JP2000077221A - 希土類磁石の造粒粉末及びその製造方法、並びにそれらを用いた樹脂ボンド磁石及びその製造方法 - Google Patents

希土類磁石の造粒粉末及びその製造方法、並びにそれらを用いた樹脂ボンド磁石及びその製造方法

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JP2000077221A
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Eiji Fujisawa
英司 藤澤
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    • H01F1/01Magnets or magnetic bodies characterised by the magnetic materials therefor; Selection of materials for their magnetic properties of inorganic materials
    • H01F1/03Magnets or magnetic bodies characterised by the magnetic materials therefor; Selection of materials for their magnetic properties of inorganic materials characterised by their coercivity
    • H01F1/032Magnets or magnetic bodies characterised by the magnetic materials therefor; Selection of materials for their magnetic properties of inorganic materials characterised by their coercivity of hard-magnetic materials
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    • H01F1/0558Alloys characterised by their composition containing rare earth metals and magnetic transition metals, e.g. SmCo5 pressed, sintered or bonded together bonded together

Abstract

(57)【要約】 【課題】 磁石粉末の充填密度を低下させることなく、
希土類磁石の形状・寸法の精度を向上させて品質向上を
図ることを可能とする。 【解決手段】 希土類磁石粉末の粗粉1の表面に被覆し
た液状樹脂3、及びこの液状樹脂3の外表面に付着させ
た微粉2によって、磁粉の高密度化を行うとともに、上
記微粉2のカプセル体5によって微粉2の実質的な粒径
を拡大して液状樹脂3が外部漏出しないように封じ込
め、造粒粉末(コンパウンド)の流動性を向上させ、造
粒粉末を金型内に充填する際にブリッジング等の支障を
生じることなく良好な充填作業を可能としたもの。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、R−Co系(Rは
希土類元素で以下同じ)、R−Co−B系、R−Fe−
N系等からなる希土類磁石の造粒粉末及びその製造方
法、並びにそれらを用いた樹脂ボンド磁石及びその製造
方法に関する。
【0002】
【従来の技術】一般に、エポキシ樹脂等の有機物をバイ
ンダーとして磁石粉末を結合した樹脂ボンド磁石が広く
用いられている。この樹脂ボンド磁石を成形するにあた
っては、磁石粉末と樹脂とにより一旦、造粒粉末(コン
パウンド)を形成しておき、その造粒粉末を、例えば型
内に充填して圧縮することによって所定の形状に成形し
ている。
