JP2000079518A - 自動組立装置における画像認識装置および画像認識方法 - Google Patents

自動組立装置における画像認識装置および画像認識方法

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JP2000079518A
JP2000079518A JP10248063A JP24806398A JP2000079518A JP 2000079518 A JP2000079518 A JP 2000079518A JP 10248063 A JP10248063 A JP 10248063A JP 24806398 A JP24806398 A JP 24806398A JP 2000079518 A JP2000079518 A JP 2000079518A
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JP10248063A
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Hisaki Abe
寿樹 安部
Tomofumi Eguchi
倫史 江口
Hiroshi Ariyoshi
宏志 有吉
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Panasonic Holdings Corp
Original Assignee
Matsushita Electric Industrial Co Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 操作性を向上させ、オペレータの作業負荷を
軽減させることができる自動組立装置における画像認識
装置および画像認識方法を提供することを目的とする。 【解決手段】 認識対象物であるチップ5を撮像するカ
メラの画像枠のサイズ60と、チップ5のサイズを記憶
させておき、ズーム光学系を有する撮像部によって認識
対象物を撮像する際に、視野内におけるチップ5の表示
サイズが画像枠の1/2になるように撮像部のズーム倍
率を倍率決定処理部により自動的に決定する。これによ
り、オペレータによる倍率決定が不要になり操作性が向
上するとともに、常に一定した良好な条件で画像認識を
行うことができる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、画像認識により部
品の位置合せを行う自動組立装置における画像認識装置
および画像認識方法に関するものである。
【0002】
【従来の技術】電子部品などの部品の位置合せに高い精
度が求められる製品の組立において、画像認識による位
置検出が広く用いられている。このため、電子部品の自
動組立装置には、画像認識装置が組込まれ、画像認識装
置で得られた認識結果に基づいて自動組立装置での部品
の位置合せを行うようになっている。画像認識装置は認
識対象物の画像を取り込むための光学系を備えており、
この光学系に固有の光学座標系での認識対象物の位置情
報を、自動組立装置の機械座標系での位置情報と対応さ
せるための変換処理が必要とされる。この変換処理を行
うためのデータとして、2つの座標系の位置関係を示す
オフセットデータや、光学座標系での画素と機械座標系
での実寸法との寸法変換係数である画素レートを定める
初期設定が行われる。固定された光学系を備えた画像認
識装置においては、この初期設定は画像認識装置を自動
組立装置に組込む時点で行われ、それ以降は光学系への
変更がない限りは設定内容を変更する必要はない。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】ところが、ダイボンダ
など異る大きさの対象物を扱う自動組立装置において
は、画像認識装置としてズーム光学系を有するものを用
いる場合がある。この場合には、認識対象物の大きさに
応じて認識に適した倍率が設定される。従来の自動組立
装置においては、この倍率の設定はオペレータがモニタ
ー上で対象物を観察しながら適切と思われる倍率を経験
や勘に頼って決定することにより行われていた。そして
倍率を変更すると、光学系そのものが変更されたに等し
いため、オフセットデータや画素レートなどのデータも
その都度再設定しなければならなかった。これらの倍
率、オフセットデータおよび画素レートなどの設定作業
は時間と労力を要し、更に作業内容が熟練を要する複雑
なものであるためオペレータの作業負荷が大きく、操作
性の改善が望まれていた。
【0004】そこで本発明は、操作性を向上させ、オペ
レータの作業負荷を軽減させることができる自動組立装
置における画像認識装置および画像認識方法を提供する
ことを目的とする。
【0005】
【課題を解決するための手段】請求項1記載の自動組立
装置における画像認識装置は、認識対象物を認識する画
像認識装置の画像枠のサイズを記憶する画像枠サイズ記
憶手段と、認識対象物のサイズを記憶する対象物サイズ
記憶手段と、認識対象物を撮像するズーム光学系を有す
る撮像手段と、画像枠内における認識対象物の表示サイ
ズが所定の範囲になるように撮像手段のズーム倍率を決
定する倍率決定手段を備えた。
【0006】請求項2記載の自動組立装置における画像
認識装置は、認識対象物を認識する画像認識装置の画像
枠のサイズを記憶する画像枠サイズ記憶手段と、認識対
象物のサイズを記憶する対象物サイズ記憶手段と、認識
対象物を撮像するズーム光学系を有する撮像手段と、画
像枠のサイズと認識対象物のサイズより、撮像手段のズ
ーム倍率を決定する倍率決定手段を備えた。
【0007】請求項3記載の自動組立装置における画像
認識方法は、認識対象物を撮像する画像認識装置の画像
枠のサイズと、認識対象物のサイズを記憶させておき、
ズーム光学系を有する撮像手段によって認識対象物を撮
像する際に、画像枠内における認識対象物の表示サイズ
が所定の範囲になるように撮像手段のズーム倍率を決定
する。
【0008】請求項4記載の自動組立装置における画像
認識方法は、認識対象物を認識する画像認識装置の画像
枠のサイズと、認識対象物のサイズを記憶させておき、
ズーム光学系を有する撮像手段によって認識対象物を撮
像する際に、画像枠のサイズと認識対象物のサイズより
撮像手段のズーム倍率を決定する。
【0009】本発明によれば、認識対象物を認識する画
像認識装置の画像枠のサイズと認識対象物のサイズに基
づいて、画像枠内における認識対象物の表示サイズが所
