JP4406958B2 - 内燃機関の排気浄化装置 - Google Patents

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、排気通路に吸蔵型NOx触媒を有する内燃機関の排気浄化装置に関する。
【0002】
【従来の技術】
近年、内燃機関をリーン空燃比で運転して燃費の向上を図るようにした希薄燃焼内燃機関が実用化されている。この希薄燃焼内燃機関では、リーン空燃比で運転すると、三元触媒がその浄化特性から排ガス中のNOx(窒素酸化物)を充分に浄化できないという問題があり、最近では、例えば、リーン空燃比で運転中に排ガス中のNOxを吸蔵し、理論空燃比(ストイキ)またはリッチ空燃比で運転中に吸蔵されたNOxを放出還元する吸蔵型NOx触媒を備えた排気浄化触媒装置が採用されてきている。
【0003】
この吸蔵型NOx触媒は、内燃機関の酸素の過剰状態で排ガス中のNOxを硝酸塩(X−NO3 )として付着させて吸蔵し、吸蔵したNOxを主として一酸化炭素(CO)の過剰状態で放出して窒素(N2 )に還元させる特性(同時に炭酸塩X−CO3 が生成される)を有した触媒である。従って、実際には、リーン空燃比運転が所定時間継続すると、燃焼室内の空燃比の切換えあるいは排気管への還元剤の供給等により排気空燃比を理論空燃比またはリッチ空燃比に制御するようなリッチ空燃比運転に定期的に切換え、これによって酸素濃度低下雰囲気でCOの多い還元雰囲気を生成し、吸蔵したNOx を放出して浄化還元(NOx パージ)することで吸蔵型NOx 触媒の再生を図ることができる。このような技術は、例えば、特許第2600492号公報等に開示されている。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】
ところが、上述した従来の「排気浄化装置」では、NOx パージを実行する場合、排気空燃比をリッチ側にかなり大きく変更するようにしており、燃費を悪化させてしまうと共に運転フィーリングが悪化してしまう。特に、筒内噴射型の内燃機関においては、吸蔵型NOx 触媒の再生時に、例えば、リーン運転(空燃比40程度)からリッチ運転(空燃比12程度)へ変更し、それに伴って燃焼形態も層状燃焼から均一燃焼へ切り換わるため、吸気管噴射型の希薄燃焼内燃機関に比べて燃費や運転フィーリングが悪化する。
【0005】
本発明はこのような問題を解決するものであって、吸蔵型NOx触媒装置の再生時における燃費や運転フィーリングの悪化を抑制可能とした内燃機関の排気浄化装置を提供することを目的とする。
【0006】
【課題を解決するための手段】
上述の目的を達成するための本発明の内燃機関の排気浄化装置では、内燃機関の排気通路に排気ガス中のNOxを吸蔵する機能を有する吸蔵型NOx触媒装置を設け、制御手段は、この吸蔵型NOx触媒装置に吸蔵されたNOxを放出させるときにNOx濃度変更手段を作動することで、少なくとも触媒層近傍のNOx濃度を低下させるようにしている。
【0007】
従って、吸蔵型NOx触媒装置に吸蔵されたNOxを放出させるときには、触媒層近傍のNOx濃度を低下させればよく、空燃比をリーンからリッチへ変更する必要はなく、燃費や運転フィーリングの悪化が抑制される。
【0008】
なお、NOx濃度変更手段は、排気ガス中のNOx濃度を低下させる手段であり、好ましくは、点火時期を遅角する点火時期制御手段や吸気ガス中に排気ガスを戻す排気再循環手段などが良い。また、これら以外に燃料カットあるいは点火カットや圧縮リーンから吸気リーンへの切換などがある。更に、NOx濃度変更手段は、触媒層近傍のNOx濃度のみを低下させるものでもよく、触媒層に磁場を与えてNOxを一時的に引き離すようにしたり、還元剤を供給するなどしてもよい。
【0009】
【発明の実施の形態】
以下、図面に基づいて本発明の実施形態を詳細に説明する。
【0010】
図1に本発明の一実施形態に係る内燃機関の排気浄化装置の概略構成、図2に本実施形態の排気浄化装置によるNOx放出抑制制御のフローチャート、図3にNOx 濃度の低下による吸蔵型NOx触媒からのNOx 放出の原理を表す概略、図4(a)にNOx 濃度の低下によるNOx吸蔵量の変化を表すグラフ、図4(b)にO2 濃度の低下によるNOx吸蔵量の変化を表すグラフを示す。
