JP2000082387A - 電子源とその製造方法と駆動方法及び前記電子源を用いた画像形成装置とその駆動方法 - Google Patents

電子源とその製造方法と駆動方法及び前記電子源を用いた画像形成装置とその駆動方法

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JP2000082387A
JP2000082387A JP25147698A JP25147698A JP2000082387A JP 2000082387 A JP2000082387 A JP 2000082387A JP 25147698 A JP25147698 A JP 25147698A JP 25147698 A JP25147698 A JP 25147698A JP 2000082387 A JP2000082387 A JP 2000082387A
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Yasuhiro Hamamoto
康弘 浜本
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 長期間に亙り安定した電子放出特性を有する
電子源とその製造方法と駆動方法及び前記電子源を用い
た画像形成装置とその駆動方法を提供する。 【解決手段】 素子電極間に電子放出部を有する電子放
出素子を複数配した電子源の駆動方法であって、通常は
各電子放出素子を波高値V1のパルスで駆動し、その駆
動時、所定周期で波高値V2(V2はV1の1倍以上
1.5倍以下)のリフレッシュパルスを印加する。ま
た、このリフレッシュパルスは図5(b)のように、所
定周期で通常の駆動パルスに重畳されたものでも良い。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、電子放出素子を用
いた電子源とその製造方法と駆動方法及び前記電子源を
用いた画像形成装置とその駆動方法に関するものであ
る。
【0002】
【従来の技術】従来から、電子放出素子として熱陰極素
子と冷陰極素子の2種類が知られている。このうち冷陰
極素子では、例えば表面伝導型放出素子や、電界放出型
素子(以下FE型と記す)や、金属/絶縁層/金属型放
出素子(以下MIM型と記す)などが知られている。
【0003】FE型の例としては、例えば、W. P. Dyke
& W. W. Dolan,"Field emission",Advance in Electro
n Physics, 8, 89 (1956)や、或は、C. A. Spindt, "Ph
ysical properties of thin-film field emission cath
odes with molybdenium cones", J. Appl. Phys., 47,
5248 (1976)などが知られている。
【0004】また、MIM型の例としては、例えば、C.
A. Mead, "Operation of tunnel-emission Devices",
J. Appl. Phys., 32,646 (1961)などが知られている。
【0005】表面伝導型放出素子としては、例えば、M.
I. Elinson, Radio E-ng. Electron Phys., 10, 1290,
(1965)や、後述する他の例が知られている。
【0006】表面伝導型放出素子は、基板上に形成され
た小面積の薄膜に、膜面に平行に電流を流すことにより
電子放出が生ずる現象を利用するものである。この表面
伝導型放出素子としては、前記エリンソン(Elinson)等
によるSnO2薄膜を用いたものの他に、Au薄膜によ
るもの[G. Dittmer: "Thin Solid Films", 9,317 (197
2)]や、In2O3/SnO2薄膜によるもの[M. Hartwe
ll and C. G. Fonstad:”IEEE Trans. ED Conf.”,51
9 (1975)]や、カーボン薄膜によるもの[荒木久他:真
空、第26巻、第1号、22(1983)]等が報告さ
れている。
【0007】これらの表面伝導型放出素子の素子構成の
典型的な例として、図20に前述のM. Hartwellらによ
る素子の平面図を示す。同図において、3001は基板
で、3004はスパッタで形成された金属酸化物よりな
る導電性薄膜である。導電性薄膜3004は図示のよう
にH字形の平面形状に形成されている。この導電性薄膜
3004に、後述の通電フォーミングと呼ばれる通電処
理を施すことにより、電子放出部3005が形成され
る。図中の間隔Lは、0.5〜1[mm],幅Wは、
0.1[mm]に設定されている。尚、図示の便宜か
ら、電子放出部3005は導電性薄膜3004の中央に
矩形の形状で示したが、これは模式的なものであり、実
際の電子放出部の位置や形状を忠実に表現しているわけ
ではない。
【0008】M. Hartwellらによる素子をはじめとして
上述の表面伝導型放出素子においては、電子放出を行う
前に導電性薄膜3004に通電フォーミングと呼ばれる
通電処理を施すことにより電子放出部3005を形成す
るのが一般的であった。即ち、通電フォーミングとは、
前記導電性薄膜3004の両端に一定の直流電圧、もし
くは、例えば1V/分程度の非常にゆっくりとしたレー
トで昇圧する直流電圧を印加して通電し、導電性薄膜3
004を局所的に破壊もしくは変形もしくは変質せし
め、電気的に高抵抗な状態の電子放出部3005を形成
することである。尚、局所的に破壊もしくは変形もしく
は変質した導電性薄膜3004の一部には亀裂が発生す
る。この通電フォーミング後に導電性薄膜3004に適
宜の電圧を印加した場合には、前記亀裂付近において電
子放出が行われる。このような通電フォーミング処理を
した表面伝導型放出素子は、導電性薄膜3004に電圧
を印加して、この素子に電流を流すことにより電子放出
部3005より電子を放出せしめるものである。
【0009】この表面伝導型放出素子は、構造が単純で
製造も容易であることから、大面積に亙って多数配列形
成できる利点がある。そこで、この特徴を活かすための
種々の応用が研究されている。例えば表示装置等の画像
形成装置への利用が挙げられる。
【0010】従来、多数の表面伝導型放出素子を配列形
成した例としては、並列に表面伝導型放出素子を配列
し、個々の表面伝導型放出素子の両端(両素子電極)を
配線(共通配線とも呼ぶ)にて夫々結線した行を多数行
配列(梯子型配置とも呼ぶ)した電子源が挙げられる
(特開昭64−31332号公報、特開平1−2837
49号公報、同2−257552号公報)。また、特に
表示装置においては、液晶を用いた表示装置と同様の平
板型表示装置とすることが可能で、しかもバックライト
が不要な自発光型の表示装置として、表面伝導型放出素
子を多数配置した電子源と、この電子源からの電子線の
照射により可視光を発光する蛍光体とを組合わせた表示
装置が提案されている(アメリカ特許第5066883
号公報)。
【0011】
【発明が解決しようとする課題】表面伝導型放出素子を
多数配置した電子源においては、その電子源を用いた画
像形成装置が実用上の使用に耐え得る長期間、安定した
画像表示を行うことができるように、更なる動作安定性
と寿命の向上が要望されている。即ち、画像形成に使用
される電子放出素子の特性を安定して長期間維持できれ
ば、例えばその電子放出素子から放出される電子により
発光する蛍光体を画像形成部材とする画像形成装置にお
いて、長期間にわたり安定して動作する、例えばフラッ
トテレビ等の画像表示装置を提供できる。
【0012】しかしながら、上述のM.ハートウエルに
よる電子放出素子を一定の駆動電圧で駆動する電子源に
おいて、長期間にわたり電子放出特性を安定に維持する
ことができないのが現状である。
【0013】本発明は上記従来例に鑑みてなされたもの
で、長時間に亙り安定した電子放出特性を有する電子源
とその製造方法と駆動方法及び前記電子源を用いた画像
形成装置とその駆動方法を提供することを目的とする。
【0014】また本発明の目的は、
【課題を解決するための手段】上記目的を達成するため
に本発明の電子源の製造方法は以下のような工程を備え
る。即ち、素子電極間に電子放出部を有する電子放出素
子を複数配した電子源の製造方法であって、基板上に各
電子放出素子の素子電極となる電極と、電子放出部を構
成する導電性薄膜を形成する工程と、前記導電性薄膜の
それぞれに通電して電子放出部を形成する通電フォーミ
ング工程と、前記通電フォーミング工程で形成された電
子放出部のそれぞれに有機物質のガスを含有する雰囲気
下でパルス信号を印加する活性化工程と、前記活性化工
程の後、前記有機物質のガスを排気して所定の真空状態
に維持する工程とを有することを特徴とする。
【0015】上記目的を達成するために本発明の電子源
の駆動方法は以下のような工程を備える。即ち、素子電
極間に電子放出部を有する電子放出素子を複数配した電
子源の駆動方法であって、前記電子放出素子のそれぞれ
に、当該電子放出素子が電子を放出する閾値電圧以上の
第1パルス電圧を印加して電子を放出させる駆動工程
と、前記駆動工程で印加される前記第1パルス電圧の間
に前記第1パルス電圧よりも大きい電圧の第2パルス電
圧を印加する工程とを有することを特徴とする。
【0016】また上記目的を達成するために本発明の画
像形成装置は以下のような構成を備える。即ち、素子電
極間に電子放出部を有する複数の電子放出素子を配設し
た電子源を有し、前記電子源から放出される電子により
画像を形成する画像形成装置であって、画像信号を入力
する入力手段と、前記入力手段により入力された画像信
号に基づいて変調信号を発生する変調信号発生手段と、
前記変調信号発生手段から出力される変調信号を前記電
子放出素子の一方の素子電極に印加し、前記電子放出素
子の他方の素子電極に走査信号を印加して前記変調信号
と前記走査信号との電位差に応じて前記電子源を駆動す
る駆動手段と、前駆駆動手段による駆動時、所定周期で
前記電位差を通常の駆動時の電位差よりも高くするよう
に制御する駆動制御手段と、前記電子源から放出された
電子により画像を形成する像形成手段と、前記電子源か
ら放出された電子を前記像形成手段の方向に加速する加
速手段とを有することを特徴とする。
【0017】また上記目的を達成するために本発明の画
像形成装置の駆動方法は以下のような工程を備える。即
ち、素子電極間に電子放出部を有する複数の電子放出素
子を配設した電子源を有し、前記電子源から放出される
電子により画像を形成する画像形成装置の駆動方法であ
って、入力した画像信号に基づいて変調信号を発生し、
前記変調信号を前記電子放出素子の一方の素子電極に印
加し、前記電子放出素子の他方の素子電極に走査信号を
印加して前記変調信号と前記走査信号との電位差に応じ
て前記電子源を駆動し、この駆動時、所定周期で前記電
位差を通常の駆動時の電位差よりも高くするように制御
することを特徴とする。
【0018】
【発明の実施の形態】以下、添付図面を参照して本発明
の好適な実施の形態を詳細に説明する。
【0019】まず最初に本発明の実施の形態を適用し得
る表面伝導型放出素子の基本的構成を説明する。この表
面伝導型放出素子には大別して平面型及び垂直型の2つ
タイプがある。
【0020】まず、本実施の形態の平面型の表面伝導型
放出素子について説明する。
【0021】図1は、本実施の形態の平面型表面伝導型
放出素子の構成を示す図で、図1(a)は平面図、図1
(b)はその断面図を示している。
【0022】図1において、1は基板、2と3は素子電
極、4は導電性薄膜、5は電子放出部を示している。
