JP2000087736A - 内燃機関 - Google Patents
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Abstract
触媒温度が所定温度以上で酸化雰囲気になる場合であっ
ても、ドライバビリティや燃費等が悪化しないようにし
ながら、触媒温度が耐熱温度を超えないようにして触媒
の熱劣化を確実に抑制できるようにする。 【解決手段】 排ガス浄化用触媒6と、排ガス浄化用触
媒6の周辺が酸化雰囲気であるか否かを検出又は推定す
る雰囲気検知手段11と、触媒6の温度を検出又は推定
する温度検知手段9と、触媒6への流入気流量を調整す
る流量調整手段13,14,15,16と、温度検知手
段9によって検出又は推定された触媒温度が所定温度以
上で且つ雰囲気検知手段11によって酸化雰囲気が検知
された場合、触媒6への流入気流量を増量するよう流量
調整手段13,14,15,16を制御する制御手段2
0とから構成される。
Description
分、特に、NOX を浄化する排ガス浄化用触媒を備え
る、内燃機関に関する。
は、排ガス中の有害物質を理論空燃比近傍の運転状態で
浄化する三元触媒が排気通路に設けられていた。また、
近年、空燃比をリーンとして燃費を向上させる希薄燃焼
内燃機関が実用化されている。この種の内燃機関では空
燃比をリーンとするため、従来から排ガスを浄化すべく
備えられている三元触媒だけではその浄化特性により排
ガス中のNOX を十分に浄化することができない。そこ
で、リーン運転時のNOX 排出量低減のために、空燃比
がリーンの時にも排ガス中のNOX を浄化しうるNOX
触媒が開発されている。
雰囲気でNOX を選択的に還元する選択還元型と、リー
ン雰囲気でNOX を触媒上に吸蔵し、ストイキオ又はリ
ッチ雰囲気で触媒上に吸蔵されたNOX を放出,還元す
る吸蔵型とに分類できる。
高温になった状態で、燃料カット運転やリーン運転等に
なって触媒周辺が酸化雰囲気になった場合、貴金属を担
持した触媒では高温になるほど原子移動はより活発化す
るため、触媒内の貴金属、例えば白金Ptの小粒は、活
発化した原子移動により互いに結合して大粒の白金Pt
となるとともに、O2 過剰のため酸化反応を起こして白
金Ptの粒成長が促進され、粒成長した白金Ptは表面
積が小さくなるため、排ガスに接触する面積が小さくな
り、触媒の排ガス浄化性能が低下し、これにより、触媒
の熱劣化が促進されることになる。
担持されたイリジウムIr等の酸化反応が進んで揮発性
酸化物となり、触媒表面から飛散してしまい、排ガス浄
化性能を悪化させることになる。このため、三元触媒や
NOX 触媒の耐熱温度は、一般に触媒周辺が還元雰囲気
の場合(排ガス空燃比がリッチの場合)よりも酸化雰囲
気の場合(排ガス空燃比がリーンの場合)の方が低くな
る。
元雰囲気の場合の耐熱温度(リッチ耐熱温度)以下にな
るように触媒温度を調整する一方、触媒周辺が酸化雰囲
気の場合は酸化雰囲気の場合の耐熱温度(リーン耐熱温
度)以下になるように触媒温度を調整しなくてはならな
い。しかしながら、例えば、三元触媒やNOX 触媒を備
えた希薄燃焼内燃機関において、還元雰囲気の場合のリ
ッチ耐熱温度以下になるように触媒温度を調整していた
としても、触媒が所定温度、即ち、酸化雰囲気の場合の
リーン耐熱温度以上となる高温リッチ運転時(高負荷・
高回転域での運転時)に、例えば燃料カットが行なわれ
て燃料カット運転状態に移行したり、リーン運転(低負
荷・低回転域での運転)に切り替えられたりすると、排
気系はO2 過剰の酸化雰囲気となる。この場合、触媒温
度は直ぐに低下せず、徐々に低下していくことになるた
め、触媒温度がリーン耐熱温度以下になるまでの間、リ
ーン耐熱温度以上で触媒周辺が酸化雰囲気の状態とな
り、上述したような触媒浄化性能の低下、即ち触媒が熱
劣化してしまうことになる。
三元触媒の耐熱温度と比較して低いため、NOX 触媒で
は熱劣化は特に顕著となる。そこで、例えば、特開平8
−144814号公報に開示されているように、触媒が
所定温度以上の場合、燃料カット運転を禁止することも
提案している。しかしながら、この技術では、確かに触
媒周辺を酸化雰囲気にしないことで、燃料カット運転時
に触媒が耐熱温度を超えることを防止することはできる
が、燃料カット運転を要求しているにもかかわらず、燃
料カットが禁止されてしまうので、ドライバビリティや
燃費等が悪化することになる。
たもので、触媒温度が所定温度以上で酸化雰囲気になる
場合であっても、ドライバビリティや燃費等が悪化しな
いようにしながら、排ガス浄化用触媒の熱劣化を確実に
抑制できるようにした、内燃機関を提供することを目的
とする。
機関では、温度検知手段によって検出又は推定された触
媒温度が所定温度以上で雰囲気検知手段によって酸化雰
囲気が検知された場合、制御手段により制御される流量
調整手段によって排ガス浄化用触媒への流入気流量が増
量するように調整される。これにより、触媒温度が所定
温度以上で酸化雰囲気になる場合であっても、排ガス浄
化用触媒を急速に冷却することができ、触媒温度が速や
