JP2000078395A - スキャナ・システム、サーバ装置およびホスト装置 - Google Patents

Abstract

(57)【要約】 【課題】 ネットワーク環境下のスキャナ・システム、
サーバ装置、ホスト装置に関し、ネットワーク負荷を最
小限に抑え、かつ高速なプレビュー処理と高画質な最終
画像生成を可能とする。 【解決手段】 画像読取りを１回の読取り操作で行ない
サーバ装置１１に保存し、その原画像データをホスト装
置１から取り出す際、プレビュー表示および編集の際は
所定容量よりも低容量に間引きした第１の画像データで
処理し、最終目的画像を得る際には、引き続き差分の第
２の画像データをホスト装置１で受け取る。そして、ホ
スト装置１で両画像データを合成して目的画像を得る。

Description

【発明の詳細な説明】

【０００１】

【発明の属する技術分野】本発明はスキャナ・システ
ム、サーバ装置およびホスト装置に関し、特に、ネット
ワーク環境下でスキャナ装置に接続された画像ファイル
・サーバ装置を表示装置を持つホスト装置により制御し
て読取り画像をホスト装置に転送するスキャナ・システ
ム、当該サーバ装置および当該ホスト装置に関するもの
である。

【０００２】

【従来の技術】ネットワークを利用した従来のスキャナ
・システムにおいては、スキャナ装置に原稿をセットし
て読取り処理を行なった後でその原稿を取り除く必要が
あるため、実際に読取り処理を行なわせるコンピュータ
装置はスキャナ装置の近くに配置され、そのコンピュー
タ装置上の読取りアプリケーションを使用することによ
り読取り処理を行なっていた。

【０００３】このような形態での読取り処理では、読取
りアプリケーションは読取った画像データを任意のネッ
トワーク接続されたコンピュータ装置に配信することが
できる。あるいは、読取り処理を行なったコンピュータ
装置に画像データを一旦蓄え、ファイル・サーバ装置と
して動作させ、外部のコンピュータ装置（クライアント
側）から画像ファイルをアクセスすることができる。後
者の場合、クライアント側から画像データを取り出す際
には読取り処理で得られた画像がそのまま転送され、ク
ライアント上のコンピュータ装置により最終形に変換さ
れて利用される。

【０００４】

【発明が解決しようとする課題】上記従来例のスキャナ
・システムでは、サーバ側で読取った画像の属性（解像
度、階調）が必ずしもクライアント側で必要とするもの
と一致しないため、クライアント側から取り出す際に
は、一旦プレビュー表示して何らかの画像変換処理が加
えられるのが一般的である。そのため、サーバ側では、
スキャナ装置の読取り能力を最大限に活かした設定（最
大解像度、最大階調など）で読取りを行なって画像を保
存している。この場合、クライアント側から画像データ
を取り出す際にも、この設定で得たデータ容量の大きな
読取り画像が転送され、クライアント上のコンピュータ
装置により最終形に変換処理され利用される。

【０００５】しかしながら、ファイル・サーバからプレ
ビューの都度、上記の大容量画像データを取り出してい
ては、ネットワークにかかる負荷および作業時のレスポ
ンス低下など、非常に効率が悪くなってしまうという問
題があった。

【０００６】そこで、本発明は上記の課題に鑑みてなさ
れたものであって、ネットワーク環境下でスキャナ装置
に接続された画像ファイル・サーバ装置を表示装置を持
つホスト装置（クライアント）により制御して読取り画
像をホスト装置に転送する際に効率を低下させることな
く画像ファイル・サーバ装置からホスト装置に画像転送
を行なえるようにしたスキャナ・システム、当該サーバ
装置および当該ホスト装置を提供することを目的とす
る。