【0023】ここで基板1としては、石英ガラス、Na
等の不純物の含有量を減少したガラス、又は青板ガラ
ス、或は青板ガラスにスパッタ法等により形成したSi
O2を積層したガラス基板、更にはアルミナ等のセラミ
ックス及びSi基板等を用いることができる。
【0024】この基板1上に対向して配置される素子電
極2,3の材料としては、一般的な導体材料を用いるこ
とができる。これには例えば、Ni、Cr、Au、M
o、W、Pt、Ti、Al、Cu、Pd等の金属或は合
金、及びPd、Ag、Au、RuO2、Pd−Ag等の
金属或は金属酸化物とガラス等から構成されるの印刷導
体、In2O3−SnO2等の透明導電体及びポリシリコ
ン等の半導体導体材料等から適宜選択することができ
る。
【0025】これら素子電極2,3の間隔L、素子電極
幅W1、導電性薄膜4の幅W2等は、応用される形態等
を考慮して適宜設計される。ここで素子電極間隔Lは、
好ましくは数千オングストロームから数百マイクロメー
トルの範囲とすることができ、より好ましくは、素子電
極2,3の間に印加する電圧等を考慮して、数マイクロ
メートルから数十マイクロメートルの範囲とすることが
できる。
【0026】また素子電極幅W1は、電極2,3の抵抗
値、電子放出部5からの電子放出特性を考慮して、数マ
イクロメートルから数百マイクロメートルの範囲とする
ことができる。又、これら素子電極2,3の膜厚dは、
数百オングストロームから数マイクロメートルの範囲と
することができる。
【0027】尚、図1に示した構成だけでなく、基板1
上に、導電性薄膜4、対向する素子電極2,3の順に積
層した構成とすることもできる。
【0028】この導電性薄膜4には、良好な電子放出特
性を得るために、微粒子で構成された微粒子膜を用いる
のが好ましい。その膜厚は、素子電極2,3へのステッ
プカバレージ、素子電極2,3間の抵抗値及び後述する
フォーミング条件等を考慮して適宜設定されるが、通常
は、数オングストロームから数千オングストロームの範
囲とするのが好ましく、より好ましくは10オングスト
ロームより500オングストロームである。
【0029】尚、以下の説明では、フォーミング処理を
通電処理を例にして説明するが、フォーミング処理はこ
れに限られるものではなく、膜に亀裂を生じさせて高抵
抗状態を形成する処理を包含するものである。
【0030】また導電性薄膜4を構成する材料は、P
d、Pt、Ru、Ag、Au、Ti、In、Cu、C
r、Fe、Zn、Sn、Ta、W、Pb等の金属、Pd
O、SnO2、In2O3、PbO、Sb203等の酸化
物、HfB2、ZrB2、LaB6、CeB6、YB4、G
dB4等の硼化物、TiC、ZrC、HfC、TaC、
SiC、WC等の炭化物、TiN、ZrN、HfN等の
窒化物、Si、Ge等の半導体、カーボン等の中から適
宜選択される。
【0031】ここで述べる微粒子膜とは、複数の微粒子
が集合した膜であり、その微細構造は、微粒子が個々に
分散配置した状態あるいは微粒子が互いに隣接、あるい
は重なり合った状態(いくつかの微粒子が集合し、全体
として島状構造を形成している場合も含む)をとってい
る。微粒子の粒径は、数オングストロームから数千オン
グストロームの範囲、好ましくは、10オングストロー
ムから200オングストロームの範囲である。なお、以
下の説明では「微粒子」という言葉を用いるので、その
意味について説明する。
【0032】小さな粒子を「微粒子」と呼び、これより
も小さなものを「超微粒子」と呼ぶ。「超微粒子」より
もさらに小さく原子の数が数百個程度以下のものを「ク
ラスター」と呼ぶことは広く行われている。しかしなが
ら、それぞれの境は厳密なものではなく、どの様な性質
に注目して分類するかにより変化する。また「微粒子」
と「超微粒子」を一括して「微粒子」と呼ぶ場合もあ
り、本実施の形態の記述はこれに沿ったものである。
【0033】例えば、「実験物理学講座14 表面・微
粒子」(木下是雄 編、共立出版1986年9月1日発
行)では次のように記述されている。
【0034】「本稿で微粒子と言うときにはその直径が
だいたい2〜3μm程度から10nm程度までとし、特
に微粒子というときは粒径が10nm程度から2〜3n
m程度までを意味することにする。両者を一括して単に
微粒子と書くこともあってけっして厳密なものではな
く、だいたいの目安である。粒子を構成する原子の数が
2個から数十〜数百個程度の場合はクラスターと呼
ぶ。」(195ページ 22〜26行目) 付言すると、新技術開発事業団の“林・超微粒子プロジ
ェクト”での「超微粒子」の定義は、粒径の下限はさら
に小さく、次のようなものであった。
【0035】「創造科学技術推進制度の“超微粒子プロ
ジェクト”(1981〜1986)では、粒子の大きさ
(径)がおよそ1〜100nmの範囲のものを“超微粒
子”(ultra fine particle)と呼ぶことにした。すると
1個の超微粒子はおよそ100〜108個くらいの原子
の集合体という事になる。原子の尺度でみれば超微粒子
は大〜巨大粒子である。」(「超微粒子−創造科学技術
−」林主税、上田良二、田崎明 編;三田出版1988
年 2ページ1〜4行目)「超微粒子よりさらに小さい
もの、すなわち原子が数個〜数百個で構成される1個の
粒子は、ふつうクラスターと呼ばれる」(同書2ページ
12〜13行目) 上記のような一般的な呼び方をふまえて、本実施の形態
において「微粒子」とは、多数の原子・分子の集合体
で、粒径の下限は数オングストローム〜10オングスト
ローム程度、上限は数μm程度のものを指すこととす
る。
【0036】また電子放出部5は、導電性薄膜4の一部
に形成された高抵抗の亀裂により構成され、導電性薄膜
4の膜厚、膜質、材料及び後述する通電フォーミング等
の手法等に依存したものとなる。電子放出部5の内部に
は、数オングストロームから数百オングストロームの範
囲の粒径の導電性微粒子が存在する場合もある。この導
電性微粒子は、導電性薄膜4を構成する材料の元素の一
部、或は全ての元素を含有するものとなる。電子放出部
5及びその近傍の導電性薄膜4には、炭素及び炭素化合
物を有することもできる。
【0037】次に、本実施の形態の垂直型の表面伝導型
放出素子について説明する。
【0038】図2は、本実施の形態の垂直型の表面伝導
型放出素子の一例を示す図である。この図2において、
前述の図1に示した部位と共通する部位には同じ符号を
付し、それらの説明を省略する。
【0039】21は段差形成部である。基板1、素子電
極2及び3、導電性薄膜4、電子放出部5は、前述した
平面型表面伝導型放出素子の場合と同様の材料で構成す
ることができる。段差形成部21は、真空蒸着法、印刷
法、スパッタ法等で形成されたSiO2等の絶縁性材料
で構成することができる。段差形成部21の膜厚は、先
に述べた平面型表面伝導型放出素子の素子電極間隔Lに
対応し、数百オングストロームから数百マイクロメート
ルの範囲とすることができる。この膜厚は、段差形成部
21の製法、及び素子電極2,3間に印加する電圧を考
慮して設定されるが、数百オングストロームから数十マ
イクロメートルの範囲が好ましい。
【0040】導電性薄膜4は、素子電極2及び3と段差
形成部21の作成後に、該素子電極2,3の上に積層さ
れる。電子放出部5は、図2においては、段差形成部2
1に形成されているが、作成条件、フォーミング条件等
に依存し、形状、位置ともこれに限られるものでない。
【0041】この表面伝導型放出素子の製造方法として
は様々な方法があるが、その一例を図3に模式的に示
す。
【0042】以下、図1及び図3を参照して、本実施の
形態の表面伝導型放出素子の製造方法の一例について説
明する。この図3においても、前述の図1に示した部位
と同じ部位には同一の符号を付している。 (1)まず基板1を洗剤、純水および有機溶剤等を用い
て十分に洗浄し、真空蒸着法、スパッタ法等により素子
電極2,3の材料を堆積した後、例えばフォトリソグラ
フィ技術等を用いて基板1上に素子電極2,3を形成す
る(図3(a))。 (2)こうして素子電極2,3を形成した基板1上に有
機金属溶液を塗布して、有機金属薄膜を形成する。この
有機金属溶液には、前述の導電性膜4の材料の金属を主
元素とする有機金属化合物の溶液を用いることができ
る。この有機金属薄膜を加熱焼成処理し、リフトオフ、
エッチング等によりパターニングし、導電性薄膜4を形
成する(図3(b))。ここでは、有機金属溶液の塗布
法を挙げて説明したが、導電性薄膜4の形成法はこれに
限られるものでなく、真空蒸着法、スパッタ法、化学的
気相堆積法、分散塗布法、ディッピング法、スピンナー
法等を用いることもできる。 (3)続いて通電フォーミング工程を施す。このフォー
ミング工程の方法の一例として通電処理による方法を説
明する。素子電極2,3間に、不図示の電源を用いて通
電すると、導電性薄膜4の部位に構造の変化した電子放
出部5が形成される(図3(c))。この通電フォーミ
ングによれば、導電性薄膜4に局所的に破壊、変形もし
くは変質等の構造の変化した部位が形成される。この部
位が電子放出部5を構成する。この通電フォーミングの
際に導電性薄膜4に印加される電圧波形の例を図4に示
す。
【0043】この電圧波形としてはパルス状の波形が好
ましい。これにはパルス波高値を定電圧としたパルスを
連続的に印加する図4(a)に示した手法と、パルス波
高値を増加させながら、電圧パルスを印加する図4
(b)に示した手法がある。
【0044】図4(a)におけるT1及びT2のそれぞ
れは、電圧波形のパルス幅と、これらパルスが印加され
る間隔を示している。通常T1は1マイクロ秒〜10ミ
リ秒、T2は10マイクロ秒〜100ミリ秒の範囲で設
定される。この電圧パルスの波高値(通電フォーミング
時のピーク電圧)は、表面伝導型放出素子の形態に応じ
て適宜選択される。このような条件の下で、例えば、数
秒から数十分間電圧を印加する。なお、ここでパルス波
形は矩形波に限定されるものではなく、三角波など所望
の波形を採用することができる。
【0045】図4(b)におけるT1及びT2は、図4
(a)に示したのと同様に、電圧波形のパルス幅と、こ
れらパルスを印加する間隔を示している。この場合の矩
形波の波高値(通電フォーミング時のピーク電圧)は、
例えば0.1Vステップ程度ずつ増加させている。
【0046】この通電フォーミング処理の終了の判定
は、パルスの間隔T2中に、導電性薄膜4を局所的に破
壊、或は変形させない程度の電圧を印加し、その時に素
子電極2,3間を流れる電流を測定して判定することが
できる。例えば0.1V程度の電圧を印加し、その時に
素子電極2,3間に流れる素子電流を測定して導電性薄
膜4の抵抗値を求め、その抵抗値が例えば1MΩ以上に
なると通電フォーミングを終了させると良い。 (4)この通電フォーミングを終えた素子には、更に活
性化工程と呼ばれる処理を施すのが好ましい。この活性
化工程とは、素子電流If、放出電流Ieの特性を著しく
変化させる工程である。
【0047】この活性化工程は、例えば、有機物質のガ
スを含有する雰囲気下で、通電フォーミングの場合と同
様にパルス電圧の印加を繰り返すことで行うことができ
る。この雰囲気は、例えば油拡散ポンプやロータリポン
プなどを用いて真空容器内を排気した場合に雰囲気内に
残留する有機ガスを利用して形成することができる他
に、イオンポンプなどにより一旦十分に排気した真空中
に適当な有機物質のガスを導入することによっても得ら
れる。このときの好ましい有機物質のガス圧は、前述の
応用の形態、真空容器の形状や、有機物質の種類などに
より異なるため場合に応じ適宜設定される。適当な有機
物質としては、アルカン、アルケン、アルキンの脂肪族