定の範囲になるようにズーム倍率を決定することによ
り、常に一定した良好な条件で画像認識を行うことがで
きる。
【0010】
【発明の実施の形態】次に本発明の実施の形態を図面を
参照して説明する。図1は本発明の一実施の形態のダイ
ボンダの構成を示すブロック図、図2は同ダイボンダの
処理機能を示す機能ブロック図、図3、図4、図5は同
画像認識装置の初期設定処理のフロー図、図6は同画像
認識装置の初期設定時の表示画面図、図7は同画像認識
装置の設定データテーブル、図8は同画像認識装置のテ
ィーチング処理のフロー図、図9は同画像認識装置の目
合せ入力処理のフロー図、図10、図11は同画像認識
装置の表示画面図、図12は同画像認識装置の最適ズー
ム倍率選択処理のフロー図、図13は同画像認識装置の
表示画面図、図14、図15は同ダイボンダのチップ位
置決め動作およびボンディング動作のフロー図、図16
は同ダイボンダの処理機能を示すブロック図、図17は
同画像認識装置の表示画面図、図18(a),(b),
(c)は同ダイボンダの部分拡大図である。
【0011】まず図1を参照して自動組立装置としての
ダイボンダの構成について説明する。図1においてチッ
プ供給部1はXYテーブル2によって水平方向に移動す
るウェハリング3を備えている。ウェハリング3には多
数のチップ5が貼付されたウェハシート4が展張されて
いる。ウェハリング3の下方にはダイエジェクタ6が配
設されており、ウェハシート4を突き破ってピンを上方
に突出させることにより、ウェハシート4に貼付された
チップ5を突上げる(図18参照)。ダイエジェクタ6
の中心位置は、ボンディングヘッド16のノズルがチッ
プのピックアップを行うピックアップ位置と一致するよ
う予め調整されている。
【0012】チップ供給部1の上方には、撮像手段とし
ての撮像部7が配設されている。撮像部7はカメラ8お
よびズーム光学系9を備えており、ズームモータ10を
駆動することにより、ズーム光学系9のズーム倍率を変
えることができ、下方のウェハシート4上のチップ5を
指定されたズーム倍率で撮像する。撮像された画像デー
タは認識処理部である画像認識部11に送られ、ここで
認識対象物であるチップ5の位置が認識される。
【0013】この認識結果は撮像部7の光学座標系上で
示される位置情報として出力される。この位置情報をダ
イボンダ機械座標系上での位置情報に変換し、この位置
情報に基づいてXYテーブル2を駆動することにより、
チップ5の中心をダイエジェクタ6の中心に合致させる
ことができる。すなわち、部品としてのチップ5は認識
結果に基づいてボンディングヘッド16によるチップの
ピックアップ位置に位置合わせされる。
【0014】チップ供給部1の側方には、基板位置決め
部13が配設されている。搬送路14上を搬送された基
板15はここで位置決めされる。ボンディングヘッド1
6は、位置認識により位置補正されダイエジェクタ6に
よって突上げられたチップ5をピックアップして基板位
置決め部13まで移送し、位置決めされた基板15上に
ボンディングする。すなわちダイボンダは、認識結果に
基づいて部品を位置合わせする自動組立装置である。
【0015】次に制御系の構成について説明する。機構
制御部17は、XYテーブル2、ダイエジェクタ6,ズ
ームモータ10およびボンディングヘッド16の動作を
制御する。CPU18は全体制御部であり、ダイボンダ
のボンディング動作全体を制御するほか、画像認識を行
うための初期設定処理や、認識対象のチップのデータを
自動的に取り込むティーチング処理のための演算を行
う。記憶装置19はボンディング動作等、各種処理動作
に必要なプログラムや、画像認識の初期設定時の各種デ
ータ、チップ認識動作時にティーチングによって取り込
まれたデータなどを記憶する。表示モニタ20は、ティ
ーチング時やデータ入力時の操作画面や、撮像部7によ
って撮像された画像を表示する。キー入力部21はキー
ボードや表示画面上のポインティングデバイス(タッチ
パネル)であり、操作時やティーチング時の入力を行
う。
【0016】図1において、撮像部7と画像認識部11
に、CPU18、記憶装置19、表示モニター20、キ
ー入力部および機構制御部17の各機能の中の画像認識
に関する機能を併せたものが画像認識装置を構成する。
この画像認識装置の処理機能について図2を参照して説
明する。
【0017】まず図1の装置構成と、図2の機能ブロッ
ク図との対応関係について説明する。図2に示すズーム
モータ駆動部30およびXYテーブル制御部31は、図
1の機構制御部17に対応している。図2に示す倍率補
正処理部33、倍率選択処理部34、チップサイズ算出
部35、チップ配列ピッチ算出部36、目合せ入力処理
部37および表示処理部38は、図1におけるCPU1
8にて処理される機能範囲に含まれるものである。
【0018】また、基準マーク寸法記憶部40、基準倍
率データ記憶部41、補正倍率データ記憶部42、認識
オフセット記憶部43、現在認識オフセット記憶部4
4、現在画素レート記憶部45、チップサイズ記憶部4
6、チップ配列ピッチ記憶部47、目合せ点座標記憶部
48、画像枠サイズ記憶部49は、いずれも図1の記憶
装置19の記憶内容を構成するものである。
【0019】以下、上記処理機能について説明する。ズ
ームモータ駆動部30はズーム光学系9のズーム倍率Z
を変更するためのズームモータ10を駆動する。XYテ
ーブル制御部31は、ウエハリング3を水平移動させる
XYテーブル2の駆動を制御する。32はズーム光学系
9の原点からのズームモータ10の絶対回転量を示すパ
ルス数をカウントする現在位置カウンタである。倍率補
正処理部33は、ズーム倍率を変更することによって生
じる画素レートや認識オフセットの誤差を補正するため
のデータを取得する処理を行う。具体的には、寸法が既
知の基準マークを撮像して画像上で実測することによ
り、各ズーム倍率ごとに実測画素レートや認識オフセッ
ト値のデータを求め、データテーブルの形で記憶させる
処理を行う。
【0020】倍率選択処理部34は、画像認識を行うの
に適したズーム倍率を認識対象物のサイズに応じて自動
的に決定する処理、およびこのズーム倍率に基づいて以
下に説明する記憶手段に記憶されている認識オフセット
データを選択する処理を行う。具体的には、表示画面に
カメラ8で撮像された画像を映し出す画像枠(図6,図
10の符号60)内で、認識対象物のチップ5の表示サ
イズが所定のサイズ(例えば画像枠の1/2の大きさ)
