JP4556238B2 - 樹脂結合型永久磁石の製造方法 - Google Patents

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本発明は、磁性粉末と樹脂材料とを混合した複合材料からなる樹脂結合型永久磁石の製造方法に関するものであり、前記複合材料の効率利用を実現するための技術に関する。
磁性粉末(磁石粉末)と樹脂材料とを混合した複合材料からなる樹脂結合型永久磁石(いわゆるボンド磁石)は、焼結磁石に比べて例えば円筒形状等への成形が容易であることから、近年、家電製品や産業機器向けのモータやアクチュエータ等への利用が進んできている。特に、小型のモータやアクチュエータ等においては小型・軽量化が進められており、前記樹脂結合型永久磁石は、この点においても焼結磁石より有利である。
ところで、樹脂結合型永久磁石においても、高性能化が進められており、磁性粉末として、従来用いられてきたフェライト磁石粉末に代わり、SmCo系磁石粉末やNdFeB系磁石粉末等の希土類系磁性粉末が使用されるようになってきている。また、さらなるモータの小型化や高性能化等が進むにつれ、使用される断面円弧状や円筒状の樹脂結合型永久磁石には、肉厚を薄くしながら高特性化することが要求されている。
樹脂結合型永久磁石の高性能化には、成形密度を向上する上で有利な圧縮成形が好適であると考えられるが、成形する樹脂結合型永久磁石の肉厚が0.5mm以下になると、圧縮成形が非常に困難になる。特に、肉厚を薄くし、なおかつ比較的長尺なリング状の樹脂結合型永久磁石の成形を考えた場合、充填性が十分ではなく、磁気的特性や圧環強度に優れた樹脂結合型永久磁石を作製することは難しい。
このような不都合を解消するためには、例えば、磁性粉末と樹脂材料とを混合した複合材料の流動性を調整し、充填性を良好なものとすればよいものと考えられる。そして、流動性を調整するための手段として、前記複合材料を分級することが検討されている。前記複合材料においては、磁性粉末の粗さによって樹脂材料の付着量が異なり、粗くなるほど前記付着量が少なくなる傾向にある。樹脂材料の付着量が少ないと、成形体密度や成形体強度が低下し、流動性も悪くなる。したがって、複合材料に含まれる粗粉末を分級により排除すれば、複合材料の流動性が向上し、充填性が向上するものと期待される。
しかしながら、分級によって排除される粗粉末も磁性粉末を含む複合材料に変わりなく、SmCo系磁石粉末やNdFeB系磁石粉末等の磁性粉末を使用している場合に、粗粉末を使用せず、例えば廃棄することは、資源の有効利用やコスト削減の観点から好ましいものではない。
省資源の観点から、希土類磁石粉体と熱重合性樹脂との複合体を再生し、複合体の廃棄量を低減する技術としては、例えば特許文献1に開示される技術が知られている。特許文献1記載の発明では、磁石粉体を熱重合性樹脂の有機溶媒溶液と湿式混合する工程1と、脱溶媒−解砕−適正粒度範囲内に分級する工程2とからなる樹脂磁石コンパウンドの製造工程において、排出される適正粒度範囲外の微粉体を再び工程1及び工程2の処理を行うことにより、再度適正粒度範囲内の樹脂磁石コンパウンドを得るようにしている。
特開平11−265812号公報
しかしながら、前記特許文献1記載の発明では、問題にしている適正粒度範囲外の微粉体は、粒径の小さな微粉体であり、粒径が大きく流動性の妨げになる粗粉末に関しては、解砕や分級を繰り返すことで対応することが記載されるのみである(例えば、特許文献1の段落番号0027の記載等を参照)。
前記のように、解砕や分級を繰り返すことで適正粒度範囲とし、粗粉末を削減しようとすると、工程2が長時間化したり煩雑化し、効率的な処理は難しい。その結果、樹脂結合型永久磁石の製造工程において、生産性の大幅な低下を招くおそれがある。また、前記解砕や分級を繰り返すだけでは、粗粉末の残存を100%解消することは難しく、原材料の利用効率を低下する原因になるおそれもある。
