JP2000084743A - ワイヤカット放電加工方法及びワイヤカット放電加工装置 - Google Patents

ワイヤカット放電加工方法及びワイヤカット放電加工装置

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Abstract

(57)【要約】 【課題】 エッジ状コーナ部及び曲線状コーナ部の加工
形状の精度を大幅に向上させることができるワイヤカッ
ト放電加工方法を提供する。 【解決手段】 ワイヤ電極2と被加工物Wとの間に間欠
的に放電を生ぜしめつつ前記ワイヤ電極と前記被加工物
とを予め設定された送り速度で相対移動させて、コーナ
部54に加工を施すワイヤカット放電加工方法におい
て、前記コーナ部で前記送り速度を予め設定された送り
速度よりも小さくし、前記放電のエネルギが初期の電気
加工条件で得られる放電のエネルギよりも小さくなるよ
うにし、少なくとも前記ワイヤ電極に加わる放電反力が
前記ワイヤ電極の前記相対移動の方向に対して略反対方
向になる所定の位置まで前記相対移動させて後、送り速
度を次第に前記予め設定された送り速度に戻すと共に前
記放電エネルギを前記初期の電気加工条件で得られる放
電のエネルギに復帰するように増加させるようにする。
これにより、コーナ部の加工形状の精度を大幅に向上さ
せる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、ワイヤカット放電
加工方法及びワイヤカット放電加工装置に係り、特にコ
ーナ部のカット形状の精度の向上を図るワイヤカット放
電加工方法及びワイヤカット放電加工装置に関する。
【0002】
【従来の技術】一般に、所望の加工に応じて予め初期に
設定された加工電圧パルスのオン時間とオフ時間、平均
加工電流値、サーボ電圧値等の電気加工条件下で、走行
するワイヤ電極と被加工物との間で微細な放電を間欠的
に生ぜしめつつ、その放電エネルギによって加工を行な
って金型等を作る装置としてワイヤカット放電加工装置
が知られている。ところで未加工の被加工物に最初に放
電により切断加工を施す、いわゆるファーストカットに
おいて、加工方向が直線状の場合にはワイヤ電極が、既
に被加工物に形成された加工溝に挟まれたような状態で
あるので、加工形状の精度はそれ程低下することはない
が、加工方向が円弧を描くような方向になる曲線状コー
ナ部を加工する場合や鈍角状または鋭角状に曲がるエッ
ジ状コーナ部を加工する場合には、ワイヤ電極の撓みや
加工液噴流によるワイヤ電極の振動等に起因して加工形
状の精度が劣化する場合があった。
【0003】この点について図面を参照して説明する
と、図10はワイヤ電極と被加工物との加工状態を示す
断面図であり、図11は加工部の拡大平面図である。図
10においてワイヤ電極2は、その上下に配置された上
側及び下側ワイヤガイド4、6により支持されつつ下方
向へ更新されつつ走行する。そして、このガイド4、6
間のワイヤ電極2と被加工物Wとの間に間欠的に放電8
を生ぜしめて、ワイヤ電極2を加工方向に相対移動させ
る。この際、ワイヤ電極2は放電反力10を受け、加工
方向に対して逆方向に円弧状に撓むことになる。図11
は、ガイド4と加工中心におけるワイヤ電極2との位置
関係を示しており、水平方向において距離L1だけ両者
が位置ずれしている状態を示している。この場合、加工
方向が直進の場合には、加工形状に問題は生じないが、
例えば図12に示すように加工方向が今までの加工方向
に対して直角に曲がる場合には、距離L1を維持したま
まガイド4が直角方向に曲がって進ので、ワイヤ電極4
は矢印12に示すように円弧状の軌跡を通ることにな
り、実際の加工形状は目的とする直角の加工形状からず
れた形状となってしまう。
【0004】そこで、この加工形状のずれを防止するた
めに、いわゆるコーナドウェル操作が行なわれるように
なった。このコーナドウェル操作は、図11に示す状態
で直ちにガイド4を直角方向へ進めるのではなく、放電
を続けた状態でワイヤ電極2の送り速度、すなちガイド
4、6の相対移動速度を実質的に零にして所定の時間停
止させる。これにより、放電加工は継続しているので図
10に示すように円弧状に撓んでいたワイヤ電極2はあ
る程度撓みが取り除かれ、図13に示すようにガイド4
の位置と加工中心部におけるワイヤ電極2の位置(図
中、破線で示す)が略一致し、この状態になったならば
ガイド4、6を直角方向に曲がった加工方向へ進めるよ
うにする。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】これによれば、ワイヤ
電極2の軌跡は、略直角に曲がって進むことになり、目
的とする加工形状に近付けることが可能となる。しかし
ながら、この場合には、図14に示すようにコーナ部を
