JP2000087203A - 合金化溶融亜鉛めっき鋼板の製造方法 - Google Patents

合金化溶融亜鉛めっき鋼板の製造方法

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JP2000087203A
JP2000087203A JP10252723A JP25272398A JP2000087203A JP 2000087203 A JP2000087203 A JP 2000087203A JP 10252723 A JP10252723 A JP 10252723A JP 25272398 A JP25272398 A JP 25272398A JP 2000087203 A JP2000087203 A JP 2000087203A
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steel sheet
hot
plating
zinc powder
hot dip
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Motoi Uesugi
基 上杉
Shinichi Tomonaga
伸一 朝長
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JFE Engineering Corp
Original Assignee
NKK Corp
Nippon Kokan Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 合金化炉において付着した亜鉛粉を清掃除去
することによる生産性の低下を安価に防止する。 【解決手段】 鋼板を溶融亜鉛めっき浴に浸漬してめっ
きを施し、ガスワイピング法でめっき付着量を調整し、
合金化炉で誘導加熱によって合金化処理を行って合金化
溶融亜鉛めっき鋼板を製造するにあたって、溶融亜鉛め
っき浴温度を455℃以下にしてめっきを施す法。ま
た、ガスワイピング法のノズル先端のワイピングガス圧
を0.6kg/cm2以下にする。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、めっき皮膜の合金
化処理を誘導加熱で行う合金化溶融亜鉛めっき鋼板の製
造方法に関する。
【0002】
【従来の技術】めっき皮膜を合金化した合金化溶融亜鉛
めっき鋼板は、めっきしたままの溶融亜鉛めっき鋼板に
比べて、塗装性と溶接性に優れ、高度の塗装耐食性、溶
接作業性が要求される自動車部材用途等に使用されてい
る。
【0003】通常、合金化溶融亜鉛めっき鋼板は、図1
に示す溶融めっき設備で製造されている。すなわち、鋼
帯1はスナウト2内を矢印の方向に走行して、温度が4
60〜470℃程度の溶融亜鉛めっき浴4に浸漬され、
シンクロール5で方向転換後、溶融亜鉛めっき浴4から
引き上げられ、ワイピングノズル6でめっき付着量を調
整する。
【0004】次いで、合金化炉7に導入されて500〜
600℃程度に加熱され、保熱帯8で保熱され、冷却帯
9で冷却されて、所定の合金化溶融亜鉛めっき鋼板にな
る。
【0005】合金化炉の加熱手段として、バーナー加
熱、誘導加熱が知られている。誘導加熱には以下の利点
があるので、近年誘導加熱の採用が増えている。
【0006】(1)急速加熱が可能のため、装置が小型
で済み、またガス燃焼を行わないので、作業環境が良く
なる。
【0007】(2)温度調整がしやすく、鋼板寸法が変
わった場合にも、その変化への追従性が良いので、合金
めっき皮膜の品質が優れる。
【0008】しかし、誘導加熱合金化炉を備える溶融め
っき設備では、溶融めっきの際に発生する亜鉛粉が上昇
気流にのって上昇し、上方に設置されている誘導加熱合
金化炉の種々の部材に付着する。付着した亜鉛粉は対地
絶縁抵抗を低下し、誘導加熱電源がトリップして操業不
能になる場合がある。また、電源がトリップしなくて
も、付着した亜鉛粉が落下してめっき欠陥発生の原因に
なることもある。
【0009】そのため、付着した亜鉛粉を除去するた
め、定期的に操業を停止して合金化炉の清掃を行う必要
があり、生産性が低下するという問題がある特開平6−
88194号公報には、前記問題を解決するために、
誘導加熱コイル装置をボックス構造にして亜鉛粉の侵入
