JP2000079101A - 血圧計及びそのカフ帯 - Google Patents
血圧計及びそのカフ帯Info
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Abstract
をカフ中心の阻血部位に一致させ、更に、測定用カフへ
の外部、特に圧迫用カフから伝達する中心部の阻血後も
残るカフ上流のノイズを遮断して正確な血圧値を測定可
能な血圧計及びそのカフ帯を提供する。 【解決手段】 カフ帯が、血管を圧迫する圧迫用カフ1
1と、圧迫用カフの血管の走る方向の略中央に配置され
る、圧力センサ16により振動を計測するための計測用
カフ12とを有し、計測用カフへの圧迫用カフからの振
動の伝達を遮断するため、計測用カフと圧迫用カフとの
接触面には、圧迫用カフ側にあって振動を吸収する緩衝
材と、計測用カフ側にあって振動を反射する剛体とが設
けられ、計測用カフと圧迫用カフとの連結部には、ダン
パー用カフ15と細管14とがもうけられ、更に、計測
用カフの血管上流部の前記圧迫用カフの被測定部位への
接触面に緩衝材13が配置される。
Description
伴う動脈壁の振動の変化に基づいて血圧を測定する血圧
計に関し、特に血圧計のカフ帯の構造に関するものであ
る。
壁が振動する時相があり、この振動をカフ内圧を通じて
圧力センサで測定し、その振動の時相によるパターン変
化から血圧値を認識する血圧測定法として、オシロメト
リック法が知られている。
脈壁の振動を測定する必要があるが、聴診法等で使用す
る大きなカフでは脈波振動が吸収されてしまい、測定さ
れる脈波の振幅が小さくなって、正確な測定が難しくな
る。そこで、圧迫用の比較的大きなカフと脈波振動が吸
収されにくい測定用の小さなカフを設けることが行われ
る。
は、圧迫用の阻血袋と測定用の空気袋を小断面の連通部
で連通させたカフが開示されている。
明では、阻血部位と測定部位が一致せずに離れているた
めに、圧迫用カフによる加圧力がカフ中心部に比べて小
さいカフ上流部からの動脈拍動の影響を受けて、動脈壁
の振動のパターン変化と測定されるカフ内圧の振動のパ
ターン変化にズレが生じ、正確な血圧値が得られない。
用カフと測定用カフとを備えて脈波振動が拡散されにく
く、且つ、大きな圧迫用カフの加圧力が大きいカフ中心
部に測定用カフを配置することで、測定部位を阻血部位
に一致させて正確な血圧値を測定可能な血圧計及びその
カフ帯を提供する。
らず、測定用カフへの外部、特に圧迫用カフの加圧力が
小さいカフ上流部から伝達する動脈拍動による振動を遮
断して、正確な血圧値を測定可能な血圧計及びそのカフ
帯を提供する。
に、本発明の血圧計は、カフ帯を有し、カフ圧力の変化
に伴う動脈拍動による動脈壁の振動の変化に基づいて血
圧を測定する血圧計において、前記カフ帯が、血管を圧
迫する圧迫用カフと、該圧迫用カフの、該圧迫用カフが
圧迫する血管の走る方向の略中央に配置される、前記拍
動を計測するための計測用カフとを有し、前記計測用カ
フは前記圧迫用カフよりも小さく、血圧測定時には、前
記計測用カフが被測定部位に密着するように前記圧迫用
カフにより覆われることを特徴とする。
フからの振動の伝達を遮断する第1振動遮断手段を備え
る。また、前記第1振動遮断手段は、前記計測用カフと
前記圧迫用カフとの接触面に設けられた第1振動遮断機
構を含む。また、前記第1振動遮断機構は、前記圧迫用
カフ側にあって振動を吸収する緩衝材と、前記計測用カ
フ側にあって振動を遮断する剛体とを含む。また、前記
計測用カフと前記圧迫用カフとが連結されている場合
に、前記第1振動遮断手段は、前記計測用カフと前記圧
迫用カフとの連結部を伝達する振動を遮断する第2振動
遮断機構を含む。また、前記第2振動遮断機構は、前記
計測用カフと前記圧迫用カフとの連結管の少なくとも一
部に設けられた細管を含む。また、前記第2振動遮断機
構は、前記計測用カフと前記圧迫用カフとの連結部に設
けられた空気振動を緩衝する空気室を含む。
振動の伝達を遮断する第2振動遮断手段を備える。ま
た、前記第2振動遮断手段は、前記計測用カフの血管上
流部の前記圧迫用カフの被測定部位への接触面に配置さ
れる緩衝材を含む。
