JP2000077922A - ガラスアンテナ - Google Patents

ガラスアンテナ

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JP2000077922A
JP2000077922A JP10243927A JP24392798A JP2000077922A JP 2000077922 A JP2000077922 A JP 2000077922A JP 10243927 A JP10243927 A JP 10243927A JP 24392798 A JP24392798 A JP 24392798A JP 2000077922 A JP2000077922 A JP 2000077922A
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 外観上目立つことなく、また、シール交換時
にアンテナ部品(その関連部品も含んで)を傷つけるお
それのないガラスアンテナを提供する。 【解決手段】 略円環形状のアンテナ線要素102a,
102bを有し、このアンテナ線要素がガラス面上に固
着されるガラスアンテナ100は、給電部101と、切
り欠き部110とを有する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、車両等のガラスウ
インドに設けられるガラスアンテナに関し、特に、例え
ば定期点検証などの定期点検シールを囲む形状を有する
ガラスアンテナに関するものである。
【0002】
【従来の技術】車両用ガラスウインドはドライバの視界
を規制するものであるために、そのウインドに設けられ
るガラスアンテナには、視界を確保するなどのために、
種々の法規制がかけられている。そのために、ガラスア
ンテナの大きさ、幅、長さに自由な設計が許されるもの
ではなく一定の制限がある。
【0003】また、特に日本では、車検証や定期点検証
などのステッカシールをフロントウインドガラスに張る
ことが義務づけられている。出願人は、特開平9−13
0124号において、車検証や定期点検証等のフロント
ウインドに付着されるべきシールの形状に合わせたガラ
スアンテナを提案した。この提案されたガラスアンテナ
は、アンテナ線要素が、車検証や定期点検証の周縁形状
に沿って延設され閉じた形状をしているために、車検証
や定期点検証等が貼られているガラス上に容易に装着す
ることができ、また、装着されたガラスアンテナが車検
証や定期点検証等に記載されている事項を遮ることも無
いという長所を有するものであった。
【0004】上記先行出願に開示されたガラスアンテナ
の例を図1,図2に示す。図1は車検証シールの周囲に
装着するのに好適なガラスアンテナ10の外観を、図2
は定期点検証シールの周囲に装着するのに好適なガラス
アンテナ20の外観を、夫々示す。図3は、これらのガ
ラスアンテナを自動車に装着したときの、その自動車の
フロントガラス100を外部前方から見たときの例を示
す。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】ところで、このよう
な、ステッカシールは、特に上記車検証や定期点検証は
定期的に更新する必要があるものであるから、更新時に
は古いものを剥がす必要がある。これらのシールを剥が
すには、通常、例えば竹ヘラ40のような、アンテナや
ガラスを傷つけないものをアンテナパターン線とシール
との境目41に図4のように差し込み、さらに、シール
とガラス面との境界の中に更に挿入して剥がすという作
業を必要としていた(図5)。
【0006】しかしながら、実際には、ガラスアンテナ
のパターン線はステッカシールの形状に合わせて製造さ
れているので、境目41の幅は大きいものではないため
に、無理にヘラ40を境目41に差し込むと、パターン
線を破損しあるいは断線してしまうおそれがあった。フ
ロントガラスは拭き掃除が頻繁に行われるので、境目4
1にゴミが溜まりやすいので、勢い、その幅を狭くせざ
るを得ないので、ヘラを差し込むことはより困難にな
る。
【0007】特に、定期点検証シールは円形であるの
で、ガラスアンテナ20も円形形状をしている。従っ
て、その境目も円形となるものの、ヘラ40はガラス面
に密着させる必要があるために、その先端形状を円形に