【0011】
本実施形態の内燃機関(以下、エンジンと称する。)は、例えば、燃料噴射モード(運転モード)を切換えることで、吸気行程での燃料噴射(吸気行程噴射モード)または圧縮行程での燃料噴射(圧縮行程噴射モード)を実施可能な筒内噴射型火花点火式直列4気筒ガソリンエンジンである。そして、この筒内噴射型のエンジン11は、容易にして理論空燃比(ストイキ)での運転やリッチ空燃比での運転(リッチ空燃比運転)の他、リーン空燃比での運転(リーン空燃比運転)が実現可能となっており、特に圧縮行程噴射モードでは、吸気行程でのリーン空燃比運転より大きな空燃比となる超リーン空燃比での運転が可能となっている。
【0012】
本実施形態において、図1に示すように、エンジン11のシリンダヘッド12には、各気筒毎に点火プラグ13と共に電磁式の燃料噴射弁14が取付けられており、この燃料噴射弁14によって燃焼室15内に燃料を直接噴射可能となっている。この燃料噴射弁14には、図示しない燃料パイプを介して燃料タンク擁した燃料供給装置(燃料ポンプ)が接続されており、燃料タンク内の燃料が高燃圧で供給され、この燃料を燃料噴射弁14から燃焼室15内に向けて所望の燃圧で噴射する。この際、燃料噴射量は燃料ポンプの燃料吐出圧と燃料噴射弁14の開弁時間(燃料噴射時間)とから決定される。
【0013】
シリンダヘッド12には、各気筒毎に略直立方向に吸気ポートが形成されており、各吸気ポートと連通するようにして吸気マニホールド16の一端がそれぞれ接続されている。そして、吸気マニホールド16の他端にはドライブバイワイヤ(DBW)方式の電動スロットル弁17が接続されており、このスロットル弁17にはスロットル開度θthを検出するスロットルポジションセンサ18が設けられている。また、シリンダヘッド12には、各気筒毎に略水平方向に排気ポートが形成されており、各排気ポートと連通するようにして排気マニホールド19の一端がそれぞれ接続されている。
【0014】
そして、エンジン11には、クランク角を検出するクランク角センサ20が設けられており、このクランク角センサ20はエンジン回転速度Neを検出可能となっている。なお、上述した筒内噴射型エンジン11は既に公知のものであり、その構成の詳細についてはここでは説明を省略する。
【0015】
また、エンジン11の排気マニホールド19には排気管(排気通路)21が接続されており、この排気管21にはエンジン11に近接した小型の三元触媒22及び排気浄化触媒装置23を介して図示しないマフラーが接続されている。そして、この排気管21における三元触媒22と排気浄化触媒装置23との間の部分には、排気浄化触媒装置23の直上流、即ち、後述する吸蔵型NOx触媒25の直上流に位置して排気温度を検出する高温センサ24が設けられている。
【0016】
この排気浄化触媒装置23は、排気空燃比がリーン空燃比のときに排気ガス中にNOxを吸蔵するNOx低減機能と、排気空燃比が理論空燃比近傍のときに排気ガス中の有害物質(HC,CO,NOx)を浄化する還元機能とをもたせるために、吸蔵型NOx触媒25と三元触媒26との2つの触媒を有して構成されており、三元触媒26の方が吸蔵型NOx触媒25よりも下流側に配設されている。この三元触媒26は吸蔵型NOx触媒25から吸蔵されたNOxが放出された際に吸蔵型NOx触媒25自身で還元しきれなかったNOxを還元する役目も行っている。
【0017】
なお、排気浄化触媒装置23は、吸蔵型NOx触媒25がNOxを還元し、HCとCOを酸化する三元触媒の機能(ここでは、三元機能と称する。)を十分有している場合には、この吸蔵型NOx触媒25だけであってもよい。この吸蔵型NOx触媒25は、酸化雰囲気においてNOxを一旦吸蔵させ、主としてCOの存在する還元雰囲気中においてNOxを放出してN2 (窒素)等に還元させる還元機能を持つものである。詳しくは、吸蔵型NOx触媒25は、貴金属として白金(Pt)、ロジウム(Rh)等を有した触媒として構成されており、吸蔵材としてはバリウム(Ba)等のアルカリ金属、アルカリ土類金属が採用されている。そして、排気浄化触媒装置23の下流側にはNOx濃度を検出するNOxセンサ27が設けられている。
【0018】