かに低下させることができることになる。
形態について説明する。まず、第1実施形態にかかる内
燃機関について、図1〜図5を参照しながら説明する。
本実施形態にかかる内燃機関は、図1に示すように構成
されており、吸気,圧縮,膨張,排気の各行程を一作動
サイクル中にそなえる内燃機関、即ち4サイクルエンジ
ンであって、火花点火式で、且つ、燃焼室内に燃料を直
接噴射する筒内噴射型内燃機関(筒内噴射エンジン)と
して構成される。
3が連通しうるように接続されており、吸気通路2と燃
焼室1とは吸気弁4によって開閉制御されるとともに、
排気通路3と燃焼室1とは排気弁5によって開閉制御さ
れるようになっている。また、吸気通路2には、図示し
ないエアクリーナ,エアフローセンサ及びスロットル弁
が設けられており、排気通路3には、排ガス浄化用触媒
6および図示しないマフラ (消音器)が設けられてい
る。
すように、リーンNOx 触媒(以下、NOx 触媒とい
う)6Aと三元触媒6Bとを備え、さらに、これらのN
Ox 触媒6A及び三元触媒6Bの上流側にエンジンに近
接して三元触媒6Cを備えて構成される。つまり、理論
空燃比下で排ガス中のCO,HC及びNOx を浄化可能
な三元機能を有する三元触媒6Bが設けられており、さ
らに、リーン運転時に発生する排ガス中のNOx を十分
に浄化できるように、三元触媒6Bの上流側にNOx 触
媒6Aが設けられている。
上に吸着することにより排ガス中のNOX を浄化するタ
イプのもの(吸蔵型リーンNOX 触媒,トラップ型リー
ンNOX 触媒)で、例えばアルミナAl2 O3 を担体と
し、この担体上に、バリウムBa及び白金Ptが担持さ
れて構成される。さらに、本実施形態では、NOx 触媒
6Aの上流側の排気通路3に、エンジン始動直後でもす
みやかに活性化して排ガス中のCO,HC及びNOx を
浄化する機能を有する三元触媒(近接三元触媒)6Cも
設けられている。
クセルペダルの踏込み量に応じて開度が変わり、これに
より燃焼室1内に導入される空気量が調整されるように
なっている。更に、13は、アイドルスピードコントロ
ールバルブ(ISCバルブ)であり、吸気通路2のスロ
ットル弁設置部分をバイパスするバイパス路13Aに設
けられ、図示しないステッパモータによって開閉駆動さ
れ、主にスロットル弁12全閉又は略全閉時におけるア
イドル回転数を微調整している。
り、吸気通路2のスロットル弁12設置部分をバイパス
するようにスロットル弁12の上流側の吸気通路2とサ
ージタンク2aとを連通するバイパス路14Aに設けら
れ、スロットル弁12とは別個に吸気量を調整して空燃
比を調整しうるものである。なお、ISCバルブ13及
びABV14は、いずれも排ガス浄化用触媒6へ流入す
る排気流量(流入気流量)を調整可能であるため、これ
らを流量調整手段という。
気筒内の燃焼室1へ向けて燃料を直接噴射すべく、その
開口を燃焼室1に臨ませるように配置されている。ま
た、当然ながら、このインジェクタ8は各気筒毎に設け
られており、例えば本実施形態のエンジンが直列4気筒
エンジンであるとすると、インジェクタ8は4個設けら
れることになる。
御における二次エア導入位置を示している。ここでは、
15は排気通路3の最上流における二次エア導入位置を
示しており、16はNOX 触媒6Aの直上流における二
次エア導入位置を示している。なお、二次エアの導入に
よって排ガス浄化用触媒6への流入気流量を調整するた
め、二次エアを導入する二次エア導入手段も流量調整手
段となる。
置に限られるものではなく、排ガス浄化用触媒6C又は
6A,6Bの上流側であれば良い。また、ここでは、二
次エア導入位置を2箇所図示しているが、これはどちら
か1箇所でも良い。さらに、流入気流量の増大制御にお
ける二次エアの導入に際しては、エンジン始動時におけ
る排ガス浄化用触媒6の早期活性化のための二次エア導
入手段を兼用するようにしても良いし、別個に設けても
良い。また、二次エアを導入せず、ISCバルブ13及
びABV14のみで流入気流量を調整するようにしても
良い。
トル弁の開度に応じ図示しないエアクリーナ及びエアフ
ローセンサ(例えばカルマン渦式エアフローセンサ)を
通じて吸入された空気が吸気弁4の開放により燃焼室1
内に吸入され、この燃焼室1内で、吸入された空気と制
御手段としての電子制御ユニット(ECU)20からの
信号に基づいてインジェクタ8から直接噴射された燃料
とが混合され、燃焼室1内で点火プラグ7を適宜のタイ
ミングで点火させることにより燃焼せしめられて、エン
ジントルクを発生させたのち、排ガスが燃焼室1内から
排気通路3へ排出され、排気浄化装置6で排ガス中のC
O,HC,NOx の3つの有害成分を浄化されてから、
マフラで消音されて大気側へ放出されるようになってい
る。
御を行なう際に触媒周辺が酸化雰囲気であるか否かを、
ECU20で、車速,運転モード,エンジン負荷,エン
ジン回転数等に基づいて推定するようにしている。この
場合、ECU20内の該当する機能が雰囲気検知手段と
なる。また、このエンジンには種々のセンサが設けられ
ており、センサからの検出信号がECU20へ送られる