することは困難であり、そのために、ガラスアンテナ2
0を装着した場合にはシールを剥がすことは手間がかか
るか、アンテナを傷つけずには困難であった。また、ガ
ラスアンテナはガラス面に対して粘着層42を介して接
着されているので、この問題の困難さを増した。
【0008】安易に、ガラスアンテナの形状を車検証や
定期点検証等よりも大きくして、境目41を大きくする
ことも可能ではあるが、外観上は劣悪である。そこで、
本発明はかかる従来技術の問題点に鑑みてなされたもの
で、その目的は、外観上目立つことなく、また、シール
交換時にアンテナ部品(その関連部品も含んで)を傷つ
けるおそれのないガラスアンテナを提供するものであ
る。
【0009】
【課題を解決するための手段】上記の目的を達成すべ
く、請求項1に記載の、ガラス面上に固着された定期交
換シールを囲むべく略閉じた形状を有するアンテナ線要
素を具備し、このアンテナ線要素がガラス面上に固着さ
れるガラスアンテナは、前記アンテナ線要素に接続され
た給電部と、前記アンテナ線要素の一部が切り欠かれた
ことによって形成された切り欠き部とを有することを特
徴とする。
【0010】切り欠き部にはアンテナ線要素が存在しな
いので、作業用の工具(前述のヘラ等)を、前記略閉じ
た形状の外側からガラス面に沿って摺動させても、前記
略閉じた形状の内部に存在する例えば定期点検証などの
シールに到達することができる。このために、アンテナ
線要素は当該工具によって破損されることはない。ま
た、工具を前記略閉じた形状の外側からガラス面に沿っ
て摺動させることができるので、作業性は高い。さら
に、このガラスアンテナをガラスに付着させた状態で、
シールとアンテナ線要素の間隔を極小化できるので、外
観も好ましいものとなる。
【0011】本発明の好適な一態様である請求項2に拠
れば、前記略閉じた形状は一部が途切れた略円環状であ
って、この円環の内部に円形シールが位置するように、
該ガラスアンテナをガラスに固着することを特徴とす
る。定期点検証シールの周りに装着させるガラスアンテ
ナに好適である。シールを剥がす作業は、工具をガラス
の中央側からガラスアンテナに向けて移動させるもので
ある。従って、本発明の好適な一態様である請求項3に
拠れば、前記切り欠き部は、該ガラスアンテナがガラス
面上に装着された状態において、前記アンテナ線要素か
ら、前記ガラスの中央に近い側の一部線要素を切り欠い
たことによって形成されているので、工具の移動方向に
切り欠き部が存在することとなり、作業性が向上する。
【0012】切り欠きがあっても受信感度が低下しない
ことが好ましい。そこで、本発明の好適な一態様である
請求項4に拠れば、前記切り欠き部は、前記給電部を通
る垂直線から見て、前記アンテナ線要素上において片側
にオフセットした位置に設けられている。オフセットさ
せることで、線要素のより長い部分を確保することがで
きる。
【0013】ガラスアンテナは量産性を考慮すれば、左
ハンドルも右ハンドル車にも適用できることが好まし
い。そこで、本発明の好適な一態様である請求項5に拠
れば、前記切り欠き部は、該ガラスアンテナがガラス面
上に装着された状態における垂直線から見て、前記アン
テナ線要素上において左右対称位置に形成されている。
本発明の好適な一態様である請求項6に拠れば、前記切
り欠き部の長さ及び位置は、前記第1の形状の前記切り
欠き部を囲む仮想の包絡線が前記切り欠き部の両端を結
ぶ線を越え出るように、決定される。この結果、シール
は当該略閉じた形状を越えて突出することとなるので、
工具をアンテナ線要素に触れさせることなく、当該突出
したシールに工具を当てることができる。
【0014】本発明の好適な一態様である請求項7に拠
れば、前記アンテナ線要素の位置面は、このガラスアン
テナをガラスに付着させるための粘着性のフィルムによ
って覆われている。アンテナ線要素を保護することがで
きる。フィルムは、特にアンテナ線要素の終端部をより
確実に保護する必要がある。そこで、本発明の好適な一
態様である請求項8に拠れば、前記フィルムは、前記切
り欠き部の端部位置において、略半円形状に終端処理さ
れている。終端部全体がフィルムによって均一に保護さ
れる。
【0015】フィルムは、特にアンテナ線要素の終端部