【0003】このような樹脂ボンド磁石について、例え
ば特開平4−349602号公報や特開平5−5502
0号公報等に開示されているように、バインダー樹脂と
して固形樹脂と液状樹脂とを併用することが従来から提
案されている。このものによれば、特に液状樹脂が、磁
石粉末どうしの間に隙間なく薄く進入することによっ
て、磁石粉末が高密度化されるとともに、磁石強度及び
成形性の向上を図ることができる。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】ところが、このような
液状樹脂を用いた造粒粉末(コンパウンド)には、液状
樹脂の粘性のために流動性が低下してしまうという問題
がある。すなわち、流動性が低下することによって、造
粒粉末を金型内に充填する際にブリッジングと呼ばれる
粉末の引っかかり現象が生じて充填が困難になったり、
充填状態が不均一となったりすることがあり、その結
果、磁石の形状・寸法の精度が低下して品質の確保がで
きなくなるおそれがある。
【0005】また、液状樹脂をマイクロカプセル化して
内部に封じ込めることにより、造粒粉末の流動性を確保
するようにした提案もなされているが、これを実際に使
用すると、マイクロカプセルが破れて液状樹脂が外にし
み出してしまい、流動性は改善されていないのが現状で
ある。
【0006】そこで、本発明は、液状樹脂による高密度
化の機能を阻害することなく、流動性を高め、良好な品
質を維持することができるようにした希土類磁石の造粒
粉末及びその製造方法、並びにそれらを用いた樹脂ボン
ド磁石及びその製造方法を提供することを目的とする。
【0007】
【課題を解決するための手段】上記目的を達成するため
請求項1記載の発明では、希土類磁石粉末と樹脂とから
形成された希土類磁石の造粒粉末において、上記希土類
磁石粉末が、平均粒径Dを有する粗粉と、当該粗粉の平
均粒径D以下の平均粒径D’を有する微粉とを含み、上
記粗粉の表面には、液状樹脂が膜状に被覆されていると
ともに、前記微粉の複数個が、固形樹脂によって一塊の
カプセル体をなすように連結固着され、当該微粉のカプ
セル体が、上記粗粉の液状樹脂の外表面上に複数付着さ
れている。
【0008】また、請求項2記載の発明では、前記請求
項1記載の粗粉の平均粒径Dと、微粉の平均粒径D’と
の関係が、1/2D≧D’となるように設定されてい
る。
【0009】さらに、請求項3記載の発明では、前記請
求項1記載の造粒粉末の各粒径が、10μm〜500μ
mに形成されている。
【0010】さらにまた、請求項4記載の発明では、前
記請求項1記載の微粉は、造粒粉末の全体に対して50
重量%以下の範囲内で添加されている。
【0011】一方、請求項5記載の発明では、前記請求
項1記載の液状樹脂及び固形樹脂が熱硬化性樹脂からな
る。
【0012】また、請求項6記載の発明では、前記請求
項1記載の液状樹脂が、ゲル状態に半硬化されている。
【0013】さらに、請求項7記載の発明では、希土類
磁石粉末と樹脂とを用いて造粒粉末を形成する希土類磁
石の造粒粉末の製造方法において、上記造粒粉末におけ
る希土類磁石粉末を、平均粒径Dを有する粗粉と、当該
粗粉の平均粒径D以下の平均粒径D’を有する微粉とに
分級する工程と、上記粗粉に液状樹脂を混合して、粗粉
の表面に液状樹脂を膜状に被覆する工程と、固形樹脂に
前記微粉を浸漬し、複数の微粉を固形樹脂により連結固
着して一塊のカプセル体を形成する工程と、この微粉の
カプセル体を前記粗粉と混練することによって、粗粉の
液状樹脂の外表面上に上記微粉のカプセル体を複数付着
する工程と、を備えている。
【0014】さらにまた、請求項8記載の発明では、前
記請求項7記載の液状樹脂を、ゲル状態に半硬化させる
工程を含む。
【0015】一方、請求項9記載の発明にかかる樹脂ボ
ンド磁石は、前記請求項1記載の希土類磁石粉末、又は
請求項7記載の希土類磁石の造粒粉末の製造方法により
得た希土類磁石粉末を含む。
【0016】また、請求項10記載の発明にかかる樹脂
ボンド磁石の製造方法では、請求項1記載の希土類磁石