ようになっている。
センサ11が設けられており、O2センサ11によって
排ガス浄化用触媒6の周辺が酸化雰囲気であるか否かを
検出するようになっている。また、O2 センサ11から
の検出信号がECU20へ送られるようになっている。
このため、O2 センサ11を流量調整手段による制御を
行なう際に雰囲気検知手段として用いることもできる。
なお、雰囲気検知手段としては、O2 センサのほかに、
空燃比に比例した検出信号を出力するリニアA/Fセン
サを用いても良い。
U20での車速(平均車速),運転モード,エンジン負
荷,エンジン回転数等からの推定とを組み合わせて、触
媒周辺が酸化雰囲気であるか否かを検出又は推定するよ
うにして良い。この場合、O 2 センサ11及びECU2
0内の該当する機能が雰囲気検知手段となる。また、O
2 センサ11の下流側であって、排気通路3の排ガス浄
化用触媒6の上流側部分には高温センサ(排気温セン
サ,温度検知手段)9が設けられており、排ガス温度を
検出するようになっている。そして、高温センサ9から
の検出信号がECU20へ送られるようになっている。
なお、ECU20で、後述するように、高温センサ9か
らの検出情報等に基づいて触媒温度を推定する場合は、
高温センサ9及びECU20内の該当する機能が温度検
知手段を構成することになる。
X 触媒6Aの下流側部分にはNOXセンサ10が設けら
れている。また、NOX センサ10による検出情報は、
後述するECU20へ送られるようになっている。そし
て、ECU20では、NOX センサ10からの検出情報
等に基づいて触媒再生制御(リッチスパイク)を行なう
ようになっている。つまり、本実施形態では、NOX 触
媒6Aの近傍を酸素濃度低下雰囲気(還元雰囲気)とし
てNOX 触媒6Aに吸着したNOX やSOX を脱離さ
せ、NOX 浄化効率を再生させるために、NOX センサ
10からの検出情報等に基づいて、NOX 触媒6Aの近
傍の空燃比をリーンから理論空燃比又はリッチにするた
めに運転モードを理論空燃比又はリッチに切り替える触
媒再生制御(リッチスパイク)を行なうようになってい
る。
説明すると、このエンジンは、吸気通路2から燃焼室1
内に流入した吸気流が縦渦(逆タンブル流)を形成する
ように構成され、燃焼室1内で、吸気流がこのような縦
渦流を形成するので、圧縮行程後期に燃料を噴射して、
この縦渦流を利用しながら例えば燃焼室1の頂部中央に
配設された点火プラグ7の近傍のみに少量の燃料を集め
て、点火プラグ7から離隔した部分では極めてリーンな
空燃比状態とすることができ、点火プラグ7の近傍のみ
を理論空燃比又はリッチな空燃比とすることで、安定し
た層状燃焼(層状超リーン燃焼)を実現しながら、燃料
消費を抑制することができるものである。
には、吸気行程に燃料を噴射することにより、インジェ
クタ8からの燃料が燃焼室1全体に均質化され、全燃焼
室1内を理論空燃比やリーン空燃比の混合気状態にさせ
て予混合燃焼が行なわれ、もちろん、理論空燃比による
方がリーン空燃比によるよりも高出力が得られるが、こ
れらの際にも、燃料の霧化及び気化が十分に行なわれる
ようなタイミングで燃料噴射を行なうことで、効率よく
高出力を得ることができる。
様として、圧縮行程燃料噴射による層状燃焼によって燃
料の極めて希薄な状態(即ち、空燃比が理論空燃比より
も極めて大)での運転(超リーン燃焼運転)を行なう圧
縮リーン運転モードと、圧縮リーン運転モードほどでは
ないが燃料の希薄な状態(即ち、空燃比が理論空燃比よ
りも大)で運転を行なう吸気リーン運転モードと、空燃
比が理論空燃比となるようにO2 センサ情報等に基づい
てフィードバック制御を行なうストイキオ運転モード
(ストイキオフィードバック運転モード)と、燃料の過
濃な状態(即ち、空燃比が理論空燃比よりも小)での運
転を行なうエンリッチ運転モード(オープンループモー
ド)とが設けられている。
一つのモードを選択してエンジンの運転を制御すること
になるが、この運転モード選択は、エンジンの回転数N
e及び負荷状態を示す有効圧力Peに基づきマップに応
じて行なうようになっている。つまり、エンジンの回転
数Neが低く負荷Peも小さい場合には、圧縮リーン運
転モード(圧−L)が選択され、エンジンの回転数Ne
や負荷Peがこれよりも大きくなるのにしたがって、吸
気リーン運転モード(吸−L),ストイキオフィードバ
ック運転モード(S/F),オープンループモード(O
/L)が選択される。
いる。この燃料カットモードは、減速時等にスロットル
バルブが閉じられた際に燃料供給を停止するモードであ
る。ところで、排ガス浄化用触媒6の耐熱温度は、一般
に、図3に示すように、触媒周辺が還元雰囲気の場合
(排ガス空燃比がリッチの場合)よりも酸化雰囲気の場
合(排ガス空燃比がリーンの場合)の方が低くなる。こ
のため、触媒周辺が還元雰囲気の場合は還元雰囲気の場
合の耐熱温度(リッチ耐熱温度;例えば800℃)以下
になるように触媒温度を調整する一方、触媒周辺が酸化
雰囲気の場合は酸化雰囲気の場合の耐熱温度(リーン耐
熱温度;例えば700℃)以下になるように触媒温度を
