JP2000093883A - 塗装ラインにおける自動車ボディの搬送方法 - Google Patents

塗装ラインにおける自動車ボディの搬送方法

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JP2000093883A
JP2000093883A JP10267882A JP26788298A JP2000093883A JP 2000093883 A JP2000093883 A JP 2000093883A JP 10267882 A JP10267882 A JP 10267882A JP 26788298 A JP26788298 A JP 26788298A JP 2000093883 A JP2000093883 A JP 2000093883A
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coating
hanger
work floor
sealing
automobile body
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JP10267882A
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English (en)
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Eiji Kashimura
英二 橿村
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Nissan Motor Co Ltd
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Nissan Motor Co Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【課題】各種塗装の作業性に優れた昇降作業床を提供す
る。 【解決手段】自動車ボディBは塗装ハンガHを用いてシ
ーリング工程3の少なくとも一部とアンダーコーティン
グ工程4とを搬送される。シーリング工程3には、自動
車ボディBの搬送領域およびその側部領域に設けられた
昇降式作業床20が設けられ、自動車ボディBの車高に
応じて作業床全体が昇降する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、自動車ボディの塗
装ラインにおける搬送方法、塗装ラインに用いて好まし
い昇降作業床および自動車ボディの塗装方法に関し、特
に自動車ボディのルーフ領域の作業性に優れた自動車ボ
ディの搬送方法、昇降作業床および塗装方法に関する。
【0002】
【従来の技術】自動車は、プレスライン、車体ライン
(溶接ライン)、塗装ライン、艤装ラインおよび検査ラ
インを経て完成車となる。このうちの塗装ラインでは、
車体ラインから送られてきたホワイトボディに、電着塗
装、中塗り塗装および上塗り塗装が施される。また、電
着塗装工程と中塗り塗装工程との間で、パネル合わせ目
にシーリング材が塗布されるとともに、床裏やタイヤハ
ウスにゾル状塩化ビニル樹脂が塗布される。
【0003】この場合、被塗物である自動車ボディは、
塗装ハンガまたは塗装台車に搭載された状態でライン内
を搬送されるのが一般的である。塗装ハンガおよび塗装
台車は何れも自動車ボディを搭載する搬送媒体である
が、塗装ハンガは塗装工場の梁(はり)に設けられたオ
ーバヘッドコンベアに吊り下げられてボディを搬送する
のに対し、塗装台車は塗装工場のフロアに設けられたフ
ロアコンベアに牽引されてボディを搬送する点で相違す
る。
【0004】図6は、こうした塗装ラインの電着工程か
らアンダーコーティング工程までの自動車ボディの搬送
経路の一例を示す工程フロー図であり、図中の点線は塗
装ハンガによる搬送ゾーンを示し、一点鎖線は塗装台車
による搬送ゾーンを示す。また、図中のDLは、塗装ハ
ンガから塗装台車へ、または塗装台車から塗装ハンガへ
ボディを載せ替えるためのドロップリフタである。
【0005】同図に示されるように、電着工程1では、
ボディを洗浄槽、前処理槽および電着槽などの各槽に浸
す必要があるため、ボディは塗装ハンガにて搬送される
が、電着乾燥炉2では、塗装ハンガからの水滴の落下に
よる塗装欠陥を防止するために塗装台車にて搬送される
ことが多い。したがって、電着乾燥炉2の入口に設けら
れたドロップリフタDL−1により、自動車ボディは塗