更に、入出力装置、記憶装置(ROM、RAM、不揮発性RAM等)、中央処理装置(CPU)、タイマカウンタ等を有するECU(電子コントロールユニット)28が設けられており、このECU28によりエンジン11を含めた本実施形態の排気浄化装置の総合的な制御が行われる。即ち、ECU28の入力側には、上述した高温センサ24やNOxセンサ27等の各種センサ類が接続されており、これらセンサ類からの検出情報が入力する。一方、ECU28の出力側には、点火コイルを介して上述した点火プラグ13や燃料噴射弁14等が接続されており、これら点火コイル、燃料噴射弁14等には、各種センサ類からの検出情報に基づき演算された燃料噴射量や点火時期等の最適値がそれぞれ出力される。これにより、燃料噴射弁14から適正量の燃料が適正なタイミングで噴射され、点火プラグ13によって適正なタイミングで点火が実施される。
【0019】
実際に、ECU28では、スロットルセンサ18からのスロットル開度情報θthとクランク角センサ20からのエンジン回転速度情報Neとに基づいてエンジン負荷に対応する目標筒内圧、即ち目標平均有効圧Peを求めるようにされており、更に、この目標平均有効圧Peとエンジン回転速度情報Neとに応じてマップ(図示せず)より燃料噴射モードを設定するようにされている。例えば、目標平均有効圧Peとエンジン回転速度Neとが共に小さいときには、燃料噴射モードは圧縮行程噴射モードとされて燃料が圧縮行程で噴射され、一方、目標平均有効圧Peが大きくなり、あるいはエンジン回転速度Neが大きくなると燃料噴射モードは吸気行程噴射モードとされ、燃料が吸気行程で噴射される。
【0020】
そして、目標平均有効圧Peとエンジン回転速度Neとから制御目標となる目標空燃比(目標A/F)が設定され、適正量の燃料噴射量がこの目標A/Fに基づいて決定される。また、高温センサ24により検出された排気温度情報からは触媒温度Tcat が推定される。詳しくは、高温センサ24と吸蔵型NOx触媒25とが多少なりとも離れて配置されていることに起因する誤差を補正するために、目標平均有効圧Peとエンジン回転速度情報Neとに応じて温度差マップが予め実験等により設定されており、触媒温度Tcat は、目標平均有効圧Peとエンジン回転速度情報Neとが決まると一義に推定されるようにされている。
【0021】
以下、このように構成された本実施形態の内燃機関の排気浄化装置の作用について説明する。
【0022】
本実施形態の内燃機関の排気浄化装置では、排気浄化触媒装置23の吸蔵型NOx触媒25が、リーンモードにおける超リーン燃焼運転時のような酸素濃度過剰雰囲気で、排気ガス中のNOxを硝酸塩として吸蔵して排気の浄化を行う。そして、吸蔵型NOx触媒25へのNOxの吸蔵が進むと、少なくともこの吸蔵型NOx触媒25における触媒層近傍のNOx濃度を低下(NOx濃度変更手段)させることで、吸蔵型NOx触媒25に吸蔵または吸着したNOと周囲のNOとのバランスが崩れ、吸蔵型NOx触媒25に吸蔵されたNOxを放出(作動制御手段)させ、吸蔵型NOx触媒25の機能が再生されるようになっている。
【0023】
ここで、排気浄化触媒装置23によるNOx 放出抑制制御について、図2のフローチャートに基づいて説明する。
【0024】
ステップS1では、リーン空燃比での運転状態が所定時間(例えば、30秒)以上継続しているかどうかを判定し、リーン運転状態が所定時間以上継続していなければ、何もしないでこのルーチンを抜ける。一方、リーン運転状態が所定時間以上継続していれば、排気ガス中のNOxの吸蔵型NOx触媒25への吸蔵が進行し、NOxの吸蔵型NOx触媒25でのNOx吸蔵機能が低下していると判断してNOx放出制御に入る。
【0025】
まず、ステップS2では、NOx放出制御のタイマCをリセットしてから、ステップS3にて、このタイマCを1とする。そして、ステップS4において、点火時期を遅角(リタード)することで、排気ガス中のNOx濃度を低下させる。すると、排気ガス中のNOx濃度の低下により、吸蔵型NOx触媒25に吸蔵または吸着したNOと周囲のNOとのバランスが崩れ、吸蔵型NOx触媒25からNOxが放出される。
【0026】
