐候性樹脂層が剥離するなどの欠点
が生じる恐れがある。
塗布量は、0.5〜15g/m2(固形分)、特に1.
0〜10g/m2(固形分)の範囲が好ましく、かかる
塗布量により耐候性樹脂層の厚みを0.5〜15μm、
特に1.0〜10μmとすることができる。塗布量が上
記範囲より少ないと耐候性が不十分となることがあり、
上記範囲より多いと耐候性樹脂層が剥離するなどの欠点
が生じる恐れがある。
【0022】[紫外線吸収性化合物]本発明における紫
外線吸収剤としては、従来公知のもの、例えばサリチル
酸系化合物、ベンゾフェノン系化合物、ベンゾトリアゾ
ール系化合物などを例示することができる。これらの
中、2,4−ジヒドロキシベンゾフェノン、2,2’−
ジヒドロキシ−4−メトキシベンゾフェノン、2−
(2’−ヒドロキシ−5’−t−ブチルフェニル)ベン
ゾトリアゾール、あるいは式(2)または式(3)で表
わされるベンゾフェノン誘導体が特に好ましい。
外線吸収剤としては、従来公知のもの、例えばサリチル
酸系化合物、ベンゾフェノン系化合物、ベンゾトリアゾ
ール系化合物などを例示することができる。これらの
中、2,4−ジヒドロキシベンゾフェノン、2,2’−
ジヒドロキシ−4−メトキシベンゾフェノン、2−
(2’−ヒドロキシ−5’−t−ブチルフェニル)ベン
ゾトリアゾール、あるいは式(2)または式(3)で表
わされるベンゾフェノン誘導体が特に好ましい。
【0023】
【化5】
【0024】(式(2)中、R1、R2は、それぞれ水素
原子、炭素数1〜18のアルキル基、アルコキシ基、ま
たは水酸基を表わす。ただし、R1、R2は互いに同一あ
るいは異なっていてもよい。R3〜R10は、それぞれ水
素原子または炭化水素基を表わす。ただし、R3〜R10
は互いに同一あるいは異なっていてもよい。)
原子、炭素数1〜18のアルキル基、アルコキシ基、ま
たは水酸基を表わす。ただし、R1、R2は互いに同一あ
るいは異なっていてもよい。R3〜R10は、それぞれ水
素原子または炭化水素基を表わす。ただし、R3〜R10
は互いに同一あるいは異なっていてもよい。)
【0025】
【化6】
【0026】(式(3)中、R1、R2は、それぞれ水素
原子、炭素数1〜18のアルキル基、アルコキシ基、ま
たは水酸基を表わす。ただし、R1、R2は互いに同一あ
るいは異なっていてもよい。)
原子、炭素数1〜18のアルキル基、アルコキシ基、ま
たは水酸基を表わす。ただし、R1、R2は互いに同一あ
るいは異なっていてもよい。)
【0027】上記紫外線吸収性化合物のポリエステル中
への添加方法は特に限定されないが、ポリエステル重合
工程、フィルム製膜前の溶融工程での樹脂中への練込
み、二軸延伸フィルムへの含浸などを挙げることがで
き、特にポリエステル重合度低下を防止する意味でもフ
ィルム製膜前の溶融工程での樹脂中への練込みが好まし
い。その際の紫外線吸収性化合物の練込みは、該化合物
粉体の直接添加法、マスターバッチ法などにより行うこ
とができる。また、紫外線吸収性化合物の耐候性樹脂中
への添加方法も特に限定されないが、耐候性樹脂の溶液
あるいは水分散液などに溶解あるいは均一に分散させる
ことにより行うことができる。
への添加方法は特に限定されないが、ポリエステル重合
工程、フィルム製膜前の溶融工程での樹脂中への練込
み、二軸延伸フィルムへの含浸などを挙げることがで
き、特にポリエステル重合度低下を防止する意味でもフ
ィルム製膜前の溶融工程での樹脂中への練込みが好まし
い。その際の紫外線吸収性化合物の練込みは、該化合物
粉体の直接添加法、マスターバッチ法などにより行うこ
とができる。また、紫外線吸収性化合物の耐候性樹脂中
への添加方法も特に限定されないが、耐候性樹脂の溶液
あるいは水分散液などに溶解あるいは均一に分散させる
ことにより行うことができる。
【0028】上記紫外線吸収性化合物のポリエステル中
の含有量は、0.1〜5重量%、さらに0.2〜3重量
%であることが、紫外線吸収性化合物の不足によるポリ
エステルフィルムの耐候性低下、紫外線吸収性化合物過
剰によるポリエステル重合度低下に起因する機械的特性
の劣化を防止するため好ましい。また、紫外線吸収性化
合物の耐候性樹脂中の含有量は、過少の場合の耐候性不
足や過剰の場合のブリードアウトを防止するため、耐候
性樹脂層を構成する樹脂の総量に対して10〜25重量
%であることが好ましい。
の含有量は、0.1〜5重量%、さらに0.2〜3重量
%であることが、紫外線吸収性化合物の不足によるポリ
エステルフィルムの耐候性低下、紫外線吸収性化合物過
剰によるポリエステル重合度低下に起因する機械的特性
の劣化を防止するため好ましい。また、紫外線吸収性化
合物の耐候性樹脂中の含有量は、過少の場合の耐候性不
足や過剰の場合のブリードアウトを防止するため、耐候
性樹脂層を構成する樹脂の総量に対して10〜25重量
%であることが好ましい。
【0029】なお、紫外線吸収性化合物は、本発明の目
的を妨げない範囲でポリエステル層や耐候性樹脂層以外
の層に含有させることもできる。
的を妨げない範囲でポリエステル層や耐候性樹脂層以外
の層に含有させることもできる。
【0030】[プライマー層(P1層、P2層(P
AB層、PBC層))]本発明の第1の構成の積層フィルム
および第2の構成の積層フィルムは、ポリウレタン樹
脂、ポリエステル樹脂、アクリル樹脂、ならびにアクリ
ル系樹脂およびビニル系樹脂変性ポリエステル樹脂の中
から選ばれた少なくとも1種類の樹脂、もしくはシラン
カップリング剤の水溶液または水分散体を主成分とする
組成物からなる層であることが光触媒機能層と光触媒機
能層と隣接する層との接着性を向上させるために好まし
い。
AB層、PBC層))]本発明の第1の構成の積層フィルム
および第2の構成の積層フィルムは、ポリウレタン樹
脂、ポリエステル樹脂、アクリル樹脂、ならびにアクリ
ル系樹脂およびビニル系樹脂変性ポリエステル樹脂の中
から選ばれた少なくとも1種類の樹脂、もしくはシラン
カップリング剤の水溶液または水分散体を主成分とする
組成物からなる層であることが光触媒機能層と光触媒機
能層と隣接する層との接着性を向上させるために好まし
い。
【0031】このプライマー層を存在させず、後述の光
触媒機能層を直接設けた場合、得られた被膜と隣接する
層との接着性が低く、その後の加工、さらには製品とし
て使用される際、被膜が脱落し光触媒機能が損なわれる
可能性が高い。
触媒機能層を直接設けた場合、得られた被膜と隣接する
層との接着性が低く、その後の加工、さらには製品とし
て使用される際、被膜が脱落し光触媒機能が損なわれる
可能性が高い。
【0032】ただし、プライマー層を設ける部位は以下
のとおりである。 (1) 第1の構成の積層フィルムにおいては、基材と光触
媒機能層との間、あるいは後述の式(1)で表わされる
加水分解性ケイ素化合物の加水分解物からなる層を設け
た場合は、この層と基材との間。この場合の層構成を図
1および図2に示す。 (2) 第2の構成の積層フィルムにおいては、A層とB層
の間またはB層とC層の間、あるいは式(1)で表わさ
れる加水分解性ケイ素化合物の加水分解物からなる層を
B層とC層に設けた場合は、この層とB層の間。この場
合の層構成を図3および図4に示す。
のとおりである。 (1) 第1の構成の積層フィルムにおいては、基材と光触
媒機能層との間、あるいは後述の式(1)で表わされる
加水分解性ケイ素化合物の加水分解物からなる層を設け
た場合は、この層と基材との間。この場合の層構成を図
1および図2に示す。 (2) 第2の構成の積層フィルムにおいては、A層とB層
の間またはB層とC層の間、あるいは式(1)で表わさ
れる加水分解性ケイ素化合物の加水分解物からなる層を
B層とC層に設けた場合は、この層とB層の間。この場
合の層構成を図3および図4に示す。
【0033】本発明の第1の構成の積層フィルムおよび
第2の構成の積層フィルムにおいて、基材層、A層の上
にプライマー層を設ける場合、上記組成物を配向結晶化
の完了前のポリエステルフィルムの光触媒機能層を設け
る面に塗布した後、乾燥、延伸、熱固定を施すことによ
りプライマー層を設けたものであることがさらに好まし
い。
第2の構成の積層フィルムにおいて、基材層、A層の上
にプライマー層を設ける場合、上記組成物を配向結晶化
の完了前のポリエステルフィルムの光触媒機能層を設け
る面に塗布した後、乾燥、延伸、熱固定を施すことによ
りプライマー層を設けたものであることがさらに好まし
い。
【0034】プライマー層の塗布は、クリーンな雰囲気
のポリエステルフィルム製造工程で行われる。特に、こ
の工程中で結晶配向が完了する前のポリエステルフィル
ムの片面又は両面に水性塗布液として塗布することが好
ましい。該フィルムの製造工程と切離して塗布する工程
で行った場合は、工程を特別にクリーンな雰囲気のもの
としない限り、芥、塵埃などを巻込み易く、製品の性能
を損なうおそれがあるため好ましくない。
のポリエステルフィルム製造工程で行われる。特に、こ
の工程中で結晶配向が完了する前のポリエステルフィル
ムの片面又は両面に水性塗布液として塗布することが好
ましい。該フィルムの製造工程と切離して塗布する工程
で行った場合は、工程を特別にクリーンな雰囲気のもの
としない限り、芥、塵埃などを巻込み易く、製品の性能
を損なうおそれがあるため好ましくない。
【0035】ここで、結晶配向が完了する前のポリエス
テルフィルムとは、ポリエステルを熱溶融してそのまま
急冷固化させてフィルム状となした未延伸フィルム、未