炭化水素類、芳香族炭化水素類、アルコール類、アルデ
ヒド類、ケトン類、アミン類、フェノール、カルボン、
スルホン酸等の有機酸類等を挙げることができ、具体的
には、メタン、エタン、プロパンなどCnH2n+2で
表される飽和炭化水素、エチレン、プロピレンなどCn
H2n等の組成式で表される不飽和炭化水素、ベンゼ
ン、トルエン、メタノール、エタノール、ホルムアルデ
ヒド、アセトアルデヒド、アセトン、メチルエチルケト
ン、メチルアミン、エチルアミン、フェノール、蟻酸、
酢酸、プロピオン酸等が使用できる。この処理により、
雰囲気中に存在する有機物質から、炭素あるいは炭素化
合物が素子上に堆積し、素子電流If、放出電流Ieの特
性が著しく変化するようになる。
【0048】この活性化工程の終了判定は、素子電流I
fと放出電流Ieを測定しながら適宜行う。なお、この活
性化工程で印加されるパルス幅、パルス間隔、パルス波
高値などは適宜設定される。
【0049】この活性化工程により素子上に堆積される
炭素及び炭素化合物とは、例えばグラファイト(所謂、
HOPG、PG、GC等を包含し、HOPGはほぼ完全
なグラファイトの結晶構造、PGは結晶粒が200オン
グストローム程度で結晶構造がやや乱れたもの、GCは
結晶粒が20オングストローム程度になり結晶構造の乱
れがさらに大きくなったものを指す)、非晶質カーボン
(アモルファスカーボン及び、アモルファスカーボンと
前記グラファイトの微結晶の混合物を指す)であり、そ
の膜厚は、500オングストローム以下の範囲とするの
が好ましく、300オングストローム以下の範囲とする
ことがより好ましい。 (5)このような複数の工程を経て得られた電子放出素
子に対して更に安定化工程を行うことが好ましい。この
安定化工程は、真空容器内の有機物質を排気する工程で
ある。真空容器を排気する真空排気装置は、装置から発
生するオイルが素子の特性に影響を与えないように、オ
イルを使用しないものを用いるのが好ましい。具体的に
は、ソープションポンプ、イオンポンプ等の真空排気装
置を挙げることが出来る。
【0050】前述の活性化工程で、排気装置として油拡
散ポンプやロータリポンプを用い、これから発生するオ
イル成分に起因する有機ガスを用いた場合は、この成分
の分圧を極力低く抑える必要がある。真空容器内の有機
成分の分圧は、上記の炭素及び炭素化合物がほぼ新たに
堆積しない分圧で1×10のマイナス8乗[torr]以下
が好ましく、更には1×10のマイナス10乗[torr]
以下が特に好ましい。更に、真空容器内を排気するとき
には、真空容器全体を加熱して真空容器の内壁や、電子
放出素子に吸着した有機物質分子を排気しやすくするの
が好ましい。このときの加熱条件は80〜200℃で5
時間以上が望ましいが、特にこの条件に限るものではな
く、真空容器の大きさや形状、電子放出素子の構成など
の諸条件により適宜選ばれる条件により行う。真空容器
内の圧力は極力低くすることが必要で、1〜3×10の
マイナス7乗[torr]以下が好ましく、更に1×10の
マイナス8乗[torr]以下が特に好ましい。
【0051】このような安定化工程を行った後における
電子放出素子の駆動時の雰囲気は、上記安定化処理終了
時の雰囲気を維持するのが好ましいが、これに限るもの
ではなく、有機物質が十分除去されていれば、真空度自
体は多少低下しても十分安定な特性を維持することが出
来る。
【0052】このような真空雰囲気を採用することによ
り、新たな炭素或は炭素化合物が電子放出部に堆積され
るのを防止でき、その結果として素子電流If、放出電
流Ieの特性が安定する。
【0053】更に、本実施の形態では、図5(a)
(b)に示されるような駆動法を採用して電子放出を行
わせることにより、長期間安定して電子放出を行うこと
ができる。
【0054】図5は、本実施の形態における電子源の駆
動方法を実現する駆動信号の電圧波形と安定化信号の電
圧波形の一例を示す図であり、図6は、この電圧波形で
駆動されたときと、従来の駆動法で駆動されたときの素
子電流(素子電極間を流れる電流。以後If)及び放出
電流(電子放出部から放出され、アノード電極に到達す
る電流。以後Ie)の経時変化を示す図である。
【0055】図5(a)において、V1で表される波高
値のパルス電圧波形は、本実施の形態の表面伝導型放出
素子を通常駆動するためのパルス信号であり、V2で示
される波高値のパルス電圧波形は、表面伝導型放出素子
の電子放出特性を長時間に亙り安定に維持するために印
加されるパルス(以後、リフレッシュパルスと呼ぶ)を
示している。ここで各パルスのパルス幅はそれぞれT
1、T3であらわされ、パルス間隔はT2で表されてい
る。
【0056】ここで電圧V2の値は通常、V1の1倍以
上1.5倍以下に設定されるが、本実施の形態の表面伝
導型放出素子が破壊されない電圧であれば、これ以上の
値でもかまわない。また通常、駆動電圧V1に対してリ
フレッシュパルス電圧V3が印加される割合は、単位時
間に印加されるそれぞれのパルスの積算時間が、 (V1で駆動される時間) > (V2で駆動される時
間) の関係になるように設定される。例えば、図5(a)
で、単位時間あたり波高値V1のパルスを99個、波高
値V2のパルスを1個発生させる場合、波高値V1のパ
ルスで駆動される時間は99×T1、波高値V2のパル
スで駆動される時間は1×T3となる。また、図5
(b)において、単位時間あたり波高値V1の矩形パル
スを75個、波高値V2とV1の複合パルス500を2
5個発生する場合は、波高値V1のパルスで駆動される
時間は75×T1+25×(T0−T3)(T0は復号
パルスのパルス幅、T3は波高値V2のパルス幅)、又
波高値V2のパルスで駆動される時間は25×T3とな
る。
【0057】図6(b)は、従来において、波高値V1
の駆動信号パルスのみを長期間印加していると、真空中
に微量に存在する分子の電子放出部への吸着等による汚
染のにより、電流密度の上昇による電子放出部5の電子
放出特性の劣化が生じることがある。これに伴って、同
じ波高値V1の駆動パルスが印加されても、時間の経過
とともに、その素子における素子電流If及び放出電流
Ieの値が減少する例を示している。このような電子源
を用いた画像形成装置においては、その経時変化に伴な
って、形成される画質の低下を招くことになる。
【0058】それに対し図6(a)は、駆動信号パルス
とは別にリフレッシュパルスを印加することにより、電
子源における素子電流If及び放出電流Ieの特性変化が
従来の駆動法による特性の経時変化に比べて小さくな
り、長期間に亙り安定して特性が維持されることを示し
ている。これは電子放出部5の汚染がリフレッシュパル
スの印加により取り除かれたことによるものと考えられ
る。
【0059】上述した工程を経て得られた電子放出素子
の基本特性について図7、図8を参照して説明する。
【0060】図7は、本実施の形態の真空処理装置の一
例を示す図であり、この真空処理装置は測定評価装置と
しての機能をも兼ね備えている。なお、この図7におい
ても、図1に示した部位と同じ部位には同一の符号を付
している。
【0061】図7において、55は真空容器を示し、5
6はこの真空容器55内を排気する排気用ポンプであ
る。この真空容器55内には、前述の図1に示すような
電子放出素子が配されている。即ち、1は電子放出素子
の基板であり、2及び3は素子電極、4は導電性薄膜、
5は電子放出部を示している。51はこ電子放出素子の
素子電極2,3間に素子電圧Vfを印加するための電
源、50は素子電極2,3間の導電性薄膜4を流れる素
子電流Ifを測定するための電流計、54はこの電子放
出素子の電子放出部5より放出される放出電流Ieを捕
捉するためのアノード電極を示している。53はアノー
ド電極54に高電圧を印加するための高圧電源、52は
素子の電子放出部5より放出される放出電流Ieを測定
するための電流計である。ここでは一例として、アノー
ド電極54に印加される電圧を1kV〜10kVの範囲
とし、アノード電極54と電子放出素子との間の距離H
を2mm〜8mmの範囲として測定を行う。
【0062】この真空容器55には、不図示の真空計等
の真空雰囲気下での測定に必要な機器が設けられてい
て、所望の真空雰囲気下での測定評価を行えるようにな
っている。排気ポンプ56は、ターボポンプ、ロータリ
ポンプ等からなる通常の高真空装置系と、更にイオンポ
ンプ等からなる超高真空装置系とにより構成されてい
る。ここに示した電子源を配した真空処理装置の全体及
び電子源の基板部1は、不図示のヒータにより、約30
0度まで加熱できる。従って、この真空処理装置を用い
ると、前述の通電フォーミング以降の工程をも行うこと
ができる。
【0063】図8は、図7に示した真空処理装置を用い
て測定された放出電流Ie、素子電流Ifと素子電圧Vf
の関係を模式的に示した図である。図8(a)において
は、放出電流Ieが素子電流Ifに比べて著しく小さいの
で任意単位で示している。なお、図8(a)(b)にお
いて、縦、横軸ともリニアスケールで示している。
【0064】図8(a)から明らかなように、本実施の
形態の表面伝導型放出素子は、放出電流Ieに関して、
以下の3つの特徴的性質を有する。
【0065】(i)この表面伝導型放出素子は、ある電
圧(閾値電圧、図8(a)のVth)以上の素子電圧Vf
を印加すると急激に放出電流Ieが増加し、一方、閾値
電圧Vth以下では放出電流Ieがほとんど検出されな
い。つまり、放出電流Ieに対する明確な閾値電圧Vth
を持った非線形素子である。
【0066】(ii)放出電流Ieが素子電圧Vfに対して
単調増加するため、放出電流Ieを素子電圧Vfで制御で
きる。
【0067】(iii)アノード電極54に捕捉される放
出電荷は、素子電圧Vfを印加する時間に依存する。つ
まり、アノード電極54に捕捉される電荷量は素子電圧
Vfを印加する時間により制御できる。
【0068】以上の説明から理解されるように、本実施
の形態の表面伝導型放出素子は、入力信号に応じて電子
放出特性を容易に制御できることになる。この性質を利
用すると複数の電子放出素子を配して構成した電子源、
画像形成装置等、多方面への応用が可能となる。
【0069】図8(a)において、Vdは駆動パルスの
電圧値、Vrはリフレッシュパルスの電圧値、Ifdは駆
動パルスの印加時に流れる素子電流値、Ifrはリフレッ
シュパルスの印加時に流れる素子電流値、Iedは駆動パ
ルスの印加時にアノード電極54に流れる電流値、Ier
はリフレッシュパルスの印加時にアノード電極54に流
れる電流値を示している。
【0070】ここでリフレッシュパルスの電圧V2は、
通常の駆動パルスの電圧V1より高い電圧で、また、式
(1)又は式(2)の関係を満たす。
【0071】 {log(Ifr/Ifd)/Δr} ≧ 14.0 …式(1) {log(Ier/Ied)/Δr} ≧ 14.0 …式(2) 但し、△rはリフレッシュパルスと駆動パルスの電圧差
を駆動パルスの電圧値で除した値、即ち(Vr−Vd)
/Vdである。
【0072】図8(a)において、素子電流Ifが素子
電圧Vfに対して単調増加する(以下「MI特性」とい
う。)例を示したが、図8(b)に示すように、素子電
流Ifが素子電圧Vfに対して電圧制御型負性抵抗特性
(以下「VCNR特性」という)を示す場合もある。こ
れらの特性は、前述の工程を制御することで制御でき
る。
【0073】次に、本実施の形態の電子放出素子の応用
例について以下に述べる。ここでは複数個の表面伝導型
放出素子を基板上に配列した電子源を構成し、その電子
源から放出される電子により画像を形成する画像形成装
置とすることができる。