曲がった直後の加工方向を実際に放電14が発生してい
る方向とが僅かにずれているので、発生する放電反力1
0は、加工方向に対して正しく逆方向にはならず、僅か
に角度的にずれた方向となってしまう。そのため、ワイ
ヤ電極2は一時的に蛇行するように移動し、結果的に図
15に示すようにコーナ部に僅かな屈曲部16が発生し
てしまい、破線で示すような目的とする形状からずれた
加工形状になってしまうことは避けられなかった。
【0006】そこで、特開平8−39356号公報に開
示されているように、コーナ部を加工する際に、ワイヤ
電極の送り速度を次第に小さくすると共に、パルス放電
のオフ時間を初期に設定されていた値より次第に長く
し、コーナ点を通過したならば、ワイヤ電極の送り速度
とパルス放電のオフ時間を次第に戻すようにした加工方
法が提案されている。尚、加工液の噴流による振動を防
ぐために、その圧力も同期させて低下させている。しか
しながら、この場合にも、実験の結果、図15に示す屈
曲部16が僅かに残ってしまう場合が多く、十分な効果
を発揮することはできなかった。特に、コーナ部が鋭角
に曲がるような加工を施すような場合には、上記した屈
曲部16が顕著に現れてしまうという問題があった。ま
た、このような問題は、上述したように加工方向が鋭角
で或いは鈍角で曲がるエッジ状のコーナ部のみならず、
加工方向が例えば円弧状に曲がる曲線状のコーナ部にお
いても発生していた。そして、研究の結果、変更された
相対送り速度、オフ時間、加工液噴流の圧力を初期値に
復帰させる位置(タイミング)が重要であることを見い
出した。本発明は、以上のような問題点に着目し、これ
を有効に解決すべく創案されたものである。本発明の目
的は、エッジ状コーナ部及び曲線状コーナ部の加工形状
の精度を一層向上させることができるワイヤカット放電
加工方法及びワイヤカット放電加工装置を提供すること
にある。
【0007】
【課題を解決するための手段】請求項1に規定する発明
は、ワイヤ電極と被加工物との間に間欠的に放電を生ぜ
しめつつ前記ワイヤ電極と前記被加工物とを予め設定さ
れた送り速度で相対移動させて、コーナ部に加工を施す
ワイヤカット放電加工方法において、前記コーナ部で前
記送り速度を予め設定された送り速度よりも小さくし、
前記放電のエネルギが初期の電気加工条件で得られる放
電のエネルギよりも小さくなるようにし、少なくとも前
記ワイヤ電極に加わる放電反力が前記ワイヤ電極の前記
相対移動の方向に対して略反対方向になる所定の位置ま
で前記相対移動させて後、送り速度を次第に前記予め設
定された送り速度に戻すと共に前記放電エネルギを前記
初期の電気加工条件で得られる放電のエネルギに復帰す
るように増加させるようにしたものである。
【0008】このように、コーナ部のコーナ点で、加工
電圧パルスを印加して放電加工は継続したままでワイヤ
電極の相対送り速度を徐々に初期に設定された相対送り
速度より遅くし、或いは一時停止し、また、放電の周波
数を低く設定するなどして放電エネルギを初期値より減
少させて放電反力を小さくし、更にワイヤ電極の相対送
り速度を小さくした状態で放電反力が相対移動方向に対
して略反対方向になった後に前記相対送り速度と放電エ
ネルギを初期値に復帰させるように放電加工を行なうよ
うしたので、コーナ部の加工形状にずれがほとんど生ぜ
ず、加工形状の精度を大幅に向上させることが可能とな
る。
【0009】すなわち、曲線状のコーナ部にてパルス放
電の周波数を低くしてワイヤ電極の相対送り速度も小さ
くするようにしたので、曲線状コーナ部の加工形状にず
れがほとんど生ぜず、加工形状の精度を大幅に向上させ
ることが可能となる。この場合、請求項2に規定するよ
うに、前記所定の位置は前記ワイヤ電極が前記被加工物
に形成される加工溝に挟まれる位置である。また、請求
項3に規定するように、前記所定の位置が次の式で表さ
れる距離Lだけ前記コーナ点から離れた位置とする。 L=(データC−コーナR) (1/sinθ+1/t
anθ)+データD ただし、データCは前記ワイヤ電極の半径と放電ギャッ
プとの和、コーナRはコーナの半径、θはコーナの角
度、データDはワイヤ電極の遅れ量である。
【0010】また、請求項4に規定するように、放電エ
ネルギに関しては、放電の周波数を減少させることによ
り前記放電のエネルギが前記初期の電気加工条件で得ら
れる放電のエネルギよりも小さくなるようにする。更
に、請求項5に規定するように、前記放電の休止期間を
長くすることにより前記放電の周波数を減少させるよう
にする。また、請求項6に規定するように、前記コーナ
部がエッジ状のコーナであるときに、前記コーナ点で予
め設定された所定時間前記相対移動を停止するようにす
る。
【0011】以上の各発明において、請求項7に規定す
るように、前記コーナ部で予め設定された加工液噴流の