を防止し、あるいは更に給電ブスバーを無機質系絶縁
材料で被覆して絶縁性を向上する等の手段によって、誘
導加熱電源のトリップを防止することが記載されてい
る。
【0010】
【発明が解決しようとする課題】特開平6−88194
号公報に記載の方法では、誘導加熱電源のトリップを防
止する効果があるものの設備費が高価になるという問題
点がる。また、発生する亜鉛粉自体を低減するものでは
ないので、誘導加熱合金化炉の部材への亜鉛粉の付着を
完全に防止することが困難である。そのため、依然とし
て定期的に操業を停止して合金化炉の清掃を行う必要が
あり、また清掃作業がかえって煩雑になるため、生産性
を向上するという効果が不十分である。
【0011】本発明は、前記問題点を考慮して、合金化
炉において付着した亜鉛粉を清掃除去することによる生
産性の低下を安価に防止できる合金化溶融亜鉛めっき鋼
板の製造方法を提供することを目的とする。
【0012】
【課題を解決するための手段】本発明者らは、前記亜鉛
粉を除去することによる生産性の低下を防止するには発
生する亜鉛粉自体を減少することが必要であると考え、
操業条件を種々検討し、亜鉛粉発生に及ぼす操業条件の
影響を調査した。
【0013】その結果、溶融亜鉛めっき浴温度の低下が
亜鉛粉の発生を低減する効果が最も大きく、またワイピ
ングガス圧の低下も亜鉛粉の発生を低減する効果がある
ことを見出した。
【0014】本発明は、この知見に基くものであり、前
記課題を解決する本発明の手段は次のとおりである。
【0015】(1)鋼板を溶融亜鉛めっき浴に浸漬して
めっきを施し、ガスワイピング法でめっき付着量を調整
し、合金化炉で誘導加熱によって合金化処理を行って合
金化溶融亜鉛めっき鋼板を製造するにあたって、溶融亜
鉛めっき浴温度を455℃以下にしてめっきを施すこと
を特徴とする合金化溶融亜鉛めっき鋼板の製造方法。
【0016】(2)前記(1)において、更にガスワイ
ピング法のノズル先端のワイピングガス圧を0.6kg
/cm2以下にしてめっき付着量を調整することを特徴
とする合金化溶融亜鉛めっき鋼板の製造方法。
【0017】
【発明の実施の形態】以下、本発明について図1を用い
て説明する。
【0018】鋼帯1は、スナウト2内を矢印の方向に走
行して、めっき槽3内の溶融亜鉛めっき浴4に浸漬さ
れ、シンクロール5で方向転換後、溶融亜鉛めっき浴4
から引き上げらる。ワイピングノズル6から加圧したワ
イピングガスを鋼板1に噴射して、鋼板1に付着して持
上げられた余分の亜鉛を絞り取り、所定めっき付着量に
調整する。
【0019】めっき付着量が調整された鋼板1は、次い
で、合金化炉7に導入され、誘導加熱によって所定温度
に加熱されて合金化処理され、更に保熱帯8で保熱、冷
却帯9で冷却されて、所定の合金化溶融亜鉛めっき鋼板
になる。
【0020】ワイピングガスが鋼板1に衝突時あるいは
衝突後の気流の乱れによって、溶融状態にあるめっき皮
膜表面から亜鉛が蒸発し、同時に一部亜鉛スプラッシュ
も発生する。
【0021】鋼板1に噴射されたワイピングガスの一部
は上方に向い、上方に設置されている合金化炉7に流入
する。ワイピングガスとともに、前記亜鉛蒸気と亜鉛ス
プラッシュが合金化炉7内に導入され、低温部で凝縮付
着し、あるいはガス流速が低速化した場所で堆積付着
し、これらが前記した亜鉛粉になる。
【0022】前記めっき浴温度を455℃以下に低下す
ると、亜鉛蒸気の発生量が大幅に減少して、合金化炉7
における亜鉛粉の付着が著しく少なくなる。亜鉛粉の付
着を減少するには、めっき浴温度を453℃以下にする
ことがより好ましい。
【0023】めっき浴温度が低い程、亜鉛蒸気の発生を
低減し、合金化炉7の亜鉛粉の付着を低減する作用が優
れるが、めっき浴温度が450℃を下回ると、シンクロ
ール5のグルーブマーク等の欠陥やめっき密着性不良の
品質不良が発生しやすくなるので、めっき浴温度は45
0℃以上にすることが望ましい。
【0024】合金化溶融亜鉛めっき鋼板のめっき付着量
は、一般的に30〜90g/m2程度の薄めっきであ
る。付着して持上げられて余分の亜鉛を多く絞り取るた
めに、ワイピングガス圧が高圧になるため、ガスワイピ
ング時の亜鉛蒸気や亜鉛スプラッシュの発生が助長され
る。
【0025】ワイピングガス圧を低下すると、前記亜鉛
蒸気や亜鉛スプラッシュの発生を低減する効果がある。