【0074】このような電子源における電子放出素子の
配列については、種々のものが採用できる。
【0075】一例として、並列に配置した多数の電子放
出素子のそれぞれの素子電極を接続した電子放出素子の
行を多数個配し(行方向と呼ぶ)、この行方向と直交す
る方向(列方向と呼ぶ)で、該電子放出素子の上方に配
した制御電極(グリッドとも呼ぶ)により、電子放出素
子からの電子を制御駆動する梯子状の配置のものがあ
る。またこれとは別に、電子放出素子をX方向及びY方
向に行列状に複数個配し、同じ行に配された複数の電子
放出素子の素子電極の一方をX方向の配線に共通に接続
し、同じ列に配された複数の電子放出素子の素子電極の
他方をY方向の配線に共通に接続するものが挙げられ
る。これは、所謂単純マトリクス配置と呼ばれている。
【0076】そこで、まず単純マトリクス配置について
以下に詳述する。
【0077】本実施の形態の表面伝導型放出素子につい
ては、前述した(i)乃至(iii)で示される特性があ
る。即ち、表面伝導型放出素子から放出される電子は、
閾値電圧Vth以上では、対向する素子電極2,3間に印
加するパルス状電圧の波高値及びパルス幅で制御でき
る。一方、閾値電圧Vth以下の電圧が印加された場合に
は殆ど電子が放出されない。このような電子放出特性に
よれば、多数の電子放出素子を配置した場合において
も、入力した信号に応じたパルス状の電圧を個々の素子
に適宜印加すれば、表面伝導型放出素子を選択し電子を
放出させることができ、更にその電子放出量をも制御で
きる。
【0078】以下この原理に基づき、本実施の形態の電
子放出素子を複数個配して得られる電子源基板について
図9を用いて説明する。
【0079】図9において、1は電子源基板、72はX
方向配線、73はY方向配線である。74は表面伝導型
放出素子、75は結線である。尚、これら表面伝導型電
子放出素74は、前述した平面型或は垂直型のどちらで
あってもよい。
【0080】m本のX方向配線72は、Dx1,Dx2,
…,Dxmからなり、真空蒸着法、印刷法、スパッタ法等
を用いて形成された導電性金属等で構成することができ
る。この場合、この配線の材料、膜厚、幅は適宜設計さ
れる。またY方向配線73は、Dy1,Dy2,…,Dynの
n本の配線よりなり、X方向配線72と同様にして形成
される。これらm本のX方向配線72とn本のY方向配
線73との間には、不図示の層間絶縁層が設けられてお
り、両者を電気的に分離している(ここでm,nはとも
に正の整数である)。
【0081】不図示の層間絶縁層は、真空蒸着法、印刷
法、スパッタ法等を用いて形成されたSiO2等で構成
される。例えば、X方向配線72を形成した基板1の全
面或は一部に所望の形状で形成され、特に、X方向配線
72とY方向配線73の交差部の電位差に耐え得るよう
に、膜厚、材料、製法が適宜設定される。X方向配線7
2とY方向配線73は、それぞれ外部端子として引き出
されている。
【0082】この表面伝導型放出素子74を構成する一
対の電極(前述の素子電極2,3)は、m本のX方向配
線72とn本のY方向配線73と導電性金属等からなる
結線75によって電気的に接続されている。
【0083】X方向配線72とY方向配線73を構成す
る材料、結線75を構成する材料及び一対の素子電極
2,3を構成する材料は、その構成元素の一部或は全て
が同一であっても、またそれぞれ異なってもよい。これ
ら材料は、例えば前述の素子電極2,3の材料より適宜
選択される。また、これら素子電極2,3を構成する材
料と配線材料とが同一である場合には、素子電極2,3
に接続された配線も素子電極ということもできる。
【0084】X方向配線72には、X方向に配列した表
面伝導型放出素子74の行を選択するための走査信号を
印加する不図示の走査信号印加手段が接続される。一
方、Y方向配線73には、Y方向に配列した表面伝導型
放出素子74の各列を入力信号に応じて変調するための
不図示の変調信号発生手段が接続される。かくして、各
電子放出素子74に印加される駆動電圧は、当該素子に
印加される走査信号と変調信号の差電圧として供給され
る。
【0085】上記構成においては、単純なマトリクス配
線を用いて、個別の素子を選択し、独立に駆動可能とす
ることができる。
【0086】このような単純マトリクス配置の電子源を
有する画像形成装置について、図10乃至図12を参照
して説明する。
【0087】図10は、本実施の形態の画像形成装置の
表示パネルの一例を示す図、図11は、図10の画像形
成装置に使用される蛍光膜の図、そして図12は、NT
SC方式のテレビ信号に応じて表示を行なうための駆動
回路の一例を示すブロック図である。
【0088】図10において、1は電子放出素子を複数
配した電子源基板、81は電子源基板1を固定したリア
プレート、86はガラス基板83の内面に蛍光膜84と
メタルバック85等が形成されたフェースプレートであ
る。82は支持枠であり、該支持枠82にはリアプレー
ト81、フェースプレート86がフリットガラス等を用
いて接続されている。88は外囲器であり、例えば大気
中或は窒素中で、400〜500度の温度範囲で10分
以上焼成することで、封着して構成される。
【0089】74は図9の表面伝導型放出素子に相当
し、図1に示すような素子電極2,3、電子放出部5を
有している。72は前述したX方向配線,73はY方向
配線を示している。
【0090】外囲器88は上述の如く、フェースープレ
ート86、支持枠82、リアプレート81で構成され
る。リアプレート81は主に基板1の強度を補強する目
的で設けられるため、この電子源基板1自体で十分な強
度を持つ場合は別体のリアプレート81を不要とするこ
とができる。即ち、電子源基板1に直接支持枠82を封
着し、フェースプレート86、支持枠82及び電子源基
板1で外囲器88を構成しても良い。一方、フェースー
プレート86とリアプレート81との間にスペーサとよ
ばれる不図示の支持体を設置することにより、大気圧に
対して十分な強度をもつ外囲器88を構成することもで
きる。
【0091】図11は、フェースープレート86の蛍光
膜84を示す図である。
【0092】蛍光膜84は、モノクロームの場合は蛍光
体のみから構成することができる。またカラーの蛍光膜
の場合は、蛍光体の配列によりブラックストライプ或は
ブラックマトリクスなどと呼ばれる黒色導電材91と蛍
光体92とから構成することができる。これらブラック
ストライプ、ブラックマトリクスを設ける目的は、カラ
ー表示の場合、必要となる三原色蛍光体の各蛍光体92
間の塗り分け部を黒くすることで混色等を目立たなくす
るためと、蛍光膜84における外光反射によるコントラ
ストの低下を抑制するためである。このブラックストラ
イプの材料としては、通常用いられている黒鉛を主成分
とする材料の他、導電性があり光の透過及び反射が少な
い材料を用いることができる。
【0093】ガラス基板93に蛍光膜84を塗布する方
法は、モノクローム、カラーによらず、沈澱法、印刷法
等が採用できる。蛍光膜84の内面側には、通常メタル
バック85が設けられる。このメタルバック85を設け
る目的は、蛍光膜84の発光のうち内面側への光をフェ
ースプレート86側へ鏡面反射させることにより輝度を
向上させるため、また電子ビームの加速電圧を印加する
ための電極として作用させるため、更に外囲器88内で
発生した負イオンの衝突によるダメージから蛍光膜84
を保護するため等である。このメタルバック85は、蛍
光膜84の作成後、蛍光膜84の内面側表面の平滑化処
理(通常、「フィルミング」と呼ばれる)を行い、その
後Al(アルミニウム)を真空蒸着等を用いて堆積させ
ることにより形成できる。
【0094】更にフェースプレート86には、蛍光膜8
4の導電性を高めるため蛍光膜84の外面側に透明電極
(不図示)を設けてもよい。
【0095】前述した外囲器88の封着を行う際には、
カラーの場合は各色蛍光体と電子放出素子とを対応させ
る必要があり、十分な位置合わせが不可欠となる。
【0096】図10に示した画像形成装置の表示パネル
は、例えば以下のようにして製造される。
【0097】外囲器88は、前述の安定化工程と同様に
適宜加熱しながら、イオンポンプ、ソープションポンプ
などのオイルを使用しない排気装置により不図示の排気
管を通じて排気し、10のマイナス7乗[torr]程度の
真空度の有機物質の十分少ない雰囲気にした後、封止が
なされる。外囲器88の封止後の真空度を維持するため
にゲッター処理を行なうこともできる。これは、外囲器
88の封止を行う直前或はその封止後に、抵抗加熱或は
高周波加熱等を用いた加熱により、外囲器88内の所定
の位置(不図示)に配置されたゲッターを加熱し、蒸着
膜を形成する処理である。このゲッターは通常Ba等が
主成分であり、該蒸着膜の吸着作用により、例えば1×
10のマイナス5乗乃至1×10のマイナス7乗[tor
r]の真空度を維持するものである。ここで、表面伝導
型放出素子のフォーミング処理以降の工程は適宜設定で
きる。
【0098】次に、単純マトリクス配置の電子源を用い
て構成した表示パネルに、NTSC方式のテレビ信号に
基づいたテレビジョン表示を行うための駆動回路の構成
例について図12のブロック図を参照して説明する。
【0099】図12において、101は表示パネル、1
02は走査回路で、制御回路103からの同期信号Tsc
an信号を入力し、この信号Tscanに同期して順次表示パ
ネル101の行配線を選択し、その選択した行配線に電
圧源Vxからの電圧を供給している。103は制御回路
で、同期信号分離回路106からの同期信号Tsyncを入
力し、シフトレジスタ104のシフトクロックTsft、
ラインメモリ105へのラッチ信号Tmry、走査回路1
02への同期信号Tscanを出力している。104はシフ
トレジスタで、同期信号分離回路106で分離された画
像信号を入力して保持している。105はラインメモリ
で、シフトレジスタ104に保持された1ライン分の画
像データをラッチ信号Tmryに同期してラッチしてい
る。同期信号分離回路106は、入力したNTSC信号
から画像信号DATAと同期信号Tsyncとを生成している。
107は変調信号発生器で、ラインメモリ105に記憶
された画像データに応じたパルス幅変調信号を発生して
いる。Vxは電圧源、Vaは直流高電圧源である。この
変調信号発生器107は、制御回路103からのリフレ
ッシュタイミング信号Trefを入力すると、そのタイミ
ングで、図5(a)に示すように、通常の駆動パルスを
リフレッシュパルスに置換えたり、或は図5(b)に示
すように、通常の駆動パルスにリフレッシュパルスを重
畳させたパルス信号を発生して表示パネル101を駆動
する。
【0100】この表示パネル101は、行配線端子Dx1
乃至Dxm、列配線端子Dy1乃至Dyn、及び高圧端子Hv
を介して外部の電気回路と接続している。行配線端子D
x1乃至Dxmには、表示パネル101内に設けられている
電子源、即ち、m行n列の行列状にマトリクス配線され
た表面伝導型放出素子群を一行(n素子)ずつ順次駆動
するための走査信号が印加される。
【0101】また列配線端子Dy1乃至Dynには、走査回
路102からの走査信号により選択された一行の表面伝
導型放出素子の各素子から放出される電子量を制御する
ための変調信号が印加される。高圧端子Hvには、直流
電圧源Vaより、例えば10K[V]の直流電圧が供給
されるが、これは表面伝導型放出素子から放出される電
子に蛍光膜84を励起するのに十分なエネルギーを付与
するための加速電圧である。
【0102】次に走査回路102について説明する。
【0103】この回路102は、内部にm個のスイッチ