【０００７】

【課題を解決するための手段】上記の課題を解決するた
めに請求項１の本発明に係るスキャナ・システムは、画
像読取り手段による読取りモードを指定して所定容量の
原画像データを取得して画像ファイルを保存するサーバ
装置と、双方向通信手段により前記サーバ装置と接続
し、前記画像ファイルを取り出して画像編集および／ま
たは画像表示を行なうホスト装置とからなるスキャナ・
システムであって、前記サーバ装置は、前記原画像デー
タを保持する原画像保持手段と、前記原画像データから
所定の縮小率で第１の画像データを取り出し、前記原画
像データの残りの第２の画像データを取り出して別々に
保存する画像保存手段と、前記ホスト装置から前記所定
容量よりも低容量の第１の画像要求があるときは前記第
１の画像データを前記ホスト装置に送信し、前記所定容
量の第２の画像要求があるときは前記第１の画像データ
と前記第２の画像データを別々に送信する画像送信手段
とを備え、前記ホスト装置は、ユーザの入力にしたがっ
て前記サーバ装置に前記第１の画像または前記第２の画
像を要求する画像要求手段と、前記画像要求手段の要求
に応じて前記画像送信手段により送信される前記第１お
よび第２の画像データを別々に受け取る受信手段と、前
記第２の画像を要求があるときは前記受信手段で受け取
った両画像データを合成して前記原画像データに応じた
画像を得る合成手段とを備えることを特徴とする。

【０００８】また、請求項２の本発明に係るスキャナ・
システムは、請求項１において、前記画像保存手段は、
前記原画像データの水平画素成分および垂直画素成分そ
れぞれのＮ（Ｎは２以上の整数）画素ごとに一画素を抽
出して前記第１の画像データを取り出すことを特徴とす
る。

【０００９】また、請求項３の本発明に係るスキャナ・
システムは、請求項１または２において、前記ホスト装
置は、前記受信手段で受け取った前記第１の画像データ
により表示手段にプレビュー表示を行なうことを特徴と
する。

【００１０】また、請求項４の本発明に係るスキャナ・
システムは、請求項３において、前記表示手段による表
示解像度に応じて前記プレビュー表示を行なうように解
像度変換を行なう手段を備えることを特徴とする。

【００１１】また、請求項５の本発明に係るスキャナ・
システムは、請求項１または２において、前記合成手段
により得られた画像を保存する合成画像保存手段を備え
ることを特徴とする。

【００１２】また、請求項６の本発明に係るスキャナ・
システムは、請求項５において、前記合成画像保存手段
は、前記ユーザ入力にしたがった目的解像度に合わせた
解像度変換を行なう手段を備えることを特徴とする。

【００１３】上記の課題を解決するために請求項７の本
発明に係るサーバ装置は、画像読取り手段による読取り
モードを指定して所定容量の原画像データを取得して画
像ファイルを保存するサーバ装置であって、前記原画像
データを保持する原画像保持手段と、前記原画像データ
から所定の縮小率で第１の画像データを取り出し、前記
原画像データの残りの第２の画像データを取り出して別
々に保存する画像保存手段と、前記ホスト装置から前記
所定容量よりも低容量の第１の画像要求があるときは前
記第１の画像データを前記ホスト装置に送信し、前記所
定容量の第２の画像要求があるときは前記第１の画像デ
ータと前記第２の画像データを別々に送信する画像送信
手段とを備えることを特徴とする。

【００１４】また、請求項８の本発明に係るサーバ装置
は、請求項７において、前記画像保存手段は、前記原画
像データの水平画素成分および垂直画素成分それぞれの
Ｎ（Ｎは２以上の整数）画素ごとに一画素を抽出して前
記第１の画像データを取り出すことを特徴とする。

【００１５】上記の課題を解決するために請求項９の本
発明に係るホスト装置は、双方向通信手段により請求項
７のサーバ装置と接続し、前記サーバ装置が保存する画
像ファイルを取り出して画像編集および／または画像表
示を行なうホスト装置であって、ユーザの入力にしたが
って前記サーバ装置に所定容量よりも低容量の第１の画
像または前記所定容量の第２の画像を要求する画像要求
手段と、前記画像要求手段の要求に応じて前記サーバ装
置から送信される第１の画像データおよび前記第１の画
像データと合成されて前記所定容量の第２の画像を形成
する第２の画像データを別々に受け取る受信手段と、前
記第２の画像を要求があるときは前記受信手段で受け取
った両画像データを合成して前記第２の画像を得る合成
手段とを備えることを特徴とする。