になるようなズーム倍率を自動的に決定し、このズーム
倍率に対応した画素レートおよび認識オフセット値を記
憶手段である補正倍率データ記憶部42、認識オフセッ
ト記憶部43から選択して読み出し、現在値として記憶
させる。すなわち倍率選択処理部34は認識対象物のサ
イズより画素レートとズーム倍率を決定する倍率決定手
段であるとともに、ズーム倍率に基づいて認識オフセッ
トデータを選択する選択手段となっている。
【0021】目合せ入力処理部37は、表示モニタの画
面上に映出されたチップのチップコーナー点をキー入力
部21を用いて画面上で指定することにより、チップコ
ーナー点の座標を入力する処理を行う。チップサイズ算
出部35は、目合わせ入力処理により求められたチップ
コーナー点の座標から、チップのサイズ、すなわちX方
向およびY方向の寸法を算出する。チップ配列ピッチ算
出部36は、相隣する2つのチップのチップコーナー点
の座標から、チップ配列ピッチを算出する。表示処理部
38は、撮像されたチップの画面や、データ入力、目合
わせ入力などの操作・入力時の表示の処理を行う。
【0022】次に、記憶部19に記憶されるデータの内
容について説明する。以下に説明するこれらのデータ
は、上述の各処理において随時読み出されて使用される
ものである。基準マーク寸法記憶部40は、倍率補正処
理に用いられる基準マークの既知寸法、ここではダイエ
ジェクタ6に装着されて撮像される専用治具に設けられ
た穴径寸法を記憶する。基準マーク寸法記憶部40に記
憶されるデータは倍率補正処理に使用される。基準倍率
データ記憶部41は、所定きざみで設定された倍率毎に
設計データ上での実寸法と画素数の換算係数である基準
画素レートPo、および同様に設計データ上でのズーム
倍率nを与えるズーム座標Zoを記憶する。このデータ
も同様に倍率補正処理に使用される。
【0023】補正倍率データ記憶部42は、倍率補正処
理によって実測結果に基づいて採用された実測画素レー
トPx、Pyおよびズーム座標Zを、各ズーム倍率nに
関連させて記憶する。認識オフセット記憶部43は認識
オフセットデータを記憶するための記憶手段であり、実
測によって求められた画像認識装置の光学座標系とダイ
ボンダの機械座標系との相対的な位置関係を示す認識オ
フセット値を、各ズーム倍率nに関連させて記憶する。
現在認識オフセット記憶部44は、倍率選択処理によっ
てズーム倍率nが選択された結果取り込まれた認識オフ
セット値の現在値を記憶する。現在画素レート記憶部4
5は、同様にズーム倍率が選択されて取り込まれた画素
レートの現在値を記憶する。
【0024】チップサイズ記憶部46は、目合わせ入力
により求められた目合わせ点座標から、チップサイズ算
出部35によって算出されたチップ5のサイズを記憶す
る。従って、チップサイズ記憶部46は、認識対象物の
サイズを記憶する対象物サイズ記憶手段となっている。
チップ配列ピッチ記憶部47は、同様に目合わせ点座標
からチップ配列ピッチ算出部36によって算出された相
隣するチップ5間の配列ピッチを記憶する。目合せ点座
標記憶部48は、目合わせ入力により画面上で指定され
たチップ5のチップコーナ点の座標を記憶する。
【0025】画像枠サイズ記憶部49は、画像枠サイズ
記憶手段であり、カメラ8で撮像した画像を表示する画
像枠(図6,図10の符号60)の大きさを画素数のデ
ータで記憶する。なお、表示モニタ20の表示画面に画
像枠を特別に設けずに表示枠全体にカメラ8で撮像した
画像を映し出す場合は、表示モニタ20の表示画面のサ
イズを画像枠サイズ記憶部49に記憶する。
【0026】次に、図3〜図5のフローを参照して初期
設定処理について説明する。この初期設定処理は、実測
寸法が既知の基準マークを撮像し、ズーム倍率nと、画
素レートPx、Py、認識オフセットCx、Cyおよび
ズーム座標Zとの対応関係を特定するものである。基準
マークとしては既知寸法の基準穴が設けられた専用治具
が用いられる。この専用治具はダイエジェクタ6にセッ
トされ、この状態で専用治具を撮像して得られた基準マ
ークとしての基準穴の中心が、ボンディングヘッドによ
りチップ5をピックアップするピックアップ位置であ
り、またピックアップ位置に合致するように調整された
ダイエジェクタ6の中心位置、すなわち機械座標系の原
点である。なお、基準マークは機械座標系上でその位置
が既知であってカメラ8が撮像可能な場所にあればよ
く、必ずしも機械座標系の原点を示す場所になくてもよ
い。
【0027】ここで、画素レートは画面上の画素数を実
寸法に換算するための寸法換算係数であり、X方向およ
びY方向のそれぞれについて独立の画素レートPx、P
yが設定される。認識オフセットCx、Cyは、図6に
示す機械座標系の原点(基準マークM1の中心)の光学
座標系での座標値(Cx,Cy)であり、光学座標系と
機械座標系との相対的な位置関係を特定するものであ
る。
【0028】本来は、これら画素レートPx、Pyおよ
び認識オフセットCx、Cyの値は、光学系が固定され
ていれば一定値であり、装置立上時に完全に一意的に特
定されるものである。しかしながらズーム光学系を有す
る画像認識装置においては、ズーム倍率を変更するとこ
れらの値が変動する。このため、高精度の認識を必要と
する場合においては、各ズーム倍率ごとにこれらの正し
い値を求めておく必要がある。
【0029】ここでズーム座標Zについて説明する。ズ
ーム座標Zは、ズームモータ10の現在回転位置として
の絶対回転量を示すカウンタ値で表わされ、このズーム
座標Zと各ズーム倍率nとの関係を記憶させておけば、
前記カウンタ値に合わせてズームモータ10を駆動する
ことにより、任意のズーム倍率nを正確に設定すること
ができる。
【0030】図7は上述の各データをデータテーブルと
してまとめたものである。図7に示すように、各ズーム
倍率(1〜0.2の範囲に0.05ピッチで設定され
る)ごとに、画素レートPx,Py、認識オフセット値
Cx,Cy、およびズーム座標Zが示されている。この
ようなデータテーブルを予め準備することにより、認識
対象物であるチップのサイズに応じてズーム倍率を変化
させた場合においても、常に適正な画素レート、認識オ
フセット値を用いた変換処理を行うことができる。
【0031】次に、これらのデータを取得するための初
期設定処理の各ステップについて、図3のフローに沿っ
て説明する。図3において、初期設定画面(図6)が表
示される(ST1)。まず最初に、ズーム倍率nを1.