ング素子を備えたもので(図中、S1ないしSmで模式的
に示している)ある。各スイッチング素子は、電圧源V
xの出力電圧もしくは0[V](グランドレベル)のい
ずれか一方を選択し、表示パネル101の端子Dx1乃至
Dxmと電気的に接続する。スイッチS1乃至Smの各スイ
ッチング素子は、制御回路103が出力する制御信号T
scanに基づいて動作するものであり、例えばFETのよ
うなスイッチング素子を組み合わせることにより構成す
ることができる。
【0104】電圧源Vxは、本実施の形態の場合には、
表面伝導型放出素子の特性(電子放出閾値電圧)に基づ
いて、走査されていない素子に印加される駆動電圧が電
子放出閾値電圧(Vth)以下となるような電圧で出力す
るよう設定されている。
【0105】制御回路103は、外部より入力する画像
信号に基づいて適切な表示が行なわれるように各部の動
作を整合させる機能を有する。制御回路103は、同期
信号分離回路106より送られる同期信号Tsyncに基づ
いて、各部に対してTscan及びTsft,Tmryの各制御信
号を発生する。
【0106】同期信号分離回路106は、外部から入力
されるNTSC方式のテレビ信号から同期信号成分と輝
度信号成分とを分離するための回路で、一般的な周波数
分離(フィルタ)回路等を用いて構成できる。この同期
信号分離回路106により分離された同期信号Tsyncに
は垂直同期信号と水平同期信号とが含まれるが、ここで
は説明の便宜上、信号Tsyncとして図示した。またテレ
ビ信号(NTSC)から分離された画像の輝度信号成分
は、便宜上DATA信号と表した。このDATA信号は
シフトレジスタ104に順次入力される。
【0107】シフトレジスタ104は、時系列的にシリ
アルに入力されるDATA信号を、画像の1ライン毎に
シリアル/パラレル変換するためのもので、制御回路1
03より送られる制御信号Tsftに基づいて動作する
(即ち、制御信号Tsftは、シフトレジスタ104のシ
フトクロックであるということもできる)。こうしてシ
フトレジスタ104でシリアル/パラレル変換された1
ライン分(電子放出素子n素子分の駆動データに相当)
の画像データは、Id1乃至Idnのn個の並列信号として
シフトレジスタ104より出力される。
【0108】ラインメモリ105は、シフトレジスタ1
04から出力される1ライン分の画像データを必要時間
の間だけ記憶するための記憶装置であり、制御回路10
3より送られる制御信号Tmryに従って、適宜画像デー
タId1乃至Idnを記憶する。こうしてラインメモリ10
5に記憶された内容は、I'd1乃至I'dnとして出力され
変調信号発生器107に入力される。
【0109】変調信号発生器107は、画像データI'd
1乃至I'dnの各々に応じて表面伝導型放出素子の各々を
適切に駆動変調するための信号源であり、その出力信号
は、列配線端子Dy1乃至Dynを通じて表示パネル101
内の表面伝導型放出素子に印加される。なお、本実施の
形態の駆動電圧波形は、この変調信号発生器107によ
り、所定の周期で通常の駆動パルスにリフレッシュパル
スが置き換えられるか(図5(a))、もしくは図5
(b)のように、通常の駆動パルスにリフレッシュパル
スが重畳されることにより実現される。
【0110】前述したように本実施の形態の電子放出素
子は、放出電流Ieに対して以下の基本特性を有してい
る。即ち、電子放出特性には明確な閾値電圧Vthがあ
り、この閾値電圧Vth以上の電圧を印加された時にの
み,その素子から電子放出が生じる。更に、電子放出閾
値電圧以上に対しては、素子への印加電圧の変化に応じ
て放出電流も変化する。このことから、本実施の形態の
電子放出素子にパルス状の電圧を印加する場合、例えば
その閾値電圧以下の電圧を印加しても電子放出は生じな
いが、その閾値電圧以上の電圧を印加することにより電
子を放出させることができる。その際、パルス信号の波
高値Vmを変化させることにより、その素子から放出さ
れる電子量を制御することが可能である。また、駆動パ
ルスのパルス幅Pwを変化させることにより,その素子
から放出される電子の電荷の総量を制御することが可能
である。
【0111】従って、入力される画像信号に応じて、電
子放出素子を変調する方式としては、電圧変調方式、パ
ルス幅変調方式等が採用できる。電圧変調方式を実施す
るに際しては、変調信号発生器107として、一定幅の
電圧パルス、及び一定の周期でこの電圧パルスをリフレ
ッシュパルスで置き換えるか、もしくはこの電圧パルス
にリフレッシュパルスが重畳されたパルス信号を発生す
るとともに、この電圧パルスを入力した画像信号に応じ
た波高値のパルス信号に変調するような電圧変調方式の
回路を用いることができる。
【0112】またパルス幅変調方式を実施するに際して
は、変調信号発生器107として、一定の波高値の電圧
パルス、及び一定周期でこの電圧パルスにリフレッシュ
パルスを置換した、もしくはその電圧パルスにリフレッ
シュパルスを重畳したパルス信号を発生し、入力される
画像データに応じたパルス幅の信号に変調するようなパ
ルス幅変調方式の回路を用いることができる。
【0113】尚、シフトレジスタ104やラインメモリ
105は、デジタル信号式のものをもアナログ信号式の
ものをも採用できる。これは画像信号のシリアル/パラ
レル変換、及びその記憶が所定の速度で行なわれれば良
いからである。
【0114】シフトレジスタ104やラインメモリ10
5がデジタル回路の場合には、同期信号分離回路106
の出力信号DATAをデジタル信号に変換する必要があ
るが、これには同期信号分離回路106の出力部にA/
D変換器を設ければ良い。これに関連して、ラインメモ
リ105の出力信号がデジタル信号かアナログ信号かに
より、変調信号発生器107に用いられる回路が若干異
なったものとなる。即ち、デジタル信号を用いた電圧変
調方式の場合、変調信号発生器107には、例えばD/
A変換回路を用い、必要に応じて増幅回路などを付加す
る。またパルス幅変調方式の場合は、変調信号発生器1
07には、例えば高速の発振器および発振器の出力する
波数を計数する計数器(カウンタ)、及びその計数器の
出力値とラインメモリ105の出力値とを比較する比較
器(コンパレータ)を組み合せた回路を用いる。更には
必要に応じて、比較器の出力するパルス幅変調された変
調信号を、表示パネル101の表面伝導型放出素子の駆
動電圧にまで電圧増幅するための増幅器を付加すること
もできる。
【0115】又一方、アナログ信号を用いた電圧変調方
式の場合、変調信号発生器107には、例えばオペアン
プなどを用いた増幅回路を採用でき、必要に応じてレベ
ルシフト回路などを付加することもできる。またパルス
幅変調方式の填合には、例えば、電圧制御型発振回路
(VCO)を採用でき、必要に応じて表面伝導型放出素
子の駆動電圧まで電圧増幅するための増幅器を付加する
こともできる。
【0116】このような構成をとり得る本実施の形態の
画像表示装置においては、各電子放出素子に、容器外端
子Dx1乃至Dxm、Dy1乃至Dynを介して電圧を印加する
ことにより、各電子放出素子からの電子放出が生ずる。
更に高圧端子Hvを介してメタルバック85、或は透明
電極(不図示)に高電圧を印加して、放出された電子を
蛍光膜84方向に加速する。こうして加速された電子は
蛍光膜84に衝突して発光することにより画像が形成さ
れる。
【0117】ここで述べた画像形成装置の構成は、本実
施の形態を適用可能な画像形成装置の一例であり、本実
施の形態の技術思想に基づいて種々の変形が可能であ
る。また入力信号については、NTSC方式を挙げた
が、入力信号はこれに限られるものではなく、PAL、
SECAM方式などの他、これよりも多数の走査線から
なるTV信号(例えば、MUSE方式をはじめとする高
品位TV)方式をも採用できる。
【0118】次に、梯子型に表面伝導型放出素子が配置
された電子源及び、その電子源を用いた画像形成装置に
ついて図13及び図14を用いて説明する。
【0119】図13は、本実施の形態の表面伝導型放出
素子を梯子型に配置した電子源の一例を示す図である。
【0120】図13において、1は電子源基板、74は
電子放出素子である。111a,111bはこれら電子
放出素子を接続する共通配線で、端子Dx1〜Dx1と接続
されている。電子放出素子74は、基板1上にX方向に
並列に複数個配されている(これを素子行と呼ぶ)。こ
の素子行が複数個配されて電子源を構成している。そし
て、各素子行の共通配線111a,111b間に駆動電
圧を印加することで、各素子行を独立に駆動させること
ができる。即ち、電子を放出させたい素子行には、電子
放出閾値電圧(Vth)以上の電圧を印加し、電子を放出
させない素子行には電子放出閾値電圧(Vth)以下の電
圧を印加する。各素子行間の共通配線Dx2〜Dx9におい
て、例えば配線Dx2、Dx3を同一の配線とすることもで
きる。
【0121】図14は、このような梯子型に配置された
複数の電子放出素子が配置された電子源を備えた画像形
成装置におけるパネル構造の一例を示す図である。
【0122】図14において、120はグリッド電極、
121は電子が通過するようにグリッド電極120に設
けられた空孔、122はDx1,Dx2,…,Dxmよりなる
容器外端子である。123はグリッド電極120と接続
されたG1,G2,…,Gnからなる容器外端子、1は
各素子行間の共通配線を同一配線とした電子源基板であ
る。
【0123】図14において、前述の図10及び図13
に示した部位と同じ部位には、これらの図に付したのと
同一の符号を付している。ここに示した画像形成装置
と、図10に示した単純マトリクス配置の画像形成装置
との大きな違いは、電子源基板1とフェースプレート8
6の間にグリッド電極120を備えているか否かにあ
る。
【0124】図14において、基板1とフェースプレー
ト86の間には、グリッド電極120が設けられてい
る。これらグリッド電極120は、表面伝導型放出素子
74から放出された電子ビームを変調するためのもので
あり、梯子型配置の素子行と直交して設けられたストラ
イプ状の電極に、電子を通過させるために各素子に対応
して1個ずつ円形の開口121が設けられている。この
グリッド電極の形状や設置位置は図14に示したものに
限定されるものではない。例えば、開口部としてメッシ
ュ状に多数の通過口を設けることもでき、グリッド電極
を表面伝導型放出素子74の周囲や近傍に設けることも
できる。
【0125】また容器外端子122及びグリッド容器外
端子123は、不図示の制御回路と電気的に接続されて
いる。この画像形成装置では、素子行を1列ずつ順次駆
動(走査)するのに同期してグリッド電極120列に1
ライン分の画像データに応じた変調信号を同時に印加す
る。これにより各表面伝導型放出素子から放出された電
子の蛍光体への照射を制御し、画像を1ラインずつ表示
することができる。
【0126】本実施の形態の画像形成装置は、テレビジ
ョン放送の表示装置、テレビ会議システムやコンピュー
タ等の表示装置の他、感光性ドラム等を用いて構成され
た光プリンタとしての画像形成装置等としても用いるこ
とができる。
【0127】尚、上記実施の形態の説明では、表示パネ
ル101の列配線に印加される電圧パルスにリフレッシ
ュパルスを印加して駆動する場合で説明したが、これ以
外にも、図12の走査回路102で選択された行配線に
出力される走査パルス信号を変更して、この走査パルス
信号の波高値と変調信号の波高値との差が通常の駆動パ
ルスの波高値よりも大きくなるようにしてもよい。
【0128】[実施例1]本実施例1では、図1に示し
た表面伝導型放出素子を、本実施の形態における駆動方