延伸フィルムを縦方向(長手方向)または横方向(幅方
向)の何れか一方に配向せしめた一軸延伸フィルム、さ
らには縦方向及び横方向の二方向に低倍率延伸配向せし
めたもの(最終的に縦方向または横方向に再延伸せしめ
て配向結晶化を完了せしめる前の二軸延伸フィルム)等
を含むものである。
テルフィルムとは、ポリエステルを熱溶融してそのまま
急冷固化させてフィルム状となした未延伸フィルム、未
延伸フィルムを縦方向(長手方向)または横方向(幅方
向)の何れか一方に配向せしめた一軸延伸フィルム、さ
らには縦方向及び横方向の二方向に低倍率延伸配向せし
めたもの(最終的に縦方向または横方向に再延伸せしめ
て配向結晶化を完了せしめる前の二軸延伸フィルム)等
を含むものである。
【0036】上記塗布液の固形分濃度は、特に限定され
ないが、通常30重量%以下であり、10重量%以下が
更に好ましい。塗布量は走行しているフィルム1m2当
り0.5〜20g、さらに1〜10gが好ましい。
ないが、通常30重量%以下であり、10重量%以下が
更に好ましい。塗布量は走行しているフィルム1m2当
り0.5〜20g、さらに1〜10gが好ましい。
【0037】塗布方法としては、公知の任意の塗工法が
適用できる。例えば、キスコート法、バースコート法、
ダイコート法、リバースコート法、オフセットグラビア
コート法、マイヤバーコート法、グラビアコート法、ロ
ールブラッシュ法、スプレーコート法、エアーナイフコ
ート法、含浸法及びカーテンコート法などを単独又は組
み合わせて適用するとよい。
適用できる。例えば、キスコート法、バースコート法、
ダイコート法、リバースコート法、オフセットグラビア
コート法、マイヤバーコート法、グラビアコート法、ロ
ールブラッシュ法、スプレーコート法、エアーナイフコ
ート法、含浸法及びカーテンコート法などを単独又は組
み合わせて適用するとよい。
【0038】また、塗布液の結晶配向完了する前のポリ
エステルフィルムへの濡れ性を向上させる目的で、コロ
ナ放電処理などの公知の方法を用いて該ポリエステルフ
ィルム表面を活性化させてもよい。
エステルフィルムへの濡れ性を向上させる目的で、コロ
ナ放電処理などの公知の方法を用いて該ポリエステルフ
ィルム表面を活性化させてもよい。
【0039】塗液を塗布した、結晶配向完了する前のポ
リエステルフィルムは、乾燥され、延伸、熱固定等の工
程に導かれる。例えば水性液を塗布した縦一軸延伸ポリ
エステルフィルムは、ステンターに導かれて横延伸及び
熱固定される。この間、塗布液は乾燥され、必要に応じ
て熱架橋される。
リエステルフィルムは、乾燥され、延伸、熱固定等の工
程に導かれる。例えば水性液を塗布した縦一軸延伸ポリ
エステルフィルムは、ステンターに導かれて横延伸及び
熱固定される。この間、塗布液は乾燥され、必要に応じ
て熱架橋される。
【0040】ポリエステルフィルムの配向結晶化条件、
例えば延伸、熱固定等の条件は、従来から当業界に蓄積
された条件で行うことができる。
例えば延伸、熱固定等の条件は、従来から当業界に蓄積
された条件で行うことができる。
【0041】プライマー層を構成するポリウレタン樹脂
としては、それを構成する成分として以下のような多価
ヒドロキシ化合物、多価イソシアネート化合物、鎖長延
長剤、架橋剤などを例示できる。
としては、それを構成する成分として以下のような多価
ヒドロキシ化合物、多価イソシアネート化合物、鎖長延
長剤、架橋剤などを例示できる。
【0042】多価ヒドロキシ化合物としては、ポリオキ
シエチレングリコール、ポリオキシプロピレングリコー
ル、ポリオキシテトラメチレングリコールのようなポリ
エーテル類、ポリエチレンアジペート、ポリエチレン−
ブチレンアジペート、ポリカプロラクトンのようなポリ
エステル類、ポリカーボネート類、アクリル系ポリオー
ル、ひまし油などを用いることができる。
シエチレングリコール、ポリオキシプロピレングリコー
ル、ポリオキシテトラメチレングリコールのようなポリ
エーテル類、ポリエチレンアジペート、ポリエチレン−
ブチレンアジペート、ポリカプロラクトンのようなポリ
エステル類、ポリカーボネート類、アクリル系ポリオー
ル、ひまし油などを用いることができる。
【0043】多価イソシアネート化合物としては、トリ
レンジイソシアネート、フェニレンジイソシアネート、
4,4’−ジフェニルメタンジイソシアネート、ヘキサ
メチレンジイソシアネート、キシリレンジイソシアネー
ト、4,4’−ジシクロヘキシルメタンジイソシアネー
ト、イソホロンジイソシアネートなどを用いることがで
きる。
レンジイソシアネート、フェニレンジイソシアネート、
4,4’−ジフェニルメタンジイソシアネート、ヘキサ
メチレンジイソシアネート、キシリレンジイソシアネー
ト、4,4’−ジシクロヘキシルメタンジイソシアネー
ト、イソホロンジイソシアネートなどを用いることがで
きる。
【0044】鎖長延長剤あるいは架橋剤の例としては、
エチレングリコール、プロピレングリコール、ジエチレ
ングリコール、トリメチロールプロパン、ヒドラジン、
エチレンジアミン、ジエチレントリアミン、エチレンジ
アミン−ナトリウムアクリレート付加物、4,4’−ジ
アミノジフェニルメタン、4,4’−ジアミノジシクロ
ヘキシルメタン、水などを用いることができる。
エチレングリコール、プロピレングリコール、ジエチレ
ングリコール、トリメチロールプロパン、ヒドラジン、
エチレンジアミン、ジエチレントリアミン、エチレンジ
アミン−ナトリウムアクリレート付加物、4,4’−ジ
アミノジフェニルメタン、4,4’−ジアミノジシクロ
ヘキシルメタン、水などを用いることができる。
【0045】これらの化合物の中から、それぞれ適宜1
つ以上選択して、常法の重縮合−架橋反応によりポリウ
レタン系樹脂を合成する。
つ以上選択して、常法の重縮合−架橋反応によりポリウ
レタン系樹脂を合成する。
【0046】プライマー層を構成するポリエステル樹脂
としては、それを構成する成分として以下のような多価
カルボン酸および多価ヒドロキシ化合物を例示できる。
としては、それを構成する成分として以下のような多価
カルボン酸および多価ヒドロキシ化合物を例示できる。
【0047】多価カルボン酸としては、テレフタル酸、
イソフタル酸、オルソフタル酸、4,4’−ジフェニル
ジカルボン酸、2,5−ナフタレンジカルボン酸、2,
6−ナフタレンジカルボン酸、1,4−シクロヘキサン
ジカルボン酸、2−カリウムスルホテレフタル酸、5−
ナトリウムスルホイソフタル酸、アジピン酸、アゼライ
ン酸、セバシン酸、ドデカンジカルボン酸、グルタル
酸、コハク酸、トリメリット酸、トリメシン酸、無水ト
リメリット酸、無水フタル酸、p−ヒドロキシ安息香
酸、トリメリット酸モノカリウム塩、およびそれらのエ
ステル形成性誘導体などを用いることができる。
イソフタル酸、オルソフタル酸、4,4’−ジフェニル
ジカルボン酸、2,5−ナフタレンジカルボン酸、2,
6−ナフタレンジカルボン酸、1,4−シクロヘキサン
ジカルボン酸、2−カリウムスルホテレフタル酸、5−
ナトリウムスルホイソフタル酸、アジピン酸、アゼライ
ン酸、セバシン酸、ドデカンジカルボン酸、グルタル
酸、コハク酸、トリメリット酸、トリメシン酸、無水ト
リメリット酸、無水フタル酸、p−ヒドロキシ安息香
酸、トリメリット酸モノカリウム塩、およびそれらのエ
ステル形成性誘導体などを用いることができる。
【0048】多価ヒドロキシ化合物としては、エチレン
グリコール、1,2−プロピレングリコール、1,3−
プロピレングリコール、1,4−ブタンジオール、1,
6−ヘキサンジオール、2−メチル−1,5−ペンタン
ジオール、ネオペンチルグリコール、1,4−シクロヘ
キサンジメタノール、p−キシリレングリコール、ビス
フェノールA−エチレングリコール付加物、ビスフェノ
ールA−1,2−プロピレングリコール付加物、ジエチ
レングリコール、トリエチレングリコール、ポリエチレ
ングリコール、ポリプロピレングリコール、ポリテトラ
メチレングリコール、ポリテトラメチレンオキシドグリ
コール、ジメチロールプロピオン酸、グリセリン、トリ
メチロールプロパン、ジメチロールエチルスルホン酸ナ
トリウム、ジメチロールプロピオン酸カリウムなどを用
いることができる。
グリコール、1,2−プロピレングリコール、1,3−
プロピレングリコール、1,4−ブタンジオール、1,
6−ヘキサンジオール、2−メチル−1,5−ペンタン
ジオール、ネオペンチルグリコール、1,4−シクロヘ
キサンジメタノール、p−キシリレングリコール、ビス
フェノールA−エチレングリコール付加物、ビスフェノ
ールA−1,2−プロピレングリコール付加物、ジエチ
レングリコール、トリエチレングリコール、ポリエチレ
ングリコール、ポリプロピレングリコール、ポリテトラ
メチレングリコール、ポリテトラメチレンオキシドグリ
コール、ジメチロールプロピオン酸、グリセリン、トリ
メチロールプロパン、ジメチロールエチルスルホン酸ナ
トリウム、ジメチロールプロピオン酸カリウムなどを用
いることができる。
【0049】これらの化合物の中から、それぞれ適宜1
つ以上選択して、常法の重縮合反応によりポリエステル
樹脂を合成する。
つ以上選択して、常法の重縮合反応によりポリエステル
樹脂を合成する。
【0050】プライマー層を構成するアクリル樹脂とし
ては、アルキルアクリレートあるいはアルキルメタクリ
レートを主要な成分とするものが好ましく、当該成分が
30〜90モル%であり、共重合可能でかつ官能基を有