粉末、又は請求項7記載の希土類磁石の造粒粉末の製造
方法により得た希土類磁石粉末を、成形型内に充填して
所定の形状に圧縮成形するようにしている。
【0017】さらに、請求項11記載の発明にかかる樹
脂ボンド磁石の製造方法では、請求項10記載の工程中
に、ゲル状態に半硬化した液状樹脂に加熱処理を施して
硬化させる。
【0018】さらにまた、請求項12記載の発明では、
上記請求項10記載の工程中に、磁場配向によって異方
化させるようにしている。
【0019】請求項13記載の発明では、上記請求項1
0記載の圧縮成形工程を、5ton〜12ton/cm
の加圧力により行う。
【0020】このような希土類磁石の造粒粉末及びその
製造方法、並びにそれらを用いた樹脂ボンド磁石及びそ
の製造方法では、希土類磁石粉末の粗粉の表面に被覆さ
れた液状樹脂、及びこの液状樹脂の外表面に付着された
小径の微粉によって、磁粉の高密度化が行われる。
【0021】また、上記微粉のカプセル化によって微粉
の実質的な粒径が拡大されているため、当該微粉のカプ
セル体によって上記液状樹脂が、外部漏出しないように
良好に封じ込められることとなる。すなわち、小径の微
粉を単に付着させただけでは、毛細管現象等によって液
状樹脂が外部漏出する傾向が強くなってしまうが、大径
状のカプセル体を付着させれば、液状樹脂の外部漏出は
良好に抑えられる。その結果、粉末粒子の粘性が大幅に
軽減され、それに伴って、造粒粉末の流動性が向上され
るようになっている。
【0022】このような作用は、特に、微粉の平均粒径
D’を粗粉の平均粒径Dの半分以下に設定し、あるいは
微粉を造粒粉末全体の50重量%以下で添加した場合に
おいて良好に得られる。
【0023】また、造粒粉末の各粒径を500μm以下
に設定しておけば、金型に対する磁石粉末の焼き付きが
回避されることとなり、良好な成形性が得られる。
【0024】さらに、液状樹脂及び固形樹脂を熱硬化性
樹脂としておけば、自然放置や加熱処理によって液状樹
脂を容易に硬化させられることとなり良好な成形性が得
られる。
【0025】さらにまた、造粒粉末において液状樹脂を
ゲル状態に半硬化しておけば、液状態のままの場合に比
して、粉末粒子の粘性が大幅に軽減されることとなり、
それに伴って、造粒粉末の流動性がさらに向上される。
【0026】一方、磁石粉末の圧縮成形工程中に、磁場
配向によって異方化を行うことによって磁化方向を一方
向に揃えることとすれば、良好な磁気特性が得られる。
【0027】
【発明の実施の形態】以下、本発明の実施の形態を図面
に基づいて詳細に説明する。まず、図1に示された実施
形態においては、造粒粉末(コンパウンド)を構成して
いる希土類磁石粉末の各粒子が、平均粒径Dに形成され
た粗粉1と、当該粗粉1の平均粒径Dより小さな平均粒
径D’に形成された微粉2とから構成されており、1個
の粗粉1の周りに対して多数の微粉2が付着されてい
る。
【0028】より詳しくは、まず上記粗粉1の外表面に
は、熱硬化性樹脂からなる液状樹脂3が略均一な薄膜状
に被覆されている。一方、前記微粉2の複数個は、熱硬
化性樹脂からなる固形樹脂4により連結固着されて、一
塊のカプセル体5に形成されている。この複数の微粉2
を内部に有するカプセル体5は、上記粗粉1の表面を覆
う液状樹脂3の外表面上に対して、複数個が付着される
ようにして設けられており、当該複数のカプセル体5に
よって液状樹脂3のほぼ全面が外側から覆われている。
【0029】また、前記粗粉1の平均粒径Dは、150
μm〜250μmの範囲内に設定されているとともに、
微粉2の平均粒径D’は、上記粗粉1の平均粒径Dの半
分よりさらに小さい値に設定されている(1/2D≧
D’)。そして、このような磁石粉末からなる造粒粉末
の各粒子は、10μm〜500μmの粒径となるように
形成されている。
【0030】このとき、本実施形態における液状樹脂3
は、ほぼ完全に硬化する硬化温度より低い所定の温度で
硬化されることによって半硬化状態としてのゲル状態に