弾性の小さい管で接続される。また、測定センサが前記
計測用カフ内部に配置される。また、前記圧迫用カフの
血圧測定時に外側となる部分は、収縮性のない素材で覆
われ、該素材には前記圧迫用カフを被測定部位に巻き付
ける場合にデッドボリュームを減らす切れ目が設けられ
る。
力の変化に伴う動脈拍動による動脈壁の振動の変化に基
づいて血圧を測定する血圧計のカフ帯であって、血管を
圧迫する圧迫用カフと、該圧迫用カフの、該圧迫用カフ
が圧迫する血管の走る方向の略中央に配置される、前記
拍動を計測するための計測用カフとを有することを特徴
とする。
の一実施の形態を詳細に説明する。
は、本実施の形態の血圧計の概略構成例を示した図であ
る。尚、図1には一例として電子血圧計を示したが、本
発明はカフの構造に関するものであり、電子血圧計に限
らず、手動式の血圧計においても同様の効果を奏するこ
とは明らかである。
帯、20は、カフ帯10の圧力を制御しながら、カフ内
圧の振動から血圧値を認識する計測部である。カフ帯1
0の詳細な構成は以下に説明するので、ここでは計測部
20の構成例を説明する。
部24の制御に従って、例えば減圧時のみの計測をする
血圧計では、昇圧部21で最高(収縮期)血圧値を越え
る圧力までの急速な昇圧を行い、昇圧を停止した後に、
減圧部22で例えば2〜3mmHg/秒の一定速度の減
圧を行う。23は、本例の圧力センサ(カフ帯内に有
り、図示せず)からの電気信号を受けて、デジタルの圧
力値を制御部24に出力する圧力計測部である。尚、圧
力計測部24は、LPFやピークホールド等の回路を含
んで、振動波形の振幅値を出力するものであってもよ
い。
グラムや固定パラメータを格納するROMと、一時記憶
の作業用RAMとから成る制御部である。制御部24
は、圧力測定部24からの出力値を現在のカフ圧に対応
してRAMに記憶し、その変化のパターンから血圧値を
認識して、表示部25に表示する。操作部26は、リセ
ットやスタート等の操作ボタンを含む。
ルゴリズムに関する発明ではなく、オシロメトリック法
における血圧値の認識方法は一般に既知であるので、こ
こでは詳説はしない。
は、本実施の形態のカフ帯10の構成例を示す図であ
る。
用カフであり、被測定部位に十分な阻血圧力を加えるに
十分な大きさを必要とする(以下、圧迫用大カフとも言
う)。12は、脈波振動の検出のための測定用カフであ
り、脈波振動の拡散による波高の減少を少なくするため
に、出来るだけ小さいものとする(以下、測定用小カフ
とも言う)。13は、以下に説明するよに、血管の上流
側から圧迫用カフへの振動の伝達を遮断するための緩衝
材である。14は、測定用カフ12を、圧迫用カフ11
や、昇圧部21,減圧部22の振動から遮断するフィル
タとして作用する細管であり、本例では例えば26Gの
注射針を使用している。フィルタ14は細管からなり、
できるだけ測定用カフ12に近い位置とするのが好まし
い。15は、圧迫用カフ11や、昇圧部21,減圧部2
2の振動を吸収するダンパーとして作用する空気室の一
例としての小児用カフである。16は、測定用カフ12
の内圧を検出する圧力センサであり、測定用カフ12と
圧力センサ16の間は、弾性のない管で接続されている
ことが望ましい。あるいは、カフ内にセンサを配置する
ことも可能である。
31に巻いた時の、図1のA方向から見た縦断面図(上
腕の延びる方向への断面)である。図3では、圧迫用カ
フ11は加圧されて、血管32はC地点で阻血され、上
流側32aから下流側32bへの血流が抑えられてい
る。しかしながら、図3に示すように、C地点の血管が
阻血されている際に、C地点の下流側では阻血により動
脈の拍動による振動は伝わらないが、C地点の上流側で
は動脈の拍動による振動を抑えることは出来ない。この
上流側の振動を圧迫用カフ11が拾って計測用カフ12
にその振動が伝わるのを防ぐために、図2にも示したよ
うに、緩衝材13,空気室15,フィルタ14,アルミ
板41等の、上流側の動脈の拍動による振動が計測用カ
フ12に伝わらないように遮断する手段を設けることが
必要になる。以下、上流側の動脈の拍動による振動が計
測用カフ12に伝わらないように遮断する各構成要素に
ついて詳説する。
