JP4324787B2 - 内燃機関の空燃比制御装置 - Google Patents
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Description
このようなことから、NOx排出量の低減を図る一つの手法として、空燃比を大きくリーン空燃比側に設定することが考えられるが、空燃比を過剰にリーン空燃比にすることは燃焼悪化を招くという問題があり、また、排気系に三元触媒を用いている場合にあっては、リーン雰囲気では三元触媒が十分に機能しないという問題がある。これより、NOx排出量の低減を図るには、空燃比をリッチ空燃比寄りに設定することが効果的と考えられている。
この現象は、燃料カットによって吸気系及び排気系に酸素が多量に存在しているために起こると考えられ、例えば、燃料カット復帰後において排気管内の酸素濃度が低下するまで空燃比のリッチ化を禁止する技術が開発されている(特許文献1)。
また、この問題は、燃料カット復帰後に限られず、リーン空燃比運転可能な内燃機関において空燃比をリーン空燃比からリッチ空燃比に切り換える場合においても同様に発生し得る。
特に、燃焼温度またはその相関値が所定値以下の低温領域にあるときには、第1の所定期間に亘り空燃比をリッチ空燃比側へ変更した後、燃焼温度またはその相関値が所定値を越えるまでの第2の所定期間に亘り平均空燃比が第1の所定期間の平均空燃比よりもリッチ空燃比側に設定されることを制限するよう空燃比を調整するので、燃焼温度相関値が所定値以下の低温領域で空燃比を設定する場合において、極低温領域となる第1の所定期間には、NOx排出量自体が十分に抑制されているため、排気空燃比をリッチ空燃比としてもNOx排出量を低く抑制しつつ排気系の三元触媒を還元雰囲気として当該三元触媒の酸素被毒を解除し、NOx吸着速度及び酸素吸着機能を早期に回復させるようにでき、低温領域であるが第1の所定期間よりも高温となっておりNOx排出量がある程度増大している第2の所定期間には、NOx排出量のピークを避けるようにできる。
これにより、燃料カット復帰直後或いはリーン運転継続後、空燃比をリッチ空燃比に切り換える場合において、NOx排出量を確実に低減することができる。
図1を参照すると、車両に搭載された本発明に係る内燃機関の空燃比制御装置の概略構成図が示されており、以下、当該空燃比制御装置の構成を説明する。
同図に示すように、内燃機関であるエンジン本体(以下、単にエンジンという)1としては、吸気管噴射型(Multi Point Injection:MPI)4気筒ガソリンエンジンが採用される。
シリンダヘッド2には、各気筒毎に吸気ポートが形成されており、各吸気ポートと連通するようにして吸気マニホールド10の一端がそれぞれ接続されている。吸気マニホールド10には、電磁式の燃料噴射弁6が取り付けられており、燃料噴射弁6には、燃料パイプ7を介して燃料タンクを擁した燃料供給装置(図示せず)が接続されている。
なお、当該MPIエンジンは公知のものであるため、その構成の詳細については説明を省略する。
排気マニホールド12の他端には排気管20が接続されており、当該排気管20には、排気浄化触媒装置として三元触媒30が介装されている。
ECU(電子コントロールユニット)40は、入出力装置、記憶装置(ROM、RAM等)、中央処理装置(CPU)、タイマカウンタ等を備えており、当該ECU40により、エンジン1を含めた空燃比制御装置の総合的な制御が行われる。
一方、ECU40の出力側には、上述の燃料噴射弁6、点火コイル8、スロットル弁14等の各種出力デバイスが接続されており、これら各種出力デバイスには各種センサ類からの検出情報に基づき演算された燃料噴射量、燃料噴射時期、点火時期等がそれぞれ出力される。詳しくは、各種センサ類からの検出情報に基づき空燃比が適正な目標空燃比(目標A/F)に設定され、当該目標A/Fに応じた量の燃料が適正なタイミングで燃料噴射弁6から噴射され、またスロットル弁14が適正な開度に調整され、点火プラグ4により適正なタイミングで火花点火が実施される。
また、当該エンジン1は、車両の減速走行時において燃料供給を停止し、燃料カットを実施することが可能に構成されている(燃料カット手段)。つまり、当該エンジン1では、運転者がアクセルペダル(図示せず)の踏み込みを中止し且つエンジン回転速度Neが所定回転速度以上の場合において、燃料噴射弁6からの燃料噴射を停止して適宜燃料カットを行うようにしている。そして、当該エンジン1では、燃料カットを実施して燃料供給を復帰させた直後、即ち燃料カット復帰直後には、十分なエンジン出力を得るべく、また燃料カットによって三元触媒30に多量に吸着されたストレージO2を放出すべく、目標A/FをリッチA/Fに設定するようにしている。なお、燃料カットは、全気筒について実施するようにしてもよいし、一部気筒についてのみ実施するようにしてもよい。
図5を参照すると、本発明に係る空燃比制御の制御ルーチンがフローチャートで示されており(空燃比調整手段)、以下同フローチャートに沿い本発明に係る空燃比制御装置の制御内容及び作用について説明する。
ステップS10では、燃焼温度相関値を検出する。ここでは、例えば、エアフローセンサ18により検出される吸入空気量の積算値(∫吸入空気量dt)に基づいて燃焼温度相関値を推定する(燃焼温度相関値検出手段)。なお、これに限られず、エンジン負荷、体積効率に基づいて燃焼温度相関値を推定するようにしてもよいし、体積効率と点火時期とのマップに基づいて燃焼温度相関値を求めるようにしてもよい。さらに、吸気ポート近傍に吸気温センサを設け、吸気ポート側に吹き返される燃焼ガスの吹き返し温度を当該吸気温センサにより検出して燃焼温度相関値としてもよく、排気ポート近傍に排気温センサを設け、当該排気温センサにより検出される排気温度を燃焼温度相関値としてもよい。また、燃焼室内に燃焼温度センサを配設可能であれば、当該燃焼温度センサから直接に燃焼温度を求めるようにしてもよい。