【００１６】また、請求項１０の本発明に係るホスト装
置は、請求項９において、前記受信手段で受け取った前
記第１の画像データにより表示手段にプレビュー表示を
行なうことを特徴とする。

【００１７】また、請求項１１の本発明に係るホスト装
置は、請求項１０において、前記表示手段による表示解
像度に応じて前記プレビュー表示を行なうように解像度
変換を行なう手段を備えることを特徴とする。

【００１８】また、請求項１２の本発明に係るホスト装
置は、請求項１０において、前記合成手段により得られ
た画像を保存する合成画像保存手段を備えることを特徴
とする。

【００１９】また、請求項１３の本発明に係るホスト装
置は、請求項１２において、前記合成画像保存手段は、
前記ユーザ入力にしたがった目的解像度に合わせた解像
度変換を行なう手段を備えることを特徴とする。

【００２０】上記構成の本発明は、画像読取りを１回の
読取り操作で行ないサーバ装置に保存し、その原画像デ
ータをホスト装置から取り出す際、プレビュー表示およ
び編集は所定容量よりも低容量に間引きした第１の画像
データで処理し、最終目的画像を得る際には、引き続き
差分の第２の画像データを受け取るようにし、別々に送
信処理することで、できるだけ高画質でかつ効率よく作
業が行なえるスキャナ・システム環境を提供するもので
ある。そのために、サーバ装置上での画像保存手段と画
像送信手段を設けて低容量画像（第１および第２の画
像）の生成、保存、および送信を行なう。ホスト装置上
では使用目的に応じてそれらの低容量画像データを受け
取り処理することにより、ネットワーク負荷を最小限に
抑え、かつ高速なプレビュー処理と高画質な最終画像生
成が可能となる。

【００２１】

【発明の実施の形態】以下、添付図面に従って本発明に
係わる実施の形態を詳細に説明する。なおここでは、ス
キャナ装置からの画像入力処理（読取り処理）を画像フ
ァイル・サーバで行ない、当該サーバに保存された画像
データをネットワーク接続されたクライアント・コンピ
ュータから行なうスキャナ・システムに応用した例につ
いて説明する。

【００２２】図１は本発明の一実施の形態のスキャナ・
システム全体構成を示すシステムブロック図であり、本
発明の特徴を最もよく表わす。

【００２３】同図において、１は後述する本実施の形態
のスキャナ・システムにおけるホスト装置（クライアン
ト・コンピュータ本体）であり、後述する画像ファイル
・サーバ装置とはネットワーク２３により接続されてい
る。２はユーザ・インタフェース部であり、本実施の形
態におけるユーザがイメージクラスや読取りモード、読
取り解像度、読取り範囲等の読取り設定等を入力するこ
とができる。３はモード設定部であり、ユーザ・インタ
フェース部２でユーザが設定した画像加工方法の設定を
記憶する。４はＣＲＴまたはＬＣＤパネルを持つ表示部
で、表示用画像データにより画像の表示を行う。５は画
像加工処理部で、画像データの解像度変換やガンマ補
正、回転、画像データの切り出し等の各種画像加工を行
なう。

【００２４】６は表示画像データ保存部であり、表示に
用いる表示画像データを保存する。７は差分画像データ
保存部であり、読取り処理で得た原画像データから表示
画像データを除いた差分画像データを保存する。８は合
成画像データ保存部であり、表示画像データと差分画像
データを合成することにより生成した画像データを保存
する。９は画像ファイル・サーバ・コマンド制御部であ
り、画像ファイル・サーバ装置に対してのファイル送信
やファイル受信コマンドを制御する。１０はコンピュー
タ・データ送受信部であり、ネットワーク接続された外
部デバイスとのデータ送受信を行う。