本発明は、前述の従来の実情に鑑みて提案されたものであり、資源の有効活用として粗粉末を再利用することができ、しかも基本的な製造工程を長時間化したり煩雑化することもなく、簡単な工程の付加により複合材料の流動性を向上することができ、成形に際して良好な充填性を実現し、性能や強度に優れた樹脂結合型永久磁石を製造可能とする樹脂結合型永久磁石の製造方法を提供することを目的とする。
前述の目的を達成するために、本発明の樹脂結合型永久磁石の製造方法は、磁性粉末と樹脂材料とを混合した複合材料を成形し硬化させる樹脂結合型永久磁石の製造方法であって、磁性粉末と樹脂材料とを混練した後、成形用粉末とこれよりも粒径の大きな粗粉末とに分級し、前記粗粉末に対して樹脂材料を加えた後、粉砕を行い再生粉末を得ることを特徴とする。
磁性粉末と樹脂材料とを混練した複合材料には、成形に適した粒径の粉末とこれよりも粒径の大きな粗粉末とが混在している。この粗粉末は元来、樹脂材料の付着量が少なく、流動性を低下させる原因となっていた。
そこで、本発明の樹脂結合型永久磁石の製造方法においては、磁性粉末と樹脂材料と混練した後、成形用粉末とこれよりも粒径の大きな粗粉末とに篩い分けし、分離した(分級した)粗粉末に対して、別途、樹脂材料を加え、これを粉砕する。粗粉末に樹脂材料を加えることで、樹脂材料の付着量の不足が解消され、磁性粉末に樹脂材料が均一に付着する。これを粉砕することで、前記成形用粉末と同程度の粒度及び樹脂材料付着量を有する再生粉末が得られる。本発明では、この再生粉末を先に分離した成形用粉末と混合して使用し、成形に供する。あるいは、再生粉末と成形用粉末とをそれぞれ別の成形材料として使用したり、さらには、再生粉末を成形用粉末とは別の混練工程から得る成形用粉末と混合して使用する。したがって、粗粉末を廃棄することなく再生粉末として再利用することが可能であり、複合材料の効率利用が実現される。
再生粉末には、磁性粉末に樹脂材料が均一に付着しており、成形用粉末と同程度の粒度及び流動性を有することから、これを成形用粉末と混合した場合にも、必要な流動性が確保され、良好な充填性をもって成形される。したがって、成形される樹脂結合型永久磁石は、高性能及び高強度を有するものとなる。
また、粗粉末の再生に際して、粉砕や分級等を繰り返す必要はなく、成形用粉末とは別に、樹脂材料の添加及び粉砕という簡単な工程によって再生される。したがって、工程を長時間化したり煩雑化することがなく、樹脂結合型永久磁石を製造する上で、生産性の低下が抑えられる。
本発明の製造方法によれば、資源の有効活用として粗粉末を再利用することができ、複合材料の効率利用が可能である。したがって、樹脂結合型永久磁石の材料歩留まりが向上し、製造コストを削減することができる。また、本発明の製造方法によれば、基本的な製造工程を長時間化したり煩雑化することがなく、簡単な工程を付加するだけで済む。したがって、生産性の低下を抑えることができ、樹脂結合型永久磁石を生産性良く製造することが可能である。さらに、本発明の製造方法によれば、複合材料の流動性を向上することができ、成形に際して良好な充填性を実現することが可能である。したがって、磁気的特性や圧環強度に優れた樹脂結合型永久磁石を製造可能することが可能である。
以下、本発明を適用した樹脂結合型永久磁石の製造方法について、図面を参照して詳細に説明する。
図1は、本発明を適用した樹脂結合型永久磁石の製造プロセスを示すものである。この図1にも示されるように、樹脂結合型永久磁石は、混練工程1において磁性粉末に樹脂材料を加えた複合材料を、成形工程8において圧縮成形することにより形成される。
ここで、用いる磁性粉末としては、フェライト磁石粉末(例えば、Sr系フェライト粉末やBa系フェライト粉末等)や、希土類金属磁石粉末(例えば、SmCo系、NdFeB系、SmFeN系等)等を挙げることができる。これらの中から要求される特性に応じて選定すればよい。特に、高性能な樹脂結合型永久磁石を作製するためには、希土類金属磁石粉末が好適である。