00にセットする(ST2)。次いで基準マークM1の
実測寸法Rの入力指示がなされる(ST3)。オペレー
タは初期設定画面に表示されたテンキー52を操作して
基準マーク寸法Rを所定の欄に入力する。入力された基
準マーク寸法Rは、基準マーク寸法記憶部40に記憶さ
れる。図6では基準マークM1として用いられる専用治
具の穴径寸法としてR=4.00mmが入力された例を
示している。基準マーク寸法Rの入力を確認すると(S
T4)、倍率補正処理部33は倍率nのときの基準画素
レートPoと基準ズーム座標Zoを、基準倍率データ記
憶部41より読み取る(ST5)。
【0032】ここで、基準画素レートPoとは、設計デ
ータ上での実寸法と画素数の変換係数であり、単位画素
あたりの実寸法(μm/画素)で表される。基準ズーム
座標Zoとは、同様に設計データ上での倍率nを与える
ズーム座標であり、ズーム光学系9の原点からのズーム
モータ10の絶対回転数を示すパルス数で表される。画
像認識装置のズーム光学系を実際にダイボンダの機械座
標系と組み合わせ、ズーム倍率を所定の倍率nに設定す
るためにズームモータ10を基準ズーム座標Zoに合致
するように駆動しても、撮像によって光学座標系で得ら
れる画素数と実寸法との比である画素レートは、装置製
作過程での種々の誤差要因により、必ずしも基準画素レ
ートPoとは一致しない。
【0033】そこで以下に説明するステップに従って、
ズーム倍率nに正しく対応する実際の画素レートや、そ
のときのズーム座標Zの値を求めるための補正処理を行
う。この補正処理は、倍率補正処理部33によって行わ
れ、光学座標系で実測して得られる画素数と実寸法との
比、すなわち実測画素レートが基準画素レートの妥当な
近似値になるようなズーム座標Zを特定し、そのときの
正確な画素レートと認識オフセット値を求めるものであ
る。このため、ズームモータ10を所定量だけ駆動する
ことによってズーム倍率を微調整しながら、実測画素レ
ートを求めてその値を基準画素レートと比較する処理を
行う。
【0034】まずズーム倍率を微調整するための試行操
作値である補正ズーム移動量dzを16パルスに設定し
(ST6)、次いでズームモータ10を駆動してカウン
タ32のカウンタ値を基準ズーム座標Zoに合わせる
(ST7)。そして基準マークM1を撮像して画像認識
し、図6に示すサイズrx,ry(基準穴のX方向、Y
方向の径寸法)および基準マークM1の中心位置Cx,
Cyを測定する(ST8)。画像認識部11は、rx,
ryに関するデータを画素数として、またCx,Cyを
画像認識装置の座標系で示される値として倍率補正処理
部33へ出力する。この測定結果と予め入力された基準
マーク寸法Rより、倍率補正処理部33は実測画素レー
トPx,PyをPx=R/rx,Py=R/ryの計算
式で算出する(ST9)。
【0035】そして、求められた実測画素レートPx,
Pyが、基準画素レートPoにほぼ合致しているか否
か、すなわち実測画素レートPx,Pyは、基準画素レ
ートPoの値と比較して許容範囲内にあるか否かが判断
される(ST10)。ここで許容範囲内にあるならば、
実測画素レートPx,Pyは基準画素レートPoとほぼ
合致しており、実際の倍率も設定した倍率にほぼ一致す
ると判断される。
【0036】そして図4に示すフローに進み、現在求め
られている実測画素レートPx,Pyをズーム倍率nに
対応する実測画素レートPx,Pyとして補正倍率デー
タ記憶部42に記憶する(ST11)。次いで、現在の
基準マークM1の位置Cx,Cyをズーム倍率nに対応
する認識オフセットCx,Cyとして認識オフセット記
憶部43に記憶する(ST12)。更に現在のズームモ
ータ10の現在位置カウンタ32の値をズーム倍率nに
対応するズーム座標Zとして、補正倍率データ記憶部4
2に記憶する(ST13)。
【0037】なお、ズーム倍率nを微調整するためのズ
ームモータ10によるズーム座標の移動を行う必要がな
かった場合には、ST13において基準ズーム座標がそ
のまま補正倍率データ記憶部42に記憶される。これに
対して、以下に説明する場合においては、ズーム倍率の
微調整のため補正ズーム移動量dzだけズーム座標Zが
移動するため、補正されたズーム座標Zを記憶させる処
理がST13にて行われる。
【0038】次に、ズーム倍率nを0.05だけ小さく
し(ST14)、上述のステップと同様の処理を行っ
て、当該ズーム倍率nに対応する実測画素レートPx,
Py、認識オフセットCx,Cy、ズーム座標Zを求
め、それぞれの該当する記憶部に記憶させる。そしてこ
の処理をズーム倍率nを順次0.05ピッチだけ小さく
しながら、ズーム倍率nが0.2に到達するまで繰り返
す。すなわち0.05ピッチで小さくなったズーム倍率
nが0.2以上であるか否かを判断し(ST15)、
0.2以上であればST5に戻り、ST5〜ST13の
ステップを繰り返す。
【0039】ここで、ST10にて実測画素レートP
x、Pyが基準画素レートPoと比較して、許容範囲外
である場合の処理を説明する。まず両方とも許容範囲よ
りも小さかった場合には、図5に示すフローに進み、前
回の実測画素レート、すなわちズーム倍率nが今回より