するビニル単量体成分70〜10モル%を含有する水溶
性あるいは水分散性樹脂である。
ては、アルキルアクリレートあるいはアルキルメタクリ
レートを主要な成分とするものが好ましく、当該成分が
30〜90モル%であり、共重合可能でかつ官能基を有
するビニル単量体成分70〜10モル%を含有する水溶
性あるいは水分散性樹脂である。
【0051】アルキルアクリレート、アルキルメタクリ
レートのアルキル基の例としては、メチル基、エチル
基、n−プロピル基、イソプロピル基、n−ブチル基、
イソブチル基、t−ブチル基、2−エチルヘキシル基、
ラウリル基、ステアリル基、シクロヘキシル基などが挙
げられる。
レートのアルキル基の例としては、メチル基、エチル
基、n−プロピル基、イソプロピル基、n−ブチル基、
イソブチル基、t−ブチル基、2−エチルヘキシル基、
ラウリル基、ステアリル基、シクロヘキシル基などが挙
げられる。
【0052】アルキルアクリレートあるいはアルキルメ
タクリレートと共重合可能でかつ官能基を有するビニル
単量体は、反応性官能基、自己架橋性官能基、親水性基
などの官能基を有するものであり、例えば官能基として
カルボキシル基またはその塩、酸無水物基、スルホン酸
基またはその塩、アミド基またはアルキロール化された
アミド基、アミノ基(置換アミノ基を含む)またはアル
キロール化されたアミノ基あるいはそれらの塩、水酸
基、エポキシ基などを有するものである。これらの中で
も特に好ましいものはカルボキシル基またはその塩、酸
無水物基、あるいはエポキシ基を有するビニル単量体で
ある。官能基はアクリル樹脂中に2種類以上存在させて
もよい。
タクリレートと共重合可能でかつ官能基を有するビニル
単量体は、反応性官能基、自己架橋性官能基、親水性基
などの官能基を有するものであり、例えば官能基として
カルボキシル基またはその塩、酸無水物基、スルホン酸
基またはその塩、アミド基またはアルキロール化された
アミド基、アミノ基(置換アミノ基を含む)またはアル
キロール化されたアミノ基あるいはそれらの塩、水酸
基、エポキシ基などを有するものである。これらの中で
も特に好ましいものはカルボキシル基またはその塩、酸
無水物基、あるいはエポキシ基を有するビニル単量体で
ある。官能基はアクリル樹脂中に2種類以上存在させて
もよい。
【0053】具体的な化合物として以下に例示すると、
カルボキシル基またはその塩、酸無水物基を有する化合
物としては、アクリル酸、メタクリル酸、イタコン酸、
マレイン酸、これらのカルボン酸のナトリウムなどとの
金属塩、アンモニウム塩あるいは無水マレイン酸などが
挙げられる。
カルボキシル基またはその塩、酸無水物基を有する化合
物としては、アクリル酸、メタクリル酸、イタコン酸、
マレイン酸、これらのカルボン酸のナトリウムなどとの
金属塩、アンモニウム塩あるいは無水マレイン酸などが
挙げられる。
【0054】スルホン酸基またはその塩を有する化合物
としては、ビニルスルホン酸、スチレンスルホン酸、こ
れらのスルホン酸のナトリウムなどとの金属塩、アンモ
ニウム塩などが挙げられる。
としては、ビニルスルホン酸、スチレンスルホン酸、こ
れらのスルホン酸のナトリウムなどとの金属塩、アンモ
ニウム塩などが挙げられる。
【0055】アミド基あるいはアルキロール化されたア
ミド基を有する化合物としては、アクリルアミド、メタ
クリルアミド、N−メチルメタクリルアミド、メチロー
ル化アクリルアミド、メチロール化メタクリルアミド、
ウレイドビニルエーテル、β−ウレイドイソブチルビニ
ルエーテル、ウレイドエチルアクリレートなどが挙げら
れる。
ミド基を有する化合物としては、アクリルアミド、メタ
クリルアミド、N−メチルメタクリルアミド、メチロー
ル化アクリルアミド、メチロール化メタクリルアミド、
ウレイドビニルエーテル、β−ウレイドイソブチルビニ
ルエーテル、ウレイドエチルアクリレートなどが挙げら
れる。
【0056】アミノ基あるいはアルキロール化されたア
ミノ基あるいはそれらの塩を有する化合物としては、ジ
エチルアミノエチルビニルエーテル、2−アミノエチル
ビニルエーテル、3−アミノプロピルビニルエーテル、
2−アミノブチルビニルエーテル、ジメチルアミノエチ
ルメタクリレート、ジメチルアミノエチルビニルエーテ
ル、それらのアミノ基をメチロール化したもの、ハロゲ
ン化アルキル、ジメチル硫酸、サルトンなどにより4級
化したものなどが挙げられる。
ミノ基あるいはそれらの塩を有する化合物としては、ジ
エチルアミノエチルビニルエーテル、2−アミノエチル
ビニルエーテル、3−アミノプロピルビニルエーテル、
2−アミノブチルビニルエーテル、ジメチルアミノエチ
ルメタクリレート、ジメチルアミノエチルビニルエーテ
ル、それらのアミノ基をメチロール化したもの、ハロゲ
ン化アルキル、ジメチル硫酸、サルトンなどにより4級
化したものなどが挙げられる。
【0057】水酸基を有する化合物としては、β−ヒド
ロキシエチルアクリレート、β−ヒドロキシエチルメタ
クリレート、β−ヒドロキシプロピルアクリレート、β
−ヒドロキシプロピルメタクリレート、β−ヒドロキシ
エチルビニルエーテル、5−ヒドロキシペンチルビニル
エーテル、6−ヒドロキシヘキシルビニルエーテル、ポ
リエチレングリコールモノアクリレート、ポリエチレン
グリコールモノメタクリレート、ポリプロピレングリコ
ールモノアクリレート、ポリプロピレングリコールモノ
メタクリレートなどが挙げられる。
ロキシエチルアクリレート、β−ヒドロキシエチルメタ
クリレート、β−ヒドロキシプロピルアクリレート、β
−ヒドロキシプロピルメタクリレート、β−ヒドロキシ
エチルビニルエーテル、5−ヒドロキシペンチルビニル
エーテル、6−ヒドロキシヘキシルビニルエーテル、ポ
リエチレングリコールモノアクリレート、ポリエチレン
グリコールモノメタクリレート、ポリプロピレングリコ
ールモノアクリレート、ポリプロピレングリコールモノ
メタクリレートなどが挙げられる。
【0058】エポキシ基を有する化合物としては、グリ
シジルアクリレート、グリシジルメタクリレートなどが
挙げられる。その他官能基を有する化合物として、ビニ
ルイソシアネート、アリルイソシアネートなどが挙げら
れる。
シジルアクリレート、グリシジルメタクリレートなどが
挙げられる。その他官能基を有する化合物として、ビニ
ルイソシアネート、アリルイソシアネートなどが挙げら
れる。
【0059】さらに、エチレン、プロピレン、メチルペ
ンテン、ブタジエン、スチレン、α−メチルスチレンな
どのオレフィン類や、ビニルメチルエーテル、ビニルエ
チルエーテル、ビニルトリアルコキシシラン、アクリロ
ニトリル、メタクリロニトリル、塩化ビニリデン、塩化
ビニル、フッ化ビニリデン、四フッ化エチレン、酢酸ビ
ニルなどもビニル系単量体化合物として挙げられる。
ンテン、ブタジエン、スチレン、α−メチルスチレンな
どのオレフィン類や、ビニルメチルエーテル、ビニルエ
チルエーテル、ビニルトリアルコキシシラン、アクリロ
ニトリル、メタクリロニトリル、塩化ビニリデン、塩化
ビニル、フッ化ビニリデン、四フッ化エチレン、酢酸ビ
ニルなどもビニル系単量体化合物として挙げられる。
【0060】プライマー層を構成するアクリル系樹脂お
よびビニル系樹脂変性ポリエステル樹脂は水溶性または
水分散性樹脂であり、ポリエステルの水溶性または水分
散性樹脂中においてアクリル系樹脂およびビニル系樹脂
を重合することによって合成できる。このポリエステル
を構成する成分としては、前記と同じの多価カルボン酸
および多価ヒドロキシ化合物およびこれらの化合物のエ
ステル形成性誘導体を例示でき、これらの化合物の中か
ら、それぞれ適宜1つ以上選択して、常法の重縮合反応
によりポリエステル樹脂を合成する。アクリル系樹脂お
よびビニル系樹脂を構成する成分としては、前記と同じ
のアルキルアクリレートあるいはアルキルメタクリレー
トと、官能基を有するビニル系単量体化合物の1種ある
いは2種以上を適宜用いることができる。本発明のアク
リル系樹脂およびビニル系樹脂変性ポリエステル樹脂と
して、特開平1−165633号公報に記載されてい
る、いわゆるアクリルグラフトポリエステルのような分
子構造を持つものも含まれる。
よびビニル系樹脂変性ポリエステル樹脂は水溶性または
水分散性樹脂であり、ポリエステルの水溶性または水分
散性樹脂中においてアクリル系樹脂およびビニル系樹脂
を重合することによって合成できる。このポリエステル
を構成する成分としては、前記と同じの多価カルボン酸
および多価ヒドロキシ化合物およびこれらの化合物のエ
ステル形成性誘導体を例示でき、これらの化合物の中か
ら、それぞれ適宜1つ以上選択して、常法の重縮合反応
によりポリエステル樹脂を合成する。アクリル系樹脂お
よびビニル系樹脂を構成する成分としては、前記と同じ
のアルキルアクリレートあるいはアルキルメタクリレー
トと、官能基を有するビニル系単量体化合物の1種ある
いは2種以上を適宜用いることができる。本発明のアク
リル系樹脂およびビニル系樹脂変性ポリエステル樹脂と
して、特開平1−165633号公報に記載されてい
る、いわゆるアクリルグラフトポリエステルのような分
子構造を持つものも含まれる。
【0061】プライマー層を構成するシランカップリン
グ剤は、一般式YRSiX3で表わされる化合物であ
る。ここで、Yはビニル基、エポキシ基、アミノ基、メ
ルカプト基等の如き有機官能基、Rはメチレン、エチレ
ン、プロピレン等の如きアルキレン基、Xはメトキシ