調整している。
の場合に触媒温度がリッチ耐熱温度以下であるがリーン
耐熱温度よりは高い温度である場合に、燃費の向上,エ
ンジンの破損防止等のために、所定の運転状態のときに
内燃機関への燃料供給を停止する(これを、燃料カット
という)制御が行なわれ、図3に示すように、運転モー
ドがリッチから燃料カット(排ガス空燃比はリーンとな
る)に切り替わると、切り替え後例えば数秒〜数百秒
間、図3中、破線Aで示すように、触媒はリーン雰囲気
であるにもかかわらず、触媒温度は触媒の熱容量のため
にすぐには下がらず、触媒温度がリーン耐熱温度以上に
なってしまう場合があるため、この場合には排ガス浄化
用触媒6の熱劣化が進行することになる。
運転モード(高負荷・高回転域における運転モード)か
らリーン運転モード(低負荷・低回転域における運転モ
ード)へ運転モードが切り替えられる場合も、上述の燃
料カットの場合と同様に、触媒温度がその耐熱温度を超
えた状態で、触媒周辺が酸化雰囲気になってしまう場合
があり、排ガス浄化用触媒6の熱劣化が進行することに
なる。
は、排ガス浄化用触媒6の熱劣化を抑制するための制御
を行なうようにしている。なお、本実施形態では、一般
にNO X 触媒の耐熱温度の方が三元触媒の耐熱温度より
も低いため、NOX 触媒の耐熱温度に基づいて排ガス浄
化用触媒6の熱劣化の抑制制御を行なうようにしてい
る。
ECU(制御手段)20は、例えば燃料カット時やリッ
チ運転モードからリーン運転モードへの運転モードの切
替時等に、触媒温度を推定し、この触媒温度が所定温度
以上で酸化雰囲気が検知された場合、排ガス浄化用触媒
6への流入気流量を一時的に増大するよう制御するよう
になっている。これにより、排ガス浄化用触媒6を急速
に冷却することができ、触媒温度を早期に耐熱温度以下
に低下させることができる。
囲気の場合(排ガス空燃比がリーンの場合)の耐熱温度
(リーン耐熱温度)である。また、触媒周辺が酸化雰囲
気になる場合としては、例えば、運転モードがリーン運
転モードの場合や燃料カット運転の場合がある。具体的
には、ECU20は、運転モードがストイキオ運転モー
ドやエンリッチ運転モードから燃料カットモードやリー
ン運転モードへ切り替わったか否かを判定するようにな
っている。
熱温度以上であるか否かを判定するようになっている。
ここでは、触媒温度としてこれに相当する排気温度(高
温センサ出力)を使用している。つまり、一般に触媒に
直接センサを取り付けることは困難であることから、触
媒ベッド温度を直接計測しておらず、高温センサ9によ
ってNOX 触媒6Aの入口の排気温度を計測し、この高
温センサ9により検出される排気温度が触媒温度に相当
するとしてリーン耐熱温度との判定を行なっている。
キオ運転モードやエンリッチ運転モードから燃料カット
運転やリーン運転モードへ切り替わり、かつ、触媒温度
がリーン耐熱温度以上であると判定した場合は、触媒へ
の流入気流量の増大制御、即ち、ABV14,ISCバ
ルブ13を全開にし、バイパスエア総流量を増やして吸
気流量を増量し、さらに、排気通路3へ二次エアを導入
する制御を行なうようになっている。
14を介しての流量とISCバルブ13を介しての流量
とを合わせたものであり、上記制御時には通常時のマッ
プとは異なるマップにより設定するようになっている。
この場合、バイパスエア総流量は、エンジン負荷,エン
ジン回転数,車速に対するマップから求めても良い。な
お、車速に対するマップから求める場合はリーン運転時
と燃料カット運転時で別のマップを使用する。
温度が所定温度、即ち耐熱温度以下に下がったら終了す
る。なお、燃料カットモードやリーン運転モードにおけ
る運転が終了した場合には、流入気流量の増大制御は終
了する。ところで、本実施形態では、高温センサ9によ
り検出される排気温度がリーン耐熱温度以上である場合
に流入気流量の増大制御を行なうようにしているが、高
温センサ9により検出される排気温度と触媒ベッド温度
との間には触媒の熱容量に起因する時間応答差があるた
め、排気温度がリーン耐熱温度よりも小さくなったとし
ても、触媒温度はリーン耐熱温度よりも小さくなってい
ない場合がある。
される排気温度がリーン耐熱温度よりも小さくなるまで
流入気流量の増大制御を行ない、さらに、高温センサ9
により検出される排気温度がリーン耐熱温度よりも小さ
くなった後、触媒温度がリーン耐熱温度よりも小さくな
るまでの時間を時間応答差を考慮して推定し、流入気流
量の増大制御を行なうようにしている。
線Bで示す高温センサ9により検出される排気温度と、
図3中、太線Cで示す触媒ベッド温度との間に時間応答
差(応答遅れ)αが生じる。なお、図3中、破線Aは本
制御を行なわない場合の触媒ベッド温度を示している。
この時間応答差を考慮すれば、高温センサ9はNOX 触
媒6Aの上流側の排気通路3に設けられており、高温セ
ンサ9により検出される排気温度の方が触媒ベッド温度
よりも応答が早いため、高温センサ9により検出される
排気温度に基づいて触媒ベッド温度を推定できることに
なる。
流量に関係しているため、流入気流量から推定してい