も0.05大きい状態で実測により求められた実測画素
レートPx,Pyは前記許容範囲よりも大きかったか否
かを判断する(ST16)。そしてNOの場合、すなわ
ち前回も同様に許容範囲よりも小さかった場合には、ズ
ーム倍率nを下げる方向へズームモータ10を補正ズー
ム移動量dzだけ駆動する(ST19)。その後、前述
のST8に戻り再度基準マークM1の撮像を行い、実測
画素レートPx,Pyを求める処理を行う。
【0040】ここで、ST16にて、前回の実測では許
容範囲よりも大きかったと判断されたならば、補正ズー
ム移動量dzを現設定値の1/2に再設定した上でズー
ム倍率を下げる方向に移動させて基準マークM1を再撮
像し、実測画素レートPx、Pyを許容範囲と比較する
処理を行う。すなわち、前回の実測では許容範囲よりも
大きく、今回はこれと反対に許容範囲よりも小さいとい
う結果から、実測画素レートPx、Pyの値を基準画素
レートPoに近づけるための補正ズーム移動量dzが過
大であったと判断され、補正ズーム移動量dzを再設定
したうえで、再度実測を行う。
【0041】そしてこの処理を、補正ズーム移動量dz
が1になるまで繰り返す。すなわち、補正ズーム移動量
dzが1になったか否かを判断し(ST17)、まだ1
より大きければ、dz/2を新たなdzに置きかえる処
理を行い(ST18)、ST19に進む。そしてST8
以降の処理が繰り返される。もちろん、ST10にて実
測画素レートPx、Pyが許容範囲内に入ったと判断さ
れたならば、この処理はその時点で終了する。
【0042】ST20にて、実測画素レートPx、Py
の両方とも許容範囲よりも大きいと判断された場合にも
ST16〜ST19とほぼ同様の処理がなされるが、こ
の場合には補正ズーム移動量dzを順次小さくしなが
ら、補正ズーム倍率nを上げる方向へズームモータ10
を駆動して基準マークM1を再撮像し、実測画素レート
Px、Pyを許容範囲と比較する処理が繰り返される
(ST20〜ST23)。そして図3のST8に戻り、
以下前述のステップと同様のステップをくり返す。
【0043】以上説明したように、この初期設定処理で
は、設計上のズーム倍率に基づく基準画素レートの妥当
な近似値、すなわち基準画素レートに対して許容範囲内
にある画素レートの値を求めて実測画素レートPx、P
yとし、その状態での認識オフセットおよびズーム座標
の各データをズーム倍率nに対応する認識オフセットお
よびズーム座標として採用する。そしてこれらのデータ
を、図7のデータテーブル上で各ズーム倍率nに関連さ
せて記憶させる。
【0044】このデータテーブルを完成させることによ
り、ズーム光学系を備えた画像認識装置の光学座標系と
ダイボンダの機械座標系との対応関係が、ズーム倍率n
をパラメータとして一意的に特定されたことになる。す
なわち、指定されたズーム倍率nに対応する実測画素レ
ート、認識オフセット、ズーム座標を即座に読み出し
て、光学座標系上で得られた位置情報を機械座標系上で
の正しい位置情報に変換することができる。
【0045】次に、ボンディング対象のチップの品種が
変わる都度行われるティーチング処理について、図8の
フローに沿って説明する。このティーチング処理は、大
きさの異る認識対象のチップを最も適切なズーム倍率で
撮像し、この結果得られた画像をボンディング時の位置
認識用の基準画像データとして取り込むものである。図
8のフローにおいて、まず図10に示すようなティーチ
ング画面がモニタ上に表示される(ST30)。次に、
ズーム倍率を最大にする操作を行う(ST31)。これ
はチップの形状・寸法データを画面上で入力するために
行われる目合せ入力処理を、容易かつ正確に行えるよう
にするためのものである。次いで目合せ入力処理(後
述)が行われ(ST32)、この入力結果に基づいてチ
ップサイズおよびチップの配列ピッチを求める(ST3
3)。
【0046】次に、入力されたチップのサイズと表示画
面のサイズから、最適ズーム倍率を決定する最適ズーム
倍率決定処理が行われる(ST34)。この処理は、表
示画面の画像枠内で、認識対象物のチップの表示サイズ
が画像認識に最適な範囲として設定される範囲内となる
ような、ここでは画像枠の約1/2のサイズに表示され
るようなズーム倍率を自動的に決定するものである。こ
の後、このズーム倍率で撮像されたチップのセンター点
が、表示画面のオリジンポイント(光学座標系の原点)
に一致するよう位置合せする(ST35)。このように
して位置合せされチップのコーナー部を画像枠内に含む
画像のデータを位置認識用の基準画像データとして画像
認識部11に記憶する(ST36)。
【0047】次に、前述のST32にて行われる目合せ
入力処理について図9のフローに沿って、図10、図1
1を参照しながら説明する。図10、図11は目合せ入
力時の表示画面であり、画像枠60には、最大ズーム倍
率で撮像されたチップ5が映出されている。画像枠60
には光学座標系の座標軸61X,61Yが表示されてお
り、スクロールキー62を操作することによりXYテー
ブル2が駆動され、映出されたチップ5は画面上でX方
向およびY方向にスクロールする。
【0048】ダイアログ欄63には、作業内容や入力順