基、エトキシ基等の如き加水分解基及びアルキル基であ
る。具体的な化合物としては、例えばビニルトリエトキ
シシラン、ビニルトリメトキシシラン、γ−グリシドキ
シプロピルトリメトキシシラン、γ−グリシドキシプロ
ピルメチルジエトキシシラン、N−β(アミノエチル)
−γ−アミノプロピルトリメトキシシラン、N−β(ア
ミノエチル)−γ−アミノプロピルメチルジメトキシシ
ラン、γ−メルカプトプロピルトリメトキシシラン等を
挙げることができる。好ましいシランカップリング剤と
しては、水溶性又は水分散性を有するシランカップリン
グ剤である。これらの化合物の中から、それぞれ適宜1
つ以上選択して使用するが、特に、エポキシ基含有シラ
ンカップリング剤とアミノ基含有シランカップリング剤
のように互いの官能基が反応しうる組合せのものを適量
併用することは、プライマー層の強度を向上させる意味
で好ましい使用形態の一つである。
グ剤は、一般式YRSiX3で表わされる化合物であ
る。ここで、Yはビニル基、エポキシ基、アミノ基、メ
ルカプト基等の如き有機官能基、Rはメチレン、エチレ
ン、プロピレン等の如きアルキレン基、Xはメトキシ
基、エトキシ基等の如き加水分解基及びアルキル基であ
る。具体的な化合物としては、例えばビニルトリエトキ
シシラン、ビニルトリメトキシシラン、γ−グリシドキ
シプロピルトリメトキシシラン、γ−グリシドキシプロ
ピルメチルジエトキシシラン、N−β(アミノエチル)
−γ−アミノプロピルトリメトキシシラン、N−β(ア
ミノエチル)−γ−アミノプロピルメチルジメトキシシ
ラン、γ−メルカプトプロピルトリメトキシシラン等を
挙げることができる。好ましいシランカップリング剤と
しては、水溶性又は水分散性を有するシランカップリン
グ剤である。これらの化合物の中から、それぞれ適宜1
つ以上選択して使用するが、特に、エポキシ基含有シラ
ンカップリング剤とアミノ基含有シランカップリング剤
のように互いの官能基が反応しうる組合せのものを適量
併用することは、プライマー層の強度を向上させる意味
で好ましい使用形態の一つである。
【0062】前記シランカップリング剤と共にアルカリ
性無機微粒子を併用して架橋プライマー層を構成するこ
とも好ましい使用形態の一つである。使用されるアルカ
リ性無機微粒子としては、例えば酸化鉄ゾル、アルミナ
ゾル、酸化スズゾル、酸化ジルコニウムゾル、シリカゾ
ル等を挙げることができるが、特にアルミナゾル、シリ
カゾルが好ましい。就中シランカップリング剤の初期反
応性(ダイマー化、トリマー化等)を促進する点から、
シリカゾルが好ましい。
性無機微粒子を併用して架橋プライマー層を構成するこ
とも好ましい使用形態の一つである。使用されるアルカ
リ性無機微粒子としては、例えば酸化鉄ゾル、アルミナ
ゾル、酸化スズゾル、酸化ジルコニウムゾル、シリカゾ
ル等を挙げることができるが、特にアルミナゾル、シリ
カゾルが好ましい。就中シランカップリング剤の初期反
応性(ダイマー化、トリマー化等)を促進する点から、
シリカゾルが好ましい。
【0063】アルカリ性無機微粒子は表面積の大きい小
粒径のものが良く、平均粒径が1〜150nm、さらに
は2〜100nm、特に3〜50nmであるものが好ま
しい。平均粒径が150nmより大きくなると、表面積
が小さくなりすぎ、シランカップリング剤の反応促進作
用が低下し、かつ架橋プライマー層の表面が粗れるので
好ましくない。他方、平均粒径が1nmより小さくなる
と、表面積が大きすぎ、シランカップリング剤の反応制
御が困難となることがある。
粒径のものが良く、平均粒径が1〜150nm、さらに
は2〜100nm、特に3〜50nmであるものが好ま
しい。平均粒径が150nmより大きくなると、表面積
が小さくなりすぎ、シランカップリング剤の反応促進作
用が低下し、かつ架橋プライマー層の表面が粗れるので
好ましくない。他方、平均粒径が1nmより小さくなる
と、表面積が大きすぎ、シランカップリング剤の反応制
御が困難となることがある。
【0064】アルカリ性無機微粒子の量は、シランカッ
プリング剤の量に対して、1〜50重量%、さらには2
〜20重量%であることが好ましい。この量が1重量%
未満であると、架橋反応が進まず、他方50重量%を超
えると塗布液の安定性に欠け、例えば無機微粒子の添加
後短時間で塗布液中に沈澱が発生することがある。
プリング剤の量に対して、1〜50重量%、さらには2
〜20重量%であることが好ましい。この量が1重量%
未満であると、架橋反応が進まず、他方50重量%を超
えると塗布液の安定性に欠け、例えば無機微粒子の添加
後短時間で塗布液中に沈澱が発生することがある。
【0065】シランカップリング剤及びアルカリ性無機
微粒子を含有するプライマー塗布液、特に水性塗布液
は、そのpHを4.0〜7.0、好ましくは5.0〜
6.7に調整する。このpが4.0未満になると、無機
微粒子の触媒活性が失われ、他方7.0を超えると塗液
が不安定となり、沈澱が生じることがある。
微粒子を含有するプライマー塗布液、特に水性塗布液
は、そのpHを4.0〜7.0、好ましくは5.0〜
6.7に調整する。このpが4.0未満になると、無機
微粒子の触媒活性が失われ、他方7.0を超えると塗液
が不安定となり、沈澱が生じることがある。
【0066】このpHを調整する酸としては塩酸、硝
酸、硫酸等の無機酸や蓚酸、蟻酸、クエン酸、酢酸等の
有機酸が用いられるが、特に有機酸が好ましい。
酸、硫酸等の無機酸や蓚酸、蟻酸、クエン酸、酢酸等の
有機酸が用いられるが、特に有機酸が好ましい。
【0067】かかるプライマー塗布液、特に水性液に
は、アニオン界面活性剤、カチオン型界面活性剤、ノニ
オン型界面活性等の界面活性剤を必要量添加して用いる
ことができる。
は、アニオン界面活性剤、カチオン型界面活性剤、ノニ
オン型界面活性等の界面活性剤を必要量添加して用いる
ことができる。
【0068】かかる界面活性剤としては塗布液の表面張
力を50dyne/cm以下、好ましくは40dyne
/cm以下に降下でき、ポリエステルフィルムへの濡れ
を促進するものが好ましく、例えばポリオキシエチレン
アルキルエーテル、ポリオキシエチレンアルキルフェニ
ルエーテル、ポリオキシエチレン―脂肪酸エステルソル
ビタン脂肪酸エステル、グリセリン脂肪酸エステル、脂
肪酸金属石鹸、アルキル硫酸塩、アルキルスルホン酸
塩、アルキルスルホコハク酸塩、第4級アンモニウムク
ロライド塩、アルキルアミン塩酸等を挙げることができ
る。更に本発明の効果を消失させない範囲において、例
えば帯電防止剤、紫外線吸収剤、顔料、有機または無機
フィラー、潤滑剤、ブロッキング防止剤等の他の添加剤
を混合することができる。
力を50dyne/cm以下、好ましくは40dyne
/cm以下に降下でき、ポリエステルフィルムへの濡れ
を促進するものが好ましく、例えばポリオキシエチレン
アルキルエーテル、ポリオキシエチレンアルキルフェニ
ルエーテル、ポリオキシエチレン―脂肪酸エステルソル
ビタン脂肪酸エステル、グリセリン脂肪酸エステル、脂
肪酸金属石鹸、アルキル硫酸塩、アルキルスルホン酸
塩、アルキルスルホコハク酸塩、第4級アンモニウムク
ロライド塩、アルキルアミン塩酸等を挙げることができ
る。更に本発明の効果を消失させない範囲において、例
えば帯電防止剤、紫外線吸収剤、顔料、有機または無機
フィラー、潤滑剤、ブロッキング防止剤等の他の添加剤
を混合することができる。
【0069】本発明におけるプライマー層は、光触媒機
能層あるいは式(1)で表わされる加水分解性ケイ素化
合物の加水分解物からなる層、およびそれらと隣接する
層(基材層またはB層)に対して優れた接着性を有す
る。
能層あるいは式(1)で表わされる加水分解性ケイ素化
合物の加水分解物からなる層、およびそれらと隣接する
層(基材層またはB層)に対して優れた接着性を有す
る。
【0070】[光触媒機能層]本発明における光触媒機
能層を構成するチタン酸化物とは、特定エネルギーを持
つ光の照射で有機物の酸化還元に対して触媒作用を示す
ものであり、純粋なチタン酸化物の他、含水酸化チタ
ン、水和酸化チタン、メタチタン酸、オルトチタン酸、
水酸化チタンと呼ばれているものを含む。二酸化チタン
またはこれより低次酸化状態にあるものが特に好ましく
用いられる。二酸化チタンの結晶型はアナターゼ型、ル
チル型、フルッカイト型のいずれでもよくまたこれらの
混合体でも良いが、特にアナターゼ型が好ましい。
能層を構成するチタン酸化物とは、特定エネルギーを持
つ光の照射で有機物の酸化還元に対して触媒作用を示す
ものであり、純粋なチタン酸化物の他、含水酸化チタ
ン、水和酸化チタン、メタチタン酸、オルトチタン酸、
水酸化チタンと呼ばれているものを含む。二酸化チタン
またはこれより低次酸化状態にあるものが特に好ましく
用いられる。二酸化チタンの結晶型はアナターゼ型、ル
チル型、フルッカイト型のいずれでもよくまたこれらの
混合体でも良いが、特にアナターゼ型が好ましい。
【0071】これらのチタン酸化物は微粉末状であり、
その粒径は光触媒活性の強さから見て0.001〜0.
5μmである必要がある。この微粉末は乾燥状態の粉末
として用いても良いが、後述の加水分解性ケイ素化合物
から誘導されるシリカバインダーと均一分散させるため
に予め分散体としておく事が望ましい。本発明の組成物
中においてチタン酸化物が良好に分散されているか否か
は塗膜を形成したときの光触媒機能に大きく影響してく
る。
その粒径は光触媒活性の強さから見て0.001〜0.