る。つまり、時間応答差を推定する際の排気流量は吸気
流量(ここではカルマン周波数に相当)に相当し、さら
に、ここでは二次エアが導入されるため、触媒への流入
気流量は吸気流量に二次エア導入量を加算したものとな
る。このため、この吸気流量に二次エア導入量を加算し
て求めた流入気流量に基づいて時間応答差を推定してい
る。
ーセンサにより計測している。なお、この吸気流量計測
はカルマン渦式エアフローセンサ以外のものを用いても
よい。また、時間応答差の推定に際しては、排気温度が
触媒を伝わっていき、触媒全体、あるいは触媒の中心部
まで伝わったときに触媒温度が排気温度に一致すること
になると考え、温度伝播速度を用いている。
な温度伝播速度と流入気流量との関係を示すマップ(ほ
ぼ比例関係)により設定される。なお、流入気流量と温
度伝播速度との関係を示すマップは、エンジン(即ち、
エンジンに備えられる触媒)によって異なるものを用い
る。これは、主に、触媒熱容量(触媒容量)に影響され
るためである。
る排気温度がリーン耐熱温度以上である場合は、カウン
タ値(流入気流量の増大制御の継続時間に相当する)
は、次式により算出される。 カウンタ値=触媒長さ ここで、触媒長さとは、触媒に応じて定まる定数であ
る。また、触媒長さは触媒の全長としても良いし、触媒
ベッド中心までとして触媒全体の半長としても良い。な
お、カウンタ値の初期値は0になっている。
温度がリーン耐熱温度よりも小さくなった場合は、カウ
ンタ値(流入気流量の増大制御の継続時間に相当する)
は、次式により算出される。 カウンタ値=触媒長さ−温度伝播速度×Δt ここで、Δtは演算周期である。
は、時間応答差を考慮する必要はない。本発明の第1実
施形態としての内燃機関は、上述のように構成されてい
るので、この装置による流入気流量の増大制御は、以下
のように行なわれる。つまり、図4のフローチャートに
示すように、まず、ステップA10で、ストイキオ運転
モード又はリッチ運転モードから燃料カットモードやリ
ーン運転モードになったか否かを判定する。この判定の
結果、ストイキオ運転モード又はリッチ運転モードから
燃料カットモードやリーン運転モードになっていない場
合はリターンする。一方、ストイキオ運転モード又はリ
ッチ運転モードから燃料カットモードやリーン運転モー
ドになった場合はステップA20に進み、高温センサ9
の出力がリーン耐熱温度以上であるか否かを判定する。
ーン耐熱温度以上である場合はステップA30に進み、
カウンタ値を次式により設定する。 カウンタ値=触媒長さ 次いで、ステップA50に進み、カウンタ値が0である
か否かを判定し、この場合、カウンタ値は0でないた
め、ステップA60に進んで、バイパスエア総流量を増
大する制御として、ABV14やISCバルブ13を全
開にして吸入吸気量を増大するとともに、排気通路3へ
二次エアを導入して、リターンする。
出力がリーン耐熱温度よりも低いと判定された場合は、
排気温度と触媒温度との間の時間応答差により触媒温度
がリーン耐熱温度以上である場合もあるため、ステップ
A40で、カウンタ値を次式により設定する。 カウンタ値=触媒長さ−温度伝播速度×Δt 次いで、ステップA50に進み、カウンタ値が0である
か否かを判定し、この場合、カウンタ値は0でないた
め、ステップA60に進んで、バイパスエア総流量を増
大する制御として、ABV14やISCバルブ13を全
開(または負荷と回転数に対するマップ値)にして吸入
吸気量を増大するとともに、排気通路3へ二次エアを導
入して、リターンする。
パスエア総流量を増大する制御を終了して、リターンす
る。したがって、本実施形態にかかる内燃機関によれ
ば、触媒への流入気流量の増大により排ガス浄化用触媒
6を急速に冷却することができ、触媒温度を速やかに低
下させることができる。これにより、燃料カット運転時
等において触媒温度が耐熱温度を超えることによる排ガ
ス浄化用触媒6の熱劣化を確実に抑制できるという利点
がある。一般に、耐熱温度の低いNOX 触媒6Aにおい
て特に効果的である。
るために、燃料カットが要求されているにもかかわらず
燃料カットを禁止してしまうということがなく、ドライ
バビリティや燃費等の悪化を招くこともないという利点
もある。この場合、本実施形態では、温度伝播速度と流
入気流量との関係を考慮するため、排気温度と触媒ベッ
ド温度の時間応答差を精度良く推測できるという利点も
ある。
CをNOX 触媒6A及び三元触媒6Bと別体として構成
しているが、例えば図2に示すように、三元触媒6C,
NO X 触媒6A,三元触媒6Bを1つのケース内に一体
に備えるように構成しても良い。この場合、三元触媒6
CとNOX 触媒6Aとの間に高温センサ9を配設し、N
OX 触媒6Aと三元触媒6Bとの間にNOX センサ10
を配設する。また、二次エア導入時の導入位置15は三
元触媒6Cの上流側の排気通路3とし、二次エア導入時
の導入位置16は三元触媒6CとNOX 触媒6Aとの間
とする。
用触媒6への流入気流量を増大すべく、ABV14やI
SCバルブ13を全開にして吸入吸気量を増大するとと
もに、排気通路3へ二次エアを導入するようにしている