されている。
【0031】このような造粒粉末の実施例としては、例
えば以下のようなものが挙げられる。 希土類磁石粉末:Nd−Fe−B(MQP−B;MQI社製)・・・100部 固形樹脂;エポキシ樹脂(エピフォームEPX;ソマール社製)・・0.5部 液状樹脂;エポキシ樹脂 主剤(エピコート801;油化シェル社製)・・・・0.95部 硬化剤(IBMI−12;油化シェル社製)・・・・0.55部 滑剤:ステアリン酸カルシウム(試薬)・・・・・・・・・・・・・0.3部
【0032】次に、上述した造粒粉末を形成する方法に
関する本発明の実施形態について説明する。図2に示さ
れている実施形態では、まず、準備しておいた希土類磁
石粉末(ステップ1)を、ふるいにかけて分級し(ステ
ップ2)、粗粉1と微粉2とに分ける。これらのうちの
粗粉1に対しては、主剤と硬化剤とを混合した液状樹脂
(ステップ3)を添加して混練する(ステップ4)。
【0033】一方、微粉2に対しては、磁石粉末に対し
て例えば60重量%となるように準備したアセトン等の
有機溶媒を用いて固形樹脂4を溶解し(ステップ5)、
その溶液中に、上記微粉2を浸漬させる(ステップ
6)。ついで、真空下で乾燥させることによって有機溶
媒を蒸発させ(ステップ7)、固形樹脂4を微粉2中に
均一に分散させる。
【0034】次に、それを粗解砕した後に(ステップ
8)、上述した液状樹脂3を有する粗粉1と混練する
(ステップ9)。その後、硬化温度より低い所定温度に
相当する温度環境下で適当な時間自然放置し、あるいは
加熱処理することによって(ステップ10)、上述した
液状樹脂3をゲル状態に半硬化させる。
【0035】このようにして得た半硬化物を適度に解砕
後(ステップ11)、滑剤(ステップ12)を添加して
混合し(ステップ13)、10μm〜500μmの粒径
となるように分級を行うことによって(ステップ1
4)、造粒粉末(コンパウンド)を得る。
【0036】以上のようにして得た造粒粉末(コンパウ
ンド)の適量を、図3に示されているように準備し(ス
テップ1)、それを金型内に充填して、リング状等の所
定の形状に圧縮成形する(ステップ2)。このときの圧
縮成形圧力は、例えば、5ton〜12ton/cm
に設定される。なお、この圧縮成形工程中に磁場配向に
よって異方化を行うことによって磁化方向を一方向に揃
えることとすれば、良好な磁気特性が得られる。
【0037】次に、加熱処理により硬化させて(ステッ
プ3)、その形状に固めた後、防錆処理を施して(ステ
ップ4)、最終製品としての樹脂ボンド磁石を得る。
【0038】このような実施形態においては、希土類磁
石粉末の粗粉1の表面に被覆された液状樹脂3、及びこ
の液状樹脂3の外表面に付着された小径の微粉2によっ
て、磁粉の高密度化が行われる。
【0039】またこのとき、上記微粉2のカプセル化に
よって微粉2の粒径が実質的に拡大されているため、当
該微粉2のカプセル体5によって上記液状樹脂3が、外
部漏出しないように良好に封じ込められることとなる。
すなわち、小径の微粉2を単に付着させただけでは、毛
細管現象等によって液状樹脂3が外部漏出する傾向が強
くなるが、大径状のカプセル体5を付着させれば、液状
樹脂3の外部漏出は良好に抑えられる。
【0040】その結果、造粉末粒子の粘性が大幅に軽減
され、それに伴って造粒粉末の流動性が向上されるた
め、当該造粒粉末が、ブリッジング等の支障を生じるこ
となく金型内に良好に充填されることとなり、磁石の形
状・寸法の精度は大幅に改善される。
【0041】このような作用は、特に本実施形態のよう
に、微粉2の平均粒径D’を粗粉1の平均粒径Dの半分
以下に設定し(1/2D≧D’)、あるいは微粉2を造
粒粉末全体の50重量%以下で添加した場合において良
好に得られる。
【0042】また、本実施形態のように、造粒粉末の各
粒径を500μm以下に設定しておけば、金型に対する
磁石粉末の焼き付きが回避されることとなり、良好な成
形性が得られる。
【0043】さらに、本実施形態では、液状樹脂3及び