5μmである必要がある。この微粉末は乾燥状態の粉末
として用いても良いが、後述の加水分解性ケイ素化合物
から誘導されるシリカバインダーと均一分散させるため
に予め分散体としておく事が望ましい。本発明の組成物
中においてチタン酸化物が良好に分散されているか否か
は塗膜を形成したときの光触媒機能に大きく影響してく
る。
【0072】チタン酸化物は種々の公知の方法で製造さ
れる。例えばA.硫酸チタニル、塩化チタン、有機チタ
ン化合物などのチタン化合物を必要に応じて核形成種の
存在下に加水分解する方法、B.硫酸チタニル、塩化チ
タン、有機チタン化合物などのチタン化合物に、必要に
応じて核成形種の存在下にアルカリを添加し、中和する
方法、C.塩化チタン、有機チタン化合物などを気相酸
化する方法、D.上記A、Bの方法で得られたチタン酸
化物を焼成する方法などが挙げられる。特に、前記A、
Bの方法で得られたチタン酸化物は光触媒機能が高いた
め好ましい。光触媒機能を更に向上させるためにチタン
酸化物表面に白金、金、銀、銅、パラジウム、ロジウ
ム、ルテニウムなどの金属、酸化ルテニウム、酸化ニッ
ケル等の金属酸化物を被覆しても良い。
れる。例えばA.硫酸チタニル、塩化チタン、有機チタ
ン化合物などのチタン化合物を必要に応じて核形成種の
存在下に加水分解する方法、B.硫酸チタニル、塩化チ
タン、有機チタン化合物などのチタン化合物に、必要に
応じて核成形種の存在下にアルカリを添加し、中和する
方法、C.塩化チタン、有機チタン化合物などを気相酸
化する方法、D.上記A、Bの方法で得られたチタン酸
化物を焼成する方法などが挙げられる。特に、前記A、
Bの方法で得られたチタン酸化物は光触媒機能が高いた
め好ましい。光触媒機能を更に向上させるためにチタン
酸化物表面に白金、金、銀、銅、パラジウム、ロジウ
ム、ルテニウムなどの金属、酸化ルテニウム、酸化ニッ
ケル等の金属酸化物を被覆しても良い。
【0073】これらのチタン酸化物は水などの溶媒に高
度に分散させて使用される。超微粒子となっているチタ
ン酸化物を二次凝集させずに水などの溶媒と均一分散さ
せておくためには、酸性またはアルカリ性として保存し
ておくことが好ましい。酸性下に置くときはpH0.5
〜4、特に1〜3.5とするのが好ましい。分散媒体と
しては水の他、水とアルコールの混合物を用いても良
い。
度に分散させて使用される。超微粒子となっているチタ
ン酸化物を二次凝集させずに水などの溶媒と均一分散さ
せておくためには、酸性またはアルカリ性として保存し
ておくことが好ましい。酸性下に置くときはpH0.5
〜4、特に1〜3.5とするのが好ましい。分散媒体と
しては水の他、水とアルコールの混合物を用いても良
い。
【0074】本発明で用いられる前記式(1)で表わさ
れる加水分解性ケイ素化合物としては、アルキルシリケ
ート、ハロゲン化ケイ素及びこれらの部分加水分解物で
ある。アルキルシリケートとしてはメチル、エチル、イ
ソプロピルシリケートなどが用いられる。これらのシリ
ケートはいずれも単量体もしくは部分加水分解によって
生成するオリゴマーの形で用いられ、オリゴマーとして
は一般式SinOn-1(OR)2n+2(ただしnは2〜6,
Rは炭素数1〜4のアルキル基)で表わされるアルキル
シリケート縮合物が特に好ましい。これらのオリゴマー
は混合物でも用いられる。
れる加水分解性ケイ素化合物としては、アルキルシリケ
ート、ハロゲン化ケイ素及びこれらの部分加水分解物で
ある。アルキルシリケートとしてはメチル、エチル、イ
ソプロピルシリケートなどが用いられる。これらのシリ
ケートはいずれも単量体もしくは部分加水分解によって
生成するオリゴマーの形で用いられ、オリゴマーとして
は一般式SinOn-1(OR)2n+2(ただしnは2〜6,
Rは炭素数1〜4のアルキル基)で表わされるアルキル
シリケート縮合物が特に好ましい。これらのオリゴマー
は混合物でも用いられる。
【0075】部分加水分解するときの触媒としては酸、
アルカリのいずれもが使用できる。チタン酸化物分散体
が酸性のときは酸で加水分解したアルキルシリケートが
好ましい。加水分解液の分散溶媒は水または炭素数が1
〜4のアルコールが用いられる。酢酸エチルなどのエス
テル類は、組成物液を不安定にするので好ましくない。
本発明において用いられる加水分解性ケイ素化合物及び
その部分加水分解物は、チタン酸化物を結合させる目的
で用いられるものであるので以下においてシリカバイン
ダーと呼ぶ。
アルカリのいずれもが使用できる。チタン酸化物分散体
が酸性のときは酸で加水分解したアルキルシリケートが
好ましい。加水分解液の分散溶媒は水または炭素数が1
〜4のアルコールが用いられる。酢酸エチルなどのエス
テル類は、組成物液を不安定にするので好ましくない。
本発明において用いられる加水分解性ケイ素化合物及び
その部分加水分解物は、チタン酸化物を結合させる目的
で用いられるものであるので以下においてシリカバイン
ダーと呼ぶ。
【0076】チタン酸化物とシリカバインダーとの混合
は、適宜に出来るが、一例を示すと酸性下にある所定量
の二酸化チタン水性分散液を10〜50℃の液温に保持
し、これに秤量したアルキルシリケートもしくは部分加
水分解物を一定時間かけて滴下添加する。滴下終了後、
1〜5時間撹拌下に反応させて組成物液を調製する。ア
ルキルシリケートもしくは部分加水分解物添加の際にこ
れの加水分解触媒を同時に加えても良いし、二酸化チタ
ン分散液中に存在する酸分を利用して加水分解を進めて
も良い。分散媒体としてアルコール系の媒体を用いる場
合は、二酸化チタンの水/アルコール混合媒体分散液
と、アルコール媒体中でアルキルシリケートもしくは部
分加水分解物を50〜1500%加水分解した液とを撹
拌下に混合して本組成物を得ることもできる。
は、適宜に出来るが、一例を示すと酸性下にある所定量
の二酸化チタン水性分散液を10〜50℃の液温に保持
し、これに秤量したアルキルシリケートもしくは部分加
水分解物を一定時間かけて滴下添加する。滴下終了後、
1〜5時間撹拌下に反応させて組成物液を調製する。ア
ルキルシリケートもしくは部分加水分解物添加の際にこ
れの加水分解触媒を同時に加えても良いし、二酸化チタ
ン分散液中に存在する酸分を利用して加水分解を進めて
も良い。分散媒体としてアルコール系の媒体を用いる場
合は、二酸化チタンの水/アルコール混合媒体分散液
と、アルコール媒体中でアルキルシリケートもしくは部
分加水分解物を50〜1500%加水分解した液とを撹
拌下に混合して本組成物を得ることもできる。
【0077】本発明において加水分解率とは、アルキル
シリケート1モルに対し水2モルの割合で使用した場合
を加水分解率100%として水の使用量によって算出し
たものである。一般式SinOn-1(OR)2n+2の形の部
分加水分解物を用いた場合は、この縮合体1モルに対し
水n+1モルの割合で使用した場合を加水分解率100
%として算出する。
シリケート1モルに対し水2モルの割合で使用した場合
を加水分解率100%として水の使用量によって算出し
たものである。一般式SinOn-1(OR)2n+2の形の部
分加水分解物を用いた場合は、この縮合体1モルに対し
水n+1モルの割合で使用した場合を加水分解率100
%として算出する。
【0078】本発明の組成物中のチタンとシリカバイン
ダーとの割合は、各々二酸化チタンと二酸化ケイ素に換
算した重量比(TiO2/SiO2)で96/4〜30/
70とすることが好ましい。シリカの割合が70%を超
えるとチタン酸化物の光触媒機能が小さくなってしま
い、実用性が乏しくなる。これはチタン酸化物粒子表面
を覆うシリカの割合が大きくなり、チタン酸化物と酸化
分解されるべき物質との接触を妨害することになるから
と思われる。一方、シリカバインダーの混合割合が4%
以下であると基材及びチタン酸化物同士の接着強度が充
分でなく指触や振動で容易に脱落してしまい、塗膜とし
て工業的に使用しにくいものになる。シリカバインダー
のさらに好ましい割合は10〜50%である。
ダーとの割合は、各々二酸化チタンと二酸化ケイ素に換
算した重量比(TiO2/SiO2)で96/4〜30/
70とすることが好ましい。シリカの割合が70%を超
えるとチタン酸化物の光触媒機能が小さくなってしま
い、実用性が乏しくなる。これはチタン酸化物粒子表面
を覆うシリカの割合が大きくなり、チタン酸化物と酸化
分解されるべき物質との接触を妨害することになるから
と思われる。一方、シリカバインダーの混合割合が4%
以下であると基材及びチタン酸化物同士の接着強度が充
分でなく指触や振動で容易に脱落してしまい、塗膜とし
て工業的に使用しにくいものになる。シリカバインダー
のさらに好ましい割合は10〜50%である。
【0079】本発明の組成物中の固形分濃度は重量で3
0%以下である。ここで固形分とは全組成物中における
チタン酸化物とシリカバインダーの合計量を言い、チタ
ン酸化物は二酸化チタンに、シリカバインダーは組成物
中のアルキルシリケートもしくはそのオリゴマー中のケ
イ素(Si)分をSiO2に換算した値を用いる。その
他の成分は水分及び/または有機溶媒が主体であり、組
成物を基材面上へ塗布後、乾燥により実質的に除去され
るべきものである。好ましい固形分濃度は5〜20%で
あり、5%以下になると基材との接着性は強固になるが
塗膜の厚さ、つまり二酸化チタン量が不十分で光触媒機
能を充分発揮できる塗膜を形成できない。二層塗り、三
層塗りで塗膜厚さを厚くする事は可能であるが、通常は
固形分濃度をわざわざ低くして手間の掛かる二層塗りを
するメリットは出てこない。しかし、光触媒機能を犠牲
にしても強固な薄い塗膜を必要とする場合など特殊な用
途には用いることができる。
0%以下である。ここで固形分とは全組成物中における
チタン酸化物とシリカバインダーの合計量を言い、チタ
ン酸化物は二酸化チタンに、シリカバインダーは組成物
中のアルキルシリケートもしくはそのオリゴマー中のケ
イ素(Si)分をSiO2に換算した値を用いる。その
他の成分は水分及び/または有機溶媒が主体であり、組
成物を基材面上へ塗布後、乾燥により実質的に除去され
るべきものである。好ましい固形分濃度は5〜20%で
あり、5%以下になると基材との接着性は強固になるが
塗膜の厚さ、つまり二酸化チタン量が不十分で光触媒機
能を充分発揮できる塗膜を形成できない。二層塗り、三
層塗りで塗膜厚さを厚くする事は可能であるが、通常は
固形分濃度をわざわざ低くして手間の掛かる二層塗りを
するメリットは出てこない。しかし、光触媒機能を犠牲