が、触媒温度を確実に低下させることができるのであれ
ば、いずれか一方の制御のみを行なうようにしても良
い。つまり、ABV14やISCバルブ13を全開にし
て吸入吸気量を増大するだけでも良いし、また排気通路
3へ二次エアを導入するだけでも良い。また、ABV1
4を備えないものであれば、ISCバルブ13の開度の
み調整するようにしても良い。
みによって吸入空気量を増大させる場合には、図5は温
度伝播速度と吸入空気量(カルマン渦式エアフローセン
サ周波数)とのマップとすれば良い。また、上述の本実
施形態では、触媒温度に相当するものとして、排気温度
を高温センサ9によって検出しているが、車速,運転モ
ード,エンジン負荷,エンジン回転数等から推定しても
良い。また、高温センサ9による検出と、これらの車速
(平均車速),運転モード,エンジン負荷,エンジン回
転数等からの推定とを組み合わせて触媒温度を検出又は
推定するようにしても良い。
差の推定に際しては、少しでもその精度を良くするため
に、時間応答差に排気の持つ熱量(排気温度)の影響を
考慮するのが好ましい。この場合、上述のようにして推
定した温度伝播速度に補正係数をかければ良く、この補
正係数は、高温センサ9の検出値(排気温センサ値),
エンジン負荷,エンジン回転数,車速に対するマップ値
として求めれば良い。なお、簡単化のためにマップを統
合しても良い。つまり、温度伝播速度をエンジン負荷,
エンジン回転数又は車速に対するマップ値として設定し
ても良い。
上述のような流入気流量の増大制御を行なう場合は、空
燃比A/F,点火時期も通常のリーン運転時と別設定と
する必要がある。次に、第1実施形態の変形例にかかる
内燃機関について説明する。本変形例にかかる内燃機関
は、第1実施形態のものと、流量調整手段が異なる。つ
まり、本変形例は、ドライブバイワイヤ(DBW)を備
える自動車等の車両において、このDBWによってスロ
ットル弁12の開度を開側に制御することによって吸気
流量を増やし、これにより、排気流量を増量するもの
で、DBW及びスロットル弁12によって排ガス浄化用
触媒6へ流入気流量を調整する流量調整手段が構成され
る。
転時とは別設定とする。なお、燃料カット以外のリーン
運転を行なう場合に本制御を行なう時には空燃比A/
F,点火時期も別設定とする必要がある。また、上述の
第1実施形態と同様に、このDBWによる開度制御に加
えて、二次エアを導入するようにしても良い。この場
合、二次エアの導入位置はNOX 触媒6Aの上流側であ
ればどこでも良い。
形態のものと同様であるため、ここではその説明を省略
する。このような構成により、本変形例の内燃機関で
は、上述の第1実施形態と同様に、触媒への流入気流量
の増大制御が行なわれ、これにより、上述の第1実施形
態と同様の作用,効果が得られる。
いて、図6,図7を参照しながら説明する。本実施形態
にかかる内燃機関は、第1実施形態のものと、ECU2
0における時間応答差の求め方が異なる。つまり、本実
施形態では、ECU20が吸気流量と時間応答差との関
係(ほぼ反比例)を示す図7に示すようなマップを備
え、このマップにより時間応答差を求めるようになって
いる。
応答差の推定に際しては、少しでもその精度を良くする
ために、時間応答差に排気の持つ熱量(排気温度)の影
響を考慮するのが好ましい。このため、上述のようにし
て推定した時間応答差に補正係数をかけるようになって
いる。
値,エンジン負荷,エンジン回転数,車速に対するマッ
プ値として求める。なお、簡単化のためにマップを統合
しても良い。つまり、時間応答差をエンジン負荷,エン
ジン回転数又は車速に対するマップ値として設定しても
良い。その他の構成については、上述の第1実施形態の
ものと同様であるため、ここではその説明を省略する。
燃機関では、以下のように流入気流量の増大制御が行な
われる。つまり、図6のフローチャートに示すように、
まず、ステップB10で、ストイキオ運転モード又はリ
ッチ運転モードから燃料カットモードやリーン運転モー
ドになったか否かを判定する。この判定の結果、ストイ
キオ運転モード又はリッチ運転モードから燃料カットモ
ードやリーン運転モードになっていない場合はリターン
する。一方、ストイキオ運転モード又はリッチ運転モー
ドから燃料カットモードやリーン運転モードになった場
合はステップB20に進み、高温センサ9の出力がリー
ン耐熱温度以上であるか否かを判定する。
ーン耐熱温度以上である場合はステップB70に進み、
バイパスエア総流量を増大する制御として、ABV14
やISCバルブ13を全開にして吸入吸気量を増大する
とともに、排気通路3へ二次エアを導入して、リターン
する。一方、高温センサ9の出力がリーン耐熱温度より
も低い場合は、ステップB30に進み、フラグFが1か
否かを判定する。なお、フラグFは、触媒温度がリーン
耐熱温度以上と推定される場合に1とされる。
テップB70に進んで、バイパスエア総流量を増大する
制御として、ABV14やISCバルブ13を全開にし
て吸入吸気量を増大するとともに、排気通路3へ二次エ
アを導入して、リターンする。一方、フラグFが1でな