をより確実に保護する必要がある。そこで、本発明の好
適な一態様である請求項9に拠れば、前記フィルムは、
前記切り欠き部の端部位置において、線要素を越えて覆
う長さを有する。終端部全体がフィルムによって保護さ
れる。フィルムは折れやすくまたはもろい性質がある。
そこで、本発明の好適な一態様である請求項10に拠れ
ば、前記フィルムの両端部は、前記切り欠き部の両端位
置において互いに1つの直線上に乗るように、終端処理
が施されている。万一工具がフィルムに当接しても、そ
の当接箇所は直線上の複数位置に分散するので、フィル
ムにかかる応力も分散する。
【0016】本発明の好適な一態様である請求項11に
拠れば、前記給電部は、該ガラスアンテナがガラス面上
に装着された状態において、上側に設けられていること
を特徴とする。外観が向上する。上記課題を、定期点検
証シールが付着されたガラスのためのガラスアンテナに
おいて達成するためには、本発明のガラスアンテナを、
ガラス面上に固着された定期交換シールを囲むべく略円
環形状のアンテナ線要素を具備し、このアンテナ線要素
がガラス面上に固着されるガラスアンテナであって、前
記アンテナ線要素に接続された給電部と、前記アンテナ
線要素の一部が切り欠かれたことによって形成された切
り欠き部とを有することが好ましい。
【0017】上記課題を、定期点検証シールが付着され
たガラスのためのガラスアンテナにおいて達成するため
には、本発明のガラスアンテナを、ガラス面上に固着さ
れた定期交換シールを囲むべく略円環形状のアンテナ線
要素を具備し、このアンテナ線要素がガラス面上に固着
されるガラスアンテナであって、前記アンテナ線要素に
接続された給電部と、前記アンテナ線要素の一部が円環
形状の外側に突出した凸状線要素部とを有するようにす
ることが好ましい。凸状線要素部を外側に突出さえるこ
とにより、自由作業領域が生まれる。
【0018】上記課題を、定期点検証シールが付着され
たガラスのためのガラスアンテナにおいて達成するため
には、本発明のガラスアンテナを、ガラス面上に固着さ
れた定期交換シールを囲むべく略円環形状のアンテナ線
要素を具備し、このアンテナ線要素がガラス面上に固着
されるガラスアンテナであって、前記アンテナ線要素に
接続された給電部と、前記アンテナ線要素の一部が円環
形状の内側に没入した凹状線要素部とを有するようにす
ることが好ましい。凹状線要素部を内側に没入さえるこ
とにより、自由作業領域が生まれる。
【0019】
【発明の実施の形態】以下、本発明を、自動車の定期点
検証シールの形状に適合したガラスアンテナに適用した
実施形態を図面に基づいて説明する。 〈アンテナの構成〉図6は、実施形態にかかるアンテナ
ユニット100の形状を示す。
【0020】このアンテナユニット100は、給電ライ
ンに接続するための端部101と、長い方のアンテナ線
要素102aと、短い方のアンテナ線要素102bとを
有する。長い方のアンテナ線要素102aと短い方のア
ンテナ線要素102bとの間に、切り欠き部110が形
成されている。この切り欠き部は、もしそれが線要素と
して存在しているならば、ガラスアンテナ100は閉じ
た形状となり、図2に示した同出願人が提案したガラス
アンテナ20と実質的に同一形状となる。したがって、
切り欠き部110は仮想的な「包絡線」を形成し、この
ガラスアンテナ100は「略」閉じたループ形状を有す
る。
【0021】実用に際しては、このアンテナユニット1
00は、図7に示すように、透明フィルム103に覆わ
れている。フィルム103は、図8に示すように、接着
材層104を介してアンテナ線要素102に接着されて
いる。使用に際しては、接着材層104がガラス面に接
着して、アンテナ線要素をガラスに付着させて固定す
る。
【0022】図9は、ガラス面上に付着されたアンテナ
ユニット100の内部に定期点検シール200が貼られ
た様子を説明している。図9において、定期点検証シー
ル200は線要素よりもさらに右側に突出しているの
で、ヘラをガラス面に沿って右側から左に向けて差し入
れれば、ヘラは線要素102a,102bに接触する前
に、先に定期点検証シール200に当たって、そのシー
ル200の先端部分をガラスから剥がすことになる。ユ
ーザ(サービスマン)は、その時点で剥がれた先端部分
を摘んで、定期点検証シール200全体を引っ張って引