法を適用した場合との比較のためにそれぞれ1素子ずつ
作成し(それぞれ素子A、素子Bと呼ぶ)、各表面伝導
型放出素子の電子放出特性等について測定した実験につ
いて説明する。
【0129】尚、図1におけるW1は素子電極2,3の
幅、W2は導電性薄膜4の幅、Lは素子電極2,3の間
隔、dは素子電極2,3の厚さを表している。また、素
子A及び素子Bそれぞれの形状、構成、その作成工程
は、後に説明する安定化工程まで同一の形状、構成、工
程を用いるので、同工程までは特に両者を区別せずに説
明する。
【0130】以下、本実施の形態で用いる各表面伝導型
放出素子の製造方法の手順を示す図である図3を用いて
具体的に説明する。
【0131】(1)基板1として石英基板を用い、これ
を洗剤、純水および有機溶剤により充分洗浄後、真空蒸
着法により、厚さ50オングストロームのTi、厚さ5
00オングストロームのPtを順次積載した。その後、
素子電極2,3と素子電極2,3間のギャップLとなる
べきパターンをフォトレジスト形成した後、ドライエッ
チングすることで、素子電極2,3を作製した。尚、こ
れら素子電極2,3の間隔Lは3μmである(図3
(a))。
【0132】その後、導電性薄膜4のパターンニングの
目的で、リフトオフ用のCr膜(不図示)を500オン
グストロームの膜厚で真空蒸着した。この時、導電性薄
膜4の幅W2に対応するCr膜の開口部分の寸法を30
0μmとした。
【0133】(2)素子電極2,3を形成した基板1上
に、有機パラジウム溶液(奥野製薬(株)製、ccp−
4230)をスピンナーにより回転塗布して放置するこ
とにより、有機Pd薄膜を形成した。この後、有機Pd
薄膜を300℃で15分間大気中で加熱焼成処理し、主
としてPdO微粒子からなる導電性薄膜4を形成した。
この導電性薄膜4の膜厚は約70オングストローム、抵
抗値Rsは5×10の4乗[Ω/□]であった。
【0134】その後、Cr膜を酸エッチャントによりウ
ェットエッチングし、導電性薄膜4をリフトオフするこ
とで所望のパターンを有する導電性薄膜4を得た(図3
(b))。
【0135】(3)次に、基板A、Bを図7に示す測定
評価系の真空装置55内に設置し、素子電圧Vfを印加
するための電源51により素子電極2,3間に電圧を印
加してフォーミング処理を行い、電子放出部5を形成し
た(図3(c))。この通電フォーミング処理には、基
板A、Bとも図4(b)に示したパルス電圧波形を用い
た。
【0136】本実施例1では、図4(b)の時間T1を
1m秒、T2を10m秒とし、0.1Vずつパルス波高
値を増加させながら通電フォーミングを行った。また、
通電フォーミング処理中は、同時に周期T2間に0.1
Vの抵抗測定用パルスを挿入して、素子電極2,3間の
抵抗を測定した。尚、この通電フォーミングの終了は、
抵抗測定用パルスを印加して測定した時の測定抵抗値が
約1MΩ以上になったときとし、これと同時に素子への
電圧の印加を終了した。
【0137】(4)引き続き基板A、Bとも真空装置5
5内に設置したまま、アセトンを1×10のマイナス4
乗[torr]導入し、基板A、Bそれぞれの素子電極2,
3間にパルス電圧を印加して素子を約30分間駆動して
活性化処理を行った。
【0138】本実施例1では、図4(a)で示されるよ
うに矩形波の正電圧パルスをパルス幅(T1)を1m
秒、パルス間隔(T2)を10m秒とし、駆動電圧(波
高値)を基板A、Bの双方に対して15Vとした。
【0139】(5)続いて、真空容器55内のアセトン
を排気した後、表面伝導型放出素子部及び真空容器55
全体を約200℃で10時間加熱し、真空装置55内を
約2×10のマイナス9乗[torr]として安定化工程を
行った。
【0140】この安定化工程後も真空度をそのまま維持
した状態で、基板A、Bの各表面伝導型放出素子を駆動
させて素子電流If、放出電流Ieを測定した。
【0141】尚、この表面伝導型放出素子の駆動条件
は、アノード電極54と電子放出素子間の距離Hを5m
m、アノード電極54の電位を1kV、駆動パルス波形
は、素子Aに対しては図5(a)に示される波形を用
い、素子Bに対しては図4(a)に示される波形を用い
た。即ち、素子Aは本実施の形態における特性を有する
素子となり、素子Bは従来の特性を有する素子となる。
【0142】この時、駆動電圧(パルス波高値)は素子
A、Bとも15Vとし、パルス幅T1及びパルス間隔T
2は、素子A、Bの両方に対してそれぞれ100マイク
ロ秒、10ミリ秒とした。尚、素子Aの駆動パルスに含
まれるリフレッシュパルスの波高値V2を16.5Vと
し、15Vのパルス99個に対して1個の割合(即ち1
秒毎)で印加した。この時のパルス幅T3は15マイク
ロ秒とした。尚、素子A、素子Bに対する素子電流If
及び放出電流Ieの測定は、共に15Vの電圧が印加さ
れている時点において測定した。
【0143】その結果、素子Bでは駆動初期に素子電流
Ifが4.5mA、放出電流Ieが4.5μAであったの
に対し、約1000分後には素子電流Ifが0.4mA
に、放出電流Ieが0.4μAと初期の約9%程度にま
で減少した。これに対し、本実施の形態により製造され
た素子Aでは、初期の素子電流Ifが4.5mAで、放
出電流Ieが4.5μAであったのに対し、約1000
分後においても素子電流Ifが2.5mAに、放出電流
Ieが2.5μAとなり、初期電流に対する残存率は略
56%と高い値を示した。
【0144】以上のように、本実施の形態の駆動方法を
適用した表面伝導型放出素子によれば、長時間安定した
電子放出特性の下で電子放出を行うことができる。
【0145】[実施例2]本実施例2では、実施例1の
図1に示したような表面伝導型放出素子の多数個を単純
マトリクス配置(カラー3色を含めて20行60列)し
た図7に示したような電子源を用いて図10に示したよ
うな画像形成装置を作成し、本実施の形態の駆動法を適
用した例を説明する。
【0146】複数の導電性薄膜がマトリクス状に配線さ
れた基板1の一部の平面図を図15に示す。また、図中
のA−A’断面図を図16に示す。但し、これら図1
5、図16、図17、図18において同じ符号は同じ部
材を示す。尚、ここで、1は基板、72はX方向配線
(下配線とも呼ぶ)、73はY方向配線(上配線とも呼
ぶ)、4は導電性薄膜、2,3は素子電極、131は層
間絶縁層、132は素子電極3と下配線72と電気的接
続のためのコンタクトホールである。
【0147】まず、本実施の形態で用いられる電子源の
製造方法を、図17及び図18を参照し、工程順に従っ
て具体的に説明する。尚、以下の工程a〜hは、図17
(a)〜(d)及び図18(e)〜(h)に対応する。
【0148】工程a:清浄化した青板ガラス上に厚さ
0.5μmのシリコン酸化膜をスパッタ法で形成した基
板1上に、真空蒸着により厚さ50オングストロームの
Cr、厚さ6000オングストロームのAuを順次積層
した後、ホトレジスト(AZ1370ヘキスト社製)を
スピンナーにより回転塗布してべ一クした後、ホトマス
ク像を露光、現像して、下配線72のレジストパターン
を形成し、Au/Cr堆積膜をウエットエッチングし
て、所望の形状の下配線72を形成した。
【0149】工程b:次に、厚さ1.0μmのシリコン
酸化膜からなる層間絶縁層131をRFスパッタ法によ
り堆積した。
【0150】工程c:工程bで堆積したシリコン酸化膜
にコンタクトホール132を形成するためのホトレジス
トパターンを作り、これをマスクとして層間絶縁層13
1をエッチングしてコンタクトホール132を形成し
た。エッチングはCF4とH2ガスを用いたRIE(Rea
ctive Ion Etching)法によった。
【0151】工程d:その後、素子電極2,3と素子電
極間ギャップLとなるべきパターンをホトレジストで形
成し、真空蒸着法により厚さ50オングストロームのT
i、厚さ500オングストロームのNiを順次堆積し
た。その後、ホトレジストを有機溶剤で溶解し、Ni/
Ti堆積膜をリフトオフした。尚、素子電極間隔Lは3
μmとし、素子電極の幅W1を200μmで形成した。
【0152】工程e:素子電極2,3の上に上配線73
のホトレジストパターンを形成した後、厚さ50オング
ストロームのTi、厚さ5000オングストロームのA
uを順次真空蒸着により堆積し、リフトオフにより不要
の部分を除去して、所望の形状の上配線73を形成し
た。
【0153】工程f:素子間電極ギャップL及びこの近
傍に開口を有するマスクにより、膜厚500オングスト
ロームのCr膜133を真空蒸着により堆積、パターニ
ングし、その上にPdをスパッタ法により堆積した後、
300℃の大気雰囲気中で6時間加熱焼成した。このよ
うにして形成された主としてPdOより成る微粒子から
なる導電性薄膜4の膜厚は65オングストローム、抵抗
値Rsは5×10の4乗[Ω/□]であった。
【0154】工程g:Cr膜133及び焼成後の導電性
薄膜4を酸エッチャントによりエッチングして、所望の
パターン形状を有する導電性薄膜4を形成した。
【0155】工程h:全面にレジストを塗布し、マスク
を用いて露光の後現像し、コンタクトホール132部分
のみレジストを除去した。この後、真空蒸着により、厚
さ50オングストロームのTi、厚さ5000オングス
トロームのAuを順次堆積し、リフトオフにより不要の
部分を除去することによりコンタクトホール132を埋
め込んだ。
【0156】以上の工程により、絶縁性基板1上に下配
線72、層間絶縁層131、上配線73、素子電極2,
3、導電性薄膜4等を形成し、複数の導電性薄膜4がマ
トリクス配線された基板1(図15)を得た。
【0157】以上のようにして作製した複数の導電性薄
膜4がマトリクス配線された基板1(図15)を用いて
画像形成装置を作製した。この作製手順を、図10及び
図11を参照して以下に説明する。
【0158】まず、上記複数の導電性薄膜4がマトリク
ス配線された基板1(図15)をリアプレート81上に
固定した後、基板1の5mm上方に、フェースプレート
86(ガラス基板83の内面に画像形成部材であるとこ
ろの蛍光膜84とメタルバック85が形成されて構成さ
れる)を支持枠82を介して配置し、フェースプレート
86、支持枠82、リアプレート81の接合部にフリッ
トガラスを塗布し、大気中で410℃で10分焼成する
ことで封着した。またリアプレート81への基板1の固
定もフリットガラスで行った。
【0159】ここで、画像形成部材であるところの蛍光
膜84は、カラー表示を実現するためにストライプ形状
(図11(a)参照)の蛍光体とし、先にブラックスト
ライプを形成し、その間隙部にスラリー法により各色蛍
光体92を塗布して蛍光膜84を作製した。ブラックス
トライプの材料として通常良く用いられている黒鉛を主
成分とする材料を用いた。
【0160】また、蛍光膜84の内面側にはメタルバッ
ク85を設けた。このメタルバック85は、蛍光膜84
の作成後、蛍光膜84の内面側表面の平滑化処理(通
常、フィルミングと呼ばれる)を行い、その後、Al
(アルミニウム)を真空蒸着することで作成した。
【0161】フェースプレート86には、更に蛍光膜8
4の導伝性を高めるため、蛍光膜84の外面側に透明電
極(不図示)を設けた。
【0162】前述の封着を行う際、カラー表示の場合は
各色蛍光体92と表面伝導型放出素子74とを対応させ
なくてはいけないため、十分な位置合わせを行った。
【0163】以上のようにして完成した外囲器88内の
雰囲気を排気管(不図示)を通じ真空ポンプにて排気
し、十分な真空度に達した後、容器外端子Dx1乃至Dxm
とDy1乃至Dynを通じて、表面伝導型放出素子74の電
極2,3間に電圧を印加し、前述のフォーミング処理を
行い、電子放出部5を形成した。