ら圧迫用カフへの振動の伝達を遮断するための緩衝材で
あり、材料としてはマジックテープ等が好適に使用され
る。41は、フィルタ14やダンパー15と協動して、
測定用カフ12を、圧迫用カフ11や、昇圧部21,減
圧部22の振動から遮断するよう作用するアルミ板等の
剛体を含む振動遮断部である。又、43は、圧迫用カフ
11の圧力が効率良く阻血の圧力となるように、外側を
覆って固定するための収縮性のない硬質板(素材はプラ
スティックなど)である。この外側のプラスティック
は、腕周方向の自由度はあるが長手方向の自由度を制限
することで、腕の太さに関係なく上腕とプラスティック
との間のデットボリュームを減らすために、カフ帯10
の長手方向と略直角に切れ目を入れることが望ましい。
31に巻いた時の、図1のB方向から見た横断面図(上
腕の切断面)である。ここでは、圧迫用カフ11は図示
されていない。図4により、測定用カフ12と圧迫用カ
フ11との物理的遮断を更に説明する。
る。このゴム12aの外側に沿って剛体であり、振動を
遮断するアルミ板があり、その更に外側に測定用カフ1
2を覆うようにダンパー42が設けられる。尚、剛体4
1としてはアルミニウム板、ダンパー42としてはゴム
板が好適に使用される。
定用カフが圧迫用カフにより阻血される部位に配置され
ているため、正確な振動パターンが得られると共に、圧
迫用カフへのカフ上流の振動の伝達が遮断され、測定用
カフへの圧迫用カフ及び昇圧部21,減圧部22からの
ノイズが遮断されるため、カフ中心部の動脈の大きな脈
波振動を検出することができる。
正確な血圧値の測定が可能になる。
じアルゴリズムで測定可能(例えば、最高(収縮期)血
圧より高く加圧しておき、圧力を下げながら、振幅が急
激に大きくなった時点を最高、急激に小さくなった時点
を最低(拡張期)血圧とする)である。
振幅をとり、(測定用カフの振幅/圧迫用カフ)の振幅
が急激に大きくなった時点を最高、急激に小さくなった
時点を最低(拡張期)血圧とすることも可能である。
が良いので、脈波計としての利用も可能である。脈波の
波形を利用した血管の性状の分析や、連続血圧モニタと
しても利用可能である。
中心部の脈動のみを捉えていること、脈波を高周波まで
正確に捉えることが可能であるため、脈動の開始点(最
高(収縮期)血圧)あるいは、脈動が急激に小さくなる
時点(最低(拡張期)血圧)の判定が容易であることが
あげられ、精度の向上が可能である。
法に比べて、脈波の高周波の成分もとらえることが可能
である。血圧と脈波波形の同時計測により、血管の性状
の判定が可能であることを示している。
徴である(1)上流の動脈拍動による振動を遮断する
点、及び(2)測定カフが小さいことによる脈波波形の
周波数特性が良いことを明らかにするため、以下にこの
カフ帯で脈波振動を測定した結果を図5,図6に示す。
た波形、図5の中の波形は、圧迫用カフから検出した波
形であり、共に圧力変化の交流成分を取り出したもので
ある。図5の下の波形は、測定用カフの圧力変化を示す
波形である。図5から明らかなように、測定用カフから
は波形に歪みや鈍りのない振幅の大きな脈波振動が得ら
れたので、最高(収縮期)血圧値及び最低(拡張期)血
圧値の判断が容易になり、正確な血圧値の測定を可能と
することが分かる。一方、圧迫用カフの振動の振幅が小
さいことは、カフ上流部からの動脈拍動による振動の圧
迫用カフへの伝達が遮断されていること、及び、圧迫用
カフに脈波振動がほとんど現れないことは、圧迫用カフ
と測定用カフとの間の振動が遮断されていることを表わ
している。
のカフ圧を一定にした場合の脈波の測定結果を示す図で
ある。図6の上の波形は、本実施の形態の測定用カフか
ら検出した波形、図6の下の波形は、従来の血圧計の1
つの大きなカフから検出される波形である。図6から明
らかなように、本実施の形態の測定用カフから検出され
た脈波は、波形に歪みや鈍りのない振幅の大きなもので
あり、周波数特性が良いので、本血圧計が、脈波計や、
脈波の波形を利用した血管の性状の分析や、連続血圧モ
ニタとしても利用が可能であることが分かる。
とを備えて脈波振動が拡散されにくく、且つ、大きな圧