き剥がすことができる。この場合には、ヘラもユーザも
アンテナユニット100の一部に触れていないので、ア
ンテナユニット100は些かも傷つくことはない。
【0023】〈切り欠きの長さ及び位置〉切り欠き11
0は種々の長さ及び位置に設定することができる。切り
欠き部110の長さについては、使用するヘラの大きさ
に応じて決めることが好ましい。即ち、ヘラの幅を切り
欠き部110の長さよりも小さくすれば、そのヘラをガ
ラスアンテナ100のループからそのままガラス面に沿
って摺動させて内部に入れることができ、作業性は向上
する。但し、この場合はヘラの大きさが小さくなること
を甘受しなければならない。
【0024】一方、大きいヘラを使用することを前提と
すると、切り欠き部110の長さを長くする必要があ
る。しかし、この場合には、図9に関連して説明したよ
うに、シール200が、切り欠き部110の両端点を結
ぶ線分を越えて突出するので、大きいヘラであろうが、
そのヘラを切り欠き部110を越えてガラスアンテナ1
00の円環の内部に入れる必要がなくなるので、却って
作業性が向上する。
【0025】次に、フィルム103の幅についても考察
する。実施形態のアンテナ100は略円環形状を有して
いる。アンテナ線要素102やフィルム103をヘラで
傷つけないためには、図9に示すように、シール200
が線要素102bの先端と102aの先端よりも突出し
ていることが好ましい。フィルム103の幅が小さけれ
ば、切り欠きの長さを短くしても、シール200の突出
部分の長さは十分である場合がある。逆に、フィルム1
03の幅が大きければ、切り欠きの長さを長くしない
と、十分な長さの突出部分を確保できない場合がある。
このように、フィルム103の幅も切り欠き部110の
長さに影響する要素となる。
【0026】後述するように、切り欠きの長さはアンテ
ナの受信性能に関係する。それは、切り欠き部110
が、1つのループのアンテナ線を、給電部を境にして、
2つの要素(図6の例では、要素102aと102b)
に分割するからである。切り欠き部110の位置は、2
つの線要素の長さに影響する。発明者たちの実験に依れ
ば、切り欠き部が給電部により近いところに設けられる
ほど、一方の線要素の長さが長くなるので、アンテナと
しての受信性能が向上する。
【0027】従って、切り欠き部110の大きさ(長
さ)は使うヘラの大きさと、フィルの103の幅と、要
求されるアンテナ感度の両方を考慮して、上記式に即し
て決めることが好ましい。前述したように、切り欠きを
設ける位置がアンテナ線要素の長さに影響を与える。理
論的には、切り欠き部を給電部の直近傍に設ければ、一
方の線要素(102aと102bのいずれか一方)の長
さを最大にできるが、その場合には、切り欠き部が、給
電部を上方を向くようにアンテナ100をガラス面上に
配置する関係上、上側を向き、作業性が悪くなる。そこ
で、図10に示すように、切り欠き110の位置を斜め
右上に設けると、高い受信性能と作業性とを両立するこ
とができる。
【0028】本実施形態のガラスアンテナは円環形状で
あるので、給電部102を通る垂直線に関して左右対称
である。従って、切り欠き部110を図12のように、
左右対称に設ければ、ガラスアンテナ100自体の左右
対称性が失われない。切り欠き部110を設けるべき位
置を決定する要素に、作業性が上げられる。即ち、切り
欠き部110を設ける目的は、ヘラを差し込むという
「作業」を容易にさせるためであるから、定期点検証シ
ールの設けられる位置(即ち、アンテナ100を装着す
る位置)に応じて作業は変わるのであるから、シールの
張り付け位置に応じて、切り欠き部110を設けるべき
位置も変わるべきである。
【0029】図11は、定期点検証シールの設けられる
位置(即ち、アンテナ100を装着する位置)に応じ
て、切り欠き部110を設けるべき位置の変遷を示す。
図11は、車室内側から見た状態で、フロントガラス3
00上の、Iの位置にアンテナ100を設けた(即ち、
シールが貼られている)場合、 IIの位置にアンテナ1
00を設けた(即ち、シールが貼られている)場合、 I
IIの位置にアンテナ100を設けた(即ち、シールが貼
られている)場合を示す。Iの位置にシールが貼られて
いる場合には、シールを剥がす作業は右側からの方が作