即ち、図3(a)に示すように、排気ガスがリーン雰囲気であるとき、吸蔵型NOx触媒25の触媒層の白金(Pt)にNOとOが吸着されると共に、バリウム(Ba)にNOとOが吸着される。このとき、Ptに吸着したNOと排気ガス中のNOとの濃度がバランスしている。この状態から、点火時期リタードにより排気ガス中のNOx濃度が低下すると、図3(b)に示すように、Ptに吸着したNOと排気ガス中のNOとの濃度バランスが崩れる。すると、崩れた濃度バランスを元に戻そうと、Ptに吸着しているNOが放出されるため、Baに吸蔵されたNOが放出されることとなって吸蔵型NOx触媒25からNOxが放出される。
【0027】
この理論からすると、従来のように、排気ガスをリッチ雰囲気としてO2 濃度を低下させることでも、Ptに吸着したOと排気ガス中のOとの濃度バランスが崩れ、Ptに吸着しているOが放出されることでBaに吸蔵されたNOを放出することができるが、この場合は主としてOを放出させているため、NOの放出効率は低くなってしまう。従って、排気ガス中のO2 濃度を低下させるよりも、排気ガス中のNOx濃度を低下させる方が、吸蔵型NOx触媒25に吸蔵されたNOxの放出効率の点からすると望ましい。そして、排気ガス中のO2 濃度を低下させるには、排気空燃比をリッチ側にかなり大きく変更する必要があり、燃費や運転フィーリングの面からも、排気ガス中のNOx濃度を低下させる方が望ましい。
【0028】
このようにしてステップS4にて、点火時期リタードにより排気ガス中のNOx濃度を低下させることで、吸蔵型NOx触媒25からのNOxの放出を開始すると、ステップS5では、膨張行程噴射により吸蔵型NOx触媒25から放出されたNOxを還元する。即ち、NOx 放出制御としてリーン運転で点火時期リタードによりNOx濃度を低下させる場合、例えば、全体のA/Fをリーン空燃比のままで変えないでリーン運転すると共に、点火時期リタードした最初の期間においてNOxが多量に放出されるので、NOxを還元するHCを触媒に供給するために膨張行程噴射を、例えば0.1〜0.5秒間実行し、その後はNOxはゆっくりと放出されるので、HCを少量供給すればよい。この膨張行程噴射移行がNOx 抑制制御となる。なお、副噴射での膨張行程噴射により増加した燃料噴射量は、主噴射での燃料噴射量を補正することで、全体の燃料噴射量、つまり、全体のA/Fをリーン空燃比のままで維持する。また、膨張行程噴射の時間は運転状態や触媒の劣化状態に応じて変更する。
【0029】
そして、ステップS6では、NOx放出制御のタイマCが予め設定された設定値C0 を越えたか、つまり、吸蔵型NOx触媒25が十分再生されたかどうかを判定し、タイマCが設定値C0 を越えていなければ吸蔵型NOx触媒25再生が不十分であるため、ステップS3〜S5を繰り返す。一方、タイマCが設定値C0 を越えて吸蔵型NOx触媒25再生が十分であれば、ここでNOx抑制制御を停止する。
【0030】
ここで、点火時期リタードにより排気ガス中のNOx濃度を低下させたときのNOx放出量を、排気ガス中のO2 濃度を低下させのNOx放出量と比較して説明する。
【0031】
図4(a)に示すグラフは、O2 濃度が一定の状態で排気ガス中のNOx濃度を低下させたときのNOx吸蔵(放出)量の変化率を表すグラフであって、時間の経過と共にNOx吸蔵量が増加するために変化率は水平状態となることで、吸蔵型NOx触媒25におけるNOx吸蔵機能が低下していることがわかる。そして、排気ガス中のNOx濃度を低下させると、NOx吸蔵量の変化率が放出側に大きくなって吸蔵型NOx触媒25からNOxが放出されることで、NOx吸蔵機能が再生されていることがわかる。この場合、NOx濃度が一定の状態で図4(b)に示すように、排気ガス中のO2 濃度を低下させても、NOx吸蔵量の変化率が放出側に変化して吸蔵型NOx触媒25からNOxが放出されているが、その変化量がNOx濃度を低下させた場合に比べて小さいことが明白であり、O2 濃度の低下では、NOx吸蔵機能の再生が不十分であることがわかる。
【0032】
なお、上述した実施形態では、所定時間リーン運転継続後に、点火時期リタードにより排気ガス中のNOx濃度を低下させ、吸蔵型NOx触媒25からNOxを放出するようにしたが、この排気ガス中のNOx濃度を低下させる手段は点火時期リタードに限るものではない。
【0033】