にしても強固な薄い塗膜を必要とする場合など特殊な用
途には用いることができる。
【0080】一方、固形分濃度が30%を超えると組成
物中の固形物の分散性が悪くなり、組成物の保存安定性
が著しく低下し、僅かな日数でゲル化が生じ易くなる。
また、このような高濃度になると成膜性も悪く、形成さ
れた被膜の基材との接着性が大きく低下し、指で擦ると
剥離してしまうようになるので好ましくない。
物中の固形物の分散性が悪くなり、組成物の保存安定性
が著しく低下し、僅かな日数でゲル化が生じ易くなる。
また、このような高濃度になると成膜性も悪く、形成さ
れた被膜の基材との接着性が大きく低下し、指で擦ると
剥離してしまうようになるので好ましくない。
【0081】本発明の組成物には少量のチタンアルコキ
シド、四塩化チタンを加えても良い。又チタン、或いは
シランカップリング剤などを加えても良い。更に、組成
物の安定性確保及び濡れ特性を改善するために各種界面
活性剤を加えても良い。また、アルコキシ基を2個以上
含むアルキシランもしくはハイドロシランを少量添加し
ても良いがこれらチタン、シランの化合物は固形分算出
の際のシリカ換算に加えるものとする。
シド、四塩化チタンを加えても良い。又チタン、或いは
シランカップリング剤などを加えても良い。更に、組成
物の安定性確保及び濡れ特性を改善するために各種界面
活性剤を加えても良い。また、アルコキシ基を2個以上
含むアルキシランもしくはハイドロシランを少量添加し
ても良いがこれらチタン、シランの化合物は固形分算出
の際のシリカ換算に加えるものとする。
【0082】かかる組成物は、本発明の第1の構成の積
層フィルムにおいては、基材層またはプライマー層を設
けた面に設けられ、第2の構成の積層フィルムにおいて
は、耐候性樹脂層(B層)またはその上に積層されたプ
ライマー層(PBC層)面に設けられる。積層方法として
はかかる組成物を含む塗液を塗布する方法がいずれの場
合も好ましい。さらに、上記組成物を塗布し、乾燥、場
合によって低温焼成されて塗膜化する方法が好ましい。
塗布方法は塗布すべき基材の形状によってスピンコーテ
ィング、スプレーコーティング、バーコート、ディップ
法などが適宜に使用される。塗膜の厚さは0.1〜3μ
m、特に0.3〜2μmが適当である。チタン酸化物の
光触媒活性は、表面に露光し酸化分解されるべき化合物
と接触可能なチタン酸化物の量に関係するので本来は塗
膜の厚さは関係ないが、現実には塗膜厚さに不均一があ
り、又粒子の分散は必ずしも理想とする均一性が得られ
ず、余り薄くすると塗膜表面上のチタン酸化物量が少な
く光触媒活性が充分でないので前記程度の厚さにするこ
とが好ましい。このような厚さであると塗膜を透明にす
ることも可能であり、基材の持つ透明性や色などを損な
うことなく、その表面に光活性を持つ被膜を形成するこ
とが出来る。
層フィルムにおいては、基材層またはプライマー層を設
けた面に設けられ、第2の構成の積層フィルムにおいて
は、耐候性樹脂層(B層)またはその上に積層されたプ
ライマー層(PBC層)面に設けられる。積層方法として
はかかる組成物を含む塗液を塗布する方法がいずれの場
合も好ましい。さらに、上記組成物を塗布し、乾燥、場
合によって低温焼成されて塗膜化する方法が好ましい。
塗布方法は塗布すべき基材の形状によってスピンコーテ
ィング、スプレーコーティング、バーコート、ディップ
法などが適宜に使用される。塗膜の厚さは0.1〜3μ
m、特に0.3〜2μmが適当である。チタン酸化物の
光触媒活性は、表面に露光し酸化分解されるべき化合物
と接触可能なチタン酸化物の量に関係するので本来は塗
膜の厚さは関係ないが、現実には塗膜厚さに不均一があ
り、又粒子の分散は必ずしも理想とする均一性が得られ
ず、余り薄くすると塗膜表面上のチタン酸化物量が少な
く光触媒活性が充分でないので前記程度の厚さにするこ
とが好ましい。このような厚さであると塗膜を透明にす
ることも可能であり、基材の持つ透明性や色などを損な
うことなく、その表面に光活性を持つ被膜を形成するこ
とが出来る。
【0083】上記の方法で設けられた塗膜は100〜1
80℃の乾燥によって、爪でこすっても容易に剥離しな
い強固な被膜を形成することができる。
80℃の乾燥によって、爪でこすっても容易に剥離しな
い強固な被膜を形成することができる。
【0084】さらに、本発明において、光機能触媒を設
ける層と光機能触媒層との間に前述の式(1)で表わさ
れる加水分解性ケイ素化合物の加水分解物からなる層を
設けることにより、光触媒作用により光機能触媒層と隣
接する層の酸化分解を完全に防止することができ、積層
フィルムの長期耐久性が向上するので好ましい。
ける層と光機能触媒層との間に前述の式(1)で表わさ
れる加水分解性ケイ素化合物の加水分解物からなる層を
設けることにより、光触媒作用により光機能触媒層と隣
接する層の酸化分解を完全に防止することができ、積層
フィルムの長期耐久性が向上するので好ましい。
【0085】かかる加水分解性ケイ素化合物は、前述の
光触媒機能層を構成する加水分解性ケイ素化合物と同一
または同種のものであり、また層を設ける方法も同じ方
法で実施することができる。
光触媒機能層を構成する加水分解性ケイ素化合物と同一
または同種のものであり、また層を設ける方法も同じ方
法で実施することができる。
【0086】また、かかる加水分解性ケイ素化合物の加
水分解物からなる層を設けることにより、光機能触媒層
と隣接する層と光触媒機能層との接着性がさらに向上す
る効果がある。
水分解物からなる層を設けることにより、光機能触媒層
と隣接する層と光触媒機能層との接着性がさらに向上す
る効果がある。
【0087】[用途]本発明の積層フィルムは、その光
触媒活性とポリエステルフィルム基材の優れた機械的特
性、耐熱性、耐薬品性などにより極めて屋外使用される
広い種々の用途に利用できる。例えば、農業用フィルム
として使用すると、防曇効果による透明性保持のほか、
降雨などによる外面の自動浄化が期待できる。また、建
築物の窓ガラスに貼合せると、窓外面を同様に自動浄化
できるため清掃作業の省略が期待できる。さらには、車
用ミラーやカーブミラーなどの屋外で使用される鏡に貼
り合せるだけで水滴による曇り防止や汚れ除去に適用で
きる。
触媒活性とポリエステルフィルム基材の優れた機械的特
性、耐熱性、耐薬品性などにより極めて屋外使用される
広い種々の用途に利用できる。例えば、農業用フィルム
として使用すると、防曇効果による透明性保持のほか、
降雨などによる外面の自動浄化が期待できる。また、建
築物の窓ガラスに貼合せると、窓外面を同様に自動浄化
できるため清掃作業の省略が期待できる。さらには、車
用ミラーやカーブミラーなどの屋外で使用される鏡に貼
り合せるだけで水滴による曇り防止や汚れ除去に適用で
きる。
【0088】これらの用途のために、ガラス、金属、プ
ラスチックなどの種々の対象物との貼合せや接着には、
公知の粘着剤や接着剤を使用することができ、光触媒活
性機能を持つ保護フィルムとして、すでに設置されてい
る構造物に対する適用に特に有用である。
ラスチックなどの種々の対象物との貼合せや接着には、
公知の粘着剤や接着剤を使用することができ、光触媒活
性機能を持つ保護フィルムとして、すでに設置されてい
る構造物に対する適用に特に有用である。
【0089】
【実施例】以下、実施例を掲げて本発明を更に詳細に説
明する。なお、例中の「部」は重量部」を意味する。ま
た、積層フィルムの特性は以下の方法で測定、評価し
た。
明する。なお、例中の「部」は重量部」を意味する。ま
た、積層フィルムの特性は以下の方法で測定、評価し
た。
【0090】(1)屋外曝露促進試験 サンシャインウェザーメーター(スガ試験機(株)性、
WEL−SUN−HCL型)を使用し、JIS−K−6
783bに準じて該フィルムに1000時間(屋外曝露
1年間に相当)照射することにより屋外曝露促進試験を
行った。
WEL−SUN−HCL型)を使用し、JIS−K−6
783bに準じて該フィルムに1000時間(屋外曝露
1年間に相当)照射することにより屋外曝露促進試験を
行った。
【0091】(2)耐候性−1(ヘーズ変化) 屋外曝露促進試験実施前後のサンプルについて、ヘーズ
メーター(POIC(株)性、SEP−HS−D1型)
によりそれぞれヘーズを測定し、試験前後のヘーズ変化
をもって、下記の基準により耐候性を評価した。 ○:ヘーズ変化が5%未満 △:ヘーズ変化が5%以上15%未満 ×:ヘーズ変化が15%以上30%未満 ××:ヘーズ変化が30%以上
メーター(POIC(株)性、SEP−HS−D1型)
によりそれぞれヘーズを測定し、試験前後のヘーズ変化
をもって、下記の基準により耐候性を評価した。 ○:ヘーズ変化が5%未満 △:ヘーズ変化が5%以上15%未満 ×:ヘーズ変化が15%以上30%未満 ××:ヘーズ変化が30%以上
【0092】(3)耐候性−2(伸度保持) 屋外曝露促進試験実施前後のサンプルについて、引張試
験機(オリエンテック(株)性、UCT−100型)に
より引張破断伸度をそれぞれ測定し、下記式により求め
られる伸度保持率をもって、下記の基準により耐候性を
評価した。 伸度保持率(%)=(S/S0)×100 上記式中、Sは試験実施後の引張破断伸度、S0は試験
実施前の引張破断伸度を示す。 ○:伸度保持率が85%以上 △:伸度保持率が50%以上85%未満 ×:伸度保持率が50%未満
験機(オリエンテック(株)性、UCT−100型)に
より引張破断伸度をそれぞれ測定し、下記式により求め
られる伸度保持率をもって、下記の基準により耐候性を
評価した。 伸度保持率(%)=(S/S0)×100 上記式中、Sは試験実施後の引張破断伸度、S0は試験
実施前の引張破断伸度を示す。 ○:伸度保持率が85%以上 △:伸度保持率が50%以上85%未満 ×:伸度保持率が50%未満
【0093】(4)アルデヒド分解性 サンプルを0.8リットルのガラス容器に入れ、悪臭成
分であるアセトアルデヒドを100ppmの濃度となる
量をガラス容器に導入し密封した。次に30分間紫外線
を照射せずに30分間維持した後、サンプル表面での紫
外線強度が1mW/cm2となる量ブラックライト光を
照射した。60分間照射後、ガラス容器中のアセトアル
デヒドの濃度を測定し、下記の基準で評価した。 ○:50ppm未満 △:50ppm以上75ppm未満 ×:75ppm以上
分であるアセトアルデヒドを100ppmの濃度となる
量をガラス容器に導入し密封した。次に30分間紫外線