を示す所定の指示内容が表示され、チップ5のチップコ
ーナーの位置関係を示す略図64が同時に表示される。
また、入力結果はデータ表示欄65に光学座標系での座
標値でデジタル表示される。入力結果は確定ボタン66
によって確定入力され、取消しボタン67によって取消
しが可能となっている。そして完了ボタン68を操作す
ることによって目合せ入力処理が完了する。
【0049】目合せ入力処理を行う際には、図10の画
面上にてスクロールキー62を操作することによって、
画面上のチップ5のチップコーナーC1を移動させ、座
標軸61X,61Yの交点に一致させる。次いで、図9
のフローにおいて、キー入力待ちの状態(ST40)か
ら、確定ボタン66を操作すると、目合わせ処理部37
はこのときの機械座標系で示されるXYテーブル2の座
標をXYテーブル制御部31より読みとり、この値をチ
ップコーナーC1の座標X1,Y1として目合せ点座標
記憶部48に記憶する(ST41)。また、入力エラー
などの場合には取消しボタン67を操作することによ
り、記憶された座標データは取り消される。
【0050】以下チップコーナーC1について行われる
ST1,ST2と同様の操作を、図10に示す他の4つ
のチップコーナーC2,C3,C4およびC5について
繰り返す(ST42〜ST50)。これにより、1つの
チップ5の3点のコーナーが検出され、チップサイズデ
ータWx,Wyがチップサイズ算出部35により算出さ
れ、チップサイズ記憶部46に記憶される。また、同時
に相隣するチップのコーナーを検出することにより、チ
ップ配列ピッチPTx,PTyがチップ配列ピッチ算出
部36により算出され、チップ配列ピッチ記憶部47に
記憶される。
【0051】次に前述のST34に示す最適ズーム倍率
決定処理について、図12のフローを参照して説明す
る。この処理は、表示画面の画像枠内でチップ5の表示
サイズが画像枠サイズの約1/2のサイズとなるような
ズーム倍率nを決定するものである。画像枠サイズに対
するチップ5の表示サイズと認識精度には相関があり、
チップ5の表示サイズが大きくなるほど認識精度がよく
なる。一方チップの表示サイズが過大になると、チップ
の位置が僅かに変化するだけでチップが画像枠から外れ
て認識による位置決めが不可能になってしまう。ウェハ
4上のチップ5の配列は様々な要因でばらついているの
が普通であるが、チップの表示サイズが大きいと、この
チップを画像枠内で表示することが困難になり、認識不
可能による停止を頻発してしまう。
【0052】このような観点より、チップの表示サイズ
には好ましい範囲があり、この範囲内でチップを表示す
るズーム倍率を決める必要がある。したがって、倍率選
択処理部33では、画像枠サイズ記憶部49に記憶され
た画像枠サイズデータAx,Ayと、チップサイズデー
タWx、Wyより画像枠内におけるチップの表示サイズ
が所定の条件に合うようにズーム倍率を決定するように
した。本実施の形態では、画像枠内におけるチップの表
示サイズが画像枠のほぼ半分となるようにしている。無
論この条件は単一ではなく、ある範囲を示す条件として
定めてもよい。この場合の画像枠内におけるチップの表
示サイズは、画像枠の2/5〜4/5とするのが好まし
い。以下チップの表示サイズを画像枠の1/2にする場
合を例に説明を行う。
【0053】以下、各ステップを詳述する。図12にお
いて、まずST33にて求められたチップサイズデータ
より、チップサイズデータWx,Wyを読み取る(ST
51)。次いで、画像枠のサイズを記憶する画像枠サイ
ズ記憶手段である画像枠サイズ記憶部19に記憶された
画像枠データAx,Ayを読み取る(ST52)。次
に、各ズーム倍率nにおいて、チップサイズを2倍した
寸法と画像枠サイズとの差を求め、この差が最小となる
ズーム倍率nを特定するための演算を行う。チップサイ
ズを2倍するのは、チップの表示条件が画像枠の1/2
となっているためである。
【0054】まずズーム倍率nを1.00にセットし
(ST53)、次に前述のチップサイズのX方向、Y方
向のチップサイズデータWx,Wyのいずれの方が大き
いかを判断し(ST54)、X方向のチップサイズデー
タWxの方が大きければ、Wxの2倍の寸法と画像枠サ
イズとの差、すなわち画素数で示された画像枠データA
x,Ayに当該ズーム倍率での画素レートPxを乗じて
得られる画像枠サイズの実寸法と、チップサイズデータ
Wxの2倍との差K(=|Ax・Px−2・Wx|)を
求める(ST55)。またY方向チップサイズデータW
yの方が大きい場合には、同様の差K(=|Ay・Py
−2・Wy|)を求める(ST56)。
【0055】そして求められた差Kを、予め設定された
許容値としての最小差Kmin.と比較し(ST5
7)、差Kが最小差Kmin.以下であればこの差Kを
新たな最小差Kmin.とし、このときのズーム倍率n
を最小差Kmin.を与える倍率Nとして記憶する(S
T58)。またST57にて差Kが最小差Kminを越
えている場合には、ズーム倍率nを0.05だけ小さく
設定し(ST59)、再びST54に戻って同様のステ
ップを繰り返す。すなわち差Kを最小差Kmin.と比
較し、新たな最小差Kmin.および最小差Kmin.