【００２５】１１は画像ファイルを保存するための画像
ファイル・サーバ装置であり、これにより、ＳＣＳＩ接
続された後述するスキャナ装置（１７）から送られてき
た画像データのファイル保存、ホスト装置１から指示さ
れた画像ファイルの取り出し等を行なう。画像ファイル
・サーバ装置１１は、さらに画像ファイル・サーバ・デ
ータ送受信部１２、画像ファイル・サーバ制御部１３、
画像データ保存部１４、スキャナ・コマンド制御部１
５、およびスキャナ・データ送受信部１６を備える。

【００２６】画像ファイル・サーバ・データ送受信部１
２はネットワーク接続された外部機器とデータ送受信を
行なう。画像ファイル・サーバ制御部１３は、画像ファ
イル・サーバ・データ送受信部１２で受信したデータを
解析し、ファイル保存あるいはファイル取り出しデータ
をコマンド形式にしてファイル・サーバ・データ送受信
部１２を介して外部機器に送信するためのデータ生成を
行なう。この画像ファイル・サーバ制御部１３では、外
部機器からの指定を解釈し、ファイル名による画像検
索、指定縮小率による原画像データからの間引き画像抽
出処理、および抽出した残りの差分画像の抽出処理等を
行なう。

【００２７】画像データ保存部１４は、後述のスキャナ
装置で読取った画像データのファイル保存および前記抽
出処理により生成された画像データの保存処理を行な
う。スキャナ・コマンド制御部１５は、ＳＣＳＩ接続さ
れたスキャナ装置に対しての読取り属性指示、読取り開
始指示および画像データの受け取り等のスキャナ装置を
制御するコマンドのやり取りを行なう。スキャナ・デー
タ送受信部１６はスキャナ装置との実際のデータ送受信
を制御する。

【００２８】１７は画像の読取りを行うスキャナ装置で
あり、接続されたホスト装置１からの指示に応じた原稿
の読取り、あるいはステータスの応答等を行なう。スキ
ャナ装置１７は、さらにスキャナ制御部１８、階調変換
部１９、画像格納部２０、画像読取り部２１、およびス
キャナ・データ送受信部２２を備える。スキャナ・デー
タ送受信部２２は、ＳＣＳＩ接続された外部機器とデー
タ送受信を行なう。スキャナ制御部１８は、スキャナ・
データ送受信部２２で受信したデータを解析し、また読
取ったデータをコマンド形式にしてスキャナ・データ送
受信部２２を介して外部機器に送信するためのデータ生
成を行なう。階調変換部１９はスキャナ・コマンド指示
に合わせてイメージ画像（自然画像）の階調変換を行
う。画像格納部２０は読取った画像データを一時保持す
る。画像読取り部２１は、指定されたモードでの画像読
取りを行なう。

【００２９】図２はスキャナ装置１７で読取った原画像
からプレビュー表示用の画像を抽出する画像抽出処理と
両画像の差分データを示す説明図である。

【００３０】同図において、（ａ）はスキャナ装置１７
で読取った原画像を示し、この例では８×８画素により
構成されている。（ｂ）は、（ａ）の原画像をＮ分の１
で縮小する際の抽出画素を示す図で、Ｎ＝４の例を示し
ている。図中黒で示される部分の画素がプレビュー表示
用の抽出対象画素であり、水平垂直成分ともＮ画素毎に
一画素が等間隔で抽出される。

【００３１】（ｃ）はプレビュー表示に用いる第１の抽
出画像を示す。第１の抽出画像は（ｂ）で抽出された部
分により構成されており、（ａ）の原画像に対して水平
垂直成分とも４分の１に縮小され、画素数は原画像の１
６分の１に間引かれている。（ｄ）は（ａ）の原画像か
ら（ｃ）の第１の抽出画像を取り除いた画像データを示
し、本実施の形態ではこれを第２の抽出画像と称してい
る。

【００３２】なお、本実施の形態での第１の抽出画像
は、水平成分に対してＮ画素につき１画素を取り出し、
当該水平成分の残りの画素はこれと分けて保存する処理
を、垂直成分のＮ走査毎に一走査につき行なうことで、
上記（ｂ）に例示した抽出画素を実現している。

【００３３】図３、図４および図５は、上述した本実施
の形態における制御手順を示すフローチャートであり、
これらのフローチャートに従って本実施の形態の動作を
説明する。