装ハンガから塗装台車へ載せ替えられる。
【0006】この塗装台車に搭載された状態で、電着乾
燥炉2の後のシーリング工程3において、パネル合わせ
面にシーリング材が塗布される。このシーリング材の塗
布は、シーリングロボットによっても行われるが、シー
リングロボットでは塗布できない部位や非常時において
は作業者によって塗布される。
【0007】この際、ルーフドリップチャンネル部など
のようにボディのルーフ領域に対しては、高くて手が届
かないので、図7および図8に示すような作業台11を
左右の作業ゾーンのそれぞれに設置し、作業者がこの作
業台11に乗ってシーリング材の塗布を行うようになっ
ている。
【0008】また、同図に示すように作業台11に昇降
機構12を設け、車高の異なるボディが流される多車種
混成ラインにおいては、左右それぞれの作業台11をボ
ディの高さに応じて昇降させることで、最も作業性の良
い姿勢でシーリング材の塗布作業を行うこととしてい
る。
【0009】シーリング工程3を終了すると、自動車ボ
ディは、ドロップリフタDL−2によって塗装台車から
塗装ハンガに載せ替えられ、アンダーコーティング工程
4に搬送られて、床裏やタイヤハウスに塩化ビニルゾル
が吹き付けられる。このとき、自動車ボディを塗装台車
から塗装ハンガへ載せ替えるのは、塗装台車に搭載した
ままだと、床裏に塩化ビニルゾルが塗布できないからで
ある。
【0010】なお、アンダーコーティング工程4を終了
したボディは、ドロップリフタDL−3によって再び塗
装台車に乗せ替えられたのち、乾燥炉5に搬送され、シ
ーリング材や床裏コーティング材が焼き付けられる。
【0011】
【発明が解決しようとする課題】ところが、図6乃至図
8に示された従来のシーリング工程3では、車高に応じ
て作業台11は昇降するものの、左右それぞれに分かれ
ていたので、一人の作業者が両サイドの作業を行おうと
すると、一方の作業台11から他方へ移動する際にフロ
ア面に一旦降りる必要があって、作業性が悪くロスタイ
ムが生じるだけでなく、安全上にも問題があった。
【0012】本発明は、このような従来技術の問題点に
鑑みてなされたものであり、各種塗装の作業性に優れた
自動車ボディの搬送方法、昇降作業床および塗装方法を
提供することを目的とする。
【0013】
【課題を解決するための手段】(1)上記目的を達成す
るために、本発明の第1の観点による請求項1記載の塗
装ラインにおける自動車ボディの搬送方法は、塗装台車
と塗装ハンガとを用いて自動車ボディを搬送する塗装ラ
インにおける自動車ボディの搬送方法において、塗装台
車に搭載された電着塗装後の自動車ボディを塗装ハンガ
に移載したのち、この自動車ボディを前記塗装ハンガを
用いてシーリング工程の少なくとも一部とアンダーコー
ティング工程とを搬送することを特徴とする。
【0014】この場合、請求項2の塗装ラインにおける
自動車ボディの搬送方法ように、前記塗装ハンガへの移
載工程が、前記シーリング工程の前に設けられているこ
とも、あるいは請求項3の塗装ラインにおける自動車ボ
ディの搬送方法ように、前記塗装ハンガへの移載工程
が、前記シーリング工程の途中に設けられていること
も、両者を含む趣旨である。
【0015】本発明では、シーリング工程の少なくとも
一部とアンダーコーティング工程とを塗装ハンガで搬送
するので、塗装ハンガにて搬送されるシーリング工程の
ゾーンにおいては、床面にコンベア等の装置が存在せ
ず、したがって床面全体を昇降させることができる。そ
の結果、車高に応じた適切な姿勢で作業できるとともに
品質も向上する。さらに、自動車ボディの周囲を歩き易
くなり、しかも安全上何ら問題は生じないので、一人の
作業者による工程計画が可能となり作業時間のロスを減
少させることができる。
【0016】上記発明において用いられる塗装ハンガの
形態は特に限定されず、自動車ボディの両側部を支持す
るタイプのものも、自動車ボディの前後端部を支持する
タイプのものも含む趣旨である。特に、請求項4記載の
塗装ラインにおける自動車ボディの搬送方法では、前記
塗装ハンガは、前記自動車ボディの前端部および後端部
を支持することを特徴とする。
【0017】自動車ボディの前後端部を支持する塗装ハ
ンガは、自動車ボディのサイド部に塗装ハンガのアーム
が存在しないので、ルーフ領域の塗布作業性が著しく向
上する。また、ドアを開くこともできるので、ドア廻り
およびフロアに対するシーリング材の塗布作業も可能と
なり、シーリング工程の工程計画の自由度が著しく向上
する。