い場合はステップB40に進み、図7に示すようなマッ
プにより、流入気流量に応じて時間応答差TAを設定
し、ステップB50でフラグFを1にセットして、ステ
ップB60に進む。なお、流入気流量は、高温センサ9
の出力がリーン耐熱温度よりも小さくなった時の値を用
いる。また、フラグFは初期設定は0になっている。
がリーン耐熱温度よりも小さくなってから所定時間(時
間応答差に対応する)経過したか否かを判定し、この判
定の結果、所定時間を経過していない場合はステップB
70に進み、バイパスエア総流量を増大する制御とし
て、ABV14やISCバルブ13を全開にして吸入吸
気量を増大するとともに、排気通路3へ二次エアを導入
して、リターンする。一方、所定時間を経過した場合は
ステップB80に進み、フラグFを0にリセットして、
リターンする。
によれば、上述の第1実施形態と同様の作用,効果が得
られる。また、特に、本実施形態では、ECU20に流
入気流量と時間応答差との関係を示すマップにより時間
応答差を求めるため、触媒への流入気流量の増大制御を
簡略化することができるという利点がある。
いて、図8を参照しながら説明する。本実施形態にかか
る内燃機関は、第2実施形態のものに対して、流入気流
量の変化に対応できるよう時間応答差A(n)にフィル
タをかけるようにした点が異なる。
と時間応答差との関係(ほぼ反比例)を示す図7に示す
ようなマップを備え、このマップにより時間応答差を求
めるようになっている。また、上述の第1実施形態と同
様に、時間応答差の推定に際しては、少しでもその精度
を良くするために、時間応答差に排気の持つ熱量(排気
温度)の影響を考慮するのが好ましい。
応答差に補正係数をかけるようになっている。また、補
正係数は、高温センサ9の検出値,エンジン負荷,エン
ジン回転数,車速に対するマップ値として求める。な
お、簡単化のためにマップを統合しても良い。つまり、
時間応答差をエンジン負荷,エンジン回転数又は車速に
対するマップ値として設定しても良い。本実施形態で
は、1次フィルタをかけるようにしている。つまり、次
式により時間応答差A(n)に1次フィルタをかけるよ
うにしている。
プ値(流入気流量に対するマップ),k:フィルタ定数
(触媒により異なる定数)である。なお、流入気流量は
各瞬間における値を用いる。このような構成により、第
3実施形態の内燃機関では、第2実施形態と同様に、以
下のようにして流入気流量の増大制御が行なわれる。
に、まず、ステップC10で、ストイキオ運転モード又
はリッチ運転モードから燃料カットモードやリーン運転
モードになったか否かを判定する。この判定の結果、ス
トイキオ運転モード又はリッチ運転モードから燃料カッ
トモードやリーン運転モードになっていない場合はリタ
ーンする。一方、ストイキオ運転モード又はリッチ運転
モードから燃料カットモードやリーン運転モードになっ
た場合はステップC20に進み、高温センサ9の出力が
リーン耐熱温度以上であるか否かを判定する。
ーン耐熱温度以上である場合はステップC50に進み、
バイパスエア総流量を増大する制御として、ABV14
やISCバルブ13を全開にして吸入吸気量を増大する
とともに、排気通路3へ二次エアを導入して、リターン
する。一方、高温センサ9の出力がリーン耐熱温度より
も低い場合は、ステップC30に進み、次式により時間
応答差A(n)にフィルタをかける。
リーン耐熱温度よりも小さくなってから所定時間(時間
応答差に対応する)経過したか否かを判定し、この判定
の結果、所定時間を経過していない場合はステップC5
0に進み、バイパスエア総流量を増大する制御として、
ABV14やISCバルブ13を全開にして吸入吸気量
を増大するとともに、排気通路3へ二次エアを導入し
て、リターンする。一方、所定時間を経過した場合は、
これらの流入気流量を増大する制御を終了して、リター
ンする。
によれば、上述の第1実施形態と同様の作用,効果が得
られる。また、特に、本実施形態では、触媒への流入気
流量の変化に対応できるように時間応答差にフィルタを
かけるようにしているため、時間応答差を正確に求める
ことができ、これにより、流入気流量の増大制御を正確
に行なえるようになるという利点がある。
いて、図9を参照しながら説明する。本実施形態にかか
る内燃機関は、第1実施形態のものと、流入気流量の増
大制御における所定時間の設定方法が異なる。つまり、
本実施形態では、流入気流量の増大制御における所定時
間が排気温度に対するマップとして予めECU20に備
えられ、このマップにより所定時間を求めるようになっ
ている。
形態のものと同様であるため、ここではその説明を省略
する。このような構成により、第4実施形態の内燃機関
では、以下のように流入気流量の増大制御が行なわれ
る。つまり、図9のフローチャートに示すように、ま
ず、ステップD10で、ストイキオ運転モード又はリッ
チ運転モードから燃料カットモードやリーン運転モード
になったか否かを判定する。この判定の結果、ストイキ
オ運転モード又はリッチ運転モードから燃料カットモー
ドやリーン運転モードになっていない場合はリターンす
