JP2000080127A - ブテンポリマーの製造法 - Google Patents

ブテンポリマーの製造法

Info

Publication number
JP2000080127A
JP2000080127A JP26723998A JP26723998A JP2000080127A JP 2000080127 A JP2000080127 A JP 2000080127A JP 26723998 A JP26723998 A JP 26723998A JP 26723998 A JP26723998 A JP 26723998A JP 2000080127 A JP2000080127 A JP 2000080127A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
ether
butene
boron trifluoride
alcohol
butene polymer
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Pending
Application number
JP26723998A
Other languages
English (en)
Inventor
Yuichi Tokumoto
祐一 徳本
Koichi Ohashi
幸一 大橋
Toshio Okada
寿夫 岡田
Tsutomu Takashima
務 高嶋
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Eneos Corp
Original Assignee
Nippon Petrochemicals Co Ltd
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Nippon Petrochemicals Co Ltd filed Critical Nippon Petrochemicals Co Ltd
Priority to JP26723998A priority Critical patent/JP2000080127A/ja
Priority to CN99801622A priority patent/CN1277617A/zh
Priority to PCT/JP1999/004585 priority patent/WO2000011040A1/ja
Priority to US09/529,511 priority patent/US6300444B1/en
Priority to IDW20000994A priority patent/ID27064A/id
Priority to EP99940477A priority patent/EP1026175A4/en
Priority to KR1020007004124A priority patent/KR20010031186A/ko
Publication of JP2000080127A publication Critical patent/JP2000080127A/ja
Pending legal-status Critical Current