圧力または流量を小さくするようにし、少なくとも前記
所定の位置まで到達した後、前記圧力または流量を次第
に前記予め設定された圧力または流量に復帰するように
大きくするするようにすれば、ワイヤ電極の振動も抑制
できるので、一層加工形状の精度を向上させることが可
能となる。
【0012】また、請求項8に規定するように、上述の
ような加工は、いわゆるファーストカットに適用するこ
とができる。更に、請求項9及び10に規定する発明
は、上記方法発明を実施する装置発明であり、ワイヤ電
極と被加工物との間に加工電圧パルスを間欠的に印加す
る電源装置と、前記ワイヤ電極と前記被加工物とを予め
設定された送り速度で相対移動させる相対移動装置とを
備えたワイヤカット放電加工装置において、コーナ部で
前記送り速度を予め設定された送り速度よりも小さくす
るようにし、少なくとも前記ワイヤ電極に加わる放電反
力が前記ワイヤ電極の前記相対移動の方向に対して略反
対方向になる所定の位置まで相対移動させて後、前記送
り速度を次第に予め設定された送り速度に戻すように前
記相対移動装置を制御する相対移動制御装置と、前記加
工電圧パルスの周波数を初期の周波数よりも低くなるよ
うにし、少なくとも前記ワイヤ電極に加わる放電反力が
前記ワイヤ電極の前記相対移動の方向に対して略反対方
向になる所定の位置に到達して後、前記加工電圧パルス
の周波数を次第に前記初期の周波数まで戻すように、前
記電源装置を制御するパルス制御装置とを具備するよう
になっている。
【0013】
【発明の実施の形態】以下に、本発明に係るワイヤカッ
ト放電加工方法及びワイヤカット放電加工装置の一実施
例を添付図面に基づいて詳述する。図1は本発明方法を
実施するためのワイヤカット放電加工装置を示すブロッ
ク構成図である。図1において、Wは被加工物であり、
これは超硬鋼、鉄、アルミニウム、ステンレス等の導電
性材料よりなる。2はワイヤ電極であり、これは主成分
が黄銅、タングステン、鉄等の導電性材料よりなる。
【0014】4は上側ワイヤガイドであり、実施例装置
の場合には、ワイヤ電極2は図面上側から供給されて上
側ワイヤガイド4に位置決め案内されつつ、被加工物W
の加工部を通過し、下側ワイヤガイド6(図10参照)
を経て回収される。ワイヤ電極2の供給及び排出の機構
は従来公知の装置が利用できる。ワイヤ電極2は、これ
ら少なくとも上下一対のワイヤガイド4、6に位置決め
案内されながら、上方から下方へ走行してワイヤ電極2
の新しい部分が常に加工部に供給されて使用した部分が
回収される。また、これらのワイヤガイドは、X、Y軸
方向へ移動可能になされている。20は通電体であり、
電源装置22の一方の端子に接続されており、これがワ
イヤ電極2と電気的に接触してワイヤ電極にパルス状の
電圧を給電する。尚、図示しないが、通電体は下側ワイ
ヤガイドの近傍にも設置されている。
【0015】次に、相対移動装置24について説明す
る。この相対移動装置24は、加工テーブル26X、2
6Yと、サーボモータ28X、28Yとよりなる。一方
の、例えばY方向へ移動する加工テーブル26Yは、ベ
ッド30上にY軸方向に移動可能に載置されて、更にこ
の加工テーブル26Yの上部にX軸方向に移動可能に他
方の加工テーブル26Xが搭載されている。このような
構造以外に、例えば図示しないコラム上部に設けられた
加工ヘッド部を移動可能にする構造など種々のタイプが
あり、何れの構造であってもよい。上記電源装置22
は、その一端子を上記通電体20に、他の端子を被加工
物Wに接続する。この電源装置22中に少なくとも1つ
のスイッチング素子と、必要に応じて電流制限抵抗やイ
ンダクタンス素子などの部材を設ける。52は上記スイ
ッチング素子をオンオフ制御するゲート信号を供給する
パルス制御装置であり、例えば、上記スイッチング素子
のオフ時間(加工電圧パルスのオフ時間)を変更するこ
とで放電周波数を変えることができる。放電検出装置3
2はワイヤ電極2と被加工物Wとの間の加工間隙の電圧
を検出する。これは従来公知の構成の装置が利用でき
る。実施例では、例えば検出した間隙電圧をサンプルホ
ールドしてA/D変換し、これを平均加工電圧の信号と
してサーボ制御装置34に出力している。
【0016】制御装置100は、サーボ制御装置34
と、指令装置36と、相対移動制御装置50と、パルス
制御装置52とを含んで構成される。サーボ制御装置3
4は放電検出装置32からの平均加工電圧を入力し、こ
れと予め設定された基準電圧との差を求める。求めた偏
差電圧値に基づいて所定のゲインを付与された偏差電圧
信号を得る。この偏差電圧信号は、平均加工電圧と基準
電圧との差に応じて連続的に出力される。ある検出期間
において出力された信号は、次の検出期間において信号
が出力されるまではその信号を出力し続けるので、サー