固形樹脂4を熱硬化性樹脂としているので、自然放置や
加熱処理によって液状樹脂3を容易に硬化させられるこ
ととなり、良好な成形性が得られる。
【0044】さらにまた、本実施形態のように、液状樹
脂3をゲル状態に半硬化しておけば、液状態のままの場
合に比して、粉末粒子の粘性が大幅に軽減されることと
なり、それに伴って、造粒粉末の流動性がさらに向上さ
れる。
【0045】以上、本発明者によってなされた発明の実
施形態を具体的に説明したが、本発明は上記実施形態に
限定されるものではなく、その要旨を逸脱しない範囲で
種々変形可能であるというのはいうまでもない。
【0046】
【発明の効果】以上述べたように本発明にかかる希土類
磁石の造粒粉末及びその製造方法、並びにそれらを用い
た樹脂ボンド磁石及びその製造方法は、希土類磁石粉末
の粗粉の表面に被覆した液状樹脂、及びこの液状樹脂の
外表面に付着させた小径の微粉によって、磁粉の高密度
化を行うとともに、上記微粉のカプセル化によって微粉
の実質的な粒径を拡大して液状樹脂が外部漏出しないよ
うに封じ込め、造粒粉末(コンパウンド)の流動性を向
上させるようにしたものであるから、造粒粉末を金型内
に充填する際にブリッジング等の支障を生じることなく
良好な充填作業を可能とし、磁石粉末の充填密度すなわ
ち磁気特性を低下させることなく、磁石の形状・寸法の
精度を向上させて品質向上を図ることができる。
【0047】このような効果は、特に本発明のように、
微粉の平均粒径D’を粗粉の平均粒径Dの半分以下に設
定し(1/2D≧D’)、あるいは微粉を造粒粉末全体
の50重量%以下で添加した場合において良好に得られ
る。
【0048】また、本発明のように、造粒粉末の各粒径
を500μm以下に設定しておけば、金型に対する磁石
粉末の焼き付きが回避されることとなり、良好な成形性
が得られる。
【0049】さらに、本発明では、液状樹脂を熱硬化性
樹脂としているので、自然放置や加熱処理によって液状
樹脂を容易に硬化させられることとなり、これによって
も良好な成形性が得られる。
【0050】さらにまた、本発明のように、液状樹脂を
ゲル状態に半硬化しておけば、液状態のままの場合に比
して、粉末粒子の粘性が大幅に軽減されることとなり、
それに伴って、造粒粉末の流動性がさらに向上され、上
述した本発明の効果を一層高めることができる。
【0051】また、本発明のように磁石粉末の圧縮成形
工程中に、磁場配向によって異方化を行い磁化方向を一
方向に揃えることとすれば、上述した効果に加えて、磁
気特性を高めることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の一実施形態にかかる希土類磁石粉末の
粒子構造を表した横断面説明図である。
【図2】図1に表された希土類磁石粉末からなる造粒粉
末を形成するための本発明にかかる製造工程の一実施形
態を表した工程説明図である。
【図3】図2に表された製造工程により得られた造粒粉
末を用いて樹脂ボンド磁石を成形する製造工程の一実施
形態を表した工程説明図である。
【符号の説明】
1 粗粉 2 微粉 3 液状樹脂 4 固形樹脂 5 マイクロカプセル体
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.7 識別記号 FI テーマコート゛(参考) // B22F 9/04 H01F 1/08 A Fターム(参考) 4K017 AA06 BA08 BB18 CA06 CA07 DA02 EA01 EA02 EA11 4K018 AA11 AA27 BA05 BA18 BB04 BC09 BC11 BC12 BC19 BC30 BD01 CA02 CA04 CA09 FA08 KA46 5E040 AA03 AA04 AA06 AA19 BC05 CA01 HB05 HB06 HB17 NN06 NN17 5E062 CC02 CD05 CE07 CF01 CG07