を照射せずに30分間維持した後、サンプル表面での紫
外線強度が1mW/cm2となる量ブラックライト光を
照射した。60分間照射後、ガラス容器中のアセトアル
デヒドの濃度を測定し、下記の基準で評価した。 ○:50ppm未満 △:50ppm以上75ppm未満 ×:75ppm以上
【0094】(5)防曇性 500mlビーカーに100mmlの水を入れ、30℃
で保持した状態で、サンプルフィルムを、光触媒機能層
が内側になるようにしてビーカーのふたをして、室内の
温度を8℃以下に保ち、7日間観察し下記の基準で評価
した。 ○:フィルム表面に曇りがなかった。 ×:フィルム表面に曇りが発生した。
で保持した状態で、サンプルフィルムを、光触媒機能層
が内側になるようにしてビーカーのふたをして、室内の
温度を8℃以下に保ち、7日間観察し下記の基準で評価
した。 ○:フィルム表面に曇りがなかった。 ×:フィルム表面に曇りが発生した。
【0095】[実施例1]重合工程の終了時に下記式
(4)に示す化合物を樹脂99重量部に対して1重量部添
加し、35℃のo−クロロフェノール中で測定した固有
粘度0.65のポリエチレンテレフタレート(滑剤50
0ppm含有)を合成した。
(4)に示す化合物を樹脂99重量部に対して1重量部添
加し、35℃のo−クロロフェノール中で測定した固有
粘度0.65のポリエチレンテレフタレート(滑剤50
0ppm含有)を合成した。
【0096】
【化7】
【0097】該ポリエチレンテレフタレートを20℃に
維持した回転冷却ドラム上に溶融押出して厚み480μ
mの未延伸フィルムを得、次に機械軸方向に3.5倍延
伸したのち、一軸延伸フィルムの片面に、アクリル系樹
脂水分散体(メチルメタクリレート成分(65モル
%)、エチルアクリレート成分(28モル%)、2−ヒ
ドロキシエチルメタクリレート成分(2モル%)、およ
びN−メチロールアクリルアミド成分(5モル%)の共
重合体、Tg=45℃)を固形分として40重量部、ポ
リエステル系樹脂水分散体(高松油脂(株)製、ペスレ
ジン2000、Tg=68℃)を固形分として50重量
部、ならびに、平均粒径0.03μmの架橋アクリル系
樹脂微粒子水分散体を固形分として10重量部、からな
る組成物をイオン交換水で希釈して固形分濃度2.7重
量%とした水性塗布液を、キスコート法にてフィルム1
m2当たり塗布液重量として約3gの平均塗布量で塗布
した。引続き105℃にて乾燥しながら横方向に3.9
倍延伸し、さらに210℃で熱処理し、厚み38μmの
プライマー被覆ポリエステルフィルムを得た。
維持した回転冷却ドラム上に溶融押出して厚み480μ
mの未延伸フィルムを得、次に機械軸方向に3.5倍延
伸したのち、一軸延伸フィルムの片面に、アクリル系樹
脂水分散体(メチルメタクリレート成分(65モル
%)、エチルアクリレート成分(28モル%)、2−ヒ
ドロキシエチルメタクリレート成分(2モル%)、およ
びN−メチロールアクリルアミド成分(5モル%)の共
重合体、Tg=45℃)を固形分として40重量部、ポ
リエステル系樹脂水分散体(高松油脂(株)製、ペスレ
ジン2000、Tg=68℃)を固形分として50重量
部、ならびに、平均粒径0.03μmの架橋アクリル系
樹脂微粒子水分散体を固形分として10重量部、からな
る組成物をイオン交換水で希釈して固形分濃度2.7重
量%とした水性塗布液を、キスコート法にてフィルム1
m2当たり塗布液重量として約3gの平均塗布量で塗布
した。引続き105℃にて乾燥しながら横方向に3.9
倍延伸し、さらに210℃で熱処理し、厚み38μmの
プライマー被覆ポリエステルフィルムを得た。
【0098】該フィルムのプライマー層の上に、加水分
解性ケイ素化合物の加水分解物としてエチルシリケート
を部分加水分解した塗布液(コルコート103X,コル
コート株式会社製)を塗布液にして5g/m2の塗布量
でコーティングし、150℃で1分間乾燥した。さらに
その上に、平均粒径0.07〜0.1μmのアナターゼ
型二酸化チタンとエチルシリケートの組成物として、T
iO2/SiO2に換算して50部/50部となる割合の
組成物を溶媒に溶解し、固形分濃度10%の溶液とした
塗布液(ST−K03、コルコート株式会社製)を塗布
液にして5g/m2の塗布量でコーティングし、150
℃2分間乾燥し、積層フィルムを得た。この積層フィル
ムの特性を表1に示す。
解性ケイ素化合物の加水分解物としてエチルシリケート
を部分加水分解した塗布液(コルコート103X,コル
コート株式会社製)を塗布液にして5g/m2の塗布量
でコーティングし、150℃で1分間乾燥した。さらに
その上に、平均粒径0.07〜0.1μmのアナターゼ
型二酸化チタンとエチルシリケートの組成物として、T
iO2/SiO2に換算して50部/50部となる割合の
組成物を溶媒に溶解し、固形分濃度10%の溶液とした
塗布液(ST−K03、コルコート株式会社製)を塗布
液にして5g/m2の塗布量でコーティングし、150
℃2分間乾燥し、積層フィルムを得た。この積層フィル
ムの特性を表1に示す。
【0099】[実施例2]重合工程の終了時にポリエチ
レンテレフタレートに添加する紫外線吸収性化合物を下
記式(5)に示すものとした以外は、実施例1と同じ方法
で積層フィルムを得た。この積層フィルムの特性を表1
に示す。
レンテレフタレートに添加する紫外線吸収性化合物を下
記式(5)に示すものとした以外は、実施例1と同じ方法
で積層フィルムを得た。この積層フィルムの特性を表1
に示す。
【0100】
【化8】
【0101】[実施例3]ポリエチレンテレフタレート
中に紫外線吸収性化合物を何も添加しなかった以外は、
実施例1と同じ方法でプライマー被覆ポリエステルフィ
ルムを得た。このフィルムのプライマー層の上に、アク
リル樹脂塗料(三菱レーヨン(株)製、BR−60)9
8重量部、紫外線吸収剤(2,4−ジヒドロキシベンゾ
フェノン)2重量部およびメチルエチルケトン500重
量部(固形分濃度20重量%)の塗液をロールコート法
により連続的に塗布し、乾燥炉中で100℃にて1分間
保持して、溶剤を希釈させると同時に熱処理を行い、厚
さ2.8μmの耐候性樹脂層を設けた耐候性樹脂被覆ポ
リエステルフィルムを得た。このフィルムの耐候性樹脂
層の上に、実施例1と同じ方法で加水分解性ケイ素化合
物の加水分解物からなる層および光触媒機能層を設け、
積層フィルムを得た。この積層フィルムの特性を表1に
示す。
中に紫外線吸収性化合物を何も添加しなかった以外は、
実施例1と同じ方法でプライマー被覆ポリエステルフィ
ルムを得た。このフィルムのプライマー層の上に、アク
リル樹脂塗料(三菱レーヨン(株)製、BR−60)9
8重量部、紫外線吸収剤(2,4−ジヒドロキシベンゾ
フェノン)2重量部およびメチルエチルケトン500重
量部(固形分濃度20重量%)の塗液をロールコート法
により連続的に塗布し、乾燥炉中で100℃にて1分間
保持して、溶剤を希釈させると同時に熱処理を行い、厚
さ2.8μmの耐候性樹脂層を設けた耐候性樹脂被覆ポ
リエステルフィルムを得た。このフィルムの耐候性樹脂
層の上に、実施例1と同じ方法で加水分解性ケイ素化合
物の加水分解物からなる層および光触媒機能層を設け、
積層フィルムを得た。この積層フィルムの特性を表1に
示す。
【0102】[比較例1]ポリエチレンテレフタレート
中に紫外線吸収性化合物を何も添加しなかった以外は、
実施例1と同様にして積層フィルムを得た。この積層フ
ィルムの特性を表1に示す。この積層フィルムは、基材
の耐候性が十分でないため、屋外曝露促進試験後にフィ
ルムヘーズの著しい増加が起り、また機械的特性の劣化
も見られた。この積層フィルムは長期間の屋外使用には
適さない。
中に紫外線吸収性化合物を何も添加しなかった以外は、
実施例1と同様にして積層フィルムを得た。この積層フ
ィルムの特性を表1に示す。この積層フィルムは、基材
の耐候性が十分でないため、屋外曝露促進試験後にフィ
ルムヘーズの著しい増加が起り、また機械的特性の劣化
も見られた。この積層フィルムは長期間の屋外使用には
適さない。
【0103】[比較例2]実施例1において、加水分解
性ケイ素化合物の加水分解物層の上にアナターゼ型二酸
化チタンとエチルシリケートの組成物からなる層を設け
ない以外は実施例1と同じ方法で積層フィルムを作成し
た。この積層フィルムの特性を表1に示す。
性ケイ素化合物の加水分解物層の上にアナターゼ型二酸
化チタンとエチルシリケートの組成物からなる層を設け
ない以外は実施例1と同じ方法で積層フィルムを作成し
た。この積層フィルムの特性を表1に示す。
【0104】
【表1】 ---------------------------------------------------- 耐候性 光触媒活性 ヘーズ変化 伸度保持 アルテ゛ヒト゛分解性 防曇性 ---------------------------------------------------- 実施例1 ○ ○ ○ ○ 実施例2 ○ ○ ○ ○ 実施例3 ○ ○ ○ ○ 比較例1 ×× × ○ ○ 比較例2 ○ ○ × × ----------------------------------------------------
【0105】
【発明の効果】本発明によれば、耐候性に優れ、かつ光
触媒作用を奏するため防曇、防汚による透明性の保持な
どの特性に優れた、屋外使用に適した積層フィルムを提
供することができる。
触媒作用を奏するため防曇、防汚による透明性の保持な
どの特性に優れた、屋外使用に適した積層フィルムを提
供することができる。
【図1】本発明の第1の構成の積層フィルムにおいて、
基材層と光触媒機能層との間にプライマー層を設ける場
合の層構成を表わした図である。
基材層と光触媒機能層との間にプライマー層を設ける場
合の層構成を表わした図である。
【図2】本発明の第1の構成の積層フィルムにおいて、
基材層と加水分解性ケイ素化合物の加水分解物から構成
される層との間にプライマー層を設ける場合の層構成を
表わした図である。
基材層と加水分解性ケイ素化合物の加水分解物から構成
される層との間にプライマー層を設ける場合の層構成を
表わした図である。
【図3】本発明の第2の構成の積層フィルムにおいて、
基材層(A層)と耐候性樹脂層(B層)との間、および
耐候性樹脂層(B層)と光触媒機能層(C層)との間に
プライマー層を設ける場合の層構成を表わした図であ
る。
基材層(A層)と耐候性樹脂層(B層)との間、および
耐候性樹脂層(B層)と光触媒機能層(C層)との間に