ボの応答性が高すぎる場合には、次の検出期間の信号が
出力されるまでに目的の位置を通り過ぎてしまい、いわ
ゆるハンチングを発生させる恐れがある。このため、サ
ーボゲインと基準電圧は、間隙の距離を決定する加工条
件に応じて適切な値が設定される。
【0017】指令装置36は加工プログラム(NCプロ
グラム)の解読、解読されたNCデータやその他電気加
工条件等の加工パラメータの設定データ(変更可能な内
部の設定データや入力装置38のスイッチ等を介して入
力された所定値を含む)に基づく各手段への指令信号の
出力、図示しない表示手段への信号の出力、所要の計算
を行う機能などを有する。少なくとも1つのCPUやR
OMなどの電子部品で構成される回路で成り、制御プロ
グラムにしたがって駆動する。上記入力装置38は、各
種スイッチやセンサの他、例えばフロッピーディスクド
ライブ装置のような外部データを読み取る装置を含む。
記憶装置48はそれぞれの加工に必要なデータを一時的
に記憶させておく装置である。
【0018】相対移動制御装置50は、上記サーボ制御
装置34からのサーボ制御信号と指令装置36からの速
度指令信号とに従って相対移動指令信号をX・Yモータ
ドライバ40へ出力して各軸のモータ28X,28Yを
駆動制御する。これらのモータの回転位置は、図示しな
いエンコーダに検出され、それらの信号をフィードパッ
クして位置決め制御を行なっている。噴流制御装置42
は、指令装置36からの指令に応じて噴流ポンプ44の
動作を制御するものであり、噴流ポンプ44を駆動制御
することによって噴流ノズル46から加工部に噴射する
加工液噴流の圧力を制御し得るようになっている。
【0019】次に、以上のように構成された装置に基づ
いて行なわれる本発明方法を説明する。まず、一般的な
動作について説明すると、入力部38から取り込まれた
加工プログラムは、指令装置36にて解読され、これに
基づいて相対移動軌跡のデータを得て、所定の分割単位
毎に移動方向と移動量のデータを含む軌跡信号を出力す
る。サーボ制御装置34は、加工間隙の状態に応じたサ
ーボ制御信号を相対移動制御装置50に出力する。そし
て、このX・Yモータドライバ40を介して、各サーボ
モータ28X、28Yにそれぞれ駆動信号が出力され、
加工テーブル26X、26Yをワイヤ電極2に対して相
対移動させる。これと同時に、電源装置22からの例え
ば1MHz以上の高周波の加工電圧パルスがワイヤ電極
2と被加工物Wとの間に印加される。これにより、ワイ
ヤ電極2は、被加工物Wに対して、予め設定された加工
経路に沿って相対移動しつつ、放電加工が行なわれる。
尚、加工テーブル26X、26Yと同時に、或いはこれ
に代えてワイヤガイド4、6を動かすようにしてもよ
い。
【0020】すなわち、被加工物Wと更新されつつ走行
するワイヤ電極2との間隙の電圧は、放電検出装置32
によって常時検出されており、この検出値に基づいてワ
イヤ電極2は所定の加工間隙を維持するように、ワイヤ
電極は加工方向へ所定の速度で相対移動しつつワイヤ電
極が過度に加工面に接近したり、或いは過度に加工面か
ら遠ざかったりしないようにサーボ制御される。ここで
ワイヤ電極を相対的に移動させるには、ワイヤ電極2と
加工テーブル26X、26Yのいずれか一方、或いは双
方を動かす場合がある。結果的に、外乱や静電気力等に
より間隙の距離が所定の値よりもずれようとしても、上
記したサーボ制御によりこの間隙の距離を略一定に維持
するように動作する。
【0021】以上のようなワイヤカット放電加工装置に
おいて、ワイヤ電極2の加工軌跡が例えば鋭角にエッジ
状に変化するエッジ状コーナ部を加工する場合の本発明
方法について既述した本発明装置を適宜引用して説明す
る。図2はこのようなエッジ状コーナ部を加工する時の
加工工程を説明するための図であり、エッジ状コーナ部
54においてワイヤ電極2が被加工物Wに対して点X
1、X2、X3、X4の順序で相対移動していく場合を
示している。コーナ部50の角度θは例えば35度であ
り、加工進行方向がこのコーナ部54で145度だけ変
わることを意味する。
【0022】本発明方法では、まず、指令装置36から
の指令に基づき相対移動制御装置50を介してワイヤ電
極2がエッジ状コーナ部54の近傍に達した時から、例
えば点X1に到達した時から、コーナ点X2に到るまで
にワイヤ電極2の相対送り速度を設定値から次第に小さ
くして実質的に零にする。この間、指令装置36からの
指令に基づきパルス制御装置52を介して間隙に印加す
る電圧パルスの繰返しの周波数を初期設定値に維持して
もよいし、初期設定値から次第に小さくするようにして
もよい。そして、ガイド4、6がコーナ点X2に到達し
たならば、電圧パルスの周波数を初期の設定値よりも低
く設定すると共にワイヤ電極2の相対送り速度を実質的