希土類金属磁石粉末は、希土類元素を主成分とするものであり、磁石組成としては、例えば、R−T−B(Rは希土類元素の1種又は2種以上、但し希土類元素はYを含む概念である。TはFeまたはFe及びCoを必須とする遷移金属元素の1種または2種以上であり、Bはホウ素である。)系希土類金属磁石粉末とする場合、磁気特性等の観点から、例えば希土類元素Rが10〜30原子%、ホウ素Bが2〜28原子%、残部(42〜90原子%)が遷移金属元素Tとなるような組成とすることが好ましい。ここで、Rは、希土類元素、すなわちY、La、Ce、Pr、Nd、Sm、Eu、Gd、Tb、Dy、Ho、Er、Yb及びLuから選ばれる1種、または2種以上である。中でも、Ndは、資源的に豊富で比較的安価であることから、主成分をNdとすることが好ましい。
あるいは、添加元素Mを加えて、R−T−B−M系希土類金属磁石粉末とすることも可能である。この場合、添加元素Mとしては、Al、Cr、Mn、Mg、Si、Cu、C、Nb、Sn、W、V、Zr、Ti、Mo、Bi、Ga等を挙げることができ、これらの1種または2種以上を選択して添加することができる。これら添加元素Mの添加量は、残留磁束密度等の磁気特性を考慮して、総量で10原子%以下とすることが好ましい。添加元素Mの添加量が多すぎると、磁気特性が劣化するおそれがある。
前記磁性粉末の形態や粒径等は、任意であり、作製する樹脂結合型永久磁石の形状、寸法、さらには作製する樹脂結合型永久磁石に要求される磁気的特性や機械的特性等の性能に応じて選定すればよい。特に、磁性粉末の充填性を高め、例えばリング状に成形した場合の圧環強度を高めるためには、鱗片状の磁性粉末の使用が好ましい。鱗片状の磁性粉末は、互いに重なり合う形で充填され、優れた充填性を発揮する。また、前記磁性粉末の粒径は、平均粒径が10μm〜200μm、最大粒径が500μm以下であることが好ましい。
一方、樹脂材料としては、熱硬化性樹脂が好ましく、例えばエポキシ樹脂やフェノール樹脂等が好適である。勿論、これに限らず、この種の樹脂結合型永久磁石に用いられる樹脂材料として知られるものであれば、いずれも使用可能である。
本発明において、樹脂結合型永久磁石を製造するに際しては、前述の図1に示す製造プロセスに従い、先ず、混練工程1において、前記磁性粉末と樹脂材料とを混練する。前記混練は、例えば有機溶剤によって樹脂材料を希釈し、磁性粉末と混合する、湿式混合等の方法により行えばよい。この場合、有機溶剤としては、アセトンやトルエン、メチルエチルケトン、メチルイソブチルケトン等の汎用溶剤を用いることができる。
前記混練工程1における樹脂材料の添加量としては、磁性粉末に対して樹脂材料を1.0質量%〜5.0質量%とすることが好ましい。前記範囲を越えて樹脂材料が多すぎると、相対的に磁性粉末の占める割合が減少し、十分な磁気特性が得られなくなるおそれがある。逆に、樹脂材料の添加量が少なすぎると、磁性粉末を十分に結着することができなくなる可能性があり、成形される樹脂結合型永久磁石において強度等が問題となるおそれがある。
混練工程1の終了の後、分級工程2において、所定の粒度範囲にある成形用粉末3と、これよりも粒径の大きな粗粉末4とに分離する。分級範囲としては、例えば30μm〜150μm(平均粒径100μm程度)であり、粒径が150μmを越える磁性粉末を粗粉末4として分離する。
磁性粉末と樹脂材料を混練した複合材料においては、磁性粉末の粗さによって樹脂材料の付着量が異なり、粗くなるほど前記付着量が少なくなる傾向にある。そして、磁性粉末に対する樹脂材料の付着量が少ないと、成形に際して流動性が悪くなり、充填性を損なう原因となる。複合材料の充填性が悪いと、成形される樹脂結合型永久磁石の性能や強度等が低下するおそれがある。