Links

Landscapes

  • Polymerization Catalysts (AREA)
  • Addition Polymer Or Copolymer, Post-Treatments, Or Chemical Modifications (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【課題】 高い反応性を有し、かつ残留有機フッ素の量
が少ないブテンポリマーを収率良く製造する方法を提供
する。 【解決手段】 C4留分に、三フッ化ホウ素と、エーテ
ルならびにアルコールおよび/または水とからなる錯体
触媒を特定の割合で添加して液相重合を行う工程
(I)、および得られたポリマー中の三量体以下の成分
を蒸留により0.2重量%以下に減少させる工程(II)
からなる、末端ビニリデン構造を有するポリマー分子を
80モル%以上含み、かつ残留有機フッ素量が30pp
m以下であるブテンポリマーの製造法。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、三フッ化ホウ素錯
体触媒を使用して、高い反応性を有し、かつ有機フッ素
の含有量が少ないブテンポリマーを製造する方法に関す
るものである。さらに詳しくは、イソブテンを含有する
炭化水素を液相で重合して、末端に高い反応性を示すビ
ニリデン構造を有する分子を80モル%以上含み、かつ
有機フッ素の含有量が少ないブテンポリマーを、安価に
製造する方法に関するものである。
【0002】
【従来の技術】米国特許第4,152,499号公報に
は、三フッ化ホウ素錯体触媒を用いて純イソブテンを重
合することにより得られる重合体は、ビニリデン構造の
二重結合を高い割合で含有するブテンポリマーであっ
て、無水マレイン酸等との間でマレイン化反応が高率に
進行することが開示されている。同公報に記載されたマ
レイン化ポリブテンは、従来の塩素化を経て得られるマ
レイン化ポリブテンよりも、性能、経済性、環境保護な
どの点から優れているとされている。そのため、近年、
三フッ化ホウ素錯体触媒を用いてビニリデン二重結合の
多いポリブテンを製造する提案が多くなされている。こ
のようなポリブテンは、前記マレイン酸等との反応性に
優れているほか、エポキシ化反応等においても優れた性
能を示す。
【0003】ビニリデン二重結合の多いポリブテンを得
るための反応原料としては、100%の純イソブテンを
用いるよりも、大量に生産されるいわゆるC4ラフィネ
ートを用いる方が経済的には有利である。しかし、C4
ラフィネートを原料とする場合には、得られたポリマー
中の残留フッ素の含有量が高いという問題がある。この
残留フッ素は有機フッ素であるが、ブテンポリマーを燃
料油の添加剤などとして使用する場合には、燃料燃焼時
にフッ素化合物が生成して大気中に放出され、大気を汚
染する可能性がある。
【0004】具体的には、三フッ化ホウ素メタノール錯
体触媒で重合を行う場合、純イソブテンを原料としたと
きに残留する有機フッ素の量は1ppm以下(フッ素原
子として、以下同様)という低い値であるが、C4ラフ
ィネートを原料とした場合は、一般的に60ppm以
上、通常90〜120ppmの高い値になる。大気汚染
防止の観点から、上記のように残留有機フッ素の量が高
いものは好ましくないとして、フッ素含有量のより低い
ものが要望されており、特に10ppm以下のものがハ
ロゲンフリーとして有用であるとされている。
【0005】残留有機フッ素の含有量を低減するため、
特開平7−268033号公報には、混合ブテン原料を
接触ヒドロ異性化し、1−ブテン含有量を20%以上減
少させた後に重合に供することにより、ポリマー中のハ
ロゲン量を40ppm未満に低減する方法を開示してい
る。しかしながらその実施例によれば、原料中の1−ブ
テン濃度を22重量%から5重量%に減少させても、ポ
リマー中の有機フッ素含有量は17ppmに低減される
にすぎない。また、この方法では原料の前処理として1
―ブテンの含有量を低減するために工程を一段追加しな
ければならない。また、国際公表公報WO96/408
08号には重合反応を複数段にすることによって有機フ
ッ素を低減する方法が開示されているが、これも上記の
方法と同様に工程数が増加するため、設備投資および運
転コストの両面において経済的に不利である。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】本発明の課題は、実質
的に設備投資や原料のコストアップを伴うことなく、マ
レイン化やエポキシ化などの反応において高い反応性を
有し、かつ残留有機フッ素の量を実用上問題の無いレベ
ルまで低減したブテンポリマーを収率良く製造する方法
を提供することにある。
【0007】
【課題を解決するための手段】すなわち、本発明の第1
は、以下の工程(I)および(II)からなる、末端ビニ
リデン構造を有するポリマー分子を80モル%以上含
み、かつ残留有機フッ素の含有量が少ないブテンポリマ
ーの製造法に関するものである。 工程(I):ブテン−1、ブテン−2、イソブテンおよ
びブタン類からなるC4留分の原料中のオレフィン成分
1モルに対して、三フッ化ホウ素と、エーテルならびに
アルコールおよび/または水とからなる共錯体触媒を三
フッ化ホウ素として0.05〜500ミリモルの割合で
重合帯域に添加し、重合温度−100〜+50℃および
滞留時間5分〜4時間の範囲で液相重合を行う工程、お
よび 工程(II):工程(I)により得たポリマー中の三量体
以下の成分を蒸留により0.2重量%以下の濃度に減少
させる工程。 本発明の第2は、本発明の第1において、原料が10〜
40重量%のブテン−1、1〜40重量%のブテン−
2、35〜70重量%のイソブテン、10〜30重量%
のブタン類および0.5重量%以下のブタジエンからな
るC4留分であるブテンポリマーの製造法に関する。本
発明の第3は、本発明の第1において、錯体触媒におけ
る三フッ化ホウ素、エーテルならびにアルコールおよび
/または水のモル比率が下記式(1)で表され、かつ式
中のxが0.005以上0.3未満の範囲であるブテンポ
リマーの製造法に関する。 (三フッ化ホウ素)0.5-1.1・(エーテル)1-x・(アルコールおよび/または水)x ・・・・・・・・・・・・・・ 式〔1〕 本発明の第4は、本発明の第1において、エーテルが炭
素数2から16の脂肪族エーテルであるブテンポリマー
の製造法に関する。本発明の第5は、本発明の第1また
は第4において、エーテルが、アルキル基の炭素数が1
から8であり、酸素原子に結合する炭素原子がいずれも
第一級炭素原子であるジアルキルエーテル(2個のアル
キル基は同一でも異なってもよい)であるブテンポリマ