業性がよいので、アンテナ100の右側に切り欠き部1
10を設ける。また、反対に、シールがIIIの位置に貼
られている場合には、同じ理由で、切り欠き部110は
左側にあった方が良い。また、シールがIIの位置にある
場合には切り欠き部110は下側にある方が作業性がよ
い。
【0030】〈切り欠き部110位置のアンテナ性能に
対する影響〉発明者たちは、切り欠き部110位置がア
ンテナ性能にどのように影響するかについて実験を行っ
た。実験に用いたアンテナは3種類で、図13の切り欠
き部110の無いアンテナ(以下、「現状アンテナ」
(図面では「ゲンジョウ」)と呼ぶ)、図12の下側に
切り欠き部110を設けたアンテナ(以下、「下カット
アンテナ」(図面では「シタカット」)と呼ぶ)、図7
の右側に切り欠き部110を設けたアンテナ(以下、
「右カットアンテナ」(図面では「ミギカット」)と呼
ぶ)である。3種類のアンテナの実験データの評価を可
能ならしめるために、アンテナの大きさを直径80mm、
切り欠き部110の直線長さを50mmとした。尚、図1
2の「下カットアンテナ」についてはシール200を張
り付けいていない状態での実験である。
【0031】実験結果を、図14乃至図16と表1に示
す。ここで、図14,図15,図16は、上記3種類の
アンテナの、それぞれ、88MHz〜110MHz(1~3Chの低VHF
帯)、170 MHz〜 225 MHz(4~12Chの高VHF帯)、470 MH
z〜770 MHz(UHF帯)の帯域での実験結果(受信感度POW
ER)である。また、下記の表は平均受信感度を示す。
【0032】
【表1】 この実験結果が示すものは、下カットアンテナも右カッ
トアンテナも、本出願人の先行出願で開示したアンテナ
(現状アンテナ)と比較して、実用上問題のない受信性
能を発揮している。
【0033】下カットアンテナと右カットアンテナを子
細比較検討すれば、「右カットアンテナ」が概して比較
的に高い性能(現状アンテナに近い性能)を発揮してい
ることが判る。これは、右側をカットしたときの線要素
102a(図6)の長さが、下側をカットしたときの線
要素(図12の102c)の長さよりも長いからであ
る。
【0034】また、低い周波数では下カットアンテナが
右カットアンテナに比して高い性能を、高い周波数帯域
では右カットアンテナが下カットアンテナに比して高い
性能を発揮していることが判る。特に、右カットアンテ
ナは、170MHz~225 Mhz周波数帯では、右カットアンテナ
のみならず、現状アンテナよりも高い受信性能を発揮し
ている。
【0035】〈フィルム末端の終端処理〉この実施形態
では、切り欠き部110部の末端の形状、即ち、フィル
ム103の末端の形状は、図17に示すように、線要素
102の末端をより良く保護するためにも、線要素10
2の末端全体を覆うように、半円形に終端処理すればよ
い。
【0036】しかしながら、ヘラの先端が直線状である
ことに鑑みれば、フィルムの末端形状は図18に示すよ
うに、直線状に終端処理しても良い。直線状に終端処理
を行うと、ヘラがフィルムに当接した場合に、当接する
部分の長さが円形に終端処理した場合に比して、より長
くなり、ヘラからフィルムが受ける応力がより分散され
て、フィルム103及び線要素102が傷つくおそれが
低下するからである。
【0037】〈他の実施形態〉上記実施形態は、ヘラに
フィルムやアンテナ線要素が当接しないようにするため
の工夫として切り欠き部110を設けたものであった。
しかしながら、ヘラがフィルムやアンテナ線要素に直接
当接しないようにすることは、切り欠き部110を設け
ずとも達成できる。
【0038】即ち、図19又は図20に示すように、ア
ンテナの外側から作業するときに、アンテナ線要素(フ
ィルム)に当接する前に定期点検証シールに当接させる
ことが可能となるような領域(以下、「自由作業領域」
と呼ぶ)が生まれるように、アンテナ線要素(フィル
ム)の形状を変形するのである。図19の例では、図1
2の例に比して、アンテナ線要素102eが追加されて
いる。アンテナ線要素102eはガラスに直接張り付け
られるので、シール200はアンテナ線要素102eの
上に張り付けられることになる。アンテナ線要素102
eはループ形状の内部にへこんでいるので、シール20