そこで、本発明においては、前記分級工程2において、粒径の大きな粗粉末4を複合材料から取り除き、成形に適した成形用粉末3から分離する。ここで、前記成形用粉末2については、所定の流動性を有するものであるので、そのまま成形に供する。一方、分離された粗粉末4については、そのまま廃棄してしまうと資源の有効活用という観点から好ましくないので、所定の処理を施して再利用することとする。
すなわち、分離した粗粉末4に対して、樹脂材料添加工程5において樹脂材料を追加する。前記の通り、粗粉末4は、樹脂付着量が少なく、流動性を損なう原因になっている。そこで、前記樹脂材料添加工程5において樹脂材料を追加することで、不足する樹脂付着量を補い、磁性粉末に樹脂材料が均一に付着した粗粉末を得ることができる。なお、樹脂材料添加工程5における樹脂材料の添加量としては、磁性粉末(粗粉末)に対して1.0質量%以下とすることが好ましい。前記樹脂材料を追加した粗粉末は、後述の通り再利用に供することになるので、ここでの樹脂材料の添加量が多すぎると、最終的に樹脂結合型永久磁石に成形したときに樹脂材料の占める割合が大きくなりすぎるおそれが生ずる。ただし、前記樹脂材料添加工程5は、不足する樹脂材料を補うものであるので、添加量が0であることはない。より好ましくは、前記添加量が粗粉末に対して0.1質量%以下であり、先の混合工程1における樹脂材料の添加量等を加味して、前記範囲内で適宜設定すればよい。
前記樹脂材料添加工程5の後、粉砕工程6において前記粗粉末4を再度粉砕処理する。この粉砕工程6は、分級工程2の分級範囲と同程度、例えば30μm〜150μm(平均粒径100μm程度)の条件で行えばよく、これにより、成形用粉末3と同程度の粒度、樹脂材料付着量を有する再生粉末を得ることができる。
前記粉砕工程6により粉砕処理し、成形用粉末3と同程度の粒度、樹脂材料付着量とした再生粉末は、次の混合工程7において成形用粉末3と混合し、成形工程8に供する。したがって、本発明においては、粗粉末4をほぼ100%再利用することになり、資源の有効活用が図られる。
成形工程8では、前記成形用粉末3と再生粉末を混合したものを成形材料とし、これを例えば金型を用いて所定の形状に圧縮成形する。圧縮成形においては、金型内への成形材料の充填性が問題になるが、成形用粉末3と再生粉末を混合した成形材料は、磁性粉末に樹脂材料が均一に付着されており、良好な流動性を有することから、金型内への良好な充填が実現される。
成形する樹脂結合型永久磁石の形状、大きさ等は任意であり、例えば使用されるモータやアクチュエータ等の形状に沿った円筒状(リング状)、あるいは円弧面を持つ形状(瓦状)等が代表的である。特に肉厚が薄く(例えば厚さ0.5mm以下程度)で長尺(例えば長さ3.0mm以上)のリング状磁石[例えば外径寸法(直径)3mm〜5mm程度]とする場合に本発明の製造方法が有効である。
肉厚が薄く長尺状のリング磁石を成形する場合、金型の成形空間(キャビティ)は、開口面積が小さなスリット状の空間となる。このような開口面積が小さいスリット状の空間に複合材料(成形材料)を充填することは困難である。本発明を適用することで、複合材料(成形材料)の流動性が良くなり、充填性が良くなることから、前記スリット状の空間に対しても複合材料(成形材料)を円滑に充填することができる。
また、成形に際して、圧縮成形圧力は、784MPa(8tf/cm)以上とすることが好ましく、980MPa(10tf/cm)以上とすることがより好ましい。圧縮成形圧力を高めることにより、樹脂結合型永久磁石の高密度化を実現することができる。
次に、本発明の具体的な実施例について、実験結果を基に説明する。
実施例
磁性粉末としてNdFeB系希土類金属磁石粉を用い、これにエポキシ樹脂を3質量%加えて複合材料とした。この複合材料を分級して粒径150μm以上の粗粉末と成形用粉末に分級し、粗粉末にエポキシ樹脂1.0質量%加えた後、粉砕した。得られた再生粉末を成形用粉末と混合し、成形材料とした。成形材料を金型に充填して圧縮成形した。