【００３４】図３は画像ファイル・サーバ装置１１の動
作の一部を示すフローチャートである。

【００３５】画像ファイル・サーバ装置１１が起動され
ると、同図においてまずステップＳ３０１で画像ファイ
ル・サーバ装置１１の初期化を行ない、スキャナ装置１
７により原稿を読み込むための準備を行なう。ステップ
Ｓ３０２でスキャナ装置１７への初期化指示を行ない、
スキャナ装置１７を読取り可能な状態にする。ステップ
Ｓ３０３で読取り開始指示がユーザからなされたかを判
断し、開始指示があるまでステップＳ３０３を繰り返
す。ステップＳ３０３の判断で開始指示があれば、ステ
ップＳ３０４では読取った画像を保存する際のファイル
名を入力させる。

【００３６】ステップＳ３０５では、スキャナ・コマン
ド制御部１５によりスキャナ装置１７への原稿読取り指
示コマンドをスキャナ・データ送受信部１６を介して発
行する。ステップＳ３０６では、原稿を読取った画像デ
ータの受け取りをスキャナ・データ送受信部１６を介し
て行なう。ステップＳ３０７では、受け取った画像デー
タをファイル名、階調情報、解像度情報、その他画像デ
ータ情報とともに画像データ保存部１４に保存し、ステ
ップＳ３０３に戻る。

【００３７】以上が、本実施の形態における画像ファイ
ル・サーバ装置１１内のスキャナ読取り処理および画像
データ保存処理の流れであり、ここで保存される画像デ
ータは図２（ａ）に示した形態である。

【００３８】図４は画像ファイル・サーバ装置１１側で
ホスト装置１からの指示により行なう画像データ検索お
よび画像データ送信処理動作を示すフローチャートであ
る。

【００３９】画像ファイル・サーバ装置１１の画像デー
タ送信処理が起動されると、同図においてまずステップ
Ｓ４１１で画像ファイル・サーバ装置１１内の画像デー
タ検索処理の初期設定処理など、画像取り出しに必要な
初期設定処理を行なう。次に、ステップＳ４１２で外部
のホスト装置１から画像データ要求などの入力があるか
を判断し、なければステップＳ４１２の判断を繰り返
す。ステップＳ４１２の判断で入力があるときは、ステ
ップＳ４１３で画像要求が第１の抽出画像要求か第２の
抽出画像要求かを判断し、第１の抽出画像の要求であれ
ばステップＳ４１４以降に進む。

【００４０】ステップＳ４１４ではホスト装置１から要
求されたファイル名を取り出し、画像データ保存部１４
内を検索する。ステップＳ４１５ではホスト装置１から
指定された縮小率を取り出し、ステップＳ４１６で検索
した画像データから指定された縮小率に従い図２（ｂ）
に黒で示した形態でプレビュー表示用の第１抽出画像デ
ータを取り出した後、ステップＳ４１７でその第１抽出
画像データを図２（ｃ）に示した形態で画像データ情報
と共に画像データ保存部１４に保存する。

【００４１】プレビュー表示用データを保存するとステ
ップＳ４１８では、ステップＳ４１６で取り出した残り
の、図２（ｂ）に白で示した形態の画像データを第２の
抽出画像データとして抽出する。ステップＳ４１９で
は、取り出した第２の抽出画像データを図２（ｄ）に示
した形態で画像データ情報と共に画像データ保存部１４
に保存する。そしてステップＳ４２０では、保存された
第１の抽出画像データを画像ファイル・サーバ・データ
送受信部１２を介してホスト装置１に送信し、ステップ
Ｓ４１２に戻る。

【００４２】一方、ステップＳ４１３の判断で第２の抽
出画像要求のときはステップＳ４２１に進み、ホスト装
置１から要求されたファイル名を取り出し、画像データ
保存部１４内を検索する。ステップＳ４２２では保存さ
れた第２の抽出画像データを画像ファイル・サーバ・デ
ータ送受信部１２を介してホスト装置１に送信し、ステ
ップＳ４１２に戻る。