【0164】この通電フォーミング処理には図4(b)
に示した電圧波形を用いた。本実施の形態ではT1を1
m秒、T2を10m秒とし、約1×10のマイナス6乗
[torr]の真空雰囲気下で行った。
【0165】このようにして形成された電子放出部5に
はパラジウム元素を主成分とする微粒子が分散配置され
た状態となり、その微粒子の平均粒径は50オングスト
ロームであった。
【0166】次に、図4(a)に示した電圧波形を用い
て実施例1と同様に活性化処理及び安定化処理を行っ
た。本実施例2の活性化処理は、パルス幅T1を1m
秒、パルス周期T2を10m秒、波高値15Vで、7×
10のマイナス5乗[torr]のアセトン雰囲気中で、素
子電流If、放出電流Ieを測定しながら行った。安定化
処理は外囲器88全体を200℃で10時間加熱しなが
ら真空排気することで行った。
【0167】この後、不図示の排気管を通じ外囲器88
内を10のマイナス8乗[torr]程度の真空度とし、該
排気管をガスバーナで熱することで溶着し、外囲器88
の封止を行った。最後に、封止後の真空度を維持するた
めに、高周波加熱法でゲッター処理を行った。
【0168】以上のように完成した本実施例2の画像表
示装置において、各電子放出素子には、容器外端子Dx1
乃至Dxm,Dy1乃至Dynを通じ、走査信号及び変調信号
を不図示の信号発生手段より各々電子放出素子74に印
加することにより電子放出を行わせるとともに、高圧端
子Hvを通じてメタルバック85、透明電極(不図示)
に5kV以上の高圧を印加して電子を加速して蛍光膜8
4に衝突させ、蛍光膜を励起、発光させることで画像表
示を行った。この時、各電子放出素子に印加される電圧
パルス波形は実施例1と同様に、15Vのパルス99個
に対し16.5Vのパルス1個の割合とし、定期的にリ
フレッシュパルスを挿入した形で行った。その結果、長
期間に渡って良好な画像が表示できた。
【0169】[実施の形態3]図19は、本実施の形態
の電子源を有する表示パネル101を備える画像形成装
置を、例えばテレビジョン放送をはじめとする種々の画
像情報源より提供される画像情報を表示できるように構
成した画像形成装置の一例を示す図である。
【0170】図中、101は図10を参照して前述した
表示パネル、1001は表示パネル101の駆動回路
で、例えば図12に示すような回路を備えている。10
02はディスプレイコントローラ、1003はマチプレ
クサ、1004はデコーダ、1005は入出力インター
フェース回路、1006はCPU、1007は画像生成
回路、1008,1009および1010は画像メモリ
ーインターフェース回路、1011は画像入力インター
フェース回路、1012および1013はTV信号受信
回路、1014は入力部である。
【0171】尚、この画像形成装置は、例えばテレビジ
ョン信号のように映像情報と音声情報の両方を含む信号
を受信する場合には、当然映像の表示と同時に音声を再
生するものであるが、本実施の形態の特徴と直接関係し
ない音声情報の受信、分離、再生、処理、記憶などに関
する回路やスピーカーなどについては説明を省略する。
【0172】以下、画像信号の流れに沿って各部を説明
していく。
【0173】先ず、TV信号受信回路1013は、例え
ば電波や空間光通信などのような無線伝送系を用いて伝
送されるTV画像信号を受信するための回路である。受
信するTV信号の方式は特に限られるものではなく、例
えば、NTSC方式、PAL方式、SECAM方式など
の諸方式でもよい。また、これらより更に多数の走査線
よりなるTV信号、例えばMUSE方式をはじめとす
る、いわゆる高品位TVは、大面積化や大画素数化に適
した前記表示パネル101の利点を生かすのに好適な信
号源である。
【0174】TV信号受信回路1013で受信されたT
V信号は、デコーダ1004に出力される。
【0175】TV信号受信回路1012は、例えば同軸
ケーブルや光ファイバなどのような有線伝送系を用いて
伝送されるTV画像信号を受信するための回路である。
前記TV信号受信回路1013と同様に、受信するTV
信号の方式は特に限られるものではなく、また本回路で
受信されたTV信号もデコーダ1004に出力される。
【0176】画像入力インターフェース回路1011
は、例えばTVカメラや画像読み取りスキャナーなどの
画像入力装置から供給される画像信号を取り込むための
回路で、取り込まれた画像信号はデコーダ1004に出
力される。
【0177】画像メモリインターフェース回路1010
は、ビデオテープレコーダ(以下VTRと略す)に記憶
されている画像信号を取り込むための回路で、取り込ま
れた画像信号はデコーダ1004に出力される。
【0178】画像メモリーインターフェース回路100
9は、ビデオディスクに記憶されている画像信号を取り
込むための回路で、取り込まれた画像信号はデコーダ1
004に出力される。
【0179】画像メモリーインターフェース回路100
8は、いわゆる静止画ディスクのように、静止画像デー
タを記憶している装置から画像信号を取り込むための回
路で、取り込まれた静止画像データはデコーダ1004
に入力される。
【0180】入出力インターフェース回路1005は、
この画像形成装置と、外部のコンピュータもしくはコン
ピュータ・ネットワークもしくはプリンタなどの出力装
置とを接続するための回路である。画像データや文字・
図形情報の入出力を行うのはもちろんのこと、場合によ
っては本画像形成装置の備えるCPU1006と外部と
の間で制御信号や数値データの入出力などを行うことも
可能である。
【0181】画像生成回路1007は、入出力インター
フェース回路1005を介して外部から入力される画像
データや文字・図形情報や、あるいはCPU1006よ
り出力される画像データや文字・図形情報に基づき表示
用画像データを生成するための回路である。本回路の内
部には、例えば画像データや文字・図形情報を蓄積する
ための書き換え可能メモリや、文字コードに対応する画
像パターンが記憶されている読み出し専用メモリや、画
像処理を行うためのプロセッサなどをはじめとして画像
の生成に必要な回路が組み込まれている。本回路により
生成された表示用画像データは、デコーダ1004に出
力されるが、場合によっては前記入出力インターフェー
ス回路1005を介して外部のコンピュータ・ネットワ
ークやプリンタに出力することも可能である。
【0182】CPU1006は、主として本画像形成装
置の動作制御や、表示画像の生成や選択や編集に関わる
作業を行う。例えば、マルチプレクサ1003に制御信
号を出力し、表示パネルに表示する画像信号を適宜選択
したり組み合わせたりする。また、その際には表示する
画像信号に応じて表示パネルコントローラ1002に対
して制御信号を発生し、画面表示周波数や走査方法(例
えばインターレースかノンインターレースか)や一画面
の走査線の数など画像形成装置の動作を適宜制御する。
また、前記画像生成回路1007に対して画像データや
文字・図形情報を直接出力したり、あるいは前記入出力
インターフェース回路1005を介して外部のコンピュ
ータやメモリをアクセスして画像データや文字・図形情
報を入力する。
【0183】尚、CPU1006は、むろんこれ以外の
目的の作業にも関わるものであって良い。例えば、パー
ソナルコンピュータやワードプロセッサなどのように、
情報を生成したり処理する機能に直接関わっても良い。
あるいは、前述したように入出力インターフェース回路
1005を介して外部のコンピュータ・ネットワークと
接続し、例えば数値計算などの作業を外部機器と協動し
て行っても良い。
【0184】入力部1014は、CPU1006に使用
者が命令やプログラム、あるいはデータなどを入力する
ためのものであり、例えばキーボードやマウスのほか、
ジョイスティック、バーコードリーダ、音声認識装置な
ど多様な入力機器を用いることが可能である。デコーダ
1004は、前記1007ないし1013より入力され
る種々の画像信号を3原色信号、または輝度信号とI信
号、Q信号に逆変換するための回路である。なお、同図
中に点線で示すように、デコーダ1004は内部に画像
メモリを備えるのが望ましい。これは、例えばMUSE
方式をはじめとして、逆変換するに際して画像メモリを
必要とするようなテレビ信号を扱うためである。このよ
うな画像メモリを備えることにより、静止画の表示が容
易になる、或は前記画像生成回路1007及びCPU1
006と協動して画像の間引き、補間、拡大、縮小、合
成をはじめとする画像処理や編集が容易に行えるように
なるという利点が得られる。
【0185】マルチプレクサ1003は、CPU100
6より入力される制御信号に基づき表示画像を適宜選択
するものである。即ち、マルチプレクサ1003はデコ
ーダ1004から入力される逆変換された画像信号のう
ちから所望の画像信号を選択して駆動回路1001に出
力する。その場合には、一画面表示時間内で画像信号を
切り替えて選択することにより、いわゆる多画面テレビ
のように、一画面を複数の領域に分けて傾域によって異
なる画像を表示することも可能である。
【0186】表示パネルコントローラ1002は、CP
U1006より入力される制御信号に基づき駆動回路1
001の動作を制御するための回路である。
【0187】表示パネルの基本的な動作に関わるものと
して、例えば表示パネル101の駆動用電源(不図示)
の動作シーケンスを制御するための信号を駆動回路10
01に対して出力する。表示パネルの駆動方法に関わる
ものとして、例えば画面表示周波数や走査方法(例えば
インターレースかノンインターレースか)を制御するた
めの信号を駆動回路1001に対して出力する。また、
場合によっては表示画像の輝度やコントラストや色調や
シャープネスといった画質の調整に関わる制御信号を駆
動回路1001に対して出力する場合もある。
【0188】駆動回路1001は、表示パネル101に
印加する駆動信号を発生するための回路であり、マルチ
プレクサ1003から入力される画像信号と、表示パネ
ルコントローラ1002より入力される制御信号に基づ
いて動作するものであり、前述の実施例1及び実施例2
で説明した駆動パルスと同様の駆動信号がこの制御信号
に基づいて発生される。
【0189】以上、各部の機能を説明したが、図19に
例示した構成により、この画像形成装置においては多様
な画像情報源より入力される画像情報を表示パネル10
1に表示する事が可能である。即ち、テレビジョン放送
をはじめとする各種の画像信号はデコーダ1004にお
いて逆変換された後、マルチプレクサ1003において
適宜選択され、駆動回路1001に入力される。一方、
ディスプレイコントローラ1002は、表示する画像信
号に応じて駆動回路1001の動作を制御するための制
御信号を発生する。駆動回路1001は、画像信号と制
御信号とに基づいて表示パネル101に駆動信号を印加
する。これにより、表示パネル101において画像が表
示される。これらの一連の動作はCPU1006により
統括的に制御される。
【0190】この画像形成装置においては、デコーダ1
004に内蔵する画像メモリや、画像生成回路1007
およびCPU1006が関与することにより、単に複数
の画像情報の中から選択したものを表示するだけでな
く、表示する画像情報に対して、例えば拡大、縮小、回
転、移動、エッジ強調、間引き、補間、色変換、画像の
縦横比変数などをはじめとする画像処理や、合成、消
去、接続、入れ換え、はめ込みなどをはじめとする画像
編集を行う事も可能である。また、本実施の形態の説明
では特に触れなかったが、上記画像処理や画像編集と同
様に、音声情報に関しても処理や編集を行なうための専