を与えるズーム倍率Nを求める処理を行う。ST58を
完了した後にも同様にST59に移行する。
【0056】そしてズーム倍率nが0.20に到達する
まで同様の処理を繰り返したならば(ST60)、上記
の倍率Nを最適ズーム倍率として採用し、倍率Nのとき
の画素レートPx,Pyを現在画素レートPX,PYと
し(ST61)、現在画素レート記憶部45に記憶させ
る。また同様に倍率Nのときの認識オフセットCx,C
yを現在認識オフセットCX,CYとし(ST62)、
現在認識オフセット記憶部44に記憶させる。そして倍
率Nのときのズーム座標Zに基づいてズームモータ10
を駆動する(ST63)。これにより、認識対象のチッ
プ5は画像枠サイズの1/2に最も近いサイズ、すなわ
ち位置認識処理を行う上で最も適したズーム倍率で撮像
される。
【0057】なお、前述のST52〜ST60の処理を
ティーチング時にその都度行うかわりに、各チップサイ
ズに対応した最適ズーム倍率Nを予め求めて最適ズーム
倍率テーブルを作成しておき、チップサイズが与えられ
たならば、この最適ズーム倍率テーブルによって倍率N
を決定するようにしてもよい。図13はこの最適ズーム
倍率Nで撮像されたチップ5の画像を、図8のST35
に示すように光学座標系の原点に合せた状態を示すもの
である。そして、この画像を基準画像として取り込むこ
とにより、ティーチング処理が完了する。
【0058】次に、図14〜図18を参照して、チップ
供給部におけるチップ5の位置決め動作および基板への
ボンディング動作について説明する。まず図16を参照
して位置決め動作およびボンディング動作時の処理機能
を説明する。図16は、図2の機能ブロック図から位置
決めおよびボンディング動作に関連した機能のみを抜き
出したものである。
【0059】図16においてチップ供給部1のチップ5
はカメラ8によって撮像され、画像認識部11によって
その位置が認識される。画像認識部11による認識結果
は光学座標系上で示される位置情報としての画素データ
で出力され、座標変換手段である変換処理部49に送ら
れる。変換処理部49にはチップ5のサイズによって決
定された最適ズーム倍率Nに対応した画素レートPX、
PYと認識オフセットCX、CYのデータが、記憶部1
9の現在画素レート記憶部45、現在認識オフセット記
憶部44から送られる。
【0060】そしてチップ5の位置ずれを示す位置情報
はここで実寸法に変換され、XYテーブル制御部31に
送られる。XYテーブル制御部31はチップ配列ピッチ
記憶部47のチップ配列データを参照しながら、実寸法
に変換された位置情報に基づき位置ずれを補正してチッ
プ供給部1のXYテーブル2を制御する。XYテーブル
制御部31と同期して、ボンディングヘッド制御部50
はボンディングヘッド16の動作を制御する。したがっ
て、XYテーブル制御部31およびボンディングヘッド
制御部50は、ダイボンダを制御する制御手段となって
いる。これにより、チップ供給部1のチップ5はボンデ
ィングヘッド16によって基板15上にボンディングさ
れる。以下、図14、図15のフローに沿って各ステッ
プを説明する。
【0061】図14において、まずチップ供給部1のウ
ェハリング3に保持されたウェハのチップ5のうち、当
該ピックアップ動作によってピックアップ対象となって
いるチップ5をダイエジェクタ6の上方へ移動させる
(ST70)。次にカメラ8によりチップ5を撮像して
画像認識によりチップ5の中心座標(Bx,By)を求
める(ST71)。このチップ5の中心座標(Bx、B
y)は、画像認識装置の座標系で示される値として変換
処理部49へ出力される。そしてダイエジェクタ6の中
心Oと、チップ5の中心との位置ずれ量Δx,Δy、す
なわちダイボンダの機械座標系で示されるチップ5の中
心座標を求める(ST72)。図17に示すように、位
置ずれ量Δx,Δyは、ST71で求められたチップ5
の中心座標Bx,Byおよび現在認識オフセットCX,
CYを用いてΔx=Bx−CX,Δy=By−CYで表
される。
【0062】次に、位置ずれ量Δx,Δyを変換処理部
49によってXYテーブル2の実寸法の移動量Xm,Y
mに変換する(ST73)。移動量Xm,Ymは上記Δ
x,Δyに画素レートPX,PYを乗ずることにより、
Xm=Δx・PX,Ym=Δy・PYで表される。この
後、XYテーブル2を上記移動量Xm,Ymだけ移動さ
せて、チップ5の中心をダイエジェクタ6の中心に位置
決めする(ST74)。
【0063】この後、位置決めされたチップ5は、ダイ
エジェクタ9に突き上げられてボンディングヘッド16
によりピックアップされ、基板15にボンディングされ
る。そして位置決め部1では、ピックアップが完了した
か否かを判断し(ST75)、ピックアップ完了ならば
ST70に戻って新たなチップ5の位置決め動作に移行
する。
【0064】次に、図15のフローに従って前述の位置
決め動作と並行して行われるボンディング動作について
説明する。図15のST74の動作完了信号により、チ
ップ5の位置決めが完了したか否かが確認される(ST
76)。ここで位置決めが確認されたならば、ボンディ
ングヘッド16のノズル16aを位置決めされたチップ
5の上方へ移動させる(ST77)。この後、ノズル1
6aによってチップ5をピックアップする(ST7
8)。
【0065】このピックアップ動作について図18を参
照して説明する。図18(a)に示すように、ウェハシ
ート4に貼付されたチップ5はダイエジェクタ6の中心
に対して位置決めされており、ダイエジェクタ6は上昇
してウェハシート4の下面に当接している。このチップ
5に対してノズル16aを下降させる。次に図18
(b)に示すように、エジェクタピン6bを上昇させて
ウェハシート4を突き破りチップ5を突き上げて、ノズ
ル16aに吸着させる。
【0066】この後、図18(c)に示すようにエジェ
クタピン6bは下降し、チップ5を吸着したノズル16
aが上昇することにより、チップ5のピックアップが完
了する。このピックアップ動作の完了によって出される
ピックアップ完了信号は、図14のST75の確認信号
に用いられる。
【0067】この後、ノズル16aは基板15上へ移動
し(ST79)、ノズル16aが下降してチップ5を基
板15へボンディングする(ST80)。そして基板1
5上の未ボンディング部の有無を判断し(ST81)、
未ボンディング部があればST76に戻ってボンディン
グ動作を繰り返し、未ボンディング部無しを確認するこ
とにより、ボンディング動作を終了する。
【0068】以上説明したように、異るサイズの認識対
象物に対応してズーム光学系を用いる画像認識装置にお
いて、各ズーム倍率ごとに、設計上の基準画素レートの
許容可能な近似値としての画素レートを与えるズーム座
標を特定し、このときの画素レートおよび認識オフセッ
トのデータをズーム倍率に関連して記憶させることによ
り、認識対象物に応じてズーム倍率を変更した場合にお