例えば、このNOx濃度変更手段は、吸気ガス中に排気ガス量を戻す排気再循環装置としてもよい。つまり、NOxは燃焼ガスの高温のもとで空気中の窒素と酸素が反応してできるため、排気還流により燃焼ガスの温度を下げてこの反応を抑制することで、NOx濃度を低下させることができる。また、燃料カットや点火カットによりNOx濃度を低下させてもよい。更に、リーン運転モードでは、圧縮リーンに比べて吸気リーンの方がNOx濃度が低い領域があり、このときに圧縮リーンから吸気リーンへ切り換えることでNOx濃度を低下させてもよい。
【0034】
更に、NOx濃度変更手段は、触媒層近傍の排気ガス中のNOx濃度のみを低下させるものであってもよい。即ち、NOは磁性をもっており、触媒層に磁場を与えて両者を反発させることで、吸蔵型NOx触媒25からNOxを一時的に引き離すようにしてNOx濃度を低下させることもできる。また、吸蔵型NOx触媒25に還元剤(THC、COなど)を供給して触媒層近傍のNOx濃度を低下させることができる。
【0035】
また、上述した実施形態では、点火時期リタードにより排気ガス中のNOx濃度を低下させることで、吸蔵型NOx触媒25からNOxを放出するようにしたが、従来のような空燃比をストイキまたはリッチ化して排気ガス中のO2 濃度を低下させることで吸蔵型NOx触媒25からNOxを放出する技術を組み合わせ、併用したり、選択的に使用するようにしてもよい。
【0036】
そして、上述した本実施形態では、エンジン11を筒内噴射型火花点火式直列4気筒ガソリンエンジンとしたが、エンジン11は吸蔵型NOx触媒を有するものであれば、吸気管噴射型のリーンバーンエンジンであってもよい。
【0037】
【発明の効果】
以上、実施形態において詳細に説明したように本発明の内燃機関の排気浄化装置によれば、吸蔵型NOx触媒装置に吸蔵されたNOxを放出させるときに少なくとも触媒層近傍のNOx濃度を低下させるようにしたので、空燃比をリーンからリッチへ変更する必要はなく、吸蔵型NOx触媒装置の再生時における燃費や運転フィーリングの悪化を抑制することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の一実施形態に係る内燃機関の排気浄化装置の概略構成図である。
【図2】本実施形態の排気浄化装置によるNOx放出抑制制御のフローチャートである。
【図3】NOx 濃度の低下による吸蔵型NOx触媒からのNOx 放出の原理を表す概略図である。
【図4】NOx 濃度の低下によるNOx吸蔵量の変化とO2 濃度の低下によるNOx吸蔵量の変化の比較を表すグラフである。
【符号の説明】
11 エンジン(内燃機関)
13 点火プラグ
14 燃料噴射弁
15 燃焼室
17 スロットル弁
21 排気管(排気通路)
22 三元触媒
23 排気浄化触媒装置
24 高温センサ
25 吸蔵型NOx触媒
26 三元触媒
28 電子コントロールユニット,ECU(NOx濃度変更手段、制御手段)

Claims (4)

  1. 内燃機関の排気通路に設けられて排気ガス中のNOxを吸蔵する機能を有する吸蔵型NOx触媒装置と、
    少なくとも該吸蔵型NOx触媒装置における触媒層近傍のNOx濃度を低下させるNOx濃度変更手段と、
    前記吸蔵型NOx触媒装置に吸蔵されたNOxを放出させるNOx放出制御の実行に際して該NOx濃度変更手段を作動させる制御手段と
    を具え、
    前記制御手段は、前記NOx濃度変更手段の作動時に空燃比をリーンとする
    ことを特徴とする内燃機関の排気浄化装置。
  2. 前記NOx濃度変更手段は、燃料カットにより、少なくとも前記吸蔵型NOx触媒装置における触媒層近傍のNOx濃度を低下させる
    ことを特徴とする請求項1に記載の内燃機関の排気浄化装置。
  3. 前記NOx濃度変更手段は、点火カットにより、少なくとも前記吸蔵型NOx触媒装置における触媒層近傍のNOx濃度を低下させる
    ことを特徴とする請求項1に記載の内燃機関の排気浄化装置。
  4. 前記NOx濃度変更手段は、リーン運転モードを圧縮リーンから吸気リーンへ切換えることにより、少なくとも前記吸蔵型NOx触媒装置における触媒層近傍のNOx濃度を低下させる
    ことを特徴とする請求項1に記載の内燃機関の排気浄化装置。
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