図6を参照すると、第1実施例に係る空燃比調整手法の概念図が示されており、当該第1実施例では、同図に示す如く、燃料カット復帰直後等のように燃焼温度相関値が所定値T1以下の低温領域でA/Fを設定する場合において、一気にリッチA/Fにせず、燃焼温度相関値が所定値T1に達するまでの低温領域の期間に亘り、目標A/Fをクリップし、目標A/FのリッチA/F側への変更を制限する。具体的には、燃料噴射量を制限する。ここでは、例えば目標A/Fを高温領域での目標A/FよりもリーンA/F側でクリップする。
このように、燃焼温度相関値が所定値T1以下の低温領域でA/Fを設定する際、燃焼温度相関値が所定値T1に達するまでの期間に亘り目標A/Fを途中でクリップするようにすると、燃焼温度相関値が低温領域であってNOx排出量のピークがリッチ空燃比側或いはストイキ近傍であるときにはA/F(目標A/F及び実A/F)をストイキ或いはリーンA/F寄りとしてNOx排出量のピークを避けるようにでき、その後、燃焼温度相関値が高温領域となってNOx排出量のピークがリーンA/F側にシフトしたときにはA/F(目標A/F及び実A/F)をリッチA/FとしてやはりNOx排出量のピークを避けるようにできる。これにより、燃料カット復帰直後等のように燃焼温度相関値が所定値T1以下の低温領域でA/Fを設定する場合において、NOx排出量を確実に低減することができる。
なお、NOx排出量のピークを避けることを考えると、燃焼温度相関値が所定値T1以下の低温領域ではA/FをリーンA/F寄りではなく極リッチA/F寄りにしても目的は達成される。しかしながら、A/Fを極リッチA/F寄りにすることはオーバリッチA/Fになり易く、HC、CO等の増加、燃費の悪化に繋がり有効ではない。
次に、第2実施例について説明する。
第2実施例では、上記図5のステップS14において上記第1実施例に対し空燃比調整手法を変えており、以下第2実施例に係る空燃比調整手法について説明する。
第3、4実施例では、上記第2実施例の変形例として、やはり上記図5のステップS14において上記第1実施例に対し空燃比調整手法を変えており、以下第3、4実施例に係る空燃比調整手法について説明する。
図9を参照すると、第3実施例に係る空燃比調整手法の概念図が示されており、当該第3実施例では、目標A/Fの切り換え開始直後に目標A/FをリッチA/Fに切り換えた後、当該目標A/Fを、第1所定期間t1において徐々にリーンA/F側に戻し、第2所定期間t2において第2所定期間t2における平均A/Fが第1所定期間t1における平均A/FよりもリーンA/F側となるA/Fで上記第2実施例の場合と同様にクリップし、目標A/FのリッチA/F側への変更を制限する。
次に、第5実施例について説明する。
図11を参照すると、第5実施例に係る空燃比調整手法の概念図が示されており、当該第5実施例では、目標A/Fの切り換え開始直後の第1所定期間t1においては目標A/FをリッチA/Fに切り換え、その後の燃焼温度相関値が所定値T1に達するまでの第2所定期間t2においては、目標A/Fを通常の目標A/FであるリッチA/Fまで徐々にリッチ化させ、目標A/FのリッチA/F側への変更を制限する。
これにより、高温領域における目標A/Fのリッチ化に伴うトルクショックを低減しつつ、上記第2乃至第4実施例の場合と同様に、三元触媒30に吸着したストレージO2を良好に放出し酸素被毒を解除してNOx吸着速度及びO2ストレージ機能を早期に回復させるようにできるとともに、NOx排出量のピークを避けながら、NOx排出量を確実に低減することができる。
例えば、上記実施形態では、主として燃料カット復帰直後に目標A/FをリッチA/Fに切り換える場合を例に説明したが、これに限られず、リーンA/F運転を継続したような場合においても燃焼温度相関値が所定値T1以下の低温領域となる場合があり、リーンA/F運転を中止して目標A/FをリーンA/FからリッチA/Fに切り換える場合においても燃料カット復帰直後と同様に本発明を良好に適用可能である。
6 燃料噴射弁
18 エアフローセンサ
30 三元触媒
40 ECU(電子コントロールユニット)
Claims (2)
- 内燃機関の空燃比を調整する空燃比調整手段と、
内燃機関の燃焼温度またはその相関値を検出する燃焼温度相関値検出手段と、
内燃機関への燃料供給を停止する燃料カット手段とを備え、
前記空燃比調整手段は、前記燃料カット手段により停止した燃料供給の復帰後或いはリーン運転継続後、空燃比をリッチ空燃比へ変更する際、前記燃焼温度相関値検出手段により検出される燃焼温度またはその相関値が所定値以下の低温領域にあるときには、第1の所定期間に亘り空燃比をリッチ空燃比側へ変更した後、前記燃焼温度またはその相関値が前記所定値を越えるまでの第2の所定期間に亘り平均空燃比が前記第1の所定期間の平均空燃比よりもリーン空燃比側に設定されるよう空燃比を調整することを特徴とする内燃機関の空燃比制御装置。 - 前記第1の所定期間及び前記第2の所定期間は、前記燃焼温度相関値検出手段により検出される燃焼温度またはその相関値に基づいて設定されることを特徴とする、請求項1記載の内燃機関の空燃比制御装置。
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