に零の状態にして所定の時間継続する。すなわち、この
操作は前述したコーナドウェル操作に相当するものであ
る。尚、この操作は必ずしも全ての場合で必要であると
は言えないが、コーナエッジの場合、既述したワイヤ電
極の遅れを完全に取り除くには有効である。また、上記
周波数を変更するには種々の方法が考えられるが、ここ
では電圧パルスのオフ時間を変更することで上記周波数
を制御するものとする。
【0023】次に、電圧パルスの周波数を低くした状態
で、且つワイヤ電極2の相対送り速度を小さくした状態
でコーナ点X2を折り返す。そして、ワイヤ電極2が点
X3に到達したならば、ワイヤ電極2の相対送り速度を
初期設定値に向けて次第に上昇させると共に電圧パルス
の周波数も初期設定値に向けて次第に上昇させて高くし
て行き、点X4において相対送り速度も電圧パルスの周
波数も共に初期設定値に復帰するように制御する。上記
点X3は、ワイヤ電極2に加わる放電反力がワイヤ電極
2の相対送り方向に対して略反対方向になる点である。
上記動作を図3及び図4も参照して具体的に説明する。
図3はエッジ状コーナ部を加工する時の加工液の噴流圧
力と、ワイヤ電極の相対送り速度と、電圧パルスの周波
数との関係を示す図、図4は周波数の異なる電圧パルス
のパルス波形を示す波形図である。図4に示すようにf
1はゲート信号のパルス波の初期設定周波数を示し、f
2、f3、f4の順序でそれぞれ1/2ずつ周波数は小
さくなっており、加工エネルギもこの順序で小さくなっ
ていく。尚、f4は予め設定される下限値である。
【0024】当然のこととして、電圧パルスの周波数の
減少に従って、オフ時間(休止期間)P1、P2、P
3、P4は上記した順序で次第に大きくなって行く。
尚、加工エネルギを減少させるには、パルス幅H(オン
時間)を変えたり、加工電流値を変えたりする方式も考
えられるが、パルス幅Hなどを変化させると、他の加工
条件も変化させなければならなくなることから、ここで
は他の加工条件に影響を与えないようにオフ時間を変更
して繰返し周波数を変化させることによって加工エネル
ギを変化させている。さて、通常の予め設定された加工
条件で放電加工が行われて、ワイヤ電極2が点X1に到
達したならば、ガイド4、6(図10参照)が点X2に
到るまでにワイヤ電極2の相対送り速度(図3(B)参
照)を次第に小さくして実質的に零にする。この間は、
加工液の噴流圧力(図3(A)参照)及び電圧パルスの
周波数(図3(C)参照)は共に設定値を維持させてお
く。
【0025】次に、ガイド4、6がコーナ点X2に到達
してワイヤ電極2の相対送り速度が零になったならば
(時刻t1)、加工液の噴流圧力を低く設定すると共に
周波数を最小のf4まで小さく設定し、この状態を所定
の時間T1だけ維持する。更に、ワイヤ電極2に不要な
振動が発生することを防止するために噴流圧力も最小値
に設定している。これにより、加工エネルギは最小値に
落とされ、この所定の時間T1の期間で、図12及び図
13を参照して説明したようにワイヤ電極2と被加工物
Wとの間は放電が行われてワイヤ電極2の撓みが取り除
かれ、加工中心部のワイヤ電極2はガイド4の直下に位
置する(図13参照)。すなわち、図2においては加工
中心部のワイヤ電極2は撓みが取り除かれて点X2に到
達することになる。
【0026】次に、時刻t2にてワイヤ電極2の相対送
り速度を少しだけ増加してワイヤ電極2の送りを再度開
始し、これを所定の時間T2だけ維持し、ワイヤ電極2
は点X3に到達させる。この間は、ワイヤ電極2は非常
に遅い送り速度で少しずつ進みながら、且つ最低の加工
エネルギで放電加工が行なわれるので、放電に伴って発
生する放電反力10(図10及び図14参照)は非常に
小さくなっており、従って、ワイヤ電極2を撓めるよう
に作用する放電反力10のベクトルは非常に小さいの
で、ワイヤ電極2の加工中心は略プログラム通りの加工
軌跡に沿って相対移動して行くことになる。従って、エ
ッジ状コーナ部54の加工形状の精度を大幅に向上させ
ることができる。この時に、加工液の噴流圧力も最小値
に設定しているので、ワイヤ電極2自体の振動も極力抑
制されることになり、一層、加工形状の精度を向上させ
ることができる。
【0027】そして、ワイヤ電極2が点X3に到達した
ならば、点X4に到達するまでの間に、ワイヤ電極2の
相対送り速度を次第に初期設定値まで上昇させ、また、
電圧パルスの周波数もf4からf3、f2へと次第に増
加させて設定値f1まで大きくする。そして、点X4に
て噴流圧力、相対送り速度、パルス放電の周波数を全て
それぞれの初期設定値に戻すことにより元の状態に復帰
することになる。この時、加工精度への悪影響を避ける
ため、放電周波数とそれに合った相対送り速度は徐々に
変更される。ここで点X3は、ワイヤ電極2の加工進行