【0018】上記発明においては特に限定されないが、
請求項5記載の塗装ラインにおける自動車ボディの搬送
方法では、前記シーリング工程のうち前記塗装ハンガに
より搬送されるゾーンの少なくとも一部に、昇降可能な
作業床が設けられていることを特徴とする。
【0019】塗装ハンガにより搬送されるゾーンに昇降
可能な作業床を設けることで、車高が異なる車種に対し
ても作業性良くシーリング材の塗布等の作業が行え、品
質も向上する。さらに自動車ボディの周囲を歩き易くな
り、しかも安全上何ら問題は生じないので、一人の作業
者による工程計画が可能となって、作業時間のロスを減
少させることができる。
【0020】上記発明において、昇降可能な作業床が設
けられたゾーンにおける作業内容は特に限定されず必要
に応じて選択することができるが、請求項6記載の塗装
ラインにおける自動車ボディの搬送方法では、前記自動
車ボディのルーフ領域のシーリング作業を行うゾーンで
あることを特徴とする。
【0021】車種の相違によるシーリング作業姿勢の主
な相違点は、ルーフ周辺のシーリング材塗布作業であ
る。すなわち、アンダボディ廻りのシーリング作業は、
車種が相違しても作業姿勢等にさほど影響はないが、ル
ーフドリップチャンネルなどのルーフ廻りの塗布作業
は、場合によっては手が届かないこともある。したがっ
て、本発明のように車高に応じて作業床を昇降させるこ
とで、適切な姿勢でシーリング材の塗布作業を行うこと
ができ、作業性が向上すると同時にシーリング品質も向
上する。
【0022】(2)上記目的を達成するために、本発明
の第2の観点による請求項7記載の昇降作業床は、少な
くとも塗装ハンガに搭載されて搬送される自動車ボディ
の搬送領域およびその側部領域に設けられた作業床板
と、前記作業床板を支持して昇降させる昇降手段とを有
することを特徴とする。
【0023】本発明の昇降作業床では、自動車ボディの
搬送領域およびその側部領域に作業床板が設けられ、こ
の作業床板が昇降手段により昇降されるので、自動車ボ
ディの周囲を歩き易くなり、しかも安全上何ら問題は生
じないので、一人の作業者による工程計画が可能となっ
て、作業時間のロスを減少させることができる。特に限
定はされないが、車高に応じて作業床板を昇降させれ
ば、多車種混合ラインにおける作業性が著しく向上す
る。
【0024】本発明の昇降作業床の設置工程は特に限定
されず、塗装ラインのあらゆる工程に設置することがで
きる。特にシーリング工程、なかでもルーフ領域に対す
る作業を行う工程に設けると、上述した効果が著しい。
【0025】上記発明においては特に限定されないが、
請求項8記載の昇降作業床では、前記作業床板の各辺
に、前記作業床板に対して屈曲可能なスカート板が設け
られていることを特徴とする。
【0026】作業床板の各辺にスカート板を設けること
で、作業床板を上昇させたときの当該作業床板の各辺と
フロア面との間にスカート板が傾斜して位置することと
なるので、作業者の歩行性と安全性がより向上すること
になる。
【0027】(3)上記目的を達成するために、本発明
の第3の観点による請求項9記載の自動車ボディの塗装
方法は、シーリング工程の少なくとも一部とアンダーコ
ーティング工程とを塗装ハンガにて搬送しながら塗装処
理を行うことを特徴とする。
【0028】本発明の塗装方法では、シーリング工程の
少なくとも一部とアンダーコーティング工程とを塗装ハ
ンガにて搬送しながら塗装処理を行うので、塗装ハンガ
にて搬送されるシーリング工程のゾーンにおいては、床
面にコンベア等の装置が存在せず、したがって床面全体
を昇降させることができる。その結果、自動車ボディの
周囲を歩き易くなり、しかも安全上何ら問題は生じない
ので、一人の作業者による工程計画が可能となり作業時
間のロスを減少させることができる。
【0029】(4)上記発明において、塗装ハンガと
は、塗装工場の梁などに設けられたオーバヘッドコンベ
アに吊り下げられて自動車ボディを搬送する搬送媒体で
あり、塗装台車とは、塗装工場のフロアに設けられたフ
ロアコンベアに牽引されて自動車ボディを搬送する搬送
媒体を意味する。この場合、コンベアと搬送媒体とが別
体とされたものおよび一体とされたものの両者が含ま
れ、その構造等には特に限定されない。
【0030】また、上記発明において、シーリング工程
とは、自動車ボディを構成するパネルの合わせ目やパネ
ルエッジにシーリング材を塗布する工程であり、その他
の処理作業を含んでも良いし、ロボットによる自動化お
よび作業者による手作業の混成工程をも含む趣旨であ