ーの製造法に関する。本発明の第6は、本発明の第1に
おいて、アルコールが炭素数1から21の脂肪族の直鎖
または分岐アルコールであるブテンポリマーの製造法に
関する。本発明の第7は、本発明の第1おいて、工程
(I)におけるイソブテンの転化率が60〜100%の
範囲にあるブテンポリマーの製造法に関する。本発明の
第8は、本発明の第1おいて、工程(I)における原料
中のオレフィン成分1モルに対して、三フッ化ホウ素
と、エーテルならびにアルコールおよび/または水とか
らなる錯体触媒を、三フッ化ホウ素として0.05〜1
0ミリモルの割合で重合帯域に添加するブテンポリマー
の製造法に関する。本発明の第9は、本発明の第1にお
いて、ブテンポリマーの数平均分子量が500〜15,
000の範囲にあるブテンポリマーの製造法に関する。
本発明の第10は、 本発明の第1において、錯体触媒
における三フッ化ホウ素、エーテルならびにアルコール
および/または水のモル比率を下記式〔2〕で表される
組成とし、かつ式中のxを0.005以上0.1未満の範
囲にすることにより、残留有機フッ素の含有量をフッ素
原子として10ppm以下に低減するブテンポリマーの
製造法に関する。 (三フッ化ホウ素)0.6-1.0・(エーテル)1-x・(アルコールおよび/または水)x ・・・・・・・・・・・・・・ 式〔2〕
【0008】本発明者らは、まず錯化剤としてジアルキ
ルエーテルを単独で使用した錯体触媒(以下「エーテル
系錯体」ということがある)を用いた場合には、残留有
機フッ素の量が少ないブテンポリマーを製造することが
できるが、触媒活性が低く、高いイソブテン転化率を維
持するためには、比較的多量の触媒を必要とすることを
見出した。一方、錯化剤としてアルコールまたは水を単
独で使用した錯体触媒(以下「アルコール系錯体」とい
うことがある)を用いた場合には、活性が高く、通常エ
ーテル系錯体を用いる場合に必要とされる触媒量の1/
2〜1/20の少ない触媒量で高転化率の重合反応を維
持することができる。しかし、混合ブテンを原料とする
場合にアルコール系錯体を用いると、ブテンポリマー中
の残留有機フッ素の量が多くなるという問題がある。本
発明は、混合ブテンを原料とする場合においても、触媒
活性が高く、しかも残留有機フッ素量が少ないという相
反する効果を奏する重合方法を提供するものである。
【0009】すなわち本発明によれば、三フッ化ホウ
素、エーテルならびにアルコールおよび/または水から
なる錯体(以下「エーテル・アルコール系共錯体」とい
うことがある)を触媒として用いる場合に、酸素原子に
結合する炭素原子が第一級炭素原子であるエーテルが錯
化剤の70モル%以上を占める錯体触媒を使用すること
により、ブテン−1、ブテン−2等のn−ブテン類を含
有する混合ブテン原料を用いる際にも、三フッ化ホウ素
ジエチルエーテル錯体などのエーテル系錯体触媒に比べ
て触媒活性をきわめて高く維持し、しかも三フッ化ホウ
素メタノール錯体などのアルコール系錯体触媒を用いる
場合に比べてブテンポリマー中の残留有機フッ素の量を
著しく減少させることが可能になる。
【0010】さらに本発明者らは、エーテル・アルコー
ル系共錯体触媒を用いて重合を行うと、生成するポリマ
ー中の有機フッ素の大部分は、驚くべきことに炭素数1
2、すなわちイソブテンの三量体以下の留分に偏在また
は局在していることを発見した。
【0011】これらの知見に基づいて、エーテル・アル
コール系共錯体触媒を用い、さらに蒸留によりイソブテ
ンの三量体以下の留分を0.2重量%以下の濃度に減少
させることにより、少ない触媒量で所期の反応を行うこ
とができ、かつブテンポリマー中の残留有機フッ素の量
を実用上全く問題のないレベルまで低減し得ることを実
証して、本発明を完成した。さらに本発明の方法によれ
ば、ナフサ分解で得られるC4留分からブタジエンを除
いた、いわゆるラフィネートをイソブテン原料としてそ
のまま使用できるため、原料コストと設備投資を従来に
比べて最小限に留めることができる。したがって、本発
明の方法によれば、ブテン−1などのイソブテンと共重
合可能なオレフィンを含むC4ラフィネート等の安価な
反応原料を使用する場合においても、高い反応性を有す
る末端ビニリデン構造の分子を80モル%以上含有し、
かつ残留有機フッ素濃度が10ppm以下の低いレベル
であるブテンポリマーを安価に製造することが可能であ
り、しかもその分子量分布を狭く、また高い収率で製造
することができる。
【0012】
【発明の実施の形態】以下、本発明をさらに詳細に説明
する。本発明における工程(I)では、反応器を備えた
重合帯域(反応帯域)において前記C4留分を重合す
る。反応器としては、撹拌型反応器、ループ型反応器な
ど任意の形式を採用することができる。これらの反応器
は重合帯域中に複数個設けることができる。重合帯域か
らは未反応成分ならびに生成したブテンポリマーおよび
触媒を含む重合液が流出する。
【0013】本発明における重合反応に使用する触媒と
しては、三フッ化ホウ素の錯体触媒を用い、その錯化剤
としては第1にエーテル、好ましくは脂肪族エーテルを
用いる。脂肪族エーテルとしては、炭素数が2〜16で
あって、酸素原子に結合する炭素原子が第一級、第二級
または第三級炭素原子であるエーテルのいずれも用いる
ことができる。具体的には、ジメチルエーテル、メチル
エチルエーテル、ジエチルエーテル、メチルプロピルエ
ーテル、エチルプロピルエーテル、ジプロピルエーテ
ル、メチルイソブチルエーテル、ジイソブチルエーテ
ル、メチルtert―ブチルエーテルなどが挙げられる。
【0014】錯化剤としての脂肪族エーテルの中で、特
に好ましいものはR1−O−R2で表されるジアルキルエ
ーテルである。上記式において、R1およびR2はそれぞ
れ炭素数1〜8の飽和脂肪族炭化水素基であって、エー
テルの酸素原子に結合する炭素原子はいずれも第一級炭
素であり、またR1およびR2は同一でも異なっていても
よい。上記式のジアルキルエーテルは、具体的にはジメ
チルエーテル、メチルエチルエーテル、ジエチルエーテ
ル、メチルプロピルエーテル、エチルプロピルエーテ
ル、ジプロピルエーテル、メチルイソブチルエーテルお
よびジイソブチルエーテルが挙げられる。これらのジア
ルキルエーテルは、単独または適宜の割合で混合して使
用することができる。なお、メタノールとイソブテンと
を付加して製造されるメチルtert―ブチルエーテルのよ
うなオレフィン/アルコール付加体からなるエーテル
は、三フッ化ホウ素との錯体形成時あるいは本発明の重
合条件下において、オレフィンとアルコールに分解する
ことがある。このようなエーテルは、次に述べるアルコ
ールの範疇に入れることが適当である。その例として