【００４３】図５はホスト装置１側での動作を示すフロ
ーチャートである。

【００４４】ホスト装置１の画像データ取り出し処理が
起動されると、同図においてまずステップＳ５３１でユ
ーザが入力を行なうためのユーザ・インタフェース部２
の表示やモード設定部３の初期設定処理、ネットワーク
接続された画像ファイル・サーバ装置１１の検索および
接続の確立など、画像取り出しに必要な初期設定処理を
行なう。次に、ステップＳ５３２でユーザからの入力が
あるか否かを判断し、入力がなければステップＳ５３２
を繰り返す。

【００４５】ステップＳ５３２の判断では、ユーザから
の入力があれば、その入力がプレビュー表示指定か最終
画像表示指定かをさらに判断し、プレビュー表示指定で
あればステップＳ５３３以降に進み、画像ファイル・サ
ーバ装置１１から第１の抽出画像を取り出す。ステップ
Ｓ５３３では、画像ファイル・サーバ装置１１に対して
第１の抽出画像取り出し要求を行ない、ステップＳ５３
４で画像ファイル・サーバ装置１１に対してユーザから
指定されたファイル名指定による検索指示を行なう。ス
テップＳ５３５では画像ファイル・サーバ装置１１に対
して縮小率を指示する。ここでの縮小率は、ホスト装置
１の表示解像度に基づいて自動的に指定してもよいし、
ユーザのマニュアル入力により指定させてもよい。

【００４６】縮小率指定が済むと続くステップＳ５３６
で、画像ファイル・サーバ装置１１からステップＳ４２
０の処理により送信されてくるプレビュー表示用の第１
の抽出画像データを取り出し、ステップＳ５３７で表示
画像データ保存部６に第１の抽出画像データを保存す
る。ステップＳ５３８では保存した画像データを画像加
工処理部５により表示解像度に変換し、ステップＳ５３
９ではユーザから指定された画像加工指定に従い画像加
工処理部５により画像加工処理を行なう。ステップＳ５
３９での画像加工処理には、画像データの必要部分を切
り出すための領域選択、中間調表現を調整するためのガ
ンマ補正、あるいは画像の向きを変える画像回転処理な
どがある。さらに、これらの画像加工における各種設定
をモード設定部３に記憶する。

【００４７】次にステップＳ５４０で、画像加工した結
果の画像データを表示した後、ステップＳ５３２に戻
る。

【００４８】一方、ステップＳ５３２の判断で、最終画
像表示指定であればステップＳ５４１以降に進み、画像
ファイル・サーバ装置１１からプレビュー表示用の残り
の第２の抽出画像を取り出す。ステップＳ５４１では画
像ファイル・サーバ装置１１に対して第２の抽出画像取
り出し要求を行ない、ステップＳ５４２で画像ファイル
・サーバ装置１１に対してユーザから指定されたファイ
ル名指定による検索指示を行なう。ステップＳ５４３で
は、画像ファイル・サーバ装置１１からステップＳ４２
２の処理により送信されてくる第２の抽出画像データを
取り出し、差分画像データ保存部７に保存する。

【００４９】次に、ステップＳ５４４で表示画像データ
保存部６と差分画像データ保存部７に保存された両画像
データを取り出し、プレビュー表示用画像と残りの画像
の合成処理を行なう。ステップＳ５４４の合成処理は、
第１の抽出画像の縮小率に従って画像データの間引き処
理と逆の処理を行なえばよい。次にステップＳ５４５
で、合成した画像データをユーザから入力された最終目
的解像度に合わせて解像度変換する。ステップＳ５４６
ではモード設定部３に設定された画像加工処理を施し、
ステップＳ５４７で合成画像データ保存部８に保存した
後ステップＳ５３２に戻る。

【００５０】以上が、本実施の形態におけるホスト装置
１による処理の流れであり、スキャナ装置の１回の読取
り操作で得た読取り画像の使用目的に応じ、プレビュー
表示や画像加工の際は低解像度に間引きした画像データ
をファイル・サーバ側から取り出し、引き続き最終目的
画像を得る際には差分データを受け取って合成するよう
にした。したがって本実施の形態のスキャナ・システム
によれば、ネットワーク負荷を最小限に抑えることがで
き、高速なプレビュー処理と高画質な最終画像生成を共
に可能とし、かつ効率よく作業を行なうことのできるス
キャナ・システム環境を提供することができる。