る。また、アンダーコーティング工程とは、床裏やタイ
ヤハウス(何れか一方でも良いしその他の部位を含んで
も良い。)にコーティング材を塗布する工程であり、そ
の他の処理作業を含んでも良いし、ロボットによる自動
化および作業者による手作業の混成工程をも含む趣旨で
ある。
【0031】さらに、上記発明においては、電着塗装工
程とシーリング工程との間に他の処理工程を含んでも良
く、またアンダーコーティング工程の後工程における処
理内容は何ら限定されない。
【0032】
【発明の効果】請求項1〜3,5〜7および9記載の発
明によれば、自動車ボディの周囲を歩き易くなり、しか
も安全上何ら問題は生じないので、車高に応じた適切な
姿勢で作業できるとともに品質も向上する。さらに、一
人の作業者による工程計画が可能となり作業時間のロス
を減少させることができるし、工程計画の自由度も格段
に向上する。
【0033】これに加えて、請求項4記載の発明によれ
ば、自動車ボディのサイド部に塗装ハンガのアームが存
在せず、しかもしドアを開くこともできるので、ルーフ
領域、ドア廻りおよびフロアに対するシーリング材の塗
布作業性等が著しく向上するとともに、シーリング工程
の工程計画の自由度が著しく向上する。
【0034】また、請求項8記載の発明によれば、作業
床板を上昇させたときの当該作業床板の各辺とフロア面
との間にスカート板が傾斜して位置するので、作業者の
歩行性と安全性がより向上することになる。
【0035】
【発明の実施の形態】以下、本発明の実施形態を図面に
基づいて説明する。図1は本発明の塗装ラインの実施形
態を示す要部工程フロー図、図2は本発明の昇降作業床
の実施形態を示す平面図、図3は図2の III-III線に沿
う断面図、図4は図2の IV-IV線に沿う断面図である。
【0036】まず、図1を参照して本実施形態の塗装ラ
インの構成について説明する。図中の点線は塗装ハンガ
Hによる搬送ゾーンを示し、一点鎖線は塗装台車Tによ
る搬送ゾーンを示す。塗装ハンガHまたは塗装台車Tと
いっても、工程によっては異なる構造のものが用いられ
ることもある。
【0037】同図に示されるように、溶接を終了したホ
ワイトボディは、電着工程用塗装ハンガに搭載された状
態で塗装ラインへ搬入され、最初に前処理および電着塗
装が施される。こうした前処理・電着工程1では、ボデ
ィBを洗浄槽、前処理槽および電着槽などの各槽に浸す
必要があるため、ボディBは塗装ハンガにて搬送され
る。電着槽を出槽したボディBはそのまま塗装ハンガH
に搭載した状態で電着乾燥炉2へ搬送しても良いが、電
着乾燥炉2では、塗装ハンガHから滴下する水滴によっ
てボディ表面に塗装欠陥が発生するおそれがあるため、
本実施形態では、電着乾燥炉2の入口にドロップリフタ
DL−1を設け、ここで塗装ハンガHから塗装台車Tに
ボディを載せ替えることとしている。
【0038】この塗装台車Tに搭載されたボディBは、
電着乾燥炉2にて電着塗膜が焼き付けられたのち、ドロ
ップリフタDL−2によって塗装台車Tからアンダーコ
ーティング工程用塗装ハンガHに載せ替えられたのち、
シーリング工程3に搬送される。そして、このシーリン
グ工程3において、パネル合わせ面やパネルエッジに塩
化ビニル系熱硬化性樹脂からなるシーリング材が塗布さ
れ、水密性や防錆性が確保される。このシーリング材の
塗布は、シーリングロボットによっても行われるが、シ
ーリングロボットでは塗布できない部位や非常時におい
ては作業者によって塗布される。
【0039】この際、ルーフドリップチャンネル部など
のようにボディBのルーフ領域に対しては、高くて手が
届かないので、本実施形態では図3および図4に示すよ
うな昇降作業床20を設置し、作業者がこの作業床20
に乗ってシーリング材の塗布作業を行うようになってい
る。これについては後述する。
【0040】この塗装ハンガHは、図3および図4に示
すように、ボディBの前端部と後端部とを支持するよう
にアームが設けられたもので、ボディのサイドにアーム
が存在しないので、ドアを全開することができ、ドア廻
りの合わせ目や室内の合わせ目などの塗布作業にも適し
ている。
【0041】シーリング工程3を終了すると、自動車ボ
ディは、その塗装ハンガHに搭載されたままアンダーコ
ーティング工程4に搬送られ、床裏やタイヤハウスに塩
化ビニルゾルが吹き付けられる。このアンダーコーティ
ング工程では、塗装ロボットによる塗布作業が行われる
が、塩化ビニルゾルを塗布することで、床裏やタイヤハ
ウスのチッピング(飛び石)によるパネルの発錆が防止