は、上記メチルtert―ブチルエーテルのように、酸素原
子に結合している炭素原子の一方が第三級炭素原子であ
るものが挙げられる。
【0015】上記エーテルと併用する第2の錯化剤は、
アルコール、好ましくは脂肪族アルコールである。この
脂肪族アルコールとしては、炭素数が1〜21のものが
挙げられる。脂肪族アルコールのアルキル基は直鎖状で
も分枝状でもよい。具体的には、メタノール、エタノー
ル、プロパノール、イソプロピルアルコール、n−ブタ
ノール、tert―ブタノール、イソまたはn−ノナノール
などが挙げられる。前述のように、メチルtert―ブチル
エーテルなどのように、酸素原子に結合している炭素原
子の一方が第三級炭素原子であるエーテルは、三フッ化
ホウ素との錯体形成時あるいは重合反応時において容易
にアルコールとオレフィン(メチルtert―ブチルエーテ
ルの場合はメタノールとイソブテン)に分解するので、
このようにアルコールとオレフィンに分解するエーテル
は本発明においてはアルコールとして取り扱う。
【0016】上記第2の錯化剤であるアルコールに代え
て、またはアルコールとともに、水を第2の錯化剤とし
て使用する。すなわち、本発明においては、錯化剤がエ
ーテル/アルコールおよびエーテル/水の組合わせのほ
かに、エーテル/アルコール/水の組合わせであっても
十分な効果を発揮する。したがって、以下、特記しない
限り、アルコールまたは水のモル数、比率等は、アルコ
ールと水の合計についての値を意味する。また、以下に
おいて、三フッ化ホウ素/エーテル・アルコール系共錯
体触媒におけるエーテルとしては、特記しない限り、前
記式R1−O−R2で表される好ましい脂肪族エーテルで
あるジアルキルエーテルを用いる場合について説明す
る。
【0017】三フッ化ホウ素/エーテル・アルコール系
共錯体触媒は、常法に従い簡便に製造することができ、
例えば、あらかじめ室温以下に冷却した前記エーテルと
アルコールおよび/または水との混合物に対して、冷却
しながらガス状の三フッ化ホウ素を所定の配位モル比率
になるように吹き込むことによって調製することができ
る。目的とする配位モル比率は、エーテルならびにアル
コールおよび/または水の重量と吹き込んだ三フッ化ホ
ウ素ガスの重量から容易に算出することができる。ま
た、三フッ化ホウ素と、エーテルならびにアルコールお
よび/または水とをそれぞれ別個に反応帯域に供給し、
反応系内において錯体を形成させることも可能である。
【0018】本発明で用いる触媒は、好ましくは、三フ
ッ化ホウ素、エーテルならびにアルコールおよび/また
は水のモル比率が、下記式〔1〕で表され、かつ式中の
xが0.005以上0.3未満の範囲である錯体である。 (三フッ化ホウ素)0.5-1.1・(エーテル)1-x・(アルコールおよび/または水)x ・・・・・・・・・・・・・・ 式〔1〕 式〔1〕において、xが0.3以上であると、得られた
ブテンポリマー中の残留有機フッ素量が多くなるので好
ましくない。一方、xが0.005未満では、錯体触媒
としての活性が低くなり好ましくない。上記共錯体触媒
を採用することにより、一般的には残留有機フッ素量を
30ppm以下に低減することができる。
【0019】ポリマー中に残留する有機フッ素量を10
ppm以下にするためには、好ましくは、三フッ化ホウ
素、エーテルならびにアルコールおよび/または水のモ
ル比率が下記式〔2〕で表される組成であり、かつ式中
のxが0.005以上0.1未満の範囲にある錯体触媒を
用いる。 (三フッ化ホウ素)0.6-1.0・(エーテル)1-x・(アルコールおよび/または水)x ・・・・・・・・・・・・・・ 式〔2〕 式〔2〕において、xが0.1以上であると、得られた
ブテンポリマー中の残留有機フッ素量が10ppmを超
えるので好ましくない。一方、xが0.005未満で
は、錯体触媒としての活性が低くなり好ましくない。
【0020】重合に使用する供給原料のC4留分は、例
えばエチレンプラントにおいて、ナフサ、灯油、軽油、
ブタン等のクラッカーから流出するC4ラフィネートで
あって、ブタジエンを抽出等により除去したものであ
る。C4留分は、不飽和成分のブテン−1、ブテン−2
およびイソブテン、ならびに飽和成分のブタン類からな
る炭化水素混合物である。より具体的には、不飽和成分
として約10〜40重量%のブテン−1、約1〜40重
量%のブテン−2、約35〜70重量%のイソブテンお
よび約0.5重量%以下のブタジエン、ならびに飽和成
分として約10〜30重量%のブタン類からなるもので
ある(合計で100重量%)。この組成範囲である限
り、供給原料については特に限定されるものではなく、
流動接触分解(FCC)装置からの分解生成物などに含
有されるイソブテンを含む炭化水素C4留分でもよい。
4留分は、イソブテンの含有量が大きいほど好まし
い。しかし、例えばC4ラフィネート中のイソブテンは
多い場合でも70重量%である。ブタジエンは、存在す
る場合でも通常は不純物程度である。また原料中の水分
は、反応中に三フッ化ホウ素に対しては錯化剤になり得
るので通常10ppm以下に調整することが好ましい。
水分が著しく多いと、触媒活性が阻害されたりブテンポ
リマー中の残留有機フッ素量が多くなるので好ましくな
い。
【0021】工程(I)における重合反応温度は、反応
を液相で行うため−100〜+50℃の範囲であり、好
ましくは−40〜+30℃の範囲である。低温になるほ
ど、イソブテンを含有する炭化水素のオレフィン成分の
転化率が抑制される。一方、高温になると転化率が抑制
されるとともに異性化や転位反応等の副反応が起こり、
本発明の目的生成物を得ることが困難になる。
【0022】触媒投入量としては、供給原料中のオレフ
ィン成分1モルに対し三フッ化ホウ素として0.05〜
500ミリモルを供給する。好ましくは0.05〜50
ミリモル、さらに好ましくは0.05〜10ミリモルの
範囲である。0.05ミリモル未満では触媒量が少なす
ぎて反応が進行し難い。また、500ミリモルを超える
量の触媒を用いると分子量の低下が著しく、さらに触媒
コストや後処理の負担が増加するので好ましくない。本
発明における分子量制御は、反応温度、エーテルならび
にアルコールおよび/または水のモル比率、三フッ化ホ
ウ素のエーテルならびにアルコールおよび/または水に
対する配位モル比、触媒投入量などの調節によって行う
ことができる。
【0023】反応形式は回分式および連続式のいずれで
もよいが、工業的生産の点から連続式で行うことが経済
的かつ効率的である。連続式では錯体触媒と供給原料と
の接触時間が重要であり、本発明による重合反応では、
三フッ化ホウ素/エーテル・アルコール系共錯体触媒と
供給原料の接触時間が5分〜4時間の範囲であることが