成形した樹脂結合型永久磁石は、外径3.8mm、内径3.0mm、長さ6.0mmのリング状(肉厚0.4mm)であり、磁気特性や圧環強度、成形体密度に優れた樹脂結合型永久磁石を作製することができた。ここでは詳細を示さないが、再生粉末と成形用粉末とをそれぞれ別の成形材料として使用すること、あるいは、再生粉末を成形用粉末とは別の混練工程から得る成形用粉末と混合して使用することも可能あり、粗粉末を再利用したため、原料(複合材料)の利用率はほぼ100%であった。
比較例1
先の実施例と同様、磁性粉末としてNdFeB系希土類金属磁石粉を用い、これにエポキシ樹脂を3質量%加えて複合材料とした。この複合材料を分級せずそのまま成形材料として用いた。
原料(複合材料)の利用率は100%であるが、作製された樹脂結合型永久磁石は、複合材料の充填性が悪く、磁気特性が低く、圧環強度や成形体密度も十分なものではなかった。
比較例2
先の実施例と同様、磁性粉末としてNdFeB系希土類金属磁石粉を用い、これにエポキシ樹脂を3質量%加えて複合材料とした。この複合材料を分級して粒径150μm以上の粗粉末を除去した後、圧縮成形を行った。
先の実施例で作製された樹脂結合型永久磁石と遜色のない磁気特性、圧環強度、成形体密度を有するものであった。ただし、除去した粗粉末は比較例1のように、このままでは利用できないため、原料(複合材料)の利用率は30%であった。なお、除去した粗粉末は、極力廃棄処分を少なくするために、磁気的特性や機械的特性等の特性規格が異なる製品に転用することは可能である。
本発明を適用した樹脂結合型永久磁石の製造プロセスの一例を示す図である。
符号の説明
1 混合工程、2 分級工程、3 成形用粉末、4 粗粉末、5 樹脂材料添加工程、6 粉砕工程、7 混合工程、8 成形工程

Claims (10)

  1. 磁性粉末と樹脂材料とを混合した複合材料を成形し硬化させる樹脂結合型永久磁石の製造方法であって、
    磁性粉末と樹脂材料とを混練した後、成形用粉末とこれよりも粒径の大きな粗粉末とに分級し、
    前記粗粉末に対して樹脂材料を加えた後、粉砕を行い再生粉末を得ることを特徴とする樹脂結合型永久磁石の製造方法。
  2. 前記再生粉末を前記成形用粉末と混合して使用することを特徴とする請求項1記載の樹脂結合型永久磁石の製造方法。
  3. 前記再生粉末と前記成形用粉末とをそれぞれ別の成形材料として使用することを特徴とする請求項1記載の樹脂結合型永久磁石の製造方法。
  4. 前記再生粉末を前記成形用粉末とは別の混練工程から得る成形用粉末と混合して使用することを特徴とする請求項1記載の樹脂結合型永久磁石の製造方法。
  5. 前記磁性粉末と樹脂材料とを混練する際に加える樹脂材料の添加量が、磁性粉末に対して1.0〜5.0質量%であることを特徴とする請求項1から4のいずれか1項記載の樹脂結合型永久磁石の製造方法。
  6. 前記粗粉末に対して加える樹脂材料の添加量が、粗粉末に対して1.0質量%以下(ただし、0は含まず。)であることを特徴とする請求項1から5のいずれか1項記載の樹脂結合型永久磁石の製造方法。
  7. 前記磁性粉末が鱗片状の粉末であることを特徴とする請求項1から6のいずれか1項記載の樹脂結合型永久磁石の製造方法。
  8. 前記磁性粉末の平均粒径が10〜200μmであり、最大粒径が500μm以下であることを特徴とする請求項1から7のいずれか1項記載の樹脂結合型永久磁石の製造方法。
  9. 前記磁性粉末は、希土類磁石粉末であることを特徴とする請求項1から8のいずれか1項記載の樹脂結合型永久磁石の製造方法。
  10. 前記樹脂材料が熱硬化性樹脂であることを特徴とする請求項1から9のいずれか1項記載の樹脂結合型永久磁石の製造方法。
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