方向における断面円形状の前半分が被加工物Wの中に喰
い込んだ状態となる位置であり、ここは放電反力の方向
が加工進行方向に対して略逆方向になる位置である(図
14参照)。すなわち、この地点よりワイヤ電極2が放
電反力により横方向にブレることがなくなる。
【0028】このような点X3は、次の式のようにして
算出することができる。すなわち、点X2と点X3との
間の距離をLとすると、次のような式1となる。 L=(データC−コーナR)(1/sinθ+1/tanθ)+データD … 式1 ここで、データCは図5にて示すようにワイヤ半径とギ
ャップとの和を示し、コーナRはコーナ部54の半径を
示し、θはコーナ部54の角度(図2参照)を示し、デ
ータDは図10に示すようにワイヤの遅れ量を示す。
尚、ここではコーナRは鋭角なので0である。この式の
意味するところは、ワイヤ電極の進行方向の全面が常に
被加工物と当接しているか否かを判断するものであり、
コーナRが大きい場合はLは存在せず、コーナRが小さ
い場合、或いは零の時にはLは存在することになる。更
に、ワイヤ電極の送りには遅れが存在するので、その遅
れ量もデータDとして加味している。これらの全ての値
は、加工プログラムより、或いは加工条件より求められ
る値であるので、上記動作は指令装置36によって制御
されることになる。
【0029】また、この制御を行なう角度θの範囲は0
〜180度であって、求められる加工の形状精度と加工
時間とのバランスにもよるが、特に上限を120〜15
0度程度にしておけばよい。このように、本発明によれ
ば、エッジ状コーナ部において加工エネルギを最小に
し、且つワイヤ電極の相対送り速度も最小にした状態を
一定時間或いは一定の距離Lだけ継続するようにしたの
で、加工形状の精度を大幅に向上させることができる。
また、上記した操作に加えて加工液の噴流圧力も最小に
してワイヤ電極の振動を極力抑制するようにしたので、
加工形状の精度を一層向上させることができる。上記実
施例では、オフ時間を変更して放電の繰返し周波数を変
化させることで放電エネルギを増減し、放電反力をコー
ナにおいて小さくするようにしたが、本発明の技術思想
を逸脱しない範囲で変更が可能である。また、放電エネ
ルギを増減する場合、段階的であるか連続的にリニアで
あるかに限定されない。
【0030】次に、本発明方法による加工と従来方法に
よる加工を実際に施して評価を行なったので、その評価
結果について説明する。従来の加工方法として、図6
(A)に示すように、噴流圧力、相対送り速度、パルス
放電の周波数の全てを何ら低下させることなく行なった
制御無し加工方法と、図6(B)に示すように点X2に
おいてワイヤ電極の相対送り速度を一定時間零にしたコ
ーナドウェル操作のみを行なったコーナドウェル加工方
法を行なった。その結果は、図7に示されており、図7
(A)は本発明方法の加工形状を示し、図7(B)は従
来の制御無し加工方法の加工形状を示し、図7(C)は
従来のコーナドウェル加工方法の加工形状を示す。図7
から明らかなように、従来の加工方法(図7(B)、図
7(C))にあっては、コーナドウェル加工方法の場合
には少ないが、共にコーナ部に屈曲部58が現れていて
加工精度があまり高くない。これに対して、図7(A)
に示す本発明方法の場合には、屈曲部がほとんど見られ
ず、形状加工精度が非常に高いことが判明した。尚、こ
こでの本発明の加工条件は、パルス幅は0.48μsで
固定とし、パルスオフ時間を8μs(周波数122KH
zに相当)〜23μs(周波数44KHzに相当)まで
変化させ、加工液噴流は50Hz〜10Hz(ポンプイ
ンバータの周波数)で変化させている。更に、ドウエル
操作は7.5秒行っている。また、加工速度はパルスオ
フ時間が8μsの時は4mm/minであり、23μs
の時は0.8mm/minである。
【0031】上記実施例では加工進行方向が鋭角状、直
角状或いは鈍角状に屈曲するエッジ状コーナ部54を加
工する場合を例にとって説明したが、例えば加工軌跡が
半径Rの円弧形状となる曲線状コーナ部を加工する場合
にも適用することができる。図8は半径Rの曲線状コー
ナ部56を加工する時の加工軌跡を示す図、図9は図8
に示すコーナ部を加工する時の加工液の噴流圧力と、ワ
イヤ電極2の相対送り速度と、電圧パルスの周波数の関
係を示す図である。図8に示すように点X11〜点X1
3が半径Rの円弧形状となっており(エッジ状のコーナ
と異なり、加工プログラムで形成される)、ここでは加
工軌跡に角部が存在しないことから、図3中の時刻t1
〜t2間の相対移動を停止する状態が存在しない加工方
法が採用されることになる。すなわち、ワイヤ電極2の
位置が、曲線状コーナ部56に侵入する直前の点X10
に到達したならば、ワイヤ電極2の相対送り速度(図9