【００５１】

【発明の効果】以上説明したように本発明によれば、画
像読取りを１回の読取り操作で行ないサーバ装置に保存
し、その原画像データをホスト装置から取り出す際、プ
レビュー表示および編集の際は所定容量よりも低容量に
間引きした第１の画像データで処理し、最終目的画像を
得る際には、引き続き差分の第２の画像データを受け取
るようにし、別々に送信処理することで、できるだけ高
画質でかつ効率よく作業が行なえるスキャナ・システム
環境を提供するものであり、サーバ装置上での画像保存
手段と画像送信手段を設けて低容量画像（第１および第
２の画像）の生成、保存、および送信を行ない、ホスト
装置上では使用目的に応じてそれらの低容量画像データ
を受け取り処理することにより、ネットワーク負荷を最
小限に抑え、かつ高速なプレビュー処理と高画質な最終
画像生成を可能とすることができる効果がある。

【図面の簡単な説明】

【図１】本発明の一実施の形態のスキャナ・システム全
体構成を示すシステムブロック図である。

【図２】本発明の一実施の形態における画像抽出処理を
示す図である。

【図３】本発明の一実施の形態における画像ファイル・
サーバ装置の読取り制御手順を示すフローチャートであ
る。

【図４】本発明の一実施の形態における画像ファイル・
サーバ装置の画像転送制御手順を示すフローチャートで
ある。

【図５】本発明の一実施の形態におけるホスト装置（ク
ライアント）の制御手順を示すフローチャートである。

【符号の説明】

１ ホスト装置 ２ ユーザ・インタフェース部 ３ モード設定部 ４ 表示部 ５ 画像加工処理部 ６ 表示画像データ保存部 ７ 差分画像データ保存部 ８ 合成画像データ保存部 ９ 画像ファイル・サーバ・コマンド制御部 １０ コンピュータ・データ送受信部 １１ 画像ファイル・サーバ装置 １２ 画像ファイル・サーバ・データ送受信部 １３ 画像ファイル・サーバ制御部 １４ 画像データ保存部 １５ スキャナ・コマンド制御部 １６，２２ スキャナ・データ送受信部 １７ スキャナ装置 １８ スキャナ制御部 １９ 階調変換部 ２０ 画像格納部 ２１ 画像読取り部

フロントページの続き Ｆターム(参考） 5B075 KK02 KK13 KK24 KK33 ND07 ND08 PQ02 PQ12 5C062 AA05 AA06 AA13 AB23 AB38 AB42 AC08 AC24 AC41 AC51 AE16 AF13 BA00 BA04 5C076 AA11 AA22 BA06 BB06 CB01 CB04

Claims (13)