望ましい。接触時間が5分未満では十分なイソブテン成
分の転化率が得られず、逆に4時間を超えると経済的な
損失も多く、また触媒と長時間接触させることによっ
て、生成したブテンポリマーの異性化や転位反応等の副
反応が促進されるため、いずれも好ましくない。
【0024】ブテンポリマーの製造における商業的な採
算性を考慮すると、C4留分、例えばC4ラフィネート中
のイソブテン成分の転化率がより高いことが望ましい
が、本発明の条件を採用することにより、イソブテンの
転化率として約60〜100%を達成することが可能で
ある。
【0025】反応器から流出する反応液を、そのままあ
るいは適宜の方法で触媒の一部を回収または除去した
後、失活槽に導いて水あるいはアルカリにより中和およ
び洗浄を行い、錯体触媒を有機相から除去した後、有機
相のみを分離する。中和および洗浄のためのアルカリ
は、錯体触媒を失活させる目的を達するものであれば、
水酸化ナトリウムなどの水溶液であっても、消石灰など
の固体であっても、さらにはアンモニアなどの気体であ
ってもよい。また、固体による吸着等で反応液から触媒
を完全に取り除く場合には、上記中和/水洗の操作を省
いても差し支えない。このようにあらかじめ触媒を実質
的に除去しておくことは、工程(II)において蒸留によ
り特定分子量の成分を除去する際に、末端ビニリデンが
内部オレフィンへ異性化する好ましくない副反応を抑制
する上で肝要である。
【0026】本発明の方法により製造されるブテンポリ
マーは、下記式 −CH2−C(CH3)=CH2 で表される末端ビニリデン構造を有する分子を80モル
%以上含むものである。このように末端ビニリデン構造
を多量に含むために、本発明により得られたブテンポリ
マーを原料として用いることにより、マレイン化やヒド
ロホルミル化等を行う場合の変性率が向上し、例えばマ
レイン化反応を経由してポリブテニルコハク酸イミドを
高収率で製造することが可能である。
【0027】また、本発明の方法により得られるブテン
ポリマーは、イソブテン骨格によって規則的に連結した
ポリマー構造を有し、数平均分子量(Mn)として50
0〜15,000の範囲にあり、またゲル浸透クロマト
グラフィー(GPC)の測定によるMw/Mn の値が1.
0〜2.5の範囲にあるので狭い分子量分布を有するも
のである。
【0028】本発明における工程(II)においては、工
程(I)で得られた反応液から未反応のC4留分およびブ
テンポリマー中の低重合物を蒸留により除去する。すで
に述べた通り、上記蒸留の対象とする重合液は、実質的
に触媒を除去したものである。 蒸留の方法は、ブテン
の三量体以下の成分を確実に分離できる方法であれば特
に制限はなく、連続式および回分式のいずれでもよい。
また、圧力は常圧および減圧のいずれでも差し支えな
く、水蒸気蒸留を用いることもできる。蒸留によって、
得られるブテンポリマー中に残るブテンの三量体以下の
成分を0.2重量%以下にすることが好ましく、これに
よりブテンポリマー中の残留有機フッ素量を実用上問題
のないレベルまで低減することが可能である。ブテンの
三量体以下の成分の量が0.2重量%を越えると、残留
有機フッ素量を有効に低減することが困難であるため好
ましくない。上記のような蒸留の効果は、残留有機フッ
素がブテンの三量体以下の成分中に特異的に偏在してい
ることによって有効なのである。したがって、単に未反
応原料を留去することを目的とする蒸留を行っても、残
留有機フッ素量を低減することは困難である。ブテンの
三量体以下の成分を0.2重量%以下にすることが可能
である限り、蒸留において、操作の便宜等などの理由か
ら適宜に四量体以上の成分も併せて除去することができ
る。
【0029】
【実施例】以下、実施例により本発明をさらに説明す
る。重合反応の供給原料としては、イソブテンを含有す
るC4ラフィネート(エチレンクラッカーからのブタジ
エン抽出残分)を使用した。C4混合物の組成は以下の
通りである(重量%)。
【0030】<重合装置の仕様および重合方法>重合反
応は連続式の重合装置を用いて行った。すなわち、原料
の供給口、三フッ化ホウ素ガスの供給口、エーテルの供
給口、アルコールまたは水の供給口、および排出口を有
する内容積2リットルの反応器を用い、これに可変式の
攪拌機、恒温調節が可能な低温循環冷却装置、重合温度
指示計を設置した。さらに、排出口には失活槽および静
置分離槽を接続した。反応器内に液化した供給原料を所
定の流量で送入し、接触時間を変更する際には、供給原
料の流量を変化させた。三フッ化ホウ素ガスは流量制御
弁を介して、エーテルならびにアルコールおよび/また
は水は定量ポンプにより、それぞれの供給口から所定流
量で投入して連続的に重合反応を行った。C4ラフィネ
ート中のイソブテン成分の転化率は、反応前後における
原料および反応液のガスクロマトグラフィーにより測定
した組成の変化から算出した。反応器から流出する反応
液を失活槽に導き、錯体触媒が中和されるまで希水酸化
ナトリウム水溶液で洗浄し、その後有機相を分離し乾燥
して蒸留原料とした。
【0031】<蒸留装置の仕様および蒸留方法>実段数
6段、内容積2リットルの回分式蒸留装置に、減圧度調
整と窒素シールを行うために真空ポンプと窒素線を設置
した。この蒸留装置に前工程で得た蒸留原料約600g
を仕込み、有機相から未反応の供給原料と炭素数12以
下の留分を留去し、蒸留釜に残ったブテンポリマー中の
残留有機フッ素の濃度を求めた。ブテンポリマーの分子
量はGPCにより求め、分子骨格および分子末端のオレ
フィン構造の帰属および定量は、核磁気共鳴装置(NM
R)による測定を用いて行った。
【0032】[有機フッ素量の測定]試料をウィックボ
ルド装置で燃焼し、燃焼溶液中のフッ素イオンをアルフ
ッソン試薬で発色させて吸光度を測定する。測定した吸
光度とあらかじめ作成しておいた検量線から燃焼溶液中
のフッ素濃度を求め、試料中の有機フッ素濃度を算出す
る。
【0033】[三量体以下の成分の定量]イソブテンの
三量体以下の成分の定量は、GPCにより測定した。G
PC装置は(株)島津製作所製のLC−10Aを、カラム
はジビニルベンゼン・スチレン共重合体を固定相とし、
東ソー(株)製のTSKgel G5000HXL、同G
4000HXL、同G3000HXLおよび同G200
0HXLを充填したカラムを連結して用いた。カラム温
度は40℃一定とし、RI検出器を使用した。
【0034】<実施例1>上記の反応器内に、前述の供
給原料を2リットル/時間の流量で送入し、オレフィン
成分と錯体触媒の平均接触時間を1時間とした。錯化剤
としてジエチルエーテル(試薬特級)を金属ナトリウム
で乾燥したものと、エタノール(試薬特級)をモレキュ