Claims (13)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 希土類磁石粉末と樹脂とから形成された
    希土類磁石の造粒粉末において、 上記希土類磁石粉末が、平均粒径Dを有する粗粉と、当
    該粗粉の平均粒径D以下の平均粒径D’を有する微粉と
    を含み、 上記粗粉の表面には、液状樹脂が膜状に被覆されている
    とともに、 前記微粉の複数個が、固形樹脂によって一塊のカプセル
    体をなすように連結固着され、 当該微粉のカプセル体が、上記粗粉の液状樹脂の外表面
    上に複数付着されていることを特徴とする希土類磁石の
    造粒粉末。
  2. 【請求項2】 前記粗粉の平均粒径Dと、微粉の平均粒
    径D’との関係が、1/2D≧D’となるように設定さ
    れていることを特徴とする請求項1記載の希土類磁石の
    造粒粉末。
  3. 【請求項3】 前記造粒粉末の各粒径が、10μm〜5
    00μmに形成されていることを特徴とする請求項1記
    載の希土類磁石の造粒粉末。
  4. 【請求項4】 前記微粉は、造粒粉末の全体に対して5
    0重量%以下の範囲内で添加されていることを特徴とす
    る請求項1記載の希土類磁石の造粒粉末。
  5. 【請求項5】 前記液状樹脂及び固形樹脂が、熱硬化性
    樹脂からなることを特徴とする請求項1記載の希土類磁
    石の造粒粉末。
  6. 【請求項6】 前記液状樹脂が、ゲル状態に半硬化され
    ていることを特徴とする請求項1記載の希土類磁石の造
    粒粉末。
  7. 【請求項7】 希土類磁石粉末と樹脂とを用いて造粒粉
    末を形成する希土類磁石の造粒粉末の製造方法におい
    て、 上記造粒粉末における希土類磁石粉末を、平均粒径Dを
    有する粗粉と、当該粗粉の平均粒径D以下の平均粒径
    D’を有する微粉とに分級する工程と、 上記粗粉に液状樹脂を混合して、粗粉の表面に液状樹脂
    を膜状に被覆する工程と、 固形樹脂に前記微粉を浸漬し、複数の微粉を固形樹脂に
    より連結固着して一塊のカプセル体を形成する工程と、 この微粉のカプセル体を前記粗粉と混練することによっ
    て、粗粉の液状樹脂の外表面上に上記微粉のカプセル体
    を複数付着する工程と、を備えていることを特徴とする
    希土類磁石の造粒粉末の製造方法。
  8. 【請求項8】 前記液状樹脂を、ゲル状態に半硬化させ
    る工程を含むことを特徴とする請求項7記載の希土類磁
    石の造粒粉末の製造方法。
  9. 【請求項9】 請求項1記載の希土類磁石粉末、又は請
    求項7記載の希土類磁石の造粒粉末の製造方法により得
    た希土類磁石粉末を含むことを特徴とする樹脂ボンド磁
    石。
  10. 【請求項10】 請求項1記載の希土類磁石粉末、又は
    請求項7記載の希土類磁石の造粒粉末の製造方法により
    得た希土類磁石粉末を、成形型内に充填して所定の形状
    に圧縮成形するようにしたことを特徴とする樹脂ボンド
    磁石の製造方法。
  11. 【請求項11】 請求項10記載の工程中に、ゲル状態
    に半硬化した液状樹脂に加熱処理を施して硬化させるよ
    うしたことを特徴とする樹脂ボンド磁石の製造方法。
  12. 【請求項12】 請求項10記載の工程中に、磁場配向
    によって異方化させるようにしたことを特徴とする樹脂
    ボンド磁石の製造方法。
  13. 【請求項13】 請求項10記載の圧縮成形工程を、5
    ton〜12ton/cmの加圧力により行うように
    したことを特徴とする樹脂ボンド磁石の製造方法。
JP10247632A 1998-09-01 1998-09-01 希土類磁石の造粒粉末及びその製造方法、並びにそれらを用いた樹脂ボンド磁石及びその製造方法 Ceased JP2000077221A (ja)

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