(B)参照)を次第に低下させて点X11まで到る。た
だし、この実施例の場合には、図3に示す場合と異な
り、上述の通り相対送り速度を零にはしないし、また、
加工液の噴流圧力を設定値に維持し、更に電圧パルスの
周波数を設定値f0に維持する。
【0032】そして、点X11から点X13までは、上
記低下した相対送り速度を維持したまま、加工液の噴流
圧力を所定値まで低下させ、また、電圧パルスの周波数
をf4まで低下させた状態で、すなわち最小の放電エネ
ルギで、しかも最小の送り速度で放電加工を行なう。そ
して、ワイヤ電極2がその加工進行方向における断面円
形状の前半分が被加工物Wの中に食い込んだ状態になる
位置X13(式1参照)に到達したならば、点X14に
到るまでの間に、噴流圧力と相対送り速度と電圧パルス
の周波数をそれぞれの初期設定値まで増加させて復帰さ
せる。これにより、加工の形状精度が劣化し易くなる曲
線状コーナ部56を加工する場合にも、その形状精度を
大幅に向上させることが可能となる。
【0033】この場合、曲線状コーナ部56の半径Rが
小さくてカーブがきつかったり、或いは半径Rがカーブ
の途中で小さい方に変化するなどして、先の式1にて表
されるLが存在する場合には(L>0または(データC
−コーナR)(1/sinθ+1/tanθ)>0)、
図9中の一点鎖線に示すように、その距離Lに相当する
距離だけ、ワイヤ電極の相対送り速度等を低下させた状
態の制御を継続して行なうようにする。つまりLが存在
しない円弧コーナは上記制御を行なう必要性が極めて低
いからである。尚、本発明は実施例に限定されず、特許
請求の範囲に記載された趣旨を逸脱しない範囲において
種々の変更が可能である。
【0034】
【発明の効果】以上説明したように、本発明のワイヤカ
ット放電加工方法及びワイヤカット放電加工装置によれ
ば、次のように優れた作用効果を発揮することができ
る。エッジ状或いは曲線状コーナ部を加工するに際し
て、加工エネルギを最小にし、且つワイヤ電極の相対送
り速度も最小にした状態で、少なくとも放電反力が略反
対方向になる位置まで一定の距離だけ継続するようにし
たので、加工形状の精度(形状精度)を大幅に改善する
ことができる。また、加工エネルギの増減に合わせて加
工液の噴流圧力も増減させることにより、ワイヤ電極自
体の振動も抑制することができるので、加工形状の精度
を一層向上させることができる。更に、コーナがエッジ
状の場合、所定時間相対移動を停止させれば、より確実
に加工形状の精度の向上が図られる。
【図面の簡単な説明】
【図1】図1は本発明方法を実施するためのワイヤカッ
ト放電加工装置を示すブロック構成図である。
【図2】エッジ状コーナ部を加工する時の加工工程を説
明するための図である。
【図3】エッジ状コーナ部を加工する時の加工流の噴流
圧力と、ワイヤ電極の相対送り速度と、電圧パルスの周
波数との関係を示す図である。
【図4】周波数の異なるゲート信号のパルス波形を示す
波形図である。
【図5】ワイヤ半径とギャップとの和を示す図である。
【図6】従来の制御無し加工方法とコーナドウェル加工
方法を行なったときの波形図である。
【図7】本発明方法の加工形状と従来の加工方法の加工
形状を示す図である。
【図8】半径Rの曲線状コーナ部を加工する時の加工軌
跡を示す図である。
【図9】図8に示すコーナ部を加工する時の加工液の噴
流圧力と、ワイヤ電極の相対送り速度と、パルス放電の
周波数の関係を示す図である。
【図10】ワイヤ電極と被加工物との加工状態を示す断
面図である。
【図11】加工部の拡大平面図である。
【図12】加工方向が今までの加工方向に対して直角に
曲がるときの状態を示す図である。
【図13】従来のコーナドウェル操作を行なったときの
状態を示す図である。
【図14】加工時における放電反力の方向を示す図であ
る。
【図15】コーナ部に僅かな屈曲部が発生した加工形状
を示す図である。
【符号の説明】
2 ワイヤ電極 4,6 ガイド 20 通電体 22 電源装置 32 放電検出装置 34 サーボ制御装置 36 指令装置 42 噴流制御装置 46 噴流ノズル 48 記憶装置 50 相対移動制御装置 52 パルス制御装置 54 エッジ状コーナ部 56 曲線状コーナ部 W 被加工物 X2 コーナ点
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 沖 隆一 神奈川県横浜市都筑区仲町台3−12−1 株式会社ソディック本社・技術研修センタ ー内 (72)発明者 原田 武則 神奈川県横浜市都筑区仲町台3−12−1 株式会社ソディック本社・技術研修センタ ー内 (72)発明者 梶 俊夫 神奈川県横浜市都筑区仲町台3−12−1 株式会社ソディック本社・技術研修センタ ー内 Fターム(参考) 3C059 AA01 AB05 BA01 BA15 BA21 CC01 CE01 CG01 CG07 CH01 CJ01 CK03 DA06 DC02 DC03 EE01 FD06 JA02 JA04 JA07