ラーシーブ3Aで乾燥したものとを用い、三フッ化ホウ
素が供給原料のオレフィン成分1モルに対して4.13
ミリモルの割合であり、かつ三フッ化ホウ素、ジエチル
エーテルおよびエタノールのモル比率が0.97:0.9
7:0.03になるようにそれぞれの流量を調整して連
続投入し、反応器内を−10℃に維持しながら重合反応
を行った結果、イソブテンの転化率は94%であった。
さらに、反応液を中和および水洗した後の有機相(残留
有機フッ素濃度20ppm)680gを蒸留塔に仕込
み、2mmHgの減圧下で蒸留を行った。各留出カット
の成分組成および各留出終了時における蒸留釜中のブテ
ンポリマーの残留有機フッ素濃度を測定した結果を表1
に示す。表からわかるように、三量体成分までの留出が
ほぼ完了した時点(カット番号2の留出終了時)におい
て蒸留釜に残ったブテンポリマーは、三量体以下の成分
0.11重量%および残留有機フッ素 7ppmを含有す
る。また、GPCによる数平均分子量は1,462であ
り、末端ビニリデン構造を有するポリマー分子の割合は
88モル%であった。
【0035】
【表1】
【0036】<実施例2>実施例1において、三フッ化
ホウ素の供給量を供給原料のオレフィン成分1モルに対
して8.27ミリモルの割合とし、それに合わせて、エ
ーテルとアルコールのモル比および三フッ化ホウ素の錯
化剤に対する配位モル数が実施例1と同一になるように
流量を調整し、他の条件は実施例1と同様にして重合反
応を行ったところ、イソブテンの転化率は95%であっ
た。さらに、反応液を中和および水洗した後の有機相
(残留有機フッ素濃度29ppm)650gを蒸留塔に
仕込み、2mmHgの減圧下で蒸留を行った。三量体成
分までの留出がほぼ完了した時点において蒸留釜に残っ
たブテンポリマーは、三量体以下の成分 0.13重量%
および残留有機フッ素 5ppmを含有しており、数平
均分子量は540および末端ビニリデン構造を有するポ
リマー分子の割合は94モル%であった。
【0037】<実施例3>実施例1において、ジエチル
エーテルをジメチルエーテルに変更し、さらにエタノー
ルをメタノールに変え、他の条件は実施例1と同様にし
て重合反応を行ったところ、イソブテンの転化率は96
%であった。さらに、反応液を中和および水洗した後の
有機相(残留有機フッ素濃度26ppm)650gを蒸
留塔に仕込み、2mmHgの減圧下で蒸留を行った。三
量体成分までの留出がほぼ完了した時点において蒸留釜
に残ったブテンポリマーは、三量体以下の成分 0.12
重量%および残留有機フッ素 5ppmを含有してお
り、数平均分子量は1,247および末端ビニリデン構
造を有するポリマー分子の割合は90モル%であった。
【0038】<実施例4>実施例3において、三フッ化
ホウ素、ジメチルエーテルおよびメタノールのモル比率
が0.97:0.99:0.01になるようにそれぞれの
流量を調整し、他の条件は実施例3と同様にして重合反
応を行ったところ、イソブテンの転化率は93%であっ
た。さらに、反応液を中和および水洗した後の有機相
(残留有機フッ素濃度32ppm)650gを蒸留塔に
仕込み、2mmHgの減圧下で蒸留を行った。三量体成
分までの留出がほぼ完了した時点において蒸留釜に残っ
たブテンポリマーは、三量体以下の成分 0.14重量%
および残留有機フッ素 6ppmを含有しており、数平
均分子量は1,049および末端ビニリデン構造を有す
るポリマー分子の割合は92モル%であった。
【0039】<実施例5>実施例1において、エタノー
ルを水に変更し、他の条件は実施例1と同様にして重合
反応を行ったところ、イソブテンの転化率は92%であ
った。さらに、反応液を中和および水洗した後の有機相
(残留有機フッ素濃度36ppm)620gを蒸留塔に
仕込み、2mmHgの減圧下で蒸留を行った。三量体成
分までの留出がほぼ完了した時点において蒸留釜に残っ
たブテンポリマーは、三量体以下の成分 0.07重量%
および残留有機フッ素 13ppmを含有しており、数
平均分子量は1,780および末端ビニリデン構造を有
するポリマー分子の割合は89モル%であった。
【0040】<実施例6>実施例1において、三フッ化
ホウ素が供給原料のオレフィン成分1モルに対して0.
83ミリモルの割合であり、かつ三フッ化ホウ素、ジエ
チルエーテルおよびエタノールのモル比率が0.96:
0.85:0.15になるようにそれぞれの流量を調整し
て連続投入し、他の条件は実施例1と同様にして重合反
応を行ったところ、イソブテンの転化率96%であっ
た。さらに、反応液を中和および水洗した後の有機相
(残留有機フッ素濃度88ppm)620gを蒸留塔に
仕込み、2mmHgの減圧下で蒸留を行った。三量体成
分までの留出がほぼ完了した時点において蒸留釜に残っ
たブテンポリマーは、三量体以下の成分 0.01重量%
および残留有機フッ素 26ppmを含有しており、数
平均分子量は1,258および末端ビニリデン構造を有
するポリマー分子の割合は91モル%であった。
【0041】<比較例1>実施例1において、ジエチル
エーテル供給を止め、三フッ化ホウ素の流量が供給原料
のオレフィン成分1モルに対して0.83ミリモルの割
合になるように調整し、さらにエタノールの流量を三フ
ッ化ホウ素とエタノールとの配位モル比が0.63:1.
00になるように調整し、他の条件は実施例1と同様に
して重合反応を行ったところ、イソブテンの転化率96
%であった。さらに、反応液を中和および水洗した後の
有機相(残留有機フッ素濃度231ppm)600gを
蒸留塔に仕込み、2mmHgの減圧下で蒸留を行った。
三量体成分までの留出がほぼ完了した時点において蒸留
釜に残ったブテンポリマーは、三量体以下の成分 0.0
2重量%および残留有機フッ素 93ppmを含有して
おり、数平均分子量は913および末端ビニリデン構造
を有するポリマー分子の割合は86モル%であった。
【0042】
【発明の効果】本発明の方法によれば、n−ブテン類を
含有するC4ラフィネート等の安価な反応原料を使用し
た場合においても、残留有機フッ素量を30ppm以
下、さらに10ppm以下の低いレベルまで低減するこ
とができ、かつ高い反応性を有する末端ビニリデン構造
を有する分子を80モル%以上含有するブテンポリマー
を高い収率で製造することが可能である。このようなブ
テンポリマーは、燃料油添加剤等として使用する場合に
もハロゲン化合物をほとんど放出することがないので、
大気汚染を生じない反応性ブテンポリマーとして有用で
ある。
フロントページの続き Fターム(参考) 4J015 DA14 4J100 AA04Q AA05R AA06P AS02S CA05 CA06 CA27 FA12 FA19 GA17 GB05