いても、その都度画素レートや認識オフセットを求める
操作を行う必要なく、適正な画素レートや認識オフセッ
トのデータを直ちに読み出して光学座標系上で得られた
位置情報の変換処理を行い、常に高精度の画像認識によ
る位置補正を行うことができる。
【0069】また、認識対象物のサイズと撮像手段で撮
像した画像を表示する画像枠のサイズを記憶させてお
き、前記画像枠内における認識対象物の表示サイズが画
像認識に最も適正な範囲となるようにズーム倍率を自動
的に決定することにより、オペレータによる倍率設定の
手間を省くことができる。
【0070】このように、適正なズーム倍率の決定や、
各ズーム倍率に対応した画素レートや認識オフセットの
設定など、熟練を要し、かつ手間と労力を必要とする諸
作業を自動化することにより、操作性に優れた自動組立
装置における画像認識装置を実現することができる。ま
たこれにより、異なるオペレータによって操作されるこ
とによる設定内容のばらつきが排除され、安定した画像
認識結果を得ることができる。
【0071】
【発明の効果】本発明によれば、認識対象物を撮像する
画像枠のサイズと認識対象物のサイズに基づいて、前記
画像枠内における認識対象物の表示サイズが画像認識に
適した所定の範囲になるようにズーム倍率を自動的に決
定するようにしたので、熟練を要する倍率設定作業をそ
の都度行う必要がなく、画像認識装置の操作性を向上さ
せることができるとともに、異なるオペレータにより操
作されることによるばらつきを排除して、常に一定の安
定した条件で画像認識を行うことができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の一実施の形態のダイボンダの構成を示
すブロック図
【図2】本発明の一実施の形態のダイボンダの処理機能
を示す機能ブロック図
【図3】本発明の一実施の形態の画像認識装置の初期設
定処理のフロー図
【図4】本発明の一実施の形態の画像認識装置の初期設
定処理のフロー図
【図5】本発明の一実施の形態の画像認識装置の初期設
定処理のフロー図
【図6】本発明の一実施の形態の画像認識装置の初期設
定時の表示画面図
【図7】本発明の一実施の形態の画像認識装置の設定デ
ータテーブルを示す図
【図8】本発明の一実施の形態の画像認識装置のティー
チング処理のフロー図
【図9】本発明の一実施の形態の画像認識装置の目合せ
入力処理のフロー図
【図10】本発明の一実施の形態の画像認識装置の表示
画面図
【図11】本発明の一実施の形態の画像認識装置の表示
画面図
【図12】本発明の一実施の形態の画像認識装置の最適
ズーム倍率選択処理のフロー図
【図13】本発明の一実施の形態の画像認識装置の表示
画面図
【図14】本発明の一実施の形態のダイボンダのチップ
位置決め動作およびボンディング動作のフロー図
【図15】本発明の一実施の形態のダイボンダのチップ
位置決め動作およびボンディング動作のフロー図
【図16】本発明の一実施の形態のダイボンダの処理機
能を示すブロック図
【図17】本発明の一実施の形態の画像認識装置の表示
画面図
【図18】(a)本発明の一実施の形態のダイボンダの
部分拡大図 (b)本発明の一実施の形態のダイボンダの部分拡大図 (c)本発明の一実施の形態のダイボンダの部分拡大図
【符号の説明】
1 チップ供給部 5 チップ 7 撮像部 8 カメラ 9 ズーム光学系 11 画像認識部 17 機構制御部 18 CPU 19 記憶装置 33 倍率補正処理部 34 倍率選択処理部 42 補正倍率データ記憶部 43 認識オフセット記憶部 46 チップサイズ記憶部 49 画像枠サイズ記憶部
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 有吉 宏志 大阪府門真市大字門真1006番地 松下電器 産業株式会社内 Fターム(参考) 3C030 AA00 BC28 BC31 DA04 5B057 AA04 BA15 DA07 DB02 DC05 5C022 AA01 AB66 AC21 AC51 AC69 AC74 5C054 AA01 EA01 HA03 5F047 FA02 FA03 FA72

Claims (4)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】認識対象物を認識する画像認識装置の画像
    枠のサイズを記憶する画像枠サイズ記憶手段と、認識対
    象物のサイズを記憶する対象物サイズ記憶手段と、認識
    対象物を撮像するズーム光学系を有する撮像手段と、前
    記画像枠内における認識対象物の表示サイズが所定の範
    囲になるように前記撮像手段のズーム倍率を決定する倍
    率決定手段を備えたことを特徴とする自動組立装置にお
    ける画像認識装置。
  2. 【請求項2】認識対象物を認識する画像認識装置の画像
    枠のサイズを記憶する画像枠サイズ記憶手段と、認識対
    象物のサイズを記憶する対象物サイズ記憶手段と、認識
    対象物を撮像するズーム光学系を有する撮像手段と、前
    記画像枠のサイズと認識対象物のサイズより前記撮像手
    段のズーム倍率を決定する倍率決定手段を備えたことを
    特徴とする自動組立装置における画像認識装置。
  3. 【請求項3】認識対象物を認識する画像認識装置の画像
    枠のサイズと、認識対象物のサイズを記憶させておき、
    ズーム光学系を有する撮像手段によって認識対象物を撮
    像する際に、前記画像枠内における認識対象物の表示サ
    イズが所定の範囲になるように前記撮像手段のズーム倍
    率を決定することを特徴とする自動組立装置における画
    像認識方法。
  4. 【請求項4】認識対象物を認識する画像認識装置の画像
    枠のサイズと、認識対象物のサイズを記憶させておき、
    ズーム光学系を有する撮像手段によって認識対象物を撮
    像する際に、前記画像枠のサイズと認識対象物のサイズ
    より前記撮像手段のズーム倍率を決定することを特徴と
    する自動組立装置における画像認識装置。
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Cited By (3)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2003031601A (ja) * 2001-07-19 2003-01-31 Sony Corp 電子部品実装装置
JP2006128231A (ja) * 2004-10-27 2006-05-18 Nidec Tosok Corp ボンディング装置
JP2009088848A (ja) * 2007-09-28 2009-04-23 Fujifilm Corp 画像記録方法、および画像記録システム

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