0の一部が、アンテナ線要素(線要素102e並びにフ
ィルムも含めて)の「外側」に突出することになる。図
19の例では、「自由作業領域」はアンテナの外部に形
成されているので、便宜上「外部自由作業領域」と呼ぶ
べき領域が形成される。
【0039】図20の例では、アンテナ線要素102f
を外側に変形させているので、アンテナの内部に「自由
作業領域」が形成されている。図19や図20において
形成された「自由作業領域」にヘラを差し込めば、ヘラ
がアンテナ線要素(およびフィルム)に当接すること無
く、シール200を剥がすことが可能となる。
【0040】〈変形例〉尚、以上、円環形状を有する線
素からなるガラスアンテナについて2つの実施形態につ
いて説明したが、本発明のガラスアンテナの形状は丸形
に限定されるものではなく、矩形形状に対しても適用で
きる。即ち、矩形形状のシールが張り付けられているガ
ラス面上にガラスアンテナを装着する場合に有効であ
る。矩形形状の場合にも、一部に切り欠き部110を設
けることによって、あるいは、線要素を変形することに
よって、ヘラが当接しない部分を形成することができる
からである。
【0041】シールが任意形状を有する場合にも本発明
を適用可能である。この場合、切り欠き部は、そのシー
ルの包絡線が、アンテナ線要素の一部を切り欠くことに
よって突出させることができるようにすればよい。ま
た、上記実施形態では、ガラスアンテナの大きさを、フ
ィルム103がシール200とオーバラップしないよう
に設定していたが、アンテナ線要素がシールとオーバラ
ップしなければ、フィルム103がシール200の下に
入るような大きさにガラスアンテナのサイズを設定して
も良い。
【0042】
【発明の効果】以上説明したように、本発明によれば、
シールなどを剥がす際に、アンテナの線要素(場合によ
って、線要素の保護層)を傷つけにくくすることができ
る。このガラスアンテナを用いた場合には、外観を悪化
させず、また、シールを剥がす作業の作業性も悪化させ
ない。
【図面の簡単な説明】
【図1】 本出願人が提案した従来のガラスアンテナの
一例の形状を説明する図。
【図2】 本出願人が提案した従来のガラスアンテナの
他の例の形状を説明する図。
【図3】 図1,図2の従来のアンテナを自動車のフロ
ントガラスに装着したときの様子を説明する図。
【図4】 従来例のアンテナを装着した場合において、
シールを剥がす作業で不具合が発生する理由を説明する
図。
【図5】 従来例のアンテナを装着した場合において、
シールを剥がす作業で不具合が発生する理由を説明する
図。
【図6】 本発明の実施形態に係るガラスアンテナの一
例の形状を示す図。
【図7】 図6のアンテナがフィルムによって保護され
る様子を説明する図。
【図8】 図6のガラスアンテナの断面形状を示す図。
【図9】 図6のガラスアンテナが、定期点検証シール
が張り付けられたガラス面上に装着されたときの様子を
説明する図。
【図10】 本発明の実施形態に係るガラスアンテナの
第2の例の形状であって、特に受信感度の高い形状を示
す図。
【図11】 切り欠き部の位置に変化を説明する図。
【図12】 本発明の実施形態に係るガラスアンテナの
第3の例の形状を示す図。
【図13】 実験結果において比較対照とした、従来の
ガラスアンテナの形状を示す図。
【図14】 図7と図12と図13の3種類のガラスア
ンテナを用いた実験結果を示すグラフ。
【図15】 図7と図12と図13の3種類のガラスア
ンテナを用いた実験結果を示すグラフ。
【図16】 図7と図12と図13の3種類のガラスア
ンテナを用いた実験結果を示すグラフ。
【図17】 実施形態のガラスアンテナのアンテナ線要
素の終端における処理を説明する図。
【図18】 実施形態のガラスアンテナのアンテナ線要
素の終端における処理の他の例を説明する図。
【図19】 本発明の他の実施形態に係るアンテナの形
状を示す図。
【図20】 本発明のさらに他の実施形態に係るアンテ
ナの形状を示す図。

Claims (14)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 ガラス面上に固着された定期交換シール
    を囲むべく略閉じた形状を有するアンテナ線要素を具備