Claims (10)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 以下の工程(I)および(II)からな
    る、末端ビニリデン構造を有するポリマー分子を80モ
    ル%以上含み、かつ残留有機フッ素の含有量がフッ素原
    子として30ppm以下であるブテンポリマーの製造
    法、 工程(I):ブテン−1、ブテン−2、イソブテンおよ
    びブタン類からなるC4留分の原料中のオレフィン成分
    1モルに対して、三フッ化ホウ素と、エーテルならびに
    アルコールおよび/または水とからなる錯体触媒を、三
    フッ化ホウ素として0.05〜500ミリモルの割合で
    重合帯域に添加し、重合温度−100〜+50℃および
    滞留時間5分〜4時間の範囲で液相重合を行う工程、お
    よび 工程(II):工程(I)により得たポリマー中の三量体
    以下の成分を蒸留により0.2重量%以下の濃度に減少
    させる工程。
  2. 【請求項2】 前記原料が、10〜40重量%のブテン
    −1、1〜40重量%のブテン−2、35〜70重量%
    のイソブテン、10〜30重量%のブタン類および0.
    5重量%以下のブタジエンからなるC4留分である請求
    項1に記載のブテンポリマーの製造法。
  3. 【請求項3】 前記錯体触媒における三フッ化ホウ素、
    エーテルならびにアルコールおよび/または水のモル比
    率が下記式〔1〕で表され、かつ式中のxが0.005
    以上0.3未満の範囲である請求項1に記載のブテンポ
    リマーの製造法。 (三フッ化ホウ素)0.5-1.1・(エーテル)1-x・(アルコールおよび/または水)x ・・・・・・・・・・・・・・ 式〔1〕
  4. 【請求項4】 前記エーテルが、炭素数2から16の脂
    肪族エーテルである請求項1に記載のブテンポリマーの
    製造法。
  5. 【請求項5】 前記エーテルが、アルキル基の炭素数が
    1から8であり、酸素原子に結合する炭素原子がいずれ
    も第一級炭素原子であるジアルキルエーテル(2個のア
    ルキル基は同一でも異なってもよい)である請求項1ま
    たは4に記載のブテンポリマーの製造法。
  6. 【請求項6】 前記アルコールが、炭素数1から21の
    脂肪族の直鎖または分岐アルコールである請求項1に記
    載のブテンポリマーの製造法。
  7. 【請求項7】 前記工程(I)におけるイソブテンの転
    化率が60〜100%の範囲にある請求項1に記載のブ
    テンポリマーの製造法。
  8. 【請求項8】 前記工程(I)において、原料中のオレ
    フィン成分1モルに対して、三フッ化ホウ素と、エーテ
    ルならびにアルコールおよび/または水とからなる錯体
    触媒を、三フッ化ホウ素として0.05〜10ミリモル
    の割合で重合帯域に供給する請求項1に記載のブテンポ
    リマーの製造法。
  9. 【請求項9】 前記ブテンポリマーの数平均分子量が5
    00〜15,000の範囲にある請求項1に記載のブテ
    ンポリマーの製造法。
  10. 【請求項10】 前記錯体触媒における三フッ化ホウ
    素、エーテルならびにアルコールおよび/または水のモ
    ル比率を下記式〔2〕で表される組成とし、かつ式中の
    xを0.005以上0.1未満の範囲にすることにより、
    残留有機フッ素の含有量をフッ素原子として10ppm
    以下に低減する請求項1に記載のブテンポリマーの製造
    法。 (三フッ化ホウ素)0.6-1.0・(エーテル)1-x・(アルコールおよび/または水)x ・・・・・・・・・・・・・・ 式〔2〕
JP26723998A 1998-08-25 1998-09-04 ブテンポリマーの製造法 Pending JP2000080127A (ja)