ワイピングガス圧は、通常、0.4〜0.8kg/cm
2程度の圧力である。前記亜鉛蒸気や亜鉛スプラッシュ
の発生を低減して、合金化炉の亜鉛粉付着を低減効する
には、ワイピングガス圧を従来より低下して、0.6k
g/cm2以下にすることが望ましい。
【0026】ワイピングガス圧を低下すると、鋼板に付
着している亜鉛を絞る効果が低下する。そのため、ワイ
ピングガス圧の低下に応じて、ワイピングガス圧以外の
ワイピング条件、例えば、ワイピングノズル高さ等を変
更して、所要の絞り効果を確保する必要がある。
【0027】本発明によれば、前記特開平6−8819
4号公報に記載されるような高価な誘導加熱合金化炉へ
の亜鉛粉侵入防止設備を必要とせず、又、仮に、誘導加
熱合金化炉への亜鉛粉侵入防止設備を設けるとしても、
この設備を簡易で安価な設備にすることができる。
【0028】
【実施例】本発明例については、誘導加熱合金化炉を備
える図1に示した溶融めっき設備を用いて、めっき浴温
度の目標値を453℃に設定し、めっき浴温度が前記温
度になるように、めっき浴への鋼板侵入温度、めっき槽
に配設されている誘導加熱装置(図示してない)、ライ
ン速度等を適宜調整して、2週間操業し、その間に誘導
加熱合金化炉に堆積した亜鉛粉量を調査した。
【0029】また、比較のために、同様の設備を用い
て、めっき浴温度の目標値を460℃にして、2週間操
業し、同様の調査を行った。
【0030】本発明法の亜鉛粉量は、従来法の亜鉛粉量
を基準(1.0)として、従来法に対する相対比で評価
した。調査結果を図2に示す。本発明例の亜鉛粉堆積量
は、従来例に比べて、半減している。
【0031】また、合金化溶融亜鉛めっき鋼板の製造法
を本発明法に変更して操業をしたことによって以下の効
果が得られた。 (1)誘導加熱合金化炉の清掃頻度は従来1回/2W程
度であったが、本発明法では1回/4Wに低減できた。 (2)誘導加熱電源のトリップが従来2回/M程度発生
していたが、本発明法では発生しなくなった。
【0032】
【発明の効果】本発明法によれば、誘導加熱合金化炉の
清掃頻度を低減でき、また、誘導加熱電源のトリップを
防止できるので、これに起因する操業停止を低減し、生
産性を向上できる。
【0033】また、誘導加熱合金化炉への亜鉛粉侵入防
止設備を設置する場合、この設備を簡易で安価な設備に
することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】溶融めっき設備の要部を示す図。
【図2】本発明法による合金化炉における亜鉛粉付着の
低減効果を示す図。
【符号の説明】
1 鋼板 2 スナウト 3 溶融亜鉛めっき浴 4 めっき槽 5 シンクロール 6 ワイピングノズル 7 合金化炉 8 保熱帯 9 冷却帯

Claims (2)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 鋼板を溶融亜鉛めっき浴に浸漬してめっ
    きを施し、ガスワイピング法でめっき付着量を調整し、
    合金化炉で誘導加熱によって合金化処理を行って合金化
    溶融亜鉛めっき鋼板を製造するにあたって、溶融亜鉛め
    っき浴温度を455℃以下にしてめっきを施すことを特
    徴とする合金化溶融亜鉛めっき鋼板の製造方法。
  2. 【請求項2】 請求項1において、更にガスワイピング
    法のノズル先端のワイピングガス圧を0.6kg/cm
    2以下にしてめっき付着量を調整することを特徴とする
    合金化溶融亜鉛めっき鋼板の製造方法。
JP10252723A 1998-09-07 1998-09-07 合金化溶融亜鉛めっき鋼板の製造方法 Pending JP2000087203A (ja)

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Cited By (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
WO2011024290A1 (ja) * 2009-08-28 2011-03-03 大和鋼管工業株式会社 金属めっき鋼管の製造方法及び製造システム

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