【特許請求の範囲】
1. 【請求項１】 画像読取り手段による読取りモードを指
   定して所定容量の原画像データを取得して画像ファイル
   を保存するサーバ装置と、双方向通信手段により前記サ
   ーバ装置と接続し、前記画像ファイルを取り出して画像
   編集および／または画像表示を行なうホスト装置とから
   なるスキャナ・システムであって、 前記サーバ装置は、 前記原画像データを保持する原画像保持手段と、 前記原画像データから所定の縮小率で第１の画像データ
   を取り出し、前記原画像データの残りの第２の画像デー
   タを取り出して別々に保存する画像保存手段と、 前記ホスト装置から前記所定容量よりも低容量の第１の
   画像要求があるときは前記第１の画像データを前記ホス
   ト装置に送信し、前記所定容量の第２の画像要求がある
   ときは前記第１の画像データと前記第２の画像データを
   別々に送信する画像送信手段とを備え、 前記ホスト装置は、 ユーザの入力にしたがって前記サーバ装置に前記第１の
   画像または前記第２の画像を要求する画像要求手段と、 前記画像要求手段の要求に応じて前記画像送信手段によ
   り送信される前記第１および第２の画像データを別々に
   受け取る受信手段と、 前記第２の画像を要求があるときは前記受信手段で受け
   取った両画像データを合成して前記原画像データに応じ
   た画像を得る合成手段とを備えることを特徴とするスキ
   ャナ・システム。
2. 【請求項２】 前記画像保存手段は、前記原画像データ
   の水平画素成分および垂直画素成分それぞれのＮ（Ｎは
   ２以上の整数）画素ごとに一画素を抽出して前記第１の
   画像データを取り出すことを特徴とする請求項１に記載
   のスキャナ・システム。
3. 【請求項３】 前記ホスト装置は、前記受信手段で受け
   取った前記第１の画像データにより表示手段にプレビュ
   ー表示を行なうことを特徴とする請求項１または２に記
   載のスキャナ・システム。
4. 【請求項４】 前記表示手段による表示解像度に応じて
   前記プレビュー表示を行なうように解像度変換を行なう
   手段を備えることを特徴とする請求項３に記載のスキャ
   ナ・システム。
5. 【請求項５】 前記合成手段により得られた画像を保存
   する合成画像保存手段を備えることを特徴とする請求項
   １または２に記載のスキャナ・システム。
6. 【請求項６】 前記合成画像保存手段は、前記ユーザ入
   力にしたがった目的解像度に合わせた解像度変換を行な
   う手段を備えることを特徴とする請求項５に記載のスキ
   ャナ・システム。
7. 【請求項７】 画像読取り手段による読取りモードを指
   定して所定容量の原画像データを取得して画像ファイル
   を保存するサーバ装置であって、 前記原画像データを保持する原画像保持手段と、 前記原画像データから所定の縮小率で第１の画像データ
   を取り出し、前記原画像データの残りの第２の画像デー
   タを取り出して別々に保存する画像保存手段と、 前記ホスト装置から前記所定容量よりも低容量の第１の
   画像要求があるときは前記第１の画像データを前記ホス
   ト装置に送信し、前記所定容量の第２の画像要求がある
   ときは前記第１の画像データと前記第２の画像データを
   別々に送信する画像送信手段とを備えることを特徴とす
   るサーバ装置。
8. 【請求項８】 前記画像保存手段は、前記原画像データ
   の水平画素成分および垂直画素成分それぞれのＮ（Ｎは
   ２以上の整数）画素ごとに一画素を抽出して前記第１の
   画像データを取り出すことを特徴とする請求項７に記載
   のサーバ装置。
9. 【請求項９】 双方向通信手段により請求項７のサーバ
   装置と接続し、前記サーバ装置が保存する画像ファイル
   を取り出して画像編集および／または画像表示を行なう
   ホスト装置であって、 ユーザの入力にしたがって前記サーバ装置に所定容量よ
   りも低容量の第１の画像または前記所定容量の第２の画
   像を要求する画像要求手段と、 前記画像要求手段の要求に応じて前記サーバ装置から送
   信される第１の画像データおよび前記第１の画像データ
   と合成されて前記所定容量の第２の画像を形成する第２
   の画像データを別々に受け取る受信手段と、 前記第２の画像を要求があるときは前記受信手段で受け
   取った両画像データを合成して前記第２の画像を得る合
   成手段とを備えることを特徴とするホスト装置。
10. 【請求項１０】 前記受信手段で受け取った前記第１の
    画像データにより表示手段にプレビュー表示を行なうこ
    とを特徴とする請求項９に記載のホスト装置。
11. 【請求項１１】 前記表示手段による表示解像度に応じ
    て前記プレビュー表示を行なうように解像度変換を行な
    う手段を備えることを特徴とする請求項１０に記載のホ
    スト装置。
12. 【請求項１２】 前記合成手段により得られた画像を保
    存する合成画像保存手段を備えることを特徴とする請求
    項１０に記載のホスト装置。
13. 【請求項１３】 前記合成画像保存手段は、前記ユーザ
    入力にしたがった目的解像度に合わせた解像度変換を行
    なう手段を備えることを特徴とする請求項１２に記載の
    ホスト装置。