る。一方、ストイキオ運転モード又はリッチ運転モード
から燃料カットモードやリーン運転モードになった場合
はステップD20に進み、高温センサ9の出力がリーン
耐熱温度以上であるか否かを判定する。
ーン耐熱温度以上であると判定された場合はステップD
30に進み、所定時間(排気温度に対するマップから求
められる)、バイパスエア総流量を増大する制御とし
て、ABV14やISCバルブ13を全開にして吸入吸
気量を増大するとともに、排気通路3へ二次エアを導入
して、リターンする。一方、所定時間を経過した場合
は、これらの流入気流量を増大する制御を終了して、リ
ターンする。
力がリーン耐熱温度よりも低いと判定された場合はリタ
ーンする。したがって、本実施形態にかかる内燃機関に
よれば、上述の第1実施形態と同様の作用,効果が得ら
れる。また、特に、本実施形態では、流入気流量の増大
制御における所定時間をマップにより求めるため、触媒
への流入気流量の増大制御を簡略化することができると
いう利点がある。
ンエンジンとして筒内噴射型内燃機関を例にとって説明
しているが、内燃機関はこれに限られるものではない。
つまり、燃料カット運転はリーンバーンエンジンに限ら
ず、従来の理論空燃比及びリッチ空燃比のみを行なう内
燃機関においても実施されるので、排ガス浄化用触媒6
の熱劣化は従来の内燃機関でも生じることになるため、
従来の内燃機関においても本発明を適用することができ
る。
運転又はリッチ運転から燃料カット運転又はリーン運転
への移行時に生じる触媒の熱劣化を抑制することに関し
て主に説明しているが、吸蔵型NOX 触媒を備えた内燃
機関では、例えば排ガス中のイオウ成分により触媒が被
毒するため、ある条件下で触媒を高温かつ触媒周辺を還
元雰囲気としてイオウ成分を触媒上から放出させ、触媒
の再生を図る触媒再生制御が行なわれるが、この再生制
御の後にリーン運転又は燃料カット運転に移行した場合
でも触媒の熱劣化が生じることになるので、この場合に
も本発明を適用することができる。
6Aを吸蔵型NOX 触媒としているが、NOX 触媒はこ
れに限られるものではなく、選択還元型NOX 触媒であ
っても良い。この場合、選択還元型NOX 触媒の上流に
近接三元触媒を設けると、選択還元型NOX 触媒の機能
を損なうので近接三元触媒は設けない方が好ましい。ま
た、上述の各実施形態では、一般にNOX 触媒6Aの方
が三元触媒6B,6Cよりも耐熱温度が低いため、NO
X 触媒6Aの耐熱温度に基づいて触媒の熱劣化を抑制で
きるように流入気流量の増大制御を行なうようにしてい
るが、必ずしもNOX 触媒6Aの耐熱温度に基づいて制
御を行なう必要はなく、広く触媒の耐熱温度に基づいて
触媒の熱劣化を抑制できるように流入気流量の増大制御
を行なうものであれば良い。例えば、三元触媒のみ備え
る場合には、三元触媒の耐熱温度に基づいて触媒の熱劣
化の抑制制御を行なえば良い。
によれば、触媒温度が所定温度以上で酸化雰囲気になっ
た場合であっても、排ガス浄化用触媒への流入気流量を
増大することによって排ガス浄化用触媒を急速に冷却す
ることができ、触媒温度を速やかに低下させることがで
きるため、触媒温度が耐熱温度を超えることによる排ガ
ス浄化用触媒の熱劣化を確実に抑制できるという利点が
ある。
るために、ドライバビリティや燃費等の悪化を招くこと
もないという利点もある。
構成を示す模式図である。
られる排ガス浄化用触媒の変形例を示す模式図である。
られる排ガス浄化用触媒の耐熱温度を示す図である。
る流量調整手段による制御を示すフローチャートであ
る。
調整手段において用いられる温度伝播速度と流入気流量
との関係を示す図である。
る流量調整手段による制御を示すフローチャートであ
る。
調整手段において用いられる時間応答差と流入気流量と
の関係を示す図である。
る流量調整手段による制御を示すフローチャートであ
る。
る流量調整手段による制御を示すフローチャートであ
る。
Claims (1)
- 【請求項1】 内燃機関の排気通路に設けられ、排ガス
中の有害物質を浄化する排ガス浄化用触媒と、 該排ガス浄化用触媒の周辺が酸化雰囲気であるか否かを
検出又は推定する雰囲気検知手段と、 該排ガス浄化用触媒の温度を検出又は推定する温度検知
手段と、 該排ガス浄化用触媒への流入気流量を調整する流量調整
手段と、 該温度検知手段によって検出又は推定された触媒温度が
所定温度以上で且つ該雰囲気検知手段によって酸化雰囲
気が検知された場合、該排ガス浄化用触媒への流入気流
量を増量するよう該流量調整手段を制御する制御手段と
から構成されることを特徴とする、内燃機関。
Priority Applications (1)
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-
1998
- 1998-09-11 JP JP25834198A patent/JP3850999B2/ja not_active Expired - Fee Related
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