プライマー層を設ける場合の層構成を表わした図であ
る。
【図4】本発明の第2の構成の積層フィルムにおいて、
基材層(A層)と耐候性樹脂層(B層)との間、および
耐候性樹脂層(B層)と加水分解性ケイ素化合物の加水
分解物から構成される層(S層)との間にプライマー層
を設ける場合の層構成を表わした図である。
基材層(A層)と耐候性樹脂層(B層)との間、および
耐候性樹脂層(B層)と加水分解性ケイ素化合物の加水
分解物から構成される層(S層)との間にプライマー層
を設ける場合の層構成を表わした図である。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き Fターム(参考) 4F100 AA21B AA21H AH02H AH03H AK01E AK21E AK25C AK25E AK36E AK41A AK41C AK42A AK44E AK51C AK51E AK52B AK52C AK52D AK52E AK53E AL06C BA03 BA05 BA07 BA10A BA10B BA15 CA07A CA07E CC00C DE01B DE01H EJ37 EJ38A EJ42 GB01 GB07 GB33 GB90 JA20 JB01 JK01 JL00 JL06 JL08B JL09A JL09E JM01C YY00 YY00H
Claims (18)
- 【請求項1】 耐候性を有する二軸配向ポリエステルフ
ィルムを基材とし、該基材の少なくとも片面に、平均粒
径0.001〜0.5μmのチタン酸化物および下記式
(1)で表わされる加水分解性ケイ素化合物の加水分解
物から構成される組成物からなる光触媒機能層を設ける
ことを特徴とする屋外使用に適した積層フィルム。 【化1】 (式(1)中、nは0〜8の整数、X1、X2、X3、X4
は、それぞれハロゲン原子または炭素数1〜8のアルコ
キシ基を表わす。ただし、X1、X2、X3、X4は互いに
同一あるいは異なっていてもよい。) - 【請求項2】 ポリウレタン樹脂、ポリエステル樹脂、
アクリル樹脂、ならびにアクリル系樹脂およびビニル系
樹脂変性ポリエステル樹脂の中から選ばれた少なくとも
1種類の樹脂、もしくはシランカップリング剤の水溶液
または水分散体を主成分とする組成物を、配向結晶化の
完了前のポリエステルフィルムの光触媒機能層を設ける
面に塗布した後、乾燥、延伸、熱固定を施すことにより
形成されるプライマー層(P1層)を設ける請求項1記
載の屋外使用に適した積層フィルム。 - 【請求項3】 基材と光触媒機能層との間に式(1)で
表わされる加水分解性ケイ素化合物の加水分解物からな
る層を設ける請求項1記載の屋外使用に適した積層フィ
ルム。 - 【請求項4】 プライマー層と光触媒機能層との間に式
(1)で表わされる加水分解性ケイ素化合物の加水分解
物からなる層を設ける請求項2記載の屋外使用に適した
積層フィルム。 - 【請求項5】 二軸配向ポリエステルフィルム基材層
(A層)、耐候性樹脂層(B層)、および平均粒径0.
001〜0.5μmのチタン酸化物および式(1)で表
わされる加水分解性ケイ素化合物の加水分解物から構成
される組成物からなる光触媒機能層(C層)からなる積
層フィルムであって、A層、B層、C層の順に積層され
ることを特徴とする屋外使用に適した積層フィルム。 - 【請求項6】 耐候性樹脂層(B層)を構成する樹脂
が、アクリル樹脂、ポリビニルアルコール樹脂、エポキ
シ樹脂、不飽和ポリエステル樹脂、ウレタン樹脂、メラ
ミン樹脂、シリコーン樹脂およびアクリルシリコーン樹
脂から選ばれる少なくとも一種の樹脂である請求項5記
載の屋外使用に適した積層フィルム。 - 【請求項7】 耐候性樹脂層(B層)が、アクリル樹脂
をその構成成分の少なくとも一種としてなる請求項6記
載の屋外使用に適した積層フィルム。 - 【請求項8】 耐候性樹脂層(B層)が、紫外線吸収性
化合物を含有してなる請求項5記載の屋外使用に適した
積層フィルム。 - 【請求項9】 二軸配向ポリエステルフィルム基材層
(A層)と耐候性樹脂層(B層)との間、および/また
は、耐候性樹脂層(B層)と光触媒機能層(C層)との
間にプライマー層(P2層)を設ける請求項5記載の屋
外使用に適した積層フィルム。 - 【請求項10】 プライマー層(P2層)が、ポリウレ
タン樹脂、ポリエステル樹脂、アクリル樹脂、ならびに
アクリル系樹脂およびビニル系樹脂変性ポリエステル樹
脂の中から選ばれた少なくとも1種類の樹脂、もしくは
シランカップリング剤を主成分とする組成物からなる層
である請求項9記載の屋外使用に適した積層フィルム。 - 【請求項11】 二軸配向ポリエステルフィルム基材層
(A層)と耐候性樹脂層(B層)との間に設けるプライ
マー層(PAB層)が、ポリウレタン樹脂、ポリエステル
樹脂、アクリル樹脂、ならびにアクリル系樹脂およびビ
ニル系樹脂変性ポリエステル樹脂の中から選ばれた少な
くとも1種類の樹脂、もしくはシランカップリング剤の
水溶液または水分散体を主成分とする組成物を、配向結
晶化の完了前のポリエステルフィルムの少なくとも片面
に塗布した後、乾燥、延伸、熱固定を施すことにより形
成される層である請求項9記載の屋外使用に適した積層
フィルム。 - 【請求項12】 耐候性樹脂層(B層)と光触媒機能層
(C層)との間に式(1)で表わされる加水分解性ケイ
素化合物の加水分解物からなる層を設けた請求項5記載
の屋外使用に適した積層フィルム。 - 【請求項13】 式(1)で表わされる加水分解性ケイ
素化合物の加水分解物からなる層を耐候性樹脂層上のプ
ライマー層(PBC層)と光触媒機能層(C層)との間に
設けた請求項9記載の屋外使用に適した積層フィルム。 - 【請求項14】 二軸配向ポリエステルフィルム基材層
(A層)が耐候性を有する二軸配向ポリエステルフィル
ムである請求項5記載の屋外使用に適した積層フィル
ム。 - 【請求項15】 耐候性を有する二軸配向ポリエステル
フィルムが、紫外線吸収性化合物を含有する請求項1ま
たは14記載の屋外使用に適した積層フィルム。 - 【請求項16】 紫外線吸収性化合物が下記式(2)ま
たは下記式(3)で表わされるベンゾフェノン誘導体で
ある請求項8または15記載の屋外使用に適した積層フ
ィルム。 【化2】 (式(2)中、R1、R2は、それぞれ水素原子、炭素数
1〜18のアルキル基、アルコキシ基または水酸基を表
わす。ただし、R1、R2は互いに同一あるいは異なって
いてもよい。R3〜R10は、それぞれ水素原子または炭
化水素基を表わす。ただし、R3〜R10は互いに同一あ
るいは異なっていてもよい。) 【化3】 (式(3)中、R1、R2は、それぞれ水素原子、炭素数
1〜18のアルキル基、アルコキシ基、または水酸基を
表わす。ただし、R1、R2は互いに同一あるいは異なっ
ていてもよい。) - 【請求項17】 二軸配向ポリエステルフィルムが二軸
配向ポリエチレンテレフタレートフィルムまたは二軸配
向ポリエチレン−2,6−ナフタレートフィルムである
請求項1または5記載の屋外使用に適した積層フィル
ム。 - 【請求項18】 積層フィルムの光触媒機能層面と反対
の面にガラス板を貼り合せ、その光触媒機能層面にサン
シャインウェザーメーターにて光線を1000時間照射
した後のヘーズ変化が4%未満である請求項1または5
記載の屋外使用に適した積層フィルム。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP26479498A JP2000094568A (ja) | 1998-07-23 | 1998-09-18 | 屋外使用に適した積層フィルム |
Applications Claiming Priority (3)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP20765298 | 1998-07-23 | ||
JP10-207652 | 1998-07-23 | ||
JP26479498A JP2000094568A (ja) | 1998-07-23 | 1998-09-18 | 屋外使用に適した積層フィルム |
Publications (1)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JP2000094568A true JP2000094568A (ja) | 2000-04-04 |
Family
ID=26516378
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP26479498A Withdrawn JP2000094568A (ja) | 1998-07-23 | 1998-09-18 | 屋外使用に適した積層フィルム |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JP2000094568A (ja) |
Cited By (2)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP2008254192A (ja) * | 2007-03-30 | 2008-10-23 | Mitsubishi Plastics Ind Ltd | 多孔質性光触媒付き積層シートおよびその製造方法 |
JP2013113016A (ja) * | 2011-11-29 | 2013-06-10 | Yoshino Gypsum Co Ltd | 内装壁面角部の仕上げ構造、および、内装壁面角部の施工方法 |
-
1998
- 1998-09-18 JP JP26479498A patent/JP2000094568A/ja not_active Withdrawn
Cited By (2)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP2008254192A (ja) * | 2007-03-30 | 2008-10-23 | Mitsubishi Plastics Ind Ltd | 多孔質性光触媒付き積層シートおよびその製造方法 |
JP2013113016A (ja) * | 2011-11-29 | 2013-06-10 | Yoshino Gypsum Co Ltd | 内装壁面角部の仕上げ構造、および、内装壁面角部の施工方法 |
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