される。
【0042】こうして、シーリング工程3およびアンダ
ーコーティング工程4を終了したボディは、ドロップリ
フタDL−3によって再び塗装台車に乗せ替えられたの
ち、塗布されたシーリング材およびアンダーコーティン
グ材を硬化させるため、シーリング乾燥炉5に搬送され
る。なお、シーリング乾燥炉5を省略して、次の中塗り
乾燥炉(不図示)にてシーリング材やアンダーコーティ
ング材を焼き付けることもできる。
【0043】ちなみに、ドロップリフタDL−1でボデ
ィBを降ろした前処理・電着工程用の塗装ハンガHは、
図示するように車体ラインへ返送される。また、ドロッ
プリフタDL−3でボディBを降ろしたアンダーコーテ
ィング工程用の塗装ハンガHは、図示するようにドロッ
プリフタDL−2へ返送される。また、ドロップリフタ
DL−2でボディBを降ろした塗装台車Tは、シーリン
グ工程3およびアンダーコーティング工程4のラインサ
イドまたは地下を搬送されてドロップリフタDL−3へ
バイパスされる。さらに、塗完後の塗装台車Tは地下な
どを搬送されてドロップリフタDL−1へ返送される。
【0044】本実施形態の塗装ラインでは、シーリング
工程3の最終工程がルーフドリップチャンネル部(ルー
フパネルとルーフサイドレールとの合わせ目)などへの
シーリング材の塗布ゾーンとされており、ここに昇降作
業床20が設けられている。
【0045】この昇降作業床20は、図2に示されるよ
うにボディBの搬送領域だけでなくその周囲の作業領域
まで設けられた作業床板21と、この作業床板21の各
辺に軸などの手段によって屈曲自在に設けられた4つの
スカート板22とを有している。また、この作業床板2
1は、図3および図4の断面図に示されるように、若干
のピットを掘ってここに設けられたパンタグラフ機構2
3によって支持されており、このパンタグラフ機構23
は油圧シリンダ24によって昇降されるようになってい
る。そして、油圧シリンダ24を作動させることによ
り、パンタグラフ機構23を介して作業床板21を上下
移動させることができる。ここで作業床板21が上昇す
ると、図3に示されるように作業床板21の各辺(エッ
ジ)とフロア面との間に段差が生じるが、この段差はス
カート板22によって危険のない傾斜面とされることに
なる。
【0046】次に作用を説明する。多車種混成ラインな
どにおいては車高が異なるボディBが流されることがあ
るが、そうしたときには本実施形態の昇降作業床20を
車高に応じて昇降させる。すなわち、図4に実線で示す
ように車高がさほど高くないボディBに対してルーフド
リップチャンネル部への塗布作業を行う場合には、作業
床板21を下降させた状態で作業を行う。
【0047】これに対して、同図の点線で示すように車
高が高いボディBに対しては、油圧シリンダ24を作動
させ、パンタグラフ機構23を介して作業床板21を上
昇させ、この状態でルーフドリップチャンネル部への塗
布作業を行う。これにより、作業者の作業姿勢が適切な
ものとなり、作業性が向上して塗布品質も向上すること
になる。
【0048】また、本実施形態の作業床板21は、ボデ
ィBの周囲の全体にわたって上昇するので、上昇した状
態においてもボディBの周囲をそのまま歩行することが
できる。したがって、ラインスピードが遅いときなどに
一人の作業者で左右のルーフドリップチャンネル部の塗
布作業を行う場合でも、いちいちフロアに降りる必要が
なく、歩行時間をそのぶん短縮することができる。ま
た、作業者の安全性も充分に確保できる。
【0049】なお、ルーフドリップチャンネル部以外の
塗布部位についても、ここで用いられる塗装ハンガH
が、ボディBの前端部および後端部を支持する構造であ
ることから、ボディサイド廻りの塗布作業が容易とな
る。
【0050】本発明は上述した実施形態にのみ限定され
ず、種々に改変することができる。図5は、本発明の塗
装ラインの他の実施形態を示す要部工程フロー図であ
り、図1に示す実施形態と共通する部分には同一の符号
を付しているが、この例ではシーリング工程3の途中に
ドロップリフタDL−2を設け、たとえばルーフドリッ
プチャンネル部へのシーリング材塗布ゾーンのみを塗装
ハンガHに搭載した状態で行うようにレイアウトされて
いる。そして、このゾーンに上述した昇降作業床20が
設けられいる。このように構成しても、上述した実施形
態と同様に、作業性および安全性が向上することにな
る。また、シーリング工程3を塗装台車Tによる工程と
塗装ハンガHによる工程とに分けることで、それぞれの
搬送媒体で作業性が向上する塗布部位を選択することが