    し、このアンテナ線要素がガラス面上に固着されるガラ
    スアンテナであって、 前記アンテナ線要素に接続された給電部と、 前記アンテナ線要素の一部が切り欠かれたことによって
    形成された切り欠き部とを有することを特徴とするガラ
    スアンテナ。
  2. 【請求項2】 前記略閉じた形状は一部が途切れた略円
    環状であって、この円環の内部に円形シールが位置する
    ように、該ガラスアンテナをガラスに固着することを特
    徴とする請求項1に記載のガラスアンテナ。
  3. 【請求項3】 前記切り欠き部は、該ガラスアンテナが
    ガラス面上に装着された状態において、前記アンテナ線
    要素から、前記ガラスの中央に近い側の一部線要素を切
    り欠いたことによって形成されたことを特徴とする請求
    項1または2に記載のガラスアンテナ。
  4. 【請求項4】 前記切り欠き部は、前記給電部を通る垂
    直線から見て、前記アンテナ線要素上において片側にオ
    フセットした位置に設けられていることを特徴とする請
    求項1または2に記載のガラスアンテナ。
  5. 【請求項5】 前記切り欠き部は、該ガラスアンテナが
    ガラス面上に装着された状態における垂直線から見て、
    前記アンテナ線要素上において左右対称位置に形成され
    ていることを特徴とする請求項1または2に記載のガラ
    スアンテナ。
  6. 【請求項6】 前記切り欠き部の長さ及び位置は、前記
    第1の形状の前記切り欠き部を囲む仮想の包絡線が前記
    切り欠き部の両端を結ぶ線を越え出るように、決定され
    ることを特徴とする請求項1乃至5のいずれかに記載の
    ガラスアンテナ。
  7. 【請求項7】 前記アンテナ線要素の位置面は、このガ
    ラスアンテナをガラスに付着させるための粘着性のフィ
    ルムによって覆われていることを特徴とする請求項1乃
    至6のいずれかに記載のガラスアンテナ。
  8. 【請求項8】 前記フィルムは、前記切り欠き部の端部
    位置において、略半円形状に終端処理されていることを
    特徴とする請求項7に記載のガラスアンテナ。
  9. 【請求項9】 前記フィルムは、前記切り欠き部の端部
    位置において、線要素を越えて覆う長さを有することを
    特徴とする請求項7に記載のガラスアンテナ。
  10. 【請求項10】 前記フィルムの両端部は、前記切り欠
    き部の両端位置において互いに1つの直線上に乗るよう
    に、終端処理が施されていることを特徴とする請求項7
    に記載のガラスアンテナ。
  11. 【請求項11】 前記給電部は、該ガラスアンテナがガ
    ラス面上に装着された状態において、上側に設けられて
    いることを特徴とする請求項1乃至10のいずれかにに
    記載のガラスアンテナ。
  12. 【請求項12】 ガラス面上に固着された定期交換シー
    ルを囲むべく略円環形状のアンテナ線要素を具備し、こ
    のアンテナ線要素がガラス面上に固着されるガラスアン
    テナであって、 前記アンテナ線要素に接続された給電部と、 前記アンテナ線要素の一部が切り欠かれたことによって
    形成された切り欠き部とを有することを特徴とするガラ
    スアンテナ。
  13. 【請求項13】 ガラス面上に固着された定期交換シー
    ルを囲むべく略円環形状のアンテナ線要素を具備し、こ
    のアンテナ線要素がガラス面上に固着されるガラスアン
    テナであって、 前記アンテナ線要素に接続された給電部と、 前記アンテナ線要素の一部が円環形状の外側に突出した
    凸状線要素部とを有することを特徴とするガラスアンテ
    ナ。
  14. 【請求項14】 ガラス面上に固着された定期交換シー
    ルを囲むべく略円環形状のアンテナ線要素を具備し、こ
    のアンテナ線要素がガラス面上に固着されるガラスアン
    テナであって、 前記アンテナ線要素に接続された給電部と、 前記アンテナ線要素の一部が円環形状の内側に没入した
    凹状線要素部とを有することを特徴とするガラスアンテ
    ナ。
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