Priority Applications (7)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP26723998A JP2000080127A (ja) 1998-09-04 1998-09-04 ブテンポリマーの製造法
CN99801622A CN1277617A (zh) 1998-08-25 1999-08-25 丁烯聚合物的制造方法
PCT/JP1999/004585 WO2000011040A1 (fr) 1998-08-25 1999-08-25 Procede de production de polymere butenique
US09/529,511 US6300444B1 (en) 1998-08-25 1999-08-25 Process for producing butene polymer
IDW20000994A ID27064A (id) 1998-08-25 1999-08-25 Proses untuk memproduksi polimer butena
EP99940477A EP1026175A4 (en) 1998-08-25 1999-08-25 METHOD FOR PRODUCING BUTYLENE POLYMER
KR1020007004124A KR20010031186A (ko) 1998-08-25 1999-08-25 부텐중합체의 제조 방법

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP26723998A JP2000080127A (ja) 1998-09-04 1998-09-04 ブテンポリマーの製造法

Publications (1)

Publication Number Publication Date
JP2000080127A true JP2000080127A (ja) 2000-03-21

Family

ID=17442079

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP26723998A Pending JP2000080127A (ja) 1998-08-25 1998-09-04 ブテンポリマーの製造法

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JP2000080127A (ja)

Cited By (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
KR100827273B1 (ko) * 2006-11-02 2008-05-07 대림산업 주식회사 삼불화붕소 착물 촉매의 제조방법 및 이를 이용한 고반응성폴리부텐의 제조방법
KR20180094994A (ko) 2015-12-17 2018-08-24 제이엑스티지 에네루기 가부시키가이샤 부텐 중합체의 제조 방법

Cited By (3)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
KR100827273B1 (ko) * 2006-11-02 2008-05-07 대림산업 주식회사 삼불화붕소 착물 촉매의 제조방법 및 이를 이용한 고반응성폴리부텐의 제조방법
KR20180094994A (ko) 2015-12-17 2018-08-24 제이엑스티지 에네루기 가부시키가이샤 부텐 중합체의 제조 방법
US11008409B2 (en) 2015-12-17 2021-05-18 Eneos Corporation Method for producing butene polymer

Similar Documents

Publication Publication Date Title
KR100486044B1 (ko) 폴리부텐의 제조방법
US6300444B1 (en) Process for producing butene polymer
EP0671419B1 (en) Production of polybutenes
KR101458404B1 (ko) 폴리부텐의 제조 방법
US4309522A (en) Process for the production of extensively amorphous butene-1-propene-ethene terpolymers having a high softening point
KR20090014372A (ko) 이소부텐 함량이 낮은 c4 탄화수소 혼합물로부터 반응성이있고 실질적으로 할로겐을 함유하지 않는 폴리이소부텐의 제조
JP4124788B2 (ja) ポリイソブテンの製造方法
KR20020038813A (ko) 폴리이소부텐의 연속 제조 방법
US6518373B1 (en) Method for producing highly reactive polyisobutenes
RU2128190C1 (ru) Способ полимеризации альфа-олефинов в растворе
KR101992080B1 (ko) 고반응성 올레핀 관능성 중합체의 형성 방법
JPS6015410A (ja) アルフア−オレフイン類の重合体類製造のための溶液法
EP3421509B1 (en) Polymerization initiating system and method to produce highly reactive olefin functional polymers
KR20140124818A (ko) 삼불화붕소 촉매 복합체 및 고반응성 이소부텐 단독중합체의 제조 방법
EP3421508B1 (en) Polymerization initiating system and method to produce highly reactive olefin functional polymers
EP0001186B1 (en) Process for producing polyisobutenes
JP2000080127A (ja) ブテンポリマーの製造法
KR101394941B1 (ko) 삼불화붕소 착물 촉매 및 이를 이용한 고반응성 폴리부텐의 제조방법
JP2000063436A (ja) ブテンポリマーの製造方法
JP4489202B2 (ja) ブテンポリマーの製造方法
US10829573B1 (en) Method for forming highly reactive olefin functional polymers
NO177904B (no) Fremgangsmåte til fremstilling av en polymerisasjonskatalysator og anvendelse av katalysatoren til polymerisasjon av alkener
KR100827273B1 (ko) 삼불화붕소 착물 촉매의 제조방법 및 이를 이용한 고반응성폴리부텐의 제조방법
KR101628897B1 (ko) 노르말 프로판올을 포함한 촉매를 이용한 폴리부텐의 제조방법
KR101457452B1 (ko) 다양한 분자량을 가지는 폴리부텐의 제조 장치 및 방법