でき、シーリング工程トータルとしての作業性および塗
布品質が向上する。
【0051】なお、以上説明した実施形態は、本発明の
理解を容易にするために記載されたものであって、本発
明を限定するために記載されたものではない。したがっ
て、上記の実施形態に開示された各要素は、本発明の技
術的範囲に属する全ての設計変更や均等物をも含む趣旨
である。
【0052】たとえば、本発明の昇降作業床20は、シ
ーリング工程にのみ設けられるものではなくその他の工
程に設けることも本発明の範囲内である。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の塗装ラインの実施形態を示す要部工程
フロー図である。
【図2】本発明の昇降作業床の実施形態を示す平面図で
ある。
【図3】図2の III-III線に沿う断面図である。
【図4】図2の IV-IV線に沿う断面図である。
【図5】本発明の塗装ラインの他の実施形態を示す要部
工程フロー図である。
【図6】従来の塗装ラインを示す要部工程フロー図であ
る。
【図7】従来の昇降作業台を示す側面図である。
【図8】従来の昇降作業台を示す断面図である。
【符号の説明】
1…前処理・電着工程 2…電着乾燥炉 3…シーリング工程 4…アンダーコーティング工程 5…シーリング乾燥炉 20…昇降作業床 21…作業床板 22…スカート板 23…パンタグラフ(昇降手段) 24…油圧シリンダ(昇降手段) B…自動車ボディ H…塗装ハンガ T…塗装台車 DL−1〜DL−3…ドロップリフタ

Claims (9)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】塗装台車と塗装ハンガとを用いて自動車ボ
    ディを搬送する塗装ラインにおける自動車ボディの搬送
    方法において、 塗装台車に搭載された電着塗装後の自動車ボディを塗装
    ハンガに移載したのち、この自動車ボディを前記塗装ハ
    ンガを用いてシーリング工程の少なくとも一部とアンダ
    ーコーティング工程とを搬送することを特徴とする塗装
    ラインにおける自動車ボディの搬送方法。
  2. 【請求項2】前記塗装ハンガへの移載工程が、前記シー
    リング工程の前に設けられていることを特徴とする請求
    項1記載の塗装ラインにおける自動車ボディの搬送方
    法。
  3. 【請求項3】前記塗装ハンガへの移載工程が、前記シー
    リング工程の途中に設けられていることを特徴とする請
    求項1記載の塗装ラインにおける自動車ボディの搬送方
    法。
  4. 【請求項4】前記塗装ハンガは、前記自動車ボディの前
    端部および後端部を支持することを特徴とする請求項1
    〜3の何れかに記載の塗装ラインにおける自動車ボディ
    の搬送方法。
  5. 【請求項5】前記シーリング工程のうち前記塗装ハンガ
    により搬送されるゾーンの少なくとも一部に、昇降可能
    な作業床が設けられていることを特徴とする請求項1〜
    4の何れかに記載の塗装ラインにおける自動車ボディの
    搬送方法。
  6. 【請求項6】前記昇降可能な作業床が設けられたゾーン
    は、前記自動車ボディのルーフ領域のシーリング作業を
    行うゾーンであることを特徴とする請求項5記載の塗装
    ラインにおける自動車ボディの搬送方法。
  7. 【請求項7】少なくとも塗装ハンガに搭載されて搬送さ
    れる自動車ボディの搬送領域およびその側部領域に設け
    られた作業床板と、前記作業床板を支持して昇降させる
    昇降手段とを有することを特徴とする昇降作業床。
  8. 【請求項8】前記作業床板の各辺に、前記作業床板に対
    して屈曲可能なスカート板が設けられていることを特徴
    とする請求項7記載の昇降作業床。
  9. 【請求項9】シーリング工程の少なくとも一部とアンダ
    ーコーティング工程とを塗装ハンガにて搬送しながら塗
    装処理を行うことを特徴とする自動車ボディの塗装方
    法。
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JP2011168245A (ja) * 2010-02-22 2011-09-01 Toyota Auto Body Co Ltd 搬送台車、搬送ライン及び搬送方法

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