Claims (10)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 ワイヤ電極と被加工物との間に間欠的に
    放電を生ぜしめつつ前記ワイヤ電極と前記被加工物とを
    予め設定された送り速度で相対移動させて、コーナ部に
    加工を施すワイヤカット放電加工方法において、前記コ
    ーナ部で前記送り速度を予め設定された送り速度よりも
    小さくし、前記放電のエネルギが初期の電気加工条件で
    得られる放電のエネルギよりも小さくなるようにし、少
    なくとも前記ワイヤ電極に加わる放電反力が前記ワイヤ
    電極の前記相対移動の方向に対して略反対方向になる所
    定の位置まで前記相対移動させて後、送り速度を次第に
    前記予め設定された送り速度に戻すと共に前記放電エネ
    ルギを前記初期の電気加工条件で得られる放電のエネル
    ギに復帰するように増加させるようにしたことを特徴と
    するワイヤカット放電加工方法。
  2. 【請求項2】 前記所定の位置は前記ワイヤ電極が前記
    被加工物に形成される加工溝に挟まれる位置である請求
    項1に記載のワイヤカット放電加工方法。
  3. 【請求項3】 前記所定の位置が次の式で表される距離
    Lだけ前記コーナ点から離れた位置である請求項1に記
    載のワイヤカット放電加工方法。 L=(データC−コーナR) (1/sinθ+1/t
    anθ)+データD ただし、データCは前記ワイヤ電極の半径と放電ギャッ
    プとの和、コーナRはコーナの半径、θはコーナの角
    度、データDはワイヤ電極の遅れ量。
  4. 【請求項4】 放電の周波数を減少させることにより前
    記放電のエネルギが前記初期の電気加工条件で得られる
    放電のエネルギよりも小さくなるようにしたことを特徴
    とする請求項1に記載のワイヤカット放電加工方法。
  5. 【請求項5】 前記放電の休止期間を長くすることによ
    り前記放電の周波数を減少させるようにしたことを特徴
    とする請求項4に記載のワイヤカット放電加工方法。
  6. 【請求項6】 前記コーナ部がエッジ状のコーナである
    ときに、前記コーナ点で予め設定された所定時間前記相
    対移動を停止するようにしたことを含む請求項1乃至請
    求項5に記載のワイヤカット放電加工方法。
  7. 【請求項7】 前記コーナ部で予め設定された加工液噴
    流の圧力または流量を小さくするようにし、少なくとも
    前記所定の位置まで到達した後、前記圧力または流量を
    次第に前記予め設定された圧力または流量に復帰するよ
    うに大きくするようにしたことを特徴とする請求項1乃
    至請求項6に記載のワイヤカット放電加工方法。
  8. 【請求項8】 ファーストカットであることを特徴とす
    る請求項1乃至請求項7に記載のワイヤカット放電加工
    方法。
  9. 【請求項9】 ワイヤ電極と被加工物との間に加工電圧
    パルスを間欠的に印加する電源装置と、前記ワイヤ電極
    と前記被加工物とを予め設定された送り速度で相対移動
    させる相対移動装置とを備えたワイヤカット放電加工装
    置において、コーナ部で前記送り速度を予め設定された
    送り速度よりも小さくするようにし、少なくとも前記ワ
    イヤ電極に加わる放電反力が前記ワイヤ電極の前記相対
    移動の方向に対して略反対方向になる所定の位置まで相
    対移動させて後、前記送り速度を次第に予め設定された
    送り速度に戻すように前記相対移動装置を制御する相対
    移動制御装置と、前記加工電圧パルスの周波数を初期の
    周波数よりも低くなるようにし、少なくとも前記ワイヤ
    電極に加わる放電反力が前記ワイヤ電極の前記相対移動
    の方向に対して略反対方向になる所定の位置に到達して
    後、前記加工電圧パルスの周波数を次第に前記初期の周
    波数まで戻すように、前記電源装置を制御するパルス制
    御装置とを具備したワイヤカット放電加工装置。
  10. 【請求項10】 前記パルス制御装置が、前記電源装置
    に含まれる少なくとも1つのスイッチング素子をオンオ
    フするゲートパルスのオフ時間を増減することにより前
    記加工電圧パルスの周波数を制御する構成を含む請求項
    9に記載のワイヤカット放電加工装置。
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