用回路を設けても良い。
【0191】従って、この画像形成装置は、テレビジョ
ン放送の表示機器、テレビ会議の端末機器、静止画像お
よび動画像を扱う画像編集機器、コンピュータの端末機
器、ワードプロセッサを始めとする事務用端末機器、ゲ
ーム機などの機能を一台で兼ね備えることが可能で、産
業用あるいは民生用として極めて応用範囲が広い。
【0192】なお、図19は.表面伝導形放出素子を電
子源とする表示パネルを用いた画像形成装置の構成の一
例を示したにすぎず、本実施の形態の画像形成装置がこ
れのみに限定されるものでない事は言うまでもない。
【0193】例えば図19の構成要素のうち、使用目的
上必要のない機能に関わる回路は省いても差し支えな
い。また、これとは逆に、使用目的によってはさらに構
成要素を追加しても良い。例えば、この画像形成装置を
テレビ電話機として応用する場合には、テレビカメラ、
音声マイク、照明機、モデムを含む送受信回路などを構
成要素に追加するのが好適である。
【0194】この画像形成装置においては、とりわけ本
実施の形態の適用される表示パネル101の薄形化が容
易なため、画像形成装置の奥行きを小さくすることがで
きる。それに加えて、大画面化が容易で輝度が高く視野
角特性にも優れるため、臨場感にあふれ迫力に富んだ画
像を視認性良く表示することが可能である。
【0195】また、長時間に亙り安定な電子放出特性を
維持する本実施の形態の電子放出素子の駆動法を用いた
ことにより、長期間安定に良好な画像が表示されるカラ
ーフラットテレビが実現できた。
【0196】以上、具体的な実施の形態を挙げて本発明
を詳しく説明したが、本発明はこれら実施の形態に限定
されるものではない。
【0197】
【発明の効果】以上説明したように本発明によれば、長
期間に亙り安定した電子放出特性を有する電子源を提供
できる。
【0198】また本発明の画像形成装置によれば、長期
間に亙り動作が安定して優れた画像を形成できる。
【0199】また本発明によれば、長時間に亙り安定し
た電子放出特性を有する電子源とその製造方法と駆動方
法及び前記電子源を用いた画像形成装置とその駆動方法
を提供することができる。
【0200】
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の実施の形態の平面型の表面伝導型放出
素子の構成を示す平面図(a)及び断面図(b)であ
る。
【図2】本発明の実施の形態の垂直型の表面伝導型放出
素子の構成を示す図である。
【図3】本実施の形態の表面伝導型放出素子の製造方法
を説明する図である。
【図4】本実施の形態の表面伝導型放出素子の製造の通
電フォーミング処理における印加電圧波形の一例を示す
図である。
【図5】本発明の実施の形態におけるリフレッシュパル
スの印加方法を説明する図である。
【図6】本実施の形態の駆動法(a)、及び従来の駆動
法(b)により駆動された表面伝導型放出素子の素子電
流If、放出電流Ieの経時変化を説明する図である。
【図7】素子の特性測定機能を備えた真空処理装置の構
成を示す図である。
【図8】本実施の形態の表面伝導型放出素子における放
出電流Ie、素子電流Ifと素子電圧Vfの関係を説明す
るグラフ図である。
【図9】本実施の形態の単純マトリクス配置した電子源
の一例を示す図である。
【図10】本実施の形態の画像形成装置の表示パネルの
一部を破断して示す外観斜視図である。
【図11】本実施の形態の表示パネルにおける蛍光膜の
配置を説明する図である。
【図12】本実施の形態の画像形成装置の構成を示すブ
ロック図である。
【図13】本実施の形態の梯子配置の電子源の一例を示
す図である。
【図14】図13の電子源を用いた画像形成装置の表示
パネルの一部を破断して示す外観斜視図である。
【図15】本実施の形態の単純マトリクス配置の電子源
の部分平面図である。
【図16】図15の電子源の部分断面図である。
【図17】図15の電子源の製造工程を説明するための
断面図である。
【図18】図15の電子源の製造工程を説明するための
断面図である。
【図19】本実施の形態の多機能画像形成装置の構成を
示すブロック図である。
【図20】従来の表面伝導型放出素子の一例を示す図で
ある。

Claims (18)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 素子電極間に電子放出部を有する電子放
    出素子を複数配した電子源の製造方法であって、 基板上に各電子放出素子の素子電極となる電極と、電子
    放出部を構成する導電性薄膜を形成する工程と、 前記導電性薄膜のそれぞれに通電して電子放出部を形成
    する通電フォーミング工程と、 前記通電フォーミング工程で形成された電子放出部のそ
    れぞれに有機物質のガスを含有する雰囲気下でパルス信
    号を印加する活性化工程と、 前記活性化工程の後、前記有機物質のガスを排気して所
    定の真空状態に維持する工程と、を有することを特徴と
    する電子源の製造方法。
  2. 【請求項2】 前記有機物質のガスの排気は真空容器を
    80乃至200℃に加熱して行われ、前記所定の真空度
    状態は1〜3×10のマイナス7乗[torr]以下の維持
    されることを特徴とする請求項1に記載の電子源の製造
    方法。
  3. 【請求項3】 請求項1に記載の方法により製造された
    電子源。
  4. 【請求項4】 素子電極間に電子放出部を有する電子放
    出素子を複数配した電子源の駆動方法であって、 前記電子放出素子のそれぞれに、当該電子放出素子が電
    子を放出する閾値電圧以上の第1パルス電圧を印加して
    電子を放出させる駆動工程と、 前記駆動工程で印加される前記第1パルス電圧の間に前
    記第1パルス電圧よりも大きい電圧の第2パルス電圧を
    印加する工程と、を有することを特徴とする電子源の駆
    動方法。
  5. 【請求項5】 前記第2パルス電圧の電圧値は前記第1
    パルス電圧の電圧値の1倍以上1.5倍以下であること
    を特徴とする請求項4に記載の電子源の駆動方法。
  6. 【請求項6】 前記第2パルス電圧の電圧値は、 {log(Ifr/Ifd)/Δr} ≧ 14.0 で規定されることを特徴とする請求項4に記載の電子源
    の駆動方法。但し、Ifrは第2パルス電圧の印加時に前
    記素子電極間を流れる電流値、Ifdは前記第1パルス電
    圧の印加時に前記素子電極間を流れる電流値、△rは第
    2パルス電圧と前記第1パルス電圧との電圧差を前記第
    1パルス電圧で除した値を示す。
  7. 【請求項7】 前記駆動工程で放出された電子を捕捉す
    るアノード電極を有し、 前記第2パルス電圧の電圧値は、 {log(Ier/Ied)/Δr} ≧ 14.0 で規定されることを特徴とする請求項4に記載の電子源
    の駆動方法。但し、Ierは第2パルス電圧の印加時に前
    記アノード電極に流れる電流値、Ifdは前記第1パルス
    電圧の印加時に前記アノード電極に流れる電流値、△r
    は第2パルス電圧と前記第1パルス電圧との電圧差を前
    記第1パルス電圧で除した値を示す。
  8. 【請求項8】 前記電子放出素子は表面伝導型放出素子
    であることを特徴とする請求項4乃至7のいずれか1項
    に記載の電子源の駆動方法。
  9. 【請求項9】 素子電極間に電子放出部を有する複数の
    電子放出素子を配設した電子源を有し、前記電子源から
    放出される電子により画像を形成する画像形成装置であ
    って、 画像信号を入力する入力手段と、 前記入力手段により入力された画像信号に基づいて変調
    信号を発生する変調信号発生手段と、 前記変調信号発生手段から出力される変調信号を前記電
    子放出素子の一方の素子電極に印加し、前記電子放出素
    子の他方の素子電極に走査信号を印加して前記変調信号
    と前記走査信号との電位差に応じて前記電子源を駆動す
    る駆動手段と、 前駆駆動手段による駆動時、所定周期で前記電位差を通
    常の駆動時の電位差よりも高くするように制御する駆動
    制御手段と、 前記電子源から放出された電子により画像を形成する像
    形成手段と、 前記電子源から放出された電子を前記像形成手段の方向
    に加速する加速手段と、を有することを特徴とする画像
    形成装置。
  10. 【請求項10】 前記駆動制御手段は、前記所定周期で
    前記変調信号の電圧値を高くした電圧信号を発生するこ
    とを特徴とする請求項9に記載の画像形成装置。
  11. 【請求項11】 前記駆動制御手段は、前記所定周期で
    前記変調信号に前記変調信号の電圧値よりも高い電圧信
    号を重畳することを特徴とする請求項9に記載の画像形
    成装置。
  12. 【請求項12】 前記駆動制御手段による前記電圧信号
    の電圧値は、通常の電圧値の1倍以上1.5倍以下であ
    ることを特徴とする請求項10又は11に記載の画像形
    成装置。
  13. 【請求項13】 前記電圧信号の電圧値は、 {log(Ifr/Ifd)/Δr} ≧ 14.0 で規定されることを特徴とする請求項9に記載の画像形
    成装置。但し、Ifrは前記電圧信号の印加時に前記素子
    電極間を流れる電流値、Ifdは通常の電圧の印加時に前
    記素子電極間を流れる電流値、△rは前記電圧信号と前
    記通常の電圧との電圧差を前記通常の電圧で除した値を
    示す。
  14. 【請求項14】 前記電圧信号の電圧値は、 {log(Ier/Ied)/Δr} ≧ 14.0 で規定されることを特徴とする請求項9に記載の画像形
    成装置。但し、Ierは前記電圧信号の印加時に前記加速
    手段の加速電力に流れる電流値、Ifdは通常の電圧の印
    加時に前記加速電極に流れる電流値、△rは前記電圧信
    号の電圧と前記通常の電圧との電圧差を前記通常の電圧
    で除した値を示す。
  15. 【請求項15】 素子電極間に電子放出部を有する複数
    の電子放出素子を配設した電子源を有し、前記電子源か
    ら放出される電子により画像を形成する画像形成装置の
    駆動方法であって、 入力した画像信号に基づいて変調信号を発生し、 前記変調信号を前記電子放出素子の一方の素子電極に印
    加し、前記電子放出素子の他方の素子電極に走査信号を
    印加して前記変調信号と前記走査信号との電位差に応じ
    て前記電子源を駆動し、 この駆動時、所定周期で前記電位差を通常の駆動時の電
    位差よりも高くするように制御することを特徴とする画
    像形成装置の駆動方法。
  16. 【請求項16】 前記駆動時、前記所定周期で前記変調
    信号の電圧値を高くして電圧信号を印加することを特徴
    とする請求項15に記載の画像形成装置の駆動方法。
  17. 【請求項17】 前記駆動時、前記所定周期で前記変調
    信号に前記変調信号の電圧値よりも高い電圧信号を重畳
    することを特徴とする請求項15に記載の画像形成装置
    の駆動方法。
  18. 【請求項18】 前記駆動制御手段による前記電圧信号
    の電圧値は、通常の電圧値の1倍以上1.5倍以下であ
    ることを特徴とする請求項16又は17に記載の画像形
    成装置の駆動方法。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
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