迫用カフの加圧力が大きいカフ中心部に測定用カフを配
置することで、測定部位を阻血部位に一致させてカフ中
心部の正確な血圧値を測定可能な血圧計及びそのカフ帯
を提供できる。
らず、測定用カフへの外部、特に圧迫用カフの加圧力が
小さいカフ上流部から伝達する動脈拍動による振動を遮
断して正確な血圧値を測定可能な血圧計及びそのカフ帯
を提供できる。
ある。
る。
1のA方向から見た縦断面図(上腕の延びる方向への断
面)である。
1のB方向から見た横断面図(上腕の切断面)である。
動を測定した結果を示す図である。
の測定結果との比較を示す図である。
Claims (13)
- 【請求項1】 カフ帯を有し、カフ圧力の変化に伴う動
脈拍動による動脈壁の振動の変化に基づいて血圧を測定
する血圧計において、 前記カフ帯が、 血管を圧迫する圧迫用カフと、 該圧迫用カフの、該圧迫用カフが圧迫する血管の走る方
向の略中央に配置される、前記拍動を計測するための計
測用カフとを有し、 前記計測用カフは前記圧迫用カフよりも小さく、血圧測
定時には、前記計測用カフが被測定部位に密着するよう
に前記圧迫用カフにより覆われることを特徴とする血圧
計。 - 【請求項2】 前記計測用カフへの前記圧迫用カフから
の振動の伝達を遮断する第1振動遮断手段を備えること
を特徴とする請求項1記載の血圧計。 - 【請求項3】 前記第1振動遮断手段は、前記計測用カ
フと前記圧迫用カフとの接触面に設けられた第1振動遮
断機構を含むことを特徴とする請求項2記載の血圧計。 - 【請求項4】 前記第1振動遮断機構は、前記圧迫用カ
フ側にあって振動を吸収する緩衝材と、前記計測用カフ
側にあって振動を遮断する剛体とを含むことを特徴とす
る請求項3記載の血圧計。 - 【請求項5】 前記計測用カフと前記圧迫用カフとが連
結されている場合に、前記第1振動遮断手段は、前記計
測用カフと前記圧迫用カフとの連結部を伝達する振動を
遮断する第2振動遮断機構を含むことを特徴とする請求
項2乃至4のいずれか1つに記載の血圧計。 - 【請求項6】 前記第2振動遮断機構は、前記計測用カ
フと前記圧迫用カフとの連結管の少なくとも一部に設け
られた細管を含むことを特徴とする請求項5記載の血圧
計。 - 【請求項7】 前記第2振動遮断機構は、前記計測用カ
フと前記圧迫用カフとの連結部に設けられた空気振動を
緩衝する空気室を含むことを特徴とする請求項5記載の
血圧計。 - 【請求項8】 前記圧迫用カフへの血管上流からの振動
の伝達を遮断する第2振動遮断手段を備えることを特徴
とする請求項1乃至7のいずれか1つに記載の血圧計。 - 【請求項9】 前記第2振動遮断手段は、前記計測用カ
フの血管上流部の前記圧迫用カフの被測定部位への接触
面に配置される緩衝材を含むことを特徴とする請求項8
記載の血圧計。 - 【請求項10】 前記計測用カフと測定センサとは、弾
性の小さい管で接続されることを特徴とする請求項1乃
至9のいずれか1つに記載の血圧計。 - 【請求項11】 測定センサが前記計測用カフ内部に配
置されることを特徴とする請求項1乃至9のいずれか1
つに記載の血圧計。 - 【請求項12】 前記圧迫用カフの血圧測定時に外側と
なる部分は、収縮性のない素材で覆われ、該素材には前
記圧迫用カフを被測定部位に巻き付ける場合にデッドボ
リュームを減らす切れ目が設けられることを特徴とする
請求項1乃至11のいずれか1つに記載の血圧計。 - 【請求項13】 カフ圧力の変化に伴う動脈拍動による
動脈壁の振動の変化に基づいて血圧を測定する血圧計の
カフ帯であって、 血管を圧迫する圧迫用カフと、 該圧迫用カフの、該圧迫用カフが圧迫する血管の走る方
向の略中央に配置される、前記拍動を計測するための計
測用カフとを有することを特徴とする血圧計のカフ帯。
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EP99940668A EP1125546B1 (en) | 1998-09-04 | 1999-09-06 | Hemodynamometer and its cuff band |
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